JPH1134122A - 射出成形用金型、中空射出成形用金型及び中空射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型、中空射出成形用金型及び中空射出成形方法

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JPH1134122A
JPH1134122A JP19896297A JP19896297A JPH1134122A JP H1134122 A JPH1134122 A JP H1134122A JP 19896297 A JP19896297 A JP 19896297A JP 19896297 A JP19896297 A JP 19896297A JP H1134122 A JPH1134122 A JP H1134122A
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injection molding
molded product
heat insulating
insulating layer
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Chiaki Asano
千明 朝野
Yasuyuki Suga
康之 菅
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形品の意匠面に発生するひけやテカリを抑制
する。 【解決手段】可動型5の転写面10a、10bには第1
断熱層41が形成され、固定型4における転写面9には
第2断熱層42が形成され、可動型5における転写面1
0cには第3断熱層43が形成されている。第2断熱層
42は第1断熱層41よりその断熱率を低く設定され、
第2断熱層42は第3断熱層43よりその断熱率を低く
設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形用金型、
中空射出成形用金型及び中空射出成形方法に関し、例え
ば、射出成形用金型、或いは樹脂成形品に設けられるリ
ブ部にガス等を導入して成形する中空射出成形用金型及
び中空射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−169035号公報には、成
形品に設けられるリブの角部に相当する金型の転写面に
断熱層を設け、そのリブの角部に選択的にひけを発生さ
せ、成形品の表面側のひけを裏面側に発生させるように
した合成樹脂の射出成形方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、射出成形時に、成形品の意匠面に発生する
光沢むら(以下、テカリ)の問題については言及されて
いない。また、特に中空射出成形時に、成形品の意匠面
に発生する収縮むら(以下、ひけ)やテカリの問題につ
いては言及されていない。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされ、そ
の目的は、射出成形時或いは中空射出成形時に、成形品
の意匠面に発生するひけやテカリを抑制できる射出成形
用金型、中空射出成形用金型及び中空射出成形方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わる射出成形用金型
は、以下の構成を備える。即ち、射出成形用金型におい
て、成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部位の側壁部
及び底壁部に相当する金型の転写面に断熱層を設けた。
【0006】また、本発明に係わる射出成形用金型は、
以下の構成を備える。即ち、射出成形用金型において、
成形品の意匠面側に相当する金型の転写面に断熱層を設
けた。
【0007】また、本発明に係わる射出成形用金型は、
以下の構成を備える。即ち、射出成形用金型において、
成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部位の側壁部及び
底壁部に相当する金型の転写面に第1断熱層を設け、成
形品の意匠面側に相当する金型の転写面に第2断熱層を
設けた。
【0008】また、本発明に係わる中空射出成形用金型
は、以下の構成を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形用金型において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部
に相当する金型の転写面に断熱層を設けた。
【0009】また、本発明に係わる中空射出成形用金型
は、以下の構成を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形用金型において、前記成形品の意匠面側に相当する
金型の転写面に断熱層を設けた。
【0010】また、本発明に係わる中空射出成形用金型
は、以下の構成を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形用金型において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部
に相当する金型の転写面に第1断熱層を設け、該成形品
の意匠面側に相当する金型の転写面に第2断熱層を設け
た。
【0011】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に
相当する金型の転写面を断熱する。
【0012】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記成形品の意匠面側に相当する金
型の転写面を断熱する。
【0013】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に
相当する金型の第1転写面と、該成形品の意匠面側に相
当する金型の第2転写面とを断熱し、該第2転写面を該
