JPH11321589A - トレーラ用制動装置 - Google Patents

トレーラ用制動装置

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JPH11321589A
JPH11321589A JP12619698A JP12619698A JPH11321589A JP H11321589 A JPH11321589 A JP H11321589A JP 12619698 A JP12619698 A JP 12619698A JP 12619698 A JP12619698 A JP 12619698A JP H11321589 A JPH11321589 A JP H11321589A
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JP
Japan
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trailer
retarder
air
pressure
working liquid
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Application number
JP12619698A
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English (en)
Inventor
Yukimasa Mitsuide
幸征 三ッ出
Yoshiaki Saito
佳昭 斉藤
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト構造で、しかも高制動トルクが得
られると共に、取り付けが容易なトレーラ用制動装置を
得る。 【解決手段】 トラック2とトレーラ3との連結車両に
おいて、流体式リターダ13を、制動力伝達手段となる
トレーラ側のディアァレンシャルギヤ15のハウジング
内に一体的に組み込むと同時に、リターダ専用のクーラ
ユニット16を、前記トレーラ3上で前記ディアァレン
シャルギヤ15に近接配置して装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトレーラ用制動装置
に関し、更に詳しくは、補助制動装置となる流体式リタ
ーダを装備したトレーラ用制動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のブレーキは、停止時、降坂時共
に充分な制動能力が得られるよう作られているが、例え
ば、急坂路を長時間にわたって降坂する場合に、常用ブ
レーキのみに頼っていると、ブレーキがオーバ・ヒート
して所謂フェード現象を生じ、制動能力が急激に低下す
る。特に、トラックやバス等の大型車両では、乗車人員
や積載貨物の重量増加等により、上記状況の発生が著し
い。そこで、上記の大型車両は勿論のこと、トラクタと
トレーラとからなる連結車両においても、常用ブレーキ
の外に、補助制動装置となるリターダが設けられてい
る。このリターダは、車両の安全性向上やブレーキライ
ニングの長寿命化等を図るために有効であり、一般的に
電磁式と流体式とに大別される。
【0003】電磁式と流体式とでは、それぞれに特徴と
問題点とがある。すなわち、流体式は高い制動トルクが
得られるという利点がある反面、作動液体を冷却するた
め冷却装置を必要とするという難点がある。このため、
上記のような連結車両のトレーラ側に流体式リターダを
適用する場合、冷却水を、例えばトラックのエンジン用
ラジエータを共用してトレーラ側へ供給している。一
方、電磁式は、上記のトレーラに適用するには一般的に
トルク不足である。そこで、所望の制動トルクを得るた
めに、電磁式リターダを、トレーラ構造上の理由とも関
連して2台装備したもの(実開平6−42538号公
報)や、大型化してディファレンシャルギアの外側に装
備したもの(特開平8−105466号公報、特開平8
−266025号公報等)等が既に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流体式
で、エンジン用ラジエータを共用して冷却水をトレーラ
側へ循環供給するものでは、配水経路が複雑化すると共
に配管重量により車両の総重量が増加する。また、トラ
ックとトレーラとの連結部での配管接続が煩わしい。な
お、冷却問題を解決するため、高制動トルクの流体式リ
ターダをトラック側に装備することにより、大掛かりな
冷却装置の装備を省略することも考えられるが、このよ
うな車両ではトラック側の制動力が高くなるために、制
動中に急激に連結角が増加する所謂ジャックナイフ現象
を生じ易い。一方、電磁式リターダを2台装備したもの
