JPH11355209A - 光アナログ伝送装置 - Google Patents

光アナログ伝送装置

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JPH11355209A
JPH11355209A JP10163561A JP16356198A JPH11355209A JP H11355209 A JPH11355209 A JP H11355209A JP 10163561 A JP10163561 A JP 10163561A JP 16356198 A JP16356198 A JP 16356198A JP H11355209 A JPH11355209 A JP H11355209A
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signal
frequency
optical
unmodulated wave
intermediate frequency
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JP10163561A
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Ichiro Seto
一郎 瀬戸
Shigeru Oshima
茂 大島
Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】送信端局から送信装置に、中間周波信号と無変
調波信号を合波した信号で、レーザを直接変調して伝送
する際、中間周波信号のCNR(Carrier-to-Noise Rati
o)を劣化させない光アナログ伝送装置を提供すること。 【解決手段】伝送する情報で変調された中間周波信号と
正弦波である無変調波信号を合波する合波手段6と、該
合波した信号を、共振周波数がfr である半導体レーザ
ダイオードの直接変調により電気/光変換して、光ファ
イバ3に伝送する手段7を備えた光アナログ伝送装置で
あって、該中間周波信号の周波数fIFと該無変調波信号
の周波数fLOが、fLO−fIF≧1 [GHz ]及び2fIF
LO<(2/3)・frなる条件を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線信号等の高周
波信号を光ファイバを用いて伝送する光アナログ伝送装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の移動通信の発展に伴い、無線通信
サービスエリアの拡大が求められており、電波周波数資
源を有効活用する意味で、また、無線基地の設備のコス
トダウンを図るために、一つ一つの無線ゾーン(セル)
は小さくし、代わりに無線ゾーンを多数、高密度に配置
するといった方式が注目されている。これを無線ゾーン
のピコセル化と云うが、このピコセル化を実現するた
め、送信装置と送信端局を光ファイバで接続する無線通
信基地局構成が考えられている。
【0003】つまり、無線基地局は送信端局と送信装置
とを備えるが、一つの送信端局あたりの送信装置は複数
とし、そして、各送信装置は出力を小さくしてコストダ
ウンを図ると共に、各送信端局は送信端局から受けた送
信信号を送信する。
【0004】送信装置は、主にアンテナ部で構成されて
おり、各セルに配置される。送信端局は、各セルの複数
の送信装置に対応した変復調器、制御器を一括して備え
る。そして、送信装置と送信端局の間の光ファイバを介
して、無線情報信号を光アナログ伝送する。この構成で
あれば、送信装置を簡易化、小型化でき、多数のセルを
一つの無線通信基地局で提供できる。
【0005】上記の光アナログ伝送には送信すべき電気
信号(無線情報信号)を光信号に変換するために、電気
/光変換手段(E/O変換手段)を用いる。そして、こ
のE/O変換手段は、半導体レーザ素子の出力光を無線
情報信号で変調して出力するものを用いるが、当該変調
の手法としては、半導体レーザ素子を直接変調する方式
あるいは外部光変調器による変調方式のいずれかが採用
される。
【0006】これら2方式の優劣を比較してみると、変
調歪特性、装置規模、装置コスト等を考慮した場合に
は、レーザ素子の直接変調の方が優れている。しかし、
技術動向は無線周波信号の大容量化に伴う搬送波周波数
の2 [GHz ]〜5 [GHz ]帯への移行と云ったより高周
波化方向への向かう流れが鮮明となっているのに対し、
代表的なレーザ素子である分布帰還型レーザ素子(DFB-L
D)における、比較的変調歪が小さい変調周波数領域は、
せいぜい2〜3 [GHz ]以下である。そのため、無線周
波信号によるレーザ素子の直接変調は困難となりつつあ
る。
【0007】そこで、例えば、特開平6-164427号公報に
示されるように、情報信号で変調された中間周波信号と
正弦波である無線変調波信号を重畳して、送信端局から
送信装置へ光アナログ伝送するといった方式が提案され
ている。
【0008】この公報における提案の伝送方式は、送信
装置側において、受信した無変調波信号を逓倍して得た
逓倍波で中間周波信号の周波数変換を行い、無線周波信
号を得るという方式である。但し、使用するレーザ素子
は、変調歪特性の優れた低い周波数帯域部分で用いるこ
とを目的としており、無変調波信号を中間周波信号の周
波数の近いところに重畳することを特徴としている。
【0009】そして、上記公報に記載されている実施例
によれば、図12に示されるように、300 [MHz ]の無
変調波信号を200 [MHz ]帯の中間周波信号に重畳して
いる。そして、この方式の場合、送信装置側では、無線
周波信号の雑音特性を確保し、周波数安定度の品質を高
めるためには、受信する中間周波信号及び無変調波信号
のCNR(Carrier-to-Noise Ratio:キャリア対雑音
比)が高くなければならない。つまり、雑音レベルが小
さくなければならない。
【0010】ところが、無変調波信号の近傍の周波数帯
においては、RIN(Relative Intensity Noise:相対
強度雑音)が増加してしまうため、従来例のように、無
変調波信号が中間周波信号の周波数帯の近くに配置され
ていると、CNRの劣化が生じる。
【0011】例えば、図13は本願発明者らの実験によ
り得た結果であるが、中間周波信号帯を500 [MHz ]、
無変調波信号帯を550 [MHz ]とした場合では、この図
13に示すように、無変調波信号の変調度に応じて、特
に変調度が15[%]以上になると、RIN特性が著し
く劣化しているのがわかる。そのため、無線周波信号の
通信品質が大きく劣化することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバで、無線変
調波信号を光伝送しようとする場合、当該無線変調波信
号でレーザ素子を直接変調変調して無線変調波信号の光
信号を得るようにするのが最も良いが、レーザ素子の特
性上、利用可能な周波数範囲はせいぜい2〜3[GH
z]程度である。
【0013】しかし、近年では光伝送はそれ以上の周波
数帯で利用することが要求されてきており、これではレ
ーザ素子の直接変調は利用できない。そこで、送信装置
側において、受信した無変調波信号を逓倍して得た逓倍
波で中間周波信号の周波数変換を行い、無線周波信号を
得るという方式が提案された。
【0014】しかし、この提案方式の場合、中間周波信
号と無変調波信号を合波して、半導体レーザの直接変調
により光信号に変換し、光ファイバに送って伝送する光
アナログ伝送するにあたり、中間周波信号と無変調波信
号の周波数帯が近いと、RINの増加により、各信号の
CNRの劣化が生じるという問題がある。
【0015】特に、無変調波信号の変調度が大きくなる
と、RINの増加は著しい。そのため、中間周波信号を
無変調波信号により周波数変換して発生させた無線周波
信号は、雑音が多く、伝送特性が劣化する。また、雑音
を多く含む無線周波信号を送信することで、他の無線周
波信号に対してその雑音の影響を与えてしまうことにな
り、他の無線通信を妨害することになる。従って、この
ような問題点の解決を図ることが要求される。
【0016】そこで、この発明の目的とするところは、
中間周波信号と無変調波信号を合波した信号で、レーザ
を直接変調して光アナログ伝送する際に、無変調波信号
の変調度を大きくしても、中間周波信号のCNRを劣化
させず、また、送信装置側にCNRの優れた中間周波信
号及び無変調波信号を伝送することで、雑音特性の優れ
