JPH11318468A - 脳神経組織細胞の分化に関わる新規なタンパク質 - Google Patents

脳神経組織細胞の分化に関わる新規なタンパク質

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JPH11318468A
JPH11318468A JP10152027A JP15202798A JPH11318468A JP H11318468 A JPH11318468 A JP H11318468A JP 10152027 A JP10152027 A JP 10152027A JP 15202798 A JP15202798 A JP 15202798A JP H11318468 A JPH11318468 A JP H11318468A
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protein
dna
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sequence
amino acid
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JP10152027A
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Shigeru Noguchi
茂 野口
Hirobumi Suemori
博文 末盛
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Meiji Dairies Corp
Original Assignee
Meiji Milk Products Co Ltd
Kanagawa Academy of Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脳神経系組織の形成に関与する新規なタンパ
ク質および該タンパク質をコードするDNAを提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 胚発生において器官形成などの遅い時期
に発現する未知の遺伝子を単離するために、独自にトラ
ップベクターを開発し、これを利用してマウスの器官形
成に関与する遺伝子のスクリーニングを行った結果、マ
ウス胚発生過程において、特に交連神経および消化管に
発現する新規な遺伝子「PRDC」を単離することに成功し
た。単離した「PRDC」遺伝子のmRNAをアフリカツメガエ
ル胚に注入したところ、二次的な頭部や体軸の形成が誘
導された。これら事実から、「PRDC」タンパク質は、マ
ウス胚発生過程において特に脳神経の形成に関与してい
ると考えられた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脳神経組織細胞の
分化に関わる新規なタンパク質およびその遺伝子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】胚発生における形態形成の過程には数多
くの遺伝子が関わっており、それらの遺伝子は細胞を分
化させ、特定の組織または器官を形成させる。形態形成
に関わるこれらの遺伝子に異常があると、発生の過程で
致死となったり、または特定の組織または器官の形成が
不十分となり、機能的に異常な個体が生ずる。
【0003】特に、脳神経系組織細胞は生命活動を制御
する司令塔であり、生命活動にとって最も重要な組織器
官のひとつである。ヒトに見られる高度な精神活動は言
うに及ばず、生物が外部からの刺激に反応しそれに対し
て適切に対応するという生命を維持するための基本的な
能力は、高度に発達した脳神経系組織の働きに依存して
いる。このため脳神経系組織の形成や機能に異常が生じ
ると生命活動を正常に維持することへの大きな支障が生
ずる。このため、脳神経系組織の形成について解析を行
うことは、脳神経系組織の異常に起因する疾患の予防や
治療への途を切り開く上で非常に重要である。脳神経系
組織の形成の解析においては、まず脳神経系組織の形成
に関与する遺伝子を単離し、その機能を同定することが
重要なステップである。
【0004】脳神経系組織の形成に関与している遺伝子
としては、これまでに、遺伝子をノックアウトすると頭
部が欠損することが報告されているLhx1(W.Shawlotおよ
びR.R.Behringer,1995,Nature, 374: 425-430)、頭部、
中軸中胚葉形成に必須であり、この遺伝子をヘテロに欠
損するマウスは耳頭症に似た頭顔面奇形になるOxt2(I.M