第1転写面より低い断熱率で断熱する。
【0014】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に
相当する金型の転写面を加熱する。
【0015】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記成形品の意匠面側に相当する金
型の転写面を加熱する。
【0016】また、本発明に係わる中空射出成形方法
は、以下の特徴を備える。即ち、成形品の反意匠面側に
設けられる厚肉部位にガスを導入して成形する中空射出
成形方法において、前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に
相当する金型の第1転写面と、該成形品の意匠面側に相
当する金型の第2転写面とを加熱し、該第2転写面を該
第1転写面より低い温度で加熱する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】[射出成形装置の概略構成]先ず、本実施
形態に係る中空射出成形装置の概略構成について説明す
る。図1は本発明に係わる実施形態の中空射出成形装置
の全体構成を示す断面図である。
【0019】図1に示すように、本実施形態の中空射出
成形装置1は、取付板2、3に夫々取り付けられて互い
に接離可能(型締め、型開き可能)に設けられた固定型
(キャビティ型)4と可動型(コア型)5とを備えてい
る。尚、これらの各金型4、5は例えばSS50(一般
構造用圧延鋼材)等の金属により構成されている。
【0020】これら金型4、5の型締め状態において、
車両用樹脂バンパ30(図2、図6参照)を成形するた
めの成形キャビティ6が形成される。固定型4には、キ
ャビティ6の上部において、キャビティ内外を連通する
樹脂導入通路7が形成されている。この樹脂導入通路7
の外側の端部には、樹脂ノズル8が接続される。溶融樹
脂R(矢印で示す)は、樹脂ノズル8から樹脂導入通路
7を介してキャビティ6内に圧入される。
【0021】溶融樹脂は、例えば、ポリプロピレン、ポ
リカーボネイト、ABS等が用いられる。
【0022】キャビティ6は、固定型4の溶融樹脂Rの
注入口から下方に延びる形状を有する。キャビティ6
は、所定間隔を置いて対向する一対の転写面9、10に
より規定され、更に紙面垂直方向に延びている。固定型
4に形成された転写面9は、成形品の表面に相当する部
分(意匠面)として平坦に仕上げられている。また、可
動型5に形成された転写面10は、成形品の裏側に相当
する部分(反意匠面)として仕上げられ、その転写面1
0の上下方向の略中央部分にリブ成形用凹部11が形成
されている。
【0023】可動型5内部には、ガスノズル12が設け
られている。ガスノズル12には、ガスノズル駆動用の
油圧シリンダ13が設けられ、ガスノズル12が転写面
10のリブ成形用凹部11内に隣接するガス流入口14
に対して、当接或いは離間可能に設けられている。ガス
ノズル12は、溶融樹脂Rをキャビティ6内に充填した
後、ガスノズル12をガス流入口14に当接して、ガス
ボンベ15内のガスを計量シリンダ16と計量シリンダ
駆動用の油圧シリンダ17によりリブ成形用凹部11内
に送り出すことができる。ガスボンベ15と計量シリン
ダ16とは、ガス吐出ライン20を介して接続され、こ
のガス吐出ライン20には、減圧弁21と流量制御弁2
2が設けられている。
【0024】また、ガスノズル12の外周部には加熱用
ヒータ18が装着され、計量シリンダ16とガスノズル
12とは、開閉弁19を介して連通されている。
【0025】ガスボンベ15から吐出される不活性ガス
は、例えば、約150kg/平方cmの窒素ガスを減圧
弁21で約30kg/平方cmに減圧し、更に流量制御
弁22で流量制御した後に計量シリンダ16に導入され
る。
【0026】計量シリンダ16内に導入された不活性ガ
スは、油圧シリンダ17を駆動することにより、例え
ば、約100kg/平方cmの窒素ガスを回閉弁19を
介してガスノズル12に供給される。
【0027】本実施形態の中空射出成形装置1により成
形される車両用樹脂バンパ30は、図2及び図6に示す
ように、その反意匠面に部分的に厚肉部位(リブ部)3
1が一体成形され、このリブ部31には不活性ガスのガ
ス流路Hとして中空部32が形成される。この中空部3
2は、キャビティ6内に圧入された溶融樹脂が冷却固化
しないうちにガスノズル12から高圧の窒素ガスをリブ
部31に流通させることにより形成される。
【0028】本実施形態の中空射出成形装置1を用いて
車両用樹脂バンパ30を成形する場合、約230℃の溶
融樹脂をキャビティ6内に充填し、樹脂充填直後にガス
ノズル12から高圧窒素ガスをリブ部に相当する溶融樹
脂内に圧入保持させる。次に、ガスノズル12がガス流
入口14から離間されてガス抜きされる。その後、金型
4、5が型開きされて、成形品30が取り出される。
【0029】[金型の詳細構成]次に、図1に示す中空
射出成形装置の金型の詳細構成について説明する。図3
は本実施形態に用いられる金型のリブ成形用凹部付近の
詳細断面図である。
【0030】図3に示すように、本実施形態の可動型5
の転写面10a、10bには第1断熱層41が形成され
ている。また固定型4における転写面9には第2断熱層
42が形成されている。また可動型5における転写面1
0cには第3断熱層43が形成されている。転写面10
aはリブ成形用凹部11の底壁部となり、リブ部の端面
に対応する転写面を規定する。転写面10bはリブ成形
用凹部11の側壁部となり、リブ部の側面に対応する転
写面を規定する。転写面9は成形品の意匠面に対応する
転写面を規定する。転写面10cは反意匠面側のリブ成
形用凹部11以外の部分となり、成形品のリブ部以外の
反意匠面に対応する転写面を規定する。
【0031】第2断熱層42は第1断熱層41よりその
断熱率を低く設定され、第2断熱層42は第3断熱層4
