JPH1133568A - 超臨界水酸化方法及びその装置 - Google Patents

超臨界水酸化方法及びその装置

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JPH1133568A
JPH1133568A JP9214154A JP21415497A JPH1133568A JP H1133568 A JPH1133568 A JP H1133568A JP 9214154 A JP9214154 A JP 9214154A JP 21415497 A JP21415497 A JP 21415497A JP H1133568 A JPH1133568 A JP H1133568A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 流動性が悪い原料を臨界圧力以上に昇圧する
ことが容易で、加熱装置のコストを低減することができ
る超臨界水酸化方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 有機物と水とを含む原料を供給ポンプ1
3により、約10MPaに昇圧させた後、熱交換器15
で約300℃に昇温させ、この昇温した原料を高圧ポン
プ18により水の臨界圧力以上に昇圧させる。この昇圧
した原料に酸素圧縮機25で昇圧した酸素を混合し、チ
ュ−ブ状の反応器26に供給する。原料を水の超臨界状
態下で反応器26内を通過させる過程で、原料中の有機
物が酸化分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機物と水とを含む
原料を酸素の共存下で水の超臨界状態に置き、前記原料
中の有機物を酸化分解する超臨界水酸化方法及びこの方
法を好適に実施するための超臨界水酸化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有機物と水とを含む原料を酸素の共存下
で水の超臨界状態に置き、前記原料中の有機物を酸化分
解する超臨界水酸化方法は、例えば特公平1−3853
2号や特開平7−275870号などに開示されてい
る。水の臨界点は圧力が22MPa,温度が374℃で
ある。この臨界点を超えた超臨界状態では、水の物性が
著しく変化し、有機物や酸素を高濃度に溶け込ませるこ
とが可能となり、超臨界水中では有機物の酸化分解反応
が著しく進行する。このような超臨界水の特性を利用し
て、例えば有機性廃棄物の処理を行うことが開発されつ
つある。
【0003】超臨界水酸化装置では、反応器に供給する
原料をどのような手順で水の超臨界状態に到達させるか
が重要になる。一般には図1の状態図において原料を常
圧、常温の状態aから高圧ポンプを用いて一気に臨界圧
力以上に昇圧して状態gとし、状態gの原料を加熱して
状態hの超臨界状態にすることが行われている。状態h
の超臨界状態で原料に酸素を供給すると反応器では前記
のように原料中の有機物の酸化分解反応が著しく進行す
る。この方法によれば原料の昇圧や加熱の操作を主に液
相で実施できるので装置構成を比較的コンパクトにでき
る。仮に常圧、常温の状態aから臨界温度まで昇温し、
その後に昇圧して超臨界状態にしようとすると原料の昇
圧や加熱の操作をほとんど気相で実施することになり、
装置構成が複雑かつ大型となり操業上の安全性にも問題
が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の検討結果によれば、上記した一般的な方法ではいく
つかの課題が存在することが判明した。第一に処理の対
象となる原料の流動性が悪い場合には、原料を常圧、常
温の状態aから臨界圧力以上に連続的に昇圧するための
高圧ポンプが高価で、かつ圧力損失が極めて大きいとい
う問題がある。第二に高圧の状態gの原料を加熱する装
置が高価になることである。すなわち、加熱装置は容器
(配管を含む。)内に原料を連続又は間欠的に滞留さ
せ、この間に容器の外部から間接的に加熱することにな
るが、高温高圧に耐える高級な材料を厚肉に用いるの
で、装置のコストが上昇する。
【0005】本発明の目的は、上記従来技術の課題を改
善し、流動性が悪い原料に対しても臨界圧力以上に昇圧
することが比較的容易で、かつ加熱装置のコストを低減
することができる超臨界水酸化方法及びその装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超臨界水酸
化方法は、有機物と水とを含む原料を酸素の共存下で水
の超臨界状態に置き、前記原料中の有機物を酸化分解す
る超臨界水酸化方法において、前記原料を水の臨界圧力
