JPH1133361A - 微細粒子を含む液体の処理方法および処理装置 - Google Patents

微細粒子を含む液体の処理方法および処理装置

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JPH1133361A
JPH1133361A JP9209906A JP20990697A JPH1133361A JP H1133361 A JPH1133361 A JP H1133361A JP 9209906 A JP9209906 A JP 9209906A JP 20990697 A JP20990697 A JP 20990697A JP H1133361 A JPH1133361 A JP H1133361A
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slurry
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幸彦 長尾
Hidekazu Takahashi
秀和 高橋
Takashi Ogawa
孝 小川
Yoshihisa Kato
能久 加藤
Yuichi Kanai
裕一 金井
Kazutaka Fukui
一隆 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばワイヤーソーにおいて用いられた使用
済み砥粒スラリーを再利用できるようにすること。 【解決手段】 ワイヤーソーにおいて用いられた砥粒ス
ラリーは、配送経路Aより砥粒回収タンクとしての処理
槽11に供給される。処理槽11には、例えば底部から
注入される気体の上昇、または撹拌翼などにより処理槽
中に液体に上昇流を生じさせる手段が配置されており、
この結果低比重の粒子、すなわち切削屑が液体と共に上
澄みとなる。この上澄みは溢水管14を介して切削屑濃
縮タンクとしての循環槽15に投入され、循環槽15か
ら例えばセラミックスフィルタを用いたフィルターユニ
ット18を介して再び処理槽11に還流される。処理槽
11に沈降した重比重の砥粒は、コンベア30、乾燥装
置31、振動篩32などにより脱水、乾燥後、篩分さ
れ、研磨剤として再利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリコンイ
ンゴットの切断工程で用いるワイヤーソーより排出され
る使用済みの砥粒スラリーから、砥粒およびまたは瀘過
液を回収する液体の処理方法および処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置に使用されるシリコン基板
は、一般にシリコンインゴットをワイヤーソーにより切
断(スライス)することにより得るようにされている。
このシリコン基板の製造工程において使用される前記ワ
イヤーソーには、切削効率を上げるために溶媒(液体)
に対して砥粒としての炭化シリコン(SiC)を混入さ
せた砥粒スラリーが研削液として用いられる。そして、
前記ワイヤーソーより排出される使用済みの砥粒スラリ
ーは、一般には再利用されずに産業廃棄物として廃棄さ
れており、このような産業廃棄物が多量に発生している
のが現状である。また砥粒としてのSiCは極めて優良
な粒度分布を有していることが要求されることから比較
的高価であり、この砥粒の費用がワイヤーソーによるシ
リコンインゴットの切削加工のコストに占める割合も小
さくない。
【0003】このような現状に鑑みて、使用済みの砥粒
スラリーを再利用しようとする提案が成されている。例
えば、特開平1−316170号公報には、使用済み砥
粒スラリーを砥粒分級用の粗遠心分離機にかけて粗遠心
分離機で分離された一定粒度以上の有効砥粒と、一定粒
度以下の無効砥粒を含む砥液とに分離し、無効砥粒を含
む砥液はさらに精遠心分離機によって溶媒と無効砥粒と
に分離して、分離後の溶媒および有効砥粒を新しい砥粒
と混合して再びワイヤーソーによるシリコンインゴット
の切断加工に利用するようにされた再利用装置が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
開示された再利用装置においては、第1の粗遠心分離機
と第2の精遠心分離機とを用意する必要からその装置全
体のコストが上昇することは避けられず、また多大な動
力源が必要となる。さらに装置のメンテナンスに必要な
人手作業も多大となり、これらがシリコンインゴットの
切削加工におけるランニングコストを上昇させる要因と
なっている。本発明は、このような技術的課題を解決す
るために成されたものであり、前記したランニングコス
トを低減させると共に、使用済みの砥粒スラリーから切
削用の砥粒と切削によって生じた研磨粉(切削屑)とを
精度よく分級し、切削用の砥粒およびまたは溶媒(液
体)を再利用することで、コストの低減および環境汚染
の問題を解決することができる微細粒子を含む液体の処
理方法および処理装置を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明にかかる液体の処理方法は、処理槽中
の比重の異なる2種以上の粒子が混入した液体に流れを
生じさせ、該液体の上澄み液を取り出して瀘過処理した
瀘過液の一部または全部を再度、処理槽中に注入するよ
うに成される点に特徴を有する。また、本発明にかかる
液体の処理方法は、処理槽中の比重の異なる2種以上の
粒子が混入した液体に底部から注入される気体の上昇、
または撹拌翼の少なくとも1以上の手段で処理槽中に液
体に上昇流を生じさせ、該上昇流により低比重の粒子を
液体と共に処理槽から溢出させ、溢出した低比重粒子を
含む液体を瀘過して瀘過液の一部または全部を再度、処
理槽に注入することを繰り返すように成される点に特徴
を有する。
【0006】この場合、好ましくは瀘過処理した瀘過液
の一部または全部を処理槽の底部から注入する方法が採
用される。また、前記瀘過処理がセラミックスフィルタ
ーを用いたクロスフロー瀘過であり、好ましくはセラミ
ックスフィルターのセラミック膜の気孔径がO.1μm
以下とされる。そして、前記した処理を成すにあたり、
前記液体を加温しながら処理する方法が利用される場合
もある。また、前記処理槽底部に沈殿する重比重粒子は
処理槽より排出され、脱水、乾燥後、篩分し、重比重粒
子を回収するようにされる。
【0007】この場合、液体中に混入している粒子が重
比重粒子である砥粒と、低比重粒子である研磨粉であ
り、砥粒と研磨粉が、シリコンインゴットをワイヤーソ
ーで切断したときに生じるSiCとSiである。そし
て、篩分された砥粒を搬送し、貯蔵し、新しい砥粒と配
合しながら、瀘過液およびまたは新しい液と混合し、研
削液とされる。また重比重粒子を含む液は脱水、乾燥し
たときに生じる水分をバクテリアまたは蒸発により処理
することもある。
【0008】また前記課題を解決するためになされた本
発明にかかる液体の処理装置は、比重の異なる2種以上
の粒子が混入した液体が収納され、その上澄み液を取り
出すことができる処理槽と、前記処理槽から取り出され
た上澄み液より、上澄み液中に混入する比重の軽い粒子
を瀘過して瀘過液を取り出すことができる瀘過手段とが
具備され、前記瀘過手段によって得られた瀘過液の一部
または全部を再度、前記処理槽中に注入するように構成
される。この場合、前記処理槽の底部には、処理槽に収
納された液体内に気体を注入する気体供給孔または撹拌
翼の少なくともいずれか一方が配置され、処理槽内にお
いて液体に上昇流を与えるように構成される。
【0009】また、好ましくは前記瀘過手段により瀘過
された瀘過液の一部または全部が処理槽の底部より処理
槽内に注入されるように構成される。さらに好ましく
は、前記処理槽が円筒形または円錐形に成され、処理槽
の底部に注入される瀘過液の吐出方向が接線方向となる
ように構成され、処理槽内の液に渦流を発生させるよう
に構成される。そして、前記瀘過手段が、セラミックス
フィルターを用いたクロスフロー構成になされ、前記セ
ラミックスフィルターのセラミック膜の気孔径がO.1
μm以下になされていることが望ましい。
【0010】また、好ましい実施の形態においては、前
記処理槽と瀘過手段との間に、処理槽より供給される上
澄み液を一時的に貯留して上澄み液中の粒子を沈殿させ
る循環槽が配置される。また、前記処理槽または処理槽
から瀘過手段を循環する循環路中に、液体を加温する加
温手段を配置する場合もある。さらに前記処理槽底部に
は処理槽に沈殿する重比重粒子を排出する排出口が設け
られ、前記排出口から排出された重比重粒子を脱水およ
び乾燥させる脱水乾燥手段と、前記脱水乾燥手段により
乾燥された重比重粒子を篩分する篩分手段とがさらに具
備され、前記篩分手段により抽出された重比重粒子を回
収するように構成される。
【0011】そして、好ましい実施の形態においては、
前記処理槽には、シリコンインゴットを切断するワイヤ
ーソーより排出された微粒子を含む液体が供給されるよ
うに成され、主に重比重の砥粒を処理槽に沈殿させると
共に、低比重の研磨粉を上澄み液と共に処理槽から取り
出すように構成される。また、前記篩分手段により抽出
された重比重の砥粒を搬送する搬送手段と、前記搬送手
段により搬送された砥粒を貯蔵する貯蔵手段と、前記貯
蔵手段に貯蔵された砥粒と、前記瀘過液およびまたは新
しい液とを混合する調合タンクとがさらに具備され、前
記調合タンクにより調合された砥粒スラリーを前記ワイ
ヤーソーに供給するように構成される。
【0012】以上のように成された液体の処理方法およ
び処理装置によると、ワイヤーソーより排出される砥粒
並びに研磨粉とを含んだスラリーは処理槽に投入され