た無線周波信号を発生できる光アナログ伝送装置を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、 [1]第1の本発明(第1の請求項)に係わる光アナロ
グ伝送装置は、伝送する情報で変調された中間周波信号
と、正弦波である無変調波信号とを合波する手段と、こ
の合波した信号を、共振周波数がfrである半導体レー
ザ素子の直接変調により電気/光変換して、下り用の光
ファイバに伝送する手段とを備えると共に、前記レーザ
素子の共振周波数をfrとしたとき、前記中間周波信号
の周波数fIFと前記無変調波信号の周波数fLOは、fLO
−fIF ≧ 1[GHz ]及び2fIF<fLO<(2/3)・
frの条件を満たす構成とすることを特徴とする。
【0018】この構成においては、情報で変調された中
間周波信号と正弦波である無変調波信号を合波手段で合
波すると共に、この合波した信号を、共振周波数がfr
である半導体レーザダイオードの直接変調により電気/
光変換して、光ファイバに伝送する。
【0019】使用する半導体レーザダイオードの共振周
波数をfrとしたとき、本発明の光アナログ伝送装置の
場合、中間周波信号の周波数fIFと該無変調波信号の周
波数fLOが、 fLO−fIF≧1 [GHz ]及び2fIF<fLO<(2/3)
・fr の条件を満たすようにする。
【0020】すなわち、この構成は送信端局側で採用す
る構成であり、送信端局側では、伝送したい情報で変調
した中間周波数帯の信号である中間周波信号fIFと無線
周波信号(周波数fMW)に周波数アップコンバージョン
するために用いる正弦波の無変調波信号fLOとを合波し
てから光信号に変換し、光ファイバに送り出す。そし
て、この光信号変換には半導体レーザ素子を用い、この
半導体レーザ素子の電流を前記合波した信号対応に制御
することで伝送すべき信号を光信号化する。
【0021】半導体レーザ素子は、通常、周波数帯の低
域側にいくほど、変調歪特性、RIN特性が優れている
ため、情報信号を含むfIFなる周波数帯の中間周波信号
をfLOよりも低域側に配置する。fLOは正弦波の無変調
波信号であるため、歪には耐力がある。
【0022】図3に、半導体レーザ素子における、無変
調波信号の周波数fLOに対するfIF帯のRIN特性を示
す。fIFは1 [GHz ]であり、fLOの変調度は40
[%]で周波数を1.2 [GHz ]、2 [GHz ]、3 [GHz
]、3.5 [GHz ]、4 [GHz ]と変化させた。無変調
波信号fLOが重畳されていない場合のRINは、−152
[dB/Hz ]であった。RIN値は、fLOのスペクトル成
分に影響を受け、fLOに近い周波数帯ほど劣化が大き
い。
【0023】そして、fLOから離れるに従って改善され
ていく。図3に示されるように、fLO−fIF ≧1 [GH
z ]となると、RIN値は、fLOが重畳されていない場
合の値に漸近し安定する。
【0024】図4に、fIF=120 [MHz ]におけるfLO
に対するRINを示す。fLOの変調度は、図3と同様に
40[%]とした。fLOが重畳されていない場合のRI
Nは、−164.0 [dB/Hz ]であった。
【0025】図4より、fLOが、fIFに近く1 [GHz ]
内に配置されていると(つまり、fLO −fIF <1
[GHz ]であると)、RIN値が−160 [dB/Hz]以上
であり、大きく劣化している。しかし、fLO−fIF
1[GHz ]であるfLO =2 [GHz ]では、RIN値は
−162 [dB/Hz]となり、劣化が抑圧されていることが
わかる。
【0026】故に、fLO −fIF ≧ 1[GHz ]の配置
とすることで、RIN特性の改善効果が図れる。また、
半導体レーザ素子は、通常、電気/光変換特性が非線形
であり、レーザ素子を直接変調した際に、fLO ±fIF
の周波数に、fLOとfIFの相互変調歪が現れ、雑音増加
の要因となる。そのため、fLO ±fIFも考慮して、f
LOのfIFに対する配置が重要である。低域側歪の周波数
LO −fIFがfIFの周波数帯に重なると、前述のよう
に、その周辺の帯域のRIN特性が劣化することにな
る。
【0027】そこで、fLO >2fIFと設定して、fLO
−fIF>fIFの関係をつくり、RIN特性劣化の影響
を回避する。また、半導体レーザ素子には、ある特定の
周波数で変調度が極めて高くなる共振周波数fr が存在
する。
【0028】これは、半導体レーザ素子のキャリア及び
光子の寿命時間によるバイアス電流に対する時間遅れ
が、変調周期と一致して、レーザ素子の変調度が相加さ
れて極めて大きくなるものである。このfr に変調が加
わると、レーザ素子の特性が不安定になりRINが周波
数全域にわたって増加してしまう。そのため、高域側歪
の周波数fLO+fIFが、frよりも小さいところになる
ように、fLOを配置する必要がある。そして、2fIF
<fLO及びfLO+fIF<frの条件から、このfLOは、
LO<(2/3)・frとなる。
【0029】[2]また、第2の本発明(第2の請求
項)に係わる光アナログ伝送装置は、前記[1]項記載
の光アナログ伝送装置において、中間周波信号と無変調
波信号を合波する合波手段と、該合波した信号を、共振
周波数がfrである半導体レーザ素子(例えば、半導体
レーザダイオード)の直接変調により電気/光変換し
て、光ファイバに伝送する手段を備えた光アナログ伝送
装置であって、該中間周波信号の周波数帯fIFが、fIF
<1 [GHz ]であり、該無変調波信号の周波数帯f
LOが、2 [GHz ]< fLOであることを特徴とする。
【0030】半導体レーザ素子、すなわち、半導体レー
ザダイオードとしては、分布帰還型半導体レーザ素子
(DFB−LD)、あるいはファブリーペロー型半導体
レーザ素子(FP−LD)が使用される。特に、DFB
−LDは、多チャンネル信号のダイナミックレンジを抑
圧する変調歪が小さく、アナログ伝送に適している。し
かし、DFB−LDにおいても、変調歪特性が小さく、
雑音量が低い周波数帯は、通常、1 [GHz ]以下であ
る。
【0031】情報信号である中間周波信号はその周波数
IFを、fIF>1[GHz ]の範囲に配置すると、変調歪
特性の劣化、雑音の増加から、ダイナミックレンジが抑
圧されてしまうため、fIF<1 [GHz ]に配置すること
が望まれる。
【0032】比較的低い周波数帯での無変調波信号周波
数−RIN特性図である図3におけるfIF =1 [GHz
]の場合でのRIN値と、比較的高い周波数帯での無
変調波信号周波数−RIN特性図である図4におけるf
IF=120 [MHz ]の場合でのRIN値からもわかるよう
に、無変調波信号周波数fIF=120 [MHz ]の方が、お
よそ10[dB/Hz]ほどRIN特性が優れている。
【0033】以上から、中間周波信号fIFと無変調波信
号fLOの周波数配置を、fIF<1 [GHz ]、fLO>2
[GHz ]とすると、RIN特性及び変調歪の影響を受け
ずに、伝送特性を良好に保てることになる。
【0034】[3]第3の本発明(第3の請求項)に係
わる光アナログ伝送装置は、前記[1]項または[2]
項に記載の光アナログ伝送装置において、さらに前記光
ファイバにて伝送された光信号を受信する光/電気変換
手段と、前記受信信号を前記中間周波信号と前記無変調
波信号に分離する手段と、この分離した無変調波信号を
用いて中間周波信号の周波数を変換することにより、無
線周波信号を得る手段と、この得られた無線周波信号を
送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0035】この構成は端局装置から離れた位置に送信
装置を配置する場合の受信装置側の構成であり、この構
成の場合、端局装置側から光ファイバを介して伝送され
てきた光信号を光/電気変換手段にて電気信号に戻し、
該電気信号を中間周波信号と無変調波信号に分離する。
そして、分離した無変調波信号を用いて中間周波信号の
周波数を変換し、無線周波信号化にした上で、空中に伝
送する。
【0036】送信端局側では、伝送したい情報で変調し
た中間周波数帯の信号である中間周波信号fIFと無線
周波信号(周波数fMW)に周波数アップコンバージョ
ンするために用いる正弦波の無変調波信号fLOとを合
波してから光信号に変換し、光ファイバに送り出す。そ
して、この光信号変換には半導体レーザ素子を用い、こ
の半導体レーザ素子の電流を前記合波した信号対応に制
御することで行う。
【0037】半導体レーザ素子としては、分布帰還型半
導体レーザ素子(DFB−LD)、あるいは、ファブリ
ーペロー型半導体レーザ素子(FP−LD)が用いられ
る。そして、これらのレーザ素子の変調帯域fc は、通
