JPH113423A - 画像照合装置及び照合方法並びに照合プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像照合装置及び照合方法並びに照合プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH113423A
JPH113423A JP9152282A JP15228297A JPH113423A JP H113423 A JPH113423 A JP H113423A JP 9152282 A JP9152282 A JP 9152282A JP 15228297 A JP15228297 A JP 15228297A JP H113423 A JPH113423 A JP H113423A
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JP9152282A
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Hiroshi Tanaka
博 田中
Haruyoshi Toyoda
晴義 豊田
Naohisa Kosaka
直久 向坂
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Hamamatsu Photonics KK
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 指紋照合等に用いられる識別力が高く、高い
照合率を有する画像照合装置及び画像照合方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明の画像照合装置20は、2つの画
像に対して2種類の異なる画像演算を行う第1と第2の
画像相関演算部21、22と、これらの画像演算結果の
それぞれに基づいて画像の類似度を判定する第1と第2
の類似度判定部23、24及びこれらに接続された類似
度出力部25を備える。第1の画像相関演算部21で得
られた第1の相関値を第1の類似度判定部23で予め設
定された2つの異なるしきい値と比較し、両方のしきい
値の間にあるときには、さらに第2の画像相関演算部2
3で第2の相関値を求めて、第2の類似度判定部24で
判定することにより、類似度出力部25ではより正確な
類似度判定が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの画像間の類
似度を判定して画像を照合する装置、特に、指紋や網膜
などの画像を照合することにより個人を識別する人物照
合用の画像照合装置、画像照合方法、コンピュータによ
る画像照合に関する。
【0002】
【従来の技術】指紋や網膜などの画像を照合して個人を
識別する人物照合装置は、重要区域等への入退室管理な
どに広く用いられている。これらの装置は、予め登録さ
れた参照用画像と入力された照合画像の画像パターンを
比較して、画像が同一か否かで本人であるか否かを判定
するものである。
【0003】画像パターンを照合するパターンマッチン
グ技術には、画像相関演算を用いる方法がある。このよ
うな画像相関演算として、マッチド・フィルタリングを
用いる方法があるが、識別力が低いという欠点があっ
た。これに対して、河田らが「科学計測のための画像デ
ーター処理」(CQ出版社)で開示したフーリエ位相相
関法があり、この技術を指紋照合に応用した例が中島ら
の「位相限定相関法の原理と指紋照合への応用」(第2
回画像センシングシンポジウム)に開示されている。フ
ーリエ位相相関法はマッチド・フィルタリング法に比較
して画像パターンの形状の特徴を強調して識別を行うの
で高い識別力を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フーリエ位相
相関法を用いた前述の指紋照合装置でも、その照合率は
93.1%で、保安用の識別手段としては、識別力がま
だ不十分だった。これは、相関演算によって求めた類似
度を示す相関値のピークが画像自体の回転や歪みによ
り、本人についても小さくなりうること、他人であって
も画像の一部分が似ているとこのピークが高く出ること
があること、等による。つまり、この相関ピークの分布
には重なりが存在して、それが照合率を下げるため、十
分な照合率を達成することはできなかった。
【0005】本発明は、指紋照合等に用いられる識別力
が高く、高い照合率を有する画像照合装置及び画像照合
