JPH11349981A - 天然油脂系液状組成物 - Google Patents

天然油脂系液状組成物

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JPH11349981A
JPH11349981A JP17068198A JP17068198A JPH11349981A JP H11349981 A JPH11349981 A JP H11349981A JP 17068198 A JP17068198 A JP 17068198A JP 17068198 A JP17068198 A JP 17068198A JP H11349981 A JPH11349981 A JP H11349981A
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fat
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natural
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JP17068198A
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Tsutomu Kusakawa
勉 草川
Seizo Saito
誠三 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境上問題のない天然液状油脂をベースとし
てその粘性を改善することにより、季節を通しての取り
扱い性が良好であり、かつ高温でも充分な粘性を示し、
酸化安定性を確保するようにすることもでき、さらには
コストの点でも充分に実施化が可能である天然油脂系液
状組成物を提供する。 【解決手段】 天然油脂成分(A) に、オキシ脂肪酸縮合
物の多価アルコールエステルからなるエステル成分(B)
を粘度調整剤として配合した組成物である。エステル成
分(B) におけるオキシ脂肪酸縮合物の平均縮合度は 2.5
以上であり、天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との
二者の合計量を100重量%とするとき、天然油脂成分
(A) の割合は98〜55重量%、エステル成分(B) の割
合は2〜45重量%であり、これら二者の組成物の温度
40℃における粘度η40は70〜500cps 、温度10
0℃における粘度η100 は15〜60cps で、かつこれ
ら両温度における粘度の対数の比log(η40)/log(η100)
は1.80以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然油脂成分に、
特定のエステル成分を粘度調整剤として配合することに
より粘性を改善した天然油脂系液状組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】〈天然油脂の粘性について〉近年、天然
油脂が、再生産性、生分解性、安全性の観点から広い分
野で再評価されつつある。代表的な天然油脂の粘性につ
き、その構成脂肪酸が、オキシ脂肪酸(OH基を有する
脂肪酸)であるものと、非オキシ脂肪酸(OH基を有し
ない脂肪酸)であるものとに分けて以下に若干説明す
る。
【0003】ひまし油は、その構成脂肪酸の大部分(約
90%)がオキシ脂肪酸である点で、化学構造的には天
然油脂の中でも特異な油脂である(ちなみに、構成脂肪
酸がオキシ脂肪酸である油脂は、ひまし油のほかにレス
ケレラ油くらいしか見当らないが、レスケレラ油は入手
が難しい)。ひまし油は、オキシ脂肪酸であるリシノー
ル酸(12位のC原子にOH基、9−10位にC=C二
重結合を有する炭素数18の脂肪酸)を主成分とする脂
肪酸のトリグリセライドであり、天然油脂の中でも最も
粘度の高い油脂であって、10℃における粘度は約20
00cps と高い反面、40℃における粘度は約280cp
s 、100℃における粘度は約18cpsというように、
温度が高くなるにつれて粘度が急速に低下する。このよ
うに粘度の温度依存性が大きい点がひまし油の欠点であ
って、低温では高粘度となるためポンプ輸送が困難にな
るなど冬季における取り扱いに問題があり、一方100
℃を越えるような高温では粘度の低下が著しいため充分
な油性を維持できず、機能発揮が困難になることがあ
る。なお、ひまし油のヨウ素価は86±3程度である。
