JPH1133823A - 自動鋸切断方法 - Google Patents

自動鋸切断方法

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JPH1133823A
JPH1133823A JP19750997A JP19750997A JPH1133823A JP H1133823 A JPH1133823 A JP H1133823A JP 19750997 A JP19750997 A JP 19750997A JP 19750997 A JP19750997 A JP 19750997A JP H1133823 A JPH1133823 A JP H1133823A
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JP
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cutting
saw
mist
lubricating oil
blade
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JP19750997A
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Ryoichi Tsune
良一 津根
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Tsune Seiki Co Ltd
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Tsune Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ワークの自動鋸切断方法として、ワーク
を殆どドライカットの状態で滑らかに切断することを可
能とし、切削液の周辺への飛散ならびに切り粉のべた付
きを防止し、切り粉を切込み部位から効率よく除去し、
切断面の平滑性と鋸刃寿命を向上させ、ワーク表面を予
め脱脂する手間を省き、設備コスト及び運転コストを低
減できる方法を提供する。 【解決手段】 バイス1a,1bにて固定されたアルミ
ニウム又はその合金からなるワークWを駆動する鋸刃2
A〜2Cの進行によって自動的に切断する際に、鋸刃2
A〜2Cの刃部20に潤滑油ミストを吹き付け、鋸刃2
A〜2Cの切込みに伴って生じる切り粉をエアー吸引に
よって除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイスにて固定さ
れた金属ワークを丸鋸や帯鋸等の鋸刃の駆動によって自
動的に切断する方法、特にアルミニウム又はその合金か
らなるワークの自動鋸切断方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、金属ワークの自動鋸切断
においては、鋸刃とワークとの摩擦熱を除去して加工を
容易にする目的で、例えばハイス等のメタルソーを用い
る丸鋸切断機や帯鋸切断機では水不溶性切削油又は水溶
性切削油乳化液(以下、切削液と総称する)を液流とし
て切込み部位に注ぎかける方法が一般的に採用され、ま
た超硬チップソーを用いる丸鋸切断機では過冷却による
超硬チップの割れ防止のために前記切削液の注ぎかけに
代えて水溶性切削油乳化液のミストを切込み部位に吹き
付ける方法が汎用されている。
【0003】しかしながら、前記の切削液を切込み部位
に注ぎかける方法では、切断製品が切り粉を含む切削油
で濡れるために後の洗浄に非常に手間がかかる上、切削
液の飛散によって周辺が汚れて作業環境の悪化をきたす
と共に、鋸刃やバイス部等の清掃にも労力を要し、また
束ね切断や異形断面ワークの切断においては切削液がワ
ークを伝って流れ出ることがあり、更に大きな切削液タ
ンク、切削液の濾過・循環設備、廃油処理設備等が必要
であり、液消費量も多く、設備コスト及び運転コストが
高く付くという問題があった。
【0004】一方、水溶性切削油乳化液のミストを切込
み部位に吹き付ける方法では、切り粉がべと付いて切断
製品や鋸刃及びバイス部等に付着し易く、特にアルミニ