atsuoら, 1995, Genes Dev., 9: 2646-2658)、また小脳
および中脳の一部の形成に必須であるWnt-1(A.P.McMaho
nおよびA.Bradley,1990, Cell, 62: 1073-1085)などが
報告されている。
【0005】しかしながら、いまだ脳神経組織の分化機
構を十分に解明できたとはいえない状況にあり、脳神経
系組織の形成に関与する新たな遺伝子を単離し、解析す
ることが、脳神経組織の分化機構の解明、ひいては脳神
経系組織の異常に起因する疾患の予防や治療のために望
まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、脳神経系組
織の形成に関与する新規なタンパク質および該タンパク
質をコードするDNAを提供することを課題とする。ま
た、本発明は、該DNAが挿入されたベクター、該DNAを保
持する形質転換体、該形質転換体を利用した組み換えタ
ンパク質の生産方法を提供することを課題とする。さら
に、本発明は、該タンパク質や該DNAの検出、単離など
に利用される抗体およびオリゴヌクレオチドを提供する
ことを課題とする。さらに、本発明は、該DNAが導入さ
れたトランスジェニックマウスおよび該DNAが改変若し
くは破壊されたノックアウトマウスを提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】特定の機能に関わってい
る未同定の遺伝子を単離するための方法としては、該特
定の機能を有することが知られている遺伝子の配列を利
用したハイブリダイゼーションやポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)を利用した方法が用いられている。しかしなが
ら、この方法は既知の遺伝子と相同性の低い遺伝子を単
離することができないという欠点を有する。一方、既知
の遺伝子との相同性とは無関係に特定の機能に関与する
未知の遺伝子を単離するための方法としては、ジーント
ラップ(GT)法が用いられている(A. Gosslerら, 1989,
Science 244: 463-465; Z. Chenら, Genes Dev. 8: 22
93-2301; J. De Gregoriら, 1994, Genes Dev. 8: 265-
276; T. Takeuchiら, 1995, Genes Dev. 9: 1211-122
2)。ジーントラップ法は、まず適当な標識遺伝子をプロ
モーター配列を欠いた状態で含むベクター(トラップベ
クター)を胚性幹細胞(胚盤胞期の受精卵の内部塊に由
来する細胞で未分化状態を保持したまま培養しうる細胞
である。トランスジェニック動物の作出に汎用されてい
る。以下、「ES細胞」と称する)のゲノムに組み込む。
このベクターがゲノムの特定の遺伝子上に組み込まれる
と、その発現様式に従って標識遺伝子が発現することか
ら、それを指標に遺伝子を単離する。しかしながら、こ
の方法には一般的に、ES細胞で発現する遺伝子しか探索
できないという欠点があった。
【0008】そこで本発明者らは、胚発生において器官
形成などの遅い時期に発現する未知の遺伝子を単離する
ために、独自にトラップベクターを開発し(図1)、こ
れを利用してマウスの器官形成に関与する遺伝子のスク
リーニングを行った。その結果、マウス胚発生過程にお
いて、特に交連神経および消化管に発現する新規な遺伝
子を単離することに成功した。単離した遺伝子は、癌抑
制遺伝子である可能性が示唆されているラットの「DA
N」遺伝子および二次胚形成能が知られているアフリカ
ツメガエルの「Cerberus」遺伝子のそれぞれの翻訳産物
と、低いながらも相同性が認められることから「PRDC」
(protein related to DAN and cerberus)と命名した。
本発明者らは、「PRDC」mRNAをアフリカツメガエル胚に
注入し、その胚の形態における影響の検討を行った。そ
の結果、アフリカツメガエル胚において、二次的な頭部
や体軸の形成が誘導されることを見出した(図7)。こ
れら事実から、本発明者らは、「PRDC」タンパク質が、
マウス胚発生過程において特に脳神経の形成に関与して
いると考えた。
【0009】本発明は、脳神経組織細胞の分化に関与す
る新規なタンパク質、該タンパク質をコードする遺伝
子、およびその利用に関し、より具体的には、(1)
配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなるタンパク
質、または該タンパク質中のアミノ酸配列において1若
しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、もしくは付加した
