JPH11322818A - 光硬化性組成物 - Google Patents

光硬化性組成物

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JPH11322818A
JPH11322818A JP14826698A JP14826698A JPH11322818A JP H11322818 A JPH11322818 A JP H11322818A JP 14826698 A JP14826698 A JP 14826698A JP 14826698 A JP14826698 A JP 14826698A JP H11322818 A JPH11322818 A JP H11322818A
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恵子 柿沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光照射による光硬化特性に優れ、比較的
に低い光量で充分に硬化が進行すると共に、硬化に至る
までのゲルタイムが短く、また光硬化深度も深い光硬化
性組成物を提供する。 【解決手段】 光硬化性組成物は、(A)エチレン性不
飽和化合物、(B)下記一般式(1)で表わされるビス
アシルホスフィンオキシド化合物、及び(C)有機ホス
フィン化合物を含有する。好適な態様によれば、前記
(A)〜(C)成分に加えて、前記ビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物(B)以外の他の光重合開始剤(D)
をさらに含有し、また別の好適な態様によれば、前記
(A)〜(C)成分に加えて、又は前記(A)〜(D)
成分に加えて、さらに第三アミン、第二アミン、及びア
ミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
(E)を含有する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、コーティ
ング剤、シール剤、レジスト剤、成形材料等として種々
の分野で利用可能であり、可視光に対して高感度に感応
する光硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和化合物が、光重合開始
剤の存在下で活性エネルギー線の照射により活性化さ
れ、容易に重合することは広く知られている。例えば特
開平2−196866号には、分子内にラジカル重合可
能な不飽和二重結合を有する化合物と、光重合開始剤と
してのアシルホスフィンオキシド化合物とを含有する光
重合性組成物に導電性フィラーを配合して導電性を付与
する技術が開示されている。しかしながら、このような
従来の光重合性組成物においては、紫外光の照射時には
優れた硬化性を示すものの、一般に可視光に対しては感
度が低く、実用的な重合速度が得られない。
【0003】近年、上述したような光重合性組成物に対
し、安全性、照射装置の小型化、重合の高速化等の観点
から、可視光を照射することにより重合を行なうことが
試みられている。すなわち、可視光の照射により重合が
可能な光硬化性組成物は、以下に列挙するような数多く
の優位性を備えていることから、実用化が強く望まれて
いる。
【0004】(1)危険な紫外光照射装置の使用を回避
できる。紫外光照射装置から発生する多量の紫外光やオ
ゾンは、人体に有害であるため、紫外光やオゾンを完全
に遮蔽するような対策をとる必要がある。また、作業者
は保護メガネや保護手袋等で防護されなければならな
い。従って、紫外光照射装置は、どこにでも手軽に設置
できるものではなく、設置に当っては充分に対策のたて
られた遮光設備、排気設備等の設備が必要となる。これ
に対し、可視光に高感度で、かつ重合速度が大きい光硬
化性組成物を用いた場合には、光量が通常の室内灯程度
の可視光照射装置を用いることができる。可視光照射装
置は、紫外光もオゾンも発生せず、全く危険性がない。
そのため、設置場所を選ばずにどこにでも設置できる利
点がある。
【0005】(2)照射装置が小型化でき、小型機器へ
の内蔵が可能となる。上述したように、可視光照射装置
においては、例えば、光源として一般的な小型の室内照
明用蛍光灯を一本用いるだけでよく、付帯設備は必要と
しない等の点で小型化に有利であり、それによって種々
の小型機器への内蔵が可能となる。そのため、従来の紫
外光照射装置を組み込むことができなかった様々な用途
の装置に利用でき、これによって小型機器の付加価値を
高めることができる。
【0006】(3)可視レーザー光線による重合が可能
である。出力の大きな可視レーザー光線を用いた重合が
可能であり、精密な画像を形成するための有力な手段と
なる。また、可視レーザー光線をマスクを通して全面照
射する方法の他に、可視レーザー光線を走査しながら照
射することも可能で、これらの方法で平面的なあるいは
立体的な画像を形成することができる。
【0007】(4)深部重合が可能となる。紫外光は吸
収され易いので、光硬化性組成物を厚膜に成形する場合
には、その深部が重合し難いという問題がある。また重
合可能な場合でも、長時間の紫外光照射が必要である。
これに対し、可視光は光硬化性組成物の深部まで到達し
易いので、厚膜でも比較的に容易に成形体を得ることが
できる。
【0008】(5)透明金型内での重合を行なうことが
できる。紫外光は透明金型にも吸収され易いので、紫外
光照射により透明金型内で光硬化性組成物の重合を行な
うことは困難である。これに対し、可視光によれば透明
金型内での重合が可能となり、また前述したように深部
の重合が比較的に容易であることと相俟って、複雑な形
状の成形体を得ることもできる。
【0009】(6)顔料、染料を配合した光硬化性組成
物に適用できる。光硬化性組成物に顔料や染料が配合さ
れると、この顔料や染料が紫外光を吸収するため、紫外
光では重合が困難であるが、可視光は波長が長いので内
部まで透過され易く、この場合でも重合は容易である。
【0010】(7)人体に直接光を照射して重合を行な
うこともできる。紫外光は人体に有害であるため、人体
に直接照射する用途は避けるべきであるが、可視光を用
いればこの危険性を回避することができる。このため、
治療その他の目的で人体に直接又は間接的に光を照射し
て人体上で光硬化性組成物の重合を行なう用途に適して
いる。例えば、歯科分野では口腔内における歯科用レジ
ンの接着に応用できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、光源
として可視光が使用できる光硬化性組成物は多くの点で
有用であり、様々な用途への展開が期待できる。しかし
ながら、従来の光硬化性組成物は、可視光の照射では重
合ができないものが多く、重合が可能な場合でも、感度
が極めて低く、重合速度が遅い等の問題があった。従
来、可視光重合開始剤としてはカンファーキノンがよく
知られている(例えば特開平2−252775号、国際
出願公開WO 94/14913参照)。しかしなが
ら、エチレン性不飽和化合物を光重合開始剤としてのカ
ンファーキノンと共に含有する光硬化性組成物を用いた
場合、重合速度が遅いために硬化に至るまでのゲルタイ
ムに長時間を要し、また硬化が不充分で光硬化深度も浅
いという問題がある。さらに、得られる硬化物も耐光性
に劣るという難点がある。
【0012】本発明は、前記したような従来の可視光硬
化性組成物の問題点に鑑みなされたものであり、その目
的は、可視光照射による光硬化特性に優れ、比較的に低
い光量で充分に硬化が進行すると共に、硬化に至るまで
のゲルタイムが短く、また光硬化深度も深い光硬化性組
成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、(A)エチレン性不飽和化合物、
(B)下記一般式(1)で表わされるビスアシルホスフ
ィンオキシド化合物、及び(C)有機ホスフィン化合物
を含有することを特徴とする光硬化性組成物が提供され
る。