方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の画像照合装置
は、2つの画像の類似性を判定する画像照合装置であっ
て、(1)入力された2つの画像を表す信号間で第1の画
像相関演算を行い、第1の相関値を出力する第1の画像
相関演算部と、(2)第1の相関値を予め設定された値の
異なる2つのしきい値と比較して、第1の相関値が2つ
のしきい値の双方より小さい場合は、2つの画像は異な
ると判定し、第1の相関値が2つのしきい値の双方より
大きい場合は、2つの画像が同一であると判定して判定
結果を出力し、第1の相関値が2つのしきい値の間の値
である場合は、後続の比較処理を許可する許可信号を出
力する第1の類似度判定部と、(3)許可信号が出力され
た場合に、2つの画像を表す信号間で第1の画像相関演
算とは異なる第2の画像相関演算を行い、第2の相関値
を出力する第2の画像相関演算部と、(4)第2の相関値
を基にして2つの画像の類似性を判定して判定結果を出
力する第2の類似度判定部と、(5)第1あるいは第2の
類似度判定部の判定結果出力を基にして、2つの画像の
類似度を出力する類似度出力部と、を備えていることを
特徴とする。
【0007】これによれば、第1の画像相関演算により
得られた第1の相関値を予め設定された2つのしきい値
と比較することにより、相関値がいずれのしきい値より
大きい、すなわち類似度が十分に高い場合には、2つの
画像を同一と判定し、相関値がいずれのしきい値より小
さい、すなわち類似度が十分に低い場合には、2つの画
像は相違すると判定する。相関値が両方のしきい値の間
にある場合には、さらに第2の画像相関演算部、類似度
判定部による処理を行う。第2の画像相関演算は、第1
の画像相関演算と異なるので、第1の相関値と異なる第
2の相関値が得られる。つまり、第2の画像相関演算は
第1の画像相関演算と異なる指標による画像比較を行う
ことに相当する。したがって、第1の相関値で類似度判
定が困難な画像間でも第2の相関値は類似度判定を行う
のに十分な値を示す場合がある。
【0008】一方、本発明の画像照合方法は、2つの画
像の類似性を判定する画像照合方法であって、(1)2つ
の画像間で第1の画像相関演算を行い、第1の相関値を
求める第1の画像相関演算工程と、(2)第1の相関値を
予め設定した値の異なる2つのしきい値と比較して記第
1の相関値が2つのしきい値の双方より小さい場合は、
2つの画像は非類似と判定し、第1の相関値が2つのし
きい値の双方より大きい場合は、2つの画像は同一と判
定し、第1の相関値が2つのしきい値の間の値である場
合は、後続の比較処理を許可する第1の類似度判定工程
と、(3)第1の類似度判定工程が後続の比較処理を許可
した場合に、2つの画像間で第1の画像相関演算とは異
なる第2の画像相関演算を行い、第2の相関値を出力す
る第2の画像相関演算工程と、(4)第2の相関値を基に
して2つの画像の類似度を判定する第2の類似度判定工
程と、(5)第1あるいは第2の類似度判定工程における
判定結果を基にして、2つの画像の類似度を出力する類
似度出力工程と、を備えていることを特徴とする。
【0009】これによれば、第1の画像相関演算で得ら
れた第1の相関値で類似判定が困難な場合に、第1の画
像相関演算と異なる第2の画像相関演算を行うことによ
り、第1の相関値と異なる第2の相関値が得られ、これ
を用いて画像の類似度判定が行われる。
【0010】また、本発明のコンピュータに実行させる
画像照合プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体は、(1)入力された2つの画像情報間で第
1の画像相関演算を行い、第1の相関値を求める手順
と、(2)第1の相関値を予め設定した値の異なる2つの
しきい値と比較して、第1の相関値が小さい側の第1の
しきい値より小さい場合は、2つの画像は非類似と判定
し、第1の相関値が大きい側の第2のしきい値より大き
い場合は、2つの画像が同一であると判定して判定結果
を出力し、第1の相関値が2つのしきい値の間の値であ
る場合は、後続の比較処理に移行する手順と、(3)2つ
の画像情報間で第1の画像相関演算とは異なる第2の画
像相関演算を行い、第2の相関値を求める手順と、(4)
第2の相関値を予め設定された第3のしきい値と比較す
ることにより、2つの画像の類似度を判定して判定結果
を出力する手順と、を備えているコンピュータプログラ
ムを記憶していることを特徴とする。
