JPH11353033A - 間接加熱方式の温度制御システム - Google Patents

間接加熱方式の温度制御システム

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JPH11353033A
JPH11353033A JP15696198A JP15696198A JPH11353033A JP H11353033 A JPH11353033 A JP H11353033A JP 15696198 A JP15696198 A JP 15696198A JP 15696198 A JP15696198 A JP 15696198A JP H11353033 A JPH11353033 A JP H11353033A
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flow
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JP15696198A
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Seikichi Asano
清吉 浅野
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Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御遅れ性を改善して、被加熱流体の急激な
温度変化を防止した間接加熱方式のカスケード温度制御
システムを提供する。 【解決手段】 本温度制御システムは、被加熱流体を熱
媒体により間接加熱するに当たり、流量計測値と流量目
標値との偏差に基づいて流量調節弁36により熱媒体流
量を調整する流量調節計38と、温度計測値と温度目標
値との偏差に基づいて流量目標値を設定し、流量調節計
に出力する温度調節計42とを有して、被加熱流体の温
度を熱媒体の流量とのカスケード制御により温度制御す
る。本システムでは、流量目標値を設定するに際し、温
度目標値と温度計測値との偏差が所定範囲内にあるとき
は、制限された変化速度で流量目標値を別の流量目標値
に変化させ、温度目標値と温度計測値との偏差が所定範
囲を超えるときには、制限された変化速度より速い変化
速度で流量目標値を別の流量目標値に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間接加熱方式の温
度制御システムに関し、更に詳細には、被加熱流体の急
激な温度変化を防止するように改良した間接加熱方式の
温度制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】被加熱流体を加熱する加熱方式には、大
別して、直接加熱方式と、間接加熱方式との2種類の方
式がある。直接加熱方式は、加熱炉内に多数本の加熱管
を設置し、加熱炉で燃料を燃焼させつつその燃焼熱で加
熱管内を流れる被加熱流体を加熱する方式である。間接
加熱方式は、加熱炉で熱媒体を加熱し、被加熱流体が流
れる熱交換器に加熱した熱媒体を通し、熱媒体と被加熱
流体との間で熱交換を行って間接的に被加熱流体を加熱
する方式である。間接加熱方式は、直接加熱方式に比べ
て、局部加熱の恐れが少なく、また温度制御が比較的容
易であるから、加熱温度を厳密に温度制御する必要のあ
る被加熱流体の加熱に適用される。
【0003】ここで、下水汚泥の流動化装置(下水汚泥
を脱水処理して得られる固形状態の脱水汚泥を流動化さ
せるための装置)に適用した従来の間接加熱方式の温度
制御システムを説明する。下水汚泥の流動化装置は、加
熱温度を200℃以上に設定した間接加熱方式のジャケ
ット管付き反応器を有し、反応器内で、下水汚泥の加熱
設定温度の飽和水蒸気圧力以上の圧力、例えば200℃
の場合、16kg/cm2abs 以上の圧力下で下水汚泥を設定
温度に加熱して、流動性のほとんどない脱水汚泥を流動
化させる装置である。ここで、図6を参照して、下水汚
