JPH11345867A - ウェハの回転方向決定方法およびその装置、並びに、ウェハの測定位置決定方法およびその装置 - Google Patents

ウェハの回転方向決定方法およびその装置、並びに、ウェハの測定位置決定方法およびその装置

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JPH11345867A
JPH11345867A JP17063398A JP17063398A JPH11345867A JP H11345867 A JPH11345867 A JP H11345867A JP 17063398 A JP17063398 A JP 17063398A JP 17063398 A JP17063398 A JP 17063398A JP H11345867 A JPH11345867 A JP H11345867A
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wafer
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JP17063398A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Atsuta
均 熱田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェハの回転方向を特定することができる技
術を提供する。 【解決手段】 ウェハ保持部で任意の回転方向で保持さ
れたウェハの回転方向を決定するために、ウェハの中央
付近に存在する基準パターンを含む第1のテンプレート
画像と、第1のテンプレート画像の回転対称性情報と、
回転方向を示すノッチを含む第2のテンプレート画像
と、を含む回転方向に関する情報を予め準備する。次
に、被測定ウェハの中央近傍において基準パターンを含
む処理対象画像を撮像し、処理対象画像と第1のテンプ
レート画像との間でパターンマッチングを行い、処理対
象画像内において第1のテンプレート画像と一致するマ
ッチング画像の方向を決定する。マッチング画像の方向
と回転対称性情報とから、ウェハの回転方向について1
つ以上の候補方向を選び、回転対称性情報に応じて候補
方向の中から1つの方向を回転方向として決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウェハの測定位
置を決定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハは、その製造工程において
種々の測定装置によって測定が行われる。測定処理の際
には、ウェハ上の予め定められた測定点に測定プローブ
(光学素子や電極等)を正確に位置決めする「位置合わ
せ処理(アライメント処理)」が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、測定装置にウ
ェハをセットすると、測定装置の測定系に対してウェハ
の向き(ウェハの回転方向)や位置(ウェハの中心位
置)は、常に一定の状態でセットされるとは限らず、こ
の場合には、ウェハ上の測定点の座標はウェハ毎に異な
る値となってしまうという問題があった。
【0004】本発明は、従来技術におけるこのような課
題を解決するためになされたものであり、ウェハの向き
を決定することができる技術を提供することを第1の目
的とする。また、ウェハの向きや位置を特定してウェハ
上の正確な測定点を決定することができる技術を提供す
ることを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、この発明の
第1の方法は、ウェハ保持部に保持されたウェハの回転
方向を決定する方法であって、(a)前記ウェハ上の第
1の所定位置の近傍に存在して回転対称性を有する第1
の基準パターンを含む第1のテンプレート画像と、前記
第1の基準パターンの回転対称の回数nを示す回転対称
性情報と、を予め準備する工程と、(b)前記ウェハ上
の第2の所定位置の近傍に存在する第2の基準パターン
を含む第2のテンプレート画像を予め準備する工程と、
(c)前記ウェハ保持部に保持された状態で前記ウェハ
上の前記第1の所定位置の近傍において第1の処理対象
画像を撮像する工程と、(d)前記第1の処理対象画像
内において前記第1のテンプレート画像と一致するマッ
チング画像の方向を決定する工程と、(e)前記マッチ
ング画像の方向と前記回転対称性情報とから、前記ウェ
ハの基準方向としてn個の候補方向を決定する工程と、
(f)前記回転対称の回数nが1の場合には、前記候補
方向を前記基準方向として選択し、前記回転対称の回数
nが2以上の場合には、前記n個の候補方向から、前記
ウェハ上の前記第2の所定位置を推定し、推定された前
記第2の所定位置の近傍において第2の処理対象画像を
撮像し、前記第2の処理対象画像に関して前記第2のテ
ンプレート画像を用いたパターンマッチングを行うこと
によって、前記n個の候補方向の中から前記基準方向と
して適切な1つの方向を選択する工程と、を備えること
を特徴とする。
【0006】上記のウェハの回転方向決定方法では、ウ
ェハの基準方向を示す第2の基準パターンの存在する方
向を限定できる第1の基準パターンを含む第1のテンプ
レート画像を用いてウェハ上の第1の処理対象画像とパ
ターンマッチングを行っている。このパターンマッチン
グの結果から、ウェハの基準方向の候補方向をn個選定
できるとともに、工程(f)において、第1のテンプレ
ート画像の回転対称性情報に応じてn個の候補方向の中
から1つの候補方向を特定することができる。すなわ
ち、第1のテンプレート画像の回転対称性の回数が1の
場合には、選定された1つの候補方向を基準方向として
特定できる。また、nが2以上の場合には、選定された
複数の候補方向から第2の基準パターンを含むと推定さ
れるいくつかの領域において、第2のテンプレート画像
を用いてパターンマッチングを行い、パターンマッチン
グの結果に基づいて1つの基準方向を特定することがで
きる。こうすれば、ウェハ保持部に保持されたウェハ上
の回転方向を正確に決定することが可能となる。
【0007】上記のウェハの回転方向決定方法におい
て、前記第1の所定位置は、前記ウェハの中心位置であ
り、前記第2の所定位置は、前記ウェハの外縁上の位置
であり、前記第2の基準パターンは、前記ウェハの外縁
に形成されたノッチであることが好ましい。
【0008】このように、ウェハの中心位置を第1の所
定位置とすれば、第1の基準パターンを容易に決定する
ことができ、また、工程(c)において第1の処理対象
画像を容易に撮像することが可能となる。さらに、第2
の基準パターンとしてウェハの外縁の第2の所定位置に
形成されたノッチを採用すれば、ウェハの回転方向を容
易に特定できる。
【0009】本発明の第1の装置は、ウェハの回転方向
を決定する装置であって、前記ウェハの表面に平行な平
面内における前記ウェハの位置に関しては所定の誤差範
囲内で保持し得るウェハ保持部と、前記ウェハ保持部に
保持された前記ウェハ上の画像を撮像する撮像部と、前
記ウェハ上の第1の所定位置の近傍に存在して回転対称
性を有する第1の基準パターンを含む第1のテンプレー
ト画像と、前記第1の基準パターンの回転対称の回数n
を示す回転対称性情報と、前記ウェハ上の第2の所定位
置の近傍に存在する第2の基準パターンを含む第2のテ
ンプレート画像と、を記憶するメモリと、前記ウェハ上
の前記第1の所定位置の近傍において撮像された第1の
処理対象画像内において前記第1のテンプレート画像と
一致するマッチング画像の方向を決定するパターンマッ
チング部と、前記マッチング画像の方向と前記回転対称
性情報とから、前記ウェハの基準方向としてn個の候補
方向を決定する候補方向決定部と、前記回転対称の回数
nが1の場合には、前記候補方向を前記基準方向として
選択し、一方、前記回転対称の回数nが2以上の場合に
は、前記n個の候補方向から、前記ウェハ上の前記第2
の所定位置を推定し、推定された前記第2の所定位置の
近傍において撮像された第2の処理対象画像に関して前
記第2のテンプレート画像を用いたパターンマッチング
を行うことによって、前記n個の候補方向の中から前記
基準方向として適切な1つの方向を選択する基準方向決
定部と、を備えることを特徴とする。
【0010】上記のウェハの回転方向決定装置では、ウ
ェハを所定の誤差範囲内で保持し得るウェハ保持部を備
えているので、撮像部によって、ウェハの所望の位置を
容易に撮像することができる。このような装置を用いれ
ば、上記第1の方法と同様に、ウェハ上の正確な回転方
向を決定することができる。すなわち、パターンマッチ
ング部は、ウェハの基準方向を示す第2の基準パターン
の存在する方向を限定できる第1の基準パターンを含む
第1のテンプレート画像を用いてウェハ上の第1の処理
対象画像とパターンマッチングを行う。このパターンマ
ッチングの結果から、候補方向決定部は、ウェハの基準
方向の候補方向をn個選定することができる。また、基
準方向決定部は、第1のテンプレート画像の回転対称性
情報に応じてn個の候補方向の中から1つの候補方向を
特定することができる。
【0011】上記のウェハの回転方向決定装置におい
て、前記第1の所定位置は、前記ウェハの中心位置であ
り、前記第2の所定位置は、前記ウェハの外縁上の位置
であり、前記第2の基準パターンは、前記ウェハの外縁
に形成されたノッチであることが好ましい。
【0012】このように、ウェハの中心位置を第1の所
定位置とすれば、第1の基準パターンを容易に決定する
ことができ、撮像部において第1の処理対象画像を容易
に撮像することが可能となる。さらに、第2の基準パタ
ーンとしてウェハの外縁の第2の所定位置に形成された
ノッチを採用すれば、基準方向決定部においてウェハの
回転方向を容易に特定できる。
【0013】本発明の第2の方法は、ウェハ保持部に保
持された被測定ウェハ上の測定点の位置を決定する方法
であって、(a)前記被測定ウェハ上の第1の所定位置
の近傍に存在して回転対称性を有する第1の基準パター
ンを含む第1のテンプレート画像と、前記第1の基準パ
ターンの回転対称の回数nを示す回転対称性情報と、前
記被測定ウェハ上における前記第1の基準パターンの位
置と前記被測定ウェハ上の所定の基準点との位置関係を
示す基準点位置情報と、前記被測定ウェハ上における測
定点の位置を示す測定点位置情報と、を予め準備する工
程と、(b)前記被測定ウェハ上の第2の所定位置の近
傍に存在する第2の基準パターンを含む第2のテンプレ
ート画像を予め準備する工程と、(c)前記ウェハ保持
部に保持された状態で前記被測定ウェハ上の前記第1の
所定位置の近傍において第1の処理対象画像を撮像する
工程と、(d)前記第1の処理対象画像内において前記
第1のテンプレート画像と一致するマッチング画像の位
置と方向とを決定する工程と、(e)前記マッチング画
像の方向と前記回転対称性情報とから、前記被測定ウェ
ハの基準方向としてn個の候補方向を決定する工程と、
(f)前記回転対称の回数nが1の場合には、前記候補
方向を前記基準方向として選択し、前記回転対称の回数
nが2以上の場合には、前記マッチング画像の位置と前
記n個の候補方向とから、前記被測定ウェハ上の前記第
2の所定位置を推定し、推定された前記第2の所定位置
の近傍において第2の処理対象画像を撮像し、前記第2
の処理対象画像に関して前記第2のテンプレート画像を
用いたパターンマッチングを行うことによって、前記n
個の候補方向の中から前記基準方向として適切な1つの
方向を選択する工程と、(g)前記工程(f)で決定さ
れた前記基準方向と、前記工程(d)で決定された前記
マッチング画像の位置と、前記基準位置情報とから、前
記ウェハ保持部に保持された状態における前記被測定ウ
ェハの前記基準点の位置を決定する工程と、(h)前記
工程(f)で決定された前記基準方向と、前記工程
(g)で決定された前記基準点の位置と、前記測定点位
置情報とから、前記ウェハ保持部に保持された状態にお
ける前記被測定ウェハ上の前記測定点の位置を決定する
工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】上記のウェハの測定位置決定方法では、ウ
ェハの基準方向を示す第2の基準パターンの存在する方
向を限定できる第1の基準パターンを含む第1のテンプ
レート画像を用いて被測定ウェハ上の第1の処理対象画
像とパターンマッチングを行っている。このパターンマ
ッチングの結果から、被測定ウェハの基準方向の候補方
