JPH11325539A - 空気調和機のデマンド制御方法 - Google Patents

空気調和機のデマンド制御方法

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JPH11325539A
JPH11325539A JP10131655A JP13165598A JPH11325539A JP H11325539 A JPH11325539 A JP H11325539A JP 10131655 A JP10131655 A JP 10131655A JP 13165598 A JP13165598 A JP 13165598A JP H11325539 A JPH11325539 A JP H11325539A
Authority
JP
Japan
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air conditioner
compressor
demand control
inverter frequency
temperature
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Application number
JP10131655A
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English (en)
Inventor
Yasuto Mukai
靖人 向井
Ikuo Akamine
育雄 赤嶺
Satoshi Ito
聡 伊藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 快適性を維持しつつ、空気調和機のデマンド
制御中及び復帰時の負荷電力の急増を抑えることにより
地域的停電を未然に防ぐものである。 【解決手段】 外部電力供給先6からのデマンド制御要
請によって、空気調和機1の設定温度と室内温度との差
により決定されるインバータ周波数を細分化し、このイ
ンバータ周波数により、空気調和機の運転を行うもので
ある。したがって、デマンド制御中あるいはデマンド制
御終了時において、快適性を維持したまま、負荷電力の
急増を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータタイプ
の空気調和機により電力会社が管轄地域の安定した電力
調整を行うためのデマンド制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、一般家庭用の空気調和機は安全か
つクリーンで年間を通して、使用できる冷暖房器具とし
て著しく普及し、これに伴って、夏期を問わず、冬期の
電力消費量も著しく伸びてきている。
【0003】また、電力ピーク時に各家庭の電力消費量
を少しずつ低減させることで、発電所や変電所の過負荷
が原因となる地域的停電事故を防ぐことができる。この
ため、一般家庭において消費電力の大きい空気調和機に
対するデマンド制御の機運が高まってきている。一般家
庭において、空気調和機のデマンド制御を効率的に行う
ためには、室内環境の快適性の悪化を最小限にとどめ
て、デマンド制御がキャンセルされるのを防止する必要
がある。
【0004】従来、特開平1−114654号公報で
は、複数台の空気調和機に対するデマンド制御装置にお
いて、契約電力超過時に空気調和機の設定温度を電力が
低下する方向に1℃ずつシフトする方式が開示されてい
る。
【0005】また、特開平10−30834号公報で
は、空気調和機に信号を送信するワイヤレスリモコンと
ワイヤレスリモコン方式の空気調和機と電力会社との通
信ネットワーク端末間に前記端末と情報のやりとりを行
う通信部と、前記ワイヤレスリモコンからの信号を受信
する空気調和機の受信部と、室内の環境情報の検出を行
う室内環境検出手段と前記環境情報と電力ピーク時に前
記通信ネットワークを通して得られる電力会社からの空
気調和機の消費電力の抑制を要求するデマンド情報およ
び前記ワイヤレスリモコンから送信された現状の運転モ
ードより前記空気調和機のデマンド運転モードを演算す
る運転モード演算部と、このデマンド運転モードを前記
空気調和機に送信する信号送信部とを設けたことを特徴
とする空気調和機のデマンド制御装置(図9)が開示さ
れている。
【0006】次に、インバータエアコンといわれる一般
家庭用空気調和機について簡単に説明する。空気調和機
の消費電力の大部分は、圧縮機で費やされており、図7
のように空気調和機の消費電力はインバータ周波数にほ
ぼ比例する。
【0007】さらに、空気調和機の製造メーカによって