ウムやその合金の如き軽金属からなるワークの場合には
切り粉の付着が著しく、前記の切削液を注ぎかける方法
よりも更に製品洗浄や切断機の清掃の手間が大きくなる
と共に、ミストの飛散による周辺の汚れを生じ、しかも
切込み部位からの切り粉の除去が困難であり、加えて切
込み部位の潤滑作用が小さく切断性に劣るため、切断面
の平滑性が低下すると共に鋸刃寿命も短くなり、またミ
ストの濡れをよくするために前処理としてワーク表面の
脱脂工程が必要になるという難点があった。
【0005】本発明は、上述の状況に鑑み、自動鋸切断
方法として、金属ワークを殆どドライカットの状態で滑
らかに切断することを可能とし、切削液の周辺への飛散
ならびに切り粉のべた付きを防止すると共に、切り粉を
切込み部位から効率よく除去し、もって従来に比して切
断面の平滑性と鋸刃寿命を向上させ、またワーク表面を
予め脱脂する手間を省き、更に設備コスト及び運転コス
トを低減できる方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る自動鋸切断方法は、図面の
参照符号を付して示せば、バイス1a,1bにて固定さ
れた金属ワークWを駆動する鋸刃2A〜2Cの進行によ
って自動的に切断する際に、該鋸刃2A〜2Cの刃部2
0に潤滑油ミストを吹き付けると共に、該鋸刃2A〜2
Cの切込みに伴って生じる切り粉をエアー吸引によって
除去することを特徴とする構成を採用したものである。
【0007】この請求項1の場合、鋸刃2A〜2Cの刃
部20に吹き付ける潤滑油ミストは、従来汎用の水溶性
切削油乳化液のミストに比較し、ミスト粒子が極めて微
細なものとなり、微量の吹き付けによって刃部20の表
面に均一に行き渡る上、潤滑油のみで構成されるために
優れた潤滑作用を発揮する。従って、この切断方法によ
れば、非常に少ない潤滑油使用量で切込み部位の摩擦を
著しく低減できるから、ワークWはドライカットに近い
状態で滑らかに切断され、該潤滑液の周辺への飛散を回
避でき、しかも切り粉はべと付きがなくさらさらした状
態になり、切断製品や鋸刃2A〜2C及びバイス1a,
1b部分等に付着しにくく、エアー吸引によって切込み
部位より効率よく除去され、もって切り粉の噛み込みと
摩擦に起因した切断面の荒れが防止されると共に鋸刃寿
命も大幅に伸び、しかもミスト粒子が油性であるために
ワーク表面を予め脱脂処理する必要もない。
【0008】請求項2の発明では、上記請求項1の自動
鋸切断方法において、金属ワークがアルミニウム又はそ
の合金からなる構成を採用していることから、切り粉は
前記のようにべと付きのないさらさらした状態であるこ
とに加えて材質的に軽いものとなり、エアー吸引による
切り粉の除去をより効率よく容易に行える。
【0009】請求項3の発明では、上記請求項1又は2
の自動鋸切断方法において、鋸刃が丸鋸2A,2Bであ
り、その刃部20に鋸刃回転方向の少なくとも前後2カ
所において潤滑油ミストを吹き付ける構成を採用してい
るから、鋸刃2A,2Bが高速回転していても潤滑油ミ
ストを刃部20へ確実に被着できると共に、該刃部20
に付着した切り粉が複数カ所での潤滑油ミストの吹き付
け圧力によって確実に除去される。
【0010】請求項4の発明では、上記請求項1又は2
の自動鋸切断方法において、鋸刃が丸鋸2A,2Bであ
り、その刃部20の谷山面と両側面とに向けて三方向か
ら潤滑油ミストを吹き付ける構成を採用しているから、
該刃部20の全体が潤滑油膜にて覆われることになり、
もって切込み部位での摩擦がより低減される。
【0011】請求項5の発明では、上記請求項1又は2
の自動鋸切断方法において、鋸刃が帯鋸2Cであり、そ
の刃部に潤滑油ミストを両側から吹き付ける構成を採用
しているから、該刃部20の全体が潤滑油膜にて覆われ
ることになり、もって切込み部位での摩擦がより低減さ
れる。
【0012】請求項6の発明では、上記請求項1〜5の
いずれかの自動鋸切断方法において、潤滑油ミストを切
込み部位P1に吹き付ける構成を採用していることか
ら、切込み部位での摩擦がより低減され、いっそう滑ら
かな切断性が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動鋸切断方
