JPH11326372A - コンタクトプローブおよびプローブ装置 - Google Patents

コンタクトプローブおよびプローブ装置

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JPH11326372A
JPH11326372A JP10135616A JP13561698A JPH11326372A JP H11326372 A JPH11326372 A JP H11326372A JP 10135616 A JP10135616 A JP 10135616A JP 13561698 A JP13561698 A JP 13561698A JP H11326372 A JPH11326372 A JP H11326372A
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power supply
contact
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probe
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JP10135616A
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English (en)
Inventor
Naoki Kato
直樹 加藤
Isato Sasaki
勇人 佐々木
Takeshi Aso
健 阿曽
Hideaki Yoshida
秀昭 吉田
Toshinori Ishii
利昇 石井
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源層および信号用配線間で互いに悪影響が
及ぼさないとともに、電源層の発熱を低減しかつこの発
熱を効率的に発散させて、断線を防止できるコンタクト
プローブを提供する。 【解決手段】 このコンタクトプローブは、信号用配
線、グラウンド用配線2gおよび電源用配線2pからな
る複数のパターン配線がフィルム12上に形成され、か
つこれらのパターン配線の各先端部がフィルム12から
突出状態に配されてコンタクトピン3g,3pとされて
いる。フィルム12は、パターン配線側から樹脂フィル
ム12aおよびグラウンド層12bとしての金属層が順
次積層されてなる第1の二層フィルムであり、第1の二
層フィルム12のグラウンド層12b上に、このグラウ
ンド層12b側より樹脂フィルム13aおよび電源層1
3bとしての金属層が順次積層されてなる第2の二層フ
ィルム13が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ICチップ
や液晶用デバイス等の被検査物の各端子にコンタクトピ
ンをそれぞれ接触させて電気的なテストを行うためのコ
ンタクトプローブ、およびこのコンタクトプローブを備
えたプローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICチップやLSIチップ等の
半導体チップの各端子に接触させて電気的なテストを行
うために、コンタクトピンが用いられている。近年、I
Cチップ等の高集積化および微細化に伴って電極である
コンタクトピンが挟ピッチ化されるとともに、コンタク
トピンのの多ピン狭ピッチ化が要望されている。しかし
ながら、コンタクトピンとして用いられていたタングス
テン針のコンタクトプローブでは、タングステン針の径
の限界から多ピン狭ピッチへの対応が困難となってい
た。
【0003】これに対して、例えば特公平7−8202
7号公報には、図19に示すような、複数のパターン配
線601が樹脂フィルム600上に形成され、これらの
パターン配線601の各先端部前記樹脂フィルム600
から突出状態に配されてコンタクトピン601aとされ
るコンタクトプローブの技術が提案されている。符号6
02はICチップ等に駆動電流を供給するための電源ラ
インを示しており、この電源ライン602は、パターン
配線601よりも幅広であり、パターン配線601と同
一面上に並設されている。このようなコンタクトプロー
ブでは、複数のパターン配線601の先端部をコンタク
トピン601aとすることによって、多ピン狭ピッチ化
を図るとともに、複雑な多数の部品を不要とするもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように平面状の
コンタクトプローブにおいて、ICチップ等を駆動する
ための電源ラインは、パターン配線とともに樹脂フィル
ム状に平面的に並設されていた。ところで、特に大電流
が流れる電源ラインは他の電源ラインよりも幅寸法を大
きく設定しなければならないが、幅広の電源ラインを設
けることはスペース的に困難であり、必然的に、電源ラ
インに流す電流値は制約を受け、大電流に対処するには
困難が伴うという問題点がある。
【0005】一方、幅狭の電源ラインに大電流を無理に
流そうとすると、電気抵抗が増大するために、この電源
ラインでの発熱量が大きくなって断線したり、また、電
源ラインからの発熱を効率的に逃がすことができず、結
果的に、電源ラインに断線が発生するのは避けられな
い。
【0006】そこで、本出願人の出願に係わる特願平0
9−111646号明細書には、電源ラインをパターン
配線上に立体的に設けることにより、電源ラインの設計
自由度が増して、大電流に対処できる幅広の電源ライン
を容易に設けることができるとともに、電源ラインの発
熱を低減しかつこの発熱を効率的に発散させて、断線を
低減する技術が開示されている。
【0007】しかしながら、前記特願平09−1116
46号の技術では、電源ラインが樹脂フィルム(例えば
ポリイミドフィルム)のみを介してパターン配線に積層
されているので、樹脂フィルムが誘電体であることか
ら、電源層で発生したノイズが信号ラインに高周波とし
て悪影響を及ぼしたり、これとは逆に、信号パターンの
ノイズが電源ラインに悪影響を及ぼす恐れがある。
【0008】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、電源層およびパターン配線
間で互いに悪影響を及ぼさないとともに、電源層の設計
自由度が増して、電源層の発熱を低減しかつこの発熱を
