JPH11344604A - 採光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方法 - Google Patents

採光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方法

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JPH11344604A
JPH11344604A JP15254098A JP15254098A JPH11344604A JP H11344604 A JPH11344604 A JP H11344604A JP 15254098 A JP15254098 A JP 15254098A JP 15254098 A JP15254098 A JP 15254098A JP H11344604 A JPH11344604 A JP H11344604A
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fresnel prism
roll
sheet
transparent resin
polishing
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Tokuji Ogawa
徳治 小川
Kazumune Nakajima
一宗 中島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い範囲の入射光を採光することができるリ
ニアー型フレネルプリズム板を透明樹脂の溶融押し出し
法を用いて製造できるようにする。 【解決手段】 溶融押し出しされた透明樹脂のシート4
を溝付ロール2とポリッシングロール1との間に挟み込
んで採光用リニアー型フレネルプリズム板を製造するに
際し、一方の斜面の傾斜角度が80〜88°、他方の斜
面の傾斜角度が30±15°、深さが0.3〜1.5m
mのV字状溝がピッチ0.5〜3mmで表面に多数輪状
に設けられた溝付ロール2を用い、溝付ロール2の温度
を、ポリッシングロール1より高く、しかも透明樹脂の
ビカット軟化温度±20℃の温度とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば一般住宅、
工場、ビル、マンション等の建物に太陽光を取り入れる
ための採光窓、天窓、採光ドームに好適に使用できる採
光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】透明な採光板としてはガラス板が一般的
であるが、単なるガラス板は屈折力が弱いため、入射光
の方向によっては部屋の奥まで外光を取り入れにくく、
窓に近い部分だけは明るくなるものの、窓から離れるに
従って暗くなる。このため、野外からの入射光を部屋の
奥にまで効果的に取り入れることができるようにするこ
とが望まれている。
【0003】従来、上記採光状態を改良するために、透
明な樹脂板にフレネルプリズム形状を賦形したリニアー
型フレネルプリズム板を採光板として用い、広い範囲の
入射光を採光できるようにすることが提案されている
(特開平4−44001号公報、特開平9−54274
号公報、実願平4−31155号のマイクロフィル
ム)。また、樹脂板へのフレネルプリズム形状の賦形
は、通常、加熱した金型でのプレス加工で行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プレス
加工によるフレネルプリズムの賦形は、枚葉式であるた
めに作業能率が低く、特に金型内の空気の抜けが悪く、
均一な形状が得られ難い問題がある。また、大きい面積
を有するリニアー型フレネルプリズム板を成形するに
は、設備が大掛かりとなり、多大な投資を要し、コスト
高になる問題もある。更には、従来のリニアー型フレネ
ルプリズム板は、フレネルプリズムの頂部がほとんど曲
率半径を有しない尖った形状となっていると共に、色収
差によって採光に虹模様を生じ、リニアー型フレネルプ
リズム板単独で用いたり、一般的な平面ガラスと組み合
わせて用いたのでは自然な採光が困難で、凹凸面を有す
る型板ガラスと組み合わせて使用することが必要とな
る。
【0005】本発明は、広い範囲の入射光を採光するこ
とができ、しかも採光に虹模様を生じないリニアー型フ
レネルプリズム板を透明樹脂の溶融押し出し法を用いて
製造できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、リニアー型
フレネルプリズム板の製造について、従来の問題点を考
慮して透明樹脂の溶融押し出し法について鋭意検討し
た。まず、ロールの表面に微細なV字状溝の逆型を輪状
に施して一般の溶融押出し法を試みたところ、得られた