泥の流動化装置で使用されている間接加熱方式の反応器
を説明する。反応器10は、図6に示すように、例えば
ジャケット管付き縦型容器であって、下水汚泥が被加熱
流体として流れる細長い縦型円筒形の反応容器14と、
その外側に設けられ、熱媒体を流すジャケット管12と
を有する。反応器10の前半部には、固形状態の脱水汚
泥を押し流すスクリュ機構16を有し、後半部には、反
応容器14の内壁に付着した下水汚泥をスクレーパで掻
き取りつつ下水汚泥を攪拌し、押し出すスクレーパ機構
18を備えている。ジャケット管12は、スクリュ機構
16が設けられた前半部を加熱する下部ジャケット管1
2Aと、スクレーパ機構18が設けられた後半部を加熱
する上部ジャケット管12Bとに区分されている。通
常、スクリュ機構16とスクレーパ機構18とは、電気
モータ20により回転する一本の回転軸22に設けてあ
り、所定の回転数で回転する。
【0004】下部ジャケット管12A及び上部ジャケッ
ト管12Bには、それぞれ、ジャケット管の上部に熱媒
体の入口管24A、B、ジャケット管の下部に出口管2
6A、Bが設けてあって、熱媒体がジャケット管12
A、B内を上方から下方に流れる。下水汚泥は、ポンプ
(図示せず)により反応容器14下部の入口ノズル28
から反応容器14内に圧入され、スクリュ機構16によ
り上方に押し上げられつつ下部ジャケット管12A内を
流れる熱媒体により加熱される。次いで、下水汚泥は、
反応容器14の後半部に流入し、スクレーパ機構18に
より押し出されつつ上部ジャケット管12Bを流れる熱
媒体により加熱され、反応容器14上部の出口ノズル3
0から外部に流出する。
【0005】ジャケット管12A、Bを流れる熱媒体に
より加熱される下水汚泥の温度は、反応器10の前半部
と後半部で、それぞれ、下水汚泥の温度と熱媒体の流量
とのカスケード制御により温度制御されている。下水汚
泥の出口温度を制御するために、反応器10の後半部に
設けられた温度制御システム31は、PIDフィードバ
ック制御を適用したカスケード温度制御システムであっ
て、反応容器14の後半部出口の下水汚泥の温度を制御
する温度制御機構と、熱媒体の入口管24Bに設けら
れ、温度制御機構と連動して熱媒体の流量を制御する流
量制御機構とから構成されている。流量制御機構は、熱
媒体入口管24Bに設けられたオリフィス32と、オリ
フィス32で計測した熱媒体流量を出力する流量発信器
34と、オリフィス32の下流の熱媒体入口管24Bに
設けられた流量調節弁36と、流量目標値と熱媒体の流
量計測値との偏差に基づいて流量調節弁36の弁開度を
調節して熱媒体流量を調整する流量調節計38とを有す
る。温度制御機構は、反応容器14の出口に設けられ、
下水汚泥の出口温度を計測する温度計40と、下水汚泥
の温度を温度目標値に維持するように、温度目標値と下
水汚泥の出口温度の計測値との偏差に基づいて熱媒体の
流量目標値を設定し、流量調節計38に流量設定目標値
を出力する温度調節計42を有する。
【0006】温度調節計42に温度目標値を入力する
と、温度調節計42は、予め設定されている所定の関係
に従って熱媒体の流量目標値を設定して、その流量目標
値を流量調節計38に出力する。流量調節計38は、熱
媒体の流量が流量目標値になるように、オリフィス32
の計測値と流量目標値との偏差に基づいて流量調節弁3
6の弁開度を調節して熱媒体流量を調整する。温度計4
0は、下水汚泥の温度計測値を温度調節計42に出力す
る。温度調節計42は、下水汚泥の温度計測値と温度目
標値との間の偏差に基づいて、熱媒体の流量目標値を再
設定して、再設定された流量目標値を流量調節計38に
出力し、流量調節計38はそれに基づいて熱媒体の流量
を制御する。以上のようにして、下水汚泥の出口温度
は、温度目標値にほぼ維持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】カスケード制御機構
は、制御の感度よりは寧ろ安定して温度を制御すること
