JPH11352378A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH11352378A
JPH11352378A JP17970998A JP17970998A JPH11352378A JP H11352378 A JPH11352378 A JP H11352378A JP 17970998 A JP17970998 A JP 17970998A JP 17970998 A JP17970998 A JP 17970998A JP H11352378 A JPH11352378 A JP H11352378A
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driving
optical device
torque
optical
drive
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Takeshi Demura
健 出村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動手段自身が十分な保持トルクを持たない
場合においても、駆動手段のバックドライブを防止し、
特別な切換え操作なしに手動操作と駆動手段による駆動
を可能にする光学装置を提供することにある。 【解決手段】 伝達力制限手段Sより光学手段1側の手
動操作手段Hを駆動するのに要するトルクをTL、該伝
達力制限手段Sが伝達できる限界トルクをTF、駆動手
段9から該伝達力制限手段Sまでの駆動系Gを駆動力の
出力側から駆動するのに要するトルクをTMとしたと
き、TL<TF<TMを満足するように該手動操作手段と
該伝達力制限手段と該駆動系を設定し、該トルクTMは
該電動駆動手段が発生する逆起電力を利用して所望の値
に設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮影装置、特にテレ
ビジョン撮影等に用いられる光学装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン撮影等で用いられる光学装
置は、手動あるいは電動で図4に示す装置本体34の外
周に設けた操作リング31を操作し、レンズ筐体35内
に保持したフォーカスレンズやズームレンズ等の不図示
の移動レンズ群を光軸方向へ移動したり、あるいは不図
示の絞りを駆動したりして、光学調整を行っている。光
学装置のレンズ筐体35の近傍にあるドライブユニット
32の内部には操作リング31を駆動する不図示の駆動
モータやその制御回路が格納され、ドライブユニット外
表面に設けた電動操作部材33を操作することで駆動さ
れる。
【0003】操作リングの手動操作と電動操作を切り換
える際には、切換えレバーを備えたクラッチ装置を操作
することが一般的であるが、中には切換え操作なしで手
動操作と電動駆動が可能な光学装置もある。その動作原
理は、駆動モータから移動レンズ群までの動力伝達経路
中にスリップ可能な伝達力制限機構を設け、電動駆動中
はこの伝達力制限機構ではスリップせずに駆動モータの
駆動力が直接移動レンズ群に伝達するようにする。また
手動操作時は操作リング側から駆動モータが駆動(バッ
クドライブ)できないように設定し、手動操作中は伝達
力制限手段がスリップして手動による駆動力が駆動モー
タ側には伝達せず、移動レンズ群のみに動力が伝達する
仕組みになっている。
【0004】この様な光学装置は特別な切換え操作なし
に手動と電動の迅速な切換えを可能にすることに加え、
クラッチ機構を操作することで生じるレンズの微動作や
クラッチ操作音の発生を防ぐをことができるため、操作
性と映像品質に優れた撮影が可能となる。この動作原理
のもとで機能する光学装置では、駆動モータが手動操作
時にバックドライブできない構造であることが必要であ
り、その手段として例えば駆動モータに振動波モータを
用い、振動波モータの持つ保持トルクを利用してモータ
側がバックドライブできないように構成する方法が考え
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら駆動モー
タに振動波モータを用いることは光学装置のレンズ筐体
の大径化を招くことや、制御回路が複雑になる点、また
は振動波モータ自体の耐久性能が長時間の使用に耐えら
れない等の問題点があり、必ずしも振動波モータを装置
に搭載できるとは限らない。また振動波モータ以外で、
モータ自身が保持トルクを持つモータは極めて希であ
り、光学装置の駆動用モータとして使用することは現実
的に困難なものである。さらに駆動モータとしてモータ
自身が保持トルクを持たないモータを使用し、手動操作
時はモータのバックドライブを防止するために特別な操
作部材を設けることは、従来の手動/電動の切換えレバ
ー操作と同様に迅速な切換えを不可能とするものであ
る。
【0006】本発明の目的は上記課題を解決するもの
で、駆動手段自身が十分な保持トルクを持たない場合に