【化2】 本発明の光硬化性組成物の好適な態様によれば、前記
(A)〜(C)成分に加えて、前記ビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物(B)以外の他の光重合開始剤(D)
をさらに含有し、また別の好適な態様によれば、前記
(A)〜(C)成分に加えて、又は前記(A)〜(D)
成分に加えて、さらに第三アミン、第二アミン、及びア
ミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
(E)を含有する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化性組成物は、エチ
レン性不飽和化合物(A)に前記一般式(1)で表わさ
れるビスアシルホスフィンオキシド化合物(B)と有機
ホスフィン化合物(C)を併せて配合したことを特徴と
している。ビスアシルホスフィンオキシド化合物(B)
は、前記カンファーキノンとは異なり耐光性の良好な硬
化物が得られる可視光硬化型の光重合開始剤であるが、
これだけではエチレン性不飽和化合物(A)の光重合速
度が小さく、ゲルタイムが長いと共に硬化不充分であ
り、また充分な光硬化深度も得られない。一方、有機ホ
スフィン化合物(C)は光重合開始剤としては作用しな
い。ところが、本発明者らの研究によれば、上記ビスア
シルホスフィンオキシド化合物(B)と有機ホスフィン
化合物(C)が共存することにより、可視光硬化性が著
しく増大し、また硬化速度が著しく大きくなり、その結
果、ゲルタイムが極めて短く、光硬化深度も大きくなる
ことを見い出した。その理由は必ずしも明らかではない
が、ビスアシルホスフィンオキシド化合物(B)と有機
ホスフィン化合物(C)の電子的な相互作用により増感
され、可視光の吸収度が増大するため、可視光の照射量
が少量であってもビスアシルホスフィンオキシド化合物
が分解して充分な量の活性なラジカルを発生するためと
推測される。上記のような効果は、ビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物(B)又は有機ホスフィン化合物
(C)をそれぞれ単独で用いた場合に得られる効果から
は全く予期し得ない驚くべきものであった。
【0015】また、一般にラジカル重合開始剤を用いた
場合、ラジカルが空気中の酸素をトラップして酸素阻害
(酸素による重合障害)を起こし易く、表面硬化性が充
分でない場合が多い。これに対して、可視光硬化型の光
重合開始剤としてビスアシルホスフィンオキシド化合物
を用いた場合、光化学反応が速やかに生起するため、表
面硬化性に優れた光硬化性組成物が得られる。また、上
記化合物に類似のアシルホスフィンオキシド化合物も光
重合開始剤として知られているが、ビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物はアシルホスフィンオキシド化合物に
比べて光化学反応が速やかに生起する点において有利で
ある。
【0016】また、本発明の光硬化性組成物の好適な態
様においては、前記(A)〜(C)成分の他に、前記ビ
スアシルホスフィンオキシド化合物(B)以外の他の光
重合開始剤(D)、好ましくはフェニルケトン系やチタ
ノセン系の光重合開始剤を併用することを特徴としてい
る。このようにビスアシルホスフィンオキシド化合物
(B)とそれ以外の光重合開始剤(D)を併用すること
により、後述する実施例から明らかなように、ゲルタイ
ムが極めて短くなり、また光硬化深度が著しく増大する
という効果が得られる。また、比較的少量の可視光照射
量でもエチレン性不飽和化合物が容易に重合する。
【0017】さらに、本発明の光硬化性組成物の別の好
適な態様においては、前記(A)〜(C)成分の他に、
又は前記(A)〜(D)成分の他に、第三アミン、第二
アミン及びアミドからなる群から選ばれた少なくとも1
種の化合物(E)を含有することを特徴としている。前
記有機ホスフィン化合物(C)は、酸化し易く、それに
よって硬化性組成物の反応性が影響を受ける可能性があ
る。そこで、アミン系化合物を共存させ、有機ホスフィ
ン化合物の酸化を防ぎ、その結果、光硬化性組成物の保
存安定性が改善される。アミン系化合物を添加しても、
可視光照射の際に、前記したようなビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物(B)と有機ホスフィン化合物(C)
あるいはさらに他の光重合開始剤(D)を併用したこと
による効果を阻害することはない。また、アミン系化合
物(E)は光重合促進剤としても作用するので、ゲルタ
イムをかなり改善できるという効果も得られる。
【0018】以下、本発明の光硬化性組成物の各成分に
ついて詳細に説明する。まず、光重合性成分であるエチ
レン性不飽和化合物(A)としては、活性エネルギー線
の照射によりエチレン性不飽和二重結合がラジカル重合
する化合物であれば特に限定されず、(メタ)アクリレ
ート系化合物、不飽和ポリエステル系化合物、不飽和ウ
レタン系化合物、スチレン系化合物、ブタジエン系化合
物等が挙げられる。このようなエチレン性不飽和化合物
の中でも、(メタ)アクリレート系化合物が特に好まし
く、この(メタ)アクリレート系化合物は単官能、多官
能及びモノマー、オリゴマー(プレポリマー)のいずれ
であってもよく、またアクリロイル基(メタクリロイル
基)以外の官能基を有していてもよい。具体的には、置
換又は非置換の脂肪族アクリレート、脂環族アクリレー
ト、芳香族アクリレート及びこれらのエチレンオキサイ
ド変性アクリレート等のモノマーや、エポキシアクリレ
ート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレー
ト、アルキッドアクリレート、メラミンアクリレート、
シリコーンアクリレート、ポリブタジエンアクリレート
等のオリゴマー、並びにこれらに対応するメタクリレー
ト類などを挙げることができる。
【0019】エチレン性不飽和化合物(A)の具体例と
しては、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセ
ロール(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロキ
シトリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカン、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリ
レート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フ
ェニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロキシアル
キルアシッドホスフェート、γ−(メタ)アクリロキシ
アルキルトリアルコキシシランなどの単官能(メタ)ア
クリレート類;アクリロイルモルホリン、N−ビニルピ
ロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニ
ルカルバゾール、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニト
リル、トリアルコキシビニルシランなどの単官能モノマ
ー類;ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、
アルキレンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、1,9−ノナンジオ−ルジ(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、ビス[4−(メ
タ)アクリロキシメチル]トリシクロ[5.2.1.0
2.6 ]デカン、ビス[4−(メタ)アクリロキシ−2−
ヒドロキシプロピルオキシフェニル]プロパン、イソホ