よりも十分に低い程度に昇圧させ、この昇圧した原料を
加熱して昇温させ、この昇温した原料を水の臨界圧力以
上に昇圧させ、この昇圧した原料に酸素を供給すること
によって、前記有機物の酸化分解を行うことを特徴とす
る。
【0007】本発明に係る超臨界水酸化装置は、有機物
と水とを含む原料を水の臨界圧力よりも十分に低い程度
に昇圧させる第1のポンプと、この第1のポンプによっ
て昇圧した原料を昇温させる熱交換器と、この熱交換器
によって昇温した原料を水の臨界圧力以上に昇圧させる
第2のポンプと、この第2のポンプによって昇圧した原
料に酸素を供給する酸素供給手段と、この酸素供給手段
によって酸素を供給された原料を水の超臨界状態下で反
応させ原料中の有機物を酸化分解させる反応器とを具備
したことを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る超臨界水酸化装置は、
前記反応器から排出される高温の反応物を前記熱交換器
に送給し、前記原料と間接的に熱交換させるようにした
ことを特徴とする。また、本発明に係る超臨界水酸化装
置は、前記第1のポンプ又は第2のポンプはハイドロ式
のポンプであって、前記反応器から排出される高圧の反
応物の圧力を駆動力として作動することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、まず、原料を水の臨界圧
力よりも十分に低い程度に、好ましくは5〜15MPa
に昇圧させる。この程度の圧力であれば流動性が多少悪
い原料に対しても昇圧が比較的容易である。
【0010】次に、この昇圧した原料を昇温させる。昇
温の手段としては後述するプロセスの熱回収の観点から
熱交換器を用いることが好ましい。熱交換器に導入する
原料は上記のように水の臨界圧力よりも十分に低い程度
に昇圧されているだけであるから、熱交換器の肉厚を比
較的薄くすることができ、熱交換器のコストを低減でき
る。
【0011】次に、熱交換器で昇温した原料を水の臨界
圧力以上に昇圧させる。発明者の知見によれば、5〜1
5MPaの圧力下で200℃以上に昇温させた原料は流
動性が著しく改善され液状化が進んでいる。このため、
流動性が悪い元の原料でもこの段階では液体としての取
り扱いが可能となり、原料を水の臨界圧力以上に昇圧す
ることが容易になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図2は本発明の実施例を示す装置系
統図である。この実施例は下水処理場で発生した下水汚
泥を超臨界水酸化するための方法と装置構成を示すもの
である。
【0013】この汚泥は水分が80〜95%の有機性の
ものであり、少量の無機物質を含んでいる。性状は泥を
捏ねたような粘稠質のもので悪臭が激しく、放置すると
腐敗が進行して更に悪臭を放つ。この汚泥を超臨界水酸
化すると汚泥の主成分である有機物が酸化分解して水分
と酸化ガスとなり無害化する。
【0014】図2において、汚泥貯留槽10には原料で
ある汚泥11が貯留されている。汚泥貯留槽10の底部
には配管12を介して汚泥供給ポンプ13が接続してい
る。汚泥供給ポンプ13の吐出側は配管14を介して熱
交換器15に接続している。熱交換器15の汚泥の出口
は配管16、逆止弁17を介して高圧ポンプ18に接続
している。高圧ポンプ18はハイドロ式であり、並列に
2台配置されて切り替え運転される。
【0015】高圧ポンプ18の汚泥側吐出口は逆止弁1
9、配管20を介して混合器21に接続している。混合
器21には酸素の供給口があり、この混合器21内で前
記高圧ポンプ18からの汚泥と酸素とが混合される。な
お、酸素は配管22から取り入れた空気を送風機23で
酸素製造器24に送り、この酸素製造器24で製造した
酸素を酸素圧縮機25で圧縮し、水の臨界圧力以上に昇
圧した後に、混合器21に供給される。
【0016】混合器21の出口には反応器26が接続さ
れている。反応器26はチュ−ブを連結した単純な構成
のものであって、酸素を共存させた超臨界状態の汚泥が
反応器26のチュ−ブ内を通過する過程で汚泥中の有機
物の酸化分解反応が進行し、完了する。反応器26の出
口側は配管27を介して前記熱交換器15内に配設され
た熱交換用チュ−ブ28に接続されている。この熱交換
用チュ−ブ28の出口側は配管29、冷却器30、配管
31を介して気液分離器32に接続されている。気液分
離器32で分離したガスは配管33から大気に放出され
る。
【0017】一方、気液分離器32の液側は配管34を
介して並列切替式の固液分離器35に接続し、ここで分
離された灰分は配管36から系外に排出される。固液分