異なるが、リモコンなどによる空気調和機の設定温度と
吸込温度(≒室温)の差によって、例えば図8のテーブ
ルのように上限を1.5〜2℃、下限を−1℃として、
0.5〜1℃おきにインバータ周波数を割り付けてい
る。しかも、圧縮機停止時からの起動復帰周波数は、f
maxでかつ、このfmaxを維持する時間などもきめ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開平1−114654号公報の構成では、空気調
和機により負荷電力の低減を主目的としたものであり、
著しく設定温度が変更されたり、温度設定後時間が経過
すると空気調和機の利用者の快適性が損なわれるととも
に、利用者がデマンド制御をキャンセルする確率が上昇
して、電力ピークカットなど外部電力供給先による安定
したデマンド制御の実現が困難になる。
【0009】図11は室外35℃の環境において、空気
調和機の設定温度を26℃から30℃に変更する従来の
デマンド制御による空気調和機の消費電力の変化(a)
とPMVの変化(b)を示したものである。図8の吸込
温度−設定温度差によるインバータ周波数の割付からわ
かるように設定温度の4℃の変更では、インバータ周波
数は0となり、空気調和機は停止し、消費電力も0とな
る。
【0010】しかし、室内の温度は著しく上昇し、PM
Vが著しく悪化するという課題を有していた。図11
(b)の9は、簡易アメニティメータを用いて測定した
PMV値であり、9は被験者の申告結果を数値化したも
のである。
【0011】ここでPMVを簡単に説明する。PMV
は、人間の温冷感を数値化したものであり、具体的に
は、「暑い…3 暖かい…2 やや暖かい…1 ちょう
どよい…0 やや涼しい…−1 涼しい…−2 寒い…
−3」のような表現となる。また、人間の感覚として、
ちょうどよい状態からPMVが0.5くらい変化すると
不快を感じ始めるため、図11(b)の12の部分で
は、空気調和機の利用者は著しく不快感を感じているこ
とになる。その結果、空気調和機の利用者は、デマンド
制御をキャンセルしたり、設定温度を下げようとする行
動をとることになる。
【0012】また、特開平10−30834号公報の構
成では、設定温度と吸込温度が均衡しているときに、設
定温度を1℃あげると、吸い込み温度−設定温度差によ
るインバータ周波数の割付テーブルからもわかるように
吸い込み温度−設定温度差は−1℃となり、インバータ
周波数はf−2あるいは0となる。インバータ周波数が
0となった場合、空気調和機は一旦停止して消費電力は
ほぼ0となる。しかし、空気調和機停止後の起動復帰時
の圧縮機インバータ周波数はfmax(立ち上がり)で
あるため、起動復帰時には消費電力が急増することにな
る。一方、設定温度と吸込温度が均衡しているため、空
気調和機が立ち上がる(サーモオン)とまた、すぐに停
止状態(サーモオフ)となり、図3の8のようにサーモ
オン/サーモオフを繰り返すことという現象が起こりう
る。
【0013】この現象により、1℃設定温度を下げて、
空気調和機の消費電力の抑制を図ったにも関わらず、デ
マンド制御中においても空気調和機の消費電力量の低減
効果が得られないとか、急激な消費電力変動の発生によ
り、電力会社では負荷電力需要予測が不可能となること
で、不慮の電力ピークが発生するという課題を有してい
た。
【0014】さらに、図11からもわかるように設定温
度を30℃からもとの26℃に戻してデマンド制御終了
した後に著しく空気調和機の消費電力が増大している。
このような制御方法では、空気調和機のデマンド制御終
了時に再度、デマンド制御を繰り返さなければならない
状況に陥ったり、復帰起動時空気調和機の消費電力はデ
マンド制御開始時の約2倍となるため、地域的な停電に
陥る可能性が非常に高くなるという課題を有していた。
【0015】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、インバータタイプの空気調和機によるデマ
ンド制御方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
外部電力供給先から電力負荷のピーク時に出力される電
力制御信号を受信する電力制御信号受信装置と、空気調
和機の制御目標温度を設定する温度設定手段と、室内温
度を検出する室内温度検出手段と、前記温度設定手段と
前記室内温度検出手段からの出力値である制御目標温度
と室内温度との差を算出する温度差算出手段と、前記温
度差算出手段からの出力値である温度差により圧縮機の
インバータ周波数を決定する空気調和機において、前記