を目的とする制御方式であって、温度の急激な変化を招
かないように下水汚泥の温度を制御することを意図して
いる。しかし、カスケード温度制御方式では、下水汚泥
の温度制御と熱媒体の流量制御との間に制御遅れがある
ために、下水汚泥の温度が上下にオーバーシュートする
傾向があって、上述の反応器10では、下水汚泥の出口
温度は、図7に示すように、温度目標値に対して変動す
る。出口温度の変動は、特に運転開始時、或いは下水汚
泥の温度変更時に著しい。それは、熱媒体の流量が、図
8に示すように、流量目標値に対して変動するからであ
る。図7で、実線のグラフは温度目標値の時間変化を示
す目標温度曲線、破線のグラフは実際の温度計測値の時
間変化を示す計測温度曲線である。下水汚泥の温度が温
度目標値より相当に高いと、下水汚泥中の有機物が過反
応を引き起こして、反応容器14内に粘稠な固形物が大
量に生成する。このため、固形物が反応容器14の内壁
に異常堆積したり、出口配管及びそれに設けてある出口
弁を閉塞したりして、下水汚泥の流動化装置を運転不能
の状態にする。逆に、下水汚泥の温度が相当に低いと、
下水汚泥の液状化反応が進行しない。従って、下水汚泥
が液状化しないままで流出し、下水汚泥の流動化の目的
を達成できない。
【0008】以上の説明では、下水汚泥の流動化装置の
反応器を例にして熱媒体による間接加熱方式のカスケー
ド温度制御システムの問題点を説明したが、被加熱流体
の温度が上下にオーバーシュートするという問題は、下
水汚泥の流動化装置の反応器に限らず、熱媒体による間
接加熱方式のカスケード温度制御システム全般に生じる
問題である。例えば超臨界水反応装置の反応器では、熱
媒体による間接加熱方式で反応器内の被加熱物を加熱す
ることが多く、被加熱物の加熱温度の制御には上述した
カスケード温度制御システムが適用されている。そし
て、被加熱物の加熱温度の制御では、上述した下水汚泥
の流動化装置の反応器と同様に温度制御のオーバーシュ
ートの問題が生じている。
【0009】そこで、本発明の目的は、制御遅れ性によ
る温度制御のオーバーシュートを改善して、被加熱流体
の急激な温度変化を防止した間接加熱方式のカスケード
温度制御システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る間接加熱方式の温度制御システム(以
下、第1の発明と言う)は、被加熱流体を熱媒体により
間接加熱するに当たり、熱媒体の流量が流量目標値にな
るように、流量目標値と熱媒体の流量計測値との偏差に
基づいて流量調節弁により熱媒体流量を調整する流量調
節計と、被加熱流体の温度が温度目標値になるように、
温度目標値と被加熱流体の温度計測値との偏差に基づい
て熱媒体の流量目標値を設定し、流量調節計に出力する
温度調節計とを有して、被加熱流体の温度を熱媒体の流
量とのカスケード制御により温度制御する、間接加熱方
式の温度制御システムにおいて、流量目標値を設定する
に際し、温度目標値と温度計測値との偏差が所定範囲内
にあるときは、制限された変化速度で流量目標値を別の
流量目標値に変化させ、温度目標値と温度計測値との偏
差が所定範囲を超えるときには、制限された変化速度よ
り速い変化速度で流量目標値を別の流量目標値に変化さ
せるようにしたことを特徴としている。
【0011】第1の発明で言う制限された変化速度と
は、被加熱流体の温度を急変させないことを条件とし
て、単位時間当たりに流量目標値を変化させる速さ、即
ち、単位が、熱媒体の流量目標値/時間であって、被加
熱流体の種類、熱媒体の種類、反応器の形式等により異
なる値である。制限された変化速度で流量目標値を別の
流量目標値に変化させる手法には制約はなく、例えば流
量目標値を徐々に時間軸に対して連続的に変化させても
良く、また、時間軸に対して階段状に流量目標値を変化
させても良い。第1の発明を実施するに際しては、流量
目標値を変化させる態様に応じて、予めプログラム化さ
れた関係式を演算装置、例えばコンピュータに内蔵し、
コンピュータと温度調節計とを連動させることにより、