【0011】この記録媒体中に格納された画像照合プロ
グラムをコンピュータに読み込ませることにより、該コ
ンピュータに前述の画像照合方法を実行するコンピュー
タプログラムが導入され、前述の画像照合をコンピュー
タにより行える。
【0012】さらに、それぞれの画像照合装置、画像照
合方法、画像照合プログラムにおいて第1の画像相関演
算は、フーリエ位相相関演算であり、第2の画像相関演
算は、フーリエ振幅相関演算であってもよい。
【0013】この場合は、第1の相関値は、フーリエ位
相相関演算による画像の形状の特徴を基にした類似度を
示し、第2の相関値は、フーリエ振幅相関演算による画
像の強度の特徴を基にした類似度を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。なお、図面においては同一の構成
部分については同一の参照番号を付し、重複する説明は
省略する。なお、以下の説明では、本発明の具体的な実
施形態として指紋を照合して人物確認を行う指紋照合装
置を例に挙げて説明する。
【0015】図1は、本発明の画像照合手段のシステム
構成図であり、図2は、図1の画像照合手段を含む指紋
照合装置のブロック構成図である。
【0016】まず、システム構成について図1を参照し
て説明する。2つの画像を構成する入力画像信号は、こ
れらの画像信号間にそれぞれ異なる画像相関演算を行
い、相関値を出力する第1、第2の画像相関演算部2
1、22に入力される。この第1の画像相関演算はフー
リエ位相相関演算であり、第2の画像相関演算はフーリ
エ振幅相関演算である。それぞれの演算内容の詳細につ
いては後述する。これらの画像相関演算部21、22の
それぞれは、対応する第1、第2の類似度判定部23、
24に接続され、相関値をもとに類似度を判定して出力
する。これらの類似度判定部23、24は、最終的に類
似度を出力する類似度出力部25に接続されている。ま
た、第1の類似度判定部23と第2の画像相関演算部2
2が接続されており、後述する一定の条件下で第2の画
像相関演算部22の処理を許可する許可信号が第1の類
似度判定部23から第2の画像相関演算部22に送られ
る。
【0017】次に、図2により、この画像照合手段20
を利用した指紋照合装置100の構成を説明する。この
指紋照合装置100は、指紋像を入力する撮像部50
と、画像照合を行う演算処理部60、処理結果を表示す
る表示部6及び各種の設定や操作を行うスイッチ等を備
えたパネル部7から構成されている。
【0018】ここで、撮像部50は、指紋を備える指先
を挟みこむように対向して配置され、指紋像を照射する
光源となる発光素子であるLED2と、一端が指を配置
する入力端面となると同時に、LED2によって照らさ
れた指紋像を伝送する多数の光ファイバを束ねて構成さ
れたファイバー光学プレート(FOP)3及びFOP3
の入力端面に対向する出力端面に接続され、FOP3に
よって伝送されてきた指紋像を2次元に配列された画素
により対応する電気信号に変換する2次元撮像素子であ
るCCD4を備えている。
【0019】一方、演算処理部60には、CCD4の出
力画像信号を1画像分デジタル化して蓄積記憶するフレ
ームメモリ5と、前述の画像照合手段20を含み実際の
演算処理を行うほか、装置全体の作動を制御するCPU
8と、比較処理時に入力画像と比較するのに用いられる
参照画像を蓄積しておくRAM9、参照画像を蓄積記録
しておくハードディスク10を備えている。CPU8に
は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の演算能
力が高い演算装置を使用することが好ましい。
【0020】続いて、図1〜4を用いて、本指紋照合装
置100の動作を説明する。図3は、この指紋照合装置
100の参照用画像の登録時の処理フロー図であり、図
4が照合時の処理フロー図である。
【0021】まず、指紋照合のためには、予め照合の際
の参照となる指紋(以下、参照用指紋と呼ぶ)を登録し
ておく必要がある。この登録動作を図3を参照して説明
する。まず、図2に示すパネル7上のスイッチ群を操作
して、登録モードに設定し、ID番号を設定して(S1
0)、指をFOP3の入力端面上に配置し、パネル7上
のスイッチを操作して指紋の読み取りを開始する。する
と、LED2a、2bが点灯して指先の指紋像を照ら
し、照らし出された指紋像は、FOP3を介してCCD
4に入射する。CCD4は、入射した指紋像を対応する
2次元マトリックスの電気信号に変換して出力する(S