電力制御信号を受信した場合に、前記温度差算出手段か
らの出力値である温度差による圧縮機のインバータ周波
数のレベルを細分化し、前記電力制御信号レベルに応じ
て、圧縮機のインバータ周波数を下げることを特徴とす
る。
【0017】請求項2記載の発明は、前記電力制御信号
受信開始時点から段階的に前記電力制御信号レベルによ
り圧縮機のインバータ周波数を変更することを特徴とす
る。
【0018】請求項3記載の発明は、外部電力供給先か
らの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を受信し
た場合に、デマンド制御開始時の温熱環境に復帰させる
ために圧縮機のインバータ周波数のレベルを細分化し
て、段階的に圧縮機のインバータ周波数を上げることを
特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明は、外部電力供給先か
らの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を受信し
た場合、もしくは、デマンド制御実行中に圧縮機が停止
している場合には、定常運転時よりも低く抑えた圧縮機
のインバータ周波数で復帰起動運転することを特徴とす
る。
【0020】請求項5記載の発明は、外部電力供給先か
らの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を受信し
た場合、もしくは、デマンド制御実行中に圧縮機が停止
している場合には、最低の圧縮機のインバータ周波数で
復帰起動すると共に復帰起動からの段階的に圧縮機のイ
ンバータ周波数を上げていくことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態におけ
るデマンド制御方法は、電力供給先から所望の負荷電力
低減効果に応じた電力制御信号を受信した空気調和機
は、室内温度と温度設定手段を用いて設定された温度と
の差により圧縮機のインバータ周波数を細分化し、前記
電力制御信号レベルに応じて、圧縮機のインバータ周波
数を下げるものである。これにより、電力供給先の電力
負荷ピークの緊急状態に応じた電力低減効果が得られ
る。
【0022】本発明の第2の実施の形態は、外部電力供
給先からの電力制御信号レベルによりデマンド制御開始
時点から、段階的に細分化された圧縮機のインバータ周
波数を変更するものである。これにより、デマンド制御
開始時に負荷電力抑制効果が得られるとともに、時間経
過や外部電力供給先の電力事情に応じて、インバータ周
波数を細かく段階的に変更していくため、室温の変化を
抑えることにより快適性の変化も抑えられ、デマンド制
御キャンセル率を低く抑えられる。
【0023】本発明の第3の実施の形態は、外部電力供
給先からの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を
受信した際に、デマンド制御中の細分化された圧縮機の
インバータ周波数を用いて段階的に圧縮機のインバータ
周波数レベルを上げていくものである。これにより、デ
マンド制御後の負荷電力の急増を防止できる。
【0024】本発明の第4の実施の形態は、外部電力供
給先からの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を
受信した際、もしくは、デマンド制御実行中に圧縮機が
停止している場合には、定常運転時よりも低く抑えた圧
縮機のインバータ周波数で復帰起動運転するものであ
る。これにより、定常時と比較して、圧縮機復帰起動時
の負荷電力の急増を抑えられる。
【0025】本発明の第5の実施の形態は、外部電力供
給先からの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を
受信した際、もしくは、デマンド制御実行中に圧縮機が
停止している場合に、圧縮機の最低インバータ周波数で
復帰起動すると共に復帰起動からの時間に応じて段階的
に圧縮機のインバータ周波数を上げていくものである。
これにより、圧縮機の復帰起動後の負荷電力の急激な増
大を防止することにより、発電所や変電所の過負荷によ
る地域的停電事故の防止や再度、デマンド制御に突入す
るのを防止できる。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0027】(実施例1)図1において、2は外部電力
供給先6から電力負荷ピーク時に出力される電力制御信
号を受信する電力制御信号受信装置であり、3は空気調
和機の温度目標を設定するリモコンなどの温度設定手段
である。4は吸込温度(室温)測定手段であり、5は空