では、制御系が複雑化すると同時に特殊なディファレン
シャルギアが必要になるという問題がある。また、ディ
ファレンシャルギアの外側に装備したものでは、既述の
ように、所望の制動トルクを得るため大型化して、重量
増加と共に搭載スペースの確保が困難となる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、電磁式のように大型化することなくコンパクトな
構造で、しかも流体式の冷却問題も解消できて高制動ト
ルクが容易に得られるトレーラ用制動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るトレーラ用制動装置は、トラクタに牽引
されるトレーラの制動装置において、トレーラの車軸に
組み込まれて前記車軸に制動を与える制動力伝達手段
と、前記制動力伝達手段のハウジングに一体的に内蔵さ
れ循環する作動液体の作用により前記車軸に制動トルク
を付与する流体式リターダと、前記トレーラ上で、前記
制動力伝達手段に近接配置されるリターダ専用のクーラ
ユニットとを備え、昇温する前記作動液体を前記クーラ
ユニットにより冷却することを特徴とする。
【0007】そして、上記構成によれば、流体式リター
ダが専用のクーラユニットを備えているので、流体式リ
ターダのトレーラ側への装備が容易となって高制動トル
クが得られる。また、流体式リターダは、制動力伝達手
段として例えばディファレンシャルギヤのハウジング内
に一体的に組み込まれているので、既存の流体式リター
ダに比べ装着が容易にできる。
【0008】また、本発明に係るトレーラ用制動装置
は、前記流体式リターダの作動源を、前記トラクタのエ
アタンクより受給することを特徴としてもよい。
【0009】上記構成によれば、流体式リターダの作動
源となる空気圧を、トラクタのエアタンクより供給する
ので、リターダ専用の作動源を不用にできる。なお、空
気圧の供給は、冷却水の問題と比べて遙に簡単な構造
で、かつ、重量増加を伴わずに実現できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るトレーラ用制
動装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明に係るトレーラ用制動装置の一実施
形態を示す車両構成図、図2は図1の要部拡大図、図3
はシステム構成図である。なお、本実施形態では、トレ
ーラ用制動装置がセミトレーラトラクタに適用された場
合について説明する。図1において、セミトレーラトラ
クタ1は、牽引車となるトラクタ2の後輪2a上に、被
牽引車となるトレーラ3の前側部分を載せて、トレーラ
3及び積荷の重量の一部が、トラクタ2に直接支持され
たもので、図示せぬカプラと呼ばれる連結器により相互
に結合される。
【0011】トラクタ2は、通常のトラックと同様、エ
ンジン5の駆動トルクが、クラッチ6、トランスミッシ
ョン7、プロペラシャフト8及び、ディファレンシャル
ギヤ9を経て後輪2aに伝えられる。なお、トラクタ2
は、普通トラックと比べて、大出力エンジンを搭載する
か、変速段、減速比を大きくするなどして牽引力の増大
が図られている。
【0012】トレーラ3は、車両の後側部分に2軸を配
置した所謂後2軸の構成で、後前軸10Aと後後軸10
Bとを備え、後前軸10Aには、本発明の特長的構成と
なる補助制動装置12が組み込まれている。なお、トレ
ーラ3の各ホイールには、図示せぬ常用ブレーキが、補
助制動装置12とは別に、従来通り装備されている。
【0013】この補助制動装置12は、図2にも示すよ
うに、流体式リターダ13と、このリターダ13の制動
トルクを後前軸10Aに伝達する、制動力伝達手段とし
てのディファレンシャルギヤ15とが一体化して構成さ
れている。つまり、ディファレンシャルギヤ15のハウ
ジング151に、流体式リターダ13が隔壁152を挟
んで一体的に内蔵されており、このリターダ13の液室
131内に導入される作動液体の作用により、後前軸1
0Aに制動トルクが付与される。
【0014】流体式リターダ13は、ディファレンシャ
ルギヤ15のハウジング151内で、一端部が後述する
ディファレンシャルギヤ15のドライブ・ピニオン15
3に接続された回転軸132を備え、この回転軸132
が、図示せね適宜のシール部材及び軸受を介在させた隔
壁152を回転自在、かつ、液密に貫通して装備され
る。
【0015】回転軸132の他端部は、液室131内に
配置される。つまり、回転軸132の他端部側の周囲
は、隔壁152及びハウジング151によって包囲さ
れ、液室131は、常時作動液体(油又は水)を充填充
満できる液密に形成してある。この液室131内には、