常、DFB−LDでfc = 3[GHz ]、FP−LDでfc
= 1 〜2 [GHz ]程度であり、それ以上の周波数帯は
変調効率が悪くなっていく。そのため、特別な高周波用
のレーザ素子を除けば、重畳できる無変調波信号の周波
数帯は、おおよそ3〜5 [GHz ]程度に制限される。
【0038】本発明システムで用いる中間周波信号は、
その周波数fIFはfIF < 1[GHz]程度であるから、
端局装置側では中間周波信号と無変調波信号とを合波し
た信号で半導体レーザ素子を変調制御することにより光
信号変換し、これを送信装置側に光伝送し、送信装置側
ではこの光信号を電気信号に変換してから合波前の信号
に分離して中間周波信号と無変調波信号に戻し、分離し
た無変調波信号を用いて中間周波信号の周波数を変換
し、無線周波信号化することから、端局装置側では特別
な高周波用のレーザ素子を用いずとも済むようになり、
性能を落とすことなくシステムのコストダウンを図るこ
とができる。
【0039】[4]第4の本発明(第4の請求項)に係
わる光アナログ伝送装置は、前記[1]項または[2]
項に記載の光アナログ伝送装置において、さらに前記光
ファイバを伝送された光信号を受信して電気信号に変換
して出力する光/電気変換手段と、この変換されて出力
された電気信号から前記中間周波信号と前記無変調波信
号とを分離する分離手段と、これらの分離された信号の
うち、無変調波信号を逓倍する逓倍手段と、この逓倍さ
れた無変調波信号を用い、前記分離された中間周波信号
を周波数変換し、無線周波信号を得る手段と、この得ら
れた無線周波信号を送信する手段とを備える。
【0040】このような構成の本システムは、送信端局
側から光ファイバを介して伝送されてきた光信号を電気
信号に変換した後、これを中間周波信号と無変調波信号
に分離する。そして、この分離した無変調波信号を逓倍
手段にて逓倍し、該逓倍した無変調波信号を用いて、前
記中間周波信号の周波数を変換して無線周波信号を得
る。そして、この得られた無線周波信号を空中に送信す
る。
【0041】送信端局側では、伝送したい情報で変調し
た中間周波数帯の信号である中間周波信号fIFと無線
周波信号(周波数fMW)にアップコンバージョンするた
めに用いる正弦波の無変調波信号fLOとを合波してから
光信号に変換し、光ファイバに送り出す。そして、この
光信号変換には半導体レーザ素子を用い、この半導体レ
ーザ素子の電流を前記合波した信号対応に制御すること
で行う。
【0042】半導体レーザ素子としては、分布帰還型半
導体レーザ素子(DFB−LD)、あるいは、ファブリ
ーペロー型半導体レーザ素子(FP−LD)が用いられ
る。そして、これらのレーザ素子の変調帯域fc は、通
常、DFB−LDでfc = 3[GHz ]、FP−LDでfc
= 1 〜2 [GHz ]程度であり、それ以上の周波数帯は
変調効率が悪くなっていく。そのため、特別な高周波用
のレーザ素子を除けば、重畳できる無変調波信号の周波
数帯は、おおよそ3〜5 [GHz ]程度に制限される。
【0043】本発明システムで用いる中間周波信号は、
その周波数fIFはfIF < 1[GHz]程度であるから、
IF+fLOである無線周波信号の周波数fMWは、本来な
らば4 〜6 [GHz ]に制限されることとなる。
【0044】しかし、逓倍器を設けた構成をとること
で、周波数変換に用いる無変調波信号はn逓倍されたも
のとなり、従って、無線周波信号の周波数fMWは、fMW
=fIF+nfLO(ただし、nは正の整数)とすることが
できるので、電気/光変換器7内のレーザ素子の変調帯
域に制限されることなく、高い周波数帯の無線周波信号
を発生することが可能となる。
【0045】[5]第5の本発明(第5の請求項)に係
わる光アナログ伝送装置は、前記[3]項に記載の光ア
ナログ伝送装置であって、無線信号を受信して無線周波
数の電気信号として得る受信手段と、前記分離手段で得
られた前記無変調波信号を用いて、前記受信手段にて得
た無線周波数の電気信号を周波数変換し、中間周波信号
を得る受信系の周波数変換手段と、前記受信系の周波数
変換手段にて得られた中間周波信号を光信号に変換し、
上り用の光ファイバに伝送する手段とを備えることを特
徴とする。
【0046】このシステムは、無線送信ばかりでなく、
無線受信も可能にするものであり、無線送信系の構成に
おいて、光信号から電気信号に変換後、得た下り用(送
信用)の中間周波信号を下り用の無線周波信号に周波数
変換するための無変調波信号を受信系においても用い
て、上り用(受信用)の無線周波信号を周波数変換し、
受信用の中間周波信号を得、これを光信号に変換して端
局装置側に光伝送する。
【0047】これにより、送受信が可能なシステムが構
築できる。 [6]第6の本発明(第6の請求項)に係わる光アナロ
グ伝送装置は、[4]項に記載の光アナログ伝送装置で
あって、無線信号を受信して無線周波数の電気信号とし
て得る受信手段と、前記分離手段で得られた前記無変調
波信号を所望逓倍して出力する逓倍手段と、この逓倍手
段により得られた逓倍された無変調波信号を用いて、前
記受信手段にて得た無線周波数の電気信号を周波数変換
し、中間周波信号を得る受信系の周波数変換手段と、前
記受信系の周波数変換手段にて得られた中間周波信号を
光信号に変換し、上り用の光ファイバに伝送する手段と
を備えることを特徴とする。
【0048】このシステムも、無線送信ばかりでなく、
無線受信も可能にするものであり、無線送信系の構成に
おいて、光信号から電気信号に変換後、得た下り用(送
信用)の中間周波信号を下り用の無線周波信号に周波数
変換するための逓倍した無変調波信号を受信系において
も用いて、上り用(受信用)の無線周波信号を周波数変
換し、受信用の中間周波信号を得、これを光信号に変換
して端局装置側に光伝送する。
【0049】これにより、高い無線周波数帯での送受信
が可能なシステムが構築できる。本発明によれば、無変
調波信号の変調度を大きくとっても、中間周波信号のC
NRの劣化はなく、送信装置側では、優れたCNRの無
変調波信号を得ることができる。送信装置において、ア
ンテナから受信した無線周波信号は微弱なこともあるた
め、乗算器における周波数変換用の信号には高いCNR
が要求されるが、このような周波数変換用の信号として
送信端局から無変調波信号を提供することが可能とな
る。また、無変調波信号を周波数変換用の信号として逓
倍する際にも、受信したときの無変調波信号のCNRが
高いため、周波数変換の際に大きく雑音特性を劣化させ
ることがない。
【0050】以上、上記各種構成の本発明により、無変
調波信号の合波することよる、中間周波信号帯のRIN
値増加を抑えることができ、従って、中間周波信号帯の
CNR劣化を低減できると共に、中間周波信号帯のRI
Nを劣化させずに、無変調波信号の変調度を大きくで
き、送信装置側で受信する無変調波信号のCNR特性を
高くとることができて、周波数変換の際に、付加雑音を
抑えて、品質の優れた無線周波信号を得ることが可能と
なる。そして、中間周波信号及び無変調波信号のCNR
特性の劣化を抑えられると、光ファイバ伝送の長距離化
が可能となり、例えば、無線通信基地局に本発明の光ア
ナログ伝送を適用した場合、一つの送信端局でカバーで
きる通信サービスエリアを広げることが可能となる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施例を詳細に説明する。 (第1の実施例)図1に本発明の第1の実施例を示す。
図1において、1は送信端局、6は加算器、7は電気/
光(E/O)変換器、20はドライバアンプ、22は電
流源、24は半導体レーザ素子である。
【0052】加算器6は中間周波信号51と無変調波信
号52を合波して無線情報信号53を得るためのもので
あり、E/O変換器7はこの得られた無線情報信号53
を光信号に変換するものであって、ドライバアンプ2
0,電流源22,インダクタンス21,抵抗23,レー
ザ素子24からなる。インダクタンス21はドライバア
ンプ20の出力信号に対して電流源22の出力分のバイ
アスを与えるためのものであり、抵抗23はこのバイア
スを与えられたドライバアンプ20の出力を半導体レー
ザ素子24に変調信号として加えための入力抵抗であ
る。端局装置1はこれらの構成要素よりなる。
【0053】このような構成の本光送信器は、送信端局
1において、中間周波信号51と無変調波信号52を加
算器6で合波して得られた無線情報信号53をE/O変
換器7に入力する。
【0054】中間周波信号51の周波数をfIF、無変調
波信号52の周波数をfLOとする。E/O変換器7内に