ロンジイソシアネート変性ウレタンジ(メタ)アクリレ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート変性ウレタンジ
(メタ)アクリレート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート変性ウレタン(メタ)アクリレート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート変性ウレタン
(メタ)アクリレート、脂肪族エポキシ変性(メタ)ア
クリレート、オリゴシロキサニルジ(メタ)アクリレー
トなどの多官能(メタ)アクリレート類;トリアリルイ
ソシアヌレート、ビニル(メタ)アクリレート、アリル
(メタ)アクリレートなどの多官能モノマー類などが挙
げられ、これらのエチレン性不飽和化合物を単独で又は
2種以上を混合して用いることができる。また、トリア
ルコキシビニルシラン、γ−(メタ)アクリロキシアル
キルトリアルコキシシランなどのアルコキシシランを分
子内に有するモノマーを併用することにより、ガラス、
セラミックス、金属などの無機材料との接着性をさらに
高めることもできる。
【0020】本発明の光硬化性組成物においては、前記
エチレン性不飽和化合物(A)中のエチレン性不飽和二
重結合の数が多いほど可視光を照射した時の重合速度が
大きくなる。また、この光重合速度は、エチレン性不飽
和化合物中の官能基の種類や分子骨格によっても左右さ
れ、例えばアクリロイル基を有する場合は、メタクリロ
イル基を有する場合に比較して、大きな重合速度で重合
する。従って、本発明の光硬化性組成物では、配合され
るエチレン性不飽和化合物を適宜選択することによって
も、光重合時の重合速度を調整することができる。
【0021】本発明の光硬化性組成物において可視光硬
化型の光重合開始剤として用いられる前記一般式(1)
で表わされるビスアシルホスフィンオキシド化合物
(B)は、可視光の照射によりラジカルを発生して前記
エチレン性不飽和化合物(A)のラジカル重合を誘導す
る。このようなビスアシルホスフィンオキシド化合物の
具体例としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾ
イル)メチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−
トリメチルベンゾイル)エチルホスフィンオキシド、ビ
ス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)イソプロピル
ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベ
ンゾイル)−n−プロピルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−n−ブチルホ
スフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベン
ゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)−(2−メチル−プロ
プ−1−イル)−ブチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−(1−メチル
−プロプ−1−イル)−ブチルホスフィンオキシド、ビ
ス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)シクロヘキシ
ルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−n−ペンチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−n−ヘキシル
ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベ
ンゾイル)−(2−エチル−ヘキシ−1−イル)ホスフ
ィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイ
ル)−n−オクチルホスフィンオキシド、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)(2,4、6−トリメ
チル−ペント−1−イル)フォスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−n−デシルホ
スフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベン
ゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,
6−トリメチルベンゾイル)−(4−メチルフェニル)
ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイ
ル)メチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチ
ルベンゾイル)エチルホスフィンオキシド、ビス(2,
6−ジメチルベンゾイル)−i−プロピルホスフィンオ
キシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−n−プ
ロピルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベ
ンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペント−1−
イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベ
ンゾイル)−(2−メチル−プロプ−1−イル)ホスフ
ィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−
n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチ
ルベンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジメチルベンゾイル)−(1−メチル−プロ
プ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジ
メチルベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオキシ
ド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−n−ペンチ
ルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾ
イル)−n−ヘキシルホスフィンオキシド、ビス(2,
6−ジメチルベンゾイル)−(2−エチル−ヘキシ−1
−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチル
ベンゾイル)−n−オクチルホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオ
キシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−(2,
5−ジメチルフェニル)ホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジメチルベンゾイル)−n−オクチルホスフ
ィンオキシド、ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイ
ル)−メチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−
トリエチルベンゾイル)−エチルホスフィンオキシド、
ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−i−プロ
ピルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリエチ
ルベンゾイル)−n−プロピルホスフィンオキシド、ビ
