JPH11323322A - 自己分散型成形掘削安定液材並びに掘削安定液の調製方法及び回復方法 - Google Patents

自己分散型成形掘削安定液材並びに掘削安定液の調製方法及び回復方法

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JPH11323322A
JPH11323322A JP13401098A JP13401098A JPH11323322A JP H11323322 A JPH11323322 A JP H11323322A JP 13401098 A JP13401098 A JP 13401098A JP 13401098 A JP13401098 A JP 13401098A JP H11323322 A JPH11323322 A JP H11323322A
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self
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dispersive
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Masaaki Shinno
正明 新野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱いが容易で保管スペースをとらず、簡便
に掘削安定液の調製及び機能回復が行える掘削安定液材
を提供する。また、ミキサーなどで強制的に攪拌しなく
とも均一な掘削安定液が得られ、計量や攪拌などのため
の人手や設備を必要とせず、短時間で完了しうる掘削安
定液の調製方法を提供する。さらに、劣化した掘削安定
液を地上に回収することなく、掘削孔内で短時間に機能
回復しうる掘削安定液の回復方法を提供する。 【解決手段】 ベントナイトを含む掘削安定剤成分に、
水発泡性成分を含有させ、これを成形してなる自己分散
型成形掘削安定液材及び該安定液材を水又は劣化した掘
削安定液に分散させる掘削安定液の調製方法又は回復方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、場所打ち杭工法や
地中連続壁工法などで使用される掘削安定液の調製、機
能回復に用いられる薬剤に関する。さらに詳しくは本発
明は、自己分散性で、攪拌しなくとも安定液の調製、回
復を行うことができ、取扱いの容易な自己分散型成形掘
削安定液材、並びに該掘削安定液材を使用した掘削安定
液の調製方法及び回復方法に関する。
【0002】
【従来の技術】場所打ち杭工法や地中連続壁工法などに
おいて、地盤掘削時の孔壁の安定化、さらには掘削土砂
の地上への搬出媒体としての機能を目的として、掘削安
定液が使用されている。従来用いられている掘削安定液
は、ベントナイト、水溶性高分子などを水に懸濁、溶解
させてなる粘土コロイドの分散懸濁液である。その調製
は、計量したベントナイト、増粘剤、分散剤、逸泥防止
剤などの各成分を、それぞれ個別に、混合機や攪拌機な
どに投入又は吸引させて、水に混合分散させていく方法
がとられている。このようにすることで目的とする性質
を有する安定液が得られるが、これらの各成分を順次分
散、溶解しなければならないために、調製作業に時間が
かかるという問題があった。また、上記のように混合、
分散には攪拌機などの動力による強制的な攪拌を要し、
人手や時間を要し、掘削安定液調製のために機械、設備
の設置が必要であった。また、掘削安定液の各成分は多
くが粉体であるため、取扱い時に粉塵が発生し、人体へ
の悪影響(肌荒れや炎症など)や環境汚染が生ずるなど
の問題があった。さらに、掘削安定液の各原料が嵩高
く、紙袋パレットやマイコンバッグでの取扱いのために
保管スペースをとること、材料の投入量をそれぞれ計量
しなければならないことなどのため、安定液調製、管理
のための人員を常時配置しなければならないという問題
もあった。
【0003】また掘削安定液は、使用中に、掘削孔内
で、凝集性イオンの影響などにより、粘度や濾水量の上
昇などの劣化を生ずる。このような安定液の性状の劣化
は、造壁性の不良をきたしたり工体への悪影響を及ぼし
たりするため、劣化した安定液を地上の貯蔵タンクに回
収した後、機能回復の処置をしたり新鮮な安定液と置換
したりして、掘削孔内の安定液の機能回復を行う必要が