離器35の液側は配管37、切替弁38、 逆止弁39
を介して前記した高圧ポンプ18の液側流入口の接続さ
れ、高圧ポンプ18の液側吐出口は逆止弁40、切替弁
41、配管42を介して第2の気液分離器43に接続さ
れている。気液分離器43で分離したガスは配管44か
ら大気に放出される。気液分離器43の液側は配管45
を介して処理水貯槽46に接続し、処理水は配管47か
ら系外に排出される。また、処理水貯槽46には補助高
圧ポンプ48が接続され、処理水をこの補助高圧ポンプ
48から配管49を介して前記配管37に合流させ高圧
ポンプ18の液側流入口に供給可能にしてある。
【0018】次に、この装置系統における処理操作の流
れを説明する。汚泥供給ポンプ13を稼働して、汚泥貯
留槽10に貯留した汚泥を本装置へ連続的に供給する。
汚泥供給ポンプ13によって汚泥は図1の常温、常圧の
状態aから約10MPaに昇圧されて、常温、中圧の状
態bとなり熱交換器15に供給される。熱交換器15内
の熱交換用チュ−ブ28には反応器26の出口側から送
られてくる高温(約600℃)の反応物が連続的に流れ
ており、熱交換器15に供給された汚泥と高温の反応物
が熱交換して、汚泥は約300℃に加熱される。
【0019】熱交換を効率良く促進させるために熱交換
器15内には汚泥を掻き混ぜる撹拌機50が装備されて
いる。加熱された汚泥は図1の高温、中圧の状態cとな
り、汚泥は最初の粘稠質な状態とは様変わりして、極め
て流動性の良い液状の状態となる。このため、熱交換器
15を出た後の汚泥は液体として取り扱うことが可能と
なり、配管や反応器を通過させるときの圧力損失も小さ
くて済む。
【0020】熱交換器15内に導入する汚泥は上記のよ
うに水の臨界圧力よりも十分に低い程度に昇圧されてい
るだけであるから、熱交換器15を構成する槽本体の肉
厚を比較的薄くすることができ、熱交換器のコストを低
減できる。
【0021】熱交換器15で加熱された汚泥は配管16
を介して高圧ポンプ18に送られる。この高圧ポンプ1
8はハイドロ式であり、並列に設けた2台のポンプを交
互に作動させることによって汚泥を前記臨界圧力以上の
約25MPaに昇圧させる。
【0022】この時の操作を図3に基づいて説明する。
ハイドロ式の高圧ポンプ18A,18Bはシリンダ内の
ピストン51A、51Bを境にして汚泥室52A、52
Bと背圧室53A、53Bに区画されている。まず、背
圧室53A、53Bに通じる液側の切替弁のうち、38
A、41Bを閉とし、38B、41Aを開とする。
【0023】高圧ポンプ18Aにおいては、切替弁38
Aが閉であるから背圧室53Aには配管37からの処理
水の背圧が作用せず、背圧室53Aは低圧となる。従っ
て、前記熱交換器15からの汚泥が配管16A,逆止弁
17Aを経て汚泥室52A内に流入する。高圧ポンプ1
8Bにおいては、切替弁38Bが開であるから背圧室5
3Bには配管37からの処理水の背圧が作用して、背圧
室53Bは高圧となる。従って、汚泥室52B内の汚泥
は臨界圧力以上に昇圧され配管20B,逆止弁19Bを
経て配管20から混合器21に送られる。
【0024】次に、背圧室53A、53Bに通じる液側
の切替弁38A、41Bを開、38B、41Aを閉に切
替える。高圧ポンプ18Aにおいては、切替弁38Aが
開であるから背圧室53Aには配管37からの処理水の
背圧が作用して、背圧室53Aは高圧となる。従って、
前記汚泥室52A内に流入した汚泥は臨界圧力以上に昇
圧され配管20A,逆止弁19Aを経て配管20から混
合器21に送られる。高圧ポンプ18Bにおいては、切
替弁38Bが閉であるから背圧室53Bには配管37か
らの処理水の背圧が作用せず、背圧室53Bは低圧とな
る。従って、前記熱交換器15からの汚泥が配管16
B,逆止弁17Bを経て汚泥室52B内に流入する。
【0025】上記のように、並列した高圧ポンプ18
A、18Bの背圧室側の切替弁38A、38B、41
A、41Bの開閉を交互に切替えることによって、汚泥
をほぼ連続的に昇圧させ、混合器21に送り込むことが
できる。
【0026】昇圧した汚泥は後述のように、混合器21
から反応器26へ送られ、ここでの生成物である処理水
が圧力を維持したまま高圧ポンプ18の背圧室側へ送ら
れてくるので、汚泥と処理水は実質上、連続している。
いわば、高圧ポンプ18によって押出し流れが形成され
ていると考えることができる。この押出し流れが各系統
の配管や機器を通過する過程で受ける圧力損失は、配管
37へ補助高圧ポンプ48からの高圧水を配管49から
供給することで補う。補助高圧ポンプ48が押出し流れ
の駆動力であり、高圧ポンプ18が押出し流れの圧力を