流量の異なる別の流量目標値を設定するようにする。第
1の発明では、温度目標値と温度計測値との偏差が所定
範囲内にあるときは、流量目標値を徐々に変化させるこ
とにより、熱媒体の流量が急激に変化して、被加熱流体
に予期せぬ温度変化が生じ、好ましくない加熱過剰、加
熱不足の現象が発生するのを防止している。
【0012】本発明に係る別の間接加熱方式の温度制御
システム(以下、第2の発明と言う)は、被加熱流体を
熱媒体により間接加熱するに当たり、熱媒体の流量が流
量目標値になるように、流量目標値と熱媒体の流量計測
値との偏差に基づいて流量調節弁により熱媒体流量を調
整する流量調節計と、被加熱流体の温度が温度目標値に
なるように、温度目標値と被加熱流体の温度計測値との
偏差に基づいて熱媒体の流量目標値を設定し、流量調節
計に出力する温度調節計とを有して、被加熱流体の温度
を熱媒体の流量とのカスケード制御により温度制御す
る、間接加熱方式の温度制御システムにおいて、流量目
標値を設定するに際し、温度計測値と温度目標値との偏
差に基づいて算定された流量目標値が上限流量値以上の
値になるときには、流量目標値を上限流量値に設定し、
また温度計測値と温度目標値との偏差に基づいて算定さ
れた流量目標値が下限流量値以下の値になるときには、
流量目標値を下限流量値に設定するようにしたことを特
徴としている。
【0013】第2の発明を実施するに際しては、予め記
憶装置に上限流量目標値及び下限流量目標値を記憶さ
せ、記憶装置と温度調節計とを連動させることにより、
流量目標値が上限流量目標値を超えたり、又は下限流量
目標値未満にならないようにする。また、別法として、
熱媒体の流量調節弁に弁開度リミッタを設け、流量調節
弁の弁開度が所定開度以上に大きくなったり、また所定
開度以下に小さくなったりしないようにして、流量目標
値を制限することもできる。第2の発明では、温度調節
計による流量目標値が所定範囲を超えないように制限す
ることにより、熱媒体の流量が急激に変化して、被加熱
流体に予期せぬ温度変化が生じ、好ましくない加熱過
剰、加熱不足の現象が発生するのを防止している。
【0014】本発明では、第1の発明と第2の発明とを
それぞれ独立して適用するのみならず、好ましくは、第
1の発明と第2の発明とを組み合わせた温度制御システ
ムを適用する。即ち、本発明に係る間接加熱方式の温度
制御システム(以下、第3の発明と言う)は、被加熱流
体を熱媒体により間接加熱するに当たり、熱媒体の流量
が流量目標値になるように、流量目標値と熱媒体の流量
計測値との偏差に基づいて流量調節弁により熱媒体流量
を調整する流量調節計と、被加熱流体の温度が温度目標
値になるように、温度目標値と被加熱流体の温度計測値
との偏差に基づいて熱媒体の流量目標値を設定し、流量
調節計に出力する温度調節計とを有して、被加熱流体の
温度を熱媒体の流量とのカスケード制御により温度制御
する、間接加熱方式の温度制御システムにおいて、流量
目標値を設定するに際し、温度目標値と温度計測値との
偏差が所定範囲内にあるときは、制限された変化速度で
流量目標値を別の流量目標値に変化させ、温度目標値と
温度計測値との偏差が所定範囲外にあって、かつ温度計
測値と温度目標値との偏差に基づいて算定された流量目
標値が上限流量値以上の値になるときには、流量目標値
を上限流量値に制限し、また温度計測値と温度目標値と
の偏差に基づいて算定された流量目標値が下限流量値以
下の値になるときには、流量目標値を下限流量値に制限
するようにしたことを特徴としている。
【0015】第1、第2及び第3の発明は、熱媒体を使
った間接加熱方式の温度制御システムである限り、熱媒
体の種類、温度条件、被加熱流体の種類、温度条件のい
かんを問わず適用できる。例えば、上述した下水汚泥の
流動化装置の反応器の温度制御システムや、熱媒体によ
る間接加熱方式で、超臨界水反応装置の反応器内の反応
物を加熱する場合にも、適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。実施形態例1 本実施形態例は、第1の発明を前述の下水汚泥の流動化