おいて、無線情報信号53は、ドライバアンプ20で増
幅された後、電流源22からのバイアス電流を付加さ
れ、半導体レーザ素子24を直接変調する。そして、こ
の半導体レーザ素子24は無線情報信号53対応に変調
を受けたかたちのレーザ光を発光し、伝送路である光フ
ァイバ2に送出する。ここで用いられている半導体レー
ザ素子24は、アナログ伝送用のDFBレーザダイオー
ドである。
【0055】このようにして半導体レーザ素子24の発
振する光信号61は、光ファイバ2に入力されて伝送さ
れる。半導体レーザ素子24の共振周波数をfrとす
る。以上のような構成で、図2に示されるように、fIF
なる周波数の中間周波信号51とfLOなる周波数の変調
波信号52の周波数配置関係は、fLO−fIF≧1 [GHz
]とする。
【0056】半導体レーザ素子24は、通常、周波数帯
の低域側にいくほど、変調歪特性、RIN特性が優れて
いるため、情報信号を含むfIFなる周波数帯の中間周波
信号をfLOよりも低域側に配置する。fLOは正弦波の無
変調波信号であるため、歪には耐力がある。
【0057】図3に、電気/光変換器7内の半導体レー
ザ素子24における、無変調波信号52の周波数fLO
対するfIF帯のRIN特性を示す。fIFは1 [GHz ]で
あり、fLOの変調度は40[%]で周波数を1.2 [GHz
]、2 [GHz ]、3 [GHz ]、3.5 [GHz ]、4 [GHz
]と変化させた。無変調波信号fLOが重畳されていな
い場合のRINは、-152[dB/Hz ]であった。RIN値
は、fLOのスペクトル成分に影響を受け、fLOに近い周
波数帯ほど劣化が大きい。
【0058】そして、fLOから離れるに従って改善され
ていく。図3に示されるように、fLO−fIF ≧ 1[GH
z ]となると、RIN値は、fLOが重畳されていない場
合の値に漸近し安定する。
【0059】図4に、fIF=120 [MHz ]におけるfLO
に対するRIN値を示す。fLOの変調度は、図3と同様
に40[%]とした。fLOが重畳されていない場合のR
IN値は、−164.0 [dB/Hz ]であった。
【0060】図4より、fLOが、fIFに近く、1 [GHz
]内に配置されていると(つまり、fLO −fIF
1[GHz ]であると)、RIN値が−160 [dB/Hz]以
上であり、大きく劣化している。しかし、fLO − f
IF ≧ 1[GHz ]であるfLO= 2[GHz ]では、RIN
値は−162 [dB/Hz]となり、劣化が抑圧されているこ
とがわかる。
【0061】以上より、fLO − fIF ≧ 1[GHz ]
の配置とすることで、RIN特性の改善効果が図れる。
半導体レーザ素子24は、通常、E/O変換特性が非線
形であり、レーザ素子を直接変調した際に、fLO ±f
IFの周波数に、fLOとfIFの相互変調歪が現れ、雑音増
加の要因となる。そのため、fLO ±fIFも考慮して、
LOのfIFに対する配置が重要である。低域側歪の周波
数fLO −fIFがfIFの周波数帯に重なると、前述のよ
うに、その周辺の帯域のRIN特性が劣化することにな
る。
【0062】そこで、fLO > 2fIFと設定して、f
LO −fIF > fIFの関係をつくり、RIN劣化の影
響を回避する。また、半導体レーザ素子24には、ある
特定の周波数で変調度が極めて高くなる共振周波数fr
が存在する。
【0063】これは、レーザ素子のキャリア及び光子の
寿命時間によるバイアス電流に対する時間遅れが、変調
周期と一致して、レーザ素子の変調度が相加されて極め
て大きくなるものである。このfrに変調が加わると、
レーザ素子の特性が不安定になりRINが周波数全域に
わたって増加してしまう。
【0064】そのため、高域側歪の周波数fLO + f
IFが、frよりも小さいところになるように、fLOを配
置する必要がある。そして、2fIF < fLO及びfLO
+fIF<frの条件から、このfLOは、fLO<(2/
3)・frとなる。つまり、これらの条件を満たすfIF
(中間周波信号51)とfLO(無変調波信号52)の周
波数配置は、図5のようになる。
【0065】半導体レーザ素子24すなわち、半導体レ
ーザダイオードとしては、分布帰還型半導体レーザ素子
(DFB−LD)、あるいはファブリーペロー型半導体
レーザ素子(FP−LD)が使用される。特に、DFB
−LDは、多チャンネル信号のダイナミックレンジを抑
圧する変調歪が小さく、アナログ伝送に適している。し
かし、DFB−LDにおいても、変調歪特性が小さく、
雑音量が低い周波数帯は、通常、1 [GHz ]以下であ
る。
【0066】情報信号である中間周波信号51はその周
波数fIFを、fIF>1[GHz ]の範囲に配置すると、変
調歪特性の劣化、雑音の増加から、ダイナミックレンジ
が抑圧されてしまうため、fIF<1 [GHz ]に配置する
ことが望まれる。
【0067】比較的低い周波数帯での無変調波信号周波
数- RIN特性図である図3におけるfIF =1 [GHz
]の場合でのRIN値と、比較的高い周波数帯での無
変調波信号周波数- RIN特性図である図4におけるf
IF =120 [MHz ]の場合でのRIN値からもわかるよ
うに、無変調波信号周波数fIF=120 [MHz ]の方が、
およそ10[dB/Hz]ほどRIN特性が優れていること
がわかる。
【0068】以上から、中間周波信号fIF(中間周波信
号51)と無変調波信号fLO(無変調波信号52)の周
波数配置を、図6に示されるようにfIF<1 [GHz ]、
LO>2 [GHz ]とすると、RIN特性及び変調歪の影
響を受けずに、伝送特性を良好に保てることになる。
【0069】( 第2の実施例)図7に本発明の第2の実
施例を示す。第2の実施例は、本発明の第1の発明であ
る第1の実施例を、無線通信用の基地局装置に適用した
ものである。
【0070】図7に示すように、送信端局1と送信装置
2が光ファイバ3で接続されている。図では一つしか示
されていないが、一つの送信端局1に対して送信装置2
は複数個が設けられ、各送信装置2は光ファイバ3で接
続されている。送信装置2はそれぞれ離れた位置に配置
され、それぞれ電波の届く範囲がそれぞれの無線ゾーン
(セル)となり、セル内の通信端末と電波を授受できる
サービスエリアとなる。
【0071】送信端局1は無線信号用変調器4、局部発
振器5、加算器6、電気/光変換器(E/O変換器)7
とから構成され、送信装置2は光/電気変換器(O/E
変換器)8、分離器9、バンドパスフィルタ10,1
1,13、乗算器12、パワーアンプ14、アンテナ1
5とから構成される。
【0072】これらのうち、無線信号用変調器4は送信
データを無線信号用の中間周波信号51に変調するため
のものであり、局部発振器5は所定周波数の無変調波信
号52を発振する発振器である。
【0073】加算器6はこれら中間周波信号51と無変
調波信号52とを合波して無線情報信号53として出力
するものであり、E/O変換器7はこの合波して得られ
た無線情報信号53を光信号に変換して出力するための
ものである。E/O変換器7は半導体レーザ素子を光源
として内蔵し、この半導体レーザ素子の電流を上記無線
情報信号53対応に制御することにより、無線情報信号
で変調された光信号として出力する機能を有する。
【0074】光ファイバ3は端局装置1のE/O変換器
7と送信装置2のO/E変換器8とを結ぶ光伝送路であ
る。O/E変換器8は光ファイバ3を伝送されてきた光
信号61を受信し、電気信号に変換するものであり、分
離器9はこのO/E変換器8より出力された電気信号を
2つに分離し、分岐した一方をバンドパスフィルタ10
に、また、他方をバンドパスフィルタ11に与えるもの
である。
【0075】バンドパスフィルタ10は中間周波信号抽
出用のフィルタであって、透過帯域にfIFを含むフィル
タであり、バンドパスフィルタ11は無変調波信号抽出
用のフィルタであって透過帯域にfLOを含むフィルタで
ある。
【0076】乗算器12は、これら2つのバンドパスフ
ィルタ10,11の出力信号を乗算して出力するもので
あり、バンドパスフィルタ13はこの乗算器12の出力
から所要の無線周波信号を抽出するためのフィルタであ
り、パワーアンプ14はこのバンドパスフィルタ13か
ら出力された無線周波信号を電力増幅して出力するもの
であり、アンテナ15はこの増幅された信号を電波とし
て空中に放射するものである。
【0077】このような構成の本システムは、送信端局
1において、無線信号用変調器4からの中間周波信号5
1に、局部発振器5からの無変調波信号52を加算器6