る。そして、処理槽に投入されたスラリーには処理槽内
で上昇流が発生するように制御され、そのうち比重の重
い研磨剤としての砥粒が処理槽内に沈降し、また比重が
軽い研磨粉が含まれた液体が上澄み液となる。この上澄
み液は、処理槽より溢水管を介して循環槽に流出し、循
環槽から瀘過処理手段としてのセラミックスフィルター
に投入される。このセラミックスフィルターは、研磨粉
を除去し、瀘過された液体は前記処理槽内に対して処理
槽の清浄水として還流される。
【0013】この場合、処理槽内におけるスラリーに対
して溶媒としての液体を希釈液として注入するか、また
はスラリーを加温することで研磨剤としての砥粒の沈降
速度を制御することができ、砥粒と研磨粉との分級の能
率を制御することが可能となる。一方、前記処理槽の内
底部に沈降した砥粒は、処理槽に下底部から排出され、
脱水、乾燥後、篩分され、研磨剤としての砥粒が回収さ
れる。回収された前記砥粒は、再生砥粒として砥粒ホッ
パーに投入され、スラリー調合タンクにおいて、新しい
砥粒および溶媒と共に混合される。スラリー調合タンク
において調合された砥粒スラリーは、前記ワイヤーソー
に供給され、シリコンインゴットの切削に利用される。
なお、本発明において、処理槽の前および/又は後にお
いて、サイクロン、遠心分離、または比較的粗い目のフ
ィルタを遠心力で強制的に通過させるなど遠心力を利用
した分離工程を加えることにより、本発明の効率をさら
に向上させることができる。特に、処理槽の前に粗遠心
分離を組合わせて用いれば、原液の液分と密粒子が除去
され、粗粒子分がある程度濃縮されるため、原液の希釈
倍率が上昇し、効率がよくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明にかかる液体の処理方法お
よび処理装置について、図に示す実施の形態に基づいて
説明する。まず図1乃至図3は、処理装置の全体構成を
示したものである。そして、図1は主に使用済みスラリ
ーからの砥粒の回収、並びに液体分の再利用を実行する
処理施設を示している。図1において、符号11は砥粒
回収タンクとしての処理槽を示し、この処理槽11には
後述するワイヤーソーより排出される砥粒スラリーが配
送経路Aより流量調節弁12を介して供給される。この
砥粒スラリーには、後述するように溶媒としての液体
に、研磨剤としての砥粒(SiC)と、シリコンインゴ
ットを切削したことにより発生した研磨粉(Si)が混
入されている。また前記処理槽11には、希釈用の純水
が配送経路Bより流量調節弁13を介して供給される。
【0015】前記処理槽11には溢水管14が配置さ
れ、処理槽11に貯留された砥粒スラリーの上澄み分
は、この溢水管14を介して研磨粉濃縮タンクとしての
循環槽15に供給するように構成されている。この循環
槽15には希釈用の純水が配送経路Bより流量調節弁1
6を介して供給されるように成され、循環槽15から
は、循環ポンプ17を介して瀘過手段としてのフィルタ
ーユニット18に対して処理液が供給されるように構成
されている。前記フィルターユニット18を通過した瀘
過液は、流量調節弁19を介して前記処理槽11に対し
て洗浄水として還流されるように構成され、これにより
処理槽11に対するすすぎとしての洗浄水が不要とな
る。またフィルターユニット18をバイパスする処理液
は、濃縮液として配管20を介して前記循環槽15に還
流されるように構成されている。
【0016】前記フィルターユニット18には、配送経
路Cより流量調節弁21、チャンバー22を介して圧縮
エアーが供給され、フィルターユニット18がエアーに
よって逆洗できるように構成されている。さらに配送経
路Cからの圧縮エアーは流量調節弁23を介して前記処
理槽11にも供給されるように構成されている。図4は
前記処理槽11の構成を示したものであり、また図5は
図4におけるX−X断面を矢印方向に視た状態を示して
いる。なお図4および図5において、前記した図1と同
一符号部分は、それぞれ同一部分を示している。前記処
理槽11の容量は200リットル(600φ・90
L )とし、その下部にはテーパがつけられて円錐形に
成されている。その下底部のほぼ中心位置には、スラリ
ーを撹拌上昇させるためのエアー出口24が配置されて
いる。
【0017】またテーパ部には、前記フィルターユニッ
ト18を通過した洗浄水の流出口25が接線方向に配置
され、この構成により流出口25から吐出される洗浄水
によって処理槽11内に渦流Yが発生するように構成さ
れている。また処理槽11の上部に取り付けられた溢水
管14の位置は液深さ800L にされている。一方、前
記循環槽15は容量が70リットル(400φ・600
L )とし、その下部にはテーパがつけられて円錐形に成
されている。なお図1においては、フィルターユニット
18からの還流水が配管20を介して循環槽15の上部
より投入されるように描かれているが、循環液の出口お
よび入口は槽15の中間部に設け、さらに前記した処理
槽11の場合と同様に循環液の流入口を接線方向に配置
して、処理槽11内に渦流が発生するように構成するの
が好ましい。これにより循環液に含まれる研磨粉(S
i)が極力循環ポンプ17に対して流入するのを避ける
ようにされている。
【0018】また、瀘過手段としての前記フィルターユ
ニット18は、図7に示すように中央部にセラミックス
フィルタ18aを配置したクロスフロー瀘過構成になさ
れ、セラミックスフィルタ18aは1.4m2 のセラミ
ック膜とし、その気孔径は研磨粉(Si)を除去するた
め、約0.1μmとされている。この構成により、前記
処理槽11内に投入されたワイヤーソーからの使用済み
の砥粒スラリーは、処理槽11の下底部に導入されるエ
アーにより上昇流が与えられつつ、重比重粒子であるS
iCは処理槽11に沈降し、比重の軽いSiが液と共に
溢水管14に対してオーバーフローする。この場合、粒
子の沈降に関するストークスの式は、次のように表わさ
れる。
【0019】
【数1】ν∞=〔g(ρp −ρ)/18μ〕×dp 2
【0020】 ただし ν∞:終末スピード g :重力の加速度 ρp :粒子の密度 ρ :溶媒の密度 μ :粘性係数 dp :粒子径 例えば、20℃の水(ρ:101.8Kg・S2
4 ,μ=102.9×10-6Kg・S/m2 )中での
砥粒(ρp :300Kg・S2 /m4 ,dp =15μ
m)の終末沈降速度は、
【0021】
【数2】ν∞=2.36×10-4m/S
【0022】となる。従って、前記ν∞以下のスピード
で処理槽に供給する洗浄水量を制御することで、有効径
15μm以上の砥粒を精製することができ、それ以下の
径の粒子はオーバーフロー液として回収することができ
る。ここで、前記ストークスの式にて粘性係数が上昇す
ると、粒子の沈降スピードが下がるため、砥粒スラリー
の粘性を適切な状態に下げる必要がある。これを実現す
るにはスラリーを希釈する方法がある。図1に示す形態
においては、前記したように希釈用の純水が配送経路B
より流量調節弁13を介して処理槽11に対して供給さ
れるように成され、また、希釈用の純水が配送経路Bよ
り流量調節弁16を介して循環槽15に対しても供給さ
れるように成されている。
【0023】また、砥粒スラリーの粘性を適切な状態に
下げるために砥粒スラリーを加温する方法もある。図6
は砥粒スラリーを加温する手段を具備した処理槽11の
例を示したものであり、処理槽11の下底部に形成され
たテーパ部の外周に加熱用のヒータ26を配置し、この
ヒータ26によって処理槽11内の砥粒スラリーを加温
するように成されている。また図6に示す例において
は、スラリーを撹拌上昇させるための撹拌翼27が処理
槽11内の下底部に配置された構成を示している。なお
図6において、図4と同一符号はそれぞれ相当部分を示
しており、その説明は省略する。
【0024】一方、前記処理槽11の下底部には、制御
弁28およびスクリューコンベア29が配置されてお
り、処理槽11の下底部に沈殿した砥粒(SiC)は、
制御弁28の解放、およびスクリューコンベア29の駆
動により、処理槽11の下底部より排出され、ベルトコ
ンベアー30に対して連続的に供給できるように構成さ
れている。このコンベアー30は、その搬送面がメッシ
ュ状に成されており、コンベアー30上においてある程
度水切りが成された砥粒は、乾燥装置31内に搬入され
るように構成され、乾燥装置31において乾燥された砥
粒は、コンベア30の端部に配置された振動篩32に投
入されるように構成されている。
【0025】この振動篩32は、その振動によりコンベ
ア30により搬入された砥粒のうち、所定より径が大き
いもの、および所定より径が小さい基準外粒径砥粒を除
外し、この除外された基準外粒径砥粒は廃棄容器33に
投入されるように構成されており産業廃棄物として処理
される。また前記振動篩32により選別された基準内粒
径砥粒は、例えば砥粒搬送コンベア(図示せず)により
配送経路Dを介して後述する再生砥粒ホッパーに対して
搬送されるように構成されている。前記メッシュコンベ
アー30において水切りされ、漏出した液体分は、例え
ば工場排水処理装置に直接排水することが不可能な場合
には、バイオリアクター34に投入され、このバイオリ
アクター34において、バクテリアまたは蒸発によって
処理される。また、直接排水溝35に対して排水される
場合もある。また前記フィルターユニット18を経た瀘
過液の一部も、流量調節弁36を介してバイオリアクタ
ー34に導入されるか、または排水溝35に対して排水
される。
【0026】一方、前記切削屑濃縮タンクとしての循環
槽15の下底部からは、循環によって濃縮された切削
