JPH11351341A - 波動歯車装置の波動発生器プラグ - Google Patents
波動歯車装置の波動発生器プラグInfo
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- JPH11351341A JPH11351341A JP15978598A JP15978598A JPH11351341A JP H11351341 A JPH11351341 A JP H11351341A JP 15978598 A JP15978598 A JP 15978598A JP 15978598 A JP15978598 A JP 15978598A JP H11351341 A JPH11351341 A JP H11351341A
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Abstract
ピーク値の低減及び全体ボール荷重分布の改善を達成で
き、また、歯車の噛み合い歯面荷重分布の改善及びフレ
クスプライン歯元応力の低減を実現可能な波動発生器プ
ラグの形状曲線を提案すること。 【解決手段】 波動発生器のプラグ形状曲線をr=rHD
+r* により規定する。rはプラグ形状曲線の動径、r
HDは楕円状曲線[r0 +d/2cos(2θ) ]であり、r
* =d0 rt r**(d0 :定数、rt :波動発生器プラ
グの真円状態での半径、r**:動径の修正係数)であ
る。この修正係数r**は、4次以上の多項式または4項
以上のフーリエ級数からなる極座標表示式で表される曲
線である。
Description
動発生器を構成している波動発生器プラグの輪郭形状に
関するものである。さらに詳しくは、本発明は、波動発
生器転がり軸受けにおけるボール荷重ピーク値の低減お
よび全体的なボール荷重分布状態の改善、並びに、歯車
の噛み合い歯面荷重分布の改善およびフレクスプライン
の歯元応力の低減を達成するために適した波動発生器プ
ラグのプラグ形状に関するものである。
るカップ型の波動歯車装置を示してある。これらの図に
示すように、波動歯車装置1は、楕円状の波動発生器2
と、外歯31が形成された可撓性の外歯歯車(以下、フ
レクスプラインと称する。)3と、内歯41が形成され
た剛性内歯歯車(以下、サーキュラスプラインと称す
る。)4の3部品から構成されている。フレクスプライ
ン3は、楕円状の波動発生器2により楕円状に撓められ
て、その楕円の長軸5方向の両端に位置している外歯が
サーキュラスプライン4の内歯に噛み合っている。波動
発生器2が回転すると、これらの2箇所の噛み合い位置
が円周方向に移動する。この結果、フレクスプライン3
とサーキュラスプライン4の歯数差に応じた相対回転が
これらの間に発生する。
波動発生器プラグ21と、この外周面に嵌められた波動
発生器転がり軸受け22とから構成されている。波動発
生器プラグ21の形状は波動歯車装置1の伝達性能に及
ぼす影響が非常に大きく、特に波動発生器転がり軸受け
22のボール荷重分布、歯車の噛み合い状態および歯面
荷重分布に直接影響を及ぼす。
きかについては、次のような提案がなされている。
行、「波動歯車装置のねじり剛性に関する研究」山口大
学大学院工学研究科博士学位論文、1994.3) (2)2個の円弧(皆波歯輪伝動的理論和設計、機械工
業出版社、中華人民共和国、1985.9) (3)混合円弧(米国特許第3、667、320号) (4)4力シェープ( M.H.ИBAHOB『BOЛ
HOBЫE 3УБЧATЫE ПEPEДAЧИ』1
981) (5)インボリュート曲線 (6)サイクロイド曲線 上記の(1)の卵形曲線の波動発生器プラグは表現式が
簡単で、製造が比較的に簡単であるため、最も多く使用
されている。(3)の混合円弧より形成されている波動
発生器プラグは、フレクスプライン曲げ応力の低減や最
良な軸受ボール荷重分布などを目的としたものである。
この米国特許では、波動発生器プラグ形状またはフレク
スプラインの曲率変化に基づき、フレクスプラインの曲