で合波して得られた無線情報信号53を、E/O変換器
7に入力する。
【0078】中間周波信号51の周波数帯をfIF、無変
調波信号52の周波数帯をfLOとする。E/O変換器7
においては、無線情報信号53でレーザを直接変調し
て、光信号61を得、これを光ファイバ3を介して送信
装置2へ伝送する。
【0079】送信装置2側においては、この光ファイバ
3を介して伝送されてきた光信号61を、O/E変換器
8で受信し、電気信号に変換してから分離器9で2つに
分離して、一方を中間周波信号用の透過帯域にfIFを含
むバンドパスフィルタ10に通し、他方は無変調波信号
用の透過帯域にfLOを含むバンドパスフィルタ11に通
すことにより、元の中間周波信号51および無変調波信
号52に復元する。
【0080】そして、復元されたこれら中間周波信号5
1および無変調波信号52は乗算器12に入力して、乗
算する。そして、この乗算器12の出力をバンドパスフ
ィルタ13を通すことにより、所要の無線周波信号54
を抽出し、この抽出した無線周波信号54はパワーアン
プ14を介して増幅した後、アンテナ15を通して、空
中に電波として放射し、セル内の端末側へと送信する。
【0081】以上のような構成と作用により、第1の実
施例と同様に、fIFなる周波数帯の中間周波信号51と
LOなる周波数帯の無変調波信号52は、その周波数配
置を、fLO−fIF ≧1 [GHz ]、2fIF<fLO<(2
/3)・fr 、あるいは、fIF<1 [GHz ]、fLO
2 [GHz ]とする。
【0082】以上のようにして、第1の実施例を、無線
通信用の基地局装置に適用することができる。以上は、
第1の実施例を、無線通信用の基地局装置に適用した本
発明の第2の実施例の説明であった。次に、送信装置の
ハードウェアを交換することなく、無線周波信号のキャ
リアを変更できるようにして、同一仕様の送信装置を、
隣接セル間でも利用できるようにし、システムのコスト
ダウンを図ることができるようにした実施例を第3の実
施例として説明する。
【0083】(第3の実施例)図8に、本発明における
第3の実施例を示す。送信端局1の構成は、第1及び第
2の実施例を同じとし、送信装置2においても、第1及
び第2の実施例の送信装置2と同じ構成には同一符号を
付した。
【0084】この実施例での送信装置2は、光/電気変
換器(O/E変換器)8、分離器9、乗算器12、バン
ドパスフィルタ13、パワーアンプ14、アンテナ1
5、ローパスパスフィルタ16、ハイパスフィルタ17
とから構成される。
【0085】本システムは、送信端局1において、無線
信号用変調器4からの中間周波信号51に、局部発振器
5からの無変調波信号52を加算器6で合波して得られ
た無線情報信号53を、E/O変換器7に入力してこの
E/O変換器7の持つ半導体レーザ素子を当該無線情報
信号53で直接変調して、光信号61を得、これを光フ
ァイバ3を介して送信装置2へ伝送する仕組みは第1及
び第2の実施例と変わりはない。
【0086】送信装置2の構成要素のうち、O/E変換
器8は光ファイバ3を伝送されてきた端局装置1からの
光信号61を受信し、電気信号に変換するものであり、
分離器9はこのO/E変換器8より出力された電気信号
を2つに分離し、分岐した一方をローパスフィルタ16
に、また、他方をハイパスフィルタ17に与えるもので
ある。
【0087】ローパスフィルタ16は透過帯域にfIF
含む中間周波信号用のフィルタであり、ローパスフィル
タ17は透過帯域にfLOを含む無変調波信号用のフィル
タである。
【0088】乗算器12は、これら2つのフィルタ1
6,17の出力信号を乗算して出力するものであり、バ
ンドパスフィルタ13はこの乗算器12の出力から所要
の無線周波信号を抽出するためのフィルタであり、パワ
ーアンプ14はこのバンドパスフィルタ13から出力さ
れた無線周波信号を電力増幅して出力するものであり、
アンテナ15はこの増幅された信号を電波として空中に
放射するものである。
【0089】このような構成の本システムは、送信装置
2側においては、光ファイバ3を介して伝送されてきた
光信号61を、O/E変換器8で受信し、電気信号に変
換してから分離器9で2つに分離して、一方を透過帯域
にfIFを含む中間周波信号用のローパスパスフィルタ1
6に通し、他方は透過帯域にfLOを含む無変調波信号用
のハイパスフィルタ17に通すことにより、元の中間周
波信号51および無変調波信号52に復元する。
【0090】そして、復元されたこれら中間周波信号5
1および無変調波信号52は乗算器12に入力して、乗
算する。そして、この乗算器12の出力をバンドパスフ
ィルタ13を通すことにより、所要の無線周波信号54
を抽出し、この抽出した無線周波信号54はパワーアン
プ14を介して増幅した後、アンテナ15を通して、空
中に電波として放射し、セル内の端末側へと送信する。
【0091】このように、第3の実施例に示す本システ
ムは、送信装置2側においては内蔵の分離器9の2つの
出力を、それぞれローパスフィルタ16、ハイパスフィ
ルタ17に入力し、中間周波信号51及び無変調波信号
52を抽出するようにした。すなわち、バンドパスフィ
ルタ10,11を用いるのではなく、ローパスフィルタ
16、ハイパスフィルタ17を用い、中間周波信号51
及び無変調波信号52を抽出するのである。
【0092】このような構成をとり、後段の無線周波信
号抽出用のバンドパスフィルタ13の透過帯域に余裕を
持たせることができるようにしておくと、ローパスフィ
ルタ16とハイパスフィルタ17はバンドパスフィルタ
に比べて、透過周波数帯が広いので、周波数選択のフレ
キシブル性が高くなり、送信装置の他のハードウェアを
交換することなく、無線周波信号54のキャリアを変更
できる。
【0093】無変調波信号と中間周波信号を合波した信
号から、バンドパスフィルタで元の無変調波信号と中間
周波信号を抽出する構成の場合、通常、処理対象の信号
のCNR値に依存して、大なるQを持つバンドパスフィ
ルタを使用する。すなわち、従来の送信装置では、端局
装置1から光ファイバ3を介して受け取り、O/E変換
器8で光電変換して得た受信信号55のCNR値が劣化
するようであると、バンドパスフィルタ10、11はQ
の大きなものを使用する必要がでてきて、無線周波信号
の波長選択の幅が小さくなってしまう。
【0094】しかし、本発明のシステムによれば、送信
端局1側において、無変調波信号52を重畳しても、中
間周波信号51帯のRIN値の劣化は抑えられる。従っ
て、中間周波信号51帯のRIN値を劣化させることな
く、無変調波信号52の変調度を大きくすることができ
るので、ローパスフィルタ16やハイパスフィルタ17
を使用しての、中間周波信号及び無変調波信号の分離が
可能となる訳である。そのため、無線周波信号54のフ
レキシビリティを高くでき、適用範囲の広い無線通信基
地局を提供できることになる。
【0095】つぎに、中間周波信号と無変調波信号が高
くなくとも、無線周波信号の周波数を高くできるように
した実施例を次に第4の実施例として説明する。 ( 第4の実施例)図9に、本発明における第4の実施例
を示す。送信端局1の構成は、第1及び第2の実施例を
同じとし、送信装置2においても、同じ構成には同一符
号を付した。
【0096】この実施例での送信装置2は、光/電気変
換器(O/E変換器)8、分離器9、乗算器12、バン
ドパスフィルタ13、パワーアンプ14、アンテナ1
5、ローパスパスフィルタ16、ハイパスフィルタ1
7、逓倍器18及びバンドパスフィルタ19とから構成
される。
【0097】本システムは、送信端局1において、無線
信号用変調器4からの中間周波信号51に、局部発振器
5からの無変調波信号52を加算器6で合波して得られ
た無線情報信号53を、E/O変換器7に入力してこの
E/O変換器7の持つ半導体レーザ素子を当該無線情報
信号53で直接変調して、光信号61を得、これを光フ
ァイバ3を介して送信装置2へ伝送する仕組みは第1及
び第2の実施例と変わりはない。
【0098】送信装置2の構成要素のうち、O/E変換
器8は光ファイバ3を伝送されてきた端局装置1からの
光信号61を受信し、電気信号に変換するものであり、
分離器9はこのO/E変換器8より出力された電気信号
を2つに分離し、分岐した一方をローパスフィルタ16
に、また、他方をハイパスフィルタ17に与えるもので
ある。
【0099】ローパスフィルタ16は透過帯域にfIF
含む中間周波信号用のフィルタであり、ローパスフィル
タ17は透過帯域にfLOを含む無変調波信号用のフィル
タである。逓倍器18はこのローパスフィルタ17の濾
波出力をn逓倍して出力するものであり、バンドパスフ