おいても、駆動手段のバックドライブを防止し、特別な
切換え操作なしに手動操作と駆動手段による駆動を可能
にする光学装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光学装置は、 (1):筐体内に保持した光学手段を手動により駆動さ
せる手動操作手段と、駆動手段からの駆動力を伝達力制
限手段を介して該手動操作手段に伝達させて該光学手段
を駆動させる駆動系とを有し、該伝達力制限手段より該
光学手段側の該手動操作手段を駆動するのに要するトル
クをTL、該伝達力制限手段が伝達できる限界トルクを
TF、該駆動手段から該伝達力制限手段までの該駆動系
を駆動力の出力側から駆動するのに要するトルクをTM
としたとき、TL<TF<TMを満足するように該手動操
作手段と該伝達力制限手段と該駆動系を設定し、特に該
トルクTMは該駆動手段が発生する逆起電力を利用して
所望の値に設定していることを特徴としている。
【0008】特に、 (1−2):前記(1)の光学装置において、前記手動
操作手段により前記光学手段を駆動する際、前記トルク
TMが所望のトルクになるように、前記駆動手段が発生
する逆起電力の大きさを切換える切換手段を有するこ
と、 (1−3):前記(1−2)の光学装置において、前記
切換手段は前記駆動手段の駆動用端子及び非駆動用端子
間の抵抗値の切換えで実現していること、 (1−4):前記(1−2)又は(1−3)の光学装置
において、前記切換手段により前記駆動手段の非駆動用
端子間がショートした状態に切換わること、 (1−5):前記(1−2)乃至(1−4)の何れかの
光学装置において、前記切換手段では、前記駆動手段に
より前記光学手段を駆動する際に操作する操作手段が動
作したことを判別する操作判別手段の判別結果に基づい
て切換わること、 (1−6):前記(1)乃至(1−6)の何れかの光学
装置において、前記駆動手段は高減速比のギアトレイン
を有していること、 (1−7):前記(1)の光学装置において、前記伝達
力制限手段として前記手動操作手段と前記駆動伝達手段
とを磁力結合により一体的に結合させる磁気結合手段を
用いていることなどを特徴としている。
【0009】また本発明の光学装置は、 (1−8):筐体内に保持した光学手段に連結した手動
操作手段に駆動手段からの駆動力を伝達力制限手段を介
して伝達させて該光学手段を駆動させる光学装置であっ
て、該手動操作手段を手動操作したときの動力で該伝達
力制限手段が該駆動手段を駆動する際、該駆動手段の該
伝達力制限手段側からの駆動を規制する逆起電力を該駆
動手段に生成させる逆起電力生成手段を有することを特
徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る光学装置の一実施形
態例を図1乃至図3に基づいて詳細に説明する。なお、
本実施形態例では光学装置としてテレビジョン撮影等に
用いられる撮影レンズを例示している。
【0011】図1は本実施形態例の光学装置に用いられ
るレンズ駆動機構の概略構成図、図2はレンズ駆動機構
の手動操作と電動操作を可能とする回路構成図、図3は
レンズ駆動機構の電動操作部材の出力信号の説明図であ
る。
【0012】図1において、1は光学手段としてのフォ
ーカスレンズやズームレンズなどの移動レンズ群であ
り、レンズ鏡筒2に保持されて光軸方向(図1の左右方
向)に移動可能となっている。レンズ鏡筒2には少なく
とも3個以上のコロ部材3が突設され、それぞれのコロ
部材3は撮影レンズのレンズ筐体Bを構成する固定筒4
に設けられた直線溝4aと回転筒5に設けられた曲線溝
5aに係合している。回転筒5には連結ピン6が突設さ
れ、固定筒4に設けた溝部4bを通して操作リング7に
係合している。
【0013】このような構成において、操作リング7を
回転操作すると回転筒5が操作リング7と一体的に回転
し、レンズ鏡筒2のコロ部材3が固定筒4の直線溝4a
と回転筒5の曲線溝5aに沿って移動することにより、
移動レンズ群1は固定筒4内で光軸方向に移動する。こ
の時、操作リング7及び移動レンズ群1の動作端は、溝
部4bを通して光軸を中心に回動する連結ピン6の動作
範囲で決定される。
【0014】このように本実施形態例では、移動レンズ
群1を手動により駆動する手動操作手段Hを、レンズ鏡
筒2、コロ部材3、回転筒5、連結ピン6及び操作リン
グ7により構成している。
【0015】また、レンズ筐体Bの近傍にはレンズ電動
駆動装置やその駆動回路が格納されたドライブユニット
8があり、内部には電動により駆動する駆動手段として
のレンズ駆動用モータ(以下モータと称す)9とレンズ
位置検出用のポテンショメータ10がある。ポテンショ
メータ10は手動操作手段Hの操作リング7に噛合う位
置検出歯車11を介してレンズ位置を検出している。
【0016】一方、モータ9の駆動力は高減速比のギア
トレインを内蔵するギヤヘッド12、モータ出力歯車1
3、中間歯車14を介してレンズ筐体B内の駆動歯車1
5へと伝達される。16は駆動歯車15のスラスト位置