あった。しかし、劣化液の回収には時間と設備を要する
ため、掘削孔内で掘削安定液の機能回復を行いうる方法
の開発が要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
取扱いが容易で保管スペースをとらず、簡便に掘削安定
液の調製又は機能回復が行える掘削安定液材を提供する
ことを目的とする。また本発明は、ミキサーなどで強制
的に攪拌しなくとも均一な掘削安定液が得られ、計量や
攪拌などのための人手や設備を必要とせず、短時間で完
了しうる掘削安定液の調製方法を提供することを目的と
する。さらに本発明は、劣化した掘削安定液を地上に回
収することなく、掘削孔内で短時間に機能回復しうる掘
削安定液の回復方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意研究した結果、掘削安定液の成分とともに水中
で発泡する成分を含有する成形掘削安定液材によれば、
発泡による自己分散で攪拌しなくとも掘削安定液が調製
でき、掘削孔内での機能回復も可能であることを見出
し、この知見に基づき本発明をなすに至った。すなわち
本発明は、(1)ベントナイトを含む掘削安定剤成分
に、水発泡性成分を含有させ、これを成形してなること
を特徴とする自己分散型成形掘削安定液材、(2)水発
泡性成分が無機塩及び該無機塩と反応性のある無機酸又
は有機酸である(1)項記載の自己分散型成形掘削安定
液材、(3)(1)又は(2)項記載の自己分散型成形
掘削安定液材を水に分散させることを特徴とする掘削安
定液の調製方法、及び(4)(1)又は(2)項記載の
自己分散型成形掘削安定液材を、劣化した掘削安定液に
分散させることを特徴とする劣化した掘削安定液の回復
方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の掘削安定液材は、ベント
ナイトを含む掘削安定剤成分と、水発泡性成分とを含ん
でなる成形体である。本発明の掘削安定液材に用いるこ
とのできるベントナイトは、天然品でも合成品でもよ
く、例えばナトリウム型ベントナイト、カルシウム型ベ
ントナイト、活性化ベントナイトなどがあげられ、好ま
しくはナトリウム型ベントナイトである。ここでナトリ
ウム型ベントナイトとは、日本ベントナイト工業会分析
規格において、浸出イオンのうちCa/Naの濃度比
(モル比)が0.9以下、好ましくは0.8以下のもの
である。粒径は特に制限はないが、分散性のうえでは7
4μm以下のものが重量粒度分布80%以上であるもの
が好ましい。本発明の掘削安定液材中のベントナイトの
割合は特に制限はないが、好ましくは40〜80重量
%、さらに好ましくは50〜70重量%である。ベント
ナイトが少なすぎると掘削安定液としたときの機能が十
分に発揮されず、多すぎると分散性が低下する場合があ
る。
【0006】本発明において、ベントナイト以外の掘削
安定剤成分は、掘削安定液に通常使用されている増粘
剤、分散剤、逸泥防止剤などから選ばれる。本発明の掘
削安定液材に用いることのできる増粘剤としては、従来
の掘削安定液において増粘剤として用いられているも
の、例えば水溶性高分子があげられ、具体的には例え
ば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースな
どがあげられる。掘削安定剤成分として増粘剤を用いる
場合、本発明の掘削安定液材中の割合は任意に設定でき
るが、好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは3
〜10重量%である。
【0007】また、掘削安定剤成分として分散剤を用い
る場合は、掘削安定液において分散剤として通常用いら
れているものを特に制限なく用いることができ、具体的
には例えば、ポリカルボン酸系のもの(ポリアクリル酸
ナトリウムなど)、スルホン酸ソーダ、フミン酸ソー
ダ、リグニンスルホン酸ソーダ、トリポリリン酸ソー
ダ、ヘキサメタリン酸ソーダなどがあげられる。分散剤
を用いる場合、掘削安定液材中の割合は任意に定めるこ
とができるが、好ましくは0.1〜2重量%である。
【0008】本発明において掘削安定剤成分として逸泥
防止剤を用いる場合、例えば吸水性樹脂、高吸水性樹
脂、雲母などの板状鉱物、アタパルジャイトやアスベス
トなどの繊維状鉱物などを用いることができるが、これ