向をn個選定できるとともに、工程(f)において、第
1のテンプレート画像の回転対称性情報に応じてn個の
候補方向の中から1つの候補方向を特定することができ
る。すなわち、第1のテンプレート画像の回転対称性の
回数が1の場合には、選定された1つの候補方向を基準
方向として特定できる。また、nが2以上の場合には、
選定された複数の候補方向から第2の基準パターンを含
むと推定されるいくつかの領域において、第2のテンプ
レート画像を用いてパターンマッチングを行い、パター
ンマッチングの結果に基づいて1つの基準方向を特定す
ることができる。このように特定された基準方向に基づ
いて、工程(g)において基準点を決定することができ
るので、ウェハ保持部に保持された被測定ウェハ上の測
定点を正確に決定することが可能となる。
【0015】上記のウェハの測定位置決定方法におい
て、前記第1の所定位置は、前記被測定ウェハの中心位
置であり、前記第2の所定位置は、前記被測定ウェハの
外縁上の位置であり、前記第2の基準パターンは、前記
被測定ウェハの外縁に形成されたノッチであることが好
ましい。
【0016】本発明の第2の装置は、被測定ウェハ上の
測定点の位置を決定する装置であって、前記被測定ウェ
ハの表面に平行な平面内における前記被測定ウェハの位
置に関しては所定の誤差範囲内で保持し得るウェハ保持
部と、前記ウェハ保持部に保持された前記被測定ウェハ
上の画像を撮像する撮像部と、前記被測定ウェハ上の第
1の所定位置の近傍に存在して回転対称性を有する第1
の基準パターンを含む第1のテンプレート画像と、前記
第1の基準パターンの回転対称の回数nを示す回転対称
性情報と、前記被測定ウェハ上における前記第1の基準
パターンの位置と前記被測定ウェハ上の所定の基準点と
の位置関係を示す基準点位置情報と、前記被測定ウェハ
上における測定点の位置を示す測定点位置情報と、前記
被測定ウェハ上の第2の所定位置の近傍に存在する第2
の基準パターンを含む第2のテンプレート画像と、を記
憶するメモリと、前記被測定ウェハ上の前記第1の所定
位置の近傍において撮像された第1の処理対象画像内に
おいて前記第1のテンプレート画像と一致するマッチン
グ画像の位置と方向とを決定するパターンマッチング部
と、前記マッチング画像の方向と前記回転対称性情報と
から、前記被測定ウェハの基準方向としてn個の候補方
向を決定する候補方向決定部と、前記回転対称の回数n
が1の場合には、前記候補方向を前記基準方向として選
択し、一方、前記回転対称の回数nが2以上の場合に
は、前記マッチング画像の位置と前記n個の候補方向と
から、前記被測定ウェハ上の前記第2の所定位置を推定
し、推定された前記第2の所定位置の近傍において撮像
された第2の処理対象画像に関して前記第2のテンプレ
ート画像を用いたパターンマッチングを行うことによっ
て、前記n個の候補方向の中から前記基準方向として適
切な1つの方向を選択する基準方向決定部と、前記基準
方向決定部で決定された前記基準方向と、前記パターン
マッチング部で決定された前記マッチング画像の位置
と、前記基準位置情報とから、前記ウェハ保持部に保持
された状態における前記被測定ウェハの前記基準点の位
置を決定する基準位置決定部と、前記基準方向決定部で
決定された前記基準方向と、前記基準位置決定部で決定
された前記基準点の位置と、前記測定点位置情報とか
ら、前記ウェハ保持部に保持された状態における前記被
測定ウェハ上の前記測定点の位置を決定する測定位置決
定部と、を備えることを特徴とする。
【0017】上記のウェハの測定位置決定装置では、被
測定ウェハを所定の誤差範囲内で保持し得るウェハ保持
部を備えているので、撮像部によって、被測定ウェハの
所望の位置を容易に撮像することができる。このような
装置を用いれば、上記第2の方法と同様に、ウェハ上の
正確な測定点を決定することができる。すなわち、パタ
ーンマッチング部は、ウェハの基準方向を示す第2の基
準パターンの存在する方向を限定できる第1の基準パタ
ーンを含む第1のテンプレート画像を用いて被測定ウェ
ハ上の第1の処理対象画像とパターンマッチングを行
う。このパターンマッチングの結果から、候補方向決定
部は、被測定ウェハの基準方向の候補方向をn個選定す
ることができる。また、基準方向決定部は、第1のテン
プレート画像の回転対称性情報に応じてn個の候補方向
の中から1つの候補方向を特定することができる。基準
位置決定部は、特定された基準方向に基づいて、基準点
を決定することができるので、測定位置決定部におい
て、ウェハ保持部に保持された被測定ウェハ上の測定点
を正確に決定することが可能となる。
【0018】また、上記のウェハの測定位置決定装置に
おいて、前記第1の所定位置は、前記被測定ウェハの中
心位置であり、前記第2の所定位置は、前記被測定ウェ
ハの外縁上の位置であり、前記第2の基準パターンは、
前記被測定ウェハの外縁に形成されたノッチであること
が好ましい。
【0019】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような態様も含
んでいる。第1の態様は、コンピュータに上記の発明の
各工程または各手段の機能を実行させるコンピュータプ
ログラムを記録した記録媒体である。記録媒体として
は、フレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピ
ュータが読取り可能な携帯型の記憶媒体や、コンピュー
タシステムの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモ
リ)および外部記憶装置、あるいは、これ以外のコンピ
ュータプログラムが記録された媒体であってコンピュー
タシステムが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0020】第2の態様は、コンピュータに上記の発明
の各工程または各手段の機能を実行させるコンピュータ
プログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給
装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】A.装置の構成:次に、本発明の
実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、この発
明のウェハ測定位置決定装置を示す説明図である。本ウ
ェハ測定位置決定装置は、半導体ウェハの位置合わせ処
理(アラインメント処理)を行なう機能を有している。
この装置は、制御操作ユニット30と、ウェハ保持部1
00と、フレーム110と、Rθステージ130と、撮
像光学系としての光学ユニット140とを備えている。
【0022】ウェハ保持部100は、その下面100u
に多数の吸気孔を有する吸着面を備えており、ウェハW
Fを真空吸着して保持する機能を有している。ウェハ保
持部100の下面100uには、ウェハWFよりも僅か
に大きい円形のガイドリング102が備えられている。
このガイドリング102により、ウェハWFの中心は、
ウェハ保持部100のほぼ中心に保持される。ウェハ保
持部100は、図示しない保持制御部により昇降可能で
ある。
【0023】フレーム110は、光学ユニット140の
初期位置(Rθステージの中心位置)において、その視
野の中心がウェハ保持部100の下面100uのほぼ中
心となるようにウェハ保持部100を位置決めする機能
を有している。フレーム110は略円筒状の形状を有し
ており、その上部には、ウェハ保持部100を位置決め
するための可動の位置決め部120を有している。位置
決め部120は、ウェハ保持部100の中心軸100a
をフレーム110の中心軸から一定の誤差範囲内に配置
するするための中心軸調整機構121と、ウェハ保持部
100の下面100uをZ軸方向とほぼ垂直に保つため
の平行度調整機構122とを備えている。中心軸調整機
構121は、ウェハ保持部100の外形よりも僅かに大
きな直径を有するリング状の形状を有している。この中
心軸調整機構121の内側にウェハ保持部100を配置
すれば、自動的に一定の誤差範囲内に配置できる。ま
た、平行度調整機構122は、ウェハ保持部の下面10
0uに設けられたガイドリング102よりも大きく、ウ
ェハ保持部100よりも小さい直径を有するリング状の
形状を有している。平行度調整機構122がウェハ保持
部100をその下面側から支持することによりウェハ保
持部100の下面100uをZ軸方向とほぼ垂直に配置
することが可能である。
【0024】図2は、位置決め部120の動作を示す説
明図である。ウェハ保持部100を下降させると、ま
ず、図2(a)に示すようにウェハ保持部100と平行
度調整機構122とが接し、ウェハ保持部100の下面
100uがZ軸方向とほぼ垂直に配置される。次に、図
2(b)に示すように、位置決め部120を、フレーム
110の中心軸に向かって移動させることにより、ウェ
ハ保持部100の中心軸100aをフレーム110の中
心軸から一定の誤差範囲内に配置することができる。こ
の位置決めの誤差範囲は、光学ユニット140の視野の
広さに比べて十分小さく(例えば、視野の短辺の1/1
0以下に)することが好ましく、例えば、約1mm以下
に設定することが好ましい。なお、このフレーム110
は、図2(c)の平面図に示すように、3つの部分位置
決め部120a〜120cにより構成されている。これ
により、各部分位置決め部120a〜120cが干渉し
ないように、フレーム110の中心軸方向に移動させる
ことができる。図2(a)〜(c)に示すような構成に
すれば、ウェハ保持部100を昇降させる際にフレーム
と接触する可能性が少なくなるという利点がある。
【0025】なお、フレームの構成としては、上記のよ
うな可動の位置決め部120を採用しなくてもよく、固
定されたものでもよい。すなわち、フレームの構成とし
ては、ウェハ保持部100の中心軸100aがフレーム
の中心軸とほぼ一致するような構成であればよい。
【0026】図3は、フレームおよびウェハ保持部の変
形例を示す説明図である。この変形例では、位置決め部
124とウェハ保持部105とが円錐状のテーパ面とな
っている。ウェハ保持部105を下降させると、ウェハ
保持部105のテーパ面と位置決め部124のテーパ面
とが接する状態で停止する。この結果、ウェハ保持部1
00の中心軸105aは、フレーム112の中心軸から
一定の誤差範囲内に配置され、また、ウェハ保持部10
5の下面105uはZ軸方向とほぼ垂直に配置される。
すなわち、テーパ状の位置決め部124が、図1の位置
決め部120の中心軸調整機構121と平行度調整機構
122との双方の機能を有している。
【0027】図1に示すように、Rθステージ130
は、θステージ131とRステージ132とから構成さ
れており、θステージ131の上にRステージ132が
設置されている。θステージ131を回転させることに
より、Rθステージ130に設置された光学ユニット1
40を、ウェハ保持部100の中心軸100aの周りで
回転させることができる。また、Rステージ132を移
動させることによりRθステージ130に設置された光
学ユニット140をウェハ保持部100の半径方向に移
動させることが可能である。なお、本実施例においては
光学ユニット140の移動機構としてRθステージ13
0を用いているが、これに代えてXYステージを用いて
もよい。すなわち、移動機構としては、ウェハ保持部1
00と光学ユニット140とのうち、少なくとも一方を
ウェハ保持部100の下面100uと平行な平面内で相
対的に移動させ得るような種々の機構を利用をすること
ができる。
【0028】光学ユニット140は、カメラ、照明用光
源、対物レンズ等を備えた周知の構成により、半導体ウ
ェハWFの表面の画像を撮像する。なお、この実施例で
は、光学ユニット140の撮像領域は、半導体ウェハの
表面に形成された半導体チップの1個分のサイズよりも
小さい。後述するように、半導体ウェハWFの多階調画
像は、画像処理ユニット50によって処理され、これに
よって半導体ウェハWFの回転方向が検出される。制御
操作ユニット30(図1)のモニタ136には、半導体
ウェハWFの一部の撮像領域の多階調画像が表示され
る。
【0029】制御操作ユニット30は、表示部31と、
操作部32と、制御部33と、ステージ駆動部34と、
ステージ座標読み込み部35と、画像処理ユニット50
と、モニタ136とを備えている。表示部31として
は、例えばCRTや液晶ディスプレイ等が使用される。
また、操作部32としては、例えばキーボードやマウス
等が用いられる。