3よりその断熱率を低く設定されている。即ち、第1断
熱層41、第2断熱層42、第3断熱層43の断熱率の
値は、第1断熱層41>第3断熱層43>第2断熱層4
2という関係を満たすように設定されている。
【0032】第1〜第3断熱層41〜43は、熱伝導率
で1〜10(cal/平方cm・sec・℃)程度の、
例えば、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化
エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体
(PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共
重合体(FEP)等のフッ素樹脂、その他にエポキシ樹
脂(EP)やポリイミド(PAI)等を用いて形成さ
れ、各断熱層の断熱率は材質や層厚等を変化させて各断
熱層毎に設定される。
【0033】[断熱層の作用]次に、金型の転写面に断
熱層を設けたことにより奏する作用について説明する。
図4は、樹脂射出工程での問題点を説明する従来の金型
の断面図である。図5は、ガスの流通させながら樹脂を
固化させる保圧工程での問題点を説明する従来の金型の
断面図である。
【0034】(i)樹脂射出工程での問題点 溶融樹脂Rは、キャビティ106内に噴水流となって圧
入されていくが、リブ成形用凹部111に達すると樹脂
内部の膨張力でリブ成形用凹部11の底壁部や側壁部の
方に進む(樹脂R2で示す)。これに対して、キャビテ
ィ106内での理想的な樹脂の流れは、樹脂R1で示す
ように、樹脂R1が成形品の意匠面に対応する転写面1
09に密着しながら前進することである。樹脂R1と樹
脂R2とを比較すると、樹脂R2はリブ成形用凹部11
の底壁部や側壁部の方に進む分だけ、位置P1の樹脂が
部分的に転写面109に遅れて密着するすることにな
る。この現象は、言い換えると、樹脂R2における位置
P1の樹脂は樹脂R1に比べてキャビティ6内の空気に
触れている時間が長いことになる。空気と金型は熱伝導
率が異なるため、空気に触れた樹脂は金型転写面109
に密着した樹脂に比べてゆっくり冷却されることにな
る。つまり、樹脂がゆっくり冷却されると、結晶化(分
子配列が規則正しくなる)の傾向が強くなるため、他の
部分に比べて光沢が高くなりテカリの問題を引き起こす
ことになる。
【0035】(ii)保圧工程での問題点 従来では、溶融樹脂Rが冷却固化しないうちにガスをリ
ブ成形用凹部111に流通させると、樹脂Rの冷却によ
る収縮をガス流路H内のガス圧で抑えることができるの
で、成形品の意匠面に対応する転写面109の位置P3
で示す部分に発生するひけは抑えることができる。とこ
ろが、リブ成形用凹部111に充填された樹脂は、他の
部分に比べて収縮量が大きいため、またガス流路Hを設
けただけでは、位置P3、P4に示す部分にひけが発生
してしまい、図7に示すように、成形品30のリブ部3
1に、位置P3、P4に対応する2本のひけQが発生し
てしまう。
【0036】本発明は、金型の転写面に断熱層を設ける
ことによって上記問題点(i)、(ii)を解決する。
【0037】(I)テカリの問題点に対して、固定型4に
おける転写面9に第2断熱層42を設けることにより、
転写面9に密着した部分の樹脂の冷却速度を遅くして、
空気に触れて冷却される樹脂との冷却速度の差を小さく
することでテカリを抑制している。
【0038】尚、上記(I)において、固定型4の転写面
9だけに断熱層を設けた場合でも、転写面9に密着した
部分の樹脂の冷却速度を遅くすることができるので、テ
カリの防止効果はある。
【0039】(II)ひけの問題点に対して、上述のよう
に、樹脂の冷却速度を遅くすると、結晶化傾向が強くな
るためひけも発生しやすくなる。そこで、可動型5の転
写面10a、10bに第1断熱層41を設け、第2断熱
層42の断熱率を第1断熱層41より小さく設定するこ
とにより、図8に示すように、第1断熱層41が設けら
れたリブ成形用凹部11の底壁部10aと側壁部10b
の樹脂収縮量が転写面9の樹脂収縮量より相対的に大き
くなるようにする。リブ部の全体としての収縮量はリブ
部の冷却速度と体積により決定されるので、リブ成形用
凹部11の底壁部10aと側壁部10bの樹脂収縮量が
大きくなれば、転写面9の樹脂収縮量は小さくなる。従
って、転写面9に対応する成形品の意匠面のひけを抑制
することができる。更に、転写面10cに第3断熱層を
設け、第3断熱層43の断熱率を、第2断熱層より大き
く且つ第1断熱層より小さく設定することにより、反意
匠面側におけるリブ成形用凹部11以外の部分の樹脂収
縮による作用も加わることになるので、ガス流路Hによ
るひけ抑制効果に加えて、反意匠面全体の樹脂の収縮作
用により良好に図7に示すような位置P3、P4に対応
するひけQを抑えることができ、特に収縮率の大きな樹
脂材料に対してひけ抑制効果が高い。
【0040】尚、上記(II)において、可動型5の転写面
10a、10bだけに断熱層を設けた場合でも、転写面
10a、10bの樹脂収縮量を転写面9の樹脂収縮量よ
り大きくすることができるので、ひけを抑制する効果は
ある。
【0041】[中空射出成形方法]次に、本発明に係わ
る実施形態の中空射出成形方法について説明する。
【0042】本実施形態のように、金型のリブ成形用凹
部11の側壁部及び底壁部を断熱して中空射出成形する
ことにより、成形品の意匠面に発生するひけを抑制でき
る。
【0043】また、成形品の意匠面側に相当する金型の
転写面を断熱して中空射出成形することにより、成形品
の意匠面に発生するテカリを抑制できる。
【0044】更に、金型のリブ成形用凹部11の側壁部
及び底壁部に相当する転写面10a、10bを断熱する
と共に、成形品の意匠面側に相当する金型の転写面9を
断熱し、転写面9を転写面10a、10bより低い断熱
率で断熱して中空射出成形することにより、意匠面に発
生するひけ及びテカリを抑制できる。
【0045】<変形例>本実施形態の中空射出成形方法