らに限定されるものではない。逸泥防止剤を用いる場
合、掘削安定液材中の割合は任意に設定できるが、好ま
しくは0.1〜2重量%である。
【0009】本発明の掘削安定液材は、水発泡性成分を
含有することにより、水中で発生するガスがベントナイ
トを含む掘削安定剤成分を分散させるため、自己分散性
を有する。水発泡性成分は、発泡において発生するガス
が人体に無害、無毒であり、爆発性を有するものや水溶
性の高いものでなければ適宜選択することができるが、
ベントナイトの劣化要因であるカルシウムイオンと反応
して不活性な物質とする点では炭酸ガスを発生するもの
が好ましい。このとき生成した炭酸カルシウムは微細な
粒子として懸濁し、孔壁の安定保持に寄与する。また、
劣化した安定液中で発生する炭酸ガスは、安定液の機能
回復にも寄与する。本発明において水発泡性成分として
は、水に分散したときに反応して上記したようなガスを
発生する、無機塩と、無機酸又は有機酸とを用いること
が好ましい。無機塩として、具体的には例えば、炭酸塩
(炭酸アンモニウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムな
ど)、炭酸水素塩(炭酸水素アンモニウム、炭酸水素リ
チウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素マグ
ネシウムカリウムなど)、無機塩鉱物(方解石、苦灰石
など)などがあげられ、好ましくは炭酸ナトリウム、炭
酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、方解石である。無機酸又は有機酸は、水中で無機塩
と反応して発泡させる作用をするものであり、安定液の
性質を損なわないものであれば特に制限はない。その具
体例としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マロン
酸、コハク酸、フマル酸、フタル酸、ピロ硫酸塩(ピロ
硫酸カリウム、ピロ硫酸ナトリウムなど)などがあげら
れ、好ましくはクエン酸、コハク酸である。
【0010】水発泡性成分の使用量は、掘削安定液材の
5〜45重量%が好ましく、20〜40重量%がさらに
好ましい。水発泡性成分が多すぎると、掘削安定液を調
製又は回復する際の薬剤の使用量が多くなる。また、少
なすぎると水に分散したときの発泡量及び発泡力が不足
し、薬剤の自己分散性が十分でなくなることがある。水
発泡性成分として無機塩及び無機酸又は有機酸を用いる
場合には、掘削安定剤成分100重量部に対し、無機塩
を5〜30重量部、無機酸又は有機酸を5〜30重量部
とすることが好ましい。なお、本発明の掘削安定液材よ
り発生させる泡は、大きさが比較的小さいもので、発生
する数が多く、発泡力が強く、また、浮力の大きいもの
が好ましい。用いる無機塩の粒度などをこのような泡が
発生するように調整することが好ましく、例えば粒径1
00〜250μmの無機塩を用いるのが好ましい。
【0011】本発明の掘削安定液材は、上記したベント
ナイトを含む掘削安定剤成分及び水発泡性成分と、必要
に応じて界面活性剤などの添加剤を、均一に混合した
後、成形して得られ、成形は加圧成形など通常の方法で
行うことができる。形状、大きさなどは特に制限はな
く、用途に応じて適宜選択できる。形状としては例えば
円盤状、円柱状、ブロック状、アーモンド状、平板状、
球状などがあげられ、大きさは1個ないし数個程度で掘
削安定液が調製できる大型のものから数袋投入して使用
する小型のものまで適宜選択できる。大型のものの場合
には箱詰めなどして持ち運びやすい大きさ、重量とする
のが好ましい。本発明の掘削安定液材は固形成形物であ
るため、使用時の粉塵の発生がなく、取扱いが容易で保
管スペースも少なくてすみ、使用量も計量せずに簡便に
決定することができる。
【0012】次に、本発明の掘削安定液の調製方法につ
いて説明する。本発明においては、水1リットルに対
し、上記した本発明の掘削安定液材を好ましくは10〜
100g、さらに好ましくは30〜50g分散して掘削
安定液とする。また、安定液材の分散性、安定液の性質
を損ねない範囲で海水などの塩類が分散媒(水)に含ま
れていてもよい。本発明の掘削安定液材は水に分散する
と発泡するため、水タンクなどに投入して数分〜数時間
放置するだけで、攪拌を必要とせずに掘削安定液の調製