アミノ酸配列からなり脳神経組織の分化を誘導する活性
を有するタンパク質、(2) 配列番号:2に記載の塩
基配列からなるDNAとハイブリダイズするDNAがコードす
るタンパク質であって、脳神経組織の分化を誘導する活
性を有するタンパク質、(3) (1)または(2)に
記載のタンパク質をコードするDNA、(4) (3)に
記載のDNAが挿入されたベクター、(5) (3)に記
載のDNAを発現可能に保持する形質転換体、(6)
(5)に記載の形質転換体を培養する工程を含む、
(1)または(2)に記載のタンパク質の製造方法、
(7) (1)または(2)に記載のタンパク質に結合
する抗体、(8) 配列番号:2に記載の塩基配列から
なるDNAと特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌ
クレオチドの鎖長を有するDNA、(9) 配列番号:1
に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードする
DNAを発現可能に保持するトランスジェニックマウス、
(10) 配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなる
タンパク質をコードするゲノムDNAが改変若しくは破壊
されたノックアウトマウス、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、脳神経組織細胞の分化
に関わる新規なタンパク質に関する。本発明のタンパク
質に含まれる「PRDC」と命名されたタンパク質をコード
するcDNAの塩基配列を配列番号:2に、該タンパク質の
アミノ酸配列を配列番号:1に示す。
【0011】本発明者らが単離した「PRDC」cDNAは、マ
ウス胚の脊髄、特に交連神経の一群に発現し(実施例3
および8)、また、「PRDC」のmRNAをアフリカツメガエ
ル胚に注入したところ、二次的な頭部の形成が誘導され
る(実施例11)。これらの事実から、生体内における
「PRDC」は主に脳神経系の分化の誘導に関与すると考え
られる。このため「PRDC」タンパク質およびその遺伝
子、さらには「PRDC」タンパク質の機能を調節する化合
物は、脳神経系に関連した疾患の治療への応用が可能で
ある。
【0012】本発明のタンパク質は、当業者に公知の方
法により、遺伝子組み換え技術を用いて調製される組み
換えタンパク質として、また天然のタンパク質として調
製することが可能である。組み換えタンパク質であれ
ば、例えば、本発明のタンパク質をコードするDNA(例
えば、配列番号:2に記載の塩基配列を有するDNA)を
適当な発現ベクターに組み込み、これを宿主細胞に導入
して得た形質転換体から精製するなどの方法により調製
することが可能である。また、天然のタンパク質であれ
ば、例えば、調製した組み換えタンパク質を小動物に免
疫することにより得た抗体を固定したカラムを調製し、
本発明のタンパク質の発現する組織もしくは細胞(例え
ば、交連神経組織など)の抽出物に対し該カラムを用い
たアフィニティークロマトグラフィーを行うなどの方法
により調製することが可能である。
【0013】また、本発明は、「PRDC」タンパク質と機
能的に同等なタンパク質に関する。このようなタンパク
質を単離するための方法としては、タンパク質中のアミ
ノ酸に変異を導入する方法が当業者によく知られてい
る。即ち、当業者にとっては、例えば、「Oligonucleot
ide-directed Dual Amber」法(文献:Hashimoto-Goto
h,T.,et al.(1995)Gene 152,271-275.,Zoller,M.J. and
Smith,M.(1983)Methodsin Enzymology 100,468.,広瀬
進(1986)続生化学実験講座1「遺伝子研究法II」10
5.,Ausubel,F.M.,et al.(1987)Current Protocols In M
olecular Biology 1.6.1-1.6.10.)、「Gapped duple
x」法(文献:Kramer,W.,et al.(1984)Nucl.Acids Res.
12,9441.,Kramer,W. and Frits,H.J.(1987)Methods in
Enzymology 154,350.)、「Kunkel」法(文献:Kunkel,
T.A.(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82,488.,Kunkel,T.