げ応力を推測し、ボール荷重分布を予測している。しか
し、実際の波動歯車装置では、特に負荷トルクがかかる
とき、フレクスプラインが3次元的に変形する。従っ
て、実際上においては、フレクスプラインの歯元応力の
解析はかなり複雑であり、また、正確なボール荷重分布
の推測も非常に困難である。この軸受ボール荷重分布に
ついては、いまだにはっきり分かっていないのが実情で
ある。
HOBЫE 3УБЧATЫE ПEPEДAЧИ』と
いう著書で4力シェープについて、それの表現式とパラ
メータの選択及び特徴などを詳しく報告しているが、波
動発生器プラグの形状に対する評価手法もフレクスプラ
インの理論計算曲げ応力のみで、最も優れた波動発生器
プラグの形状は見出されていない。
7354号公報(発明者:石川昌一)においては、接線
極座標表示式より表現する、4項以上のフーリエ展開項
からなる波動歯車装置の波動発生器外形形状が提案され
ており、理論計算上では外歯車フレクスプラインの曲げ
応力の振幅を低減でき、かつ、歯の干渉を防止できると
されている。しかしながら、この公開特許公報において
も、具体的な波動発生器の外形形状を提案するにはいた
っていない。
車装置の波動発生器プラグ形状に関する発明と研究は幾
つか見られるが、いずれも最適な波動発生器プラグ形状
とは言えず、また具体化されていないのが実情である。
この理由は、波動歯車装置の波動発生器転がり軸受け等
に作用する応力等を直接かつ妥当に評価できる具体的な
方法がないためであると考えられる。
置の楕円状の波動発生器転がり軸受におけるボール荷重
分布の測定を高精度で行う高精度測定方法を見出し、こ
の測定方法によって得られた測定結果に基づき、最適な
波動発生器プラグの形状を初めて具体的に提案するに至
った。
ュラスプラインとフレクスプラインとの噛み合いを維持
しつつも、軸受ボール荷重ピーク値の低減及び全体ボー
ル荷重分布の改善を達成でき、これと同時に、歯車の噛
み合い歯面荷重分布の改善及びフレクスプライン歯元応
力の低減も実現可能な波動発生器プラグの形状を提案す
ることができる。
輪郭を規定するプラグ形状曲線は(1)式により表され
ることを特徴としている。
径)/4] d:撓み量[(長径ー短径)/2] θ:波動発生器プラグの長軸と動径rのなす角度 r* =d0 rt r** ・・・・・・ (3) 但し、d0 :定数 rt :波動発生器プラグの真円状態での半径[プラグの
周長/(2π)] r**:動径の修正係数であり、(4)式で規定される4
次以上の多項式または(5)式で規定される4項以上の
フーリエ級数からなる極座標表示式で表される曲線
(4)式により規定される多項式からなる極座標表示式
で表わす場合には、当該多項式に含まれる各定数n、a
i の値を表1に示すものとすることが望ましい。
以上の前記の(5)式により規定されるフーリエ級数か
らなる極座標表示式で表わす場合には、当該フーリエ級
数に含まれる各定数n、Ai 、ωi の値を表2に示すも
のとすることが望ましい。
記(3)式における定数d0 は、0.01以上および
0.1以下の範囲内の値であることが望ましい。
を次のように決めることも可能である。すなわち、上記
の定数d0 を0.01とした場合に得られる前記波動発
生器のプラグの外周面輪郭を規定する第1のプラグ形状
曲線を求める。次に、前記の定数d0 を0.1とした場
合に得られる前記波動発生器のプラグの外周面輪郭を規
定する第2のプラグ形状曲線を求める。そして、これら
第1および第2のプラグ形状曲線の間に含まれる任意の
曲線を用いて前記波動発生器のプラグの外周面輪郭形状
を規定する。
が低く、その撓み量が大きい場合には、中減速比あるい
は高減速比の波動歯車装置の場合と比較して、歯の移動
軌跡や両歯車の噛み合い状態が異なる。このために、波
動発生器プラグの外周面輪郭形状も、それに応じて変更
することが望ましい。
位量の最大値が1.7m(m:歯車のモジュール)以上
となる低減速比の波動歯車装置においては、次のように
してプラグ形状曲線を規定することが望ましいことを見
出した。