装置の反応器10の温度制御システムに適用した実施形
態の一例であって、図1は本実施形態例の温度制御シス
テムの構成を示すフローシート、図2は本実施形態例の
流量目標値設定の態様を示すグラフである。本実施形態
例の間接加熱方式の温度制御システム50は、下水汚泥
を加熱し、反応、流動化させる前述の下水汚泥流動化装
置の反応器10の間接加熱方式に適用された温度制御シ
ステムであって、図1に示すように、演算器52を備え
ていることを除いて、図6に示すカスケード温度制御シ
ステム31と同じ構成を備えている。
【0017】演算器52は、図2に示すように、流量目
標値の設定値が時間軸に対して階段状に変化するグラフ
を関係式として記憶し、温度調節計42が流量目標値を
設定するに際し、温度目標値と温度計40の温度計測値
との偏差が、図3の領域M及びNで示すように、所定範
囲S内にある限りは、温度調節計42と協働して流量目
標値を図2に示す階段状の関係式に従って別の流量目標
値に変化させる。一方、例えば図3の領域K、Lで示す
ように、温度目標値と温度計測値との偏差が所定範囲S
を超えるときには、図2に示すグラフとは異なる速い変
化速度で流量目標値を別の流量目標値に変化させる。ま
た、流量目標値の設定に際し、図2に示すように、所定
の設定値Aまでは直線的に速やかに流量目標値を変化さ
せても良く、更には、図2に示すように、設定値に上限
を設けて良い。
【0018】以上の構成により、実施形態例1の温度制
御システム50は、温度目標値と温度計40の温度計測
値との偏差が所定範囲内にあるときは、流量目標値を徐
々に変化させることにより、熱媒体の流量が急激に変化
して、下水汚泥に予期せぬ温度上昇が生じ、下水汚泥が
過反応により粘稠化することを防止し、逆に下水汚泥に
予期せぬ温度下降が生じ、下水汚泥が未反応により液状
化不足になることを防止している。
【0019】実施形態例2 本実施形態例は、第2の発明を前述の下水汚泥の流動化
装置の反応器10の温度制御システムに適用した実施形
態の一例であって、本実施形態例の間接加熱方式の温度
制御システムは、実施形態例1とは異なる態様で流量目
標値を設定していることを除いて実施形態例1と同じ構
成を備えている。演算器52は、温度目標値と温度計4
0の温度計測値との偏差が大きく、温度計測値と温度目
標値との偏差に基づいて算定された流量目標値が、図4
に示す領域Pのように、上限流量値U以上の値になると
きには、流量目標値を上限流量値Uに設定し、また温度
計測値と温度目標値との偏差に基づいて算定された流量
目標値が、図4に示す領域Qのように、下限流量値L以
下の値になるときには、流量目標値を下限流量値Lに設
定する。
【0020】以上の構成により、実施形態例2の温度制
御システムは、温度目標値と温度計40の温度計測値と
の偏差が大きなときでも、流量目標値が上限目標値Uを
超えないように、また流量目標値が下限目標値L未満に
ならないように調整している。これにより、実施形態例
2の温度制御システムは、熱媒体の流量が急激に変化し
て、熱媒体の流量が急激に変化して、下水汚泥に予期せ
ぬ温度上昇が生じ、下水汚泥が過反応により粘稠化する
ことを防止し、逆に下水汚泥に予期せぬ温度下降が生
じ、下水汚泥が未反応により液状化不足になることを防
止している。
【0021】実施形態例2では、演算器52を設けて流
量目標値を制限しているが、流量目標値の設定方法はこ
れに限らず、例えば熱媒体の流量調節弁36に弁開度リ
ミッタを設け、流量調節弁36の弁開度が所定開度以上
に大きくなったり、また所定開度以下に小さくなったり
しないようにして、流量目標値の設定を制限することも
できる。
【0022】実施形態例3 以上の説明では、実施形態例1と実施形態例2とをそれ
ぞれ独立して実施する態様として説明しているが、好ま
しくは、実施形態例1と実施形態例2とを組み合わせた
態様で、流量目標値の設定を行う。温度目標値と温度計