ィルタ19はこのn逓倍された出力から所定の周波数帯
域成分を抽出するフィルタである。なお、上記のnは正
の整数である。
【0100】乗算器12は、これら2つのフィルタ1
6,19の出力信号を乗算して出力するものであり、バ
ンドパスフィルタ13はこの乗算器12の出力から所要
の無線周波信号を抽出するためのフィルタであり、パワ
ーアンプ14はこのバンドパスフィルタ13から出力さ
れた無線周波信号を電力増幅して出力するものであり、
アンテナ15はこの増幅された信号を電波として空中に
放射するものである。
【0101】このような構成の本システムは、送信装置
2側においては、光ファイバ3を介して伝送されてきた
光信号61を、O/E変換器8で受信し、電気信号に変
換してから分離器9で2つに分離して、一方を透過帯域
にfIFを含む中間周波信号用のローパスパスフィルタ1
6に通し、他方は透過帯域にfLOを含む無変調波信号用
のハイパスフィルタ17に通すことにより、元の中間周
波信号51および無変調波信号52に復元する。
【0102】こうして得られた中間周波信号51及び無
変調波信号52のうち、無変調波信号52は逓倍器18
でn逓倍した後、バンドパスフィルタ19を透過させる
ことにより、所望の逓倍された無変調波信号58を得、
これを乗算器12に入力して周波数変換に用いる。
【0103】乗算器12ではローパスフィルタ16から
の中間周波信号51とこの無変調波信号58とを乗算
し、得られた信号出力をバンドパスフィルタ13を透過
させることにより、所要の無線周波信号を抽出する。そ
して、このバンドパスフィルタ13から出力された無線
周波信号をパワーアンプ14で電力増幅してからアンテ
ナ15より電波として空中に放射する。
【0104】この実施例では、第3の実施例の構成に、
さらに逓倍器18とバンドパスフィルタ19を設けてお
り、ローパスフィルタ17の濾波出力をn逓倍し、この
n逓倍された出力から所定の周波数帯域成分をバンドパ
スフィルタ19により抽出することで、周波数変換に用
いる所望逓倍された無変調波信号58を得るようにして
いる。そして、この点が第3の実施例との相違点であ
る。
【0105】送信端局1の電気/光変換器7内に用いら
れるレーザ光源には、分布帰還型半導体レーザ素子(D
FB−LD)、あるいは、ファブリーペロー型半導体レ
ーザ素子(FP−LD)がある。
【0106】そして、これらのレーザ素子の変調帯域f
c は、通常、DFB- LDでfc =3 [GHz ]、FP−
LDでfc = 1 〜2 [GHz ]であり、それ以上の周波数
帯は変調効率が悪くなっていく。そのため、特別な高周
波用のレーザ素子を除けば、重畳できる無変調波信号5
2の周波数帯は、おおよそ3〜5 [GHz ]程度に制限さ
れる。
【0107】本発明システムで用いる中間周波信号の周
波数fIFはfIF < 1[GHz ]であるから、fIF
LOである無線周波信号54の周波数fMWは、本来なら
ば4〜6 [GHz ]に制限されることとなる。
【0108】しかし、逓倍器を設けた図8の構成をとる
ことで、周波数変換に用いる無変調波信号58は所望逓
倍されたものとなり、従って、無線周波信号54の周波
数fMWは、fMW =fIF + nfLOとすることができ
るので、電気/光変換器7内のレーザ素子の変調帯域に
制限されることなく、より高い周波数帯の無線周波信号
54を発生することが可能なシステムとなる。
【0109】但し、無変調波信号52をn逓倍する際
に、雑音が付加されることが避けられないため、普通に
は無線周波信号54の品質を劣化させてしまう。しか
し、本発明によれば、中間周波信号51帯のRIN値を
劣化させずに、無変調波信号52の変調度を大きくでき
ることから、両信号51、52のCNR特性は良好に保
つことができる。
【0110】そのため、本発明では、逓倍器18を用い
ても、無線周波信号54の品質を大きく劣化させること
がないシステムとなる。以上の各実施例は、送信のみを
主体に説明したものであった。実際のシステムにおいて
は、送受信を可能にするものが不可欠であるから、次に
そのようなシステムについて第5の実施例として説明す
る。
【0111】(第5の実施例)図10、図11に、本発
明における第5の実施例を示す。主な構成は第2の実施
例と同じであり、同じ構成には同一符号を付した。ま
た、第2の実施例と同様に、本発明を無線通信用の基地
局装置に適用したものである。
【0112】図10においては、双方向で通信できるよ
うにするために、端局1は受信機能を含めた送受信端局
1Aとなっており、また、端局に繋がる送信装置2も送
信機能ばかりでなく受信機能を持たせた送受信装置2A
となっている。
【0113】送受信端局1Aと送受信装置2Aが光ファ
イバ3a,3bで接続されている。図では一つしか示さ
れていないが、一つの送受信端局1Aに対して送受信装
置2Aは複数個が設けられる構成も当然採用することが
できる。送受信装置2Aが複数台ある場合は、それぞれ
離れた位置に配置され、それぞれ電波の届く範囲がそれ
ぞれの無線ゾーン(セル)となり、セル内の通信端末と
電波を授受できるサービスエリアとなる。
【0114】光ファイバ3a,3bのうち、前者は下り
回線用(送信回線用)、後者は上り回線用(受信回線
用)である。送受信端局1Aは下り用(送信用)とし
て、無線信号用変調器4、局部発振器5、加算器6、電
気/光変換器(E/O変換器)7があり、上り用(受信
用)として光/電気変換器(O/E変換器)8−2と復
調器27が設けられて構成されている。
【0115】また、送受信装置2Aは電気/光変換器
(E/O変換器)7−2、光/電気変換器(O/E変換
器)8−1、分離器9、バンドパスフィルタ10−1,
10−2,11,13−1,13−2、乗算器12−
1,12−2、パワーアンプ14、アンテナ15、サー
キュレータ(もしくはデュプレクサ)25、ローノイズ
アンプ26とから構成される。
【0116】これらのうち、無線信号用変調器4は送信
データを無線信号用の中間周波信号51に変調するため
のものであり、局部発振器5は所定周波数の無変調波信
号52を発振する発振器である。
【0117】加算器6はこれら中間周波信号51と無変
調波信号52とを合波して無線情報信号53として出力
するものであり、E/O変換器7−1はこの合波して得
られた無線情報信号53を光信号61に変換して出力す
るためのものである。E/O変換器7−1は半導体レー
ザ素子を光源として内蔵し、この半導体レーザ素子の電
流を上記無線情報信号53対応に制御することにより、
無線情報信号で変調された光信号として出力する機能を
有する。当該E/O変換器7−1は光ファイバ3aに接
続されていて、その光信号出力は光ファイバ3aへと出
力される構成である。
【0118】また、O/E変換器8−2は光ファイバ3
bに接続されており、この光ファイバ3bにて伝送され
てきた送受信装置2Aからの光信号3を電気信号に変換
して出力するものである。また、復調器27はこのO/
E変換器8−2で変換された電気信号を受けて元の無線
情報信号を復調するためのものである。
【0119】送受信装置2Aの構成要素であるO/E変
換器8−1は、光ファイバ3aを伝送されてきた光信号
61を電気信号に変換するためのものであり、分離器9
はこのO/E変換器8−1より出力された電気信号を2
つに分離し、分岐した一方をバンドパスフィルタ10−
1に、また、他方をバンドパスフィルタ11に与えるも
のである。
【0120】バンドパスフィルタ10−1は中間周波信
号抽出用のフィルタであって透過帯域にfIFを含むフィ
ルタであり、バンドパスフィルタ11は無変調波信号抽
出用のフィルタであって透過帯域にfLOを含むフィルタ
である。
【0121】乗算器12は、これら2つのバンドパスフ
ィルタ10−1,11の出力信号を乗算して出力するも
のであり、バンドパスフィルタ13はこの乗算器12の
出力から所要の無線周波信号を抽出するためのフィルタ
であり、パワーアンプ14はこのバンドパスフィルタ1
3から出力された無線周波信号を電力増幅して出力する
ものであり、アンテナ15はこの増幅された信号をサー
キュレータ(もしくはデュプレクサ)25を介して受け
て電波として空中に放射すると共に、空中から到来する
電波をとらえてサーキュレータ25を介してこれをロー
ノイズアンプ26に与えるためのものである。
【0122】サーキュレータ25は、送信する無線周波
信号をアンテナ15に導き、アンテナ15でとらえた受
信無線周波信号56をローノイズアンプ26へ導く経路
切り替えのための装置である。
【0123】ローノイズアンプ26はこの受信無線周波