リニアー型フレネルプリズム板のフレネルプリズム形成
面には、均一な転写及びロールからの離型の点で問題が
あり、商品価値のないものしか得られなかった。そこ
で、フレネルプリズムに対応するV字状溝を有する溝付
ロールとすると共に、溝付ロールの温度、V字状溝の深
さ、その斜面の角度等を相互にコントロールすること
で、溝付ロールの転写性よく安定的に生産できると共
に、得られるリニアー型フレネルプリズム板におけるフ
レネルプリズム頂部が適度な曲率半径を有するものとな
り、この曲率半径を付与することで採光に虹模様が発生
しなくなることを見出し、本発明を完成したものであ
る。
【0007】即ち、本発明は、溶融押し出しされた透明
樹脂のシートを溝付ロールとポリッシングロールとの間
に挟み込んで、溝付ロールの溝形状をフレネルプリズム
としてシートに転写する採光用リニアー型フレネルプリ
ズム板の製造方法であって、一方の斜面の傾斜角度が8
0〜88°、他方の斜面の傾斜角度が30±15°、深
さが0.3〜1.5mmのV字状溝がピッチ0.5〜3
mmで表面に多数輪状に設けられた溝付ロールを用い、
溝付ロールの温度を、ポリッシングロールより高く、し
かも透明樹脂のビカット軟化温度±20℃の温度とする
ことを特徴とする採光用リニアー型フレネルプリズム板
の製造方法である。
【0008】また、本発明は、上記製造方法において、
溶融押し出しされた透明樹脂のシートを一旦ポリッシン
グロール間に挟み込んで冷却し、ポリッシングロール間
から出たシートの表面を透明樹脂のビカット軟化温度以
上に加熱してから溝付ロールとポリッシングロールとの
間に挟み込み、且つ、溝付ロールとポリッシングロール
間から出たシートの平滑面側を空冷しながら引き取るこ
とを特徴とする採光用リニアー型フレネルプリズム板の
製造方法とすることが好ましいものである。
【0009】更に、本発明は、シートの厚さを0.5〜
5mmとすること、及び、透明樹脂をメタクリル樹脂と
することが好ましいものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を図面に基づいて説明す
る。
【0011】図1は本発明で使用するリニアー型フレネ
ルプリズム板の製造装置の一例を示す概略図、図2は本
発明で用いる溝付ロール2の拡大図、図3は得られるリ
ニアー型フレネルプリズム板の一部を示す拡大斜視図で
ある。
【0012】図1中1は冷却用のポリッシングロール
(通常、表面は鏡面)、2は冷却及びフレネルプリズム
賦形用の溝付ロール、3は冷却用のポリッシングロール
(通常、表面は鏡面)、4は押し出されたシート、5は
Tダイリップ、6は引き取りロールである。中央に位置
する溝付ロール2の左右にポリッシングロール1,3が
配置されており、Tダイリップから押し出された透明樹
脂のシート4は、溝付ロール2と左側のポリッシングロ
ール1間から溝付ロール2と右側のポリッシングロール
3間を通って引き取りロール6で引き取られるものであ
る。また、溝付ロール2の表面には、図2に示されるよ
うに、微細なV字状溝が多数輪状に設けられている。
【0013】この図1に示される装置による場合、押し
出し機(図示されていない)内で溶融され、Tダイリッ
プ5を通して押し出された溶融状態の透明樹脂のシート
4は、直ちに、微細なV字状溝が多数輪状に設けられた
溝付ロール2とポリッシングロール1とで挟持されて冷
却される。この際、透明樹脂のシート4に、溝付ロール
2の表面に施されたV字状溝が転写されることによって
フレネルプリズムの賦形がなされ、更に溝付ロール2と
ポリッシングロール3間で冷却された後、引き取りロー
ル6により引き取られて、図3に示されるようなリニア
ー型フレネルプリズム板が得られる。このリニアー型フ
レネルプリズム板は、断面が連続した三角形状をなす多
数の凸条としてフレネルプリズムが形成されたものであ
る。
【0014】図1に示される装置による場合、溝付ロー
ル2の温度は、ポリッシングロール1より高く、しかも
透明樹脂のビカット軟化温度±20℃の温度であること
が必要である。溝付ロール2の温度がポリッシングロー
ル1の温度より低くなると、透明樹脂がポリッシングロ
ール1に巻き付きやすくなり、溝付ロール2へのシート
4の移行が困難となる。溝付ロール2の温度がポリッシ
ングロール1の温度より高くても、透明樹脂のビカット
軟化温度+20℃を超えて高くなると、溝付ロール2へ
のシート4の密着が強固となり、離型が悪くなって、ポ
リッシングロール3への移行が困難となり、透明樹脂の
ビカット軟化温度−20℃未満の温度となると、透明樹
脂の溝付ロール2への食い込みが鈍り、V字状溝のパタ
ーン転写が甘くなる。
【0015】図4は本発明で使用するリニアー型フレネ
ルプリズム板の製造装置の他の例を示す概略図で、この
図4に示される装置は、図1の装置とは溝付ロール2と