屑、すなわち主にSiを含むスラリーが流量調節弁37
を介して排出されるように構成されている。その排出ス
ラリーは、例えば遠心分離機またはフィルタープレス機
などの脱水処理装置38において主にSiを含んだ固形
分と液体分とに分離される。前記固形分は廃棄容器39
に投入され、産業廃棄物として処理される。また液体分
は、前記バイオリアクター34に導入されるか、または
排水溝35に対して排水されるように構成されている。
【0027】次に図2は、回収された砥粒を再利用し、
研削液を生成する処理施設を示したものである。図2に
おいて、振動篩32によって選別された基準内粒径砥粒
は、例えば砥粒搬送コンベア(図示せず)により配送経
路Dを介して再生砥粒ホッパー51に対して搬入される
ように構成されている。この再生砥粒ホッパー51の下
底部には砥粒定量供給装置を構成する電磁フィーダ52
が配置されており、この電磁フィーダ52によって再生
砥粒ホッパー51内の砥粒が、スラリー調合タンク53
に対して一定量ずつ投入することができるように構成さ
れている。
【0028】また、再生砥粒ホッパー51に隣接して新
しい砥粒が収納される新砥粒ホッパー54も配置されて
おり、このホッパー54の下底部には砥粒定量供給装置
を構成する電磁フィーダ55が配置されており、この電
磁フィーダ55によってホッパー54内の新砥粒が、ス
ラリー調合タンク53に対して一定量ずつ投入すること
ができるように構成されている。さらに、ホッパー54
に隣接して溶媒タンク56が配置されている。この溶媒
タンク56には流量制御弁57が配置され、また流量制
御弁57を介してタンク56から供給される溶媒を、ス
ラリー調合タンク53内に送り込むポンプ58が具備さ
れている。なお、前記溶媒タンク56に代えて、溶媒を
収納した例えばドラム缶よりポンプによって溶媒をスラ
リー調合タンク53内に供給させるようにしてもよい。
【0029】前記スラリー調合タンク53内に配置され
た撹拌翼59がモータ60によって回転駆動されるよう
に構成され、前記再生砥粒ホッパー51から供給される
再生砥粒、新砥粒ホッパー54から供給される新砥粒、
および溶媒タンク56から供給される溶媒とが撹拌翼5
9によって撹拌され、研削液としての砥粒スラリーが生
成されるように成されている。前記調合タンク53内の
砥粒スラリーはポンプ61によって排出され、スラリー
の比重、粘度、スラリー量等を検出するスラリー性状検
出器62、および流量制御弁63を介して調合タンク5
3内へ還流する循環路を形成している。このスラリー性
状検出器62によって検出されたスラリー性状に応じ
て、前記再生砥粒ホッパー51に設けられた電磁フィー
ダ52、新砥粒ホッパー54に設けられた電磁フィーダ
55などを制御し、所定の砥粒スラリーが生成されるよ
うに成されている。
【0030】そして、スラリー性状検出器62と流量制
御弁63の結合部には、流量制御弁64が接続されてお
り、この流量制御弁64を介して調合タンク53におい
て生成された砥粒スラリーは、スラリー供給タンク65
に供給されるように構成されている。このスラリー供給
タンク65内に配置された撹拌翼66がモータ67によ
って回転駆動されるように構成されており、またスラリ
ー供給タンク65からはポンプ68によって、後述する
ワイヤーソーに対して研削液としての砥粒スラリーを配
送経路Eを介して供給するように構成されている。また
配送経路Eと共に循環路を構成する配送経路Fを介して
未使用の砥粒スラリーがスラリー供給タンク65内に還
流されるように構成されている。
【0031】図3は、研削液としての砥粒スラリーを受
けてシリコンインゴットをスライスするワイヤーソーの
設備を示したものであり、図3においては4台のワイヤ
ーソーが配置された状態が示されている。図3におい
て、配送経路EとFとが砥粒スラリーの循環路を構成し
ており、この循環路よりそれぞれ流量制御弁81a,8
1b,81c,81dを介して砥粒スラリーがスラリー
タンク82a,82b,82c,82dに対して供給さ
れるように構成されている。このスラリータンク82
a,82b,82c,82dには、それぞれポンプ83
a,83b,83c,83dが配備されており、各ポン
プによってスラリータンク82a,82b,82c,8
2dからそれぞれ送り出される砥粒スラリーは、流量制
御弁84a,84b,84c,84dを介してワイヤー
ソー85a,85b,85c,85dに供給されるよう
に構成されている。
【0032】そして、各ワイヤーソー85a,85b,
85c,85dにおいて利用された砥粒スラリーは各ス
ラリータンク82a,82b,82c,82dに還流さ
れるように構成されている。また、それぞれポンプ83
a,83b,83c,83dと流量制御弁84a,84
b,84c,84dとの間には、流量制御弁86a,8
6b,86c,86dがそれぞれ接続されており、各流
量制御弁86a,86b,86c,86dを介して使用
済みの砥粒スラリーがスラリー抜き取りタンク87に対
して供給されるように構成されている。また、このスラ
リー抜き取りタンク87には、配送経路Bより希釈用の
純水が供給されるように構成されている。
【0033】前記スラリー抜き取りタンク87内には撹
拌翼88が配置され、モータ89によって回転駆動して
タンク87内の使用済みスラリーを撹拌するように成さ
れ、また、ポンプ90によって使用済みスラリーを配送
経路Aに送出し、図1に示す前記した砥粒回収タンクと
しての処理槽11に対して使用済みのスラリーを送り出
すように構成されている。なお、前記ポンプ90とスラ
リー抜き取りタンク87との間には流量制御弁91が配
置されており、この流量制御弁91によってタンク87
への還流量を調整し、使用済みスラリーの配送経路Aへ
の送出量が調整できるように構成されている。
【0034】以上、図1乃至図7に示す構成において、
各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dにおい
て利用された砥粒スラリーは、各スラリータンク82
a,82b,82c,82dよりスラリー抜き取りタン
ク87に移され、配送経路Aを介して処理槽11に供給
される。処理槽11においては前記したとおり、下底部
から上昇するエアーまたは撹拌翼27によって砥粒スラ
リーに対して上昇流が与えられ、その上澄み分は溢水管
14を介して切削屑濃縮タンクとしての循環槽15に供
給される。また、重比重粒子である研磨剤としての砥粒
(SiC)は処理槽11内に沈降する。循環槽15に貯
留されたスラリーは、セラミックスフィルタから成るフ
ィルターユニットに供給され、ここで研磨粉切削屑であ
る研磨粉(Si)が取り除かれ、瀘過された液体は、処
理槽11に対して処理槽11の洗浄水として還流され
る。
【0035】このようにして処理槽11において沈降し
た砥粒は、処理槽11より排出され、脱水、乾燥後、篩
分し、所定の粒状の範囲の重比重粒子が回収され、再生
砥粒として再生砥粒ホッパー51に収納される。この再
生砥粒は、新しい砥粒および溶媒と共にスラリー調合タ
ンク53において調合され、研削液としての砥粒スラリ
ーが生成される。こうして生成された砥粒スラリーは、
再び各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dに
供給され、シリコンインゴットなどの切削に用いられ
る。したがって、研磨剤としての砥粒および溶媒として
の液体はそれぞれリサイクルされる。この場合、前記し
た実施の形態に示すようにスラリー調合タンク53にお
いて、再生砥粒に対して新砥粒ホッパー54から順次新
しい砥粒が加えられるように構成することで、バッチ毎
の切削能力を低下させることがなく、切削精度を均一に
保つことができる。
【0036】なお、前記した装置において発明者等が実
験計測した状況は次のとおりである。すなわち、処理槽
11および循環槽15における容量および寸法は前記し
たとおりであり、前記フィルターユニット18における
セラミック膜は1.4m2 とし、その孔径を0.1μm
とした。前記循環ポンプ17は、セラミック膜の膜面流
速5m/sを得るため30m3×3Kg/cm2 とし
た。流量調節弁19を調節し、フィルターユニット18
による瀘過液が処理槽11に流入する量を240リット
ル/Hとした。またこの時の処理槽11における液体の
上昇速度を2.35×10-4m/sとした。そして、フ
ィルターユニット18は、定期的に配送経路Cからのエ
アーによって逆洗を行った。使用済み砥粒スラリー40
リットルを投入し、3.5時間で処理した。その結果、
砥粒の回収は16Kgであった。その中で15μm以下
のものは1%以下であった。また処理槽11をオーバフ
ローし、溢水管14を介して循環槽15内に流入した砥
粒のうち15μm以上のものも1%以下であった。
【0037】図8は、本発明にかかる液体の処理装置に
おける第2の実施の形態を示したものである。なおこの
図8において、すでに説明した図1乃至図7と同一符号
部分は、それぞれ相当部分を示しており、したがってそ
の詳細な説明は省略する。この図8に示す形態において
は、砥粒回収タンクとしての処理槽11に対してワイヤ
ーソーより排出される砥粒スラリーが配送経路Aを介し
て供給されるように構成されている。図8における処理
槽11には特に図示されていないが、処理槽11の下底
部には、図4または図6に示したようにエアー出口24
または撹拌翼27が配置されて処理槽11に貯留された
砥粒スラリーに対して上昇流を生じさせるように構成さ
れている。このような構成により前述したと同様に処理
槽11には重比重であるSiCが沈降し、軽比重である