ス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−n−ブチル
ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリエチルベ
ンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−(2−メチル
−プロプ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,
4,6−トリエチルベンゾイル)−(1−メチル−プロ
プ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6
−トリエチルベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−
n−ペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−
トリエチルベンゾイル)−n−ヘキシルホスフィンオキ
シド、ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−
(2−エチル−ヘキシ−1−イル)ホスフィンオキシ
ド、ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−n−
オクチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリ
エチルベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペン
ト−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6
−トリエチルベンゾイル)−n−ドデシルホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリエチルベンゾイル)−
n−フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエ
チルベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペント
−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエ
チルベンゾイル)−(2−メチル−プロプ−1−イル)
ホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエチルベンゾイ
ル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−
ジエチルベンゾイル)−t−ブチルホスフィンオキシ
ド、ビス(2,6−ジエチルベンゾイル)−(1−メチ
ル−プロプ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジエチルベンゾイル)シクロヘキシルホスフ
ィンオキシド、ビス(2,6−ジエチルベンゾイル)−
n−ペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジエ
チルベンゾイル)−n−ヘキシルホスフィンオキシド,
ビス(2,6−ジエチルベンゾイル)−(2−エチル−
ヘキシ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,6
−ジエチルベンゾイル)−n−オクチルホスフィンオキ
シド、ビス(2,6−ジエチルベンゾイル)フェニルホ
スフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソプロピ
ルベンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイル)−t−ブ
チルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソ
プロピルベンゾイル)−(2−メチル−プロプ−1−イ
ル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソ
プロピルベンゾイル)−(1−メチル−プロプ−1−イ
ル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソ
プロピルベンゾイル)シクロヘキシルホスフィンオキシ
ド、ビス(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイル)
−n−ペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6
−トリイソプロピルベンゾイル)−n−ヘキシルホスフ
ィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソプロピルベ
ンゾイル)−(2−エチル−ヘキシ−1−イル)ホスフ
ィンオキシド、ビス(2,4,6−トリイソプロピルベ
ンゾイル)−n−オクチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイル)−(2,
4,4−トリメチル−ペント−1−イル)ホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリイソプロピルベンゾイ
ル)−n−デシルホスフィンオキシド、ビス(2,4,
6−トリイソプロピルベンゾイル)フェニルホスフィン
オキシド、ビス(2,4,6−トリ−n−プロピルベン
ゾイル)−(2−メチル−プロプ−1−イル)ホスフィ
ンオキシド、ビス(2,4,6−トリ−n−プロピルベ
ンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス
(2,4,6−トリ−(1−メチル−プロプ−1−イ
ル)ベンゾイル)−n−オクチルホスフィンオキシド、
ビス(2,4,6−トリ−(1−メチル−プロプ−1−
イル)ベンゾイル)−n−ブチルホスフィンオキシド、
ビス(2,4,6−トリ−(2−メチル−プロプ−1−
イル)ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペン
ト−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6
−トリ−(2−メチル−プロプ−1−イル)ベンゾイ
ル)−(2−メチル−プロプ−1−イル)ホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチル−ベンゾ
イル)−n−ブチルホスフィンオキシド、ビス(2,6
−ジメチル−4−n−ブチルベンゾイル)−(2−メチ
ル−プロプ−1−イル)ホスフィンオキシド、ビス
(2,6−ジメチル−4−n−ブチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメ
チルベンゾイル)−(2,5−ジメチルフェニル)ホス
フィンオキシド、ビス(2,6−ジメチル−4−n−ブ
チルベンゾイル)−(2,5−ジメチルフェニル)ホン
スフィンオキシドなどを挙げることができる。これらビ
スアシルホスフィンオキシド化合物は単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。
【0022】上記ビスアシルホスフィンオキシド化合物
(B)の配合量は、前記エチレン性不飽和化合物(A)
100重量部当たり、通常0.1〜10重量部、好まし
くは0.5〜5重量部の範囲で選ばれる。上記範囲を外
れてビスアシルホスフィンオキシド化合物の配合量が少
ないと充分な光重合速度が得られず、逆に上記範囲より
も配合量が多くなるとエチレン性不飽和化合物の重合度
が不充分となり、かつ重合後に残留して硬化物の特性が
低下する恐れがあるので好ましくない。
【0023】本発明において上記ビスアシルホスフィン
オキシド化合物(B)と組み合わせて配合される有機ホ
スフィン化合物(C)は、下記一般式(2)で表わされ