【0030】ユーザが操作部32を操作してRθステー
ジ130に対する移動指令を入力すると、その指令に応
じて、制御部33がステージ駆動部34を制御してRθ
ステージ130をR方向とθ方向に移動させる。また、
操作部32からステージの座標読み込み指令が入力され
ると、その時点のステージ座標情報がステージ座標読み
込み部35によって読込まれて制御部33に供給され
る。ステージ座標情報は、必要に応じて表示部31に表
示される。ステージ座標情報は、さらに、制御部33か
ら画像処理ユニット50にも供給される。後述するよう
に、画像処理ユニット50は、画像処理によって認識さ
れたウェハの回転方向と、このステージ座標情報とを利
用することによって、ウェハの正確な回転方向や測定位
置を決定する。
【0031】図4は、画像処理ユニット50の内部構成
を示すブロック図である。この画像処理ユニット50
は、CPU210と、ROM214と、RAM216
と、画像メモリ218と、入出力インタフェイス240
とが、バスライン212に接続されたコンピュータシス
テムとして構成されている。入出力インタフェイス24
0には、モニタ136と、磁気ディスク138と、制御
部33とが接続されている。
【0032】RAM216には、回転方向限定手段15
0と、撮像位置決定手段152と、パターンマッチング
手段154と、回転方向決定手段158と、基準位置決
定手段160と、測定位置決定手段162と、座標変換
手段164との機能を実現するアプリケーションプログ
ラムが格納されている。これらの各手段の機能について
は後述する。
【0033】なお、これらの各手段の機能を実現するコ
ンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)
は、フレキシブルディスクやCD−ROM等の携帯型の
記録媒体(可搬型の記録媒体)に記録された形で提供さ
れ、この記録媒体からコンピュータシステムの外部記憶
装置に転送される。そして、実行時には、RAM216
に記憶される。あるいは、通信経路を介してプログラム
供給装置からコンピュータシステムにコンピュータプロ
グラムを供給するようにしてもよい。この明細書におい
て、コンピュータシステムとは、ハードウェアとオペレ
ーションシステムとを含み、オペレーションシステムの
制御の下で動作する装置を意味している。アプリケーシ
ョンプログラムは、このようなコンピュータシステム
に、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述の機能
の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレ
ーションシステムによって実現されていても良い。
【0034】B.位置合わせ処理の概要:図5は、実施
例におけるウェハの位置合わせ処理の概要を示す説明図
である。基準ウェハ(図5(A))とは、位置合わせ処
理の対象となる被測定ウェハ(図5(B))と同じパタ
ーンが形成されたウェハである。一般的には、同一のロ
ットで処理された複数のウェハの1枚を基準ウェハWF
1として使用し、他のウェハを被測定ウェハWF2とし
て使用する。1枚のウェハには、ノッチ基準点PNと、
ウェハ基準点PCと、複数の測定点M1〜M15(白丸
で示す)と、測定点M1〜M15の近傍の測定基準点
(図示せず)とが設定される。図5(A),(B)にも
示されているように、ウェハWF1,WF2がウェハ保
持部100(図1)に保持された状態では、任意の回転
方向を取りうるものと仮定している。また、本実施例で
は、ウェハ保持部100にガイドリング102が設けら
れているため、ウェハの中心をウェハ保持部100のほ
ぼ中心位置となるように、ウェハを保持することができ
るが、ウェハとウェハ保持部100との中心が一致する
とは限らない。すなわち、ウェハの直径とガイドリング
102の直径との寸法差による位置ずれが発生し得る。
そこで、本実施例では、ウェハの中心がウェハ保持部1
00の中心位置に正確に配置されないものと仮定してい
る。
【0035】図6は、実施例におけるウェハの位置合わ
せ処理の全体手順を示すフローチャートである。ウェハ
の測定点の位置合わせ処理は、基準ウェハを用いたプリ
アライメント前処理(ステップT1)と、基準ウェハを
用いたファインアライメント前処理(ステップT2)
と、被測定ウェハを用いたプリアライメント処理(ステ
ップT3)と、被測定ウェハを用いたファインアライメ
ント処理(ステップT4)とに大別される。
【0036】図6のステップT1における基準ウェハW
F1を用いたプリアライメント前処理では、基準ウェハ
WF1におけるウェハ座標を決定するための処理を行
う。この処理においては、基準ウェハWF1の中央付近
の特徴的な領域と、その領域近傍においてウェハの位置
合わせの基準となるウェハ基準点PC(図5(A))が
指定される。この指定された領域とウェハ基準点PCと
の位置関係から、基準ウェハWF1のウェハ座標を決定
することができ、また、ウェハ座標とステージ座標との
座標変換係数を求めることができる。ここで、「ウェハ
座標」は、ウェハ上で定義された座標系(「ウェハ座標
系」と呼ぶ)の座標である。「ステージ座標」は、Rθ
ステージ130上の極座標で表される座標をXY平面
(図1)に座標変換して定義された座標系(「ステージ
座標系」と呼ぶ)の座標である。なお、ステージ座標系
は、Rθステージ130が初期位置にある状態で定義さ
れており、Rθステージ130が移動してもステージ座
標系は移動しない。
【0037】ステージ座標とウェハ座標との間の座標変
換係数は、ウェハ保持部100に保持された基準ウェハ
WF1の回転角度θWF1と、ウェハ基準点PCのステー
ジ座標値とから決定される(図5(A))。ここで、基
準ウェハWF1の回転角度θWF1は、ステージ座標系の
基準方向Dsと基準ウェハWF1の基準方向DWF1との
なす角度である。ステージ座標系の基準方向Dsは、初
期状態のRθステージ130の位置に対して固定された
方向であり、例えば、Rθステージ130上においてθ
=0°となるX方向(時計の3時方向)に設定される。
基準ウェハWF1の基準方向DWF1は、基準ウェハWF
1に対して固定された方向であり、例えば基準ウェハW
F1のノッチNTを時計の12時方向とした時の3時の
方向に設定される。なお、これらの基準方向Ds,D
WF1の設定の仕方は任意であり、これ以外の定義も可能
である。
【0038】ステップT2における基準ウェハWF1を
用いたファインアライメント前処理では、基準ウェハW
F1上の複数の測定点M1〜M15と各測定点の近傍の
測定基準点の位置を登録する。各点の位置情報は、ウェ
ハ座標系の座標値として登録される。なお、ステップT
1,T2で決定された各種の情報を含む測定情報139
は、磁気ディスク138に格納される。
【0039】ステップT3,T4は、被測定ウェハWF
2を用いたプリアライメント処理とファインアライメン
ト処理である。ステップT3のプリアライメント処理で
は、ステップT1と同様に、ステージ座標と被測定ウェ
ハにおけるウェハ座標との間の座標変換係数とが決定さ
れる(図5(B))。これによって基準ウェハにおける
ウェハ座標と被測定ウェハにおけるウェハ座標とを、ス
テージ座標を介して関連付けることができる。ステップ
T4のファインアライメント処理では、測定情報139
を用いて、被測定ウェハにおける各測定点M1〜M15
の位置が決定される。
【0040】C.基準ウェハを用いたプリアライメント
前処理:図7は、図6のステップT1に示す基準ウェハ
WF1を用いたプリアライメント前処理の手順を示すフ
ローチャートである。ステップS101では、Rθステ
ージ130を制御することによりRθステージ130上
の光学ユニット140を移動させ、基準ウェハWF1の
ノッチNTを撮像領域FV内に含む位置において画像を
取り込む。なお、Rθステージの制御は撮像位置決定手
段152によって行われる。
【0041】図8は、基準ウェハWF1のノッチNTを
撮像する際の処理を示す説明図である。ウェハ保持部1
00(図1)がフレーム110によって位置決めされる
際にはRθステージ130は初期位置(図8(d)に示
すステージ座標系の原点)に設定されている。このと
き、光学ユニット140の撮像領域FVは、図8(a)
に示すように、基準ウェハWF1のほぼ中心付近にあ
る。光学ユニット140は、基準ウェハWF1の中心付
近のパターンを撮像し、モニタ136には撮像された画
像が表示される。なお、図8に示すようにRθステージ
130の+R方向を示すために撮像領域FVの+R方向
の一辺を二重線で表している。
【0042】ウェハ上にはスクライブラインSLで区分
される複数個のチップCPが形成されている。ウェハ上
の各チップCPに形成されるパターンは、スクライブラ
インSLに沿って形成される場合が多く、ウェハ中心付
近のパターンの形状(パターンの直線エッジ)からスク
ライブラインSLの方向を知ることができる場合が多
い。また、ウェハ上のスクライブラインSLは、ノッチ
NTを一端とするウェハの直径方向に対して、平行およ
び垂直に形成される場合が多いので、パターンの形状か
らスクライブラインSLの方向が分かれば、ウェハのノ
ッチNTを4つの方向に限定できる場合が多い。したが
って、ウェハ上のパターンがスクライブラインSLに沿
って形成されている場合には、撮像されたウェハ中心付
近のパターンの形状からノッチ方向を推測することがで
きる。
【0043】図8(b)は、撮像されたパターンのエッ
ジに基づいて、Rθステージ130をθ方向に制御して
撮像領域FVを回転させた際の基準ウェハWF1と撮像
領域FVとの関係を示している。このとき、直交するス
クライブラインSLと矩形の撮像領域FVとは平行にな
っている。図8(c)では、Rθステージ130を+R
方向に制御することにより、撮像領域FVをウェハの外
縁部に移動させる。このとき、撮像領域FVは、図8
(c)に示すようにスクライブラインSLに沿って移動
する。ウェハ外縁部における撮像領域FV内にノッチN
Tが撮像されない場合には、撮像領域FVを+θ方向に
90度ずつ回転させて、撮像領域FV内にノッチNTを
含む位置に移動させて撮像する。このように、ウェハ上
に形成されたパターンの形状に基づいて基準ウェハWF
1のノッチNTを保持し、撮像することができる。
【0044】基準ウェハWF1のノッチNTを撮像する
手順としては、図8(b)の工程を省略してもよい。例
えば、図8(a)においてウェハ中心付近で撮像された
パターンのエッジによりスクライブラインSLの方向を
推定することができない場合には、図8(b)の工程を
省略して、図8(a)の状態から撮像領域FVを+R方
向に向かってウェハの外縁部まで移動させればよい。そ
して、Rθステージ130をθ方向に回転させて撮像領
域FVをウェハの外縁に沿って移動させながらウェハの
ノッチNTを探索する。ただし、図8(b)に示すよう
に、撮像領域FVを直交するスクライブラインSLに沿
って回転させておけば、図8(c)のノッチを探す工程
では、ほぼ90度おきにRθステージ130を回転させ
ればよいので、基準ウェハWF1の外縁全てにおいてノ
ッチNTを探す必要がなく、全体として早くノッチNT
の画像を取り込むことができるという利点がある。
【0045】図7のステップS102においては、上記
のように撮像された領域のうち、ノッチNTを含む領域
をマウスなどの操作部32を用いて指定し、ノッチテン
プレート画像として登録する。この際、ノッチテンプレ
ート画像の画像基準点となるノッチ基準点も指定して登
録する。図9は、ノッチテンプレート画像TMNとして
指定される領域およびノッチ基準点PNを示す説明図で
ある。ノッチテンプレート画像TMNは後述するステッ
プT3(図6)においてパターンマッチング処理に用い
られるので、図9に示すように、V型のノッチNTを全
て含む領域を指定することが好ましい。また、図9にお
いては、ノッチ基準点PNは「V」型のノッチの変曲点
付近の位置に指定されているが、この位置に限られな
い。例えば、ノッチテンプレート画像TMNの左上端の
点でもよい。このように指定されたノッチテンプレート
画像TMNおよびノッチ基準点PNは、測定情報139
として磁気ディスク138(図4)に登録される。な
お、ノッチ基準点PNの座標値は、ステージ座標系の座
標値(XPN,YPN)stとして登録される。ここで、添え
字「st」は、ステージ座標系の座標値であることを意味
している。
【0046】図7のステップS103においては、撮像
領域FVをステージ中心に戻して基準ウェハWF1の中