気調和機1の制御を行ったり、吸込温度と温度設定手段
により設定された温度との差により圧縮機のインバータ
周波数を決定する機能を有するマイクロプロセッサであ
る。
【0028】図2は、外部電力供給先からの電力制御信
号により空気調和機の設定温度と吸込温度(≒室温)の
差により決定されたインバータ周波数の割付テーブルの
例を示している。インバータ周波数のレベルは、0.2
5℃毎に細分化している。
【0029】インバータタイプの空気調和機は、リモコ
ンなどを用いて設定される空気調和機の設定温度と吸込
温度(≒室温)の差によって決定されるインバータ周波
数は、図8の例では、上限を1.5〜2℃、下限は−1
℃として、0.5〜1℃おきに割付けている。図9のよ
うな空気調和機に対して外付けされるデマンド制御装置
では、リモコンの設定温度の最小変更単位は1℃であ
り、この温度設定機能を用いて、デマンド制御を行う
と、前述した通り、設定温度と吸込温度が均衡している
場合には、空気調和機が立ち上がる(サーモオン)とま
た、すぐに停止状態(サーモオフ)となり、図3の8の
ようにサーモオン/サーモオフを繰り返すことになる。
【0030】その結果、デマンド制御中の空気調和機の
負荷電力の低減効果が得られないとか、急激な消費電力
変動により、外部電力供給先での負荷電力の需要予測が
不可能となるなどデマンド制御の安定運用が図れなくな
る。
【0031】これに対し、本発明の一実施例である空気
調和機のデマンド制御方法では、外部電力供給先からの
電力制御信号により、マイクロプロセッサ内の空気調和
機の設定温度と吸込温度(≒室温)の差によるインバー
タ周波数のレベルを図2のような細分化し、細分化され
たインバータ周波数を段階的に変更して、空気調和機の
運転を行うことによって空気調和機のサーモオン/サー
モオフ運転が連続することを防止できる(図3−7)。
【0032】図10は、室外35℃の環境において、空
気調和機の設定温度を26℃から0.5,1,2℃とシ
フトupした時の空気調和機のデマンド制御(デマンド
制御時間:15分間)による空気調和機の負荷電力抑制
効果とデマンド制御中のPMVの変化(ΔPMV)を示
している。空気調和機の設定温度のシフト量に応じて、
負荷電力低減効果10が得られることがわかる。これに
対し、ΔPMV11は設定温度のシフト量に応じて悪化
していることもわかる。前述の通り、人は、ちょうどよ
い状態からPMVが0.5くらい変化すると不快を感じ
始めるため、ΔPMVが0.5を越えると設定温度を下
げようとする(デマンド制御キャンセルする)行動をと
ることになる。
【0033】したがって、外部電力供給先は、所望の負
荷電力低減効果に対して、ΔPMVを考慮して、本発明
の一実施例である電力制御信号を受信する電力制御信号
受信装置2と、空気調和機1の温度制御目標を設定する
温度設定手段3と、空気調和機の吸込温度測定手段4に
よって得られる室内温度と温度設定手段を用いて設定さ
れた温度との差により圧縮機のインバータ周波数を決定
する空気調和機に対して、外部電力供給先6では所望の
負荷電力低減効果に応じた電力制御信号を前記空気調和
機に送信することにより、当該信号を受信した空気調和
機1は、空気調和機と温度設定手段を用いて設定された
温度との差により決定される圧縮機のインバータ周波数
を細分化し、前記電力制御信号レベルに応じて、圧縮機
の細分化されたインバータ周波数を段階的に変更してい
くことにより、負荷電力の急増や空気調和機の利用者の
デマンド制御のキャンセル動作を防止し、安定した負荷
電力低減効果を得ることができる。
【0034】(実施例2)また、図3は、前記空気調和
機1において、外部電力供給先6からの電力制御信号レ
ベルによりデマンド制御開始時点から、段階的に圧縮機
のインバータ周波数を変更した例である。設定温度と吸
込温度は均衡しており、従来例であるデマンド制御装置
によるデマンド制御では、サーモオン/サーモオフを繰
り返すため、図3の実線8のように負荷電力が急変す
る。これに対し、本発明の一実施例では、デマンド制御
開始時点から、圧縮機のインバータ周波数を段階的に変
更する構成により、図3の7のように安定した負荷電力
が得られる。
【0035】また、圧縮機のインバータ周波数を低下す
るということは、設定温度をシフトさせたことと同じで
あり、デマンド制御開始からの時間経過に応じてΔPM
Vは悪化していく。例えば、外部電力供給先の電力供給
事情により15分をこえるデマンド制御を行う場合に
は、ΔPMVは0.5を越え、空気調和機利用者のデマ
ンド制御キャンセル行動の可能性がでてくる。外部電力