を完了することができる。すぐに安定液が必要な場合
も、従来のようにミキサーなどで攪拌する必要はなく、
タンク内の液をポンプで循環する程度で迅速に掘削安定
液が得られる。このようにして得られた掘削安定液は、
掘削孔への注入において十分均一になるが、使用直前に
ポンプでタンク内の液を循環するとさらに均一になり好
ましい。本発明の掘削安定液の調製方法においては、各
成分の計量、混合が不要で、一度で全ての成分を水に加
えることができ、攪拌やノズル吸引などを行う必要もな
い。このため、簡便に短時間で掘削安定液を調製でき、
掘削安定液の調製、管理のための人員を常時配置する必
要がなく、攪拌設備も不要である。この掘削安定液は、
土木用、ボーリング用など、種々の用途で用いることが
できる。
【0013】また、本発明においては、掘削過程でセメ
ントや海水などによって劣化した掘削安定液に本発明の
掘削安定液材を投入し、分散させることにより、掘削安
定液の機能回復を行うことができる。このときの本発明
の掘削安定液材の使用量は、掘削安定液の劣化の度合い
や使用環境などにより異なるが、劣化した掘削安定液1
リットルに対し好ましくは1〜20g、さらに好ましく
は3〜10gである。本発明の掘削安定液の回復方法に
おいては、劣化した掘削安定液に薬剤を投入するだけで
よいので、地上に安定液を回収することなく掘削孔中で
機能回復を行うことができ、ミキサーやノズル吸引など
による攪拌の必要もない。また、従来は古い安定液を回
収した後、新しい安定液を注入する方法が行われていた
が、本発明の方法によれば掘削安定液の使用量がこれに
比べてはるかに少なくなり、さらには機能回復に要する
時間も短くてすむ。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。 実施例1 ナトリウム型ベントナイト(63μm以下の重量粒度分
布90%)64重量部、増粘剤(カルボキシルメチルセ
ルロース)5重量部、分散剤(ポリアクリル酸ナトリウ
ム)0.4重量部、逸泥防止剤(吸水性樹脂)0.6重
量部、炭酸水素ナトリウム(粒径150μm)16重量
部、コハク酸14重量部を均一になるよう混合した後、
直径50mm、高さ60mm、密度1.5g/cm3
円柱状に加圧成形し、掘削安定液材を得た。これを水5
リットル中に投入し、15分間放置した後、目開き0.
5mmの篩に全量注入したところ、全て篩を通過した。
【0015】従来例1 実施例1で用いたのとそれぞれ同じナトリウム型ベント
ナイト64重量部、増粘剤5重量部、分散剤0.4重量
部、逸泥防止剤0.6重量部を均一に混合した後、粉体
のまま水5リットル中に投入し、プロペラ型攪拌機によ
り完全に分散したと認められるまで15分間攪拌して掘
削安定液を得た。
【0016】比較例1 実施例1で用いたのとそれぞれ同じナトリウム型ベント
ナイト64重量部、増粘剤5重量部、分散剤0.4重量
部、逸泥防止剤0.6重量部、炭酸水素ナトリウム16
重量部、コハク酸14重量部を均一に混合した後、加圧
成形を行わずに粉体のまま水5リットル中に投入後、1
5分間攪拌して掘削安定液を得た。これを実施例1で用
いたのと同じ篩に全量注入したところ、篩残量は湿潤重
量比で32.1%、乾燥重量比で14.3%であった。
【0017】実施例2 コハク酸に代えてクエン酸を用いた以外は実施例1と全
く同様にして掘削安定液材を得、これを水5リットルに
投入して15分間放置して掘削安定液を得た。これを実
施例1で用いたのと同じ篩に全量注入したところ、全て
篩を通過した。
【0018】実施例3 実施例1と全く同様にして得た掘削安定液材を、塩化ナ
トリウム水溶液(3g/リットル)5リットル中に投入
し、15分間放置して掘削安定液を得た。これを実施例
1で用いたのと同じ篩に全量注入したところ、全て篩を
通過した。
【0019】比較例2 水に代えて塩化ナトリウム水溶液(3g/リットル)5
リットルを用いた以外は比較例1と同様にして掘削安定
液を得た。これを実施例1で用いたのと同じ篩に全量注
入したところ、篩残量は湿潤重量比で28.3%、乾燥
重量比で11.4%であった。
【0020】試験例 実施例1〜3、従来例1及び比較例1、2で得られた掘
削安定液について下記の性状を試験した。結果を表1に
示した。 ファンネル粘性 各安定液についてファンネル粘度計を用いて測定した。 見掛け粘度、塑性粘度、降伏値 Fann Viscometer Model 35S
