JPH1134189A - 立方構造体からなる、多目的形成部材および工法としてリサイクル可能な製品 - Google Patents

立方構造体からなる、多目的形成部材および工法としてリサイクル可能な製品

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JPH1134189A
JPH1134189A JP9228802A JP22880297A JPH1134189A JP H1134189 A JPH1134189 A JP H1134189A JP 9228802 A JP9228802 A JP 9228802A JP 22880297 A JP22880297 A JP 22880297A JP H1134189 A JPH1134189 A JP H1134189A
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honeycomb structure
cubic
strips
cubic structure
sand
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Hitoshi Hatano
倫 波多野
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Nihon Solid Co Ltd
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Nihon Solid Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル可能な形状構造体を開発する。 【解決手段】 立方構造体からなるリサイクル可能な製
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】従来各種の分野でリサイクルが叫ばれて
いるが、未だ効率的にリサイクル可能なものは殆どな
く、ゆえに膨大な産業廃棄物等を生み出し、大きな社会
問題となっている現状である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、自
然のいたるところに生じている多数柱状体を配列した立
方構造体(以下立方構造体という)、特にハニカム構造
体を多目的、多用途に用いることができる、リサイクル
等可能な形状構造体として、種々検討を重ねた結果本発
明を完成するに至った。
【0003】
【課題を解決するための手段】すなわち、自然は数十億
年の年月の中で最短、最少のエネルギーで最強となる形
状を作り上げ今日に至っている。近来、自然の形象や構
造が、あるパターンの繰り返しによるものであることが
解明されてきているが、本発明者は、自然を凝らし、連
なったハニカム構造体こそ最少のエネルギーで最高の効
果をもたらす無機、有機体の最終構造体の高次元物体と
して思考すれば、一物品、一工法としてだけではなく、
あらゆる工夫応用が可能なことに着眼し開発を行った。
【0004】ハニカム構造体は、自然の中で蜂の巣、岩
石、亀甲、花、細胞等数多く見られる。これは120度
で交わる角度をもつ最短で最も密着した最強の形をなし
ているからである。ゆえに連なった六角立方体は、自然
の形状である渦、ゆがみ、凹凸、流れ等を同様に作り出
すことができ、それにより剛構造でありながらフレキシ
ブルで柔構造をも形成可能とする究極の形状と構造であ
る。
【0005】本発明者はこの六角立方体が持つ根本原理
として、高密度で通気、通水等の透過性に優れ、多くの
接触面を持ち、しかも軽量で畳めば非常にコンパクトに
なり、また柔軟性を持ちながら高い強度を得ることがで
きるという点を見極め、自然の中で培われてきた、この
強い形状構造を人間社会の物や生活に取り入れること
で、最も優れた、壊れにくく、また同形状であるためリ
サイクル可能な物として、立方構造体が、様々な形態に
利用できる方法を考案した。