を決めると同時に駆動歯車15を外表面から隠す固定リ
ングである。本実施形態例では、モータ9、モータ出力
歯車13、中間歯車14、駆動歯車15及び後述するス
リップ機構Sとで駆動系としての電動駆動系Gを構成し
ている。
【0017】駆動歯車15と操作リング7の間には、操
作リング7からモータ9へ伝達するトルクを制限する伝
達力制限手段としてのスリップ機構Sが設けられてい
る。スリップ機構Sは、マグネット17と18のヨーク
1、19のヨーク2及びマグネット17と19のヨーク
2の間に配置したスペーサ20から構成される。18の
ヨーク1は操作リング7に固定し、さらにマグネット1
7は18のヨーク1に固定している。また19のヨーク
2は駆動ギヤ15に固定し、マグネット17と19ヨー
ク2の間がスリップ可能な状態にあると同時に、マグネ
ット17の磁力による所定のスリップトルクが発生する
ように設定している。
【0018】このスリップ機構Sは、特別な切換え操作
なしに移動レンズ群1の手動操作と電動駆動を可能にし
ている。即ち、このスリップ機構Sより移動レンズ群1
までの部材、つまり前述の手動操作手段Hの構成部材
(レンズ鏡筒2、コロ部材3、回転筒5、連結ピン6及
び操作リング7)を駆動するのに要するトルクをTL、
スリップ機構Sのスリップトルク(スリップ機構Sが伝
達できる限界トルク)をTFとした時、TL<TFとなる
ように設定すると、電動時にはスリップ機構Sではスリ
ップせずに駆動歯車15と操作リング7は一体的に回転
するので、モータ9の駆動力は直接移動レンズ群1に伝
達される。また、スリップ機構Sからモータ9までの電
動駆動系Gをスリップ機構S側から、つまり駆動力の出
力側から駆動するのに要するトルクをTMとし、TF<T
Mとなるように設定すると、操作リング7を手動操作し
た時は駆動歯車15は駆動せず、スリップ機構Sがスリ
ップする。これによりマニュアル操作によるモータ9側
のギアトレインの損傷を防止している。またスリップ機
構Sのスリップ面、即ち、マグネット17と19のヨー
ク2のスペーサ20側の面にはグリスが塗布され、粘り
のある良好なマニュアル操作感を実現している。操作リ
ング7と回転筒5は連結ピン6により直結されているの
で、マニュアル操作時はスリップ機構Sがスリップした
状態で移動レンズ群1が移動することになる。
【0019】以上を整理すると、電動駆動系Gの駆動歯
車15と手動操作手段Hの間にスリップ機構Sを設け、
前述した各部のトルクが TL<TF<TM を満足するように手動操作手段H、スリップ機構S及び
電動駆動系Gの各構成要素を設定することにより、特別
な切換え操作なしに移動レンズ群1の手動操作と電動駆
動が可能となる。
【0020】このような構成のレンズ駆動機構を有する
撮影レンズは、移動レンズ群1の電動駆動中に手動操作
することも可能であり、この場合、操作リング7が移動
レンズ群1に直結しているため、操作リング7の操作量
で移動レンズ群1のレンズ位置は決定される。また特別
な差動機構を有していないため、操作リング7が動作端
を持つこともこのレンズ駆動機構の特徴の一つである。
【0021】さらに本実施形態例では、前記トルクTM
を所望の値に設定するための手段として、モータ9が発
生する逆起電力を利用している。モータ9を出力軸側か
ら駆動すると、モータ9内部の永久磁石が発生する磁界
の中を導体であるコイルが回転するためにモータ9に逆
起電力が発生し、モータ9を動力の出力側から駆動する
には所定のトルクが必要になる。この逆起電力の大きさ
はモータ内部に磁石や電機子抵抗、モータ端子間の抵抗
及びコイルの巻線条件により決定される。
【0022】そこで本実施形態例では、前記トルクTM
を所望の値に設定するためにこれらのパラメータを設定
し、モータ9の逆起電力を利用してモータ9が出力軸側
から駆動されることを防止していることが本発明の大き
な特徴である。高減速比のギアヘッド12は逆起電力で
生じるモータ9の保持トルクを増大する役目を果たして
いる。こうした構造のもとでは、超音波モータのように
モータ自身が保持トルクを持たないDCモータにおいて
も、十分なモータの保持トルクを得ることができる。
【0023】電動駆動中に操作リング7を操作する場合
を考えると、前記トルクTF<TMのトルク関係は手動操
作、電動駆動に関わらず常に成り立つ必要があるが、電
動駆動時にはモータ9の出力トルクが前記トルクTFを
上回り、操作リング7を操作してもスリップ機構Sがス
リップするため特に問題になることはない。一方、移動
レンズ群1の手動操作時には前記トルクTMの設定が重
要になるので、手動操作時と電動駆動時でモータ9の回
路構成を切換えている。
【0024】図2はモータ9を含んだ回路構成図を表し
たものである。
【0025】図2において、21は手動と電動時でモー
タ9のモータ端子間22a,23a間の回路を切換える
切換手段としての回路切換手段であり、電動時には回路
切換手段21がスイッチ片21aをモータ制御回路22
側のモータ端子(駆動用端子)22aに接続しモータ制