A(Fann Instrument 社製)を用いて
測定した。 ゲル強度 攪拌を停止した後10秒又は10分経過した安定液のゲ
ル強度をFann Viscometer Model
35SAを用いて測定した。 濾水量 Fann Filterpress Model 12
BL(Fann Instrument 社製)で、窒
素ガスにより3kg/cm2 で30分間加圧して測定し
た。 比重 MUD BALANCE(BAROID社製)で測定し
た。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1〜3の、本発明の掘削安定液材を
用いて調製した掘削安定液は、攪拌を全く行っていない
にもかかわらず篩残量がゼロであり、比較例1及び2で
得られた安定液より優れ、性状も攪拌を行った従来例1
の安定液と同等のものが得られていることがわかる。
【0023】実施例4 実施例1で用いたのとそれぞれ同じナトリウム型ベント
ナイト60重量部、増粘剤4重量部、分散剤1.5重量
部、逸泥防止剤0.5重量部、炭酸水素ナトリウム20
重量部、コハク酸14重量部を均一になるよう混合した
後、直径20mm、高さ20mm、密度1.5g/cm
3 の円柱状に加圧成形し、掘削安定液材を得た。下記表
2のNo.1に示した性状を有する掘削安定液を用いて掘
削を行い、表2のNo.2に示した性状に劣化した掘削安
定液3リットルに、この掘削安定液材を添加し、10分
間放置した後に全体を軽く攪拌して回復した安定液の性
状を上記試験例と同様にして測定した。結果を表2にN
o.3として示した。
【0024】
【表2】
【0025】表2のNo.2の劣化した安定液は、凝集性
イオンの影響を受けゲル化したことによりファンネル粘
性や降伏値の上昇、濾水量の増大、及び掘削土砂(粘
土、シルト、砂)を沈降分離できないための比重の上昇
が認められる。しかし、本発明方法による機能回復を行
ったNo.3の安定液は、ゲルが解かれ、降伏値の低下に
よるファンネル粘性の低下がみられ、濾水量や比重も低
下し、掘削に使用する前の安定液に近い性状となってお
り、十分に機能回復されていることがわかる。
【0026】
【発明の効果】本発明の掘削安定液材は、固形であるた
め取扱い時の粉塵の発生がなく、運搬、使用などの取扱
いが容易で、保管スペースも小さくてすみ、計量を行わ
ずに使用量が決定できる。本発明の掘削安定液材によれ
ば、必要な成分を一度に添加することができ、簡便に短
時間で掘削安定液を調製できる。また、本発明の掘削安
定液材は自己分散性を有するため、攪拌しなくとも均一
な掘削安定液を調製することができ、掘削孔内の劣化し
た安定液に本発明の薬剤を投入するだけで安定液の機能
回復を行うことができる。このような本発明の掘削安定
液材によれば、掘削安定液の調製、管理のために常時人
員を配置する必要がなく、安定液の攪拌や劣化液の回収
のための設備も不要となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベントナイトを含む掘削安定剤成分に、
    水発泡性成分を含有させ、これを成形してなることを特
    徴とする自己分散型成形掘削安定液材。
  2. 【請求項2】 水発泡性成分が無機塩及び該無機塩と反
    応性のある無機酸又は有機酸である請求項1記載の自己
    分散型成形掘削安定液材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の自己分散型成形掘
    削安定液材を水に分散させることを特徴とする掘削安定
    液の調製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の自己分散型成形掘
    削安定液材を、劣化した掘削安定液に分散させることを
    特徴とする劣化した掘削安定液の回復方法。
JP13401098A 1998-05-15 1998-05-15 自己分散型成形掘削安定液材並びに掘削安定液の調製方法及び回復方法 Pending JPH11323322A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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