【0006】次に本発明で用いる立方構造体について説
明する。図1は本発明に使用する立方構造体の一種であ
るハニカム構造体を製作するための状態図である。まず
紙体1に任意の間隔を設けて糊帯2a,2b,2c,2
d,2eを設ける。次にこの紙体1の糊帯部が設けられ
た面に別の紙体3を重ね合わす。さらにこの紙体3に前
記した糊帯の中間位置に糊帯部4a,4b,4c,4
d,4eを設けた後紙体5をその上に重ねあわせて貼付
する。このようにして順次同じ操作を繰り返して紙体を
重ねあわせることによって図2に示すような紙製立方構
造体が調整される。
【0007】本発明の立方構造体は使用目的によって大
きさ等適宜のものを製作することができる。そして立方
構造体の一つ一つの柱状体も目的に合わせて種々の形
状、大きさに調整できる。立方構造体の素材も前記した
紙(段ボール紙を含む)の他、木、ゴム、合成樹脂、金
属(形状記憶合金を含む)、天然繊維、合成繊維の織布
等があげられ、またそれらを編んで成形したものでも可
能である。そして前記素材で可撓性を有するものには必
要によりアクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリビニル
アルコール、澱粉糊等を含浸させたり、塗布することも
できる。
【0008】本発明の立方構造体の柱状体の形状は前記
したハニカム構造体のように六角柱状体の他、三角柱状
体、四角柱状体、円形柱状体とすることもできる。
【0009】前記のようにして製作されたハニカム構造
体の一例を図3に示す。ハニカム構造体は図4に示すよ
うにコンパクトになり運搬にも軽量で優位性がある。ま
た利用方法により図5のように底板を付帯固定した場合
や天板を付けたりすることも可能である。さらに又釘や
各種接着材等で底板に固定することによって面積を広げ
ることもできる。
【0010】以下立方構造体のうち特にハニカム構造体
を用いた、その利用法を図面を参照しながら説明する
が、もちろん他の形状を有する立方構造体でも同様に行
える。従って本発明は、以下の説明にのみ限定されるも
のではない。まず衝撃吸収力を利用して次のような利用
方法があげられる。例えば高価で芸術的、文化的価値の
高い茶器などは、棚に並べておいたり、箱から出し入れ
する時、振動等でぶつかったり擦れ合ったりして壊れた
り、破損の原因になり易い。そこでハニカム構造体で図
6に示すように器の周りを囲うことにより他の物との擦
れや欠けを防ぐことができ、底板をつけたり、棚の上に
ハニカム構造体を敷くことにより、更に効果を上げるこ
とができる。さらにハニカム構造体は柔構造のため任意
の形が作りやすく、図7のように、そのまま箱に入れて
簡単に収納することも可能である。
【0011】また椅子や棚等家具の脚、底部に底板をつ
けたハニカム構造体を貼り付けることにより振動や擦れ
から家具を保護することができる。
【0012】この力を壁面に利用すると、例えば絵画な
どは通常上部の一点、もしくは下部二点でその重量を支
えているのが現状であるが、図8に示すように額縁裏に
ハニカム構造体を任意の個所に複数貼り付けることによ
り、壁を汚すことなく、面の摩擦で額縁の重量を支える
ことができ、釘の補強材となり額縁の安定を図ることが
できる。さらにハニカム構造体の厚さを調節することに
より、絵画を壁と平行に保つことができ、現在多く見ら
れるような絵画が前面に傾斜した状態をさけることがで
きる。また額装としてハニカム構造体を利用することに
より美感を上げることもできる。
【0013】その他のものとして、冷蔵庫等の電化製品
のパッキング材やビルの基礎振動吸収(耐震ゴム)(図
9)や防舷材(ゴム)(図10)、内蔵ゴム等、あらゆ
る角度からの衝撃もショックを吸収緩和できる。
【0014】次にハニカム構造体の濾過性を利用してス
トレーナー、沈砂池等の濁水フィルター、また通気性を
利用して網戸、通気扉、冷暖房の排気フィルター、衣類
干し、靴底やタンス底部敷物、帽子、ゴキブリ白蟻等害
虫拿捕材、魚礁等に利用できる。