の変形例として、断熱とは反対の考え方で、金型を加熱
することにより熱伝導率を変化させることもできる。即
ち、金型のリブ成形用凹部11の側壁部及び底壁部を加
熱して中空射出成形することにより、樹脂の冷却速度を
他の部位に比べて遅くでき、ひけを抑制できる。
【0046】また、成形品の意匠面側に相当する金型の
転写面を加熱して中空射出成形することにより、転写面
9に密着した部分の樹脂の冷却速度を遅くすることがで
きるので、テカリを抑制できる。
【0047】更に、金型のリブ成形用凹部11の側壁部
及び底壁部に相当する転写面10a、10bを断熱する
と共に、成形品の意匠面側に相当する金型の転写面9を
断熱し、転写面9を転写面10a、10bより低い断熱
率で断熱して中空射出成形することにより、成形品の意
匠面に発生するひけ及びテカリを抑制できる。
【0048】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変更したものに適用可能であ
る。
【0049】例えば、本実施形態の断熱層を有する金型
は中空射出成形以外にも、ガスを用いない一般の射出成
形にも適用できることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、射出成
形用金型において、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転写面に断
熱層を設けたことにより、成形品の意匠面に発生するひ
けを抑制できる。
【0051】また、射出成形用金型において、成形品の
意匠面側に相当する金型の転写面に断熱層を設けたこと
により、成形品の意匠面に発生するテカリを抑制でき
る。
【0052】また、射出成形用金型において、成形品の
反意匠面側に設けられる厚肉部位の側壁部及び底壁部に
相当する金型の転写面に第1断熱層を設け、成形品の意
匠面側に相当する金型の転写面に第2断熱層を設けたこ
とにより、成形品の意匠面に発生するひけ及びテカリを
抑制できる。
【0053】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型に
おいて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の
転写面に断熱層を設けたことにより、成形品の意匠面に
発生するひけを抑制できる。
【0054】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型に
おいて、成形品の意匠面側に相当する金型の転写面に断
熱層を設けたことにより、成形品の意匠面に発生するテ
カリを抑制できる。。
【0055】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型に
おいて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の
転写面に第1断熱層を設け、該成形品の意匠面側に相当
する金型の転写面に第2断熱層を設けたことにより、成
形品の意匠面に発生するひけ及びテカリを抑制できる。
【0056】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転
写面を断熱することにより、成形品の意匠面に発生する
ひけを抑制できる。
【0057】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、前記成形品の意匠面側に相当する金型の転写面を
断熱することにより、成形品の意匠面に発生するテカリ
を抑制できる。
【0058】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の第
1転写面と、該成形品の意匠面側に相当する金型の第2
転写面とを断熱し、該第2転写面を該第1転写面より低
い断熱率で断熱することにより、成形品の意匠面に発生
するひけ及びテカリを抑制できる。
【0059】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転
写面を加熱することにより、成形品の意匠面に発生する
ひけを抑制できる。
【0060】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、成形品の意匠面側に相当する金型の転写面を加熱
することにより、成形品の意匠面に発生するテカリを抑
制できる。
【0061】また、成形品の反意匠面側に設けられる厚
肉部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法にお
いて、厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の第
1転写面と、該成形品の意匠面側に相当する金型の第2
転写面とを加熱し、該第2転写面を該第1転写面より低
い温度で加熱することにより、成形品の意匠面に発生す
るひけ及びテカリを抑制できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施形態の中空射出成形装置の
全体構成を示す断面図である。
【図2】本実施形態の中空射出成形装置により成形され
る車両用樹脂バンパの断面図である。
【図3】本実施形態に用いられる金型のリブ成形用凹部
付近の詳細を示す断面図である。
【図4】中空射出成形における樹脂射出工程での問題点
を説明する従来の金型の断面図である。
【図5】中空射出成形における保圧工程での問題点を説
明する従来の金型の断面図である。
【図6】本実施形態の中空射出成形装置により成形され
る車両用樹脂バンパの外観図である。
【図7】ひけが発生した車両用樹脂バンパの外観図であ
る。
【図8】本実施形態の金型によるひけ抑制作用を説明す
る断面図である。
【符号の説明】