効率的に発散させて、断線を防止できるコンタクトプロ
ーブ、およびこのコンタクトプローブを備えたプローブ
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、信号用配線、グラウンド用配線および電源
用配線からなる複数のパターン配線が第1の樹脂フィル
ム上に形成され、かつこれらのパターン配線の各先端部
が前記第1の樹脂フィルムから突出状態に配されてコン
タクトピンとされたコンタクトプローブにおいて、前記
第1の樹脂フィルムの前記パターン配線とは反対側の面
にグラウンド層が積層され、このグラウンド層上に、第
2の樹脂フィルムを介して電源層が積層され、さらに、
前記パターン配線のうちのグラウンド用配線は前記グラ
ウンド層に導通されており、前記パターン配線のうちの
電源用配線は前記電源層に導通されていることを特徴と
するものである。
【0010】この発明においては、パターン配線上に、
接地用のクラウンド層を介して電源層が積層された少な
くとも3層構成をなすので、パターン配線および電源層
で発生したノイズはクラウンド層で吸収され、互いに悪
影響を及ぼすことはない。また、パターン配線、クラウ
ンド層および電源層間に樹脂フィルムが介在されている
ので、相互間の電気的接触等を防止できる。さらに、電
源層をパターン配線とは同一平面上ではなく立体的に設
けることにより、特に大電流を流すことのできる幅広の
電源層も設計自由度が増して、設計が容易になる。な
お、本発明のコンタクトプローブは前記3層構造に限ら
ず、必要に応じて電源層の上にグラウンド層を積層し
て、接地を強化した4層構造、このグラウンド層にさら
に電源層を積層した5層構造や、さらには、この電源層
にグラウンド層を積層した6層構造や、それ以上の層構
造としてもよい。
【0011】請求項2のように、前記第1の樹脂フィル
ムおよび前記グラウンド層を第1の二層テープから構成
し、前記第2の樹脂フィルムおよび前記電源層を第2の
二層テープから構成することにより、第1の二層テープ
および第2の二層テープを順次積層することにより、コ
ンタクトプローブの製造工程が容易となる。
【0012】請求項3の発明は、前記グラウンド用配線
および前記グラウンド層が、前記第1の二層テープに形
成されたバイアホール内の導電性材料を介して、電気的
に接続されており、前記電源用配線および前記電源層
が、前記第1の二層テープおよび第2の二層テープに形
成されたバイアホール内の導電性材料を介して、電気的
に接続されているものである。したがって、グラウンド
用配線とグラウンド層、電源用配線と電源層を容易かつ
確実に導通させることができる。
【0013】請求項4の発明は、前記電源層を異なる電
圧を印加される複数の電源層に分割し、各電源層を所定
の電源用配線にそれぞれ接続したものである。したがっ
て、各電源層に異なる電圧をそれぞれ印加することによ
り、異なる電源用配線に、IC駆動用の異なる電圧を印
加することができる。
【0014】ところで、本発明のコンタクトプローブは
3層以上の多層構造をなすために、曲げ性に難がある。
そこで、請求項5の発明のように、前記コンタクトプロ
ーブの所定の屈曲部における、前記グラウンド層および
前記電源層の少なくとも一方をメッシュ構造としたもの
である。したがって、コンタクトプローブを、屈曲させ
てメカニカルパーツやプリント基板に組み込んでプロー
ブ装置とする際に、コンタクトプローブの屈曲部の曲げ
剛性が低いので、前記屈曲が容易になるとともに、この
屈曲部にコンタクトプローブの位置調整用のフレキシブ
ル性を持たせることができる。
【0015】請求項6の発明は、パターン配線間、パタ
ーン配線とグラウンド層間、およびグラウンド層と電源
層間の少なくともいずれが、回路部品で接続されている
ものである。このように、被試験体としての例えばIC
の周囲に形成される回路に準じて、コンタクトプローブ
に回路部品(例えばチップコンデンサ)を搭載すること
で、コンタクトプローブの配線途中に模擬回路を形成し
て前記ICを実際の使用状態と近い状態で試験すること
ができる。また、従来はプリント基板上にバイパスコン
デンサ等の部品を搭載していたが、この発明では、前記
ICに近くてその試験を行うプローブに回路部品を直接
実装するので、ノイズによる他信号への影響を低減させ
ることができる。
【0016】請求項8の発明は、測定対称物が複数列に
配置されている場合でも、異なるコンタクトプローブの
各コンタクトピンの先端を、複数列状に配置された異な
るる列の測定対称物にそれぞれ同時に接触させて、検査
することができる。ここで、請求項9のように、前記測
定対象物が千鳥状に配置されている場合には、前記複数
のコンタクトプローブにおけるコンタクトピンが重なら
ないように幅方向にずらすことにより、異なるコンタク
トプローブの各コンタクトピンの先端を、千鳥状に配置
された異なる列の測定対称物にそれぞれ同時に接触させ
て、検査することができる。また、請求項10のよう
に、測定対象物が複数のチップの端子電極からなる場合
でも、各チップの各端子電極に各コンタクトピンがそれ
ぞれ同時に接触させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明のコンタクトプ
ローブの一実施形態の概略平面図、図2は図1に示した
コンタクトプローブの先端部の概略斜視図、図3は図1
のA−A線断面図、図4(a),(b)はそれぞれ図1
のB−B線断面図およびC−C線断面図である。
【0018】図1乃至図4に示すように、先ず、このコ
ンタクトトプローブ1は、第1の樹脂フィルム12a
(例えばポリイミド樹脂)および金属フィルム12b
(例えば銅箔からなる接地用のグラウンド層)が積層さ
れてなる第1の二層フィルム12(二層テープ)の前記
第1の樹脂フィルム12aに、金属で形成される複数本
のパターン配線2を貼り付けた構造になっており、各パ
ターン配線2は接着層14を介して第1の樹脂フィルム
12aに接着されている。パターン配線2は、信号用配
線2s、グラウンド用配線2gおよび電源用配線2pか
らなり、パターン配線2の先端部は、第1の二層フィル
ム12の端縁から突出してコンタクトピン3とされてい
る。信号用配線2sのコンタクトピンは信号用コンタク
トピン3sとなり、グラウンド用配線2gのコンタクト
ピンはグラウンド用コンタクトピン3gとなり、電源用