クラッチ装置136を介して回転軸132に断接される
ロータ133と、ロータ133と対向配置され、かつ、
ハウジング151と一体をなして、車体側部材に実質的
に固定されるステータ134とが装備されている。な
お、液室131には外周部に位置して作動液体を導入/
排出するための作動液体入口135a及び作動液体出口
135bが設けられている。
【0016】クラッチ装置136は、複数枚のセパレー
タ137とこれらセパレータ137の一端部に位置する
プレッシャプレート138aとを回転軸132の中心軸
線方向に移動自在に支持すると共に、ロータ133に固
設され、ハウジング側に回転自在に支承されるセパレー
タケース139と、一連のセパレータ137間に配置さ
れると共に、回転軸132にスプライン結合し、かつ、
セパレータ137の他端部に位置するプレッシャプレー
ト138bを介して軸線方向に移動自在に支持されるク
ラッチプレート140とを有した構成の湿式の多板クラ
ッチで、付属の空気圧シリンダ装置141によって接続
作動する。
【0017】空気圧シリンダ装置141は、ダイヤフラ
ム142によって区画される圧力室143と、ダイヤフ
ラム142とクラッチプレート140とを接続する接続
部材144とを備える。なお、圧力室143には、外周
部に位置して空気入口145が設けられている。
【0018】ディファレンシャルギヤ15は、リターダ
13の回転軸132に固設されたドライブ・ピニオン1
53と、このドライブ・ピニオン153に噛合すると共
に、図示せねディファレンシャル・ケースに固定された
リング・ギア154と、ディファレンシャル・ケースに
固定した図示せぬピンに回転自在に支持されたピニオン
・ギア155と、このピニオン・ギア155と噛合して
左右車軸100に固定された一対のサイドギア156と
で構成され、リターダ13の制動力を左右車軸100に
伝えると共に、走行時に左右車軸100を差動させる。
【0019】図1に戻って、流体式リターダ13は液室
131の作動液体入口135a及び作動液体出口135
bが、トレーラ3上で、補助制動装置12に近接配置さ
れたリターダ専用のクーラユニット16と配管接続され
ている。クーラユニット16は、トレーラ3上のバルブ
ユニット18と配管接続されている。また、バルブユニ
ット18は、空気圧シリンダ装置141に形成された圧
力室143の空気入口145(図2参照)と配管接続さ
れている。なお、上記したバルブユニット18は、トラ
ック2に装備されるエアタンク4(図3参照)と、トレ
ーラ3連結時、コネクタ19を介してエア配管接続さ
れ、かつ、トラック2搭載のコントロールユニット20
(図3参照)とコネクタ21を介して電気接続される。
【0020】図3により、上記した接続関係を含むシス
テム全系をさらに詳細に説明する。バルブユニット18
は、第1切換弁181及び減圧弁182を有したクラッ
チ制御部180を含む。第1切換弁181は、別途に設
けられた減圧弁182を備えて、エアタンク4と空気圧
シリンダ装置141の圧力室143との間に介在してお
り、エアタンク4の圧力空気を、減圧弁182の作用に
よって減圧して圧力室143へ供給するポジションb
と、圧力室143に供給された圧力空気を排気するポジ
ションaとを有し、コントロールユニット20と電気接
続されてコントロールユニット20により各ポジション
に切換え制御されるようになっている。なお、本実施形
態では、補助制動装置12として流体式リターダ13の
外に、エアタンク4から供給される圧力空気を駆動源と
して作動する、不図示のエキゾーストブレーキが共に装
備されている。
【0021】また、バルブユニット18は制動トルク制
御用の第2切換弁183も有する。この第2切換弁18
3は、上流側に直列に配置した減圧手段である第1減圧
弁184及び第2減圧弁185を備え、エアタンク4と
後述するクーラユニット16内に装備された空液変換装
置162の空気室162dとの間に介在し、かつ、切り
換え機能を有してエアタンク4の圧力空気を、第1減圧
弁184及び第2減圧弁185を経由して空気室162
dに供給するか、若しくは、第1減圧弁184のみを経
由して空気室162dに供給する。このため、第2切換
弁183は、低圧の圧力空気を供給するポジションc及
び高圧の圧力空気を供給するポジションdを有し、コン
トロールユニット20と電気接続されて、各ポジション
に択一的に切り換えられる。
【0022】この第2切換弁183と空気室162dと
の間は、エア配管22によって接続されており、このエ
ア配管22路中には、空気室162d側の圧力空気を排
気するための第1リリーフ弁186が、また、第2切換
弁183と第2減圧弁185との間には、同じく圧力空
気を排気するための第2リリーフ弁187が装備されて