Siが上澄み液に混入した状態とされる。
【0038】この上澄み液は、処理槽11に配置された
溢水管14を介して脱水装置101に供給されるように
構成されている。この脱水装置101により脱水された
液体は、スラリー調合タンク53に供給され、再利用さ
れるように成され、脱水によって残された主に切削屑で
あるSiは廃棄容器102に投入され、産業廃棄物とし
て処理される。また処理槽11の下底部に設けられた制
御弁28の解放、およびスクリューコンベア29の駆動
により、処理槽11の下底部に沈殿した砥粒(SiC)
は、処理槽11の下底部より排出され、スラリー調合タ
ンク53に供給されて、砥粒分が再利用されるように成
される。
【0039】したがって、調合タンク53においては、
処理槽11において回収された砥粒に対して、新砥粒ホ
ッパー54からの新砥粒が追加され、また脱水装置10
1により脱水された液体に対して、溶媒タンク56また
は図示しないドラム缶より新溶媒が追加されて砥粒スラ
リーが調合される。このようにして調合された砥粒スラ
リーは、前述したとおりスラリー供給タンク65より、
図3に示す各ワイヤーソー85a,85b,85c,8
5dに対して供給される。
【0040】図9は、本発明にかかる液体の処理装置に
おける第3の実施の形態を示したものである。なおこの
図9において、すでに説明した図1乃至図7と同一符号
部分は、それぞれ相当部分を示しており、したがってそ
の詳細な説明は省略する。この図9に示す形態において
は、各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dか
ら排出された使用済みの砥粒スラリーが配送経路Aを介
して脱水装置111に供給されるように構成されてい
る。この脱水装置111において脱水された液体分は、
溶媒タンク56に投入され、再利用するように構成され
ている。また脱水装置111において脱水された固形
分、すなわち研磨剤としての砥粒(SiC)並びに研磨
粉(Si)は、脱水装置111に設けられた制御弁11
3の解放、およびスクリューコンベア112の駆動によ
り、脱水装置111より排出され、図1に示した形態と
同様にコンベアー30に対して供給できるように構成さ
れている。
【0041】このコンベア30に載置された固形分は乾
燥装置31内に搬入されて乾燥され、コンベア30の端
部に配置された振動篩32に投入されるように構成され
ている。この場合、スラリーの性状を判定するスラリー
性状検出器62からの情報において、粒子の粒径分布が
所定よりも大であると判定された場合には、乾燥された
固形分はコンベア30から粉砕装置114に投入され、
この粉砕装置114によって粉砕された後、振動篩32
に投入されるように構成されている。この振動篩32に
おいては、前述したように所定より径が大きいもの、お
よび所定より径が小さい基準外粒径砥粒を除外し、振動
篩32により選別された基準内粒径砥粒は、砥粒搬送コ
ンベア(図示せず)により配送経路Dを介して前記再生
砥粒ホッパー51に対して搬送されるように成されてい
る。
【0042】したがって、図8に示した実施の形態と同
様に、調合タンク53においては、回収された砥粒に対
して、新砥粒ホッパー54からの新砥粒が追加され、ま
た脱水装置111により脱水された液体を再利用して、
砥粒スラリーが調合される。このようにして調合された
砥粒スラリーは、前述したとおりスラリー供給タンク6
5より、図3に示す各ワイヤーソー85a,85b,8
5c,85dに対して供給される。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる微細粒子
を含む液体の処理方法および処理装置においては、処理
槽中の比重の異なる2種以上の粒子が混入した液体に、
例えば底部から注入される気体の上昇、または撹拌翼な
どにより処理槽中に液体に上昇流を生じさせる手段が講
じられる。そして、前記上昇流により低比重の粒子を液
体と共に処理槽から溢出させ、溢出した低比重粒子を含
む液体を例えばセラミックスフィルタにより瀘過して瀘
過液の一部または全部を再度、処理槽に注入するように
構成される。したがって、瀘過液の再利用を果たすこと
ができ、また処理槽に沈降する例えば砥粒を研磨剤とし
て再利用することができるので、例えばワイヤーソーを
用いたシリコンインゴットの切削加工におけるランニン
グコストを低減させることが可能となる。
【0044】加えて、処理槽内におけるスラリーに対し
て溶媒としての液体を希釈液として注入するか、または
スラリーを加温する手段を設けることにより、例えば研
磨剤としての砥粒の沈降速度を制御することができ、し
たがって砥粒と研磨粉との分級の能率を制御することが
可能となる。そして、回収された例えば砥粒をスラリー
調合タンクにおいて新しい砥粒および溶媒と共に混合す
る手段を設けることにより、バッチ毎の例えばワイヤー
ソーの切削能力を低下させることがなく、切削精度を均
一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる液体の処理装置における主に使
用済みスラリーからの砥粒の回収、並びに液体分の再利
用を実行する処理施設を示した構成図である。
【図2】同じく回収された砥粒を再利用し、研削液を生
成する処理施設を示した構成図である。
【図3】同じく研削液としての砥粒スラリーを用いるワ
イヤーソーの設備を示した構成図である。
【図4】図1における砥粒回収タンクとしての処理槽の
構成を示した断面図である。
【図5】図4におけるX−X線から矢印方向に視た断面
図である。
【図6】砥粒回収タンクとしての処理槽の他の構成を示
した断面図である。
【図7】図1におけるフィルターユニットの概略構成を
示した断面図である。
【図8】本発明にかかる液体の処理装置における他の実
施の形態を示した構成図である。
【図9】本発明にかかる液体の処理装置におけるその他
の実施の形態を示した構成図である。
【符号の説明】
11 処理槽(砥粒回収タンク) 14 溢水管 15 循環槽(切削屑濃縮タンク) 17 ポンプ 18 瀘過手段(フィルターユニット) 24 エアー出口 25 洗浄水流出口 26 ヒータ 27 撹拌翼 28 制御弁 29 スクリューコンベア 30 ベルトコンベアー 31 乾燥装置 32 振動篩 33 廃棄容器 34 バイオリアクター 35 排水溝 38 脱水処理装置 39 廃棄容器 51 再生砥粒ホッパー 53 スラリー調合タンク 54 新砥粒ホッパー 56 溶媒タンク 62 スラリー性状検出器 65 スラリー供給タンク 82 スラリータンク 85 ワイヤーソー 87 スラリー抜き取りタンク 101 脱水装置 102 廃棄容器 111 脱水装置 112 スクリューコンベア 114 粉砕装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 微細粒子を含む液体の処理方法および
処理装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリコンイ
ンゴットの切断工程で用いるワイヤーソーより排出され
る使用済みの砥粒スラリーから、砥粒およびまたは濾過
液を回収する液体の処理方法および処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置に使用されるシリコン基板
は、一般にシリコンインゴットをワイヤーソーにより切
断(スライス)することにより得るようにされている。
このシリコン基板の製造工程において使用される前記ワ
イヤーソーには、切削効率を上げるために溶媒(液体)
に対して砥粒としての炭化シリコン(SiC)を混入さ
せた砥粒スラリーが研削液として用いられる。そして、
前記ワイヤーソーより排出される使用済みの砥粒スラリ
ーは、一般には再利用されずに産業廃棄物として廃棄さ
れており、このような産業廃棄物が多量に発生している
のが現状である。また砥粒としてのSiCは極めて優良
な粒度分布を有していることが要求されることから比較
的高価であり、この砥粒の費用がワイヤーソーによるシ
リコンインゴットの切削加工のコストに占める割合も小
さくない。
【0003】このような現状に鑑みて、使用済みの砥粒
スラリーを再利用しようとする提案が成されている。例
えば、特開平1−316170号公報には、使用済み砥
粒スラリーを砥粒分級用の粗遠心分離機にかけて粗遠心
分離機で分離された一定粒度以上の有効砥粒と、一定粒
度以下の無効砥粒を含む砥液とに分離し、無効砥粒を含
む砥液はさらに精遠心分離機によって溶媒と無効砥粒と
に分離して、分離後の溶媒および有効砥粒を新しい砥粒
と混合して再びワイヤーソーによるシリコンインゴット
の切断加工に利用するようにされた再利用装置が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報に
開示された再利用装置においては、第1の粗遠心分離機
と第2の精遠心分離機とを用意する必要からその装置全
体のコストが上昇することは避けられず、また多大な動
力源が必要となる。さらに装置のメンテナンスに必要な
人手作業も多大となり、これらがシリコンインゴットの
切削加工におけるランニングコストを上昇させる要因と
なっている。本発明は、このような技術的課題を解決す
るために成されたものであり、前記したランニングコス
トを低減させると共に、使用済みの砥粒スラリーから切
削用の砥粒と切削によって生じた研磨粉(切削屑)とを
精度よく分級し、切削用の砥粒およびまたは溶媒(液
体)を再利用することで、コストの低減および環境汚染
の問題を解決することができる微細粒子を含む液体の処