配線2pのコンタクトピンは電源用コンタクトピン3p
となっている。なお、信号用コンタクトピン3sは被測
定物との間で信号(高周波や通常の信号)授受するもの
であり、電源用コンタクトピン3pは被測定物に駆動電
流を供給するためのものである。
【0019】第1の二層フィルム12のグラウンド層1
2b上には、第2の樹脂フィルム13a(例えばポリイ
ミド樹脂)および金属フィルム13a(銅箔からなる電
源層)からなる第2の二層フィルム13(二層テープ)
の前記第2の樹脂フィルム13aが、接着層15を介し
て積層されている。このように、本実施形態のコンタク
トトプローブ1は、パターン配線2、グラウンド層12
bおよび電源層13bの三層構造となっており、パター
ン配線2とグラウンド層12bとの間、およびグラウン
ド層12bと電源層13bとの間には、誘電体である第
1および第2の樹脂フィルム12a,13aがそれぞれ
設けられている。
【0020】図4(a)に示すように、各グラウンド用
配線2gは、それぞれのバイアホール16内の導電性材
料17(例えば銀)を介して、グラウンド層12bに導
通している。すなわち、各グラウンド用配線2gの中途
部上の第1の二層テープ12にはバイアホール16がそ
れぞれ形成されており、このバイアホール16内に充填
された銀17(後述する銀ペーストが固化したもの)
は、グラウンド用配線2gと第1の二層テープ12のグ
ラウンド層12bとを電気的に接続している。
【0021】一方、図4(b)に示すように、各電源用
配線2pは、それぞれのバイアホール18,19内の導
電性材料22(例えば銀)を介して、電源層13bに導
通している。すなわち、各電源用配線2pの中途部上の
各二層テープ12,13にはバイアホール18,19が
それぞれ形成されており、このバイアホール18,19
内に充填された銀22(後述する銀ペーストが固化した
もの)は、電源用配線2pと第2の二層テープ13の電
源層13bとを電気的に接続している。導電性材料22
の周囲のグラウンド層12bには、大径のスルーホール
23が形成され、このスルーホール23内には絶縁材2
4(例えば接着剤)が充填されている。これにより、導
電性材料22とグラウンド層12bとは不導通となって
いる。
【0022】このコンタクトプローブ1の各電源用コン
タクトピン3pを被検査物の所定の端子にそれぞれ接触
させて、電源層13bより、導電性材料22、電源用配
線2pおよび電源用コンタクトピン3pを介して前記被
検査物に所定の電圧を印加して駆動するとともに、前記
被検査物の所定の端子にグランウンド用コンタクトピン
3gを接触させて接地することができる。この際、信号
用コンタクトピン3sより前記被検査物の所定の端子か
ら信号(高周波信号や通常の信号)を取り出し、これを
信号用配線2sを通して図示しないプリント基板に導く
ことができる。なお、図4(c)に示すように、グラウ
ンド用配線2g(電源用配線2p)の、導電性材料17
(22)との接続部を幅広部Hとすることにより、グラ
ウンド用配線2g(電源用配線2p)と導電性材料17
(22)とを確実に接続することができる。
【0023】このコンタクトプローブ1においては、パ
ターン配線3上に第1の樹脂フィルム12aを介して接
地用のクラウンド層12bが積層され、さらに、このク
ラウンド層12b上に第1の樹脂フィルム13aを介し
て電源層13bが積層された多層構成をなすので、パタ
ーン配線3および電源層13bで発生したノイズはクラ
ウンド層12bで吸収され、互いに悪影響を及ぼすこと
はない。なお、パターン配線3、クラウンド層12bお
よび電源層13bの3層構造に限らず、電源層13bの
上にさらにグラウンド層を積層して、接地を強化した4
層構造や、このグラウンド層にさらに電源層を積層した
5層構造や、さらには、この電源層にグラウンド層を積
層した6層構造や、それ以上の層構造としてもよい。
【0024】ここで、図4および図5を参照して、前記
コンタクトプローブ1の作製工程について工程順に説明
する。
【0025】〔ベースメタル層形成工程〕先ず、図5
(a)に示すように、ステンレス製の支持金属板5の上
に、Cu(銅)メッキによりベースメタル層6を形成す
る。このベースメタル層6は、支持金属板5の上面に均
一の厚さで形成する。
【0026】〔パターン形成工程〕次に、このベースメ
タル層6の上にフォトレジスト層(マスク)7を形成し
た後、図5(b)に示すように、写真製版技術により、
フォトレジスト層7に所定のパターンのフォトマスク8
を施して露光し、図5(c)に示すように、フォトレジ
スト層7を現像して前記パターン配線2となる部分を除
去して残存するフォトレジスト層7に開口部7aを形成
する。また、本実施形態においては、フォトレジスト層
7をネガ型フォトレジストによって形成しているが、ポ
ジ型フォトレジストを採用して所望の開口部7aを形成
しても構わない。また、フォトマスク8を用いた露光・
現像工程を経て開口部7aが形成されるものに限定され
るわけではない。例えば、メッキ処理される箇所に予め
孔が形成された(すなわち、予め、図5(c)の符号7
で示す状態に形成されている)フィルム等でもよい。
【0027】〔電解メッキ工程〕そして、図5(d)に
示すように、前記開口部7aに前記パターン配線2とな
るNiまたはNi合金層Nをメッキ処理により形成した
後、図5(e)に示すように、フォトレジスト層7を除
去する。
【0028】〔金属層およびフィルムの被着工程〕次
に、図5(f)に示すように、前記NiまたはNi合金
層Nの上であって、前記パターン配線2の先端、すなわ
ち、コンタクトピン3となる部分以外に、第1の二層フ
ィルム12を接着剤14により接着する。この第1の二
層フィルム12は、ポリイミド樹脂12aにグラウンド
層12bが一体に設けられた二層テープである。このフ
ィルム被着工程の前までに、グラウンド面を形成してお
き、このフィルム被着工程では、第1の二層テープ12
のポリイミド樹脂12aを接着剤14を介して前記パタ
ーン配線2に被着させる。なお、グラウンド層12b
は、銅箔に加えて、Ni、Ni合金等でもよい。また、
フィルム被着工程の前までに、図4(a)および(b)
に示したように、第1の二層テープ12の、所定のグラ
ウンド用配線2gや電源用配線2pの中途部に対応する