御回路22でモータ9を制御し、手動時には回路切換手
段21がスイッチ片21aを抵抗23側のモータ端子
(非駆動用端子)23aに接続しモータ9のモータ端子
22a,23a間を所定の抵抗23に切換えると同時に
モータ制御回路22側のモータ端子22aに駆動電圧が
入らないように構成している。即ち、本実施形態例で
は、モータ9と回路切換手段21ならびに抵抗23から
成る回路が手動操作時にモータ9に逆起電力を生成させ
る逆起電力生成手段Aを構成している。
【0026】手動操作時にモータ9が発生する逆起電力
は抵抗23の抵抗値で決定されるので、モータ9側のバ
ックドライブを防ぐための所望の前記トルクTMを、抵
抗23の抵抗値とギアヘッド12の減速比で決定してい
る。ここで抵抗23を排除し、モータ9のモータ端子2
3a間をショートすることも可能であり、この時にモー
タ9が発生する逆起電力は最大となる。またモータ制御
回路22が持つ抵抗値が、抵抗23の抵抗値と同等であ
れば回路切換手段21を省略することも可能である。
【0027】次に回路切換手段21の切換え手順につい
て説明する。本実施形態例では手動操作と電動駆動を切
り換えるための切換操作部材を特別に設けていないた
め、手動/電動の判別は図2に示す電動操作部材24の
操作を検知して自動判別している。
【0028】電動操作部材24は光学装置の例えば外表
面に設けられ、電動操作部材24の操作量に応じてモー
タ制御回路22に速度指令を与えているが、本実施形態
例ではこの電動操作部材24の出力信号から電動操作し
ていることを判別する操作判別手段としての電動操作判
別手段25を設け、電動操作判別手段25の判別結果に
基づいて回路切換手段21を切換えている。電動操作部
材24は図2に示すように、所定の位置を基準にプラス
方向とマイナス方向の両方向に操作できるシーソスイッ
チより構成され、図3に示すようにシーソスイッチの操
作量(横軸)に応じて出力信号(縦軸)が変化する。シ
ーソスイッチを操作していない時は基準信号が出力され
ることになる。図中の中央部(スイッチ操作量の(−)
側の電動帯域と(+)側の電動帯域との間)に微少の操
作量では出力信号が変化しない不感帯(手動帯域)を設
けているのは、操作上のあそびを持たせるためである。
【0029】前述した電動操作判別手段25では、図3
において出力信号が変化しない範囲(基準出力値が一定
となる範囲)を手動と判別し、出力信号が変化する範囲
(出力下限値〜基準出力値の範囲と基準出力値〜出力上
限値の範囲)を電動駆動と判別している。この電動操作
判別手段25の判別結果に基づいて回路切換手段21で
回路を前述の如く切換え、マニュアル操作時にはモータ
9に所望の逆起電力が発生してモータ9側に前記トルク
TMを設定している。
【0030】このようにモータ自身に保持トルクを持た
ないモータ(本実施形態例ではDCモータ)9を用いた
場合でも、マニュアル操作時にモータ9に所望の逆起電
力が発生してモータ9側に前記トルクTMを設定するこ
とで、モータ9のバックドライブを防止している点が本
実施形態例の大きな特徴である。これにより手動操作時
においてもTF<TMのトルク関係が成り立ち、スリップ
機構Sがスリップして良好なマニュアル操作を実現して
いる。
【0031】以上説明したように、本実施形態例による
撮影レンズは、モータ9自身が保持トルクを有していな
くとも、モータ9の逆起電力や高減速比のギアトレイン
を構成するギアヘッド12を利用することによりモータ
9側の保持トルクを所望の値に設定することが可能とな
る。その結果、十分な保持トルクを持たないモータ9を
使用した場合でも、特別な切換え操作なしに手動操作と
電動駆動を可能とし、手動と電動の迅速な切換えを可能
にすることに加え、従来、クラッチ機構を操作すること
で生じる移動レンズ群1の微動作やクラッチ操作音の発
生を防ぐことができるため、操作性と映像品質に優れた
撮影が可能となる。
【0032】前述実施形態例の撮影レンズのレンズ駆動
機構は、フォーカス、ズームのみならず、アイリス等、
さらには雲台装置等いかなる光学装置にも好適に適用で
きるものである。また前述実施形態例のスリップ機構S
にはマグネットを利用した磁力結合手段を用いたが、バ
ネ等による押圧手段やグリスや流体のせん断力を利用し
て所定のスリップトルクを設定するように構成しても構
わない。さらに、前述実施形態例ではスリップ機構Sを
レンズ筐体B内に設けているが、ドライブユニット8の
内部に設けることも十分可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学装置
によれば、十分な保持トルクを持たない駆動手段を使用
した場合でも、駆動手段のバックドライブを防止するこ
とができ、特別な切換え操作なしに手動操作と駆動手段
による駆動を可能とし、手動と駆動手段による駆動の迅
速な切換えを可能にすることに加え、従来、クラッチ機
構を操作することで生じるレンズの微動作やクラッチ操
作音の発生を防ぐことができるため、操作性と映像品質