法の実施例について、図面を参照して具体的に説明す
る。図1は本発明方法を適用するスイング方式の丸鋸切
断機A、図2は同じく横スライド方式の丸鋸切断機B、
図7は同じく帯鋸切断機Cをそれぞれ概略的に示す側面
図である。
【0014】図1に示す丸鋸切断機Aは、上部に固定バ
イス1a及び可動バイス1bを設置した機台10Aの側
方に、上部に丸鋸2Aを取り付けた傾動枠3がその下部
において枢軸4を介して支持台11に傾動自在に配置し
ており、図示省略した送りバイスによって間欠的に水平
方向(紙面に対する垂直方向)に定寸送りされる長尺の
金属ワークWを、送り停止の都度に両バイス1a,1b
間で挟み付けて固定し、傾動枠3を矢印aのように機台
10A側へ傾動させることにより、回転駆動する鋸刃2
Aにて該ワークWを切断するようになっている。
【0015】また、図2に示す丸鋸切断機Bは、機台1
0Bの一側上部に固定バイス1a及び可動バイス1bが
設置されると共に、該機台10Bの他側上部に丸鋸2B
を取り付けた摺動枠5が左右方向に移動自在に載置され
ており、前記同様に送りバイスによって間欠的に定寸送
りされる長尺のワークWを送り停止の都度に両バイス1
a,1b間で挟み付けて固定し、摺動枠5を矢印bのよ
うに両バイス1a,1b側へ移動させることにより、回
転駆動する鋸刃2Bにて該ワークWを切断するようにな
っている。
【0016】しかして、丸鋸切断機Aの傾動枠3ならび
に丸鋸切断機Bの摺動枠5には、それぞれ上部に一対の
ミスト噴射装置6A,6Bが設置されており、ミスト噴
射装置6Aから延出するノズル61が噴霧口61aを鋸
刃2A,2Bの切込み部位P1における刃部20に向け
るように配置されると共に、ミスト噴射装置6Bから延
出するノズル61が噴霧口61aを鋸刃2A,2Bの前
記切込み部位P1から半周近く離れた位置P2で刃部2
0に向けるように配置されている。また両丸鋸切断機
A,Bには、ワークWの切断位置の下方で且つ傾動枠3
側寄り又は摺動枠5側寄りの位置に、吸引ダクト7が配
設されている。
【0017】ミスト噴射装置6A,6Bのノズル61
は、噴霧口61aより潤滑油ミストを刃部20に吹き付
けるものであり、例えば二重管状に構成され、その一方
の管路から導出される圧縮空気と他方の管路から導出さ
れる潤滑油とを噴霧口61a,61a近傍で混合してミ
スト化するようになされている。なお、図示を省略して
いるが、ミスト噴射装置6A,6Bには各々外部より圧
縮空気及び潤滑油を導入する導入管路が接続されてい
る。ミスト化する潤滑油としては、潤滑作用を有する低
粘性で高沸点の油液であればよく、植物性油、動物性
油、鉱物油、合成油、これらの混合油等を特に制限なく
使用できる。
【0018】吸引ダクト7は、上端吸引口7aがワーク
Wの切断部に臨むように斜めに開口しており、ワークW
の切断に伴って生じる切り粉をエアー吸引によって吸入
排除する。なお、図4に示すように、この吸引ダクト7
には上端吸引口7aの上縁部より下方へ切り込む形のス
リット7bが設けてあり、鋸刃2A,2Bが切断位置へ
移動する際に該スリット7bを通過するようになってい
る。
【0019】上記構成の丸鋸切断機A,Bにあっては、
回転駆動する鋸刃2A,2Bの刃部20に、ミスト噴射
装置6A,6Bの噴霧口61a,61aより潤滑油ミス
トを吹き付けつつ、傾動枠3の傾動又は摺動枠5の横ス
ライドによって鋸刃2A,2BをワークWに切り込ませ
て切断すると共に、この切断中に生じる切り粉をエアー
と共に吸引ダクト7に吸入して排除する。このとき、潤
滑油ミストはミスト粒子が従来汎用の水溶性切削油乳化
液のミストに比較して極めて微細であるため、微量の吹
き付けによって刃部20の表面に均一に行き渡り、且つ
潤滑油のみで構成されるために優れた潤滑作用を発揮
し、切込み部位P1の摩擦を著しく低減する。従って、
潤滑油使用量は非常に少なくてよく、これによってワー
クWをドライカットに近い状態で滑らかに切断すること
ができると共に、潤滑油の周辺への飛散を回避でき、し
かも切り粉はべと付きがなくさらさらした状態になり、
切断製品や鋸刃2A,2B及びバイス1a,1b部分等