る第一ホスフィン、第二ホスフィン又は第三ホスフィン
である。具体的には、第一ホスフィンとしては、フェニ
ルホスフィン、オクチルホスフィン、ヘキサデシルホス
フィン等が挙げられ、第二ホスフィンとしては、ジフェ
ニルホスフィン、ジオクチルホスフィン、ジ(2−クロ
ロフェニル)ホスフィン、ジ(メトキシフェニル)ホス
フィン、ジ(ペンタクロロフェニル)ホスフィン、ブチ
ルフェニルフォスフィン、ビス(フェニルホスフィノ)
エタン等が挙げられ、第三ホスフィンとしては、トリフ
ェニルホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホス
フィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、トリ(m−ト
リル)ホスフィン、トリナフチルホスフィン、トリ(p
−クロロフェニル)ホスフィン、トリブチルホスフィ
ン、トリシクロヘキシルホスフィン、メチルジフェニル
ホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、ビス(ジフェニル
ホスフィノ)メタン等が挙げられる。
【化3】
【0024】上記のような有機ホスフィン化合物の中で
も、第二ホスフィン又は第三ホスフィンが好ましく、特
に好ましいのは第三ホスフィンである。この理由は、第
三ホスフィンは、有機ホスフィン化合物のうちでもそれ
自身が最も安定であり、かつ光硬化性組成物中に配合し
たときに、より大きな重合速度で前記エチレン性不飽和
化合物(A)の光重合を行なうことが可能となるからで
ある。上記有機ホスフィン化合物(C)は単独で又は2
種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量
は、エチレン性不飽和化合物(A)100重量部当り
0.01〜10重量部の範囲が適当であり、より好まし
くは0.1〜5重量部の範囲である。有機ホスフィン化
合物の配合量が上記範囲よりも少なすぎると充分な重合
速度が得られず、逆に配合量が上記範囲よりも多くなる
と組成物の光硬化後に有機ホスフィン化合物が残留して
硬化物の特性が低下する恐れがある。
【0025】本発明の光硬化性組成物において、前記ビ
スアシルホスフィンオキシド化合物(B)と共に併用で
きる他の光重合開始剤(D)としては、特に限定される
ものではないが、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、トリクロロアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタノン−1、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルベン
ゾイルフォルメート、o−ベンゾイルメチルベンゾエー
ト、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、キサントン、チオキサ
トン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−エチル
アントラキノン、テトラメチルチウラムモノサルファイ
ドなどが挙げられる。その他、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6−ジ
メトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、
2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキ
シド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキシド、2,6−ジメチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキシド、4−メチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキシド、4−エチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキシド、4−イソプロピルベン
ゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−メチルシク
ロヘキサノイルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフ
ィン酸メチルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル等のア
シルホスフィンオキシド化合物などが挙げられる。
【0026】その他、400〜700nmの光吸収波長
において感光可能なラジカル重合開始剤であるチタノセ
ン化合物、例えばビス(シクロペンタジエニル)−ビス
[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イ
ル)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペン
タジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−
((2,5−ジメチル−1−ピル−1−イル)メチル)
フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)
−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((2−イソプロピ
ル−5−メチル−1−ピル−1,6−イル)メチル)フ
ェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−
ビス[2,6−ジフルオロ−3−((3−トリメチルシ
リル−2,5−ジメチル−1−ピル−1−イル)メチ
ル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニ
ル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((2,5−ジ
メチル−3−(ビス(2−メトキシエチル)アミノメチ
ル)−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニ
ウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−
ジフルオロ−3−((2,5−ビス(モルホリノメチ
ル)−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニ
ウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,3,
5,6−テトラフルオロ−4−(3−(1−ピル−1−
イル)プロピル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロ
ペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−
(2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−イソインドル
−2−イル)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3
−(6−(9−カルバゾル−9−イル)ヘキシル)フェ
ニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビ
ス[2,6−ジフルオロ−3−(3−(2,3,4,
5,6,7,8,9−オクタヒドロ−1−カルバゾル−
9−イル)プロピル)フェニル]チタニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3
−(2−(N−アリルメチルスルホニルアミノ)エチ
ル)フェニル]チタニウム、ビス(η5 −2,4−シク
ロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオ
ロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタ
ニウムなどを用いることもできる。
【0027】前記したような光重合開始剤(D)の中で
も、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニ
ルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル
−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォ
リノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチル
アミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン
−1などのフェニルケトン系化合物やチタノセン化合物
が好ましい。前記したような他の光重合開始剤(D)は
単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、
その配合量は、前記エチレン性不飽和化合物(A)10
0重量部当り0.01〜10重量部が適当であり、好ま
しくは0.1〜5重量部である。他の光重合開始剤の配
合量が0.01重量部未満の場合、ビスアシルホスフィ
ンオキシド化合物との併用による前記したような効果が
得られ難く、一方、10重量部を超えて多量に配合して
も効果が飽和状態になるため経済的でなく、また逆に組
成物の光硬化後に残存して硬化物の特性を低下させる恐
れがあるので好ましくない。
【0028】本発明の光硬化性組成物に配合できる
(E)成分のアミン系化合物としては、下記一般式
(3)で表わされる第三アミン、下記一般式(4)で表
わされる第二アミン、下記一般式(5)で表わされるア
ミドが用いられる。
【化4】 これらのアミン系化合物は特に限定されるものではない
が、これらの中でも第三アミンが好ましい。第三アミン
の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安
息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香
酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノ
ベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン、N−メチルジエタノール
アミン、N−エチルジエタノールアミン、トリイソプロ
パノールアミン、ジメチルアミノエチルベンゾエート、
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジイソプロピルアミノメチル(メ
タ)アクリレートなどが挙げられ、これらを単独で又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。このよう
なアミン系化合物(E)の配合量は、前記エチレン性不
飽和化合物(A)100重量部当り0.01〜5重量部
程度が適当である。アミン系化合物の配合量が上記範囲
よりも少ないと、アミン系化合物添加による前記したよ
うな効果が得られなくなる。
【0029】本発明の光硬化性組成物には、前記したよ
うな成分の他に添加剤を適宜配合することが可能であ
る。例えば、硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定
性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向
上、靭性向上等の観点から有機又は無機の充填剤を配合
できる。このような充填剤としてはポリマー、セラミッ
クス、金属、金属酸化物、金属塩等を用いることがで
き、形状については粒子状、繊維状等特に限定されな
い。なお上記ポリマーの配合に当っては、充填剤として
ではなくポリマーブレンド、ポリマーアロイとして、光
硬化性組成物中に溶解、半溶解又はミクロ分散させるこ
とも可能である。また、本発明の光硬化性組成物に添加
剤として有機又は無機の顔料、染料等の着色剤を配合せ
しめ、塗料、インク等の用途に供することもできる。さ
らに本発明の光硬化性組成物では、その他の添加剤とし
て柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、カップ
リング剤、分散安定剤、流動性付与剤等を適宜配合する
ことができる。また、前記したような必須成分及び必要
に応じて配合されるこれらの添加剤を、適当な溶剤に溶
解して調製することも可能である。
【0030】このように、本発明の光硬化性組成物にお
いては、前記した必須成分及び適宜の添加剤の配合によ
り所望の特性を付与することができ、かつ可視光の照射
による重合が可能であることに起因して、前述したよう
な数多くの優位性を備えている。従って、本発明の光硬
化性組成物は、接着剤、コーティング剤、塗料、成形材
料、人体関連材料、画像形成材料等、幅広い用途に適用
することが可能である。また、その適用形態も種々の態
様が採用可能である。例えば、本発明の光硬化性組成物
を接着剤として利用する場合、一液型の接着剤として調
製し、光を透過しない容器に保存することもできるが、
エチレン性不飽和化合物(A)とビスアシルホスフィン
オキシド化合物(B)あるいはさらにこれ以外の他の光
重合開始剤(D)を含有する液状組成物(1)と、エチ
レン性不飽和化合物(A)と有機ホスフィン化合物
(C)あるいはさらにアミン系化合物(E)を含有する
液状組成物(2)の二液型の接着剤を調製し、使用に際
し、一方の被着物表面に液状組成物(1)を塗布し、他
方の被着物表面に液状組成物(2)を塗布し、これらの
接着剤塗布面同士を貼り合わせることにより接合するこ
ともできる。この場合、本発明の光硬化性組成物の光硬
化速度は極めて速くかつ重合度が高いため、極短時間の
うちに2つの被着物同士を強固に接着できる。
【0031】さらに、本発明の光硬化性組成物は、紫外
光に対しても可視光と同等以上に高感度であり、充分な
重合速度を示す。従って、本発明の光硬化性組成物は、
可視光及び紫外光のいずれを照射しても硬化させること
ができる。例えば、可視光照射装置と紫外光照射装置を
併用して硬化製品を製造するような場合、可視光を光源
とした場合には硬化するが紫外光を光源とした場合には
硬化しない光硬化性組成物であれば、別途紫外光に対し
て高感度の光硬化性組成物を用意して装置ごとに異なる
光硬化性組成物を使い分けなれけばならず、工程が繁雑
となる。これに対し、本発明の光硬化性組成物では、可
視光及び紫外光のいずれに対しても優れた感度を有して
いるので、装置ごとに光硬化性組成物を使い分ける必要
がなく、実用上極めて有効である。
【0032】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明につ
いて具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定さ
れるものでないことはもとよりである。
【0033】実施例1 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)2.67重量部
を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、
トリメチロールプロパントリアクリレート97.36重
量部とトリフェニルホスフィン2.64重量部を混合し
て溶液(b)を調製し、使用に際して上記溶液(a)と
溶液(b)を3:1の割合で混合して用いた。
【0034】実施例2 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)1.34重量部
及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャ
リティー・ケミカルズ社製、イルガキュア369)1.