ポリッシングロール3の位置が逆になっており、ポリッ
シングロール1,3間から出たシート4を加熱するため
の加熱装置7と、ポリッシングロール3と溝付ロール2
間から出たシート4の平滑面側を空冷するエアスティッ
ク装置8を有するものとなっている。
【0016】図4に示される装置による場合、押し出し
機(図示されていない)内で溶融され、Tダイリップ5
を通して押し出された溶融状態の透明樹脂のシート4は
一端ポリッシングロール1,3間に挟み込まれて冷却さ
れ、ポリッシングロール1,3間を出たところで加熱手
段7で加熱された後、溝付ロール2とポリッシングロー
ル3間に挟み込まれてフレネルプリズムの賦形がなさ
れ、次いでシート4の平滑面側がエアスティック装置8
で空冷されながら引き取られることになる。加熱手段7
によるシート4の加熱は、溝付ロール2と接触する側の
シート4の表面を透明樹脂のビカット軟化温度以上とす
るものである。また、エアスティック装置8によるシー
ト4の空冷は、一端賦形されたV字状溝のパターンがシ
ート4の蓄熱によって崩れるのを防止するものである。
上記のように、一旦冷却してからこのような加熱と空冷
を行うことで、形状の転写性を改善することができる。
【0017】図4に示される装置による場合、図1に示
される装置において説明した理由と同じ理由から、溝付
ロール2の温度は、ポリッシングロール3より高く、し
かも透明樹脂のビカット軟化温度±30℃の温度である
ことが必要である。
【0018】尚、図1の装置と図2の装置のいずれによ
る場合でも、ポリッシングロール1,3の温度は、一般
的に60℃以上に設定することが好ましく、これによっ
てシート4の反りを防止しやすくなる。また、ポリッシ
ングロール3の方を高い温度に設定することが好まし
い。ポリッシングロール1,3間の温度差は65℃以内
とすることが好ましく、特に10〜30℃の温度差とす
ることが好ましい。
【0019】いずれの装置においても、ポリッシングロ
ール1,3と溝付ロール2の直径は特に制限はなく、ま
た同じ径に統一する必要もないが、通常直径は200m
m以上であり、特に250〜500mmの同一径が好ま
しい。。
【0020】いずれの装置においても、溝付ロール2の
表面に設けられているV字状溝は、ピッチが0.5〜3
mm、水平面を基準としたときの一方の斜面(以下、
「抜き勾配面」という))の傾斜角度が80〜88゜、
他方の斜面(以下、「フレネル面」という。)の傾斜角
度が30±15゜、深さが0.3〜1.5mmである。
【0021】V字状溝のピッチが0.5mm未満では、
V字状溝の深さが浅くなって良好な採光が困難となる。
また、V字状溝のピッチが3mm以上では、V字状溝が
深くなり過ぎて離型が困難となる。好ましくは0.7〜
1.5mmである。
【0022】V字状溝における抜き勾配面の傾斜角度
は、金型としての抜き勾配で決定される。即ち、この抜
き勾配面の傾斜角度は88゜を超えると離型性が悪く、
80゜未満では採光効率が悪くなる。好ましくは85±
2゜である。
【0023】フレネル面の傾斜角度は、採光する光の入
射角度に関係し、例えばフレネルプリズムのフレネル面
の傾斜角度を15゜とした場合、75゜以上の高度にあ
る太陽光は受光できないが、0〜75゜の太陽光及び散
乱光は受光できる。太陽光の高度角度は、緯度、季節及
び時間により刻々変化する。国内においては、春分の日
及び秋分の日前後における太陽の高度角は概ね50〜6
0゜である。従って、フレネル面の傾斜角度は30±1
5゜が最適である。
【0024】V字状溝の深さが0.3mm未満では、浅
過ぎて良好なフレネル面の成形が困難となり、1.5m
m以上では離型性が悪くなる。
【0025】溝付ロール2を製造するには任意の方法が
採用されるが、一般的には彫刻やエッチング加工等が好
ましく採用される。溝付ロール2の表面粗さは、JIS
・B−0601の6S以下が好ましい。
【0026】本発明によると、シート4をポリッシング
ロール1,3と溝付ロール2間に挟み込んだ時に、V字
状溝の底部コーナーに透明樹脂の未充填部を残すこと
で、フレネルプリズムの賦形性を大きく損なうことな
く、フレネルプリズムの頂部に適当な曲率半径を持たす
ことが可能となる。つまり、本発明によって得られるリ
ニアー型フレネルプリズム板表面のフレネルプリズム形
状は、押し出し時の透明溶融樹脂の粘度(流動性)によ
り異なるが、断面三角形状の凸条として形成されるフレ
ネルプリズムの高さがV字状溝の深さの概略1/2以上
で、フレネル面と抜き勾配面の傾斜角度が良好に転写さ
れていると共に、頂部が適度な曲率半径を有するものと
なりやすい。頂部の曲率半径Rは0.02〜0.3mm
が適当で、曲率半径Rが0.02mm未満では虹模様が
発生しやすく、0.3mm以上では採光性が不十分とな
りやすい。好ましい頂部の曲率半径Rは0.15±0.