心付近を撮像して画像を取り込む。図10は、基準ウェ
ハWF1の中心付近を撮像する際の処理を示す説明図で
ある。図10に示すように、Rθステージ130を−R
方向に制御して、基準ウェハWF1の中心付近を撮像す
ると、矩形の撮像領域FVにほぼ平行な直線エッジを有
するパターンが撮像される。
【0047】ステップS104においては、基準ウェハ
WF1の中心付近の撮像領域FVのうち、ノッチ方向を
いくつかの方向に限定できるパターンを含む領域の画像
を基準テンプレート画像TMCとして指定する。なお、
この基準テンプレート画像TMCは後述するステップT
3(図6)において、パターンマッチング処理に用いら
れる。
【0048】図11は、図10に示す撮像領域FVに含
まれ得る種々のパターンを示す説明図である。図11に
示すように、基準ウェハWF1上には、回転対称性のな
いパターンPTC1や、180度の回転対称性を示すパ
ターンPTC2、90度の回転対称性を示すパターンP
TC3などが存在し得る。なお、一般には、中心軸の周
りに2π/n(nは1以上の整数)ずつ回転させたとき
に同じ図形が得られる図形を「n回の回転対称性を有す
る図形」と呼んでいる。本明細書においては、1回の回
転対称性を有するパターンを「回転対称性のない」パタ
ーンと呼び、2回以上の回転対称性を有するパターンを
「回転対称性を有する」パターンと呼ぶこともある。ま
た、パターンPTC2のように2回の回転対称性を有す
るパターンを「180度の回転対称性を有する」パター
ンとも呼び、パターンPTC3のように4回の回転対称
性を有するパターンを「90度の回転対称性を有する」
パターンとも呼ぶ。
【0049】また、図11では、パターンPTC1〜P
TC3を含む領域を、それぞれ基準テンプレート画像T
MC1〜TMC3として指定することが可能である。た
だし、実際の処理では、これらのうちの1つが基準テン
プレート画像として指定される。図11のように指定さ
れた基準テンプレート画像TMC1〜TMC3は、画像
全体の回転対称性からノッチ方向Dnを4方向以下に限
定することが可能である。すなわち、回転対称性のない
パターンPTC1を含む基準テンプレート画像TMC1
は、画像全体としても回転対称性がなく、その画像から
ウェハのノッチ方向を1方向に限定することが可能であ
る。また、180度の回転対称性を有するパターンPT
C2を含む基準テンプレート画像TMC2は、画像全体
としても180°の回転対称性を有しており、その画像
からウェハのノッチ方向Dnを2方向に限定することが
可能である。同様に、90度の回転対称性を有するパタ
ーンPTC3を含む基準テンプレート画像TMC3は、
その画像からウェハのノッチ方向Dnを4方向に限定す
ることが可能である。
【0050】図7のステップS104では、上記のよう
なノッチ方向をいくつかの方向に限定できるパターンを
含む領域の1つを指定して、基準テンプレート画像(例
えば、TMC1)として登録する。また、このとき基準
テンプレート画像TMC1の画像基準点となるウェハ基
準点PC1を指定して登録する。なお、以下では、3つ
の基準テンプレート画像TMC1〜TMC3のそれぞれ
について説明を行う場合もあるが、実際には、1つの基
準テンプレート画像のみが登録されて利用される。
【0051】図12は、3種類の基準テンプレート画像
TMC1〜TMC3の詳細を示す説明図である。図12
(a)〜(c)に示すように、基準テンプレート画像T
MC1〜TMC3は、n回の回転対称性を有するパター
ンPTC1〜PTC3の外接矩形の外側に、それぞれ幅
wの領域を付加した領域を有している。また、基準テン
プレート画像TMC1〜TMC3の画像基準点として左
上端の点がそれぞれウェハ基準点PC1〜PC3として
指定されている。なお、ウェハ基準点PCは、基準テン
プレート画像の左上端の点に限られず、他の点をウェハ
基準点としてもよい。このように指定された基準テンプ
レート画像TMCおよびウェハ基準点PCは、測定情報
139として磁気ディスク138(図4)に登録され
る。なお、ウェハ基準点PC1〜PC3は、ステージ座
標系の座標値(XPC1,YPC1)stとして登録される。
【0052】また、この際に、基準テンプレート画像T
MCの回転対称性に関する属性情報を基準テンプレート
画像TMCおよびウェハ基準点PCとともに登録する。
すなわち、基準テンプレート画像TMCに回転対称性が
ない場合には、属性情報として「1」を登録する。同様
に、180度、90度の回転対称性を有する場合には、
属性情報としてそれぞれ「2」、「4」を登録する。す
なわち、本実施例においては、n回の回転対称性を有す
る基準テンプレート画像TMCに対しては、その属性情
報を「n」として登録する。
【0053】本実施例においては、基準テンプレート画
像TMCに含まれるパターンをユーザが指定すると、基
準テンプレート画像TMCの領域指定の決定、ウェハ基
準点PCの決定、および属性情報の決定は、以下に説明
するように、基準位置決定手段160(図4)によって
自動的に行われる。
【0054】図13は、本実施例における基準テンプレ
ート画像TMCの領域およびウェハ基準点PCを決定す
る際の処理を示す説明図である。図13(a)は、ウェ
ハの中心付近に存在するパターンPTC1を含む撮像し
た画像を示している。なお、この画像は、モニタ136
(図1)に表示される表示画像である。図13(a)に
示すように、ウェハの中心付近で撮像される画像は、R
θステージ130と基準ウェハWF1との位置関係か
ら、矩形の撮像領域FVの各辺に対して、パターンPT
C1の直線エッジが平行にならない場合がある。この場
合には、画像処理によって撮像領域FVの画像を時計回
りに角度α1だけ回転させて図13(b)に示すように
モニタ136に表示する。なお、この画像の回転はアフ
ィン変換によって実行される。このように表示された画
像に対し、ユーザは、基準テンプレート画像に用いるパ
ターンPTC1の全体を少なくとも含むような領域A1
を大まかに指定する。図13(c)では、領域A1内の
多階調画像を処理して、パターンPTC1の外接矩形A
2を決定し、外接矩形A2の範囲を示す2点の座標値
(Smin,Tmin),(Smax,Tmax)を求める。なお、
この2つの座標値は、図13(c)の表示画像でS軸と
T軸とで表される表示座標系での座標値である。図13
(d)では、2つの座標値から基準テンプレート画像の
領域が求められる。基準テンプレート画像の領域A3
は、図13(c)の外接矩形A2の外周全体にそれぞれ
幅wの領域を付加した大きさの領域(L1×L2)とし
て決定される。すなわち、領域A3は、(Smax−Smin
+2w)×(Tmax−Tmin+2w)の大きさで決定され
る。また、図13(d)において、領域A3の左上端の
座標値(Smin−w,Tmax+w)がウェハ基準点PC1
として決定される。このようにして、図13(e)に示
すようにパターンPTC1を含む基準テンプレート画像
TMC1が決定され、測定情報139として磁気ディス
ク138に登録される。また、ウェハ基準点PC1の表
示座標系での座標値(Smin−w,Tmax+w)は、図1
3(b)で行った変換の逆変換によりステージ座標系の
座標値(XPC1,YPC1)stに変換されて登録される。
【0055】図14は、登録された基準テンプレート画
像の回転対称性に関する属性情報を決定する手順を示す
フローチャートである。なお、登録された基準テンプレ
ート画像の回転対称性を決定する際に用いる原画像の基
準テンプレート画像(例えば、図13(e)のTMC
1)を、以下では「0°のテンプレート画像」とも呼
ぶ。
【0056】ステップS105aでは、0°のテンプレ
ート画像を用いて、360°/kの角度間隔で順次回転
したk個の回転テンプレート画像を準備する。図15
は、回転テンプレート画像の作成方法を示す説明図であ
る。図15では、90°間隔(k=4)で順次回転した
4個の回転テンプレート画像TMCrを作成する場合に
ついて示されている。図15(a)には、登録された基
準テンプレート画像TMC1(図13(e))と同じ0
°の回転テンプレート画像TMCr0が示されている。
磁気ディスク138には、基準テンプレート画像TMC
1よりもやや広い領域の画像IM(広域テンプレート画
像)が記憶されている。0°のテンプレート画像TMC
0 を反時計回りに90°回転した回転テンプレート画
像TMCr90(図15(b))は、広域テンプレート画
像IMをその中心Cの回りに90°回転させた状態にお
いて抽出される。180°および270°回転した回転
テンプレート画像TMCr180,TMCr270((図15
(c),(d))も同様である。この結果、ステップS
105aでは、90°間隔の回転角度で作成された4個
の回転テンプレート画像TMCrが得られる。なお、回
転テンプレート画像の回転中心は、図15に示すように
基準テンプレート画像の中心Cでなくともよく、例え
ば、画像処理によって基準テンプレート画像に含まれる
パターンの重心を求めて、これを回転中心としてもよ
い。
【0057】ステップS105bでは、基準テンプレー
ト画像TMC1を含むやや広い領域の画像である広域テ
ンプレート画像IMと、準備した4個の回転テンプレー
ト画像TMCrとの間でパターンマッチング処理を行
う。パターンマッチング手段154(図4)は、各回転
テンプレート画像TMCrを用いて広域テンプレート画
像IMとのパターンマッチング処理を実行して、各回転
テンプレート画像の領域の範囲でマッチング度(一致
度)を算出する。
【0058】パターンマッチング処理においては、広域
テンプレート画像IMの左上端から右下端に向かって、
各回転テンプレート画像TMCrの左上端の点を基準に
して順に走査させながら、各回転テンプレート画像TM
Crの領域と広域テンプレート画像IMの対応する領域
との間でマッチング度を調べる。このようにして、全て
の回転テンプレート画像TMCrについてパターンマッ
チング処理を行う。
【0059】準備した全ての回転テンプレート画像TM
Crについてのパターンマッチング処理が終了すると、
図14のステップS105cにおいて、マッチング度が
所定の値以上となった回転テンプレート画像の数(以
下、「マッチング画像数」と呼ぶ)を調べる。基準テン
プレート画像が、図15に示すように回転対称性がない
場合には、マッチング画像数は1つである。なお、図1
2(b),(c)に示す基準テンプレート画像について
パターンマッチング処理を行えば、マッチング画像数
は、それぞれ2つ、4つとなる。
【0060】ステップS105dにおいては、上述のよ
うに求められたマッチング画像数からテンプレート画像
TMCに対する属性情報を決定する。マッチング画像数
が1つである場合には、属性情報として「1」を決定す
る。同様に、マッチング画像数が2つ、4つの場合に
は、それぞれ属性情報として「2」,「4」を決定す
る。すなわち、マッチング画像数は、回転対称性の回数
を示しているので、本実施例においてはマッチング画像
数がそのまま基準テンプレート画像の回転対称性を示す
属性情報として登録される。
【0061】なお、図15では、ステップS105aに
おいて作成するk個の回転テンプレート画像TMCrと
して、4個の回転テンプレート画像TMCrを準備して
いるが、kの値は任意である。kの値としては、ステッ
プS104(図7)において、ユーザが指定する可能性
のある基準テンプレート画像TMCの回転対称性の回数
nとして可能な値の最小公倍数に応じて決定することが
好ましい。例えば、基準テンプレート画像TMCに用い
られるパターンが、1回、2回、4回のいずれかの回転
対称性を有するパターン(図12に示すパターンPTC
1〜PTC3)に限られる場合には、kの値を1と2と
4の最小公倍数である「4」に設定して90°間隔で回
転対称性を調べればよい。また、基準テンプレート画像
として3回の回転対称性を有するパターン(例えば、正
3角形のパターン)も指定する可能性がある場合には、
kの値を1〜4の最小公倍数である「12」に設定して
30°間隔で回転対称性を調べればよい。
【0062】上記のようにすれば、図7のステップS1
04においてユーザが指定したパターンを含むテンプレ
ート画像TMCの領域の決定、ウェハ基準点PCの決
定、および属性情報の決定を自動的に行うことが可能と
なる。
【0063】D.基準ウェハを用いたファインアライメ
ント前処理:図16は、図6のステップT2に示す基準
ウェハWF1を用いたファインアライメント前処理の手
順を示すフローチャートである。なお、ステップT2に
おける処理は、測定位置決定手段162(図4)によっ