部位に、スルーホール18,19をそれぞれ形成してお
く。また、第1の二層テープ12のグラウンド層12b
の、スルーホール18の周縁部に大径孔部23を形成
し、この大径孔部23に絶縁材24(例えば接着剤)を
充填しておく。
【0029】第1の二層フィルム12の被着後、スルー
ホール16のみに、ペースト状の導電性材料17(例え
ば銀)を充填して、硬化した導電性材料17により、各
グラウンド用配線2gとグラウンド層12bとを導通さ
せる。
【0030】前記グラウンド層12b上に第2の二層テ
ープ13を接着剤15を介して被着させる。この第2の
二層テープ13は前述の第1の二層テープ12と同様
に、ポリイミド樹脂13aに電源層13bが一体に設け
られた二層テープである。なお、図4(b)に示すよう
に、この第2の二層フィルム13の被着工程の前まで
に、第2の二層フィルム13に、第1の二層フィルム1
2の各スルーホール18と合致するようなスルーホール
19をそれぞれ形成しておく。前記被着後、各二層フィ
ルム12,13の各スルーホール18,19に、ペース
ト状の導電性材料22(例えば銀)を充填して、硬化し
た導電性材料22により、各電源用配線2pと電源層1
3bとを導通させる。
【0031】〔分離工程〕そして、図5(g)に示すよ
うに、第1および第2の二層フィルム12,13とパタ
ーン配線2とベースメタル層6とからなる部分を、支持
金属板5から分離させた後、Cuエッチングを経て、第
1の二層フィルム12にパターン配線2のみを接着させ
た状態とする。
【0032】〔金コーティング工程〕最後に、露出状態
のパターン配線2に、図5(h)に示すように、Auメ
ッキを施し表面にAuメッキ層Aを形成する。このと
き、第1の二層フィルム12から突出状態とされた前記
コンタクトピン3では、全周に亙る表面全体にAu層A
が形成される。
【0033】図1乃至図3に示したコンタクトプローブ
は、ICプローブとして所定形状に切り出したものであ
る。コンタクトプローブ1の第1および第2の二層フィ
ルム12,13には、コンタクトプローブ1を固定する
ための孔4,9が設けられ、また、パターン配線2から
得られた信号を引き出し用配線10を介してプリント基
板20(図6乃至図8)参照に伝えるための窓11が設
けられている。
【0034】グラウンド層12bは、コンタクトピン3
の近傍まで設けられ、コンタクトピン3(3s,3g,
3p)は、グラウンド層12bの先端部からの突出量L
(図1乃至図4参照)が5mm以下とされている。この
グラウンド層12bにより、後述するプローブ装置70
(図8参照)の先端近くまでインピーダンスマッチング
をとる設計が可能となり、高周波域でのテストを行う場
合にも反射雑音による悪影響を防ぐことができる。
【0035】また、ポリイミド樹脂12aに貼り付けら
れたグラウンド層12bには、さらに以下の利点があ
る。すなわち、グラウンド層12bがなくポリイミド樹
脂12aのみでは、このポリイミド樹脂12aが水分を
吸収して伸び、コンタクトピン3間の間隔が変化するこ
とがあった。そのため、コンタクトピン3が端子電極の
所定位置に接触することができず、正確な電気テストを
行うことができないという問題があった。本実施形態で
は、ポリイミド樹脂12aにグラウンド層12bを貼り
付けることにより、湿度が変化しても前記間隔の変化を
少なくし、コンタクトピン3を端子電極の所定位置に確
実に接触させるようになっている。
【0036】次に、図6乃至図8を参照して、前記コン
タクトプローブ1をメカニカルパーツ60に組み込んで
プローブ装置(プローブカード)70にする構成につい
て説明する。なお、本実施形態に係るコンタクトプロー
ブ1は、多層構造であるにも拘らず、全体が比較的柔軟
で曲げやすいため、プローブ装置に組み込む際にフレキ
シブル基板として機能する。
【0037】前記メカニカルパーツ60は、マウンティ
ングベース(傾斜保持部材)30と、トップクランプ4
0と、ボトムクランプ50とからなっている。まず、プ
リント基板20の上にトップクランプ40を取付け、次
に、本発明の4つのコンタクトプローブ1を取り付けた
マウンティングベース30をトップクランプ40にボル
ト穴41にボルト42を螺合させて取り付ける(図8参
照)。そして、ボトムクランプ50でコンタクトプロー
ブ1を押さえ込むことにより、パターン配線2を一定の
傾斜状態に保ち、該パターン配線2の先端に位置するコ
ンタクトピン3をICチップIに押し付ける。
【0038】図7は組立終了後のプローブ装置70を示
している。図8は、図7のE−E線断面図である。マウ
ンティングベース30の下面32は、接触面Paに対し
て0゜以上30゜以下の角度γで漸次先端側に向けて下
方に傾斜している。コンタクトプローブ1はその中途部
で屈曲して(屈曲部33参照)下方へ傾斜し、この傾斜
部が前記マウンティングベース30の下面32に当接し
て支持されている。そして、傾斜する各コンタクトピン
3はICチップIに接触している。
【0039】前記マウンティングベース30には、コン
タクトプローブ1の位置を調整するための位置決めピン
31が設けられており、この位置決めピン31をコンタ
クトプローブ1の前記位置合わせ穴4に挿入することに
より、パターン配線2とICチップIとを正確に位置合
わせすることができるようになっている。コンタクトプ
ローブ1に設けられた窓11の部分のパターン配線2
に、ボトムクランプ50の弾性体51を押しつけて、前
記引き出し用配線10をプリント基板20の電極21に
接触させ、信号用配線3sから得られた信号を電極21
を通して外部に伝えることができるようになっている。
なお、プリント基板20から電源層13bに所定の電圧
を印加される構成になっている。
【0040】上記のように構成されたプローブ装置70
を用いて、ICチップIのプローブテスト等を行う場合
は、プローブ装置70をプローバに装着するとともにテ
スターに電気的に接続し、所定の電気信号をパターン配
線2のコンタクトピン3からウェーハ上のICチップI
に送ることによって、該ICチップIからの出力信号が
コンタクトピン3からテスターに伝送され、ICチップ
Iの電気的特性が測定される。
【0041】以下、本発明の好ましい種々の実施形態に
ついて、図9乃至図17を参照して説明する。先ず、被
検査物の端子によっては、印加すべき電圧が異なり、こ