【0015】図11はハニカム構造体をストレーナーと
して利用する場合の一例である。ハニカム構造体を、ド
ーナツ状となるよう成形し、台所の排水部に取り付ける
ことによりストレーナーとして利用ができる。本製品は
使用する排水部に合わせて大きさを調節することがで
き、また素材により油処理剤やその他処理剤を含侵、ま
たは塗布させておくことにより、家庭内で油や洗剤等を
処理することができ、また紙や綿等の天然繊維で製作し
た場合、安価で廃棄も容易という利点がある。なおこれ
らは製品は形状を変えて、洗面所や風呂場、洗濯の排水
部にも利用できる。
【0016】濾過性という点で沈砂池や釜場などの濁水
フィルターとしての利用もできる。図12はその一例で
あるが、水を多面に接触させることができるためストレ
ーナーと同様に処理剤を含侵または塗布することで高い
沈降除濁効果を得ることができ、経済的でもある。
【0017】次に網戸としての利用の一例をあげる。ハ
ニカム構造体は柔軟性にも優れるため引き戸との一体型
網戸が実現できる。従来、網戸を取り付ける場合、雨戸
とガラス戸、網戸の計3本の燦が必要であった。さらに
折り畳み式網戸の場合、新規のレールおよび枠が必要と
なり合理的でない。本網戸は引き戸と一体型であるた
め、上記のような不都合がなく、両者が同一線上で移
動、開閉が可能であるため、閉め忘れや隙間から虫が入
るといった問題も解消される。図13は、ガラス戸を開
けると同時に網戸部が広がる様子を、図14は、ガラス
戸を閉じてゆけば、網戸部も縮む様子を示した一例であ
る。なお網戸部のハニカム構造体には必要により任意の
間隔で筋体を縦に設けることによって網戸部が湾曲する
のを防ぐことができる。また連なった立方体であるた
め、光の差し込む位置によりさまざまな三次元の模様を
楽しむことができる。また網部に模様をつけることによ
り、外部から見え難くすることも可能である。なお、従
来の折り畳み網戸との併用も可能であり、ガラス戸と一
体化する上で鍵の位置やガラス戸、取り付け戸の掘り込
み等も簡単なリフォームで処理することができる。
【0018】またハニカム構造体は通気扉としても利用
できる。ハニカム構造体を扉の一部に用いれば、扉を閉
めた状態で通気、採光を得ることもできる。また図15
に示すとおりハニカム構造体を扉の下部に使用すること
で、家庭で飼われている小動物が少し押すだけで自由に
出入りすることができ、そこから漏れる光により、暗が
りでも容易に扉の位置を知ることができる。なお、扉近
くに照明具を取り付ければ、更に効果的である。
【0019】その他、通気性効果として靴や衣類の蒸れ
防止として下駄箱や靴箱、衣類タンスの底に、側面に通
風穴を設けたハニカム構造体を敷くことにより、通気を
保つことができ、蒸れや黴、湿気を防ぐことができる。
なおこの時にハニカム構造体の側面に通風の為の穴を複
数開けることでさらに効果が期待できる。また衣類の場
合は一つの引き出し内に何枚も重ね手収納するのが常で
あるが、その場合にも各間にハニカム構造体を挟み込み
ことにより空気の層を作ることができる。
【0020】本発明のハニカム構造体を複数枚重ねて間
に下着等を挟み込み、縦横に使用することで、図16の
ように衣類干しとしても利用できる。この場合、通風性
に加え、立体構造により下着が外から見えにくいという
利点がある。
【0021】次にハニカム構造体の持つ高密度、高強
度、柔軟性の特性を生かし、また連続したコップ状構造
により一時に大量の滞泥、滞水が可能となる点などによ
り、土や水・降雨水・ヘドロ・コンクリート等の流体・
軟弱土等の、型枠体や運搬枠または脱水乾燥枠としての
利用、筑山形成保持、埋立地の仲仕きり堤、仮設壁土
嚢、角度のあるマウント形成、軟弱地盤強度向上材、陶
器の鋳型等にも利用できる。以下その利用例を上げる。
【0022】従来、シートパイルやコンクリート壁面、
石・砂積み、土嚢等の使用で、中仕切り堤や余水吐その
他様々な工事が行われてきたが、工費と技術人員を要し