11)。この画像はフレームメモリ5に一旦蓄積記憶さ
れる(S12)。CPU8は、フレームメモリ5に記憶
されたこの画像電気信号を読み出して、高速フーリエ変
換(FFT)を行う(S13)。この計算結果を行列RE
Fで表すと、
【0022】
【数1】 で表される。ここで、Aref、Brefは、それぞれ参照用
指紋画像のフーリエ変換結果の実部、虚部を表す行列値
である。この計算結果が前述のID番号と対応づけされ
てHD10内に蓄積記憶される(S14)。
【0023】続いて、図4を参照して、照合動作につい
て説明する。照合時は、パネル7上のスイッチ群を操作
して、照合モードに設定し、ID番号を設定して(S2
0)、指をFOP3の入力端面上に配置し、パネル7上
のスイッチを操作して指紋の読み取りを開始する。する
と、前述の参照モード時と同様に、FOP3を介してC
CD4に指紋像が入力され、CCD4は、入射した指紋
像を対応する電気信号に変換して出力する(S21)。
この画像はフレームメモリ5に一旦蓄積記憶される(S
22)。CPU8は、フレームメモリ5に記憶されたこ
の画像電気信号を読出し、高速フーリエ変換(FFT)
を行う(S23)。この計算結果を行列TAGで表すと、
(1)式と同様に、
【0024】
【数2】 で表される。ここで、Atag、Btagは、行列TAGの実数
部、虚数部を表す行列である。この計算結果TAGは、C
PU8からRAM9に出力されて、所定の位置に記憶さ
れる(S24)。
【0025】一方、CPU8は、HD10から入力され
たID番号を基に、参照用の指紋画像のフーリエ変換結
果を読み出して、RAM9の前述の計算結果TAGの記憶
位置とは異なる位置に記憶させておく(S25)。
【0026】次に、CPU8の第1の画像相関演算部2
1(図1参照)は、これらの照合用と参照用の指紋画像
のフーリエ変換結果の間で、第1の画像相関演算である
フーリエ位相相関演算を行う。
【0027】最初に、それぞれのフーリエ計算結果の各
行列内の個々の信号の振幅を1に限定して、位相情報の
みを抽出する位相限定処理を行う(S26)。この結果
として得られるそれぞれの位相情報画像REFpo、TAGpo
以下のように表される。
【0028】
【数3】
【0029】続いて、それぞれの画像情報のパワースペ
クトラムの規格化処理を行う(S27)。これは、画像
相関演算により最終的に得られる相関ピークの最大値を
画像に依存せずに一定条件で比較するために、パワース
ペクトラムの総和を一定値に保つための処理である。通
常は、前述の位相限定処理により個々の信号の振幅を1
に限定しているため、パワースペクトラムの総和は行列
内の項の数に等しくなるが、付加的処理を追加した場合
等には、パワースペクトラムの総和が画像により一定で
なくなるので、この規格化を行うことが好ましい。それ
ぞれの位相情報画像REFpo、TAGpoのパワースペクトラム
の総和REFsum、TAGsumは、以下のように表される。
【0030】
【数4】 したがって、規格化したそれぞれの位相画像情報RE
F"po、TAG"poは以下のように表される。
【0031】
【数5】
【0032】続いて、これらの規格化した位相画像情報
REF"po、TAG"poを複素合成して、合成画像Gを得る(S
28)。合成画像Gは、以下のように表される。
【0033】
【数6】
【0034】このGを逆フーリエ変換することにより、
位相限定相関が得られる(S29)。これが第1の相関
値に相当する。これは、参照用画像と照合用画像の間の
形状の類似度を表す指標であり、画像形状が類似するほ
ど相関ピークの高さが大きく、画像形状が非類似である
ほど相関ピークの高さは小さくなる。
【0035】次に、この第1の相関値をもとに、CPU
8内の第1の類似度判定部23(図1参照)で参照用画
像と照合用画像間の類似度の判定を行う。前述した第1
の相関値の特徴から、相関ピークの高さが許容範囲以内
で画像が類似することを示すときの高さを第1のしきい
値とし、相関ピークの高さが画像が確実に非類似である
ことを示すときの高さを第2のしきい値に予め設定して
おく。このとき、第1のしきい値は第2のしきい値より
大きな値となる。したがって、第1の類似度判定部23
は、相関ピークの高さを第1、第2のしきい値と比較す
る(S30)。第1のしきい値を超えたときには、照合
用画像は参照用画像と同一であると判定し、第2のしき
い値を下回るときには、照合用画像は参照用画像と相違