理方法および処理装置を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明にかかる液体の処理方法は、処理槽中
の比重の異なる2種以上の粒子が混入した液体に流れを
生じさせ、該液体の上澄み液を取り出して濾過処理した
濾過液の一部または全部を再度、処理槽中に注入するよ
うに成される点に特徴を有する。また、本発明にかかる
液体の処理方法は、処理槽中の比重の異なる2種以上の
粒子が混入した液体に底部から注入される気体の上昇、
または撹拌翼の少なくとも1以上の手段で処理槽中に液
体に上昇流を生じさせ、該上昇流により低比重の粒子を
液体と共に処理槽から溢出させ、溢出した低比重粒子を
含む液体を濾過して濾過液の一部または全部を再度、処
理槽に注入することを繰り返すように成される点に特徴
を有する。
【0006】この場合、好ましくは濾過処理した濾過液
の一部または全部を処理槽の底部から注入する方法が採
用される。また、前記濾過処理がセラミックスフィルタ
ーを用いたクロスフロー濾過であり、好ましくはセラミ
ックスフィルターのセラミック膜の気孔径が0.1μm
以下とされる。そして、前記した処理を成すにあたり、
前記液体を加温しながら処理する方法が利用される場合
もある。また、前記処理槽底部に沈殿する重比重粒子は
処理槽より排出され、脱水、乾燥後、篩分し、重比重粒
子を回収するようにされる。
【0007】この場合、液体中に混入している粒子が重
比重粒子である砥粒と、低比重粒子である研磨粉であ
り、砥粒と研磨粉が、シリコンインゴットをワイヤーソ
ーで切断したときに生じるSiCとSiである。そし
て、篩分された砥粒を搬送し、貯蔵し、新しい砥粒と配
合しながら、濾過液およびまたは新しい液と混合し、研
削液とされる。また重比重粒子を含む液は脱水、乾燥し
たときに生じる水分をバクテリアまたは蒸発により処理
することもある。
【0008】また前記課題を解決するためになされた本
発明にかかる液体の処理装置は、比重の異なる2種以上
の粒子が混入した液体が収納され、その上澄み液を取り
出すことができる処理槽と、前記処理槽から取り出され
た上澄み液より、上澄み液中に混入する比重の軽い粒子
を濾過して濾過液を取り出すことができる濾過手段とが
具備され、前記濾過手段によって得られた濾過液の一部
または全部を再度、前記処理槽中に注入するように構成
される。この場合、前記処理槽の底部には、処理槽に収
納された液体内に気体を注入する気体供給孔または撹拌
翼の少なくともいずれか一方が配置され、処理槽内にお
いて液体に上昇流を与えるように構成される。
【0009】また、好ましくは前記濾過手段により濾過
された濾過液の一部または全部が処理槽の底部より処理
槽内に注入されるように構成される。さらに好ましく
は、前記処理槽が円筒形または円錐形に成され、処理槽
の底部に注入される濾過液の吐出方向が接線方向となる
ように構成され、処理槽内の液に渦流を発生させるよう
に構成される。そして、前記濾過手段が、セラミックス
フィルターを用いたクロスフロー構成になされ、前記セ
ラミックスフィルターのセラミック膜の気孔径が0.1
μm以下になされていることが望ましい。
【0010】また、好ましい実施の形態においては、前
記処理槽と濾過手段との間に、処理槽より供給される上
澄み液を一時的に貯留して上澄み液中の粒子を沈殿させ
る循環槽が配置される。また、前記処理槽または処理槽
から濾過手段を循環する循環路中に、液体を加温する加
温手段を配置する場合もある。さらに前記処理槽底部に
は処理槽に沈殿する重比重粒子を排出する排出口が設け
られ、前記排出口から排出された重比重粒子を脱水およ
び乾燥させる脱水乾燥手段と、前記脱水乾燥手段により
乾燥された重比重粒子を篩分する篩分手段とがさらに具
備され、前記篩分手段により抽出された重比重粒子を回
収するように構成される。
【0011】そして、好ましい実施の形態においては、
前記処理槽には、シリコンインゴットを切断するワイヤ
ーソーより排出された微粒子を含む液体が供給されるよ
うに成され、主に重比重の砥粒を処理槽に沈殿させると
共に、低比重の研磨粉を上澄み液と共に処理槽から取り
出すように構成される。また、前記篩分手段により抽出
された重比重の砥粒を搬送する搬送手段と、前記搬送手
段により搬送された砥粒を貯蔵する貯蔵手段と、前記貯
蔵手段に貯蔵された砥粒と、前記濾過液およびまたは新
しい液とを混合する調合タンクとがさらに具備され、前
記調合タンクにより調合された砥粒スラリーを前記ワイ
ヤーソーに供給するように構成される。
【0012】以上のように成された液体の処理方法およ
び処理装置によると、ワイヤーソーより排出される砥粒
並びに研磨粉とを含んだスラリーは処理槽に投入され
る。そして、処理槽に投入されたスラリーには処理槽内
で上昇流が発生するように制御され、そのうち比重の重
い研磨剤としての砥粒が処理槽内に沈降し、また比重が
軽い研磨粉が含まれた液体が上澄み液となる。この上澄
み液は、処理槽より溢水管を介して循環槽に流出し、循
環槽から濾過処理手段としてのセラミックスフィルター
に投入される。このセラミックスフィルターは、研磨粉
を除去し、濾過された液体は前記処理槽内に対して処理
槽の清浄水として還流される。
【0013】この場合、処理槽内におけるスラリーに対
して溶媒としての液体を希釈液として注入するか、また
はスラリーを加温することで研磨剤としての砥粒の沈降
速度を制御することができ、砥粒と研磨粉との分級の能
率を制御することが可能となる。一方、前記処理槽の内
底部に沈降した砥粒は、処理槽に下底部から排出され、
脱水、乾燥後、篩分され、研磨剤としての砥粒が回収さ
れる。回収された前記砥粒は、再生砥粒として砥粒ホッ
パーに投入され、スラリー調合タンクにおいて、新しい
砥粒および溶媒と共に混合される。スラリー調合タンク
において調合された砥粒スラリーは、前記ワイヤーソー
に供給され、シリコンインゴットの切削に利用される。
なお、本発明において、処理槽の前および/又は後にお
いて、サイクロン、遠心分離、または比較的粗い目のフ
ィルタを遠心力で強制的に通過させるなど遠心力を利用
した分離工程を加えることにより、本発明の効率をさら
に向上させることができる。特に、処理槽の前に粗遠心
分離を組合わせて用いれば、原液の液分と密粒子が除去
され、粗粒子分がある程度濃縮されるため、原液の希釈
倍率が上昇し、効率がよくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明にかかる液体の処理方法お
よび処理装置について、図に示す実施の形態に基づいて
説明する。まず図1乃至図3は、処理装置の全体構成を
示したものである。そして、図1は主に使用済みスラリ
ーからの砥粒の回収、並びに液体分の再利用を実行する
処理施設を示している。図1において、符号11は砥粒
回収タンクとしての処理槽を示し、この処理槽11には
後述するワイヤーソーより排出される砥粒スラリーが配
送経路Aより流量調節弁12を介して供給される。この
砥粒スラリーには、後述するように溶媒としての液体
に、研磨剤としての砥粒(SiC)と、シリコンインゴ
ットを切削したことにより発生した研磨粉(Si)が混
入されている。また前記処理槽11には、希釈用の純水
が配送経路Bより流量調節弁13を介して供給される。
【0015】前記処理槽11には溢水管14が配置さ
れ、処理槽11に貯留された砥粒スラリーの上澄み分
は、この溢水管14を介して研磨粉濃縮タンクとしての
循環槽15に供給するように構成されている。この循環
槽15には希釈用の純水が配送経路Bより流量調節弁1
6を介して供給されるように成され、循環槽15から
は、循環ポンプ17を介して濾過手段としてのフィルタ
ーユニット18に対して処理液が供給されるように構成
されている。前記フィルターユニット18を通過した濾
過液は、流量調節弁19を介して前記処理槽11に対し
て洗浄水として還流されるように構成され、これにより
処理槽11に対するすすぎとしての洗浄水が不要とな
る。またフィルターユニット18をバイパスする処理液
は、濃縮液として配管20を介して前記循環槽15に還
流されるように構成されている。
【0016】前記フィルターユニット18には、配送経
路Cより流量調節弁21、チャンバー22を介して圧縮
エアーが供給され、フィルターユニット18がエアーに
よって逆洗できるように構成されている。さらに配送経
路Cからの圧縮エアーは流量調節弁23を介して前記処
理槽11にも供給されるように構成されている。図4は
前記処理槽11の構成を示したものであり、また図5は
図4におけるX−X断面を矢印方向に視た状態を示して
いる。なお図4および図5において、前記した図1と同
一符号部分は、それぞれ同一部分を示している。前記処
理槽11の容量は200リットル(600φ・90
)とし、その下部にはテーパがつけられて円錐形に
成されている。その下底部のほぼ中心位置には、スラリ
ーを撹拌上昇させるためのエアー出口24が配置されて
いる。
【0017】またテーパ部には、前記フィルターユニッ
ト18を通過した洗浄水の流出口25が接線方向に配置
され、この構成により流出口25から吐出される洗浄水
によって処理槽11内に渦流Yが発生するように構成さ
れている。また処理槽11の上部に取り付けられた溢水
管14の位置は液深さ800にされている。一方、前
記循環槽15は容量が70リットル(400φ・600
)とし、その下部にはテーパがつけられて円錐形に成
されている。なお図1においては、フィルターユニット
18からの還流水が配管20を介して循環槽15の上部
より投入されるように描かれているが、循環液の出口お