【0004】一般の天然液状油脂の大部分は、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸などの非オキシ脂肪酸を主
要構成脂肪酸とするものであるが、共通の粘度的性質と
して、粘度の温度依存性が小さいものの、常温近辺では
粘度が低く、温度100℃ではそれよりもさらに1桁程
度粘度が低く、全温度域で粘度が低いという傾向があ
る。一例をあげると、なたね油の粘度は、40℃で38
cps 、100℃で7cpsである。
【0005】この種の一般の天然液状油脂にあっては、
酸化安定性−流動点においてジレンマがある。たとえ
ば、このような天然液状油脂の多くは(なたね油、大豆
油、コーン油、サフラワー油、ひまわり油、綿実油など
は)、ヨウ素価が100以上であるため熱、酸化安定性
に欠ける。その中でなたね油は、ヨウ素価が105〜1
15程度であって比較的酸化安定性があるが、使用条件
が少し過酷になると採用が困難になる。一方パーム油
は、ヨウ素価が50〜60と低いものの、流動点が30
℃以上であり、そのパーム油から高流動点部分を除いた
パームオレインでも融点が20℃程度であって秋から春
の半年は固体であり、安定な油状油とは言えない。
【0006】上記一般の天然液状油脂のうち、オリーブ
油やつばき油のようなオレイン酸含量の高い天然油脂
は、コストは高いという不利はあるが、ヨウ素価が80
〜95と低い上に液状を保つ。また遺伝子技術によるオ
レイン酸含量の高いなたね油などのハイオレイン油も、
ヨウ素価が低い(100以下)液状の油脂である。これ
らの油脂は酸化安定性と流動点とのジレンマを回避した
ものであるが、全温度範囲において粘度はやはり低い。
【0007】〈天然油脂の粘性の改善について〉上述の
ように、天然油脂はそれぞれ固有の粘性を有しており、
低温で液状で、高温でも粘度が維持され、かつ酸化安定
性があることが要求される用途には、天然油脂の選択の
みでは対処できない。そこで、以下に述べるように種々
の工夫を講じることが提案されている。
【0008】(1)米国特許第2049072号には、
ひまし油のOH基に脂肪酸または二塩基酸を反応させる
ことにより、ひまし油の粘度の温度依存性を改善するこ
とが示されている。
【0009】(2)米国特許第4522250号、特開
昭61−95736号公報には、アルミニウムおよびそ
の合金の連続鋳造にあたり、グリセリントリオレエート
を50重量%以上含む組成物を用いることが示されてい
る。この明細書には、ひまし油、エチルオレエート、メ
チルオレエート、ブチルリシノレート、メチルリシノレ
ート、メチルアセチルリシノレート、ブチルオレエー
ト、グリセリントリアセチルリシノレート、ブチルアセ
チルリシノレートを用いた場合についても記載がある。
また、グリセリントリオレエート/ひまし油、n−ブチ
ルアセチルリシノレート/ひまし油の併用例についても
示されている。
【0010】(3)米国特許第5427704号には、
トリグリセリドエストリドで、動物脂肪、植物油または
合成トリグリセリド油を増粘した組成物が示されてい
る。トリグリセリドエストリドは、たとえば、ひまし油
またはレスケレラ油を、ヘプタン酸、イソステアリン
酸、オレイン酸などと反応させることにより得ている。
【0011】(4)特開昭63−168256号公報に
は、ひまし油61.7%、黒鉛 0.8〜5%、グリース5〜1
3.3%、その他油脂8〜20%からなり、かつ25℃に
おける粘度が300〜4000cps である鋳造用潤滑油
(特にアルミニウム等の非鉄金属のホットトップ鋳造法
における鋳造用潤滑油)につき開示がある。また特開平
4−153296号公報には、窒化ホウ素粉末の含有量
が 0.5〜3重量%であり、残部が植物油系液体潤滑剤か
らなる非鉄金属の鋳造潤滑剤につき開示がある。植物油
系液体潤滑剤として具体的に言及のあるものは、ひまし
油のみである。
【0012】(5)特開平7−228881号公報に
は、縮合脂肪酸(エストリド)とヒンダードアルコール
とのエステルからなるエステル組成物につき開示があ
り、この組成物は潤滑性能が要求される種々の用途に用
いることができるとしている。同じく特開平8−274
73号公報には、縮合脂肪酸(エストリド)とヒンダー
ドアルコールとのエステルを必須成分とする潤滑剤につ
き開示があり、この潤滑剤は、それ単独であるいは他の
潤滑剤と併用して潤滑性能が要求される種々の用途に用
いることができるとしているが、他の潤滑剤と併用した