すると判定する。そして、相関ピークの高さが第1と第
2のしきい値の間にあるときには、類似性の判断が困難
であるため、さらに第2の画像相関演算を基にした第2
の判定処理を行うこととする。このために、第2の比較
処理を行うための許可信号を第2の画像相関演算部22
に対して発する。この許可信号としては例えば、第2の
画像相関演算部22の処理の可/不可を示すレジスタ中
のフラグのオン/オフで表すことができる。
【0036】続いて、第2の画像相関演算及び第2の判
定処理について説明する。前述した許可信号がオンのと
きには、図1に示す第2の画像相関演算部22は、第2
の画像相関演算により第2の相関値を求める。この第2
の画像相関演算にはフーリエ振幅相関演算が用いられ
る。この演算は、まず、前述したようにRAM9内に蓄
積されたフーリエ変換結果REF、TAGを読み出し、それぞ
れの行列全体を対応させてk個の複数の領域f1〜fk、g1
〜gkに分割する。そして、それぞれの領域について以下
のようにしてフーリエ変換結果の振幅の総和Ifi、Igi
(1≦i≦k)を求める(S31)。
【0037】
【数7】
【0038】そのうえで、各領域の強度Ifi、Igiの差
の絶対値を全領域について積算する(S32)。
【0039】
【数8】
【0040】領域分割することにより、全画素について
強度差を計算する場合と比較してフーリエ変換結果の画
像にずれや回転があった場合にその影響を打ち消す効果
があるので、比較が確実に行える。フーリエ変換結果の
振幅の分布、いわゆるフーリエ振幅面分布は同一の画像
ならば類似し、異なる画像ならば当然異なる分布を有す
る。したがって、(12)式の結果は、同一の画像なら
ば小さく、異なる画像ならば大きな値を示し、画像の類
似度を示す指標となる。これは、前述のフーリエ位相相
関演算では、均一化することにより無視されていたフー
リエ変換画像の振幅情報を基にしたものなので、位相相
関だけでは類似の判断が困難な画像間でも類似の判断を
行う指標となりうる。これが第2の相関値となる。
【0041】CPU8内の第2の類似度判定部24(図
1参照)では、この第2の相関値を予め設定された第3
のしきい値と比較し(S33)、第2の相関値がこの第
3のしきい値を上回るときには、照合用画像は参照用画
像と非類似であると判定し、この第3のしきい値を下回
るときには、同一であると判定する。
【0042】CPU8内の類似度出力部25(図1参
照)は、前述の許可信号がオフのときには、第1の類似
度判定部23の判定出力をもとに、前述の許可信号がオ
ンのときには、第2の類似度判定部24の判定出力をも
とにして、参照用画像と照合用画像が同一のときには、
本人であると判定し(S34)、非類似のときには他人
であると判定して(S35)それぞれに対応した信号を
出力する。
【0043】この出力信号をもとにCPU8は、判断結
果を表示部6に表示するとともに、外部へ判断結果に応
じた信号を出力する。この信号に応じて所定区域内へ入
室すするためのドアを開錠したり、特定の機器の使用を
許可すること等を行うことができる。
【0044】本願発明者は、本実施形態の指紋照合装置
の認識率を調べるための照合試験を行った。以下にその
照合試験結果について述べる。
【0045】照合試験は、500人から採取した指紋像
を用いて、参照用指紋像と同一の照合用指紋像が入力さ
れた場合、すなわち本人である場合に本人と正しく認識
する本人認識率と、参照用指紋像と異なる照合用指紋像
が入力された場合、すなわち他人である場合に他人と正
しく認識する他人排他率の両方を調べた。ここで、この
照合試験には、256×256画素のCCDで入力した
指紋像を用い、フーリエ振幅相関処理における領域分割
には、図5に示すように中心から円周方向に6分割径方
向に8分割した48分割の領域分割を用いた。
【0046】図6はフーリエ位相相関処理のみを用いた
場合の照合試験結果であり、図6(b)は、図6(a)
の拡大図である。ここでは、所定のしきい値以上の相関
値の場合は、本人と判定し、所定のしきい値未満の相関
値の場合は他人と判定することとした。同図の横軸は、
この設定したしきい値を示しており、縦軸は、そのしき
い値に対する本人認識率と他人排他率を示している。し
きい値を高く設定するほど本人認識率は低下するが、逆
に他人排他率は向上する。本人認識率と他人排他率が同
率となるのは、認識率(排他率)98.25%の場合
で、この時のしきい値(相関値)は0.068である。
【0047】次いで、本実施形態の照合試験結果につい