A.,et al.(1987)Methods in Enzymology 154,367.)な
どの部位特異的変異誘発法や、「LA PCR in vitro Muta
genesis」(文献:Ito,W.,Ishiguro,H. and Kurosawa,
Y.(1991)Gene 102,67-70.)などのインビトロ変異誘発
法を利用して、配列番号:1に示された「PRDC」タンパ
ク質において、その機能に影響を与えないアミノ酸を適
宜置換などして、「PRDC」タンパク質と機能的に同等な
タンパク質を単離することは通常行いうることである。
また、アミノ酸の変異は自然界においても生じることが
ある。このように「PRDC」タンパク質(配列番号:1)
中のアミノ酸配列において1もしくは複数のアミノ酸が
置換、欠失もしくは付加されたアミノ酸配列を有し、
「PRDC」タンパク質と機能的に同等なタンパク質も本発
明のタンパク質に含まれる。ここで「機能的に同等」と
は、タンパク質が「PRDC」タンパク質と同等の脳神経の
分化を誘導する活性を有していることを指す。脳神経の
分化を誘導する活性は、例えば以下のようにして調べる
ことができる。即ち、後述の実施例11で示すように、
アフリカツメガエル初期胚に解析する遺伝子のmRNAを注
入し、胚を発生させることにより、その遺伝子が脳神経
系組織の分化形成に関与するかを調べることができる。
またトランスジェニック動物、あるいは相同組み換え法
によって染色体上の遺伝子が破壊された変異生物を作製
し、脳神経系組織の分化形成に対する影響を検出するこ
とにより調べることも可能である。「PRDC」タンパク質
と機能的に同等なタンパク質において変異するアミノ酸
の数は、「PRDC」タンパク質と同等の脳神経分化誘導活
性を保持する限り特に制限はない。通常、160アミノ酸
以内であり、好ましくは50アミノ酸以内であり、さらに
好ましくは10アミノ酸以内であり、さらに好ましくは1
アミノ酸である。変異部位は、「PRDC」タンパク質と同
等の脳神経分化誘導活性を保持する限り、いかなる部位
であってもよい。
【0014】また、機能的に同等なタンパク質を単離す
るための他の方法としては、ハイブリダイゼーション技
術(例えば、Sambrook,J.,Fritsh,E.F.,Maniatis,T.(ed
s):Molecular Cloning,2nd ed.,Cold Spring Harbor La
boratory,1989、Gubler,U.,Hoffman,B.J.:Gene,25:263-
269,1983、Hanahan,D.:J.Mol.Biol.,166:557-580,1983
参照)を利用する方法が当業者によく知られている。即
ち、当業者であれば、「PRDC」タンパク質をコードする
DNA(配列番号:2)若しくはその一部を基に、これと
相同性の高いDNAを単離して、該DNAから「PRDC」タンパ
ク質と機能的に同等なタンパク質を得ることも通常行い
うることである。このように「PRDC」タンパク質をコー
ドするDNAとハイブリダイズするDNAがコードするタンパ
ク質であって、「PRDC」タンパク質と機能的に同等なタ
ンパク質もまた本発明のタンパク質に含まれる。ここで
「機能的に同等」とは、上記と同様に、タンパク質が
「PRDC」タンパク質と同等の脳神経分化誘導活性を有し
ていることを指す。機能的に同等なタンパク質を単離す
るための生物としては、マウス以外に、例えば、アフリ
カツメガエルなどが挙げられる。機能的に同等なタンパ
ク質をコードするDNAを単離するためのハイブリダイゼ
ーションのストリンジェンシーは、当業者であれば適宜
選択することができる。具体的な一条件としては、ハイ
ブリダイゼーション溶液(6×SSC、5×デンハルト試薬、
0.5%SDS、100μg/ml変性サケ***DNA、50%ホルムアミ
ド)を用いたハイブリダイゼーションの後、同じ組成の
洗浄溶液中、室温で洗浄を行う。洗浄温度は42℃程度に
すると好ましく、65℃程度にするとさらに好ましい。ま
た、ハイブリダイゼーションにかえて、「PRDC」タンパ
ク質をコードするDNA(配列番号:2)の一部をプライ
マーに用いる遺伝子増幅法、例えば、PCR法を利用して
単離することも可能である。
【0015】また、本発明は、上記本発明のタンパク質
をコードするDNAに関する。本発明のDNAとしては、本発
明のタンパク質をコードしうるものであれば特に制限は
なく、cDNA、ゲノムDNA、化学合成DNAなどが含まれる。
本発明のタンパク質をコードするcDNAはmRNAを鋳型とし
たRT-PCRあるいはRACE法などで調製ことができる。また
本発明のタンパク質をコードするゲノムDNAは、合成DNA