具体例については記載がない。特開平8−92581号
公報には、ひまし油または水添ひまし油と縮合脂肪酸と
のエステル化反応物を必須成分とする潤滑性組成物につ
き開示があり、動植物油、エステル化油、鉱物油などの
従来使われている潤滑油と適宜の割合で混合して使用さ
れるとの記載もある。
【0013】(6)特開平5−78673号公報には、
縮合12−ヒドロキシステアリン酸と多価アルコールと
のエステルを石油中留分からの燃料油の流動性改良剤と
して用いることにつき開示がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】環境上問題のない天然
油脂をベースとするものであって、季節を通して安定な
液状を示し、高温でも充分な油性を示す粘度を有し、低
温でも輸送等の作業に支障のない粘度を保ち、かつ一定
程度以上の酸化安定性を有するものが求められている。
しかしながら、先にも述べたように、天然油脂の中から
ある油脂を選択するだけではそのような要求を満たすも
のは得られず、また天然油脂同士を配合するだけでもそ
のような要求を満たすものは得られがたい。
【0015】上記(1)は、ひまし油の低温での粘度増
加を抑える効果はあるが、高温での粘度低下抑制につい
ては、むしろ悪化を招く結果となる。なおこの方法は、
ひまし油のOH基に脂肪酸または二塩基酸をキャップ状
に縮合する反応であるので、一種のエストリド生成反応
ということができるが、ひまし油の構成脂肪酸に着目す
ると縮合度が最大でも2にしかならない。
【0016】上記(2)の組成物にあっては、グリセリ
ントリオレエートにひまし油を配合することにより低温
での高粘度は解決できるものの、高温で粘度が低下する
という性質を解決することができない。
【0017】上記(3)の組成物は、たとえばその表1
によれば、植物油90重量部とトリグリセリドエストリ
ド10重量部との組成物にあっては、40℃の粘度を植
物油単独の場合の40Cst から45〜65Cst 程度ま
で、100℃の粘度を植物油単独の場合の 8.3〜8.6 Cs
t から9〜13Cst 程度まで上昇させるのみであり、ま
た植物油80重量部とトリグリセリドエストリド20重
量部との組成物にあっても、40℃の粘度を植物油単独
の場合の40Cst から50〜99Cst 程度まで、100
℃の粘度を植物油単独の場合の 8.3〜8.6 Cst から10
〜18Cst 程度まで上昇させるのみであり、粘度上昇効
果には限界がある。なおこの方法も、ひまし油のOH基
に酸をキャップ状に縮合するものであるので、ひまし油
の構成脂肪酸に着目すると縮合度が最大でも2にしかな
らない。
【0018】上記(4)の鋳造用潤滑油または鋳造潤滑
剤は、黒鉛や窒化ホウ素の配合により粘性を制御してい
るが、油脂に溶解しない無機物は分散、沈降、環境など
の点で問題があるので、ベースとなる油脂成分自体の粘
性を改良することが望ましい。
【0019】上記(5)の組成物は、天然油脂の粘性を
改良することについては直接意図されておらず、バック
グラウンド技術を開示するにとどまっている。
【0020】上記(6)の燃料油用流動性改良剤も、石
油中留分からの燃料油の流動性を改良することが述べら
れているだけで、天然油脂の粘性を改良することは意図
されていない。
【0021】本発明の目的は、環境上問題のない天然液
状油脂をベースとしてその粘性を改善することにより、
季節を通しての取り扱い性が良好であり、かつ高温でも
充分な粘性を示し、酸化安定性を確保するようにするこ
ともでき、さらにはコストの点でも充分に実施化が可能
である天然油脂系液状組成物を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の天然油脂系液状
組成物は、天然油脂成分(A) に、オキシ脂肪酸縮合物の
多価アルコールエステルからなるエステル成分(B) を粘
度調整剤として配合した組成物であって、エステル成分
(B) におけるオキシ脂肪酸縮合物の平均縮合度が 2.5以
上であること、天然油脂成分(A) とエステル成分(B) と
の二者の合計量を100重量%とするとき、天然油脂成
分(A) の割合が98〜55重量%、エステル成分(B) の
割合が2〜45重量%であり、B型粘度計での測定によ
る天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との二者の組成
物の温度40℃における粘度η40が70〜500cps 、