て述べる。図6の結果より、位相相関演算の第1及び第
2のしきい値としてそれぞれ0.070と0.066の
2つの値を用い、相関値が0.066以下の場合は他
人、0.070以上の場合は本人と判断するものとし
た。相関値が0.066より大きく、0.070より小
さい場合には、フーリエ振幅相関演算を行い、第3のし
きい値である指標Iより小さければ本人、大きければ他
人と判定した。このときの指標Iの数値と認識率の関係
を図7に示す。指標Iが大きいほど本人認識率は高くな
り、逆に指標Iが小さいほど他人排他率は高くなる。
【0048】図8はそれぞれの場合の本人認識率と他人
排他率の関係を比較したグラフである。フーリエ位相相
関処理のみの場合は相関ピークのしきい値を0.066
と設定した場合は、図6(b)より本人認識率が98.5
%で、他人排他率は97.5%となる。一方、本実施形
態では、図7より第3のしきい値である指標Iを840
とすることで、本人認識率98.5%のまま、他人排他
率を98.2%に向上させることができる。また、本人
認識率が他人排他率と同率となる場合も、98.4%で
フーリエ位相相関処理のみの場合よりも向上している。
【0049】したがって適正なしきい値を選択すること
により本人認識率、他人排他率の双方を向上させられる
ことが分かる。
【0050】以上の説明では、指紋照合装置に適用した
実施例について説明したが、照合する画像は指紋像に限
られるものではなく、網膜パターン等による他の人物確
認手段や工場の生産ラインでの位置決めや不良品チェッ
クなどの様々な画像認識に用いることができる。
【0051】また、ここでは、画像照合用に専門の装置
を使用した例について説明したが、画像入力装置、表示
装置等を接続したパソコンを用い、本発明の画像照合手
段をコンピュータプログラムにより実現してもよい。こ
の場合は、該プログラムはこれを記録した記録媒体によ
り提供される。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の画像照合
装置あるいは照合方法によれば、2つの画像信号に対し
て、第1の画像相関演算で求めた第1の相関値により確
実に画像の同一、非類似が判断できない場合には、第1
の画像相関演算と異なる第2の画像相関演算を行い、確
実に画像の同一、非類似が判定できる第2の相関値を求
めて画像の類似度を判定することができるので、1種類
の画像相関演算を行う場合に比べて画像の識別力が向上
する。
【0053】一方、本発明の画像照合方法は、コンピュ
ータプログラムとして実現でき、このプログラムはこれ
を記録した記録媒体により提供される。したがって、パ
ソコン等での実施が容易である。
【0054】さらに、第1の画像相関演算としてフーリ
エ位相相関演算、第2の画像相関演算としてフーリエ振
幅相関演算を行えば、識別力の高いフーリエ位相相関演
算で類似度の判定が困難な一部分が似通っている画像間
でも、フーリエ振幅相関演算により非類似画像の判定が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像照合手段のシステム構成図であ
る。
【図2】図1の画像照合手段を含む指紋照合装置のブロ
ック構成図である。
【図3】図2の装置の参照用指紋登録時の動作フロー図
である。
【図4】図2の装置の指紋照合時の動作フロー図であ
る。
【図5】照合試験で用いたフーリエ振幅相関処理におけ
る領域分割図である。
【図6】フーリエ位相相関処理のみを用いた場合の指紋
照合試験結果を示す図である。
【図7】図2の装置の指紋照合試験結果を示す図であ
る。
【図8】図6と図7に示される試験結果の本人認識率と
他人排他率の関係を比較したグラフである。
【符号の説明】
2…LED、3…FOP、4…CCD、5…フレームメ
モリ、6…表示部、7…パネル部、8…CPU、9…R
AM、10…HD、20…画像照合手段、21…第1の
画像相関演算部、22…第2の画像相関演算部、23…
第1の類似度判定部、24…第2の類似度判定部、25
…類似度出力部、50…撮像系、60…演算処理部、1
00…指紋照合装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの画像の類似性を判定する画像照合
    装置において、 入力された前記2つの画像を表す信号間で第1の画像相
    関演算を行い、第1の相関値を出力する第1の画像相関
    演算部と、 前記第1の相関値を予め設定された値の異なる2つのし