いる。
【0023】第1減圧弁184及び第2減圧弁185に
は、それぞれ大きさの異なる設定圧が設定されており、
第2切換弁183の常態でのポジションcでは、エアタ
ンク4の圧力空気が第1減圧弁184及び第2減圧弁1
85を通過することにより、減圧調整されて比較的低い
設定圧の圧力空気が空液変換装置162の空気室162
dに供給される。また、第2切換弁183がポジション
dに切り換わると、エアタンク4の圧力空気が、高圧に
設定した第1減圧弁184のみ通過することにより、比
較的高い設定圧に減圧調整されて空液変換装置162の
空気室162dに導入供給される。
【0024】このように第1切換弁181及び第2切換
弁183は、それぞれコントロールユニット20に接続
され、後述のリターダスイッチ23の切換え操作により
切換え制御されるようになっている。
【0025】リターダスイッチ23はステアリング24
に近接配置され、かつ、コントロールユニット20に接
続して運転者の操作により4モードが択一的に切り換え
できるようになっている。すなわち、リターダスイッチ
23は、OFFモード、モード1乃至3に切換え操作で
きて、OFFモード及びモード1ではコントロールユニ
ット20よりの制御信号により第1切換弁181をポジ
ションaにすると共に、第2切換弁183をポジション
cにして第1切換弁181及び第2切換弁183を共に
常態の位置に設定する。また、モード2では第1切換弁
181をポジションbにしてオン状態にすると共に、第
2切換弁183をポジションcの常態位置に設定する。
さらに、モード3では第1切換弁181をポジションb
にしてオン状態にすると共に、第2切換弁183をポジ
ションdにして第1切換弁181及び第2切換弁183
を共にオン状態に設定する。
【0026】クーラユニット16は、作動液体用クーラ
161、作動液体用クーラ161を冷却する電動ファン
161a、空液変換装置162、作動液体を循環させる
ポンプ163及びポンプ163を回転駆動する電気モー
タ163aを有し、作動液体用クーラ161及びポンプ
163が直列接続されて流体式リターダ13との間で閉
回路を形成する。つまり、流体式リターダ13の作動液
体出口135bと作動液体入口135aとの間にはクー
ラユニット16の作動液体用クーラ161及びポンプ1
63が順次接続されている。
【0027】作動液体用クーラ161とポンプ163と
の間には、空気圧を流体式リターダ13の作動液体に作
用させる空液変換装置162が接続されている。空液変
換装置162は、空液変換装置本体162a内を、気密
性を有して変形可能な可撓膜であるゴム膜162bによ
って作動液体を貯留する作動液体室162cと空気室1
62dとに区画して構成される。この作動液体室162
cが上記の閉回路に常時接続され、空気室162dが、
エア配管22に接続したバルブユニット18の第2切換
弁183等を介してエアタンク4に接続されており、空
気室162dに所定圧力の圧力空気が供給されることに
よって、流体式リターダ13の作動液体の圧力を閉回路
を介して高低調節することができる。なお、作動液体室
162cは、作動液体のリザーバとしても機能する。
【0028】流体式リターダ13には、作動液体の比較
的高い第1所定温度(例えば160℃)を検出するサー
モスイッチの第1液温検出手段25a、第1所定温度よ
りも低い作動液体の第2所定温度(例えば120℃)を
検出するサーモスイッチの第2液温検出手段25b、さ
らに、第2所定温度よりも低い作動液体の第3所定温度
(例えば70℃)を検出するサーモスイッチの第3液温
検出手段25cが備えられており、これらのサーモスイ
ッチはコントロールユニット20に接続されている。な
お、コントロールユニット20には、これらサーモスイ
ッチの外に、バッテリ接続される電源線26、リターダ
作動ランプ27aを表示させる出力線27、油音警報ラ
ンプ28aを表示させる出力線28、ストップランプ2
9aを同時に点灯させるエキゾーストブレーキ信号の入
力線29等が接続されている。
【0029】第1所定温度は油音警報及びシステムカッ
トを行う温度で、第1液温検出手段25aが、この第1
所定温度まで昇温をしたことを検出すると、コントロー
ルユニット20は、空気圧シリンダ装置141の圧力室
143の圧力空気を排気して空気圧シリンダ装置141
を復帰駆動させ、クラッチ装置136を切断するように
機能する。なお、空気圧シリンダ装置141の復帰駆動
は、第1切換弁181への通電を遮断して第1切換弁1
81を常態位置のポジションaに切り換えることによ
り、圧力室143を外部と連通させて行われる。
【0030】第2所定温度は、流体式リターダ13の制
動トルクを高制動から低制動へ切り換えさせる温度で、