信号56を低雑音で増幅する性能を有する増幅器であ
り、バンドパスフィルタ13−2はこのローノイズアン
プ26の出力を所要の透過帯域で通過させて、当該所要
の透過帯域の成分を抽出するフィルタであり、乗算器1
2−2はこのバンドパスフィルタ13−2の出力とバン
ドパスフィルタ11の出力する無変調波信号52とを乗
算するためのものである。
【0124】また、バンドパスフィルタ10−2はこの
乗算器12−2出力を所要の透過帯域で通過させて、当
該所要の透過帯域の成分を無線情報信号57として抽出
するフィルタであり、E/O変換器7−2はこのバンド
パスフィルタ10−2により得られた無線情報信号57
を光信号に変換して出力するためのものである。E/O
変換器7−2は半導体レーザ素子を光源として内蔵し、
この半導体レーザ素子の電流を上記無線情報信号57対
応に制御することにより、無線情報信号で変調された光
信号として出力する機能を有する。尚、E/O変換器7
−2の出力する光信号は、光ファイバ3bに出力される
構成としてある。
【0125】このような構成の本システムは、送信端局
1において、無線信号用変調器4からの中間周波信号5
1に、局部発振器5からの無変調波信号52を加算器6
で合波して得られた無線情報信号53を、E/O変換器
7−1に入力する。
【0126】中間周波信号51の周波数帯をfIF、無変
調波信号52の周波数帯をfLOとする。E/O変換器7
−1においては、無線情報信号53でレーザ素子を直接
変調して、光信号61を得、これを光ファイバ3aを介
して送受信装置2Aへ伝送する。
【0127】送信装置2A側においては、この光ファイ
バ3aを介して伝送されてきた光信号61を、O/E変
換器8−1で受信し、電気信号に変換してから分離器9
で2つに分離して、一方を中間周波信号用の透過帯域に
IFを含むバンドパスフィルタ10に通し、他方は無変
調波信号用の透過帯域にfLOを含むバンドパスフィルタ
11に通すことにより、元の中間周波信号51および無
変調波信号52に復元する。
【0128】そして、復元されたこれら中間周波信号5
1および無変調波信号52は乗算器12に入力して、乗
算する。そして、この乗算器12の出力をバンドパスフ
ィルタ13−1を通すことにより、所要の無線周波信号
54を抽出し、この抽出した無線周波信号54はパワー
アンプ14を介して増幅した後、サーキュレータ25か
らアンテナ15を通して、空中に電波として放射し、セ
ル内の端末側へと送信する。
【0129】一方、セル内の端末側から送信されてきた
電波はアンテナ15にて受信され、サーキュレータ25
を介してローノイズアンプ14に入力されて増幅された
後、バンドパスフィルタ13−2にて所要の帯域成分が
抽出される。そして、この抽出された成分の信号は、乗
算器12−2にてバンドパスフィルタ11からの無変調
波信号52と乗算された後、バンドパスフィルタ10−
2で所定の帯域成分が抽出され、これがE/O変換器7
−2で光信号に変換された後、上り光信号として光ファ
イバ3bに送出され、端受局装置1Aへと送られる。
【0130】本実施例装置における特徴点は、送受信装
置2A内の分離器9の2つの出力から、バンドパスフィ
ルタ11を用いて無変調波信号52を抽出し、この抽出
した無変調波信号52は分離して送信系統側の乗算器1
2−1と受信系統側の乗算器12−2にそれぞれ入力す
るようにしたことにある。そして、送信系においては、
抽出した無変調波信号52は、乗算器12−1により中
間周波信号51と乗算することにより、中間周波信号5
1の周波数のアップコンバートするのに使用し、また、
受信系においては、乗算器12−2にて無線周波信号5
6を、無変調波信号52を用いて、乗算することによ
り、周波数ダウンコンバートすることに使用する。
【0131】すなわち、送受信装置2A内の分離器9の
2つの出力から、バンドパスフィルタ10−1、11を
用いて、中間周波信号51及び無変調波信号52を抽出
する。そして、抽出した無変調波信号52は、分離して
乗算器12−1、12−2に入力する。
【0132】乗算器12−1においては、上述したよう
に送受信端局1Aから伝送されてきた中間周波信号51
の周波数を無変調波信号52を用いて、アップコンバー
ジョンし、無線周波信号54を得、これをパワーアンプ
14、アンテナ15を介して、無線伝送する。
【0133】また、乗算器12−2においては、無線周
波信号56を、無変調波信号52を用いて、乗算するこ
とにより、周波数ダウンコンバートする。すなわち、無
線伝送されてきた無線周波信号56をアンテナ15で受
信し、サーキュレータあるいはデュプレクサ25で、ロ
ーノイズアンプ26に入力して、所望の帯域をバンドパ
スフィルタ13−2で抽出する。そして、この無線周波
信号56の抽出した帯域成分を、乗算器12−2におい
て、無変調波信号52を用いて、周波数ダウンコンバー
トし、そして、バンドパスフィルタ10−2でイメージ
等を除去し、所望の帯域を抽出して、上り中間周波信号
57を得る。上り中間周波信号57は、E/O変換器7
−2で光信号62に変換し、光ファイバ3を介して、送
信端局1に伝送する。
【0134】送信端局1では、送信装置2側から伝送さ
れてきた光信号62を光/電気変換器8−2で受信し、
復調器27に入力して、情報を取り出す。このように本
発明は、送受信装置2A内において端局装置から送信さ
れてきた無線送信用の中間周波信号51と無変調波信号
との合波信号から、バンドパスフィルタを用いて無変調
波信号52とを抽出し、この抽出した無変調波信号52
を送信系で周波数アップコンバートと、受信系での受信
信号に対する周波数ダウンコンバートに使用するように
した。
【0135】従って、送受信装置2A内に局部発振器等
のコンポーネントを必要とせずに、送受信装置2Aから
送受信端局1A側への上り信号の周波数をダウンコンバ
ートできる。そのため、受信系統での構成要素をその
分、簡素化できる。また、アンテナでとらえた無線周波
数帯の受信信号をダウンコンバートしてからE/O変換
器7−2に入力して光信号に変換し、端局装置に送るよ
うにしたので、受信系統におけるE/O変換器7−2に
求められる周波数帯域も低く抑えることができ、E/O
変換器7−2に内蔵するレーザ素子やドライバアンプ等
に対する仕様が扱う信号の周波数帯が低くなっている
分、緩和され、ローコストのものを使用可能になる。
【0136】以上のことから、送受信装置2Aの装置規
模を小型化、簡易化することが可能となり、コストダウ
ンを図った送受信装置2Aを提供できることとなる。図
11に送受信装置2Aの別の構成例を示す。この図11
に示す例においては、逓倍した無変調波信号58を周波
数変換に用いる場合の送受信装置2Aの構成を示す。
【0137】この例は、送信系統におけるバンドパスフ
ィルタ11の後段に、逓倍器18とバンドパスフィルタ
19を直列的に挿入した構成としてあり、送受信装置2
A内において、バンドパスフィルタ11で抽出された無
変調波信号52を逓倍器18で逓倍して、バンドパスフ
ィルタ19で所望倍、逓倍された無変調波信号58を
得、この所望逓倍された無変調波信号58を送信系統で
の周波数アップコンバートと、受信系統での周波数ダウ
ンコンバートに使用するようにしたものである。
【0138】この所望逓倍された無変調波信号58を、
乗算器12−1、12−2に入力して、アップコンバー
トあるいはダウンコンバートのために用いるようにした
以外、その他の構成については、図10と同じであるの
で、詳細な説明は省略する。
【0139】逓倍器とバンドパスフィルタを増設した
分、回路構成が増えるが、このようにしても、図10の
実施例と同様、受信系統におけるE/O変換器7−2に
求められる周波数帯域も低く抑えることができ、E/O
変換器7−2に内蔵するレーザ素子やドライバアンプ等
に対する仕様が扱う信号の周波数帯が低くなっている
分、緩和され、ローコストのものを使用可能になる。
【0140】本実施例によれば、無変調波信号52の変
調度を大きくとっても、中間周波信号51のCNRの劣
化はなく、送信装置2側では、優れたCNRの無変調波
信号52を得ることができる。送信装置2において、ア
ンテナ15から受信した無線周波信号56は微弱なこと
もあるため、乗算器12−1における周波数変換用の信
号には高いCNRが要求されるが、このような周波数変
換用の信号として送信端局1から無変調波信52号を提
供することが可能となる。また、無変調波信号を周波数
変換用の信号として逓倍する際にも、受信したときの無
変調波信号のCNRが高いため、周波数変換の際に大き
く雑音特性を劣化させることがない。
【0141】