の電圧値が複数種ある場合には、これに対処するには、
図9に示すように、電源層13bを複数に分割して、分
割された各電源層13c,13d(あるいは13c,1
3d,13e)を所定の電源用コンタクトピン3pに導
通させる構造とする。
【0042】詳述すると、被検査物に印加する電圧の種
類が2種類(V1,V2)の場合には、図9(a)に示す
ように、電源層13bをほぼ均等に2分割とし、各電源
層13c,13d間に絶縁物25を設けて各電源層13
c,13d間を電気絶縁する。一方の電源層13cに、
導電性材料22(図4(b)参照)をそれぞれ介して、
図9(a)中の左側の例えば2本の電源用配線2pに接
続し、他方の電源層13dに、導電性材料22(図4
(b)参照)をそれぞれ介して、図9(a)中の右側の
例えば2本の電源用配線2pに接続する。これにより、
図9(a)中の左側の例えば2本の電源用コンタクトピ
ン3pに、一方の電源層13cによってV1の電圧を印
加し、図9(a)中の右側の例えば2本の電源用コンタ
クトピン3pに、他方の電源層13dによってV2の電
圧を印加することができる。
【0043】図9(b)に示すように、異なる2種類の
電圧を印加される電源用コンタクトピン3pが交互に並
んでいる場合には、電源層13c,13dをその幅方向
(電源用配線2pの配列方向)に重なるようにする。す
なわち、電源層13bをその分割線が電源用配線2pを
跨ぐように分割すればよい。なお、符号26は、電源層
13c,13d間に設けられて絶縁する絶縁部を示して
いる。このような構成により、図9(a)中の左側より
第1番目および第3番目のコンタクトピン3pに、一方
の電源層13cによってV1の電圧を印加し、図9
(a)中の左側より第2番目および第4番目の2本の電
源用コンタクトピン3pに、他方の電源層13dによっ
てV2の電圧を印加することができる。
【0044】図9(c)は、被検査物に印加する電圧の
種類が3種類(V1,V2,V3)の場合である。本例で
は、電源層13bを、その幅方向に重なるような3つの
電源層13c,13d,13eに分割し、各電源層13
c,13d,13e間に絶縁材27,28をそれぞれ設
ける。図9(c)中の左側より第1番目および第3番目
のコンタクトピン3pに、電源層13cによってV1の
電圧を印加し、図9(c)中の左側より第4番目の電源
用コンタクトピン3pに、電源層13dによってV2の
電圧を印加し、図9(c)中の左側より第2番目および
第5番目のコンタクトピン3pに、電源層13cによっ
てV3の電圧を印加することができる。
【0045】本発明のコンタクトプローブ1は多層構造
をなすために、曲げ性に難がある。すなわち、図8に示
したように、プローブ装置70の組立の際にコンタクト
プローブ1は必要な曲げ性を確保するために、図10
(a),(b)に示すように、コンタクトプローブ1の
屈曲部33における、第1および第2の二層テープ1
2,13に多数の小孔29を規則的に形成することによ
り、メッシュ構造とし、前記屈曲部33の曲げ性を向上
させる。このように、屈曲部33がメッシュ構造となっ
ているので、コンタクトプローブ1を、マウンティング
ベース30(図8参照)やプリント基板20に組み込む
際に、コンタクトプローブ1に幅方向(図10(a)に
おける左右方向)の位置調整用のフレキシブル性を持た
せることができる上に、屈曲部33の曲げ性を向上させ
ることができる。
【0046】なお、小孔29は、パターン配線2と重な
らない位置に形成することにより、パターン配線2と第
1の二層フィルム12との接着強度が低下しない。ま
た、小孔29は、第1および第2の二層テープ12,1
3の全体を貫通する、すなわち、グラウンド層12bお
よび電源層13の他に、樹脂フィルム12a,13aに
も形成するものに限らず、グラウンド層12bおよび電
源層13bの両方のみ、あるいは一方に形成してもよ
い。
【0047】次に,他の実施形態として、信号用配線2
s間、信号用配線2sとグラウンド層12b間、および
グラウンド層12bと電源層13b間を、チップコンデ
ンサ等の回路部品で接続した例である。詳述すると、図
11およびそのF−F線断面図である図12(a)に示
すように、2つの信号用配線2s,2sの途中をそれぞ
れ太線部34a,34bとし、この太線部34a,34
bにチップコンデンサ34cを搭載して接続することに
より、被試験体としての例えばICの周辺に形成される
回路に準じて、コンタクトプローブの配線途中に模擬回
路を形成して前記ICを実際の使用状態と近い状態で試
験することができる。
【0048】図11およびそのG−G線断面図である図
12(b)に示すように、バイアホール35を利用して
グラウンド層12bと導通がとれたシグナル面上の島状
パッド36と、信号用配線2sの太線部34eとにチッ
プコンデンサ34dを搭載して接続したものである。す
なわち、第1の二層フィルム12にバイアホール35を
形成し、このバイアホール35に、グラウンド層12b
と島状パッド36とを導通させる導電材35aを設け
る。そして、信号用配線2sの太線部34eとパッド3
6とにチップコンデンサ34dを搭載して接続し、結果
的に、信号用配線2sとグラウンド層12b間に回路部
品としてのチップコンデンサ34dが搭載される。
【0049】図11およびそのH−H線断面図である図
12(c)に示すように、コンタクトプローブ1の幅方
向端部において,バイアホール43を利用してグラウン
ド層12bと導通がとれたシグナル面上の島状パッド3
7と、バイアホール44を利用して電源層13bと導通
がとれたシグナル面上の島状パッド38とにチップコン
デンサ39を搭載して接続したものである。すなわち、
第1の二層フィルム12にバイアホール43を形成し、
このバイアホール43に、グラウンド層12bと島状パ
ッド37とを導通させる導電材43aを設ける。一方、
第1の二層フィルム12および第2の二層フィルム13
にバイアホール44を形成し、このバイアホール44
に、電源層13bと島状パッド38とを導通させる導電
材44aを設ける。両島状パッド37,38にチップコ
ンデンサ39を搭載して接続し、結果的に、グラウンド
層12bおよび電源層13b間に回路部品としてのチッ
プコンデンサ39が搭載される。図12(c)におい
て、符号50は、グラウンド層12bに前記バイアホー