に優れた撮影が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の光学装置のレンズ駆動機構を表わ
す概略構成図である。
【図2】レンズ駆動機構の手動操作と電動駆動を可能と
する回路構成図である。
【図3】レンズ駆動機構の電動操作部材の出力信号の説
明図である。
【図4】従来の光学装置の外観図である。
【符号の説明】
1 移動レンズ群(光学手段) 9 モータ(駆動手段) 12 ギアヘッド(ギアトレイン) 21 回路切換回路(切換手段) 22a,23a モータ端子(駆動用端子、非駆動
用端子) 24 電動操作部材(操作手段) 25 電動操作判別手段(操作判別手段) A 逆起電力生成手段 B レンズ筐体(筐体) H 手動操作手段 G 電動駆動系(駆動系) S スリップ機構(伝達力制限手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体内に保持した光学手段を手動により
    駆動させる手動操作手段と、駆動手段からの駆動力を伝
    達力制限手段を介して該手動操作手段に伝達させて該光
    学手段を駆動させる駆動系とを有し、該伝達力制限手段
    より該光学手段側の該手動操作手段を駆動するのに要す
    るトルクをTL、該伝達力制限手段が伝達できる限界ト
    ルクをTF、該駆動手段から該伝達力制限手段までの該
    駆動系を駆動力の出力側から駆動するのに要するトルク
    をTMとしたとき、 TL<TF<TM を満足するように該手動操作手段と該伝達力制限手段と
    該駆動系を設定し、特に該トルクTMは該駆動手段が発
    生する逆起電力を利用して所望の値に設定していること
    を特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 前記手動操作手段により前記光学手段を
    駆動する際、前記トルクTMが所望のトルクになるよう
    に、前記駆動手段が発生する逆起電力の大きさを切換え
    る切換手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    光学装置。
  3. 【請求項3】 前記切換手段は前記駆動手段の駆動用端
    子及び非駆動用端子間の抵抗値の切換えで実現している
    ことを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 前記切換手段により前記駆動手段の非駆
    動用端子間がショートした状態に切換わることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の光学装置。
  5. 【請求項5】 前記切換手段では、前記駆動手段により
    前記光学手段を駆動する際に操作する操作手段が動作し
    たことを判別する操作判別手段の判別結果に基づいて切
    換わることを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に
    記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は高減速比のギアトレイン
    を有していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか
    一項に記載の光学装置。
  7. 【請求項7】 前記伝達力制限手段として前記手動操作
    手段と前記駆動伝達手段とを磁力結合により一体的に結
    合させる磁気結合手段を用いていることを特徴とする請
    求項1に記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 筐体内に保持した光学手段に連結した手
    動操作手段に駆動手段からの駆動力を伝達力制限手段を
    介して伝達させて該光学手段を駆動させる光学装置であ
    って、該手動操作手段を手動操作したときの動力で該伝
    達力制限手段が該駆動手段を駆動する際、該駆動手段の
    該伝達力制限手段側からの駆動を規制する逆起電力を該
    駆動手段に生成させる逆起電力生成手段を有することを
    特徴とする光学装置。
JP17970998A 1998-06-11 1998-06-11 光学装置 Pending JPH11352378A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012077760A (ja) * 2012-01-23 2012-04-19 Nippon Yusen Kk 舶用機関の制御方法及びその制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012077760A (ja) * 2012-01-23 2012-04-19 Nippon Yusen Kk 舶用機関の制御方法及びその制御装置

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