上の前記の(4)式により規定される多項式からなる極
座標表示式で表わす場合には、当該多項式に含まれる各
定数n、ai の値を表3に示すものとする。
以上の前記の(5)式により規定されるフーリエ級数か
らなる極座標表示式で表わす場合には、当該フーリエ級
数に含まれる各定数n、Ai 、ωi の値を表4に示すも
のとする。
規定する場合においても、動径修正項r* を規定してい
る前記(3)式における定数d0 は、0.01以上およ
び0.1以下の範囲内の値であることが望ましい。
を次のように決めることも可能である。すなわち、上記
の定数d0 を0.01とした場合に得られる前記波動発
生器のプラグの外周面輪郭を規定する第1のプラグ形状
曲線を求める。次に、前記の定数d0 を0.1とした場
合に得られる前記波動発生器のプラグの外周面輪郭を規
定する第2のプラグ形状曲線を求める。そして、これら
第1および第2のプラグ形状曲線の間に含まれる任意の
曲線を用いて前記波動発生器のプラグの外周面輪郭形状
を規定する。
のプラグ形状について詳細に説明する。
法)本発明者は、波動発生器の転がり軸受けにおける内
輪軌道とボールの接触部分の局部変形に着目し、軸受内
輪の内周面に約3×4mm、深さ0.4mmの窪みを数
カ所研削でつくり、そこに、長さ0.2mm、幅1.4
mmの歪みゲージを貼付し、ボールの通過による歪みを
測定することにより、ボール荷重を求める方法を案出し
た。
け用の小さな窪みを形成してもボール荷重分布に与える
影響がほとんどないことが確認された。また、同じ状態
での繰り返し測定結果の再現性が非常に良いことも確認
された。従って、本発明者の提案する測定方法は今まで
ない高精度測定方法である。
に異なる波動発生器を用いた場合におけるボール荷重分
布を正確に比較することが可能となった。この測定方法
による測定結果に基づき、本発明者は、波動発生器の最
適なプラグ形状を提案するに至ったのである。
従来の波動発生器プラグの形状として採用されている楕
円形状を、4次以上の多項式または4項以上のフーリエ
級数などからなる修正項によって修正し、修正により得
られる曲線形状を、波動発生器プラグの長軸から短軸ま
での曲線形状として採用するようにしている。
定の減速比の波動歯車装置の場合において、これらピッ
チ円直径および減速比を考慮した最適な波動発生器プラ
グの長軸から短軸までの形状も、4次以上の多項式また
は4項以上のフーリエ級数などの極座標表示式で表れさ
れる曲線よりそれぞれ直接表現可能としている。
径(各型番)と各減速比の波動歯車装置(カップ型ハー
モニックドライブ・コンポーネント)に組み込まれてい
る波動発生器プラグのプラグ形状を、前述の(1)式な
いし(3)式と、(4)式あるいは(5)式とにより求
めるようにしている。
状]図1には、この場合において、多項式(4)および
表1に示すパラメータを用いて求めた修正係数r**の形
状曲線(θ=0度〜90度)を示す。図2には、フーリ
エ級数式(5)および表2に示すパラメータを用いて求
めた修正係数r**の形状曲線(θ=0度〜90度)を示
す。
動発生器プラグの輪郭形状を修正することにより得られ
る形状曲線を波動発生器プラグ形状曲線として採用すれ
ばよい。
番40)、減速比1/100の波動歯車装置(本願人製
造に係るカップ型ハーモニックドライブ・コンポーネン
トの定格表参照)について、(1)式から波動発生器プ
ラグ形状を規定する曲線を求めた。
動発生器プラグ形状の曲線[θ=0度〜90度、rHD=
r0 +d/2cos(2θ) ]を示してある。図において、
曲線New W/G plug shape No.1〜No.3
は、それぞれ(3)式の定数d0 を、それぞれ、0.0
1、0.025、0.1とした場合に得られる波動発生
器プラグ形状である。なお、この図において、横軸は角
度θ、縦軸は同曲線の動径(r,rHD)である。
状の動径rと従来の波動発生器プラグ形状の動径rHDと
の差(r−rHD)を表し、横軸は前記の角度θ、縦軸は
この差(r−rHD)である。
160の波動歯車装置の波動発生器プラグについて、上