よび入口は槽15の中間部に設け、さらに前記した処理
槽11の場合と同様に循環液の流入口を接線方向に配置
して、処理槽11内に渦流が発生するように構成するの
が好ましい。これにより循環液に含まれる研磨粉(S
i)が極力循環ポンプ17に対して流入するのを避ける
ようにされている。
【0018】また、濾過手段としての前記フィルターユ
ニット18は、図7に示すように中央部にセラミックス
フィルタ18aを配置したクロスフロー濾過構成になさ
れ、セラミックスフィルタ18aは1.4mのセラミ
ック膜とし、その気孔径は研磨粉(Si)を除去するた
め、約0.1μmとされている。この構成により、前記
処理槽11内に投入されたワイヤーソーからの使用済み
の砥粒スラリーは、処理槽11の下底部に導入されるエ
アーにより上昇流が与えられつつ、重比重粒子であるS
iCは処理槽11に沈降し、比重の軽いSiが液と共に
溢水管14に対してオーバーフローする。この場合、粒
子の沈降に関するストークスの式は、次のように表わさ
れる。
【0019】
【数1】ν∞=〔g(ρ−ρ)/18μ〕×d
【0020】 ただし ν∞:終末スピード g :重力の加速度 ρ:粒子の密度 ρ :溶媒の密度 μ :粘性係数 d:粒子径 例えば、20℃の水(ρ:101.8Kg・S
,μ=102.9×10−6Kg・S/m)中で
の砥粒(ρ:300Kg・S/m,d=15μ
m)の終末沈降速度は、
【0021】
【数2】ν∞=2.36×10−4m/S
【0022】となる。従って、前記ν∞以下のスピード
で処理槽に供給する洗浄水量を制御することで、有効径
15μm以上の砥粒を精製することができ、それ以下の
径の粒子はオーバーフロー液として回収することができ
る。ここで、前記ストークスの式にて粘性係数が上昇す
ると、粒子の沈降スピードが下がるため、砥粒スラリー
の粘性を適切な状態に下げる必要がある。これを実現す
るにはスラリーを希釈する方法がある。図1に示す形態
においては、前記したように希釈用の純水が配送経路B
より流量調節弁13を介して処理槽11に対して供給さ
れるように成され、また、希釈用の純水が配送経路Bよ
り流量調節弁16を介して循環槽15に対しても供給さ
れるように成されている。
【0023】また、砥粒スラリーの粘性を適切な状態に
下げるために砥粒スラリーを加温する方法もある。図6
は砥粒スラリーを加温する手段を具備した処理槽11の
例を示したものであり、処理槽11の下底部に形成され
たテーパ部の外周に加熱用のヒータ26を配置し、この
ヒータ26によって処理槽11内の砥粒スラリーを加温
するように成されている。また図6に示す例において
は、スラリーを撹拌上昇させるための撹拌翼27が処理
槽11内の下底部に配置された構成を示している。なお
図6において、図4と同一符号はそれぞれ相当部分を示
しており、その説明は省略する。
【0024】一方、前記処理槽11の下底部には、制御
弁28およびスクリューコンベア29が配置されてお
り、処理槽11の下底部に沈殿した砥粒(SiC)は、
制御弁28の解放、およびスクリューコンベア29の駆
動により、処理槽11の下底部より排出され、ベルトコ
ンベアー30に対して連続的に供給できるように構成さ
れている。このコンベアー30は、その搬送面がメッシ
ュ状に成されており、コンベアー30上においてある程
度水切りが成された砥粒は、乾燥装置31内に搬入され
るように構成され、乾燥装置31において乾燥された砥
粒は、コンベア30の端部に配置された振動篩32に投
入されるように構成されている。
【0025】この振動篩32は、その振動によりコンベ
ア30により搬入された砥粒のうち、所定より径が大き
いもの、および所定より径が小さい基準外粒径砥粒を除
外し、この除外された基準外粒径砥粒は廃棄容器33に
投入されるように構成されており産業廃棄物として処理
される。また前記振動篩32により選別された基準内粒
径砥粒は、例えば砥粒搬送コンベア(図示せず)により
配送経路Dを介して後述する再生砥粒ホッパーに対して
搬送されるように構成されている。前記メッシュコンベ
アー30において水切りされ、漏出した液体分は、例え
ば工場排水処理装置に直接排水することが不可能な場合
には、バイオリアクター34に投入され、このバイオリ
アクター34において、バクテリアまたは蒸発によって
処理される。また、直接排水溝35に対して排水される
場合もある。また前記フィルターユニット18を経た濾
過液の一部も、流量調節弁36を介してバイオリアクタ
ー34に導入されるか、または排水溝35に対して排水
される。
【0026】一方、前記切削屑濃縮タンクとしての循環
槽15の下底部からは、循環によって濃縮された切削
屑、すなわち主にSiを含むスラリーが流量調節弁37
を介して排出されるように構成されている。その排出ス
ラリーは、例えば遠心分離機またはフィルタープレス機
などの脱水処理装置38において主にSiを含んだ固形
分と液体分とに分離される。前記固形分は廃棄容器39
に投入され、産業廃棄物として処理される。また液体分
は、前記バイオリアクター34に導入されるか、または
排水溝35に対して排水されるように構成されている。
【0027】次に図2は、回収された砥粒を再利用し、
研削液を生成する処理施設を示したものである。図2に
おいて、振動篩32によって選別された基準内粒径砥粒
は、例えば砥粒搬送コンベア(図示せず)により配送経
路Dを介して再生砥粒ホッパー51に対して搬入される
ように構成されている。この再生砥粒ホッパー51の下
底部には砥粒定量供給装置を構成する電磁フィーダ52
が配置されており、この電磁フィーダ52によって再生
砥粒ホッパー51内の砥粒が、スラリー調合タンク53
に対して一定量ずつ投入することができるように構成さ
れている。
【0028】また、再生砥粒ホッパー51に隣接して新
しい砥粒が収納される新砥粒ホッパー54も配置されて
おり、このホッパー54の下底部には砥粒定量供給装置
を構成する電磁フィーダ55が配置されており、この電
磁フィーダ55によってホッパー54内の新砥粒が、ス
ラリー調合タンク53に対して一定量ずつ投入すること
ができるように構成されている。さらに、ホッパー54
に隣接して溶媒タンク56が配置されている。この溶媒
タンク56には流量制御弁57が配置され、また流量制
御弁57を介してタンク56から供給される溶媒を、ス
ラリー調合タンク53内に送り込むポンプ58が具備さ
れている。なお、前記溶媒タンク56に代えて、溶媒を
収納した例えばドラム缶よりポンプによって溶媒をスラ
リー調合タンク53内に供給させるようにしてもよい。
【0029】前記スラリー調合タンク53内に配置され
た撹拌翼59がモータ60によって回転駆動されるよう
に構成され、前記再生砥粒ホッパー51から供給される
再生砥粒、新砥粒ホッパー54から供給される新砥粒、
および溶媒タンク56から供給される溶媒とが撹拌翼5
9によって撹拌され、研削液としての砥粒スラリーが生
成されるように成されている。前記調合タンク53内の
砥粒スラリーはポンプ61によって排出され、スラリー
の比重、粘度、スラリー量等を検出するスラリー性状検
出器62、および流量制御弁63を介して調合タンク5
3内へ還流する循環路を形成している。このスラリー性
状検出器62によって検出されたスラリー性状に応じ
て、前記再生砥粒ホッパー51に設けられた電磁フィー
ダ52、新砥粒ホッパー54に設けられた電磁フィーダ
55などを制御し、所定の砥粒スラリーが生成されるよ
うに成されている。
【0030】そして、スラリー性状検出器62と流量制
御弁63の結合部には、流量制御弁64が接続されてお
り、この流量制御弁64を介して調合タンク53におい
て生成された砥粒スラリーは、スラリー供給タンク65
に供給されるように構成されている。このスラリー供給
タンク65内に配置された撹拌翼66がモータ67によ
って回転駆動されるように構成されており、またスラリ
ー供給タンク65からはポンプ68によって、後述する
ワイヤーソーに対して研削液としての砥粒スラリーを配
送経路Eを介して供給するように構成されている。また
配送経路Eと共に循環路を構成する配送経路Fを介して
未使用の砥粒スラリーがスラリー供給タンク65内に還
流されるように構成されている。
【0031】図3は、研削液としての砥粒スラリーを受
けてシリコンインゴットをスライスするワイヤーソーの
設備を示したものであり、図3においては4台のワイヤ
ーソーが配置された状態が示されている。図3におい
て、配送経路EとFとが砥粒スラリーの循環路を構成し
ており、この循環路よりそれぞれ流量制御弁81a,8
1b,81c,81dを介して砥粒スラリーがスラリー
タンク82a,82b,82c,82dに対して供給さ
れるように構成されている。このスラリータンク82
a,82b,82c,82dには、それぞれポンプ83
a,83b,83c,83dが配備されており、各ポン
プによってスラリータンク82a,82b,82c,8
2dからそれそれ送り出される砥粒スラリーは、流量制
御弁84a,84b,84c,84dを介してワイヤー
ソー85a,85b,85c,85dに供給されるよう
に構成されている。
【0032】そして、各ワイヤーソー85a,85b,
85c,85dにおいて利用された砥粒スラリーは各ス
ラリータンク82a,82b,82c,82dに還流さ
れるように構成されている。また、それぞれポンプ83
a,83b,83c,83dと流量制御弁84a,84
b,84c,84dとの間には、流量制御弁86a,8
6b,86c,86dがそれぞれ接続されており、各流
量制御弁86a,86b,86c,86dを介して使用
済みの砥粒スラリーがスラリー抜き取りタンク87に対