第2液温検出手段25bがこの第2所定温度を検出する
と、コントロールユニット20は、第1切換弁181に
通電して第1切換弁181をポジションbに切り換え、
エアタンク4の圧力空気を圧力室143へ供給してクラ
ッチ装置136を接続すると同時に、第2切換弁183
への通電を遮断して第2切換弁183を常態位置のポジ
ションcに切り換える。これにより、低圧の圧力空気が
第2切換弁183を介して空液変換装置162の空気室
162dに供給されるので、閉回路中の作動液体の圧力
を低圧にして流体式リターダ13の制動トルクを低減す
る。
【0031】第3所定温度は流体式リターダが高制動ト
ルクで作動できる温度で、第3液温検出手段25cがこ
の第3所定温度を検出すると、コントロールユニット2
0は、電気モータ163a及びファン161aを駆動さ
せ、ポンプ163によって閉回路、流体式リターダ13
等の作動液体を循環させると共に、作動液体用クーラ1
6を作動させるようになっている。つまり、第1切換弁
181をポジションbに切り換えてクラッチ装置136
を接続すると同時に、第2切換弁183に通電して第2
切換弁183をポジションdに切り換える。これによ
り、高圧の圧力空気が第2切換弁183を介して空液変
換装置162の空気室162dに供給されるので、閉回
路中の作動液体の圧力を高圧にして流体式リターダ13
の制動トルクを強める。
【0032】既述したリターダスイッチ23の各モード
は、上記の各サーモスイッチの設定温度と対応した態様
をとる。つまり、モード1は、第1所定温度に対応して
流体式リターダを不作動状態にして、この場合は、図示
せぬエキゾーストブレーキを作動させる。また、モード
2は、エキゾーストブレーキを作動させると同時に、第
2所定温度に対応して流体式リターダを低圧状態で作動
させる。さらに、モード3は、エキゾーストブレーキを
作動させると同時に、第3所定温度に対応して流体式リ
ターダを高圧状態で作動させる。つまり、このモード
2、3が、流体式リターダ13のオン位置を構成してい
る。
【0033】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。運転者がリターダスイッチ23を例えばモード2に
切り換えると、エアタンク4からの圧力空気が、空気圧
シリンダ装置141の圧力室143に第1切換弁181
を介して導入され、クラッチ装置136が接続する。す
なわち、第1切換弁181にポジションbを採らせて圧
力室143に圧力空気を導入すれば、ダイヤフラム14
2を介して接続部材144が押し込まれるので、回転軸
132と一体に回転するクラッチプレート140に対
し、可動のプレッシャプレート138bが押し付けら
れ、クラッチ装置136が接続される。
【0034】これにより、ハウジング側に回転自在に支
承されたセパレータケース139が回転するので、セパ
レータケース139と一体のロータ133が回転軸13
2と一体回転を開始する。その際、第2切換弁183が
低圧のポジションcを採り、エアタンク4の圧力空気が
第1減圧弁184及び第2減圧弁185によって比較的
低い設定圧力に減圧調整されて空液変換装置16の空気
室162dに供給され、比較的低い設定圧力に応じた比
較的小さな制動トルクが流体式リターダ13に発生す
る。すなわち、ロータ133の自己ポンプ作用によっ
て、クーラユニット16より冷却を兼ねた作動液体が、
作動液体入口135aから流入して作動液体出口135
bから流出する循環状態において、ロータ133の攪拌
によって運動エネルギが与えられた作動液体がステータ
134に衝突すると、運動エネルギが作動液体に熱とし
て伝えられながら制動トルクに変換される。同時に、作
動液体によってクラッチ装置136の冷却も図られる。
【0035】流体式リターダに発生した比較的小さな制
動トルクは、回転軸132に固設したドライブ・ピニオ
ン153、このドライブ・ピニオン153に噛合するリ
ング・ギア154に伝達され、さらに、ピニオン・ギア
155、このピニオン・ギア155と噛合して左右車軸
100に固定された一対のサイドギア156を介して左
右車軸100に伝達されて、走行時のトレーラ3を制動
する。
【0036】次に、リターダスイッチを23をモード3
に切り換えると、コントロールユニットからの制御信号
によってクラッチ装置136が接続したままで、第2切
換弁183がポジションdに切り換えられる。その際、
エアタンク4の圧力空気が第1減圧弁184によって比
較的高い設定圧力に減圧調整されて空液変換装置16の
空気室162dに供給され、高い設定圧力に応じた大き
な制動トルクが流体式リターダ13に発生する。つま
り、比較的高い設定圧力の圧力空気が空気室162dに