記と同様にして求めた曲線群および動径の差を示すグラ
フである。
は、減速比1/100の波動発生器プラグ(図3におけ
る曲線NewW/G plug shape1/100 No.2
によって輪郭形状を規定したもの)と従来の波動発生器
プラグの軸受ボール荷重分布測定結果を示してある。
いれば、定格負荷トルク30kgf−mの時、従来の波
動発生器プラグの場合よりも、長軸付近でのボール荷重
ピーク値が20kgf(22%)以上小さく、また、全
体のボール荷重分布も滑らかになったことが分かる。
プラグ(図5に示す曲線New W/G plug shape1
/160 No.2によって規定される輪郭形状をもつ
もの)の場合について、図7の場合と同様に従来の波動
発生器プラグと比較した結果を示してある。この場合に
おいても、定格負荷トルク30kgf−mの時、従来の
波動発生器プラグ形状の場合よりも、長軸付近でのボー
ル荷重のピーク値が約27kgf(24%)減少し、ま
た、全体のボール荷重分布も滑らかになっていることが
分かる。
影響)図9には、本例の波動発生器プラグと従来の波動
発生器プラグとの軸受内輪外周フープ応力測定結果の比
較を示す。この図に示すように、ボール荷重ピーク値の
長軸付近での軸受内輪外周フープ応力が減速比1/10
0の場合は約5kgf/mm2 (15%)小さく、減速
比1/160の場合には約14kgf/mm2(45
%)も減少したことが分かる。
ように、軸受のボール荷重と内輪外周フープ応力を大幅
に低減することができるので、軸受疲労寿命がかなり向
上することが分かる。実施例の場合の概略計算結果は次
の通りである。
プラグ形状の場合の約2倍 (2)減速比1/160:従来波動発生器プラグ形状の
場合の約3倍 (ねじり剛性への影響)図10には、本例の減速比1/
100の場合の波動発生器プラグを用いた場合における
ねじり剛性実測結果を示し、横軸は負荷トルク、縦軸は
ねじれ角度である。この図において、実線は波動発生器
プラグ(図3の曲線New W/G plug shape1/1
00 No.2によって規定されるもの)についての結
果であり、破線は従来の波動発生器プラグについての結
果である。本例による新たな波動発生器プラグの場合に
は、ねじり剛性が従来の波動発生器プラグの場合と同一
あるいは大きくなっているいることが分かる。
度への影響)軸受ボール荷重分布の改良によって、サー
キュラスプラインとフレクスプラインとの噛み合い状態
はより円滑になり、同時に噛み合っている歯の荷重分布
が改善され、負荷トルクによるフレクスプラインの歯底
最大応力が低減する。また、波動発生器長軸付近におけ
る曲率変化は本例による波動発生器プラグのほうが従来
の波動発生器プラグより小さく、波動発生器の挿入によ
り変形したフレクスプラインの同場所での曲率変化も小
さくなり、フレクスプラインの曲げ応力が低減する。こ
のため、本例の波動発生器プラグを用いればフレクスプ
ラインの歯底強度が向上する。上記の減速比1/100
の場合、約10%強度がアップしたことが実験で確認さ
れた。
発明者は、プラグ形状曲線の動径変位量の最大値が1.
7m(m:歯車のモジュール)以上となる低減速比の波
動歯車装置においては、次のようにしてプラグ形状曲線
を規定することが望ましいことを見出した。
び表3に示すパラメータを用いて求めた修正係数r**の
形状曲線(θ=0度〜90度)を示す。図12には、フ
ーリエ級数式(5)および表4に示すパラメータを用い
て求めた修正係数r**の形状曲線(θ=0度〜90度)
を示す。
動発生器プラグの輪郭形状を修正することにより得られ
る形状曲線を波動発生器プラグ形状曲線として採用す
る。
番40)、減速比1/50の波動歯車装置(本願人製造
に係るカップ型ハーモニックドライブ・コンポーネント
の定格表参照)について、(1)式から波動発生器プラ
グ形状を規定する曲線を求めた。
波動発生器プラグ形状の曲線[θ=0度〜90度、rHD
=r0 +d/2cos(2θ) ]を示してある。図におい
て、曲線New W/G plug shape1/50 No.