    きい値と比較して、前記第1の相関値が前記2つのしき
    い値の双方より小さい場合は、2つの画像は非類似と判
    定し、前記第1の相関値が前記2つのしきい値の双方よ
    り大きい場合は、2つの画像が同一であると判定して判
    定結果を出力し、前記第1の相関値が前記2つのしきい
    値の間の値である場合は、後続の比較処理を許可する許
    可信号を出力する第1の類似度判定部と、 前記許可信号が出力された場合に、前記2つの画像を表
    す信号間で前記第1の画像相関演算とは異なる第2の画
    像相関演算を行い、第2の相関値を出力する第2の画像
    相関演算部と、 前記第2の相関値を基にして前記2つの画像の類似性を
    判定して判定結果を出力する第2の類似度判定部と、 前記第1あるいは第2の類似度判定部の判定結果出力を
    基にして、前記2つの画像の類似度を出力する類似度出
    力部と、 を備えていることを特徴とする画像照合装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の画像相関演算は、フーリエ位
    相相関演算であり、前記第2の画像相関演算は、フーリ
    エ振幅相関演算であることを特徴とする請求項1記載の
    画像照合装置。
  3. 【請求項3】 2つの画像の類似性を判定する画像照合
    方法において、 前記2つの画像間で第1の画像相関演算を行い、第1の
    相関値を求める第1の画像相関演算工程と、 前記第1の相関値を予め設定した値の異なる2つのしき
    い値と比較して、前記第1の相関値が小さい側の第1の
    しきい値より小さい場合は、2つの画像は非類似と判定
    し、前記第1の相関値が大きい側の第2のしきい値より
    大きい場合は、2つの画像が同一であると判定し、前記
    第1の相関値が前記2つのしきい値の間の値である場合
    は、後続の比較処理を許可する第1の類似度判定工程
    と、 前記第1の類似度判定工程が後続の比較処理を許可した
    場合に、前記2つの画像間で前記第1の画像相関演算と
    は異なる第2の画像相関演算を行い、第2の相関値を求
    める第2の画像相関演算工程と、 前記第2の相関値を基にして前記2つの画像の類似度を
    判定する第2の類似度判定工程と、 前記第1あるいは第2の類似度判定工程における判定結
    果を基にして、前記2つの画像の類似度を出力する類似
    度出力工程と、 を備えていることを特徴とする画像照合方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の画像相関演算は、フーリエ位
    相相関演算であり、前記第2の画像相関演算は、フーリ
    エ振幅相関演算であることを特徴とする請求項3記載の
    画像照合方法。
  5. 【請求項5】 入力された2つの画像情報間で第1の画
    像相関演算を行い、第1の相関値を求める手順と、 前記第1の相関値を予め設定した値の異なる2つのしき
    い値と比較して、前記第1の相関値が小さい側の第1の
    しきい値より小さい場合は、2つの画像は非類似と判定
    し、前記第1の相関値が大きい側の第2のしきい値より
    大きい場合は、2つの画像が同一であると判定して判定
    結果を出力し、前記第1の相関値が前記2つのしきい値
    の間の値である場合は、後続の比較処理に移行する手順
    と、 前記2つの画像情報間で前記第1の画像相関演算とは異
    なる第2の画像相関演算を行い、第2の相関値を求める
    手順と、 前記第2の相関値を予め設定された第3のしきい値と比
    較することにより、前記2つの画像の類似度を判定して
    判定結果を出力する手順と、 を備えるコンピュータに実行させる画像照合プログラム
    を記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記第1の画像相関演算は、フーリエ位
    相相関演算であり、前記第2の画像相関演算は、フーリ
    エ振幅相関演算であることを特徴とする請求項5記載の
    コンピュータに実行させる画像照合プログラムを記憶し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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