に付着しにくく、吸引ダクト7からのエアー吸引によっ
て切込み部位P1より効率よく除去される。
【0020】切断対象とする金属ワークは、特に材質の
制約はないが、上記の吸引ダクト7による切り粉の除去
性の面より、アルミニウム又はその合金が好適である。
すなわち、アルミニウム又はその合金の場合、比重が小
さく、もって切り粉自体も軽いため、エアー吸引によっ
てエアーと共に容易に効率よく吸引除去できる。
【0021】なお、上記実施例では、潤滑油ミストを鋸
刃2A,2Bの切込み部位P1とこれから離れた位置P
2とに吹き付けるようにしているから、鋸刃2A,2B
が高速回転していても潤滑油ミストを刃部20へ確実に
被着できると共に、切込み部位P1においてワークW側
にも潤滑油ミストが被着してより良好な切断性が得ら
れ、且つ切込みに伴って該刃部20に切り粉が僅かに付
着しても、特にミスト噴射装置6B側での潤滑油ミスト
の吹き付け圧力によって該切り粉を吹き払い除去でき
る。また、このように切り粉を効率よく排除できるの
で、切込み部位P1での切り粉の噛み込みと摩擦に起因
した切断面の荒れが防止されると共に、鋸刃寿命も大幅
に伸びることになる。しかもミスト粒子は油性であるた
め、水溶性切削油乳化液のミストを使用する場合のよう
なワークWの表面の脱脂処理が不要であり、もって工程
が大幅に簡略化されると共にコスト低減につながる。
【0022】鋸刃2A,2Bに対する潤滑油ミストの吹
き付け位置は、上記実施例のように切込み部位P1とこ
れから離れた位置P2とに設定する以外に、例えば図3
に示すように、切込みの手前位置P3とこれから離れた
位置P2とに設定してもよいし、更に前記P1〜P3の
3カ所としてもよい。また、潤滑油ミストの吹き付け方
向は、切込み部位P1では図1及び図2のように鋸刃2
A,2Bの接線方向に近い向きがよく、また離れた位置
P2及び手前位置P3では、鋸刃2A,2Bの回転に伴
う風圧に逆らわないように、図3の実線の如く接線方向
に対して直角な方向もしくは同図仮想線の如く回転前方
側に傾斜した方向とするのがよい。このように鋸刃2
A,2Bに対する潤滑油ミストの吹き付け位置を少なく
とも2カ所に設定することにより、潤滑油ミストの刃部
20への被着ならびに該刃部20に付着した切り粉の排
除を確実に行える。ただし、離れた位置P2では、前記
の切り粉の吹き払いのために潤滑油ミストの吹き付け圧
力を他の部位P1,P3よりも強めに設定することが推
奨される。
【0023】更に、上述のように鋸刃2A,2Bに対す
る潤滑油ミストの吹き付け位置を2カ所以上とする代わ
りに、例えば図5に示すように、鋸刃カバー12に取り
付けた3基のミスト噴射装置6C・・のノズル61・・
より、ほぼ一か所(通常は鋸刃の上部位置)において刃
部20の谷山面と両側面とに向けて三方向から潤滑油ミ
ストを吹き付ける構成としてもよい。この場合、刃部2
0は全体が潤滑油膜にて覆われることになるから、切込
み部位P1での摩擦がより低減され、より滑らかな切断
性が得られる。
【0024】これらミスト噴射装置6A〜6Cにおける
ノズル61の噴射口61aと刃部20との間隔t(図
3,図4参照)は、10〜20mm程度が好ましい。し
かして、丸鋸切断機A,Bが径の異なる鋸刃2A,2B
を交換着脱可能なタイプである場合、前記のミスト噴射
装置6A〜6Cは、噴射口61aを刃部20から一定距
離に設定するために、鋸径に合わせて取り付け位置を調
整できるようにすることが推奨される。例えば前記のよ
うに3基のミスト噴射装置6C・・にて三方向から潤滑
油ミストを吹き付ける場合、図6(イ)(ロ)に示すよ
うに、取付躯体13(前記の鋸刃カバー12を含む)側
に鋸半径方向のリニアガイド8を設け、このリニアガイ
ド8に嵌合する上部がコ字形のスライダー9にミスト噴
射装置6C・・を取り付け、該スライダー9をその長孔
9aに通した固定用ボルト8aの締め付けによって所要
位置に止着する構成とすればよい。
【0025】なお、丸鋸2A,2Bは、図4〜図6では
刃先に超硬チップ21を固着した超硬鋸刃(カーバイド
チップソー等)として示しているが、ハイス鋸刃(ハイ
スソリッドソー)等の一般的な鋸刃でもよい。またワー