て行われる。
【0064】ステップS201では、ユーザがモニタ1
36を見ながら測定点を探し、撮像領域FVを測定点を
含む位置に移動させる。図17は、Rθステージ130
を制御して、撮像領域FVをウェハの中心付近から測定
点付近に移動させる際の処理を示す説明図である。この
とき、光学ユニット140によって測定点および測定点
近傍に存在するパターンが撮像される。図18は、測定
点を含む撮像領域FVを示す説明図である。図18に示
す撮像領域FVには、測定点M1とともにパターンPT
M1が存在している。
【0065】ステップS202においては、撮像領域F
Vに含まれる測定点を指定して登録する。図18におい
て、測定点M1を指定すると、その座標値がステージ座
標系の座標値(XM1,YM1)stとして登録される。
【0066】ステップS203,S204においては、
測定点M1の周辺で、測定テンプレート画像として適当
なパターンを含む領域を探す。撮像領域FV内に、図1
8に示すような適当なパターンを含まない場合には、撮
像領域FVを測定点M1の周辺で移動させて探す。撮像
領域FV内に適当なパターンが見つかったら、ステップ
S205において、そのパターンを含む撮像領域の画像
を取り込む。なお、ここでいう適当なパターンとして
は、後述するステップT4でのパターンマッチング処理
において測定点の位置を1つに特定できるパターンであ
ることが必要である。したがって、回転対称性のないパ
ターンが最も好ましい。ただし、後述するステップT3
において被測定ウェハのウェハ座標が決定されれば、回
転対称性を有するパターンでも測定点を1つに決定でき
る可能性がある。
【0067】ステップS206においては、取り込んだ
撮像領域のうち適当なパターンを含む領域を指定して測
定テンプレート画像として登録する。また、測定テンプ
レート画像とともに、測定テンプレート画像の画像基準
点を指定して測定基準点として登録する。このステップ
S206の処理は、ステップT1において基準テンプレ
ート画像とウェハ基準点とを指定した場合の処理(図1
3)と同様であるため詳細な説明は省略する。図18で
は、測定テンプレート画像TMM1が指定され、また、
その画像基準点としてテンプレート画像TMM1の左上
端の測定基準点PM1が指定されている。なお、測定基
準点PM1は、ステージ座標系の座標値(XPM1
PM1)stとして登録される。
【0068】ステップS207においては、ステージ座
標系の座標値で登録された測定基準点PM1(XPM1
PM1)stから測定点M1(XM1,YM1)stへのベクト
ルを移動量ΔM1(ΔXM1,ΔYM1)=(XM1
MP1,YM1−YMP1)として求めて登録する。なお、こ
の移動量ΔM1(ΔXM1,ΔYM1)は、後述するステッ
プT4において被測定ウェハ上の測定点を求める際に用
いられる。
【0069】ステップS208では、他の測定点がある
か否かが判断され、他の測定点がある場合にはステップ
S201に戻ってステップS201〜S207の処理が
繰返される。こうして、基準ウェハ上の複数の測定点M
1〜M15について、ステップS201〜S207を繰
返し実行することによって、測定点M1〜M15と測定
基準点PM1〜PM15とのステージ座標系での座標値
を決定することができる。また、測定点M1〜M15と
測定基準点PM1〜PM15とからそれぞれの移動量Δ
M1〜ΔM15をステージ座標系での値で求めることが
できる。
【0070】以上のようにステップT1,T2(図6)
において登録されたウェハ基準点PC、ノッチ基準点P
N、測定基準点PM1〜PM15、移動量ΔM1〜ΔM
15は、ステージ座標系の座標値からウェハ座標系の座
標値に変換される。なお、この座標変換は、座標変換手
段164(図4)によって実行される。
【0071】図19は、本実施例におけるステージ座標
系とウェハ座標系との関係を示す説明図である。この実
施例では、U1−V1軸により表されるウェハ座標系
は、登録された基準テンプレート画像TMC1に基づい
て定義されている。すなわち、ウェハ座標系の原点とし
ては、基準テンプレート画像TMC1の画像基準点とし
て登録されたウェハ基準点PC1が採用されている。ま
た、U1軸およびV1軸は、矩形の基準テンプレート画
像TMC1の直交する2つの辺に沿った方向に設定され
ている。ウェハ座標系の原点(0,0)wfは、ステージ
座標系において(XPC1,YPC1)stで表される点であ
る。ここで、添え字「wf」はウェハ座標系の座標値であ
ることを意味している。また、ウェハ座標系の座標軸U
1,V1はステージ座標系の座標軸X,Yから角度δ1
だけ反時計方向に回転している。この角度δ1は、基準
ウェハWF1がウェハ保持部100に保持された際の回
転方向に起因するものである。この角度δ1は、Rθス
テージ130のθ方向の回転角度θw1と、図13にお
いて基準テンプレートを登録する際に表示画像系で画像
を回転した角度α1とから求められる。なお、角度α1
が0°のときには、Rθステージ130のθ方向の回転
角度θw1のみから角度δ1を求めることができる。
【0072】ウェハ座標系とステージ座標系とが図19
に示すような関係を有する場合には、ステージ座標
(X,Y)stからウェハ座標(U,V)wfへの間の座標
変換は、以下の式(1)に示す2次元アフィン変換で与
えられる。
【0073】
【数1】
【0074】式(1)に従って、ステップT1およびT
2において登録されたノッチ基準点PN、測定基準点P
M1〜PM15および移動量ΔM1〜ΔM15は、ステ
ージ座標系の値からウェハ座標系の値に変換される。図
19には、ノッチ基準点PN、測定基準点PM1および
移動量ΔM1のステージ座標系での値と、ウェハ座標系
での値が示されている。このように変換されたそれぞれ
の値は、座標変換前の値に代えて磁気ディスク138
(図4)に登録される。
【0075】E.被測定ウェハを用いたプリアライメン
ト処理:図20は、図6のステップT3に示す被測定ウ
ェハWF2を用いたプリアライメント処理の手順を示す
フローチャートである。ステップS301では、Rθス
テージ130を初期位置(ステージ座標系の座標原点)
に戻し、被測定ウェハWF2の中心付近を撮像して処理
対象画像を取り込む。被測定ウェハWF2の表面には基
準ウェハWF1と同じ設計パターンが形成されている
が、ノッチ方向は任意の方向を取り得る。
【0076】ステップS302では、ステップS301
で取り込んだ処理対象画像と、ステップT1において予
め登録された基準テンプレート画像TMCとを用いて、
ノッチ方向をいくつかの候補方向に限定するとともに、
被測定ウェハにおけるウェハ基準点となる基準候補点を
求める。なお、ステップS302の処理は、回転方向限
定手段150とパターンマッチング手段154とが協力
して実行する。この回転方向限定手段150とパターン
マッチング手段154とが本発明の候補方向決定部に相
当する。ステップT1で登録された基準テンプレート画
像TMCは、以下のパターンマッチング処理において
は、0°のテンプレート画像として用いられる。
【0077】図21は、被測定ウェハ上における基準候
補点を求める手順を示すフローチャートである。ステッ
プS302aでは、ステップT1において予め登録した
基準テンプレート画像TMCを用いて、10°間隔で順
次回転した複数個の回転テンプレート画像TMCrを準
備し、ステップS301(図20)で取り込んだ処理対
象画像との間でパターンマッチング処理を行う。ステッ
プS302aにおいて準備する回転テンプレート画像の
個数は、基準テンプレート画像の属性情報によって決定
される。すなわち、本実施例では、準備する回転テンプ
レート画像の個数は、(360°/10°)/nで表さ
れる。ここで、nは、基準テンプレート画像の属性情報
で示されている基準テンプレート画像の回転対称性の回
数である。
【0078】例えば、基準テンプレート画像の属性情報
が「1」である場合、すなわち、基準テンプレート画像
に回転対称性がない場合には、回転テンプレート画像と
して、0°〜350°の角度範囲で10°間隔で順次回
転した36個(=(360°/10°)/1)の画像を
準備する。また、基準テンプレート画像の属性情報が
「2」である場合、すなわち、基準テンプレート画像が
2回の回転対称性を有する場合には、0°〜170°の
角度範囲で10°間隔で順次回転した18個(=(36
0°/10°)/2)の回転テンプレート画像を準備す
る。同様に、基準テンプレート画像の属性情報が「4」
である場合、すなわち、基準テンプレート画像が4回の
回転対称性を有する場合には、0°〜80°の角度範囲
で9個(=(360°/10°)/4)の回転テンプレ
ート画像を準備する。なお、回転テンプレート画像TM
Crは、図15に示した場合と同様に、広域テンプレー
ト画像を回転させた状態で、抽出される。したがって、
ステップT1において準備した回転テンプレート画像を
図21の処理においてそのまま用いることも可能であ
る。
【0079】図22は、準備された複数の回転テンプレ
ート画像TMCrの一部を示す説明図である。図22に
示す0°のテンプレート画像TMCr0については、回
転対称性がないため、10°間隔で順次回転した36個
のテンプレート画像が準備される。また、回転テンプレ
ート画像TMCrを作成する際には、ウェハ基準点の座
標を中心Cの回りに回転させた座標も準備する。
【0080】図22(a)に示す0°のテンプレート画
像TMCr0におけるウェハ基準点PCr0は、中心Cを
座標原点として、矩形のテンプレート画像TMCr0
各辺に沿った座標軸F,Gで表される座標系(F−G座
標系)の座標値として準備される。また、図22
(b),(c)に示す10°、20°の回転テンプレー
ト画像TMCr10、TMCr20におけるウェハ基準点P
Cr10、PCr20も、それぞれ矩形の回転テンプレート
画像TMCr10,TMCr20の各辺に沿ったF−G座標
系の座標値として準備される。このようにF−G座標系
の座標値として準備されたウェハ基準点PCr0、PC
10、PCr20は、後述するステップS302cにおい
てウェハ基準点の候補点を求める際に使用される。
【0081】図22に示すような複数の回転テンプレー
ト画像TMCrを準備した後、ステップS301(図2
0)で取り込んだ被測定ウェハの中心付近における処理
対象画像との間でパターンマッチング処理を行う。この
処理は、複数の回転テンプレート画像TMCrのそれぞ
れを前述と同様の方法で、処理対象画像内で走査させな
がら行う。
【0082】図22に示すような回転対称性のない基準
テンプレート画像が用いられる場合には、10°間隔の
36個の回転テンプレート画像を用いて0〜350°の
角度範囲でパターンマッチング処理を行う。一方、回転
対称性を有する基準テンプレート画像を用いる場合、例
えば、2回の回転対称性を有する基準テンプレート画像
を用いる場合には10°間隔の18個の回転テンプレー
ト画像を用いて、0〜170°の角度範囲でパターンマ
ッチング処理を行う。また、4回の回転対称性を有する
基準テンプレート画像を用いる場合には10°間隔の9
個の回転テンプレート画像を用いて、0〜80°の角度
範囲でパターンマッチング処理を行う。ステップS30
2aにおいては、このような角度範囲でパターンマッチ
ング処理を行いマッチング度の最も高い回転テンプレー
ト画像の回転角度(粗マッチング角度)を得る。
【0083】ステップS302bでは、ステップS30
2aにおけるパターンマッチング処理の結果から得られ
る粗マッチング角度近傍において、さらに1°間隔の回
転テンプレート画像を準備してパターンマッチング処理
を行う。このステップS302bのパターンマッチング
処理において、マッチング度の最も高い回転角度(マッ
チング角度)を求めることにより、被測定ウェハの回転
角度をより正確に得ることが可能となる。
【0084】ステップS302bにおいては、基準テン
プレート画像の回転対称性の有無に関係なく1つのみの
マッチング角度が得られる。この場合にも、ステップS
302bにおいて得られた1つのマッチング角度から、
ノッチ方向としてn個の候補方向が決定される。すなわ
ち、2回の回転対称性を有する基準テンプレート画像を
用いてパターンマッチング処理を行った場合には、ステ
ップS302bにおいて得られるマッチング角度と、そ
のマッチング角度に180°プラスした角度とから、2
つの候補方向が決定される。同様に、4回の回転対称性
を有する基準テンプレート画像を用いてパターンマッチ
ング処理を行った場合には、ステップS302bにおい