温度100℃における粘度η100 が15〜60cps で、
かつこれら両温度における粘度の対数の比log(η40)/lo
g(η100)が1.80以下であることを特徴とするものであ
り、このような特定の天然油脂系液状組成物を見い出す
ことにより、上記の目的を達成するに至った。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の天然油脂系組成物は、天
然油脂成分(A) とエステル成分(B) とを主成分とするも
のである。
【0024】天然油脂成分(A) としては、ひまし油、な
たね油、パームオレイン、大豆油、パーム油、パーム核
油、オリーブ油、コーン油、サフラワー油、ゴムの実
油、茶実油、ヒマワリ油、綿実油、メドウフォーム油、
ツバキ油などの植物油や、遺伝子操作によりオレイン酸
含有量を高めた植物油、あるいはラード、オレンジラッ
フィーなどの動物油が用いられる。特性バランスおよび
コストの点からは、ひまし油と、ひまし油以外の一般の
天然油脂(なたね油等)との重量比で95:5〜5:9
5(殊に90:10〜10:90)の混合物を用いるこ
とが特に望ましい。
【0025】エステル成分(B) としては、オキシ脂肪酸
縮合物の多価アルコールエステルが用いられる。
【0026】オキシ脂肪酸縮合物は、オキシ脂肪酸のC
OOH基とオキシ脂肪酸のOH基とを縮合反応させるこ
とにより合成される。オキシ脂肪酸の代表例は、主成分
がリシノール酸であるひまし油脂肪酸、主成分が12−
ヒドロキシステアリン酸である水添ひまし油脂肪酸であ
る。
【0027】縮合反応は、上記のような脂肪酸またはそ
の混合物を、不活性ガス雰囲気下、160〜220℃程
度の温度条件下に加熱することにより達成できる。この
とき、適当な溶媒を共存させて反応を還流条件下に行
い、副生する水を共沸により系外に除去することが好ま
しい。触媒は用いなくてもよいが、酸触媒を用いてもよ
い。
【0028】オキシ脂肪酸縮合物の平均縮合度は、少な
くとも 2.5以上であることが必要であり、殊に3以上と
することが好ましい。平均縮合度がこの範囲よりも小さ
いときは天然油脂成分(A) の粘性向上効果が不足する。
平均縮合度の上限については制約はないが、反応の容易
さの点から通常は7程度まですることが多い。平均縮合
度の特に好ましい範囲は4〜6である。
【0029】上記縮合反応を行ったときの縮合物の平均
縮合度は、酸価の減少で判断することができる。すなわ
ち、オキシ脂肪酸が炭素数18のひまし油脂肪酸や水添
ひまし油脂肪酸であるときの酸価は概ね180であるの
で、縮合反応後の反応物の酸価がその1/nになってい
れば、平均してn量体が生成しているということができ
る。たとえば、酸価が40であれば平均して約 4.5量
体、酸価が36であれば平均して約5量体という如くで
ある。
【0030】オキシ脂肪酸縮合物の多価アルコールエス
テルを得るときの多価アルコールとしては、ポリエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコールのようなOH官
能数が2のものも使用可能であるが、OH官能数が3以
上のもの、たとえば、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ジグリセリン(OH官能数は4)、ポリグリセリ
ン(グリセリンが3分子以上つながったもので、OH官
能数は5以上)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、ソルビトールなどが好適である。これらの
中では、殊にジまたはポリグリセリンが本発明の目的に
特に適している。ポリグリセリンとは、 CH2(OH)-CH(OH)-CH2-O-(CH2-CH(OH)-CH2-O)n-CH2-CH(O
H)-CH2(OH) (nは1以上)で示される化合物である。
【0031】オキシ脂肪酸縮合物の多価アルコールエス
テルは、オキシ脂肪酸縮合物と多価アルコールとを、塩
化亜鉛、塩化第一スズ、パラトルエンスルホン酸、硫
酸、塩酸、リン酸、ナトリウムメチラートなどの触媒の
存在下に、温度170〜220℃程度で加熱反応させる
ことにより得られる。反応は不活性ガス雰囲気中に行う
方が着色を生じにくいが、空気雰囲気下に行っても差し
支えない。系に適当な溶媒を共存させて反応を還流下に
行い、副生する水を共沸により系外に除去することが好
ましい。
【0032】オキシ脂肪酸縮合物と多価アルコールとの