1…中空射出成形装置 4…固定型 5…可動型 6…キャビティ 7…樹脂導入通路 8…樹脂ノズル 9…転写面(意匠面) 10…転写面(反意匠面) 11…リブ成形用凹部 12…ガスノズル 14…ガス流入口 30…車両用樹脂バンパ 41…第1断熱層 42…第2断熱層 43…第3断熱層

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形用金型において、 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部位の側壁部及び
    底壁部に相当する金型の転写面に断熱層を設けたことを
    特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 射出成形用金型において、 成形品の意匠面側に相当する金型の転写面に断熱層を設
    けたことを特徴とする射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 射出成形用金型において、 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部位の側壁部及び
    底壁部に相当する金型の転写面に第1断熱層を設け、成
    形品の意匠面側に相当する金型の転写面に第2断熱層を
    設けたことを特徴とする射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 前記成形品の反意匠面側に設けられる前
    記厚肉部位以外の部分に相当する金型の転写面に第3断
    熱層を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項に記載の射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記第2断熱層は前記第1断熱層より断
    熱率を低く設定することを特徴とする請求項3に記載の
    射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 前記第2断熱層は前記第3断熱層より断
    熱率を低く設定することを特徴とする請求項5に記載の
    射出成形用金型。
  7. 【請求項7】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部
    位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転写
    面に断熱層を設けたことを特徴とする中空射出成形用金
    型。
  8. 【請求項8】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部
    位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型におい
    て、 前記成形品の意匠面側に相当する金型の転写面に断熱層
    を設けたことを特徴とする中空射出成形用金型。
  9. 【請求項9】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉部
    位にガスを導入して成形する中空射出成形用金型におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転写
    面に第1断熱層を設け、該成形品の意匠面側に相当する
    金型の転写面に第2断熱層を設けたことを特徴とする中
    空射出成形用金型。
  10. 【請求項10】 前記成形品の反意匠面側に設けられる
    前記厚肉部位以外の部分に相当する金型の転写面に第3
    断熱層を設けたことを特徴とする請求項7乃至請求項9
    のいずれか1項に記載の中空射出成形用金型。
  11. 【請求項11】 前記第2断熱層は前記第1断熱層より
    断熱率を低く設定することを特徴とする請求項9に記載
    の中空射出成形用金型。
  12. 【請求項12】 前記第2断熱層は前記第3断熱層より
    断熱率を低く設定することを特徴とする請求項11に記
    載の中空射出成形用金型。
  13. 【請求項13】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転写
    面を断熱することを特徴とする中空射出成形方法。
  14. 【請求項14】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記成形品の意匠面側に相当する金型の転写面を断熱す
    ることを特徴とする中空射出成形方法。
  15. 【請求項15】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の第1
    転写面と、該成形品の意匠面側に相当する金型の第2転
    写面とを断熱し、該第2転写面を該第1転写面より低い
    断熱率で断熱することを特徴とする中空射出成形方法。
  16. 【請求項16】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の転写
    面を加熱することを特徴とする中空射出成形方法。
  17. 【請求項17】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記成形品の意匠面側に相当する金型の転写面を加熱す
    ることを特徴とする中空射出成形方法。
  18. 【請求項18】 成形品の反意匠面側に設けられる厚肉
    部位にガスを導入して成形する中空射出成形方法におい
    て、 前記厚肉部位の側壁部及び底壁部に相当する金型の第1
    転写面と、該成形品の意匠面側に相当する金型の第2転
    写面とを加熱し、該第2転写面を該第1転写面より低い
    温度で加熱することを特徴とする中空射出成形方法。
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