をプライマーとし、ゲノムDNA全体を鋳型としたPCR、あ
るいはゲノムDNAライブラリーから合成DNAをプローブと
してスクリーニングすることによって得ることができ
る。また本発明のタンパク質をコードする化学合成DNA
は、例えばDNA合成機を用いて固相法などの方法で合成
することができる。
【0016】本発明のDNAは、例えば、組み換えタンパ
ク質の生産に用いることが可能である。本発明のタンパ
ク質を組み換えタンパク質として生産するために用いら
れる宿主ーベクター系における宿主としては、大腸菌、
酵母、昆虫細胞、動物細胞等が考えられ、それぞれ用い
るベクターが特定される。ベクターとしては、例えば、
酵母ではpHIL-D1,pHIL-D4などが挙げられる。ベクター
の宿主への導入方法としては、生物学的方法、物理的方
法、化学的方法などが当業者に知られており、これらの
方法を用いることが可能である。生物学的方法として
は、例えば、ウイルスベクターを使用する方法、特異的
受容体を利用する方法、細胞融合法(HVJ(センダイウ
イルス、ポリエチレングリコール(PEG)、電気的細胞
融合法、微少核融合法(染色体移入))が挙げられる。
また、物理的方法としては、マイクロインジェクション
法、エレクトロポレーション法、ジーンパーティクル
(genegun)が挙げられる。化学的方法としては、リン
酸カルシウム沈殿法、リポソーム法、DEAEデキストラン
法、プロトプラスト法、赤血球ゴースト法、赤血球膜ゴ
ースト法、マイクロカプセル法が挙げられる。宿主内で
生産された組換えタンパク質の精製方法としては、公知
の方法、例えば、イオン交換カラム、アフィニティーカ
ラム等を利用する方法などが用いられる。
【0017】また、本発明のDNAは、トランスジェニッ
ク動物やノックアウト動物の作製に用いることができ、
また遺伝子治療への応用も考えられる。トランスジェニ
ック動物の作製に用いられる本発明の遺伝子を発現させ
るためのベクターとしては、神経系で特異的に発現させ
る場合は、例えば、Nestin遺伝子プロモーター、PRDCcD
NA、ポリA付加シグナル、およびNestin遺伝子神経系特
異的エンハンサーを順に含むベクターが好適に用いら
れ、また全身で発現させる場合は、例えばCMVエンハン
サー・プロモーター、PRDC cDNA、およびポリA付加シ
グナルを順に含むベクターを好適に用いることが可能で
ある。 本発明の遺伝子が導入されたトランスジェニッ
クマウスの作製は、例えば、実施例10に記載の方法に
より行うことが可能である。一方、本発明のDNAを改変
若しくは破壊することによりノックアウト動物を作製す
ることも可能である。本発明のノックアウトマウスに
は、対立遺伝子の一方が改変もしくは破壊されたヘテロ
ノックアウトマウスおよび対立遺伝子の両方がノックア
ウトされたホモノックアウトマウスの双方が含まれる。
本発明のノックアウトマウスの作製は、例えば、実施例
9に記載の方法により行うことが可能である。また、本
発明の遺伝子を遺伝子治療へ用いる場合には、遺伝子治
療用のベクターとしては、例えばCMVエンハンサー・プ
ロモーター、PRDC cDNA、およびポリA付加シグナルを
順に含むベクターが挙げられ、該ベクターを標的細胞
(例えば、神経細胞)へ注入することにより治療を行う
ことが考えられる。
【0018】また、本発明は、本発明のタンパク質に結
合する抗体に関する。本発明の抗体の形態には、特に制
限はなく、ポリクローナル抗体の他、モノクローナル抗
体も含まれる。ポリクローナル抗体は、例えば、以下の
ような方法により作成することができる。適当な方法で
生産した組換えタンパク質をフロイントの完全アジュバ
ント(FCA)と等量混合し、均一な乳濁液(エマルジョ
ン)を得る。これをウサギ(ニュージーランドホワイ
ト、2500〜3000gr.)の70%アルコール綿で消毒した皮
下10ケ所程度に注入し、初回免疫とする。2回目以降の
免疫には、アジュバントとしてフロイントの不完全アジ
ュバント(FIA)を使用する。免疫は、2週間に1回の割
合で行い、3回目の免疫終了後、1週間経過したところ
で、予備採血を行う。得られた血液を4℃、1600回転で
遠心し、血清を得る。この血清中の本発明のタンパク質
に対する抗体価を測定する。抗体価の充分な上昇が確認
されたら、計4〜5回の免疫終了後、全採血を実施する。
得られた血液は、同様に4℃、1600回転で遠心し、血清
とする。この血清をプロテインAを利用して精製する。
プロテインA精製後、本発明のタンパク質を固相化した
アフィニティー精製用カラムを利用して、抗血清のアフ
ィニティー精製を行う。このような過程でウサギポリク