ル44と同心に形成された大径のバイアホールを示し、
このバイアホール50には絶縁材50aが設けられてい
る。これにより、バイアホール44内に設けた導電材4
4aとグラウンド層12bとが非導通とされている。島
状パッド36,37,38は、パターン配線と同材質で
あり、パターン配線と同時に形成することができる。な
お、図12(a)〜(c)によれば、チップコンデンサ
をシグナル面側すなわち電源層とは反対側に設けたの
で、コンタクトプローブを上述したメカニカルパーツに
取り付ける際に何等支障が生じない。
【0050】プローブ装置の他の実施形態としては、図
13および図14に示すように、2枚のコンタクトプロ
ーブ1a,1bは、各コンタクトピン3a,3bの先端
が、図18(a)に示すような千鳥状に配置された複数
列(本例では2列)の端子電極(測定対象物)P1,P2
にそれぞれ同時に接触するように重ね合わされている。
詳述すると、2枚のコンタクトプローブ1a,1bは、
各コンタクトピン3a,3bが重ならないように重ね合
わされ、すなわち、2枚のコンタクトプローブ1a,1
bのコンタクトピン3a,3bの位置がコンタクトプロ
ーブ1a,1bの幅方向においてずれている。また、2
枚のコンタクトプローブ1a,1bは、各コンタクトピ
ン3a,3bの軸線が、端子電極P1,P2の接触面Pa
に対して同一の角度γで交わるように配設されているの
で、各コンタクトピン3a,3bによる端子電極P1,
P2のスクラブ量を同一にすることができる。
【0051】千鳥状に配列された端子電極P1,P2のう
ちの奥側の列の端子電極P1と手前側の列の端子電極P2
との距離をKとし、隣接する奥側の端子電極P1および
手前側の端子電極P1との間隔をRとすると、異なるコ
ンタクトピン3a,3bの先端の距離Y(図14参照)
は前記Kと等しくなっており、コンタクトピン3a,3
bの幅方向のずれ量は前記Rと等しくなっている。この
ような構成に基づいて、2列の端子電極P1,P2のうち
の奥側の列の各端子電極P1に、コンタクトプローブ1
aの各コンタクトピン3aを接触させて検査し、手前側
の列の各端子電極P1にコンタクトプローブ1bの各コ
ンタクトピン3bを接触させて検査する。
【0052】本実施形態では、各コンタクトピン3a,
3bの各樹脂フィルム12,12からの突出長さXが同
一になっている。これにより、各コンタクトプローブ1
a,1bにおいて、同一のオーバードライブ量でのコン
タクトピン3a,3bの撓み量が同一になる。さらに、
下方のコンタクトプローブ1bの最上層はグラウンド層
2Gとなっている。これにより、各コンタクトプローブ
1a,1b間での特に高周波により悪影響を防止できる
上に、グラウンド層2Gの厚さにより、異なるコンタク
トプローブ1a,1bにおけるコンタクトピン3a,3
bの先端の距離Yを設定できる。なお、本実施形態で
は、測定対象物としての端子電極P1,P2が千鳥状に配
置されているので、各コンタクトピン3a,3bの位置
をプローブ1a,1bの幅方向にずらしたが、端子電極
P1,P2が単なる複数列配置の場合(後述する図15お
よび図16参照)には、前記幅方向のずれは不要であ
る。
【0053】ここで、Al(アルミニウム)合金等で形
成されるICチップ等の端子電極(パッド、バンプ)P
1,P2は、その表面が空気中で酸化して、薄い酸化アル
ミニウム膜で覆われた状態となっている。そのため、端
子電極P1,P2の電気テストを行うには、表面の酸化ア
ルミニウム膜を剥離させ、内部のアルミニウムを露出さ
せて、導電性を確保する必要がある。そこで、前記コン
タクトプローブ1a,1bにおいては、コンタクトピン
3a,3bを端子電極P1,P2の表面にそれぞれ接触さ
せつつ、オーバードライブをかける(コンタクトピン3
a,3bが端子電極P1,P2に接触してからさらに下方
に向けて引き下げる)ことにより、コンタクトピン3
a,3bの先端部で端子電極P1,P2表面の酸化アルミ
ニウム膜を擦り、内部のアルミニウムを露出させるよう
にしている。この作業はスクラブ(scrub)と呼ばれ
る。
【0054】本実施形態のように、コンタクトピン3
a,3bが斜めに配置されているので、その先端を上方
より確認して、コンタクトピン3a,3bを端子電極P
1,P2に容易に位置決めできる。
【0055】図15は本発明のプローブ装置の別な実施
形態を示す図、図16は図15の要部側面図である。こ
の実施形態では、端子電極P1,P2,P3が図18
(b)に示すように面配置形態となっており、具体的に
は端子電極P1,P2,P3が3列配置をなしているのに
対応して、例えば3枚のコンタクトプローブ1a,1
b,1cを重ねてなるプローブ装置により、図15中の
全ての端子電極P1,P2,P3を同時に検査することが
できる。すなわち、本実施形態の場合、3枚のコンタク
トプローブ1a,1b,1cのコンタクトピン3a,3
b,3cの位置を幅方向にずらさず、コンタクトピン3
a,3b,3cが重なるように重ね合わされている。3
列の端子電極P1,P2,P3のうちの奥側の列の各端子
電極P1にコンタクトプローブ1aの各コンタクトピン
3aを接触させて検査し、中間の列の各端子電極P3に
コンタクトプローブ1cの各コンタクトピン3cを接触
させて検査し、手前側の列の各端子電極P2にコンタク
トプローブ1bの各コンタクトピン3bを接触させて検
査する。なお、図15中左半分側の端子電極は、右半分
側の端子電極P1,P2,P3の検査と同時に、上記プロ
ーブ装置により検査できる。最下および中間のコンタク
トプローブ1b,1cは、その最上層がグラウンド層2
Gとなっている。
【0056】上記実施形態では、コンタクトプローブを
2枚あるいは3枚重ねてプローブ装置としたが、端子電
極の列数に応じてコンタクトプローブの重ね枚数を設定
することは言うまでもない。
【0057】本発明のプローブ装置は、図17に示すよ
うに、例えば複数のチップが配列されている場合、各チ
ップの各端子電極(パッド、バンプ)を同時に検査する
際にも好適である。すなわち、例えば8個のチップ10
0〜107が2×4列に並んで配置され、各チップ10
0〜107はそれぞれ、2列の端子電極P1およびP2、
P3およびP4、P5およびP6、P7およびP8、P9およ
びP10、P11およびP12、P13およびP14、P15および