た大掛かりなものとなるため、その改良法が望まれてい
た。まず図17に示すような底板をつけたハニカム構造
体に土等をいれることにより、安定したマウントを形成
でき(図18)、仮設壁としての土嚢や壁を容易に安価
に設けられる。また図19に示すような曲線や複雑な形
も容易に形作れるため、任意のマウントや壁の形成が可
能である。また、地面の上に直接、ハニカム構造体を組
合わせることで、従来行われているような釜場等を掘る
ことなく、地上に直に釜場や堀等を作ることもできる。
【0023】また、砂など流れやすいものでマウント形
成の土台を作る場合は、ハニカム構造体に砂を入れ、土
台を作ることで、流水、風などによる砂の流動がないの
で砂の使用量が少なくて済み安定度も高く、土捨量を最
大限投入する容量を確保できる。なお、均し石の仮枠と
して砂、土、コンクリート等他を充填して、自然石の採
掘による環境廃棄をすることなく施工でき、極めて安価
な護岸築堤が可能である。
【0024】すなわち、本発明の立方構造体は図21に
示したような使用方法もできる。図21はあ埋立区域を
ハニカム構造体で囲繞し、その前面に防護堤を設けた場
合の模型を示したものである。すなわちハニカム構造体
で埋立区域を囲繞する。ハニカム構造体の柱状体には例
えばセメント、土、砂等を充填することによって固定さ
れる。そして必要により埋立区域の前面にハニカム構造
体による波浪等を防ぐための防護堤を設けてもよい。こ
の防護堤の柱状体には前記と同様にコンクリート、土等
を充填することによって固定される。
【0025】また防護堤等には通常該防護堤を波浪等か
ら保護するために、その前面に均し石等を行うのが一般
的である。図21の模型写真における左側部が従来工法
による方法である。すなわち砂等により盛り土しその上
に砂等が流出しないように捨石を積み重ねて設けられて
いた。このような従来工法では採石による自然破壊また
砂等も大量に必要である。
【0026】一方、図21の模型写真の右側にあるよう
にハニカム構造体にコンクリート等を充填することによ
って捨石の役割をはたす。(なお写真ではハニカム構造
体から出した状態のものである。)そして均し石の前面
にハニカム構造体に砂等を充填したものを設置すれば、
従来より使用する砂の使用量を極端に減らすことができ
好適である。
【0027】図22は図21の均し石部の一部拡大写真
であり左側が従来工法によるものであり、一方右側が本
発明のハニカム構造体を用いた工法である。
【0028】本発明のハニカム構造体を台形仮枠として
利用する場合には、ハニカム構造体を台形に成型し、設
置個所に設けた後、該ハニカム構造体の柱状体内に土砂
等を充填することによって容易に仮枠を設けることがで
きる。
【0029】また浚渫土(ヘドロ等)などによって埋立
を行う場合、該埋立区域内に紙製ハニカム構造体を設
け、該ハニカム構造体の柱状体内に浚渫土を充填すれ
ば、充填後にハニカム構造体自体が、ペーパードレンあ
るいはサンドドレンのような役割をはたすので浚渫土中
の水分を早期に抜くことができる。さらにある程度水分
が抜けたときに、さらに上部にハニカム構造体を載置し
て前記と同様にしてハニカム構造体の柱状体内に浚渫土
等を充填することができる。このように本発明のハニカ
ム構造体を使用すれば多段に重ねて用いることができる
ので、従来の埋立工法に比べて単位面積当たりの浚渫土
の処理量が飛躍的に向上する。またダム湖、港湾の浚渫
土の捨て場所の確保が容易でなかったが、例えばダム湖
等の近場にハニカム構造体を設置してここに浚渫土を充
填して一時脱水仮置すれば搬送することが容易となる。
また乾燥土となれば客土した空間に積み上げることによ
り広い面積を必要とすることなく大量の浚渫土を処理す
ることができる。
【0030】本発明のハニカム構造体は中仕切り潜堤と
しても利用することができる。すなわち、潜堤を設けヘ
ドロ、砂等が堆積して浅くなってもハニカム構造体によ
って、風等による水面の汚染が少ない、また水位が上昇