1〜No.3は、それぞれ(3)式の定数d0 を、それ
ぞれ、0.01、0.063、0.1とした場合に得ら
れる波動発生器プラグ形状である。なお、この図におい
て、横軸は角度θ、縦軸は同曲線の動径(r,rHD)で
ある。
グ形状の動径rと従来の波動発生器プラグ形状の動径r
HDとの差(r−rHD)を表し、横軸は前記の角度θ、縦
軸はこの差(r−rHD)である。
る効果] (波動発生器軸受ボール荷重分布の測定結果)図15に
は、減速比1/50の波動発生器プラグ(図13におけ
る曲線NewW/G plug shape1/50 No.2に
よって輪郭形状を規定したもの)と従来の波動発生器プ
ラグの軸受ボール荷重分布測定結果を示してある。
いれば、定格負荷トルク15kgf−mの時、従来の波
動発生器プラグの場合よりも、長軸付近でのボール荷重
ピーク値が20kgf(23%)以上小さく、また、全
体のボール荷重分布も滑らかになったことが分かる。
影響)図16には、本例の波動発生器プラグと従来の波
動発生器プラグとの軸受内輪外周フープ応力測定結果の
比較を示す。この図に示すように、ボール荷重ピーク値
(θが約13度)での軸受内輪外周フープ応力が僅かに
減少し、また、長軸付近での軸受内輪外周フープ応力が
約8kgf/mm2 (17%)減少したことが分かる。
ように、軸受のボール荷重と内輪外周フープ応力を大幅
に低減することができるので、軸受疲労寿命がかなり向
上することが分かる。実施例の場合では、従来の波動発
生器プラグ形状の場合の約2倍になる。
発生器プラグ形状を用いた場合と同程度であることが確
認された。
度への影響)軸受ボール荷重分布の改良によって、サー
キュラスプラインとフレクスプラインとの噛み合い状態
はより円滑になり、同時に噛み合っている歯の荷重分布
が改善され、負荷トルクによるフレクスプラインの歯底
最大応力が低減する。また、波動発生器長軸付近におけ
る曲率変化は本例による波動発生器プラグのほうが従来
の波動発生器プラグより小さく、波動発生器の挿入によ
り変形したフレクスプラインの同場所での曲率変化も小
さくなり、フレクスプラインの曲げ応力が低減する。こ
のため、本例の波動発生器プラグを用いればフレクスプ
ラインの歯底強度が向上する。
例は、カップ形状のフレクスプラインを備えたカップ型
の波動歯車装置についてのものである。しかしながら、
本発明は、シルクハット形状のフレクスプラインを備え
たシルクハット型の波動歯車装置に対しても同様に適用
できる。
的に採用されている楕円曲線を、4次以上の多項式また
は4項以上のフーリエ級数等の極座標表示式で表される
曲線により修正し、修正後に得られた形状曲線を、波動
発生器プラグのプラグ形状曲線として採用するようにし
ている。また、波動歯車装置のピッチ円直径(型番)お
よび減速比を考慮して、最適な波動発生器プラグのプラ
グ形状曲線を得ることができるようにしている。
ラインとフレクスプラインとの良好な噛み合いを維持し
つつも、軸受ボール荷重ピーク値の低減及び全体ボール
荷重分布の改善を達成できる具体的な波動発生器プラグ
の曲線形状を規定することができる。また、これと同時
に、歯車の噛み合い歯面荷重分布の改善及びフレクスプ
ライン歯元応力の低減も実現可能な具体的な波動派生器
プラグの曲線形状を規することができる。
本発明による波動発生器プラグの形状を規定するための
修正係数を示すグラフである。
求めた本発明による波動発生器プラグの形状を規定する
ための修正係数を示すグラフである。
発生器プラグの形状を多項式を用いて求めた場合におけ
る、当該形状の長軸からの角度に対する動径の変化を示
す曲線群を、従来の波動発生器プラグの形状における動
径の変化を示す曲線と共に示すグラフである。
状曲線を規定する動径と従来の形状曲線の動径との差を
表す曲線群を示すグラフである。