【発明の効果】以上、詳述したように、中間周波信号と
無変調波信号を合波して、送信端局から送信装置に光伝
送する無線通信用光アナログ伝送装置において、本発明
によれば、以下のような効果がある。
【0142】合波する無変調波信号の周波数帯fLOと中
間周波信号の周波数帯fIFを、fLO−fIF≧1 [GHz ]
及び2fIF<fLO<(2/3)・fr(レーザの共振周波
数)の関係をもって配置する。fIFにおいて、fLOの合
波によるRIN特性の劣化を抑えることができ、送信装
置側で良好なCNR特性を提供でき、伝送される光信号
の通信品質が向上する。また、上記の条件を満たせば、
無変調波信号の変調度を大きくしてもRIN特性の劣化
を抑えられる。
【0143】無変調波信号の変調度を大きくすることが
できれば、送信装置側において、CNR特性の優れたf
LOを提供できる。fLOは周波数変換用の局部発振信号と
して乗算器で使用されるため、乗算器出力の雑音付加量
が減り、雑音成分の低い無線周波信号を得ることが可能
となる。
【0144】また、fLOのCNR特性が優れていれば、
LOの抽出フィルタのQは小さくでき、伝送できるfLO
の周波数帯域が広げられることになる。つまり、送信装
置側で取扱う無線周波信号の周波数範囲が広がられるこ
とになり、適用範囲の大きい無線通信基地局を提供でき
る。
【0145】また、送信装置側において、送信端局側か
ら伝送された無変調波信号fLOを優れたCNRで取り出
せるので、付加雑音量を抑えて、無線周波信号の周波数
アップコンバート、ダウンコンバートできる。中間周波
信号と無変調波信号のCNR特性の劣化が小さいと、送
信端局と送信装置の間の光伝送距離をより長くとること
ができる。つまり、一つの送信端局に接続された送信装
置の設置範囲を広げることができ、接続できる送信装置
数も増やすことができ、無線通信サービスエリアを効率
的に広げることが可能となる。
【0146】また、RIN以外にCNR特性を劣化され
る要因に、変調歪がある。レーザの変調歪特性の優れて
いる周波数帯は1 [GHz ]より低い帯域である。そのた
め、fIF<1 [GHz ]及び2 [GHz ]<fLOとすること
で、RINとともに変調歪に対してもCNR劣化を抑え
た伝送系を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示した構成図。
【図2】本発明の第1の実施例におけるfIFとfLOの周
波数配置を示した図。
【図3】fIF=1 [GHz ]におけるfLOの周波数に対す
るRIN特性を示した図。
【図4】fIF=120 [MHz ]におけるfLOの周波数に対
するRIN特性を示した図。
【図5】本発明の第1の実施例におけるfIFとfLOの周
波数配置を示した図。
【図6】本発明の第1の実施例におけるfIFとfLOの周
波数配置を示した図。
【図7】本発明の第2の実施例を示した構成図。
【図8】本発明の第3の実施例を示した構成図。
【図9】本発明の第4の実施例を示した構成図。
【図10】本発明の第5の実施例を示した構成図。
【図11】本発明の第5の実施例を示した構成図。
【図12】従来の周波数配置を示した図。
【図13】従来の周波数配置において無変調波信号の変
調度に対するRIN特性を示した図。
【符号の説明】
1…送信端局 1A…送受信端局 2…送信装置 2A…送受信装置 3,3a,3b…光ファイバ 4…変調器 5…局部発振器 6…加算器 7,7−1,7−2…電気/光変換器(E/O変換器) 8,8−1,8−2…光/電気変換器(O/E変換器) 9…分離器 10,10−1…中間周波信号用のバンドパスフィルタ 10−2,13−1,13−2…バンドパスフィルタ 11…無変調波信号用のバンドパスフィルタ 12…乗算器 13…無線周波信号用バンドパスフィルタ 14…パワーアンプ 15…アンテナ 16…中間周波信号用ローパスフィルタ 17…無変調波信号用ハイパスフィルタ 18…逓倍器 19…逓倍無変調波信号用バンドパスフィルタ 20…ドライバアンプ 21…直流電流付加用コイル 22…電流源 23…負荷抵抗 24…半導体レーザ素子 25…サーキュレータ( あるいはデュプレクサ) 26…ローノイズアンプ 27…復調器 51…中間周波信号 52…無変調波信号 53…無線情報信号 54…無線周波信号 55…受信信号 56…受信する無線周波信号 57…上り中間周波信号 58…逓倍された無変調波信号 61…光信号 62…上り光信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝送する情報で変調された中間周波信号
    と、正弦波である無変調波信号とを合波する手段と、 この合波した信号を、共振周波数がfrである半導体レ
    ーザ素子の直接変調により電気/光変換して、下り用の
    光ファイバに伝送する手段とを備えると共に、 前記レーザ素子の共振周波数をfrとしたとき、前記中
    間周波信号の周波数fIFと前記無変調波信号の周波数f
    LOは、 fLO−fIF≧1 [GHz ]及び2fIF<fLO<(2/3)
    ・fr の条件を満たす構成とすることを特徴とする光アナログ
    伝送装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光アナログ伝送装置にお
    いて、 中間周波信号と無変調波信号を合波する合波手段と、 該合波した信号を、共振周波数がfr である半導体レー
    ザ素子の直接変調により電気/光変換して、光ファイバ
    に伝送する手段とを備えると共に、 前記中間周波信号の周波数帯fIFを、fIF < 1 [GH
    z ]とし、前記無変調波信号の周波数帯fLOを、2 [GH
    z ]< fLOとすることを特徴とする光アナログ伝送装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2いずれか1項に記載の光
    アナログ伝送装置において、 前記光ファイバにて伝送された光信号を受信する光/電
    気変換手段と、 前記受信信号を前記中間周波信号と前記無変調波信号に
    分離する手段と、 この分離した無変調波信号を用いて中間周波信号の周波
    数を変換することにより、無線周波信号を得る手段と、 この得られた無線周波信号を送信する手段と、を備える
    ことを特徴とする光アナログ伝送装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2いずれか1項に記載の光
    アナログ伝送装置において、 前記光ファイバを伝送された光信号を受信して電気信号
    に変換して出力する光/電気変換手段と、 この変換されて出力された電気信号から前記中間周波信
    号と前記無変調波信号とを分離する分離手段と、 これらの分離された信号のうち、無変調波信号を逓倍す
    る逓倍手段と、 この逓倍された無変調波信号を用い、前記分離された中
    間周波信号を周波数変換し、無線周波信号を得る手段
    と、 この得られた無線周波信号を送信する手段と、を備える
    ことを特徴とする光アナログ伝送装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の光アナログ伝送装置にお
    いて、 無線信号を受信して無線周波数の電気信号として得る受
    信手段と、 前記分離手段で得られた前記無変調波信号を用いて、前
    記受信手段にて得た無線周波数の電気信号を周波数変換
    し、中間周波信号を得る受信系の周波数変換手段と、 前記受信系の周波数変換手段にて得られた中間周波信号
    を光信号に変換し、上り用の光ファイバに伝送する手段
    と、を備えることを特徴とする光アナログ伝送装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の光アナログ伝送装置にお
    いて、 無線信号を受信して無線周波数の電気信号として得る受
    信手段と、 前記分離手段で得られた前記無変調波信号を所望逓倍し
    て出力する逓倍手段と、 この逓倍手段により得られた逓倍された無変調波信号を
    用いて、前記受信手段にて得た無線周波数の電気信号を
    周波数変換し、中間周波信号を得る受信系の周波数変換
    手段と、 前記受信系の周波数変換手段にて得られた中間周波信号
    を光信号に変換し、上り用の光ファイバに伝送する手段
    と、を備えることを特徴とする光アナログ伝送装置。
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