JPH11325092A - セラミックス製軸受の取付構造 - Google Patents

セラミックス製軸受の取付構造

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JPH11325092A
JPH11325092A JP12771298A JP12771298A JPH11325092A JP H11325092 A JPH11325092 A JP H11325092A JP 12771298 A JP12771298 A JP 12771298A JP 12771298 A JP12771298 A JP 12771298A JP H11325092 A JPH11325092 A JP H11325092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner ring
shaft
bearing
mpa
ceramic
Prior art date
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Pending
Application number
JP12771298A
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English (en)
Inventor
Tomoya Hattori
智哉 服部
Kazuhisa Kitamura
和久 北村
Hiroaki Takebayashi
博明 竹林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP12771298A priority Critical patent/JPH11325092A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス製軸受をセラミックス製軸に
容易に取り付けることができ、しかも、使用時に割れや
クリープが生じないセラミックス製軸受の取付構造を提
供する。 【解決手段】 セラミックス製軸受1の内輪は窒化珪素
からなり、軸6も窒化ケイ素からなる。使用時に上記内
輪2に発生する円周引っ張り応力を200MPa以下か
つ50MPaになるように、軸6と内輪4との締めしろ
を設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、高温や
腐食環境などで使用すれば好適なセラミックス製軸受の
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス製軸受の取付構造と
しては、セラミックス製軸受のセラミックスの内輪にセ
ラミックス製の軸を締めしろを付与しながら圧入して、
上記内輪を軸に取り付けるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のセラミックス製軸受の取付構造では、軸と内輪とが
共に弾性率の高いセラミックス製であるため、変形が殆
ど生じない。このため、軸受の内輪を軸に締めしろを付
与しながら圧入するときに、上記軸の圧入が困難である
という問題がある。また、セラミックスは金属に比較し
て脆いので、圧入時に内輪または軸に割れが発生し易い
という問題がある。
【0004】そこで、本発明の目的は、セラミックス製
軸受の内輪をセラミックス製軸に取り付けるときに、内
輪や軸に容易に割れが生じなく、かつ容易に取り付ける
ことができるセラミックス製軸受の取付構造を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明のセラミックス製軸受の取付構造
は、少なくとも内輪が窒化珪素系のセラミックスである
セラミックス製軸受を、窒化珪素系のセラミックスの軸
に取り付けたセラミックス製軸受の取付構造において、
使用時に上記内輪に生じる引っ張り応力が200MPa
かつ50MPa以下になるように、上記軸と上記内輪と
の間の締めしろを設定したことを特徴としている。
【0006】請求項1の発明のセラミックス製軸受の取
付構造においては、使用時に上記内輪に生じる引っ張り
応力が200MPa以下になるように、上記軸と上記内
輪との間の締めしろを設定している。このように締めし
ろを設定していると、取付け時に、内輪を加熱または軸
を冷却して、内輪に軸を容易に嵌合できる。しかも、使
用時に内輪に生じる引っ張り応力を200MPa以下に
しているので、内輪に割れが生じないことが分かった。
使用時の引っ張り応力が200MPa以上にすると、割
れが生じることが分かった。また、上記引っ張り応力が
50MPa未満だとクリープが生じ、50MPa以上だと
クリープが生じないことが分かった。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
により詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明の一実施の形態のセラミッ
クス製軸受の取付構造を示す断面図である。図1に示す
ように、セラミックス製軸受1は、内輪2と外輪3と玉
4と保持器5とを有する。上記内輪2と外輪3と玉4と
は窒化珪素製であり、保持器5は金属に銀メッキを施し
たものである。