臨界圧力以上に維持するための役割を担う。
【0027】混合器21に供給された汚泥は、図1にお
ける状態dの温度(約300℃)と圧力(約25MP
a)を有しており、この混合器21で酸素圧縮機25で
圧縮された酸素と混合される。酸素を混合された汚泥は
混合器21から反応器26に送られる。
【0028】反応器26のチュ−ブ内を通過する過程で
汚泥中の有機物が酸化分解反応を起し、この時の分解熱
によって昇温し図1における状態eの臨界状態へ進む。
さらに酸化分解反応が進むと超臨界状態の領域に入り、
酸化分解反応が加速的に進行する。
【0029】この酸化分解反応によって有機物は水と酸
化ガス(大部分は炭酸ガス)に分解し、反応器26の出
口では反応が完了して安定な反応物となる。この時の反
応物の温度は分解熱によって約600℃にまで上昇し、
図1における状態fとなる。なお、原料である汚泥中の
有機物濃度等によって反応物の昇温の度合が大きく変化
する場合があるので、反応器26を二重管構造とすると
ともに、図示しない温度制御手段を設けて、二重管構造
の外側管に熱媒体を流し、汚泥又は反応物を冷却及び加
熱できるようにすることが好ましい。この温度制御手段
により、スタ−トアップ時や定常運転時の運転の安定化
を図ることができる。
【0030】反応器26を出た反応物は配管27から熱
交換器15内に配設された熱交換用チュ−ブ28に送ら
れる。この熱交換用チュ−ブ28内を通過する過程で反
応物は原料である汚泥と熱交換し、温度が約300℃に
低下する。熱交換器15を出た反応物は配管29から冷
却器30に入り、ここで冷却されてほぼ常温となる。冷
却器30を出た反応物は配管31を介して気液分離器3
2に供給され、ここで反応物中のガスが分離されて配管
33から大気に放出される。
【0031】気液分離器32でガスが分離された反応物
は液側の配管34を介して並列切替式の固液分離器35
に供給され、ここで分離された反応物中の灰分は配管3
6から系外に排出される。固液分離器35の液側から出
る反応物は水であり、配管37を経て前記した高圧ポン
プ18の液側流入口の供給され、前記したように汚泥の
昇圧に利用された後、配管42を介して第2の気液分離
器43に送られる。
【0032】第2の気液分離器43では分離したガスは
配管44から大気に放出される。第2の気液分離器43
でガスを分離された処理水は液側の配管45を介して処
理水貯槽46に一旦貯溜された後、配管47から系外に
排出される。また、処理水貯槽46には補助高圧ポンプ
48が接続され、処理水をこの補助高圧ポンプ48で昇
圧し、高圧ポンプ18の液側流入口に供給して汚泥の昇
圧に利用する。
【0033】以上に述べたように、本実施例によれば流
動性の悪い汚泥を比較的容易に水の臨界圧力以上に昇圧
することができ、かつ、汚泥を効率良く水の臨界温度付
近まで加熱し、熱交換器のコストを低減することができ
る超臨界水酸化方法及びその装置を提供することができ
る。
【0034】上記実施例では原料が下水汚泥の場合を説
明したが、これに限らず有機物と水とを含むものであれ
ば任意の原料でよい。また、汚泥供給ポンプによる第1
段の昇圧を約10MPaとし、高圧ポンプによる第2段
の昇圧を約25MPaとしたが、これに限らず原料の組
成等に応じて適宜変化させてもよい。ただし、第1段の
昇圧が低く例えば1MPaであると、この昇圧した原料
を次の工程で水の臨界温度付近にまで昇温させるとき、
約180℃で原料中の水が飽和温度に達して、これ以上
加熱すると過熱蒸気となり、取扱性が著しく悪化する。
また、第1段の昇圧が高く例えば20MPaであると、
操作や装置が複雑になるばかりで、本発明の作用効果を
十分に享受できない。
【0035】したがって、第1段の昇圧の程度は5〜1
5MPaの範囲で選択することが好ましい。第1段の昇
圧が例えば5MPaであると、原料の液相での加温が約
260℃まで可能となり、第1段の昇圧が例えば15M
Paであると、約340℃まで可能となる。
【0036】前記実施例では第2段の昇圧用としての高
圧ポンプをハイドロ式のポンプとし、このハイドロ式の
ポンプを反応器から排出される高圧の反応物の圧力を駆
動力として作動させるようにした。しかし、これに限ら
ず第1段昇圧用のポンプをハイドロ式のポンプとし、こ
のハイドロ式のポンプを反応器から排出される高圧の反
応物の圧力を駆動力として作動させるようにしてもよ
い。この場合には第2段昇圧用のポンプには他の形式の
ものを用いる。
【0037】前記実施例では熱交換器15により、原料
である汚泥を約300℃にまで加温し、この温度でその
まま反応器26供給した。しかしながら、200℃以上