発生器プラグの形状を多項式を用いて求めた場合におけ
る、当該形状の長軸からの角度に対する動径の変化を示
す曲線群を、従来の波動発生器プラグの形状における動
径の変化を示す曲線と共に示すグラフである。
状曲線を規定する動径と従来の形状曲線の動径との差を
表す曲線群を示すグラフである。
プラグを用い減速比1/100の波動歯車装置の場合
と、従来の波動発生器プラグを用いた減速比1/100
の波動歯車装置の場合における波動発生器の軸受けボー
ル荷重分布を表す曲線群を示すグラフである。
プラグを用い減速比1/160の波動歯車装置の場合
と、従来の波動発生器プラグを用いた減速比1/160
の波動歯車装置の場合における波動発生器の軸受けボー
ル荷重分布を表す曲線群を示すグラフである。
プラグを用い波動歯車装置の場合と、従来の波動発生器
プラグを用いた波動歯車装置の場合における波動発生器
の軸受け内輪の外周フープ応力を表す曲線群を示すグラ
フである。
器プラグを用い波動歯車装置の場合と、従来の波動発生
器プラグを用いた波動歯車装置の場合における波動発生
器のねじれ剛性を表す曲線群を示すグラフである。
た本発明による低減速比用の波動発生器プラグの形状を
規定するための修正係数を示すグラフである。
て求めた本発明による低減速比用の波動発生器プラグの
形状を規定するための修正係数を示すグラフである。
発生器プラグの形状を多項式を用いて求めた場合におけ
る、当該形状の長軸からの角度に対する動径の変化を示
す曲線群を、従来の波動発生器プラグの形状における動
径の変化を示す曲線と共に示すグラフである。
形状曲線を規定する動径と従来の形状曲線の動径との差
を表す曲線群を示すグラフである。
器プラグを用いた減速比1/50の波動歯車装置の場合
と、従来の波動発生器プラグを用いた減速比1/50の
波動歯車装置の場合における波動発生器の軸受けボール
荷重分布を表す曲線群を示すグラフである。
器プラグを用いた減速比1/50の波動歯車装置の場合
と、従来の波動発生器プラグを用いた減速比1/50の
波動歯車装置の場合における波動発生器の軸受け内輪の
外周フープ応力を表す曲線群を示すグラフである。
の主要部品の組み付け状態を示す概略構成図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 剛性内歯歯車と、可撓性外歯歯車と、こ
の可撓性外歯歯車を半径方向に撓めて当該可撓性外歯歯
車の外歯を部分的に前記剛性内歯歯車の内歯に噛み合わ
せると共にこれらの両歯車の噛み合い位置を円周方向に
移動させる波動発生器とを有し、この波動発生器は、剛
性の波動発生器プラグと、このプラグの外周面と前記可
撓性外歯歯車の内周面の間に嵌め込まれた波動発生器転
がり軸受けとを備えている波動歯車装置において、 前記波動発生器のプラグの外周面輪郭を規定するプラグ
形状曲線は(1)式により規定されることを特徴とする
波動歯車装置の波動発生器プラグ。 r=rHD+r* ・・・・・・ (1) 但し、r:前記プラグ形状曲線の動径 rHD:(2)式により与えられる楕円状曲線 r* :(3)式により与えられる動径修正項 rHD=r0 +d/2cos(2θ) ・・・・・・ (2) 但し、r0 :波動発生器プラグの真円半径[(長径+短
径)/4] d:撓み量[(長径ー短径)/2] θ:波動発生器プラグの長軸と動径rのなす角度 r* =d0 rt r** ・・・・・・ (3) 但し、d0 :定数 rt :波動発生器プラグの真円状態での半径[プラグの
周長/(2π)] r**:動径の修正係数であり、(4)式で規定される4
次以上の多項式または(5)式で規定される4項以上の
フーリエ級数からなる極座標表示式で表される曲線 【数1】 但し、ai :定数 θ:波動発生器プラグの長軸と動径rのなす角 n:整数 【数2】 但し、Ai :定数 θ:波動発生器プラグの長軸と動径rのなす角 ωi :定数 n:整数 - 【請求項2】 請求項1において、前記動径の修正係数