34重量部を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製
し、一方、トリメチロールプロパントリアクリレート9
7.36重量部とトリフェニルホスフィン2.64重量
部を混合して溶液(b)を調製し、使用に際して上記溶
液(a)と溶液(b)を3:1の割合で混合して用い
た。
【0035】実施例3 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)1.34重量部
及びビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イ
ル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロー
ル−1−イル)−フェニル)チタニウム(チバ・スペシ
ャリティー・ケミカルズ社製、イルガキュア784)
1.34重量部を混合して光硬化性組成物溶液(a)を
調製し、一方、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト97.36重量部とトリフェニルホスフィン2.64
重量部を混合して溶液(b)を調製し、使用に際して上
記溶液(a)と溶液(b)を3:1の割合で混合して用
いた。
【0036】実施例4 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とチバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製イルガ
キュア1850{ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオ
キシドと1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケ
トンの1:1混合物}2.67重量部を混合して光硬化
性組成物溶液(a)を調製し、一方、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート97.36重量部とトリフェニ
ルホスフィン2.64重量部を混合して溶液(b)を調
製し、使用に際して上記溶液(a)と溶液(b)を3:
1の割合で混合して用いた。
【0037】実施例5 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とチバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製イルガ
キュア1800{ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオ
キシドと1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケ
トンの1:3混合物}2.67重量部を混合して光硬化
性組成物溶液(a)を調製し、一方、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート97.36重量部とトリフェニ
ルホスフィン2.64重量部を混合して溶液(b)を調
製し、使用に際して上記溶液(a)と溶液(b)を3:
1の割合で混合して用いた。
【0038】実施例6 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とチバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製イルガ
キュア1700{ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオ
キシドと2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−
プロパン−1−オンの1:3混合物}2.67重量部を
混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、ト
リメチロールプロパントリアクリレート97.36重量
部とトリフェニルホスフィン2.64重量部を混合して
溶液(b)を調製し、使用に際して上記溶液(a)と溶
液(b)を3:1の割合で混合して用いた。
【0039】実施例7 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)2.67重量部
を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、
トリメチロールプロパントリアクリレート97.36重
量部とトリフェニルホスフィン2.64重量部及びp−
ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル(日本化薬
(株)製、KAYACURE DMBI)1重量部を混
合して溶液(b)を調製し、使用に際して上記溶液
(a)と溶液(b)を3:1の割合で混合して用いた。
【0040】実施例8 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)2.67重量部
を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、
トリメチロールプロパントリアクリレート97.36重
量部とトリフェニルホスフィン2.64重量部及びトリ
エチルアミン1重量部を混合して溶液(b)を調製し、
使用に際して上記溶液(a)と溶液(b)を3:1の割
合で混合して用いた。
【0041】実施例9 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)2.67重量部
を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、
トリメチロールプロパントリアクリレート97.36重
量部とトリフェニルホスフィン2.64重量部及びジア
リルアミン1重量部を混合して溶液(b)を調製し、使
用に際して上記溶液(a)と溶液(b)を3:1の割合
で混合して用いた。
【0042】実施例10 トリメチロールプロパントリアクリレート97.33重
量部とビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ社製、イルガキュア819)2.67重量部
を混合して光硬化性組成物溶液(a)を調製し、一方、
トリメチロールプロパントリアクリレート97.36重
量部とトリフェニルホスフィン2.64重量部及び反応
性芳香族ポリアミド樹脂((株)巴川製作所製、ME−
type)1重量部を混合して溶液(b)を調製し、使
用に際して上記溶液(a)と溶液(b)を3:1の割合
で混合して用いた。
【0043】比較例1 比較のために、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト99.33重量部とトリフェニルホスフィン0.67
重量部を混合して溶液を調製した。
【0044】比較例2 トリメチロールプロパントリアクリレート98重量部と
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・ケミカ
ルズ社製、イルガキュア819)2重量部を混合して光
硬化性組成物を調製した。
【0045】比較例3 トリメチロールプロパントリアクリレート98重量部と
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・ケミカ