しても容易に築堤の上に壁面を形成することができる。
【0031】降雨時の泥水処理においても降水量と開発
地の広さによって処理量が異なるが、本発明のようにハ
ニカム構造体によって滞水池、滞水壁等を予め敷設しお
けば降雨水と土砂の沈殿ポケットとなり、河川、海域の
汚濁を従来の沈殿池や沈砂池のみで処理する必要もなく
なるので、好ましい。また開発(農地も含め)斜面や農
地の斜面または通水面にハニカム構造体を敷設すること
によって保水滞泥させることができる。この際、ハニカ
ム構造体に硫酸バンド、硫酸第一鉄等を含浸させておけ
ばより効果的である。
【0032】また近年ごみ処理は焼却による減量化が進
んでいるが、これらから排出される石炭灰、スラグ、
灰、ヘドロ、赤泥等は運搬に莫大な費用がかかるが、そ
れらを硬化剤や繊維性物と混錬してハニカム構造体に充
填することによって軽量骨材が製造できる。このように
本発明のハニカム構造体は、型枠としても利用できる。
【0033】本発明の柱状体の目を細かくして、ハイヒ
ールのかかとが入らないような大きさにしたハニカム構
造体を路盤材として使用すれば、柱状体部に保水し、地
下に透水することができるので、降水時の透水路盤材と
して利用することができる。
【0034】本発明のハニカム構造体は、魚巣としても
利用でき、また養殖池の底部に設置することによって残
餌を柱状体に納めることができるので、拡散することが
なく、また該柱状体内からポンプ等を用いて容易に回収
することもできる。
【0035】さらに従来の従来の土嚢は、積み重ねると
互いに隙間が空き止水性が悪かった。本発明のハニカム
構造体は、隣同士がぴったり密着するため止水性、形状
保持が極めてよく、例えば布性枠として大量埋立土を土
地造成する場合、底部に透水部、穴等を設け、例えばハ
ニカム構造体の端部外郭を杭、充填石、砂、投入土砂等
で予め固定し、中央部や片単部よりポンプ船、ポンプ、
水搬ベルト工法で充填することが可能となる。また、各
部は大きな強度がかからない可撓性であるので、護岸に
直接大きな力がかからないので、護岸建設費も安価で短
期土地造成並びに大型ポンプの船での土捨てが可能であ
る。河川、湖沼、ダム、港湾、海域、空港等の界は辻の
一時保水、脱水、飛砂防止、汚濁防止等に使用するもの
である。密着性は、計算で透水、止水性を考慮するもの
である。
【0036】また、下水道処理では活性汚泥法が使用さ
れているが、低濃度汚泥(MLSS)が低い場合100
から300%位のスラリー循環を行い、大量の電気と大
型ポンプを要するが、バッ気槽内に沈殿池引抜汚泥を上
記布製等のハニカム構造体に返送し、清澄液は外部へ、
そして濃厚汚泥だけをバッ気槽に必要量だけ返すことに
より活性汚泥濃度をあげ、沈降性を高めることができる
フィルター工法としても利用できる。
【0037】また近来、産業廃棄物の副産物として問題
となっているヘドロ、富栄養化泥土、石炭灰、鉄鋼スラ
グ、赤泥、古紙等やセメント等水分を多く含む物を、ハ
ニカム構造体に流し込むことにより、多接触面を持つ特
性を生かし、水抜きが容易で乾燥も速く、自然に見られ
るようなひび割れを作り、早期に土塊状に形成すること
ができ、使用時にはそのまま運搬できる利点もある。ま
た軟弱地盤の重力盛り土をした時、大量の砂や土を使っ
た場合の飛砂の防止やヘドロ等の乾燥、地盤圧密に長期
間を要したが、これにより短期間で前述項を地盤化でき
る。
【0038】同様の使用法で、庭園などにつくる筑山の
形成保持にも応用でき、土等を投入することにより植物
の生育も可能である。
【0039】また素材を選ぶことにより水等の液体の収
納ボトルとしての役割を果たすこともできる。たとえば
ゴルフ場や臨時の溜め池等の降雨時の止水壁として、通
常は畳んで備蓄し、必要時に底部をつけ巨大なボトルと
して滞水利用が可能である。また素材を樹脂等にするこ
とにより液体の大量運搬も可能となる。
【0040】近来、管理型廃棄物処理場の地下汚染が問
題となっているが、底に敷くゴムシートの接着部や繋ぎ