P16を有している。ここで、図17中の左側の4つのチ
ップ100,101,104,105の千鳥状に配置さ
れた4列の端子電極P1、P2、P3、P4、P9、P10、
P11、P12に、4枚のコンタクトプローブを重ねてなる
プローブ装置の各コンタクトピンを接触させて検査し、
図17中の右側の4つのチップ102,103,10
6,107の千鳥状に配置された4列の端子電極P5、
P6、P7、P8、P13、P14、P15、P16に、前記プロ
ーブ装置の各コンタクトピンをそれぞれ接触させて検査
し、結果的に、全ての端子電極P1〜P16を同時に検査
できる。
【0058】なお、本発明は、図17に示したような、
2×4列に配置された各チップの各端子電極を同時に検
査する場合の他に、例えば4×4列に配置された各チッ
プの各端子電極を同時に検査する場合にも利用できるこ
とは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1に記載の発明は、パターン配線上に、樹脂フィル
ムを有する接地用のクラウンド層を介して電源層が積層
された少なくとも3層構成をなすので、信号ラインおよ
び電源層で発生したノイズはクラウンド層で吸収され、
互いに悪影響を及ぼすことはない。電源ラインをコンタ
クトプローブのパターン配線とは同一平面上ではなく立
体的に設けることにより、特に大電流を流すことのでき
る幅広の電源ラインの設計自由度が増して、設計が容易
になる。また、電源ラインでの電気抵抗が低減する上
に、電源ライン自身の発熱が空気中へ容易に発散し、電
源ラインの断線を防止できる。
【0060】請求項2のように、前記第1の樹脂フィル
ムおよび前記グラウンド層を第1の二層テープから構成
し、前記第2の樹脂フィルムおよび前記電源層を第2の
二層テープから構成することにより、第1の二層テープ
および第2の二層テープを順次積層することにより、コ
ンタクトプローブの製造工程が容易となる。
【0061】請求項3の発明は、前記グラウンド用配線
および前記グラウンド層が、前記第1の二層テープに形
成されたバイアホール内の導電性材料を介して、電気的
に接続されており、前記電源用配線および前記電源層
が、前記第1の二層テープおよび第2の二層テープに形
成されたバイアホール内の導電性材料を介して、電気的
に接続されているものである。したがって、グラウンド
用配線とグラウンド層、電源用配線と電源層を容易かつ
確実に導通させることができる。
【0062】請求項4の発明は、前記電源層を異なる電
圧を印加される複数の電源層に分割し、各電源層を所定
の電源用配線にそれぞれ接続したものである。したがっ
て、各電源層に異なる電圧をそれぞれ印加することによ
り、異なる電源用配線に、IC駆動用の異なる電圧を印
加することができる。
【0063】請求項5の発明は、前記コンタクトプロー
ブの所定の屈曲部位における、前記グラウンド層および
前記電源層の少なくとも一方をメッシュ構造としたもの
である。したがって、コンタクトプローブを、屈曲させ
てメカニカルやプリント基板に組み込んでプローブ装置
とする際に、コンタクトプローブの屈曲部の曲げ剛性が
低いので、前記屈曲が容易になるとともに、この屈曲部
にコンタクトプローブの位置調整用のフレキシブル性を
持たせることができる。
【0064】請求項6の発明は、パターン配線間、パタ
ーン配線とグラウンド層間、およびグラウンド層と電源
層間の少なくともいずれが、回路部品で接続されている
ものである。このように、被試験体としての例えばIC
の周囲に形成される回路に準じて、コンタクトプローブ
に回路部品(例えばチップコンデンサ)を搭載すること
で、コンタクトプローブの配線途中に模擬回路を形成し
て前記ICを実際の使用状態と近い状態で試験すること
ができる。また、従来はプリント基板上にバイパスコン
デンサ等の部品を搭載していたが、この発明では、前記
ICに近くてその試験を行うプローブに回路部品を直接
実装するので、ノイズによる他信号への影響を低減させ
ることができる。
【0065】請求項8の発明は、測定対称物が複数列に
配置されている場合でも、異なるコンタクトプローブの
各コンタクトピンの先端を、複数列状に配置された異な
る列の測定対称物にそれぞれ同時に接触させて、検査す
ることができる。ここで、請求項9のように、前記測定
対象物が千鳥状に配置されている場合には、前記複数の
コンタクトプローブにおけるコンタクトピンが重ならな
いように幅方向にずらすことにより、異なるコンタクト
プローブの各コンタクトピンの先端を、千鳥状に配置さ
れた異なる列の測定対称物にそれぞれ同時に接触させ
て、検査することができる。また、請求項10のよう
に、測定対象物が複数のチップの端子電極からなる場合
でも、各チップの各端子電極に各コンタクトピンがそれ
ぞれ同時に接触させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンタクトプローブの一実施形態の
概略平面図である。
【図2】 図1に示したコンタクトプローブの先端部の
概略斜視図である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 (a),(b)はそれぞれ図1のB−B線断
面図およびC−C線断面図、(c)はパターン配線の変
形例を示す図である。
【図5】 本発明に係るコンタクトプローブの製造方法
を工程順に示す要部断面図である。
【図6】 本発明に係わるコンタクトプローブの第一の
実施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す分解斜
視図である。
【図7】 本発明に係るコンタクトプローブの第一の実
施形態を組み込んだプローブ装置の一例を示す要部斜視
図である。
【図8】 図7のE−E線断面図である。
【図9】 本発明のコンタクトプローブの、電源層を分
割した例を示す図である。
【図10】 本発明のコンタクトプローブの他の例を示
す図である。
【図11】 本発明のコンタクトプローブのさらに他の
例を示す図である。
【図12】 (a)、(b)および(c)はそれぞれ、
図11のF−F線断面図、G−G線断面図およびH−H
線断面図である。
【図13】 本発明に係るプローブ装置の他の実施形態
の要部平面図である。
【図14】 図13の要部側面図である。