ルズ社製、イルガキュア819)1重量部及び2−ベン
ジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャリティー・ケ
ミカルズ社製、イルガキュア369)1重量部を混合し
て光硬化性組成物を調製した。
【0046】比較例4 トリメチロールプロパントリアクリレート98重量部と
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
ホスフィンオキシド(チバ・スペシャリティー・ケミカ
ルズ社製、イルガキュア819)2重量部及びp−ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミルエステル0.25重量部
を混合して光硬化性組成物を調製した。
【0047】比較例5 トリメチロールプロパントリアクリレート98重量部と
ビス(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−
1−イル)−フェニル)チタニウム(チバ・スペシャリ
ティー・ケミカルズ社製、イルガキュア 784)2重
量部を混合して光硬化性組成物を調製した。
【0048】比較例6 トリメチロールプロパントリアクリレート97重量部と
カンファーキノン3重量部及びジメチルアミノエチルメ
タクリレート1重量部を混合して光硬化性組成物を調製
した。
【0049】前記実施例1〜8及び比較例1〜6で得ら
れた各試料を用い、以下の特性について試験した。 (1)ゲルタイム 厚さ3mmのガラス板上に各試料を0.2ml滴下し、
照射光源としてハロゲンランプ(マロックス・ジャパン
社製100V、300W×1灯)を用い、試料の上方3
2.5cmの位置に設置し、UVカットフィルター(綜
研化学(株)製SK−HEIGHT HD−25、フィ
ルム厚25μm)を通して照射した。その間、試料を爪
楊枝で攪拌しながら、試料がゲル化するまでの時間を測
定した。
【0050】(2)ゲル分率 (a)測定1:予め重量を測定した27mmφ×55m
mの紫外線を透過しない容器(日電理化硝子(株)製、
茶色ねじ口ビンSV−20)に試料2mlを入れ、試料
の重量を測定した。次いで、高圧水銀灯(ウシオ電機
(株)製USHIO スポットキュア UIS−251
02、検出器:USHIO UNI METER UI
T−102)を用い、容器の上方10cmの位置に設置
し、UVカットフィルターを通して積算光量150mJ
/cm2 又は500mJ/cm2 の条件で照射した。得
られた硬化物を1昼夜アセトン中に浸漬して未硬化物を
溶解させ、アセトン不溶の硬化物を熱風乾燥機により7
0℃で乾燥した後、硬化物の重量を測定した。このよう
にして求めた試料重量に対する硬化物重量の百分率を計
算し、これをゲル分率(%)とした。 (b)測定2:光源としてハロゲンランプ(マロックス
・ジャパン社製100V、300W×1灯)を用い、照
射距離を32.5cm、照射時間を3分とする以外は、
前記測定1と同様に行ってゲル分率を求めた。
【0051】(3)表面硬化性 予め重量を測定した上面が開口している小缶に試料1m
lを入れ、試料の重量を測定した。次いで、ハロゲンラ
ンプ(マロックス・ジャパン社製100V、300W×
1灯)を試料の上方32.5cmの位置に設置し、UV
カットフィルターを通して2分間照射した。得られた硬
化物をアセトンで洗浄し、熱風乾燥機により70℃で乾
燥した後、硬化物の重量を測定した。このようにして求
めた試料重量に対する硬化物重量の百分率を計算し、こ
れを表面硬化度(%)とした。
【0052】(4)硬化深度 図1に示すように、27mmφ×55mmの紫外線を透
過しない容器(日電理化硝子(株)製、茶色ねじ口ビン
SV−20)1の底部に黒色のリング状樹脂シール材
(外径15mm、内径5mm)2を貼り、これに試料S
の適当量を入れる。次いで、容器底部のシール材2に高
圧水銀灯(ウシオ電機(株)製USHIOスポットキュ
ア UIS−25102)の光ファイバ3先端の照射ス
ポット4を密着させ、14秒間照射した。得られた硬化
物をアセトンで洗浄した後、硬化物の高さを測定した。
【0053】上記試験の結果を表1に示す。
【表1】 比較例2と比較例6の結果を対比すれば明らかなよう
に、光重合開始剤としてビスアシルホスフィンオキシド
化合物のみを用いた場合、カンファーキノンを用いた場
合に比べて表面硬化度は若干高いものの、他の特性は劣
ったものとなっている。また、光重合開始剤としてチタ
ノセン化合物のみを用いた比較例5においても、表面硬
化度は高いものの、他の特性は劣っている。これに対し
て、光重合開始剤ビスアシルホスフィンオキシド化合物
を有機ホスフィン化合物と併用した実施例1において
は、ゲルタイム、ゲル分率、表面硬化度及び硬化深度の
全ての特性において優れた結果が得られた。また、実施
例1と実施例2、4〜6の結果を対比すれば明らかなよ
うに、ビスアシルホスフィンオキシド化合物と共に他の
光重合開始剤を併用すれば、ゲルタイム、ゲル分率及び
硬化深度がさらに向上することがわかる。また、実施例
3の結果から、ビスアシルホスフィンオキシド化合物と
共にチタノセン化合物を併用した場合、ゲルタイム、表
面硬化性及び硬化深度が向上することがわかる。さら
に、実施例7〜10の結果から、ビスアシルホスフィン
オキシド化合物と共に第三アミン、第二アミン又はアミ
ドを併用することにより、ゲルタイムを改善できること
がわかる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明の光硬化性組成物
は、可視光に対する感度が優れ、紫外光及び可視光のい
ずれを照射した場合にも充分な重合速度を示し、極めて
短時間に硬化し、また表面硬化性及び硬化深度のいずれ
においても優れている。また、光源として可視光を使用
でき、様々な用途に適用することが可能となり、その工
業的価値は極めて大きいものと言うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例で用いた硬化深度測定装置の概略構成図
である。
【符号の説明】
1 容器 2 リング状樹脂シール材 3 光ファイバ 4 照射スポット S 試料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン性不飽和化合物、(B)
    下記一般式(1)で表わされるビスアシルホスフィンオ
    キシド化合物、及び(C)有機ホスフィン化合物を含有
    することを特徴とする光硬化性組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記ビスアシルホスフィンオキシド化合
    物(B)以外の他の光重合開始剤をさらに含有すること
    を特徴とする請求項1に記載の光硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 さらに第三アミン、第二アミン、及びア
    ミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を
    含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬
    化性組成物。
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