部に、廃棄物の重量が集中的にかかることにより、ゴム
が伸び、疲労破損することによる漏れで、地下浸透汚染
の原因となる。そこで高密度の本立方体の片面あるいは
両面にゴム製の底板と天板を図20のようにぴったり接
着することにより、ゴムを各六角面で接着、溶着して支
持し、ゴムの伸びを防ぎ、一部に過重に負担がかかるこ
とによるゴムの劣化が避けられ、ひいては産業廃棄物の
漏洩を避けることができる。
【0041】また軟弱地盤の強度向上のため、現在はネ
ット状のものが使われているが、ハニカム構造体は厚み
や引張る具合によって任意の形状が調整できるためより
効果的に軟弱地盤の強化が可能となる。なお、乾燥した
後に最軟泥を投入したり、重ねて施工することにより、
軟泥を載荷重物とすることができる。護岸を再築堤し
て、埋め立てずに仮護岸枠面体として使用できるので埋
立地の容量が増加できる。
【0042】柔軟性を生かした他の利用法では、陶器等
の鋳型が挙げられる。通常鋳型は鋳造で作っており各人
の感性に頼っていたが、ハニカム構造体を利用すること
で、素人でも複雑な形の鋳型を作ることができ、またハ
ニカム構造体の柄を陶器の壁面に押し型として利用すれ
ばさらに複雑な図柄を容易に描くこともできる。
【0043】次にハニカム構造体の柱状体の区分け部分
を生かして剣山、プランタン、箸やペン立て、デスクト
ップの置物台等の利用方法をあげる。
【0044】従来、花を生ける場合、剣山等が利用され
てきたが、高さ、位置に特殊な感性や技術が必要で、花
瓶によっては花が倒れたり曲がったりしていた。ハニカ
ム構造体の柱状体は、立方体であるため、花等の茎を高
さで支えることができるので、技術によらず、花が挿し
た位置からずれることがなく(図21、22)、また予
め花屋等に花の工程を決めてもらい花束にしてもらえ
ば、そのまま花瓶に差し込んでも形が崩れない等の利点
がある。そのうえカリミョウバン等の鮮度保持剤染み込
ませることにより花の持ちを良くすることも可能であ
る。
【0045】また、プランタンとして中に土を入れ、植
物の種や苗等を植える場合にも、土の量を調節すること
により、種や成長過程の植物が風などで飛ばされたり傷
められたりするのを防ぐことができる。
【0046】その他の利用法としてペン立て等があげら
れる。図23はハニカム構造体に底板をつけ、上部を斜
めにカットしたものである。この形状はペンや箸が混ざ
ることなく取り出しが容易という利点がある。また面と
しての強度があるため、ハニカム構造体をペン等が立て
られる程度の高さにしペン立てと併用した、ペーパーウ
ェイト等デスクトップの物置きとしても利用できる。さ
らに病院等で使用する試験管等備品立てとして利用する
場合、紙などで作れば安価で使い捨てが出来、衛生上好
ましい。
【0047】本発明の立方構造体は、その厚さを生かす
ことにより簡単に三次元の景観を形成できる利点があ
る。次に本発明の立方構造体の美感的効果を生かしての
利用方法をあげる。
【0048】従来、照明は布、紙、樹脂等の平面的素材
を張り合わせた物が多く、光が一様であったが、本立方
体と使うことにより、その厚さや角度を変えたり間隔を
拡縮することで、好みの形や壁面への投影、光の強弱等
を素人でも容易に作り出すことができる。例えば図24
はその一例を表わしたものである。
【0049】また図25に示すように衝立てや屏風等の
仕切り具として、また同様にハニカム構造体を天井や
棚、床、壁等やテレビ、オーディオ機器、コンピュータ
ー等無機質な電気機器の壁面装飾として用い(図2
6)、アート性を高めることができる。これらは採光の
時間や光の位置により様々な模様を作り出すことがで
き、また任意の大きさにも容易に調節できるため、誰に
でも手軽にインテリアの変化を楽しむことができるとい
う利点がある。前述の額装もまた同様である。
【0050】以上、連なったハニカム構造体を使っての
様々な利用点を申し述べたが、この優れた形状は教育玩
具としても利用でき、子供たちが、日常この自然の基本