【図15】 本発明のプローブ装置の別な実施形態の要
部平面図であり、端子電極が面状配置の場合に対応する
ものである。
【図16】 図15の要部側面図である。
【図17】 本発明のプローブ装置により測定される端
子電極の配置例を示す平面図である。
【図18】 端子電極の他の配置の型を示し、(a)は
千鳥状配置端子、(b)は面配置端子である。
【図19】 従来のコンタクトプローブの概略平面図で
ある。
【符号の説明】
1 コンタクトプローブ 2 パターン配線 2s 信号用配線 2g グラウンド用配線 2p 電源用配線 3 コンタクトピン 3s 信号用コンタクトピン 3g グラウンド用コンタクトピン 3p 電源用コンタクトピン 12 第1の二層フィルム 12a 第1の樹脂フィルム 12b グラウンド層 13 第2の二層フィルム 13a 第2の樹脂フィルム 13b 電源層 13c,13d,13e 分割された電源層 16,18,19,35,43,44,50 スルーホ
ール(バイアホール) 17,22 導電性材料 20 プリント基板 30 マウンティングベース 33 屈曲部 34c,34d,39 チップコンデンサ 70 プローブ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀昭 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 石井 利昇 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号用配線、グラウンド用配線および電
    源用配線からなる複数のパターン配線が第1の樹脂フィ
    ルム上に形成され、かつこれらのパターン配線の各先端
    部が前記第1の樹脂フィルムから突出状態に配されてコ
    ンタクトピンとされたコンタクトプローブにおいて、 前記第1の樹脂フィルムの前記パターン配線とは反対側
    の面にグラウンド層が積層され、このグラウンド層上
    に、第2の樹脂フィルムを介して電源層が積層され、さ
    らに、前記パターン配線のうちのグラウンド用配線は前
    記グラウンド層に導通されており、前記パターン配線の
    うちの電源用配線は前記電源層に導通されていることを
    特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 【請求項2】 前記第1の樹脂フィルムおよび前記グラ
    ウンド層を第1の二層テープから構成し、前記第2の樹
    脂フィルムおよび前記電源層を第2の二層テープから構
    成したことを特徴とする請求項1記載のコンタクトプロ
    ーブ。
  3. 【請求項3】 前記グラウンド用配線および前記グラウ
    ンド層は、前記第1の二層テープに形成されたバイアホ
    ール内の導電性材料を介して、電気的に接続されてお
    り、前記電源用配線および前記電源層は、前記第1の二
    層テープおよび第2の二層テープに形成されたバイアホ
    ール内の導電性材料を介して、電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項2記載のコンタクトプローブ。
  4. 【請求項4】 前記電源層は異なる電圧を印加される複
    数の電源層に分割されており、各電源層は所定の電源用
    配線にそれぞれ接続されている請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項に記載のコンタクトプローブ。
  5. 【請求項5】 前記コンタクトプローブの所定の屈曲部
    位における、前記グラウンド層および前記電源層の少な
    くとも一方がメッシュ構造になっていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンタ
    クトプローブ。
  6. 【請求項6】 パターン配線間、パターン配線とグラウ
    ンド層間、およびグラウンド層と電源層間の少なくとも
    いずれが、回路部品で接続されている請求項1乃至請求
    項5のいずれか1項に記載のコンタクトプローブ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に
    記載のコンタクトプローブが、前記パターン配線の各基
    端に接続される端子を有するプリント基板に固定してな
    るプローブ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に
    記載の複数枚のコンタクトプローブを、異なるコンタク
    トプローブの各コンタクトピンの先端が、複数列状に配
    置された異なる列の測定対称物にそれぞれ同時に接触す
    るように重ね合わせてなり、さらに、各コンタクトプロ
    ーブ間にグラウンド層が介在されていることを特徴とす
    るプローブ装置。
  9. 【請求項9】 前記測定対象物が千鳥状に配置され、こ
    れに対応して、前記複数のコンタクトプローブにおける
    コンタクトピンが重ならないように幅方向にずれている
    請求項8記載のプローブ装置。
  10. 【請求項10】 前記測定対象物は複数のチップの端子
    電極からなり、各チップの各端子電極に各コンタクトピ
    ンがそれぞれ同時に接触するものである請求項8記載の
    プローブ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002228684A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Mitsubishi Materials Corp コンタクトプローブ
JP2006349402A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Fukuoka Pref Gov Sangyo Kagaku Gijutsu Shinko Zaidan プローブ、多層基板、及び半導体装置
JP2015084398A (ja) * 2013-09-17 2015-04-30 東京エレクトロン株式会社 基板検査装置

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