て得られるマッチング角度と、そのマッチング角度に9
0°ずつプラスした3つの角度とから、4つの候補方向
が決定される。
【0085】上記のように、基準テンプレート画像の回
転対称性に関する属性情報、すなわち回転対称性の回数
「n」により、パターンマッチング処理に用いられる回
転テンプレート画像の個数、すなわちパターンマッチン
グ処理を行う角度範囲を限定すれば、その角度範囲での
みパターンマッチング処理を行うだけで容易に全ての候
補方向を知ることができる。
【0086】なお、ステップS302a,S302bに
おいて回転テンプレート画像を作成する際の回転角度
は、それぞれ10°,1°に限られず、ユーザが任意に
設定することが可能である。
【0087】ステップS302cにおいては、マッチン
グ度が最も高い回転テンプレート画像から被測定ウェハ
におけるウェハ基準点の基準候補点を求める。図23
は、ステップS302bにおけるパターンマッチング処
理の結果から求められる基準候補点を示す説明図であ
る。図23(a)には、回転対称性のない基準テンプレ
ート画像を用いたパターンマッチング処理において、最
も高いマッチング度を示した回転テンプレート画像TM
Cβ1が示されている。図23(b)には、2回の回転
対称性を有する基準テンプレート画像を用いたパターン
マッチング処理において、最も高いマッチング度を示し
た回転テンプレート画像TMCβ2が示されている。同
様に、図23(c)には、4回の回転対称性を有する基
準テンプレート画像を用いたパターンマッチング処理に
おいて、最も高いマッチング度を示した回転テンプレー
ト画像TMCβ3が示されている。また、図23(a)
〜(c)において、回転テンプレート画像TMCβ1〜
TMCβ3が示されている位置は、最もマッチング度が
高くなる走査位置を示している。
【0088】図23(a)〜(c)に示すように、マッ
チング度が最も高い走査位置が決定されると、回転テン
プレート画像TMCβ1〜TMCβ3の中心Cに対応す
る座標値が処理対象画像のj−k座標系において決定さ
れる。j−k座標系において回転テンプレート画像の中
心Cの座標値が決定されると、回転テンプレート画像T
MCβのウェハ基準点PCβに対応する座標値も決定さ
れる。なお、j−k座標系におけるウェハ基準点PCβ
の座標値は、j−k座標系における中心Cの座標値に、
図22に示すF−G座標系でのウェハ基準点の座標値を
そのまま加えたものである。このように、回転テンプレ
ート画像TMCβに応じてウェハ基準点PCβの座標が
j−k座標系において決定されると、ウェハ基準点PC
βのステージ座標系における座標値を決定することがで
きる。
【0089】図23(a)に示すような回転対称性のな
い基準テンプレート画像を用いたパターンマッチング処
理からは、ウェハ基準点の基準候補点が1つ求まる。図
23(a)には、1つの候補点PCβ1aが示されてい
る。したがって、この1つの基準候補点PCβ1aが被
測定ウェハにおけるウェハ基準点PCとして求まる。
【0090】一方、図23(b),(c)に示すような
回転対称性を有する基準テンプレート画像を用いたパタ
ーンマッチング処理からは、ウェハ基準点の基準候補点
は複数個求められる。図23(b)に示すように2回の
回転対称性を有する基準テンプレート画像を用いてパタ
ーンマッチング処理を行った場合には、ウェハ基準点の
候補点は2つ求められる。すなわち、パターンマッチン
グ処理が行われた回転角度のうち、マッチング度の最も
高い回転テンプレート画像からウェハ基準点の第1の候
補点PCβ2aが求まる。また、パターンマッチング処
理により求まる第1の候補点PCβ2aの他に、第1の
候補点PCβ2aを中心Cの回りに180°回転させた
点も候補点となり得るので、この点が第2の候補点PC
β2bとして求まる。図23(c)に示すように4回の
回転対称性を有する基準テンプレート画像を用いてパタ
ーンマッチングを行った場合には、ウェハ基準点の基準
候補点は4つ求められる。すなわち、パターンマッチン
グ処理が行われた回転角度のうち、マッチング度の最も
高い回転テンプレート画像からウェハ基準点の第1の候
補点PCβ3aが求まる。また、パターンマッチング処
理により求まる第1の候補点PCβ3aの他に、第1の
候補点を中心Cの回りに90°ずつ回転させた他の等価
な点も候補点となり得るので、これらの点が第2ないし
第4の候補点PCβ3b〜PCβ3dとして求まる。
【0091】このようにして基準候補点のステージ座標
系の座標値が求まると、ステップS302dにおいて、
それぞれの基準候補点に対応するウェハ座標系を生成し
てノッチ基準点のノッチ候補点をステージ座標系の座標
値として求める。
【0092】図24は、図23(a)に示すウェハ基準
点の基準候補点に対応して生成されたウェハ座標系をス
テージ座標系とともに示す説明図である。図24に示す
U2’β1a−V2’β1a軸により表されるウェハ座標系
は、図23(a)のマッチング度が最も高い回転テンプ
レート画像TMCβ1から求められる1つの基準候補点
PCβ1aに基づいて生成された座標系である。図24
のウェハ座標系は、基準候補点PCβ1aのステージ座
標系の座標値(XPCβ1a,YPCβ1a)stをウェハ座標系
の座標原点(0,0)wfとして、矩形の基準テンプレー
ト画像TMC1の領域の2つの辺に沿った方向に設定さ
れている。ウェハ座標系の座標軸U2’β1a,V2’β
1aはステージ座標系の座標軸X,Yから角度δβ1aだけ
反時計方向に回転している。この角度δβ1aは、被測定
ウェハWF2がウェハ保持部100に保持された際の回
転方向に起因するものである。この角度δβ1aは、図1
9と同様に、Rθステージ130のθ方向の回転角度θ
w2と、回転テンプレート画像のマッチング度が最も高
くなる回転角度β1とから求められる。なお、Rθステ
ージ130の回転角度θw2が0°のときには、ウェハ
座標は、マッチング角度β1のみから求めることができ
る。
【0093】図24に示すようなウェハ座標系が決定さ
れると、図19に示す基準ウェハWF1上で求めたウェ
ハ基準点PC1に対するノッチ基準点PNの位置関係に
基づいて、ウェハ基準点の1つの候補点PCβ1aに対
するノッチ基準点の1つの候補点PN1aが決定され
る。基準候補点PCβ1aがウェハ座標系の座標値
(0,0)wfで表されるとき、ノッチ基準点の候補点P
N1aは、ウェハ座標系の座標値(UPN,VPN)wfで表
される。
【0094】ウェハ座標系とステージ座標系とが図24
に示すような関係を有する場合には、ウェハ座標(U,
V)wfからステージ座標(X,Y)stへの間の座標変換
は、以下の式(2)に示す2次元アフィン変換で与えら
れる。
【0095】
【数2】
【0096】式(2)に従って、ノッチ基準点の候補点
PN1aは、ウェハ座標系の座標値(UPN,VPN)wfか
らステージ座標系の座標値(XPN1a,YPN1a)stに変換
される。このように図23(a)に示すような回転対称
性のない回転テンプレート画像TMCβ1および基準候
補点PCβ1aに基づいてウェハ座標系が生成された場
合には、ノッチ基準点の候補点は1つのみ求まり、ステ
ージ座標系の座標値として記憶される。
【0097】図25は、図23(b)に示すウェハ基準
点の2つの基準候補点に対応して生成された2つのウェ
ハ座標系をステージ座標系とともに示す説明図である。
図25に示すU2’β2a−V2’β2a軸により表される
第1のウェハ座標系は、図23(b)のマッチング度が
最も高い回転テンプレート画像TMCβ2から求められ
る第1の基準候補点PCβ2aに基づいて生成された座
標系である。第1のウェハ座標系の座標軸U2’β2a
V2’β2aはステージ座標系の座標軸X,Yから角度δ
β2aだけ反時計方向に回転している。この角度δβ
2aは、Rθステージ130のθ方向の回転角度θ2と、
回転テンプレート画像のマッチング度が最も高くなる回
転角度β2とから求められる。一方、U2’β2b−V
2’β2b軸により表される第2のウェハ座標系は、図2
3(b)のマッチング度が最も高い回転テンプレート画
像TMCβ2から求められる第2の基準候補点PCβ2
bに基づいて生成された座標系である。第2のウェハ座
標系の座標軸U2’β2b,V2’β2bはステージ座標系
の座標軸X,Yから角度δβ2bだけ反時計方向に回転し
ている。この角度δβ2bは、第1のウェハ座標系の回転
角度δβ2aに180°プラスした角度となっている。
【0098】図25に示すような2つのウェハ座標系が
生成されると、図24と同様に、ウェハ基準点の2つの
候補点PCβ2a,PCβ2bに対するノッチ基準点の2
つの候補点PN2a,PN2bのステージ座標系での座標
値が決定される。すなわち、第1の基準候補点PCβ2
aが第1のウェハ座標系の座標値(0,0)wfで表され
るとき、ノッチ基準点の候補点PN2aは、第1のウェ
ハ座標系の座標値(UPN,VPN)wfで表される。第1の
ウェハ座標系の座標値で表されたノッチ候補点PN2a
は、第1のウェハ座標系とステージ座標系との関係か
ら、式(2)と同様の2次元アフィン変換によりステー
ジ座標系の座標値(XPN2a,YPN2a)stに変換される。
また、第2の基準候補点PCβ2bが第2のウェハ座標
系の座標値(0,0)wfで表されるとき、ノッチ基準点
の候補点PN2bは、第2のウェハ座標系の座標値(U
PN,VPN)wfで表される。第2のウェハ座標系の座標値
で表されたノッチ候補点PN2bは、第2のウェハ座標
系とステージ座標系との関係から、ステージ座標系の座
標値(XPN2b,YPN2b)stに変換される。
【0099】このように図23(b)に示すような2回
の回転対称性を有する回転テンプレート画像TMCβ2
および2つの基準候補点PCβ2a,PCβ2bに基づい
て2つのウェハ座標系が生成された場合には、ノッチ基
準点の候補点は2つ求まり、それぞれステージ座標系の
座標値として記憶される。
【0100】同様に、図23(c)に示すウェハ基準点
の4つの基準候補点に対しては、それぞれの基準候補点
から4つのウェハ座標系が生成される。4つのウェハ座
標系が生成されると、それぞれのウェハ座標系とステー
ジ座標系との関係に従ってノッチ候補点が座標変換さ
れ、4つのノッチ候補点のステージ座標系の座標値が記
憶される。
【0101】図20のステップS303〜S305にお
いては、ステップS302において求められたノッチ基
準点の候補点の中から1つをノッチ基準点として特定
し、特定されたノッチ基準点からそのノッチ基準点に対
応するウェハ基準点を特定する。したがって、図24に
示すように基準候補点PCβ1aが1つのみである場合
には、ノッチ基準点およびウェハ基準点はそれぞれノッ
チ候補点PN1aおよび基準候補点PCβ1aに特定され
ているため、ステップS303〜S305の処理は省略
してもよい。もちろん、確認のためにステップS303
〜S305の処理を実行してもよい。なお、ステップS
303〜305の処理は、回転方向決定手段158(図
4)が実行し、ノッチ基準点を特定することによりウェ
ハの回転方向を決定する。回転方向決定手段158が本
発明のウェハ基準方向決定部に相当する。
【0102】ステップS303においては、ステップS
302において求められた複数のノッチ候補点のステー
ジ座標系の座標値に基づいてRθステージ130を制御
し、各ノッチ候補点の周辺の撮像領域の画像をそれぞれ
取り込む。例えば、図25においては、第1と第2のノ
ッチ候補点PN2a,PN2bの周辺の画像が取り込まれ
る。
【0103】ステップS304では、ステップS303
において取り込んだ複数のノッチ候補点の周辺の撮像領
域の画像を処理対象画像として、ステップT1で予め登
録したノッチテンプレート画像TMN(図9)を用いて
上記と同様のパターンマッチング処理を行う。
【0104】ステップS305では、ステップS304
におけるパターンマッチング処理の結果から、最も高い
マッチング度が得られた処理対象画像に含まれるノッチ
候補点をノッチ基準点として特定する。ノッチ基準点が
特定されると、そのノッチ基準点に対応するウェハ基準
点の候補点がウェハ基準点として特定される。例えば、
図25に示す第1と第2のノッチ候補点PN2a,PN
2bの中から第1のノッチ候補点PN2aがウェハ基準点
が特定されると、第1の基準候補点PCβ2aがウェハ
基準点として特定される。
【0105】なお、ステップS303〜S305(図2
0)の処理は、全てのノッチ候補点について行わなくて
もよい。例えば、図25に示すようにノッチ候補点が2
つある場合には、どちらか一方のノッチ候補点について