r**は、4項以上の前記の(4)式により規定される多
項式からなる極座標表示式で表されるものであり、当該
多項式に含まれる各定数n、ai の値は表1に示すもの
であることを特徴とする波動歯車装置の波動発生器プラ
グ。 【表1】 - 【請求項3】 請求項1において、前記動径の修正係数
r**は、4項以上の前記の(5)式により規定されるフ
ーリエ級数からなる極座標表示式で表されるものであ
り、当該フーリエ級数に含まれる各定数n、Ai 、ωi
の値は表2に示すものであることを特徴とする波動歯車
装置の波動発生器プラグ。 【表2】 - 【請求項4】 請求項1ないし3のうちのいずれかの項
において、動径修正項r* を規定している前記(3)式
における定数d0 は、0.01以上および0.1以下の
範囲内の値であることを特徴とする波動歯車装置の波動
発生器プラグ。 - 【請求項5】 請求項4において、 前記の定数d0 を0.01とした場合に得られる前記波
動発生器のプラグの外周面輪郭を規定する第1のプラグ
形状曲線を求め、 前記の定数d0 を0.1とした場合に得られる前記波動
発生器のプラグの外周面輪郭を規定する第2のプラグ形
状曲線を求め、 これら第1および第2のプラグ形状曲線の間に含まれる
任意の曲線を用いて前記波動発生器のプラグの外周面輪
郭形状を規定していることを特徴とする波動歯車装置の
波動発生器プラグ。 - 【請求項6】 請求項1において、前記プラグ形状曲線
の動径変位量の最大値は、前記歯車のモジュールをmと
すると、1.7m以上であることを特徴とする波動歯車
装置の波動発生器プラグ。 - 【請求項7】 請求項6において、前記動径の修正係数
r**は、4項以上の前記の(4)式により規定される多
項式からなる極座標表示式で表されるものであり、当該
多項式に含まれる各定数n、ai の値は表3に示すもの
であることを特徴とする波動歯車装置の波動発生器プラ
グ。 【表3】 - 【請求項8】 請求項6において、前記動径の修正係数
r**は、4項以上の前記の(5)式により規定されるフ
ーリエ級数からなる極座標表示式で表されるものであ
り、当該フーリエ級数に含まれる各定数n、Ai 、ωi
の値は表4に示すものであることを特徴とする波動歯車
装置の波動発生器プラグ。 【表4】 - 【請求項9】 請求項6ないし8のうちのいずれかの項
において、動径修正項r* を規定している前記(3)式
における定数d0 は、0.01以上および0.1以下の
範囲内の値であることを特徴とする波動歯車装置の波動
発生器プラグ。 - 【請求項10】 請求項9において、 前記の定数d0 を0.01とした場合に得られる前記波
動発生器のプラグの外周面輪郭を規定する第1のプラグ
形状曲線を求め、 前記の定数d0 を0.1とした場合に得られる前記波動
発生器のプラグの外周面輪郭を規定する第2のプラグ形
状曲線を求め、 これら第1および第2のプラグ形状曲線の間に含まれる
任意の曲線を用いて前記波動発生器のプラグの外周面輪
郭形状を規定していることを特徴とする波動歯車装置の
波動発生器プラグ。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のうちのいずれか
の項に記載された波動発生器プラグを備えた波動発生器
を有することを特徴とする波動歯車装置。
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- 1998-06-09 JP JP15978598A patent/JP4067037B2/ja not_active Expired - Lifetime
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