して供給されるように構成されている。また、このスラ
リー抜き取りタンク87には、配送経路Bより希釈用の
純水が供給されるように構成されている。
【0033】前記スラリー抜き取りタンク87内には撹
拌翼88が配置され、モータ89によって回転駆動して
タンク87内の使用済みスラリーを撹拌するように成さ
れ、また、ポンプ90によって使用済みスラリーを配送
経路Aに送出し、図1に示す前記した砥粒回収タンクと
しての処理槽11に対して使用済みのスラリーを送り出
すように構成されている。なお、前記ポンプ90とスラ
リー抜き取りタンク87との間には流量制御弁91が配
置されており、この流量制御弁91によってタンク87
への還流量を調整し、使用済みスラリーの配送経路Aへ
の送出量が調整できるように構成されている。
【0034】以上、図1乃至図7に示す構成において、
各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dにおい
て利用された砥粒スラリーは、各スラリータンク82
a,82b,82c,82dよりスラリー抜き取りタン
ク87に移され、配送経路Aを介して処理槽11に供給
される。処理槽11においては前記したとおり、下底部
から上昇するエアーまたは撹拌翼27によって砥粒スラ
リーに対して上昇流が与えられ、その上澄み分は溢水管
14を介して切削屑濃縮タンクとしての循環槽15に供
給される。また、重比重粒子である研磨剤としての砥粒
(SiC)は処理槽11内に沈降する。循環槽15に貯
留されたスラリーは、セラミックスフィルタから成るフ
ィルターユニットに供給され、ここで研磨粉切削屑であ
る研磨粉(Si)が取り除かれ、濾過された液体は、処
理槽11に対して処理槽11の洗浄水として還流され
る。
【0035】このようにして処理槽11において沈降し
た砥粒は、処理槽11より排出され、脱水、乾燥後、篩
分し、所定の粒状の範囲の重比重粒子が回収され、再生
砥粒として再生砥粒ホッパー51に収納される。この再
生砥粒は、新しい砥粒および溶媒と共にスラリー調合タ
ンク53において調合され、研削液としての砥粒スラリ
ーが生成される。こうして生成された砥粒スラリーは、
再び各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dに
供給され、シリコンインゴットなどの切削に用いられ
る。したがって、研磨剤としての砥粒および溶媒として
の液体はそれそれリサイクルされる。この場合、前記し
た実施の形態に示すようにスラリー調合タンク53にお
いて、再生砥粒に対して新砥粒ホッパー54から順次新
しい砥粒が加えられるように構成することで、バッチ毎
の切削能力を低下させることがなく、切削精度を均一に
保つことができる。
【0036】なお、前記した装置において発明者等が実
験計測した状況は次のとおりである。すなわち、処理槽
11および循環槽15における容量および寸法は前記し
たとおりであり、前記フィルターユニット18における
セラミック膜は1.4mとし、その孔径を0.1μm
とした。前記循環ポンプ17は、セラミック膜の膜面流
速5m/sを得るため30m/h×3Kg/cm
した。流量調節弁19を調節し、フィルターユニット1
8による濾過液が処理槽11に流入する量を240リッ
トル/hとした。またこの時の処理槽11における液体
の上昇速度を2.35×10−4m/sとした。そし
て、フィルターユニット18は、定期的に配送経路Cか
らのエアーによって逆洗を行った。使用済み砥粒スラリ
ー40リットルを投入し、3.5時間で処理した。その
結果、砥粒の回収は16Kgであった。その中で15μ
m以下のものは1%以下であった。また処理槽11をオ
ーバフローし、溢水管14を介して循環槽15内に流入
した砥粒のうち15μm以上のものも1%以下であっ
た。
【0037】図8は、本発明にかかる液体の処理装置に
おける第2の実施の形態を示したものである。なおこの
図8において、すでに説明した図1乃至図7と同一符号
部分は、それぞれ相当部分を示しており、したがってそ
の詳細な説明は省略する。この図8に示す形態において
は、砥粒回収タンクとしての処理槽11に対してワイヤ
ーソーより排出される砥粒スラリーが配送経路Aを介し
て供給されるように構成されている。図8における処理
槽11には特に図示されていないが、処理槽11の下底
部には、図4または図6に示したようにエアー出口24
または撹拌翼27が配置されて処理槽11に貯留された
砥粒スラリーに対して上昇流を生じさせるように構成さ
れている。このような構成により前述したと同様に処理
槽11には重比重であるSiCが沈降し、軽比重である
Siが上澄み液に混入した状態とされる。
【0038】この上澄み液は、処理槽11に配置された
溢水管14を介して脱水装置101に供給されるように
構成されている。この脱水装置101により脱水された
液体は、スラリー調合タンク53に供給され、再利用さ
れるように成され、脱水によって残された主に切削屑で
あるSiは廃棄容器102に投入され、産業廃棄物とし
て処理される。また処理槽11の下底部に設けられた制
御弁28の解放、およびスクリューコンベア29の駆動
により、処理槽11の下底部に沈殿した砥粒(SiC)
は、処理槽11の下底部より排出され、スラリー調合タ
ンク53に供給されて、砥粒分が再利用されるように成
される。
【0039】したがって、調合タンク53においては、
処理槽11において回収された砥粒に対して、新砥粒ホ
ッパー54からの新砥粒が追加され、また脱水装置10
1により脱水された液体に対して、溶媒タンク56また
は図示しないドラム缶より新溶媒が追加されて砥粒スラ
リーが調合される。このようにして調合された砥粒スラ
リーは、前述したとおりスラリー供給タンク65より、
図3に示す各ワイヤーソー85a,85b,85c,8
5dに対して供給される。
【0040】図9は、本発明にかかる液体の処理装置に
おける第3の実施の形態を示したものである。なおこの
図9において、すでに説明した図1乃至図7と同一符号
部分は、それぞれ相当部分を示しており、したがってそ
の詳細な説明は省略する。この図9に示す形態において
は、各ワイヤーソー85a,85b,85c,85dか
ら排出された使用済みの砥粒スラリーが配送経路Aを介
して脱水装置111に供給されるように構成されてい
る。この脱水装置111において脱水された液体分は、
溶媒タンク56に投入され、再利用するように構成され
ている。また脱水装置111において脱水された固形
分、すなわち研磨剤としての砥粒(SiC)並びに研磨
粉(Si)は、脱水装置111に設けられた制御弁11
3の解放、およびスクリューコンベア112の駆動によ
り、脱水装置111より排出され、図1に示した形態と
同様にコンベアー30に対して供給できるように構成さ
れている。
【0041】このコンベア30に載置された固形分は乾
燥装置31内に搬入されて乾燥され、コンベア30の端
部に配置された振動篩32に投入されるように構成され
ている。この場合、スラリーの性状を判定するスラリー
性状検出器62からの情報において、粒子の粒径分布が
所定よりも大であると判定された場合には、乾燥された
固形分はコンベア30から粉砕装置114に投入され、
この粉砕装置114によって粉砕された後、振動篩32
に投入されるように構成されている。この振動篩32に
おいては、前述したように所定より径が大きいもの、お
よび所定より径が小さい基準外粒径砥粒を除外し、振動
篩32により選別された基準内粒径砥粒は、砥粒搬送コ
ンベア(図示せず)により配送経路Dを介して前記再生
砥粒ホッパー51に対して搬送されるように成されてい
る。
【0042】したがって、図8に示した実施の形態と同
様に、調合タンク53においては、回収された砥粒に対
して、新砥粒ホッパー54からの新砥粒が追加され、ま
た脱水装置111により脱水された液体を再利用して、
砥粒スラリーが調合される。このようにして調合された
砥粒スラリーは、前述したとおりスラリー供給タンク6
5より、図3に示す各ワイヤーソー85a,85b,8
5c,85dに対して供給される。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる微細粒子
を含む液体の処理方法および処理装置においては、処理
槽中の比重の異なる2種以上の粒子が混入した液体に、
例えば底部から注入される気体の上昇、または撹拌翼な
どにより処理槽中に液体に上昇流を生じさせる手段が講
じられる。そして、前記上昇流により低比重の粒子を液
体と共に処理槽から溢出させ、溢出した低比重粒子を含
む液体を例えばセラミックスフィルタにより濾過して濾
過液の一部または全部を再度、処理槽に注入するように
構成される。したがって、濾過液の再利用を果たすこと
ができ、また処理槽に沈降する例えば砥粒を研磨剤とし
て再利用することができるので、例えばワイヤーソーを
用いたシリコンインゴットの切削加工におけるランニン
グコストを低減させることが可能となる。
【0044】加えて、処理槽内におけるスラリーに対し
て溶媒としての液体を希釈液として注入するか、または
スラリーを加温する手段を設けることにより、例えば研
磨剤としての砥粒の沈降速度を制御することができ、し
たがって砥粒と研磨粉との分級の能率を制御することが
可能となる。そして、回収された例えば砥粒をスラリー
調合タンクにおいて新しい砥粒および溶媒と共に混合す
る手段を設けることにより、バッチ毎の例えばワイヤー
ソーの切削能力を低下させることがなく、切削精度を均
一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる液体の処理装置における主に使