40の温度計測値との偏差が所定範囲内のときには、実
施形態例1の態様で流量目標値を設定し、温度目標値と
温度計40の温度計測値との偏差が所定範囲外であっ
て、かつ流量目標値の算定値が所定範囲外にあるとき
は、実施形態例2の態様に従って流量目標値を設定する
ようにすれば、下水汚泥の温度の急激な変化を更に一層
確実に防止することができる。
【0023】ここで、図5を参照して、実施形態例3の
温度制御システムの流量目標値の設定手法を更に詳細に
説明する。先ず、ステップ1で温度目標値と温度計40
の温度計測値との偏差ΔTが所定範囲S内かどうか判断
する。ΔT≦S(図3参照)とのときには、ステップ2
に移行して、実施形態例1と同様にして流量目標値を設
定する。次いで、ステップ3に移行して、偏差ΔTが零
がどうか判断する。ΔT≒0のときは、流量目標値を変
更することなく、同じ流量目標値で熱媒体の流量制御を
行う。ΔT≒0でないときには、再びステップ1に戻
る。ステップ1でΔTが所定範囲S外のときには、ステ
ップ4に移行して、流量目標値Fが上限目標値Uより大
きいかどうか判断する。F≧Uのときには、ステップ5
に移行してF=Uと設定し、次いでステップ3に移行す
る。F<Uのときには、ステップ6に移行して、流量目
標値Fが下限目標値Lより小さいかどうか判断する。F
≦Lのときには、ステップ7に移行してF=Lと設定
し、次いでステップ3に移行する。F>Lの時には、直
ちに、ステップ3に移行する。
【0024】本実施形態例では、下水汚泥の流動化装置
に設けられた反応器10を例にして説明しているが、こ
れに限らず、熱媒体による間接加熱方式のカスケード温
度制御システム全般に適用でき、例えば熱媒体による間
接加熱方式で超臨界水反応装置の反応器内の反応物を加
熱する場合にも、適用できる。
【0025】
【発明の効果】第1の発明によれば、流量目標値を設定
するに際し、温度目標値と温度計測値との偏差が所定範
囲内にあるときは、制限された変化速度で流量目標値を
別の流量目標値に変化させることにより、熱媒体の流量
が急激に変化して、被加熱流体に予期せぬオーバーシュ
ートの温度変化が生じ、好ましくない現象が発生するの
を防止している。また、第2の発明によれば、温度調節
計による流量目標値を所定範囲の流量値に制限すること
により、熱媒体の流量が急激に変化して、被加熱流体に
予期せぬオーバーシュートの温度変化が生じ、好ましく
ない現象が発生するのを防止している。また、第1の発
明と第2の発明とを組み合わせた第3の発明は、更に一
層確実に被加熱流体の温度変化を制御して、好ましくな
い現象が発生するのを防止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の温度制御システムの構成を示す
フローシートである。
【図2】実施形態例1の流量目標値設定の態様を示すグ
ラフである。
【図3】実施形態例1の温度制御システムの流量目標値
設定の際の計測温度曲線のグラフである。
【図4】実施形態例2の流量目標値設定の態様を示すグ
ラフである。
【図5】実施形態例3の流量目標値設定のフローを示す
フローチャートである。
【図6】下水汚泥の流動化装置の反応器のフローシート
である。
【図7】目標温度曲線及び計測温度曲線を示すグラフで
ある。
【図8】流量計測値の時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 下水汚泥の流動化装置の反応器 12 ジャケット管 14 反応容器 16 スクリュ機構 18 スクレーパ機構 20 電気モータ 22 駆動軸 24 入口管 26 出口管 28 入口ノズル 30 出口ノズル 32 オリフィス 34 流量発信器 36 流量調節弁 38 流量調節計 40 温度計 42 温度調節計 50 実施形態例1の温度制御システム 52 演算器
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G05D 7/06 G05D 7/06 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱流体を熱媒体により間接加熱する