反応割合は、概ね当量とするか多価アルコールの方がや
や過剰になるように設定するが、多価アルコールのOH
基の70%以上、好ましくは80%以上がエステル化さ
れれば足りる。
【0033】エステル成分(B) のヨウ素価は、40以
下、好ましくは35以下、さらに好ましくは30以下で
あることが望ましい。エステル成分(B) のヨウ素価をこ
の範囲に設定することは、オキシ脂肪酸縮合物における
オキシ脂肪酸の選択により容易に達成できる。
【0034】天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との
配合割合は、これら二者の合計量を100重量%とする
とき、天然油脂成分(A) の割合が98〜55重量%(好
ましくは95〜60重量%)、エステル成分(B) の割合
が2〜45重量%(好ましくは5〜40重量%)に設定
される。エステル成分(B) の割合が余りに少ないときは
組成物の高温における粘度が過小となって粘性向上効果
が不足し、一方エステル成分(B) の割合が余りに多いと
きは、天然油脂の粘性改良の目的から外れるようになる
上、コスト高となって実用性を欠くようになる。
【0035】また本発明にあっては、B型粘度計での測
定による天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との二者
の組成物の温度40℃における粘度η40が70〜500
cps(好ましくは80〜450cps 、さらに好ましくは
90〜420cps )で、温度100℃における粘度η
100 が15〜60cps (好ましくは17〜50cps 、さ
らに好ましくは18〜45cps )であることが必要であ
る。各温度における粘度が上記の範囲から外れるとき
は、低温における流動性が損なわれたり、高温における
粘性が不足したりするようになる。
【0036】さらに本発明においては、温度40℃にお
ける粘度η40の対数と温度100℃における粘度η100
の対数の比log(η40)/log(η100)が1.80以下であること
が必要である。この比が1.80を越えるときは、低温にお
ける粘度の上昇傾向が大になり、高温における粘度低下
傾向が大になる。log(η40)/log(η100)は、1.77以下、
さらには1.75以下、なかんずく1.73以下であることが好
ましい。下限については1に近づくほど好ましいもの
の、粘度が温度の影響を受けことは自然法則上避けられ
ないので、現実には1.40程度までが限度であり、通常の
下限は1.50程度までである。
【0037】天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との
二者の組成物のヨウ素価は、用途によって許容範囲が異
なるので一概には決められないものの、90以下、さら
には85以下であることが好ましい。ヨウ素価が小さい
ほど酸化安定性が向上するからである。そこで、用途に
応じ、このヨウ素価も加味して、天然油脂成分(A) およ
びステル成分(B) の種類や割合を設定すべきである。
【0038】本発明の天然油脂系液状組成物は、上記の
天然油脂成分(A) およびエステル成分(B) の二者のほか
に、用途に応じて、または必要に応じて、他の有機また
は無機の成分を適当量含むことができる。
【0039】本発明の天然油脂系組成物は、電気粘性流
体、超音波媒体、非鉄金属鋳造時の潤滑剤、潤滑油等
(各種潤滑油、エンジンオイル、チェインソーオイル、
油圧作動油、圧延油、加工油、冷凍機油、空気圧縮機
油)などとしても有用である。
【0040】〈作用〉本発明の天然油脂系液状組成物に
あっては、天然油脂成分(A) がベースの役割を果たし、
エステル成分(B) が粘度調整剤として働く。そして、エ
ステル成分(B) におけるオキシ脂肪酸縮合物の平均縮合
度、天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との二者の割
合、これら二者の組成物の温度40℃における粘度
η40、温度100℃における粘度η100 、さらにはこれ
ら両温度における粘度の対数の比log(η40)/log(η100)
を上記に規定の範囲から選んだ本発明の天然油脂系液状
組成物にあっては、40℃以下の低温域での粘度の上昇
が抑制されると共に、100℃以上の高温域での粘度の
低下が効果的に抑制され、その結果、環境上問題のない
天然液状油脂の良さを残しながら、季節を通しての取り