であれば原料の流動性が向上するので、原料を熱交換器
で約200℃に加温した後、前記第2段の昇圧を実行
し、その後別の加熱手段で原料を水の臨界温度付近まで
昇温するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば有機物と水とを含む原料
を水の臨界圧力よりも十分に低い程度に昇圧させ、この
昇圧した原料を昇温させ、この昇温した原料を水の臨界
圧力以上に昇圧させ、この昇圧した原料に酸素を供給す
ることによって、前記有機物の酸化分解を行うようにし
たので、第1段の昇圧では流動性が悪い原料に対しても
昇圧が比較的容易である。この昇圧した原料を昇温させ
る際は、原料は水の臨界圧力よりも十分に低い程度に昇
圧されているだけであるから、加熱装置を構成する伝熱
面の肉厚を比較的薄くすることができ、加熱装置のコス
トを大幅に低減できる。
【0039】また、この昇温した原料は流動性が著しく
改善され液状化が進んでいる。このため、流動性が悪い
元の原料でも第2段の昇圧の段階では液体としての取り
扱いが可能となり、原料を水の臨界圧力以上に昇圧する
ことが容易になる。
【0040】また、反応器から排出される高温の反応物
を熱交換器に送給し、前記原料と間接的に熱交換させる
ようにしたので、反応物の保有する熱量を原料加熱用に
有効に回収できる。また、第1のポンプ又は第2のポン
プをハイドロ式のポンプとし、反応器から排出される高
圧の反応物の圧力を駆動力として作動するようにしたの
で、反応物の保有する圧力を原料加圧用に有効に回収で
きる。
【0041】このため、本発明によれば流動性が悪い原
料に対しても臨界圧力以上に昇圧することが比較的容易
で、かつ加熱装置や昇圧装置のコストを低減することが
できる超臨界水酸化方法及びその装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水及び本発明に係る原料の状態を示す説明図
である。
【図2】 本発明の実施例を示す装置系統図である。
【図3】 本発明の実施例に係る高圧ポンプの作動を説
明するための装置系統図である。
【符号の説明】
10……汚泥貯留槽 13……汚泥供給ポンプ 15……熱交換器 18……高圧ポンプ 21……混合器 25……酸素圧縮機 26……反応器 30……冷却器 32……気液分離器 36……固液分離器 43……第2の気液分離器 45……処理水槽 48……補助高圧ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物と水とを含む原料を酸素の共存下で
    水の超臨界状態に置き、前記原料中の有機物を酸化分解
    する超臨界水酸化方法において、前記原料を水の臨界圧
    力よりも十分に低い程度に昇圧させ、この昇圧した原料
    を加熱して昇温させ、この昇温した原料を水の臨界圧力
    以上に昇圧させ、この昇圧した原料に酸素を供給するこ
    とによって、前記有機物の酸化分解を行うことを特徴と
    する超臨界水酸化方法。
  2. 【請求項2】有機物と水とを含む原料を水の臨界圧力よ
    りも十分に低い程度に昇圧させる第1のポンプと、この
    第1のポンプによって昇圧した原料を昇温させる熱交換
    器と、この熱交換器によって昇温した原料を水の臨界圧
    力以上に昇圧させる第2のポンプと、この第2のポンプ
    によって昇圧した原料に酸素を供給する酸素供給手段
    と、この酸素供給手段によって酸素を供給された原料を
    水の超臨界状態下で反応させ原料中の有機物を酸化分解
    させる反応器とを具備したことを特徴とする超臨界水酸
    化装置。
  3. 【請求項3】前記反応器から排出される高温の反応物を
    前記熱交換器に送給し、前記原料と間接的に熱交換させ
    るようにしたことを特徴とする請求項2に記載の超臨界
    水酸化装置。
  4. 【請求項4】前記第1のポンプ又は第2のポンプはハイ
    ドロ式のポンプであって、前記反応器から排出される高
    圧の反応物の圧力を駆動力として作動することを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載の超臨界水酸化装置。
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CN103601282A (zh) * 2013-11-25 2014-02-26 中国科学院山西煤炭化学研究所 超临界水氧化技术处理难降解废水的方法

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