供給されることにより、液室131を含む閉回路の作動
液体の圧力が高圧になる。そこで、コントロールユニッ
ト20からの制御信号によって電気モータ163aが駆
動して、高圧の作動液体がポンプ163により閉回路中
を強制循環されると、流体式リターダ13の制動トルク
が強められる。また、この一連の制御動作中、作動液体
用クーラ16はファン161aが駆動して作動され、昇
温した作動液体を冷却する。
【0037】流体式リターダに発生した比較的大きな制
動トルクは、先に述べた場合と同様に、ディファレンシ
ャルギヤ15を介して左右車軸100に伝達されて、走
行時のトレーラ3を大きな制動トルクで制動して減速す
る。
【0038】上記実施形態では、本発明のトレーラ用リ
ターダを、セミトレーラトラクタに適用させた場合につ
いて説明したが、本発明は、このような形態のトレーラ
への適用だけに限らず、フルトレーラトラクタやポール
トレーラトラクタにも勿論適用できる。また、上記実施
形態では、補助制動装置として、流体式リターダに加え
てエキゾーストブレーキを適用したが、このような構成
も任意に行うことができるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明のトレーラ用制動装置によれば、
流体式リターダに専用のクーラユニットが設けられてい
るので、トラック側より連結する配管接続を不用にで
き、流体式リターダのトレーラ側への装備が容易となる
と同時に、電磁式に比べて高制動トルクが得られる。ま
た、流体式リターダは、制動力伝達手段となるディファ
レンシャルギヤのハウジング内に一体に組み込まれるの
で、既存の流体式リターダに比べ装着が容易にでき、し
かも、コンパクトに、かつ、比較的安価に製造すること
ができる。さらに、流体式リターダの作動源を、トラク
タのエアタンクより供給される空気圧とすることによ
り、リターダ専用の作動源が不用にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトレーラ用制動装置の構成を示す
トレーラトラックの平面図である。
【図2】図1に示したディファレンシャルギヤの拡大断
面図である。
【図3】本発明に係るトレーラ用制動装置の制御システ
ムを示す系統図である。
【符号の説明】
1 セミトレーラトラクタ 2 トラクタ 3 トレーラ 12 補助制動装置 13 流体式リターダ 15 ディファレンシャルギヤ(制動力伝達手段) 151 ハウジング 16 クーラユニット 18 バルブユニット 20 コントロールユニット 23 リターダスイッチ 23 制御シリンダ部 23a 制御室 25 連通路 26 駆動ピストン 30 プライマリロッド 33 制御ピストン 35 制御レバー 37 大径ピストン 38 小径ピストン 44 セカンダリロッド 49 バルブシート 50 弁体 71 パーキングストラット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタに牽引されるトレーラの制動装
    置において、 トレーラの車軸に組み込まれて前記車軸に制動を与える
    制動力伝達手段と、 前記制動力伝達手段のハウジングに一体的に内蔵され循
    環する作動液体の作用により前記車軸に制動トルクを付
    与する流体式リターダと、 前記トレーラ上で、前記制動力伝達手段に近接配置され
    るリターダ専用のクーラユニットとを備え、 昇温する前記作動液体を前記クーラユニットにより冷却
    することを特徴とするトレーラ用制動装置。
  2. 【請求項2】 前記流体式リターダの作動源を、前記ト
    ラクタのエアタンクより受給することを特徴とする請求
    項1記載のトレーラ用制動装置。
JP12619698A 1998-05-08 1998-05-08 トレーラ用制動装置 Withdrawn JPH11321589A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1264748A1 (en) * 2001-06-08 2002-12-11 South West Research Patents Pty Ltd Vehicle retarder system
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CN102785532A (zh) * 2012-07-06 2012-11-21 江苏大学 一种带缓速器的挂车车桥
CN114056103A (zh) * 2021-12-23 2022-02-18 青岛约克运输设备有限公司 一种自励式缓速制动车桥

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