1mmである。
【0027】本発明によって製造されるリニアー型フレ
ネルプリズム板の厚みは、一般的には0.5〜5mmの
範囲であるが、特に限定されるものではない。このリニ
アー型フレネルプリズム板の厚さは、ポリッシングロー
ル1,3及び溝付ロール2の各ロール間隔を調整するこ
とで決定される。シート4の厚さが0.5mm未満では
メルトバンク量の調整が難しくなり、5mmを超えると
表面が冷却されてもシート4内部の冷却が十分になりや
すく、内部からの熱で再びフレネル面が昇温し、一旦形
成されたリニアー型フレネルプリズム形状が崩れやすく
なる。
【0028】本発明で用いる透明樹脂とは、JIS・K
7105に準じて測定したくもり度が10%以下となる
樹脂である。具体的には、例えばメタクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−メチ
ルメタクリル共重合樹脂等が挙げられる。特に好ましく
採用されるものは、メタクリル樹脂である。
【0029】本発明で用いるメタクリル樹脂は、メタク
リル酸メチルを主体とする樹脂が挙げられ、これにはメ
チルメタクリレートの単独重合体、又はメチルメタクリ
レートとメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、アクリロニトリルアクリル酸、メタ
クリル酸,2−ヒドロキシアクリレート、無水マレイン
酸、スチレン、もしくはα−メチルスチレン等の共重合
可能なモノマーの何れか一つ以上との共重合体等が含ま
れる。これらは単独で用いても良くブレンドして用いて
も良い。透明性を維持しつつ耐衝撃性を持たせるために
は、メタクリル系ゴム弾性体を配合した耐衝撃性メタク
リル樹脂が用いられ、そのメタクリル系ゴム弾性体は、
特開昭53−58554号公報、特開昭55−9491
7号公報、特開昭61−32346号公報に開示されて
いる。
【0030】本発明のリニアー型フレネルプリズム板製
造においては、上記透明樹脂の色調、光学特性及びその
他の物性を損なわない範囲において、他の成分、例えば
充填剤、拡散剤、離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安
定剤、紫外線吸収剤等の添加剤を、透明樹脂原料の製造
時やシート成形時等の任意の過程において含有させるこ
とができる。本発明においては、高級脂肪酸、高級脂肪
酸エステル類の離型剤を配合しておくことが好ましいも
のである。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例で本発明を具体的に
説明する。尚、各実施例、比較例で示す値の測定方法は
次の通りである。
【0032】(1)フレネルプリズム断面形状 フレネルプリズム断面形状は、成形品サンプル小片をエ
ポキシ樹脂に包埋固化した後、ミクロトームによりフレ
ネルプリズム形成面の断面を削り出し、顕微鏡で拡大観
察し、フレネルプリズムにおけるプリズムピッチ、フレ
ネル面(V字状溝のフレネル面に対応する面)の傾斜角
度、抜き勾配面(V字状溝の抜き勾配面に対応する面)
の傾斜角度及び頂部の曲率半径Rを計測した。
【0033】(2)ビカット軟化温度 JIS・K7206に準拠して測定した。
【0034】実施例1 図1に示す装置を接続した押し出し機を用い、ビカット
軟化温度が113℃のメタクリル樹脂(商品名:デルパ
ウダー70H、旭化成工業製)を成形温度260℃で溶
融押し出しし、幅1200mmのTダイリップを通して
シートとし、直径350mmの溝付ロール(設定温度:
100℃)と直径350mmの鏡面状ポリッシングロー
ル(設定温度:110℃) で挟み、厚み2mm、幅12
00mmのリニアー型フレネルプリズム板を連続的に成
形した。
【0035】溝付ロールのV字状溝は、抜き勾配面の傾
斜角度が87°、フレネル面の傾斜角度が35°、深さ
が0.67mm、ピッチが1.0mmとした。
【0036】得られたリニアー型フレネルプリズム板の
小片についてフレネルプリズム断面形状の拡大観察を行
った結果を表1に示す。
【0037】実施例2 図4に示す装置を設けた押し出し機を用い、実施例と同
一条件で押し出し溶融シートとし、ポリッシングロール
(設定温度:100℃)間に挟み、引続き溝付ロール
(設定温度:90℃) に挟み込む前に遠赤外線ヒーター
でシート表面層のみ170℃に加熱した後、上記溝付ロ
ールとポリッシングロール間に挟み、厚み2mm、幅1
200mmのリニアー型フレネルプリズム板を連続的に
成形した。
【0038】溝付ロールのV字状溝は、抜き勾配面の傾