クWとしては、図示のような丸棒状に限らず、様々な断
面形状のものを切断対象とできる。
【0026】図7に示す帯鋸切断機Cは、機台10C上
に固定バイス1a及び可動バイス1bが設置されると共
に、該機台10Cの上方に一対のスプロケット14,1
4間に帯鋸刃2C巻装した昇降枠15が配置しており、
図示省略した送りバイスによって間欠的に定寸送りされ
る長尺のワークWを送り停止の都度に両バイス1a,1
b間で挟み付けて固定し、帯鋸刃2Cをエンドレス走行
させつつ図示省略した昇降支持機構を介して昇降枠15
をシーソー運動を伴って下降させることにより、帯鋸刃
2Cにて該ワークWを切り込んで切断するようになって
いる。16は帯鋸ガイドであり、帯鋸刃2Cを切込み領
域において切削作用面が垂直になる向きに誘導する。
【0027】しかして、この帯鋸切断機Cでは、昇降枠
15における帯鋸刃2Cの上部走行側に、当該帯鋸刃2
Cを上下両側から挟む形に配置した一対のミスト噴射装
置6D,6Dが設けられると共に、ワークWの切断位置
の下方に、上方に開くラッパ状の上端吸引口7aを備え
た吸引ダクト7が配設されている。ミスト噴射装置6
D,6Dは、図8(イ),(ロ)に示すように、帯鋸刃
2Cの刃部20に対し、延出するノズル61の噴霧口6
1aより、鋸刃走行の後方側へ略45度に傾斜した方向
に前記同様の潤滑油ミストを当該帯鋸刃2Cの上下両側
より吹き付けるようになっている。
【0028】上記構成の帯鋸切断機Cにあっては、走行
駆動する帯鋸刃2Cにミスト噴射装置6A,6Bの噴霧
口61a,61aより潤滑油ミストを吹き付けつつワー
クWを切断すると共に、この切断中に生じる切り粉をエ
アーと共に吸引ダクト7に吸入して排除する。この場合
でも、前記丸鋸切断機A,Bと同様に、潤滑油ミストが
微量の吹き付けによって刃部20の表面に均一に行き渡
り、優れた潤滑作用を発揮して切込み部位の摩擦を著し
く低減するから、ワークWをドライカットに近い状態で
滑らかに切断することができると共に、潤滑油の周辺へ
の飛散を回避できる。そして、切り粉はべと付きがなく
さらさらした状態になるため、切断製品や帯鋸刃2C及
びバイス1a,1b部分等に付着しにくく、吸引ダクト
7からのエアー吸引によって切込み部位より効率よく除
去される。
【0029】なお、この帯鋸切断機Cで切断対象とする
金属ワークは、材質及び切断形状共に特に制約はない
が、丸鋸切断機の場合と同様に吸引ダクト7による切り
粉の除去性の面よりアルミニウム又はその合金からなる
ものが好適である。また、ミスト噴射装置6D,6Dに
おけるノズル61の噴射口61aと刃部20との間隔t
は、10〜20mm程度が好ましい。しかして、帯鋸刃
2Cのブレード幅が広い場合やワークWの径ないし切断
幅が大きい場合は、更にミスト噴射装置を追加し、鋸側
面にも潤滑油ミストを被着させるのがよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バイスにて固
定された金属ワークを駆動する鋸刃の進行によって自動
的に切断する自動鋸切断方法において、該鋸刃の刃部に
潤滑油ミストを吹き付けると共に、該鋸刃の切込みに伴
って生じる切り粉をエアー吸引によって除去するように
おり、潤滑油ミストのミスト粒子が極めて微細であり、
微量の吹き付けによって刃部の表面に均一に行き渡って
優れた潤滑作用を発揮するため、ワークWをドライカッ
トに近い状態で滑らかに切断できると共に、該潤滑液の
周辺への飛散を回避でき、しかも切り粉はべと付きがな
くさらさらした状態になって切断製品や鋸刃及びバイス
部分等に付着しにくく、エアー吸引によって切込み部位
より効率よく除去されるから、切り粉の噛み込みと摩擦
に起因した切断面の荒れが防止されると共に鋸刃寿命も
大幅に伸び、しかもミスト粒子が油性であるためにワー
ク表面を予め脱脂処理する必要がない。
【0031】請求項2の発明によれば、上記の自動鋸切
断方法において、金属ワークがアルミニウム又はその合
金からなるから、切り粉が前記のようにべと付きのない
さらさらした状態であることに加えて材質的に軽いもの
となり、エアー吸引による切り粉の除去をより効率よく