扱い性が良好となり、かつ高温でも充分な油性が得られ
るようになる。酸化安定性を確保するようにすることも
容易である。
【0041】
【実施例】次に、オキシ脂肪酸縮合物の合成例、そのオ
キシ脂肪酸縮合物を用いたエステルの合成例、本発明の
天然油脂系組成物の実施例、さらには比較例をあげて、
本発明をさらに説明する。
【0042】〈オキシ脂肪酸縮合物の合成〉 合成例1 撹拌機、温度計、窒素導入管および検水管付き還流コン
デンサを備えた四つ口フラスコに、ひまし油脂肪酸20
0g、水添ひまし油脂肪酸400gおよびキシレン12
0mlを仕込み、窒素気流下、180〜210℃に加熱
し、生成水を系外に除去しながら7時間反応させ、キシ
レンを回収した。得られた縮合物の酸価は39であっ
た。
【0043】合成例2 撹拌機、温度計、窒素導入管および検水管付き還流コン
デンサを備えた四つ口フラスコに、水添ひまし油脂肪酸
500gおよびキシレン100mlを仕込み、窒素気流
下、180〜210℃に加熱し、生成水を系外に除去し
ながら9時間反応させ、キシレンを回収した。得られた
縮合物の酸価は34であった。
【0044】合成例3 撹拌機、温度計、窒素導入管および検水管付き還流コン
デンサを備えた四つ口フラスコに、ひまし油脂肪酸40
0gとキシレン100mlを仕込み、窒素気流下、180
〜210℃に加熱し、生成水を系外に除去しながら6時
間反応させ、キシレンを回収した。得られた縮合物の酸
価は40であった。
【0045】合成例1〜3のまとめ 表1に、上記の合成例1〜3の製造条件および得られた
オキシ脂肪酸縮合物の酸価と平均縮合度をまとめて示
す。表1中、COFAはひまし油脂肪酸、HCOFA は水添ひま
し油脂肪酸である。平均縮合度は、180を縮合物の酸
価で除して求めた。
【0046】
【表1】 オキシ脂肪酸の種類と量 反応 酸価 平均 時間 縮合度 合成例1 COFA 200g + HCOFA 400g 7hr 39 4.6 合成例2 HCOFA 400g 9hr 34 5.3 合成例3 COFA 400g 6hr 40 4.5
【0047】〈エステルの合成〉 合成例4 四つ口フラスコに、上記の合成例2の酸価34のオキシ
脂肪酸縮合物400g、ポリグリセリン(阪本薬品工業
株式会社製の「ポリグリセリン#310」、水酸基価1
050〜1090、ポリグリセリン含量80〜90%)
16g、キシレン120mlおよび塩化第一スズ(触媒)
0.4gを仕込み、キシレン還流条件にて生成水を系外に
除去しながら6時間反応させ、キシレンを回収した。得
られたエステルの酸価は8であった。
【0048】合成例5 四つ口フラスコに、上記の合成例1の酸価39のオキシ
脂肪酸縮合物400g、ジグリセリン12g、キシレン
120mlおよび塩化第一スズ(触媒) 0.4gを仕込み、
キシレン還流条件にて生成水を系外に除去しながら6時
間反応させ、キシレンを回収した。得られたエステルの
酸価は6であった。
【0049】合成例6 四つ口フラスコに、上記の合成例1の酸価39のオキシ
脂肪酸縮合物400g、トリメチロールプロパン14
g、キシレン120mlおよび塩化第一スズ(触媒) 0.4
gを仕込み、キシレン還流条件にて生成水を系外に除去
しながら6時間反応させ、キシレンを回収した。得られ
たエステルの酸価は9であった。
【0050】合成例7 四つ口フラスコに、上記の合成例2の酸価34のオキシ
脂肪酸縮合物350g、上記の合成例3の酸価40のオ
キシ脂肪酸縮合物150g、平均分子量200のポリエ
チレングリコール33g、キシレン120mlおよび塩化
第一スズ(触媒) 0.4gを仕込み、キシレン還流条件に
て生成水を系外に除去しながら6時間反応させ、キシレ
ンを回収した。得られたエステルの酸価は2であった。
【0051】合成例8 四つ口フラスコに、上記の合成例2の酸価34のオキシ
脂肪酸縮合物350g、上記の合成例3の酸価40のオ
キシ脂肪酸縮合物150g、平均分子量200のジグリ
セリン14g、キシレン120mlおよび塩化第一スズ
(触媒) 0.4gを仕込み、キシレン還流条件にて生成水
を系外に除去しながら6時間反応させ、キシレンを回収
した。得られたエステルの酸価は5であった。
【0052】合成例4〜8のまとめ 表2に、上記の合成例4〜8の製造条件と、得られたエ
ステルの酸価、粘度およびヨウ素価をまとめて示す。エ
ステルの合成にあたってのオキシ脂肪酸縮合物と多価ア
ルコールとの反応割合は、後者を理論量のほぼ 1.1倍当