供給先からの電力制御信号レベルあるいは、空気調和機
が有するデマンド制御開始からのインバータ周波数変更
機能により段階的にインバータ周波数を変更することに
より空気調和機利用者のデマンド制御キャンセル行動を
抑止でき、さらに快適性を損なうことなくデマンド制御
実施時間を稼ぐことができる。
【0036】更に、電力ピークの時刻予測により、予め
空気調和機のインバータ周波数を変更し、その後の経過
にしたがって、段階的に復帰することや負荷電力低減効
果が得られるようにさらにインバータ周波数を変更する
ことや、複数の電力の管轄地域をもつ場合には、インバ
ータ周波数を地域毎にup/downさせて、トータル
での負荷電力低減効果を維持しつつ、各家庭を考えると
ΔPMVを抑制することも可能となる。
【0037】(実施例3)図4の7は、外部電力供給先
からの電力制御信号であるデマンド制御終了信号を受信
した際に、図2に示すデマンド制御中の細分化された圧
縮機のインバータ周波数テーブルを用いて段階的に圧縮
機のインバータ周波数を上げて、デマンド制御開始時の
温熱環境に復帰させた一例を示している。
【0038】図9の空気調和機に対して外付けされるデ
マンド制御装置では、リモコンの温度設定機能を用い
て、デマンド制御を行うため、設定温度の最小変更単位
は1℃である。その結果、デマンド制御終了後、時間的
には短いがデマンド制御開始時より高いインバータ周波
数で圧縮機は運転されることになり、この時間内に再び
電力ピークを迎える可能性がでてくる。これに対し、本
発明の一実施例によりデマンド制御終了後も細分化され
た圧縮機のインバータ周波数を段階的に変更していくこ
とで、この現象を回避することができる。
【0039】(実施例4)図5は、本発明の一実施例で
ある空気調和機において、外部電力供給先からの電力制
御信号であるデマンド制御終了信号を受信した際、もし
くは、デマンド制御実行中に圧縮機が停止している場合
には、定常運転時よりも低く抑えた圧縮機のインバータ
周波数で復帰起動運転したことによる効果を示したもの
である。
【0040】通常、一般的な空気調和機では、圧縮機停
止後、最大のインバータ周波数で空気調和機を運転し、
迅速に温熱環境の復帰させる構成となっている。したが
って、図3の8のように圧縮機運転後、すぐに停止にい
たる軽負荷の温熱環境でもサーモオン/サーモオフが断
続的に繰り返され、結果的に、瞬間的に電力ピークが現
れたり、これによる電力量の増大や、温熱環境が損なわ
れたり、悪影響がでてくる。これに対して、本発明の一
実施例では、デマンド制御中あるいは終了時に圧縮機が
停止している場合に、例えば、通常インバータ周波数f
maxで復帰起動運転するところをf2‘で起動運転す
ることにより、温熱環境の復帰までに時間がかかるかも
しれないが、瞬間的な電力ピーク値の低減が可能とな
る。さらに、図3のような場合では、サーモオン/サー
モオフの断続が抑止でき、温熱環境が急変するのを防げ
る。
【0041】(実施例5)図6は本発明の一実施例によ
る空気調和機において、外部電力供給先からの電力制御
信号であるデマンド制御終了信号を受信した際、もしく
は、デマンド制御実行中に圧縮機が停止している場合に
は、最低の圧縮機のインバータ周波数で復帰起動すると
共に復帰起動からの時間に応じて段階的に圧縮機のイン
バータ周波数を上げていき、空気調和機の運転を行うこ
とによる効果を示したものである。
【0042】この実施例によると、デマンド制御中や終
了時において、圧縮機が停止している場合の起動復帰時
の負荷電力を徐々に増加させていくことにより、負荷電
力の急増を防止できるため、発電所や変電所の過負荷に
よる地域的停電や再度デマンド制御に突入するのを防止
できる。
【0043】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項
1に記載の発明は、負荷電力の急増や空気調和機の利用
者のデマンド制御のキャンセル動作を防止し、安定した
負荷電力低減効果を得られるという効果を奏する。
【0044】請求項2に記載の発明は、空気調和機利用
者のデマンド制御キャンセル行動を抑止でき、さらにデ
マンド制御実施時間を稼ぐことができる。
【0045】また、電力ピーク発生の時刻予測により、
予め空気調和機のインバータ周波数を変更し、その後の
経過にしたがって、段階的に復帰させることや負荷電力
低減効果が得られるようにさらにインバータ周波数を変
更することや、複数の電力の管轄地域をもつ場合には、
インバータ周波数を地域毎にup/downさせて、ト
ータルでの負荷電力低減効果を維持しつつ、各家庭を考
えるとΔPMVを抑制できるという効果も発揮できる。