用済みスラリーからの砥粒の回収、並びに液体分の再利
用を実行する処理施設を示した構成図である。
【図2】同じく回収された砥粒を再利用し、研削液を生
成する処理施設を示した構成図である。
【図3】同じく研削液としての砥粒スラリーを用いるワ
イヤーソーの設備を示した構成図である。
【図4】図1における砥粒回収タンクとしての処理槽の
構成を示した断面図である。
【図5】図4におけるX−X線から矢印方向に視た断面
図である。
【図6】砥粒回収タンクとしての処理槽の他の構成を示
した断面図てある。
【図7】図1におけるフィルターユニットの概略構成を
示した断面図である。
【図8】本発明にかかる液体の処理装置における他の実
施の形態を示した構成図である。
【図9】本発明にかかる液体の処理装置におけるその他
の実施の形態を示した構成図である。
【符号の説明】 11 処理槽(砥粒回収タンク) 14 溢水管 15 循環槽(切削屑濃縮タンク) 17 ポンプ 18 濾過手段(フィルターユニット) 24 エアー出口 25 洗浄水流出口 26 ヒータ 27 撹拌翼 28 制御弁 29 スクリューコンベア 30 ベルトコンベアー 31 乾燥装置 32 振動篩 33 廃棄容器 34 バイオリアクター 35 排水溝 38 脱水処理装置 39 廃棄容器 51 再生砥粒ホッパー 53 スラリー調合タンク 54 新砥粒ホッパー 56 溶媒タンク 62 スラリー性状検出器 65 スラリー供給タンク 82 スラリータンク 85 ワイヤーソー 87 スラリー抜き取りタンク 101 脱水装置 102 廃棄容器 111 脱水装置 112 スクリューコンベア 114 粉砕装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 能久 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 金井 裕一 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 福井 一隆 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽中の比重の異なる2種以上の粒子
    が混入した液体に流れを生じさせ、該液体の上澄み液を
    取り出して瀘過処理した瀘過液の一部または全部を再
    度、処理槽中に注入することを特徴とする微細粒子を含
    む液体の処理方法。
  2. 【請求項2】 処理槽中の比重の異なる2種以上の粒子
    が混入した液体に底部から注入される気体の上昇、また
    は撹拌翼の少なくとも1以上の手段で処理槽中に液体に
    上昇流を生じさせ、該上昇流により低比重の粒子を液体
    と共に処理槽から溢出させ、溢出した低比重粒子を含む
    液体を瀘過して瀘過液の一部または全部を再度、処理槽
    に注入することを繰り返す微細粒子を含む液体の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 瀘過処理した瀘過液の一部または全部を
    処理槽の底部から注入することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の微細粒子を含む液体の処理方法。
  4. 【請求項4】 瀘過処理がセラミックスフィルターを用
    いたクロスフロー瀘過であることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3に記載の微細粒子を含む液体の処理方法。
  5. 【請求項5】 セラミックスフィルターのセラミック膜
    の気孔径がO.1μm以下であることを特徴とする請求
    項4に記載の微細粒子を含む液体の処理方法。
  6. 【請求項6】 液体を加温しながら処理することを特徴
    とする請求項1乃至請求項5に記載の微細粒子を含む液
    体の処理方法。
  7. 【請求項7】 処理槽底部に沈殿する重比重粒子を排出
    し、脱水、乾燥後、篩分し、重比重粒子を回収すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の微細粒子を
    含む液体の処理方法。
  8. 【請求項8】 液体中に混入する粒子が重比重粒子であ
    る砥粒と、低比重粒子である研磨粉であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項7に記載の微細粒子を含む液体
    の処理方法。
  9. 【請求項9】 砥粒と研磨粉が、シリコンインゴットを
    ワイヤーソーで切断したときに生じるものであることを
    特徴とする請求項8に記載の微細粒子を含む液体の処理
    方法。
  10. 【請求項10】 砥粒と研磨粉がSiCとSiであるこ
    と特徴とする請求項9に記載の微細粒子を含む液体の処
    理方法。
  11. 【請求項11】 篩分された砥粒を搬送し、貯蔵し、新
    しい砥粒と配合しながら、瀘過液およびまたは新しい液
    と混合し、研削液とすることを特徴とする請求項8乃至
    請求項10に記載の微細粒子を含む液体の処理方法。
  12. 【請求項12】 重比重粒子を含む液を脱水、乾燥した
    ときに生じる水分をバクテリアまたは蒸発により処理す
    ることを特徴とする請求項7に記載の微細粒子を含む液
    体の処理方法。
  13. 【請求項13】 比重の異なる2種以上の粒子が混入し
    た液体が収納され、その上澄み液を取り出すことができ
    る処理槽と、 前記処理槽から取り出された上澄み液より、上澄み液中
    に混入する比重の軽い粒子を瀘過して瀘過液を取り出す
    ことができる瀘過手段とが具備され、前記瀘過手段によ
    って得られた瀘過液の一部または全部を再度、前記処理
    槽中に注入するように構成したことを特徴とする微細粒
    子を含む液体の処理装置。
  14. 【請求項14】 前記処理槽の底部には、処理槽に収納
    された液体内に気体を注入する気体供給孔または撹拌翼
    の少なくともいずれか一方が配置され、処理槽内におい
    て液体に上昇流を与えるように構成されていることを特
    徴とする請求項13に記載の微細粒子を含む液体の処理
    装置。
  15. 【請求項15】 前記瀘過手段により瀘過された瀘過液
    の一部または全部が処理槽の底部より処理槽内に注入さ
    れるように構成されていることを特徴とする請求項13
    または請求項14に記載の微細粒子を含む液体の処理装
    置。
  16. 【請求項16】 前記処理槽が円筒形または円錐形に成
    され、処理槽の底部に注入される瀘過液の吐出方向が接
    線方向となるように構成され、処理槽内の液に渦流を発
    生させるように構成したことを特徴とする請求項15に
    記載の微細粒子を含む液体の処理装置。
  17. 【請求項17】 前記瀘過手段が、セラミックスフィル
    ターを用いたクロスフロー構成になされ、前記セラミッ
    クスフィルターのセラミック膜の気孔径がO.1μm以
    下になされていることを特徴とする請求項13乃至請求
    項16のいずれかに記載の微細粒子を含む液体の処理装
    置。
  18. 【請求項18】 前記処理槽と瀘過手段との間に、処理
    槽より供給される上澄み液を一時的に貯留して上澄み液
    中の粒子を沈殿させる循環槽を配置したことを特徴とす
    る請求項13乃至請求項17のいずれかに記載の微細粒
    子を含む液体の処理装置。
  19. 【請求項19】 前記処理槽または処理槽から瀘過手段
    を循環する循環路中に、液体を加温する加温手段を配置
    したことを特徴とする請求項13乃至請求項18のいず
    れかに記載の微細粒子を含む液体の処理装置。
  20. 【請求項20】 前記処理槽底部には処理槽に沈殿する
    重比重粒子を排出する排出口が設けられ、前記排出口か
    ら排出された重比重粒子を脱水および乾燥させる脱水乾
    燥手段と、前記脱水乾燥手段により乾燥された重比重粒
    子を篩分する篩分手段とがさらに具備され、前記篩分手
    段により抽出された重比重粒子を回収することを特徴と
    する請求項請求項13乃至請求項19のいずれかに記載
    の微細粒子を含む液体の処理装置。
  21. 【請求項21】 前記処理槽には、シリコンインゴット
    を切断するワイヤーソーより排出された微粒子を含む液
    体が供給されるように成され、主に重比重の砥粒を処理
    槽に沈殿させると共に、低比重の研磨粉を上澄み液と共
    に処理槽から取り出すように構成されていることを特徴
    とする請求項13乃至請求項20のいずれかに記載の微
    細粒子を含む液体の処理装置。
  22. 【請求項22】 前記篩分手段により抽出された重比重
    の砥粒を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送
    された砥粒を貯蔵する貯蔵手段と、前記貯蔵手段に貯蔵
    された砥粒と、前記瀘過液およびまたは新しい液とを混
    合する調合タンクとがさらに具備され、前記調合タンク
    により調合された砥粒スラリーを前記ワイヤーソーに供
    給するように構成したことを特徴とする請求項21に記
    載の微細粒子を含む液体の処理装置。
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