    に当たり、熱媒体の流量が流量目標値になるように、流
    量目標値と熱媒体の流量計測値との偏差に基づいて流量
    調節弁により熱媒体流量を調整する流量調節計と、被加
    熱流体の温度が温度目標値になるように、温度目標値と
    被加熱流体の温度計測値との偏差に基づいて熱媒体の流
    量目標値を設定し、流量調節計に出力する温度調節計と
    を有して、被加熱流体の温度を熱媒体の流量とのカスケ
    ード制御により温度制御する、間接加熱方式の温度制御
    システムにおいて、 流量目標値を設定するに際し、温度目標値と温度計測値
    との偏差が所定範囲内にあるときは、制限された変化速
    度で流量目標値を別の流量目標値に変化させ、温度目標
    値と温度計測値との偏差が所定範囲を超えるときには、
    制限された変化速度より速い変化速度で流量目標値を別
    の流量目標値に変化させるようにしたことを特徴とする
    間接加熱方式の温度制御システム。
  2. 【請求項2】 被加熱流体を熱媒体により間接加熱する
    に当たり、熱媒体の流量が流量目標値になるように、流
    量目標値と熱媒体の流量計測値との偏差に基づいて流量
    調節弁により熱媒体流量を調整する流量調節計と、被加
    熱流体の温度が温度目標値になるように、温度目標値と
    被加熱流体の温度計測値との偏差に基づいて熱媒体の流
    量目標値を設定し、流量調節計に出力する温度調節計と
    を有して、被加熱流体の温度を熱媒体の流量とのカスケ
    ード制御により温度制御する、間接加熱方式の温度制御
    システムにおいて、 流量目標値を設定するに際し、温度計測値と温度目標値
    との偏差に基づいて算定された流量目標値が上限流量値
    以上の値になるときには、流量目標値を上限流量値に設
    定し、また温度計測値と温度目標値との偏差に基づいて
    算定された流量目標値が下限流量値以下の値になるとき
    には、流量目標値を下限流量値に設定するようにしたこ
    とを特徴とする間接加熱方式の温度制御システム。
  3. 【請求項3】 被加熱流体を熱媒体により間接加熱する
    に当たり、熱媒体の流量が流量目標値になるように、流
    量目標値と熱媒体の流量計測値との偏差に基づいて流量
    調節弁により熱媒体流量を調整する流量調節計と、被加
    熱流体の温度が温度目標値になるように、温度目標値と
    被加熱流体の温度計測値との偏差に基づいて熱媒体の流
    量目標値を設定し、流量調節計に出力する温度調節計と
    を有して、被加熱流体の温度を熱媒体の流量とのカスケ
    ード制御により温度制御する、間接加熱方式の温度制御
    システムにおいて、 流量目標値を設定するに際し、温度目標値と温度計測値
    との偏差が所定範囲内にあるときは、制限された変化速
    度で流量目標値を別の流量目標値に変化させ、温度目標
    値と温度計測値との偏差が所定範囲外にあって、かつ温
    度計測値と温度目標値との偏差に基づいて算定された流
    量目標値が上限流量値以上の値になるときには、流量目
    標値を上限流量値に制限し、また温度計測値と温度目標
    値との偏差に基づいて算定された流量目標値が下限流量
    値以下の値になるときには、流量目標値を下限流量値に
    制限するようにしたことを特徴とする間接加熱方式の温
    度制御システム。
  4. 【請求項4】 制限された変化速度で流量目標値を別の
    流量目標値に変化させる際には、時間軸に対して階段状
    に流量目標値を変化させることを特徴とする請求項1又
    は3に記載の間接加熱方式の温度制御システム。
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