【0046】請求項3記載の発明はデマンド制御終了
時、時間的には短いが、再び電力ピークが発生するのを
回避できるという効果を奏する。
【0047】請求項4記載の発明は、サーモオン/サー
モオフの断続が抑止でき、瞬間的な負荷電力の急増を防
ぎ、負荷電力ピーク値自体を抑えられる。また、温熱環
境が急変するのも防げるという効果を奏する。
【0048】請求項5記載の発明は、起動復帰時の負荷
電力を徐々に増加させていくことにより、急激な増大を
防止できるため、発電所や変電所の過負荷による地域的
停電や再度、デマンド制御に突入するのを防止できると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すデマンド制御機能を有
する空気調和機の概略構成図
【図2】同一実施例のインバータ周波数の割付テーブル
の説明図
【図3】同一実施例の効果を示すデマンド制御前後にお
ける負荷電力の時間変化の特性図
【図4】本発明の他の実施例によるデマンド制御前後に
おける負荷電力の時間変化の特性図
【図5】本発明の他の実施例によるデマンド制御後の負
荷電力の時間変化の特性図
【図6】本発明の他の実施例によるデマンド制御後の負
荷電力の時間変化の特性図
【図7】空気調和機のインバータ周波数と消費電力の関
係を示す説明図
【図8】従来のインバータ周波数の割付テーブルの説明
【図9】従来の空気調和機のデマンド制御装置の概略構
成図
【図10】設定温度シフト量と空気調和機の負荷電力低
減効果及びΔPMVの相関特性図
【図11】(a)従来のデマンド制御方法による負荷電
力の時間変化を示す特性図 (b)従来のデマンド制御方法によるPMVの時間変化
を示す特性図
【符号の説明】
1 空気調和機 2 電力制御信号受信装置 3 温度設定手段 4 吸込温度測定手段 5 マイクロプロセッサ 6 外部電力供給先 7 本発明による空気調和機の消費電力 8 従来例による空気調和機の消費電力 9 PMV

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部電力供給先から電力負荷のピーク時に
    出力される電力制御信号を受信する電力制御信号受信装
    置と、空気調和機の制御目標温度を設定する温度設定手
    段と、室内温度を検出する室内温度検出手段と、前記温
    度設定手段と前記室内温度検出手段からの出力値である
    制御目標温度と室内温度との差を算出する温度差算出手
    段と、前記温度差算出手段からの出力値である温度差に
    より圧縮機のインバータ周波数を決定する空気調和機に
    おいて、前記電力制御信号を受信した場合に、前記温度
    差算出手段からの出力値である温度差による圧縮機のイ
    ンバータ周波数のレベルを細分化し、前記電力制御信号
    レベルに応じて、圧縮機のインバータ周波数を下げるこ
    とを特徴とする空気調和機のデマンド制御方法。
  2. 【請求項2】前記電力制御信号受信開始時点から段階的
    に前記電力制御信号レベルにより圧縮機のインバータ周
    波数を変更することを特徴とする請求項1記載の空気調
    和機のデマンド制御方法。
  3. 【請求項3】外部電力供給先からの電力制御信号である
    デマンド制御終了信号を受信した場合に、デマンド制御
    開始時の温熱環境に復帰させるために圧縮機のインバー
    タ周波数のレベルを細分化して、段階的に圧縮機のイン
    バータ周波数を上げることを特徴とする請求項1または
    2いずれか記載の空気調和機のデマンド制御方法。
  4. 【請求項4】外部電力供給先からの電力制御信号である
    デマンド制御終了信号を受信した場合、もしくは、デマ
    ンド制御実行中に圧縮機が停止している場合には、定常
    運転時よりも低く抑えた圧縮機のインバータ周波数で復
    帰起動運転することを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載の空気調和機のデマンド制御方法。
  5. 【請求項5】外部電力供給先からの電力制御信号である
    デマンド制御終了信号を受信した場合、もしくは、デマ
    ンド制御実行中に圧縮機が停止している場合には、最低
    の圧縮機のインバータ周波数で復帰起動すると共に復帰
    起動からの段階的に圧縮機のインバータ周波数を上げて
    いくことを特徴とする請求項4記載の空気調和機のデマ
    ンド制御方法。
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