パターンマッチング処理を行えばよい。すなわち、第1
のノッチ候補点PN2aについてのパターンマッチング
処理を行い、高いマッチング度が得られた場合には、第
1のノッチ候補点PN2aをノッチ基準点として特定
し、高いマッチング度が得られない場合には第2のノッ
チ候補点PN2aをノッチ基準点として特定すればよ
い。要するに、ステップS303〜S305の処理は、
ノッチ基準点を特定できるまで行えばよい。したがっ
て、ノッチ候補点が4つある場合には、最大3つのノッ
チ候補点についてパターンマッチング処理を行えばよ
い。このようにすれば、パターンマッチング処理の回数
を減らすことができるので、容易にノッチ基準点を特定
でき、また、特定されたノッチ基準点からウェハ基準点
を特定することができる。もちろん、確認のために全て
のノッチ候補点についてS303〜S305の処理を行
ってもよい。
【0106】このようにウェハ基準点が特定されると、
図25に示すような複数のウェハ座標系のうち1つのウ
ェハ座標系が被測定ウェハWF2のウェハ座標系として
特定され、ステップT2(図6)において求めた測定点
に関する情報から被測定ウェハWF2における測定点を
決定することが可能となる。
【0107】F.被測定ウェハを用いたファインアライ
メント処理:図26は、図6のステップT4に示す被測
定ウェハWF2を用いたファインアライメント処理の手
順を示すフローチャートである。ステップT4における
処理は、測定位置決定手段162の制御(図4)の下に
行われる。ステップS401では、Rθステージ130
を制御して基準ウェハWF1上の測定基準点に対応する
被測定ウェハWF2上の測定基準点の位置に撮像領域F
Vを移動させる。被測定ウェハWF2における測定基準
点は、図19に示すウェハ座標系の座標値として登録さ
れている点である。したがって、ステップS401にお
いては、まず、Rθステージ130を制御するために、
ステップT3において特定されたウェハ座標系で表され
る測定基準点の座標値をステージ座標系の座標値に座標
変換する。なお、この座標変換は座標変換手段164に
より実行される。
【0108】図27は、被測定ウェハWF2上において
特定されたウェハ座標系とステージ座標系との関係を示
す説明図である。図27に示すU2−V2軸からなるウ
ェハ座標系は、図24に示すU2’β1a−V2’β1a
により表されるウェハ座標系がステップT3における処
理により特定されたものである。このように特定された
ウェハ座標系においては、図27に示すように、ステッ
プT2において登録した測定テンプレート画像の画像基
準点である測定基準点PM1〜PM15や、各測定基準
点PM1〜PM15からそれぞれの測定点M1〜M15
までの移動量ΔM1〜ΔM15が対応付けられる。
【0109】ウェハ座標系で表された各点は、前述した
式(2)と同様の2次元アフィン変換によってステージ
座標系に変換される。この座標変換により、測定基準点
PM1のウェハ座標系での座標値(UPM1,VPM1)wf
は、ステージ座標系での座標値(XPMβ1,YPMβ1)st
に変換される。また、測定基準点PM1から測定点M1
までの移動量ΔM1のウェハ座標系でのベクトル値(Δ
M1,ΔVM1)wfは、ステージ座標系でのベクトル値
(ΔXMβ1,ΔYMβ1)stに変換される。
【0110】ステップS401においては、このように
ステージ座標系に変換された座標値に従ってRθステー
ジ130を制御して、各測定点Mの近傍に存在する測定
基準点PMの位置に撮像領域FVを移動させる。なお、
上記のように、座標変換で得られた測定基準点PMのス
テージ座標値は測定基準点PMの予測位置を示してい
る。すなわち、座標変換で得られた測定基準点PMのス
テージ座標値は、図1のウェハ保持部100の下面10
0uがZ軸方向に垂直に配置されていない場合等には、
実際の測定基準点のステージ座標値から多少ずれる可能
性がある。そこで、本実施例では、測定基準点PMの予
測位置近傍で取り込んだ画像と予め登録した測定テンプ
レート画像との間でパターンマッチング処理を行い、パ
ターンマッチング処理の結果から正確な測定基準点の位
置を求める。
【0111】ステップS402においては、測定基準点
PMの予想位置近傍で撮像される画像を処理対象画像と
して取り込み、ステップT2において登録した測定テン
プレート画像TMM(図18)から複数個の回転テンプ
レート画像を準備して、パターンマッチング処理を行
う。ステップS403では、ステップS402において
マッチング度が最も高い回転テンプレート画像から、そ
の画像基準点である測定基準点PMのステージ座標値を
求める。このように、測定基準点PMの付近で、予め登
録された測定テンプレート画像TMMを用いてパターン
マッチング処理を行うことにより、被測定ウェハWF2
における測定基準点PMのステージ座標系での座標値を
正確に求めることができる。
【0112】ステップS404では、ステップS403
において求められた測定基準点PMを用いて測定点Mを
求め、測定点Mをステージ座標系での座標値として決定
する。測定点Mのステージ座標系での座標値は、ステッ
プS403において求められた測定基準点PMのステー
ジ座標系での座標値に、図27に示すようにステージ座
標系に変換された移動量ΔMをプラスすることによって
決定される。このように決定された測定点Mの座標値
は、ステップS403のパターンマッチング処理により
求められた正確な測定基準点PMを基準にして決定され
ているので、ステップS403のパターンマッチング処
理を省略して測定点Mの座標値をそのまま座標変換して
決定した場合に比べ、より精度の高い座標値として決定
されている。もちろん、S403のパターンマッチング
処理を省略したときの座標値を、測定点Mの座標値とし
て決定してもよい。
【0113】ステップS405では、他の測定点がある
か否かが判断され、他の測定点がある場合にはステップ
S401に戻ってステップS401〜S404の処理が
繰返される。こうして、被測定ウェハ上の複数の測定点
M1〜M15(図5)について、ステップS401〜S
404を繰返し実行することによって、各測定点の実測
位置を正確に決定することができる。各測定点における
測定処理(例えば膜厚測定)は、ステップS404とス
テップS405の間に行うことができる。あるいは、す
べての測定点に関してステップS401〜S404を繰
返して実行した後に、各測定点における測定処理を順次
実行するようにしてもよい。
【0114】以上、説明したように、本実施例では、ウ
ェハ座標の基準となる基準テンプレート画像を登録する
際に、その画像の回転対称性を示す属性情報(回転対称
性情報)も登録している。この属性情報により、基準テ
ンプレート画像が回転対称性を有する場合にも、複数の
ウェハ座標の候補のうちから1つのウェハ座標を特定す
ることができる。また、被測定ウェハにおけるウェハ座
標をパターンマッチング処理により決定する際には、属
性情報からそのパターンマッチング処理を行うべき処理
範囲(回転テンプレート画像の回転角度)を限定するこ
とができるので、比較的短時間でパターンマッチング処
理を行い、ウェハ座標を決定することが可能となる。こ
のようにすれば、任意の回転方向で保持されたウェハの
向きや位置を決定して、さらに、ウェハ上の正確な測定
点を決定することができる。
【0115】なお、この発明は上記の実施例や実施形態
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0116】(1)上記実施例において、ハードウェア
によって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置
き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによっ
て実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換え
るようにしてもよい。
【0117】(2)上記実施例においては、ウェハの回
転方向を決定するための第2の基準パターンを含む画像
として、ノッチNTを含む画像(ノッチテンプレート画
像)を用いているが、他のパターンを含む画像でもよ
い。すなわち、ウェハの回転方向を決定するための第2
の基準パターンとしては、ウェハ全体において同じパタ
ーンが存在しないものであればよい。ただし、ウェハ上
に同じパターンが複数存在する場合であっても、それら
のパターン全体を1つのパターン群として見たときに他
に同じパターン群がなければよい。
【0118】(3)上記実施例においては、ウェハ中心
付近に存在するパターンを含む領域の画像を第1のテン
プレート画像としているが、第1のテンプレート画像が
含むパターンは、ウェハ中心付近に存在するパターンで
なくてもよく、ウェハ中心付近から離れた位置のパター
ンでもよい。ただし、ウェハ中心付近のパターンであれ
ば、本実施例のようにRθステージの初期位置がウェハ
中心付近に設定されている場合に容易にそのパターンを
含む画像を撮像することが可能である。
【0119】(4)上記実施例においては、測定点Mの
近傍に存在するパターンを含む領域の画像を測定テンプ
レート画像TMMとして登録し、かつ、測定テンプレー
ト画像TMMの画像基準点を測定基準点PMとして登録
しているが、測定基準点PMは登録しなくてもよい。す
なわち、測定テンプレート画像TMMの画像基準点とし
て測定点Mを登録すればよい。こうすれば、被測定ウェ
ハにおいて測定点Mを決定する際に行う測定テンプレー
ト画像TMMを用いたパターンマッチング処理により、
直接、画像基準点である測定点Mを決定することができ
る。
【0120】(5)上記実施例では、ウェハ表面の任意
の位置を撮像するために、ウェハをウェハ保持部に固定
した状態で、撮像光学系(光学ユニット140)をRθ
ステージ130を用いて移動させているが、これに限ら
れない。すなわち、撮像光学系を固定しておいて、ウェ
ハを移動ステージに保持して移動させるようにしてもよ
い。さらに、ウェハと撮像光学系の双方を移動できるよ
うにしてもよい。例えば、ウェハをθ方向に回転させ、
撮像光学系をR方向に移動させてもよい。
【0121】(6)上記実施例では、ウェハの測定位置
決定装置について説明したが、この装置はウェハの回転
方向決定装置としても用いることができる。なお、ウェ
ハの回転方向のみを決定する場合には、図6に示すステ
ップT2,T4の処理を省略すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のウェハ測定位置決定装置を示す説明
図。
【図2】位置決め部120の動作を示す説明図。
【図3】フレームおよびウェハ保持部の変形例を示す説
明図
【図4】画像処理ユニット50の内部構成を示すブロッ
ク図。
【図5】実施例におけるウェハの位置合わせ処理の概要
を示す説明図。
【図6】実施例におけるウェハの位置合わせ処理の全体
手順を示すフローチャート。
【図7】図6のステップT1に示す基準ウェハWF1を
用いたプリアライメント前処理の手順を示すフローチャ
ート。
【図8】基準ウェハWF1のノッチNTを撮像する際の
処理を示す説明図。
【図9】ノッチテンプレート画像TMNとして指定され
る領域およびノッチ基準点PNを示す説明図。
【図10】基準ウェハWF1の中心付近を撮像する際の
処理を示す説明図。
【図11】図10に示す撮像領域FVに含まれ得る種々
のパターンを示す説明図。
【図12】3種類の基準テンプレート画像TMC1〜T
MC3の詳細を示す説明図。
【図13】本実施例における基準テンプレート画像TM
Cの領域およびウェハ基準点PCを決定する際の処理を
示す説明図。
【図14】登録された基準テンプレート画像の回転対称
性に関する属性情報を決定する手順を示すフローチャー
ト。
【図15】回転テンプレート画像の作成方法を示す説明
図。
【図16】図6のステップT2に示す基準ウェハWF1
を用いたファインアライメント前処理の手順を示すフロ
ーチャート。
【図17】Rθステージ130を制御して、撮像領域F
Vをウェハの中心付近から測定点付近に移動させる際の
処理を示す説明図。
【図18】測定点を含む撮像領域FVを示す説明図。
【図19】本実施例におけるステージ座標系とウェハ座
標系との関係を示す説明図。
【図20】図6のステップT3に示す被測定ウェハWF
2を用いたプリアライメント処理の手順を示すフローチ
ャート。
【図21】被測定ウェハ上における基準候補点を求める
手順を示すフローチャート。
【図22】準備された複数の回転テンプレート画像TM