容易に行えるという利点がある。
【0032】請求項3の発明によれば、丸鋸による上記
の自動鋸切断方法において、その刃部に鋸刃回転方向の
少なくとも前後2カ所において潤滑油ミストを吹き付け
るようにしているから、潤滑油ミストを鋸刃の刃部へ確
実に被着できると共に、該刃部に付着した切り粉を潤滑
油ミストの吹き付け圧力によって確実に除去できるとい
う利点がある。
【0033】請求項4の発明によれば、丸鋸による上記
の上記の自動鋸切断方法において、その刃部の谷山面と
両側面とに向けて三方向から潤滑油ミストを吹き付ける
ようにしているから、該刃部の全体が潤滑油膜にて覆わ
れて切込み部位での摩擦がより低減されるという利点が
ある。
【0034】請求項5の発明によれば、帯鋸による上記
の自動鋸切断方法において、その刃部に潤滑油ミストを
両側から吹き付けるようにしているから、該刃部の全体
が潤滑油膜にて覆われて切込み部位での摩擦がより低減
され、より滑らかな切断性が得られるという利点があ
る。
【0035】請求項6の発明によれば、上記の自動鋸切
断方法において、潤滑油ミストを切込み部位に吹き付け
るようにしているから、切込み部位での摩擦がより低減
され、いっそう滑らかな切断性が得られるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動鋸切断方法を適用するスイング
方式の丸鋸切断機の概略側面図。
【図2】 同自動鋸切断方法を適用する横スライド方式
の丸鋸切断機の概略側面図。
【図3】 前記の両丸鋸切断機の鋸刃に対する潤滑油ミ
ストの吹き付け位置の変更例を示す概略側面図。
【図4】 前記の両丸鋸切断機に設置される吸引ダクト
の正面図。
【図5】 前記の両丸鋸切断機におけるミスト噴霧装置
の他の取付状態を示す縦断正面図。
【図6】 前記の両丸鋸切断機におけるミスト噴霧装置
の位置調整可能な取付状態を示し、(イ)は縦断正面
図、(ロ)は側面図である。
【図7】 本発明の自動鋸切断方法を適用する帯鋸切断
機の概略側面図。
【図8】 同帯鋸切断機の帯鋸刃に対する潤滑油ミスト
の吹き付け状態を示し、(イ)は縦断正面図、(ロ)は
側面図である。
【符号の説明】
A スィング方式の丸鋸切断機 B 横スライド方式の丸鋸切断機 C 帯鋸切断機 W 金属ワーク P1 切込み位置 P2 切込み位置から離れた位置 P3 切込みの手前位置 1a 固定バイス 1b 可動バイス 10A〜10D 機台 11 鋸刃カバー 2A,2B 鋸刃 2C 帯鋸刃 20 刃部 3 傾動枠 5 摺動枠 6A〜6D ミスト噴射装置 61 ノズル 61a 噴射口 7 吸引ダクト 7a 上端吸引口 15 昇降枠

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイスにて固定された金属ワークを駆動
    する鋸刃の進行によって自動的に切断する際に、該鋸刃
    の刃部に潤滑油ミストを吹き付けると共に、該鋸刃の切
    込みに伴って生じる切り粉をエアー吸引によって除去す
    ることを特徴とする自動鋸切断方法。
  2. 【請求項2】 金属ワークがアルミニウム又はその合金
    からなる請求項1記載の自動鋸切断方法。
  3. 【請求項3】 鋸刃が丸鋸であり、その刃部に鋸刃回転
    方向の少なくとも前後2カ所において潤滑油ミストを吹
    き付ける請求項1又は2に記載の自動鋸切断方法。
  4. 【請求項4】 鋸刃が丸鋸であり、その刃部の谷山面と
    両側面とに向けて三方向から潤滑油ミストを吹き付ける
    請求項1又は2に記載の自動鋸切断方法。
  5. 【請求項5】 鋸刃が帯鋸であり、その刃部に潤滑油ミ
    ストを両側から吹き付ける請求項1又は2に記載の自動
    鋸切断方法。
  6. 【請求項6】 潤滑油ミストを切込み部位に吹き付ける
    請求項1〜5のいずれかに記載の自動鋸切断方法。
JP19750997A 1997-07-23 1997-07-23 自動鋸切断方法 Pending JPH1133823A (ja)

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