斜角度が87°、フレネル面の傾斜角度が35°、深さ
が0.67mm、ピッチが1.0mmとした。
【0039】得られたリニアー型フレネルプリズム板の
小片についてフレネルプリズム断面形状の拡大観察を行
った結果を表1に示す。
【0040】比較例1 溝付ロールの温度を80℃、ポリッシングロールの温度
を70℃とした以外は実施例1と同じ条件でリニアー型
フレネルプリズム板を成形し、得られたリニアー型フレ
ネルプリズム板の小片についてフレネルプリズム断面形
状の拡大観察を行った結果を表1に示す。
【0041】溝付ロールの温度が透明樹脂のビカット軟
化温度より33℃低い温度であり、V字状溝のパターン
転写が甘くなると共に、フレネルプリズム頂部の曲率半
径Rが大きく、良好なフレネルプリズム形状が得られな
かった。
【0042】比較例2 溝付ロールの温度を145℃とし、ポリッシングロール
の温度を80℃とした以外は実施例1と同じ条件でリニ
アー型フレネルプリズム板を成形したが、溝付ロールか
らの離型性が悪く、以後の測定にたえるリニアー型フレ
ネルプリズム板が得られなかった。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、広い範囲の入射光を採光することができるリニアー
型フレネルプリズム板を、透明樹脂の単なる溶融押し出
し法を用いて製造でき、このリニアー型フレネルプリズ
ム板を用いた大型の採光板を低廉な価格で提供すること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用するリニアー型フレネルプリズム
板の製造装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明で用いる溝付ロールの拡大図である。
【図3】本発明によって製造されるリニアー型フレネル
プリズム板の一部を示す拡大斜視図である。
【図4】本発明で使用するリニアー型フレネルプリズム
板の製造装置の他の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ポリッシングロール 2 溝付ロール 3 ポリッシングロール 4 シート 5 Tダイリップ 6 引き取りロール 7 加熱装置 8 エアースティック装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融押し出しされた透明樹脂のシートを
    溝付ロールとポリッシングロールとの間に挟み込んで、
    溝付ロールの溝形状をフレネルプリズムとしてシートに
    転写する採光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方
    法であって、一方の斜面の傾斜角度が80〜88°、他
    方の斜面の傾斜角度が30±15°、深さが0.3〜
    1.5mmのV字状溝がピッチ0.5〜3mmで表面に
    多数輪状に設けられた溝付ロールを用い、溝付ロールの
    温度を、ポリッシングロールより高く、しかも透明樹脂
    のビカット軟化温度±20℃の温度とすることを特徴と
    する採光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶融押し出しされた透明樹脂のシートを
    一旦ポリッシングロール間に挟み込んで冷却し、ポリッ
    シングロール間から出たシートの表面を透明樹脂のビカ
    ット軟化温度以上に加熱してから溝付ロールとポリッシ
    ングロールとの間に挟み込み、且つ、溝付ロールとポリ
    ッシングロール間から出たシートの平滑面側を空冷しな
    がら引き取ることを特徴とする請求項1に記載の採光用
    リニアー型フレネルプリズム板の製造方法。
  3. 【請求項3】 シートの厚さが0.5〜5mmであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の採光用リニアー
    型フレネルプリズム板の製造方法。
  4. 【請求項4】 透明樹脂がメタクリル樹脂であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の採光用リニ
    アー型フレネルプリズム板の製造方法。
JP15254098A 1998-06-02 1998-06-02 採光用リニアー型フレネルプリズム板の製造方法 Pending JPH11344604A (ja)

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