【0009】この軸受1を窒化珪素製の軸6に取り付け
るのに、上記内輪2を加熱膨張させ、拡大した内輪2の
内周面2aに上記軸6を挿入する。次に、上記内輪2を
冷却して、この冷却に伴う上記内周面2aの収縮によっ
て、内輪2を軸6に固定する。
【0010】使用時に上記内輪2に発生する円周引っ張
り応力が200MPa以下になるように、かつ、使用時
に上記内輪2に発生する円周引っ張り応力が50MPa
以上になるように設定している。
【0011】試験は、図1に示す軸受を用いた。試験軸
受は7個で、内輪2,外輪3,玉4とも下の表1に示すよ
うに窒化珪素製で、熱間等静圧圧縮成形装置(HIP)で
成形している。内輪2の内径は30mmφである。
【0012】
【表1】 一方、試験条件は、下の表2に示すように、上記試験軸
受に5880Nの荷重を掛けて、試験軸受を8000回
転/分で回転させた。潤滑油としてタービン油を使用
し、給油温度は、70±2℃とした。
【0013】
【表2】 上記表1の7個の軸受を上記表2の試験条件の下で試験
したところ、下の表3に示す結果となった。表3は、サ
ンプル1〜7の試験軸受の内輪と軸に対する異なる締め
しろΔd(μm)と円周応力σ(MPa)と外観調査の結果
を示したものである。
【0014】
【表3】 表3から分かるように、円周応力が50〜200MPa
の範囲内では、外観調査において異常は認められなかっ
た。しかし、円周応力が200MPa以上の210MPa
では、短時間で内輪割損が現れた。また、円周応力が5
0MPa以下の42MPaでは、内輪にクリープが発生し
た。したがって、軸受を問題なく使用するためには、内
輪に発生する円周応力を50〜200MPaの範囲にす
ることが必要であることがわかった。
【0015】なお、内輪に発生する円周応力σは、下記
の(1)式で計算して求めたものである。
【0016】 σ=Pm・{(DB 2+dB 2)/(DB 2−dB 2)} ・・・(1)但 し、 Pm=Δd・[(dB/EB)・{(DB 2+dB 2)/(DB 2−dB 2)+νB} +(dB/ES)・(1−νS)]-1 ここで、 σ :軸受内輪に発生する円周応力 DB:軸受内輪の外径(mm) dB:軸受内輪の内径(mm) DS:軸の外径(mm) Δd(=DS−dB):軸受内輪と軸の締めしろ EB:軸受内輪のヤング率(Mpa) νB:軸受内輪のポアソン比 ES:軸のヤング率(Mpa) νS:軸のポアソン比 以上述べたように、30mmφの軸に対して締めしろΔ
dを6〜24μmに設定して、内輪に発生する円周応力
を50〜200MPaにしていると、軸への内輪の嵌合
を、内輪と加熱と軸の冷却によって無理なく行うことが
できることが分かった。
【0017】上記実施の形態では、内輪を加熱し、焼き
ばめによって内輪を軸に固定したが、軸を冷却し、冷や
しばめによって内輪を軸に固定してもよい。また、焼き
ばめと冷やしばめとを組み合わせて用いてもよい。
【0018】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明のセラミックス軸受取付構造は、使用時に窒化
珪素製の内輪に生じる引っ張り応力が200MPa以下
かつ50MPa以上になるように、上記窒化珪素製の軸
と上記内輪との間の締めしろを設定しているので、軸へ
の内輪の取付けを無理なく行うことができる。
【0019】しかも、内輪や軸に割れが生じなく、か
つ、クリープが生じないという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のセラミックス軸受取
付構造の断面図である。
【符号の説明】
1…軸受、 2…内輪、 6…軸。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも内輪が窒化珪素系のセラミッ
    クスであるセラミックス製軸受を、窒化珪素系のセラミ
    ックスの軸に取り付けたセラミックス製軸受の取付構造
    において、 使用時に上記内輪に生じる引っ張り応力が200MPa
    以下かつ50MPa以上になるように、上記軸と上記内
    輪との間の締めしろを設定したことを特徴とするセラミ
    ックス製軸受の取付構造。
JP12771298A 1998-05-11 1998-05-11 セラミックス製軸受の取付構造 Pending JPH11325092A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009950A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Jtekt Corp V型プーリ式無段変速機
JP2009092083A (ja) * 2007-10-03 2009-04-30 Otics Corp カムシャフト

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009950A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Jtekt Corp V型プーリ式無段変速機
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