形状を見つめ、考えることで、今まで日本人に欠けてい
たと言われる、独創性や創造性を高めることができ、自
然との繋がりを学ぶ教材となり得る。
【0051】
【発明の効果】本発明は、多数配列した立方構造体を構
成要素し、種々の製品を製作することによって、美感的
にも、構造的にも極めて優れた性質を有し、また各種土
木工法の素材として利用すれば工期を短縮することがで
きる他、種々の優れた技術的効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 紙体に糊帯を設けたときの状態図。
【図2】 重ねあわせた状態のハニカム構造体の断面
図。
【図3】 ハニカム構造体の写真。
【図4】 ハニカム構造体を折り畳んだ状態を示した写
真。
【図5】 底板をつけた、ハニカム構造体の一例を示す
写真。
【図6】 ハニカム構造体を茶器の保護材として利用し
た場合の写真。
【図7】 ハニカム構造体を茶器の保護材として箱内に
利用した場合の写真。
【図8】 ハニカム構造体を額縁補教材として利用した
場合を示した写真。
【図9】 ハニカム構造体をビル基礎振動吸収材として
型枠に投入した場合を模型で示した写真。
【図10】 ハニカム構造体を利用した防舷材の構造を
示した写真。
【図11】 ハニカム構造体を利用したフィルターをス
トレーナーに入れた状態を示した写真。
【図12】 ハニカム構造体を利用した釜場の濁水フィ
ルターを示した写真。
【図13】 ハニカム構造体を利用した一体型網戸の状
態図。
【図14】 ハニカム構造体を利用した一体型網戸の状
態図。
【図15】 ハニカム構造体を利用した扉の状態図。
【図16】 ハニカム構造体を衣類干しとして利用した
場合を示した写真。
【図17】 ハニカム構造体を利用したマウント形成枠
の製品例を示した写真。
【図18】 ハニカム構造体をマウント形成枠として、
土等を投入して利用した例を示した写真。
【図19】 ハニカム構造体を曲線状に設置した例を示
した写真。
【図20】 ハニカム構造体にゴム製の底板と天板をつ
けた製品例を示した写真。
【図21】 ハニカム構造体で埋立区域を囲繞した状態
を模型で示した写真。
【図22】 図21の一部部分拡大写真。
【図23】 ハニカム構造体を花の固定材として利用し
た例を示した写真。
【図24】 ハニカム構造体を花瓶内固定材として利用
した場合を示した写真。
【図25】 ハニカム構造体をペン立てとして利用した
例を示した写真。
【図26】 ハニカム構造体をランプシェードとして利
用した場合を示した写真。
【図27】 ハニカム構造体を壁面装飾として利用した
場合を示した写真。
【図28】 ハニカム構造体をコンピュータ機器の壁面
装飾として利用した場合を示した写真。
【符号の説明】
1.紙体 2a.糊帯 2b.糊帯 2c.糊帯 2d.糊帯 2e.糊帯 4a.糊帯部 4b.糊帯部 4c.糊帯部 4d.糊帯部 4e.糊帯部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B01D 29/11 B01D 46/00 302 46/00 302 23/02 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数柱状体を配列した立方構造体を構成要
    素とするリサイクル可能な製品
  2. 【請求項2】立方構造体がハニカム構造体である請求項
    1記載の製品
  3. 【請求項3】多数配列した立方構造体を資材として用い
    ることを特徴とする各種の土木工法
  4. 【請求項4】立方構造体がハニカム構造体である請求項
    3記載の各種の土木工法
JP9228802A 1997-07-14 1997-07-14 立方構造体からなる、多目的形成部材および工法としてリサイクル可能な製品 Pending JPH1134189A (ja)

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