量用いている。表2中、polygly.はポリグリセリン、di
gly.はジグリセリン、TMPはトリメチロールプロパ
ン、PEGはポリエチレングリコールである。なお付言
するに、合成例4〜8で得られるエステルのヨウ素価は
かなり低いので、天然油脂に配合した場合には酸化安定
性の点でも有利であることがわかる。ちなみに、従来技
術で述べた米国特許第5427704号のように、ひま
し油のOH基に脂肪酸をキャップ状に反応させて得たト
リグリセリドエストリドは、ヨウ素価が最小でも45程
度にしかならない。
【0053】
【表2】 オキシ脂肪酸縮合物: 多価アルコール: 酸価 ヨウ素 g数 g数 価 合成例4 合成例2:400 polygly.: 16 8 2 合成例5 合成例1:400 digly.: 12 6 25 合成例6 合成例1:400 TMP: 14 9 24 合成例7 合成例1:400 PEG: 33 2 22 合成例8 合成例2:350+合成例3:150 digly.: 14 5 28
【0054】〈天然油脂系液状組成物〉 実施例1〜13 天然油脂成分(A) としてひまし油、なたね油、パームオ
レインのうちの1種または2種の組み合わせを用い、エ
ステル成分(B) として合成例4〜8で得たエステルを用
い、下記の表3〜4の配合処方で、ヨウ素価と、温度1
0℃、40℃、100℃および130℃における粘度
(B型粘度計を用いて測定)を測定した。条件および結
果を表3〜4に示す。「%」とあるのは重量%である。
「−」は測定を行っていない。
【0055】
【表3】 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 天然油脂成分(A) (%) ひまし油 60 72 40 64 50 80 40 35 なたね油 30 40 10 40 35 パームオレイン 18 16 30 エステル成分(B) (%) 合成例4 10 10 20 20 20 合成例5 10 20 30 粘度(cps) 10℃ 738 1200 713 1650 1028 1260 675 994 40℃ 176 240 185 330 240 246 180 260 100℃ 21 24 24 32 28 24 24 34 130℃ 12 13 14 18 16 13 14 19 log(η40)/log(η100) 1.70 1.72 1.64 1.67 1.64 1.73 1.63 1.58 ヨウ素価 83 72 75 64 60 81 81 74
【0056】
【表4】 実 施 例 9 10 11 12 13 天然油脂成分(A) (%) ひまし油 30 80 80 80 なたね油 30 10 10 50 パームオレイン 20 エステル成分(B) (%) 合成例5 40 合成例6 10 20 合成例7 10 合成例8 30 粘度(cps) 10℃ 1448 1302 1250 450 1895 40℃ 365 250 235 150 337 100℃ 46 24 22 25 30 130℃ 26 13 12 15 − log(η40)/log(η100) 1.54 1.74 1.77 1.56 1.71 ヨウ素価 67 81 81 72 73
【0057】比較例1〜3 天然油脂成分(A) として、ひまし油単独(比較例1)、
ひまし油となたね油との重量比で75:25、50:5
0、25:75の混合物(比較例2〜4)、なたね油単
独(比較例5)を用い、エステル成分(B) を配合しなか
った場合のヨウ素価と各温度における粘度を表5に示
す。
【0058】
【表5】 比 較 例 1 2 3 4 5 天然油脂成分(A) ひまし油 100 75 50 25 0 なたね油 0 25 50 75 100 粘度(cps) 10℃ 2062 1053 653 412 103 40℃ 280 140 93 50 38 100℃ 18 15 12 8 7 130℃ 9 7 6 5 4 log(η40)/log(η100) 1.95 1.82 1.82 1.88 1.87 ヨウ素価 85 90 95 100 105
【0059】表3〜4から、実施例1〜13のいずれに
おいても、低温における粘度が比較的低目に抑制される
と共に、高温における粘度が比較的高く維持されている
ことがわかる。特に、実施例1〜5のようにエステル成
分(B) としてオキシ脂肪酸縮合物のポリグリセリンエス
テル(合成例4)、実施例6〜9および実施例12のよ
うにエステル成分(B) としてオキシ脂肪酸縮合物のジグ