Crの一部を示す説明図。
【図23】ステップS302bにおけるパターンマッチ
ング処理の結果から求められる基準候補点を示す説明
図。
【図24】図23(a)に示すウェハ基準点の基準候補
点に対応して生成されたウェハ座標系をステージ座標系
とともに示す説明図。
【図25】図23(b)に示すウェハ基準点の2つの基
準候補点に対応して生成された2つのウェハ座標系をス
テージ座標系とともに示す説明図。
【図26】図6のステップT4に示す被測定ウェハWF
2を用いたファインアライメント処理の手順を示すフロ
ーチャート。
【図27】被測定ウェハWF2上において特定されたウ
ェハ座標系とステージ座標系との関係を示す説明図。
【符号の説明】
30…制御操作ユニット 31…表示部 32…操作部 33…制御部 34…ステージ駆動部 35…ステージ座標読み込み部 50…画像処理ユニット 100,105…ウェハ保持部 100a,105a…ウェハ保持部の中心軸 100u,105u…ウェハ保持部の下面 102…ガイドリング 110,112…フレーム 120,124…位置決め部 120a〜120c…部分位置決め部 121…中心軸調整機構 122…平行度調整機構 130…Rθステージ 131…θステージ 132…Rステージ 136…モニタ 138…磁気ディスク 139…測定情報 140…光学ユニット 150…回転方向限定手段 152…撮像位置決定手段 154…パターンマッチング手段 158…回転方向決定手段 160…基準位置決定手段 162…測定位置決定手段 164…座標変換手段 210…CPU 212…バスライン 214…ROM 216…RAM 218…画像メモリ 240…入出力インタフェイス CP…チップ NT…ノッチ SL…スクライブライン WF…半導体ウェハ WF1…基準ウェハ WF2…被測定ウェハ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハ保持部に保持されたウェハの回転
    方向を決定する方法であって、(a)前記ウェハ上の第
    1の所定位置の近傍に存在して回転対称性を有する第1
    の基準パターンを含む第1のテンプレート画像と、前記
    第1の基準パターンの回転対称の回数nを示す回転対称
    性情報と、を予め準備する工程と、(b)前記ウェハ上
    の第2の所定位置の近傍に存在する第2の基準パターン
    を含む第2のテンプレート画像を予め準備する工程と、
    (c)前記ウェハ保持部に保持された状態で前記ウェハ
    上の前記第1の所定位置の近傍において第1の処理対象
    画像を撮像する工程と、(d)前記第1の処理対象画像
    内において前記第1のテンプレート画像と一致するマッ
    チング画像の方向を決定する工程と、(e)前記マッチ
    ング画像の方向と前記回転対称性情報とから、前記ウェ
    ハの基準方向としてn個の候補方向を決定する工程と、
    (f)前記回転対称の回数nが1の場合には、前記候補
    方向を前記基準方向として選択し、 前記回転対称の回数nが2以上の場合には、前記n個の
    候補方向から、前記ウェハ上の前記第2の所定位置を推
    定し、推定された前記第2の所定位置の近傍において第
    2の処理対象画像を撮像し、前記第2の処理対象画像に
    関して前記第2のテンプレート画像を用いたパターンマ
    ッチングを行うことによって、前記n個の候補方向の中
    から前記基準方向として適切な1つの方向を選択する工
    程と、を備えることを特徴とするウェハの回転方向決定
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のウェハの回転方向決定方
    法であって、 前記第1の所定位置は、前記ウェハの中心位置であり、 前記第2の所定位置は、前記ウェハの外縁上の位置であ
    り、 前記第2の基準パターンは、前記ウェハの外縁に形成さ
    れたノッチである、ウェハの回転方向決定方法。
  3. 【請求項3】 ウェハの回転方向を決定する装置であっ
    て、 前記ウェハの表面に平行な平面内における前記ウェハの
    位置に関しては所定の誤差範囲内で保持し得るウェハ保
    持部と、 前記ウェハ保持部に保持された前記ウェハ上の画像を撮
    像する撮像部と、 前記ウェハ上の第1の所定位置の近傍に存在して回転対
    称性を有する第1の基準パターンを含む第1のテンプレ
    ート画像と、前記第1の基準パターンの回転対称の回数
    nを示す回転対称性情報と、前記ウェハ上の第2の所定
    位置の近傍に存在する第2の基準パターンを含む第2の
    テンプレート画像と、を記憶するメモリと、 前記ウェハ上の前記第1の所定位置の近傍において撮像
    された第1の処理対象画像内において前記第1のテンプ
    レート画像と一致するマッチング画像の方向を決定する
    パターンマッチング部と、 前記マッチング画像の方向と前記回転対称性情報とか
    ら、前記ウェハの基準方向としてn個の候補方向を決定
    する候補方向決定部と、 前記回転対称の回数nが1の場合には、前記候補方向を
    前記基準方向として選択し、一方、前記回転対称の回数
    nが2以上の場合には、前記n個の候補方向から、前記
    ウェハ上の前記第2の所定位置を推定し、推定された前
    記第2の所定位置の近傍において撮像された第2の処理
    対象画像に関して前記第2のテンプレート画像を用いた
    パターンマッチングを行うことによって、前記n個の候
    補方向の中から前記基準方向として適切な1つの方向を
    選択する基準方向決定部と、を備えることを特徴とする
    ウェハの回転方向決定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のウェハの回転方向決定装
    置であって、 前記第1の所定位置は、前記ウェハの中心位置であり、 前記第2の所定位置は、前記ウェハの外縁上の位置であ
    り、 前記第2の基準パターンは、前記ウェハの外縁に形成さ
    れたノッチである、ウェハの回転方向決定装置。
  5. 【請求項5】 ウェハ保持部に保持された被測定ウェハ
    上の測定点の位置を決定する方法であって、(a)前記
    被測定ウェハ上の第1の所定位置の近傍に存在して回転
    対称性を有する第1の基準パターンを含む第1のテンプ
    レート画像と、前記第1の基準パターンの回転対称の回
    数nを示す回転対称性情報と、前記被測定ウェハ上にお
    ける前記第1の基準パターンの位置と前記被測定ウェハ
    上の所定の基準点との位置関係を示す基準点位置情報
    と、前記被測定ウェハ上における測定点の位置を示す測
    定点位置情報と、を予め準備する工程と、(b)前記被
    測定ウェハ上の第2の所定位置の近傍に存在する第2の
    基準パターンを含む第2のテンプレート画像を予め準備
    する工程と、(c)前記ウェハ保持部に保持された状態
    で前記被測定ウェハ上の前記第1の所定位置の近傍にお
    いて第1の処理対象画像を撮像する工程と、(d)前記
    第1の処理対象画像内において前記第1のテンプレート
    画像と一致するマッチング画像の位置と方向とを決定す
    る工程と、(e)前記マッチング画像の方向と前記回転
    対称性情報とから、前記被測定ウェハの基準方向として
    n個の候補方向を決定する工程と、(f)前記回転対称
    の回数nが1の場合には、前記候補方向を前記基準方向
    として選択し、 前記回転対称の回数nが2以上の場合には、前記マッチ
    ング画像の位置と前記n個の候補方向とから、前記被測
    定ウェハ上の前記第2の所定位置を推定し、推定された
    前記第2の所定位置の近傍において第2の処理対象画像
    を撮像し、前記第2の処理対象画像に関して前記第2の
    テンプレート画像を用いたパターンマッチングを行うこ
    とによって、前記n個の候補方向の中から前記基準方向
    として適切な1つの方向を選択する工程と、(g)前記
    工程(f)で決定された前記基準方向と、前記工程
    (d)で決定された前記マッチング画像の位置と、前記
    基準位置情報とから、前記ウェハ保持部に保持された状
    態における前記被測定ウェハの前記基準点の位置を決定
    する工程と、(h)前記工程(f)で決定された前記基
    準方向と、前記工程(g)で決定された前記基準点の位
    置と、前記測定点位置情報とから、前記ウェハ保持部に
    保持された状態における前記被測定ウェハ上の前記測定
    点の位置を決定する工程と、を備えることを特徴とする
    ウェハの測定位置決定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のウェハの測定位置決定方
    法であって、 前記第1の所定位置は、前記被測定ウェハの中心位置で
    あり、 前記第2の所定位置は、前記被測定ウェハの外縁上の位
    置であり、 前記第2の基準パターンは、前記被測定ウェハの外縁に
    形成されたノッチである、ウェハの測定位置決定方法。
  7. 【請求項7】 被測定ウェハ上の測定点の位置を決定す
    る装置であって、 前記被測定ウェハの表面に平行な平面内における前記被
    測定ウェハの位置に関しては所定の誤差範囲内で保持し
    得るウェハ保持部と、 前記ウェハ保持部に保持された前記被測定ウェハ上の画
    像を撮像する撮像部と、 前記被測定ウェハ上の第1の所定位置の近傍に存在して
    回転対称性を有する第1の基準パターンを含む第1のテ
    ンプレート画像と、前記第1の基準パターンの回転対称
    の回数nを示す回転対称性情報と、前記被測定ウェハ上
    における前記第1の基準パターンの位置と前記被測定ウ
    ェハ上の所定の基準点との位置関係を示す基準点位置情
    報と、前記被測定ウェハ上における測定点の位置を示す
    測定点位置情報と、前記被測定ウェハ上の第2の所定位
    置の近傍に存在する第2の基準パターンを含む第2のテ
    ンプレート画像と、を記憶するメモリと、 前記被測定ウェハ上の前記第1の所定位置の近傍におい
    て撮像された第1の処理対象画像内において前記第1の
    テンプレート画像と一致するマッチング画像の位置と方
    向とを決定するパターンマッチング部と、 前記マッチング画像の方向と前記回転対称性情報とか
    ら、前記被測定ウェハの基準方向としてn個の候補方向
    を決定する候補方向決定部と、 前記回転対称の回数nが1の場合には、前記候補方向を
    前記基準方向として選択し、一方、前記回転対称の回数
    nが2以上の場合には、前記マッチング画像の位置と前
    記n個の候補方向とから、前記被測定ウェハ上の前記第
    2の所定位置を推定し、推定された前記第2の所定位置
    の近傍において撮像された第2の処理対象画像に関して
    前記第2のテンプレート画像を用いたパターンマッチン
    グを行うことによって、前記n個の候補方向の中から前
    記基準方向として適切な1つの方向を選択する基準方向
    決定部と、 前記基準方向決定部で決定された前記基準方向と、前記
    パターンマッチング部で決定された前記マッチング画像
    の位置と、前記基準位置情報とから、前記ウェハ保持部
    に保持された状態における前記被測定ウェハの前記基準
    点の位置を決定する基準位置決定部と、 前記基準方向決定部で決定された前記基準方向と、前記
    基準位置決定部で決定された前記基準点の位置と、前記
    測定点位置情報とから、前記ウェハ保持部に保持された
    状態における前記被測定ウェハ上の前記測定点の位置を
    決定する測定位置決定部と、を備えることを特徴とする
    ウェハの測定位置決定装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のウェハの測定位置決定装
    置であって、 前記第1の所定位置は、前記被測定ウェハの中心位置で
    あり、 前記第2の所定位置は、前記被測定ウェハの外縁上の位
    置であり、 前記第2の基準パターンは、前記被測定ウェハの外縁に
    形成されたノッチである、ウェハの測定位置決定装置。
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