リセリンエステル(合成例5,8)を用いたときに最適
の結果が得られる。
【0060】なお実施例12は、天然油脂成分(A) とし
てなたね油とパームオレインとを併用し、ひまし油を用
いなかった例であるが、エステル成分(B) 30%の配合
により良好な結果が得られている。また実施例13は、
天然油脂成分(A) としてひまし油のみを用いた場合であ
るが、エステル成分(B) を20%配合したとき、40℃
の粘度はやや高目ではあるものの、100℃の粘度は高
くかつlog(η40)/log(η100)の比が小さいので、それに
適した用途に使うことができる。
【0061】これに対し、表5のように、ひまし油単独
の場合(比較例1)は、粘度の温度依存性が大きく、1
0℃では最高粘度を示し、しかも130℃では実施例1
〜13のいずれよりも粘度が低い。なたね油単独の場合
(比較例5)は、粘度の温度依存性は小さいものの、温
度の如何にかかわらず粘度が低すぎる。ひまし油となた
ね油との重量比で75:25、50:50、25:75
の混合物の場合(比較例2〜4)は、比較例1と5の中
間にはあるが、どちらかというと比較例5に近い粘度挙
動を示す。そして比較例1〜5の粘度順位は、温度にか
かわらず同じ傾向を示る。いずれにせよ、ひまし油また
はなたね油の単独、あるいはこれらの任意の割合の混合
系では、100℃、130℃あるいはそれ以上という高
温における粘度が低すぎるので種々の用途制限を受け
る。
【0062】
【発明の効果】本発明の天然油脂系液状組成物にあって
は、40℃以下の低温域での粘度の上昇および100℃
以上の高温域での粘度の低下の双方が効果的に抑制さ
れ、その結果、環境上問題のない天然液状油脂の良さを
残しながら、季節を通しての取り扱い性が良好となり、
かつ高温でも充分な油性が得られるようになる。酸化安
定性を確保するようにすることも容易である。またコス
トの点でも、充分に実施化が可能である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然油脂成分(A) に、オキシ脂肪酸縮合物
    の多価アルコールエステルからなるエステル成分(B) を
    粘度調整剤として配合した組成物であって、 エステル成分(B) におけるオキシ脂肪酸縮合物の平均縮
    合度が 2.5以上であること、 天然油脂成分(A) とエステル成分(B) との二者の合計量
    を100重量%とするとき、天然油脂成分(A) の割合が
    98〜55重量%、エステル成分(B) の割合が2〜45
    重量%であり、 B型粘度計での測定による天然油脂成分(A) とエステル
    成分(B) との二者の組成物の温度40℃における粘度η
    40が70〜500cps 、温度100℃における粘度η
    100 が15〜60cps で、かつこれら両温度における粘
    度の対数の比log(η40)/log(η100)が1.80以下であるこ
    とを特徴とする天然油脂系液状組成物。
  2. 【請求項2】log(η40)/log(η100)が1.75以下である請
    求項1記載の天然油脂系液状組成物。
  3. 【請求項3】天然油脂成分(A) が、ひまし油と、ひまし
    油以外の一般の天然油脂との重量比で95:5〜5:9
    5の混合物である請求項1記載の天然油脂系液状組成
    物。
  4. 【請求項4】エステル成分(B) における多価アルコール
    がジまたはポリグリセリンである請求項1記載の天然油
    脂系液状組成物。
  5. 【請求項5】エステル成分(B) のヨウ素価が40以下で
    ある請求項1記載の天然油脂系液状組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017094552A1 (ja) * 2015-11-30 2018-09-20 ロート製薬株式会社 眼科組成物
JP2019011264A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 小林製薬株式会社 油性点眼剤

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JP2021178845A (ja) * 2015-11-30 2021-11-18 ロート製薬株式会社 眼科組成物
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