ローナル抗体の作製は行われる。但し、免疫動物は、ウ
サギに限定されるものではなく、同様な手法で様々な動
物に免疫して抗体を得ることが可能である。一方、モノ
クローナル抗体は、ケーラーとミルスタインの方法(Ko
hler, G. andC. Milstein, Nature 256: 495-497 (197
5))によって作成することができる。これにより調製さ
れた抗体は、本発明のタンパク質のアフィニティー精製
や検出のために用いられる他、本発明のタンパク質の発
現異常などに起因する疾患(例えば、神経系の疾患)の
診断んや抗体治療などに応用することも考えられる。抗
体治療に用いる場合には、ヒト化抗体もしくはヒト抗体
であることが好ましい。ヒト化抗体は、例えば文献(野
口浩、東隆親:抗体工学によるキメラ抗体の作製とその
応用、Medical Immunol. 22 : 628-638 , 1991、野口
浩:キメラ抗体・ヒト型化抗体の原理と臨床応用、医学
のあゆみ 167 :457-462 , 1993、中谷知右、野口浩:
抗体のヒト化、ファルマシア 33 : 24-28 , 1997)記
載の方法により、またヒト抗体は、例えば、文献(Chot
hia,C. et al.,Nature,324,877(1989)、Roguska,M.L. e
t al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,91,969(1994)、Wint
er,G.et al.,Annu.Rev.Immunol.,12,433(1994)、Lonber
g,N. et al.,Nature,368,856(1994))記載の方法により
調製することが可能である。
【0019】また、本発明は、「PRDC」タンパク質をコ
ードするDNAと特異的にハイブリダイズし、少なくとも1
5ヌクレオチドの鎖長を有するDNAに関する。ここで「特
異的にハイブリダイズする」とは、通常のハイブリダイ
ゼーション条件下、好ましくはストリンジェントなハイ
ブリダイゼーション条件下で、他のタンパク質をコード
するDNAとクロスハイブリダイゼーションが有意に生じ
ないことを指す。このようなDNAは、「PRDC」タンパク
質をコードするDNAを検出、単離するためのプローブと
して、また増幅するためのプライマーとして利用可能で
ある。具体的なプライマーとしては、例えば、配列番
号:9、11、12に記載のプライマーが挙げられる。
【0020】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではな
い。
【0021】
【実施例】[実施例1] 発生を制御する遺伝子をトラッ
プしたES細胞株の作製および単離 効率よく遺伝子を単離するためにまず新規なトラップベ
クターpIZを構築した(図1)。pIZは、pNEB193 (New En
gland Biolabs社製)を基に、公知の方法で作成した。pI
Zは以下のDNA断片を含む。マウスfgf-4遺伝子由来のE
agI-MscI断片(スプライシングアクセプター部位を含
む)、3つの異なるフレームで終結コドンを含む合成D
NA、エンセファロミオカルディチスウイルス(encepha
lomyocarditis virus)のインターナルリボソーマルエン
トリー部位(internal ribosomal entry site, IRES)
(S. Jangら, 1988, J. Virol. 62: 2636-2643)、レポ
ーターとして使用するβ-ガラクトシダーゼをコードす
る大腸菌のlacZ遺伝子、SV40初期mRNAのポリ(A)付
加シグナル、マウスのホスホグリセレートキナーゼ−
1(phosphglycerate kinase-1)(C. N. Adraら, 1987, Ge
ne 60: 65-74)のプロモーター、選択標識として使用
する大腸菌のネオマイシン耐性遺伝子。IRESにより2つ
のシストロン(dicistronic)を持つmRNAができるので、
トラップした遺伝子およびトラップベクターの融合した
転写産物が生成した際に、lacZがコードするβ-ガラク
トシダーゼタンパク質は効率よく発現されると考えられ
る。
【0022】このトラップベクターを導入するために用
いるCCE ES細胞株(P. L. Schwartzbergら, 1990, Proc.
Natl. Acad. Sci. USA 87: 3210-3214)を、文献(H. Su
emoriら, 1995: Mech. Dev. 51: 265-273)に記載の条件
で培養した。PacI分解で直鎖化したpIZ5μgを電気的穿
孔法によりCCE ES細胞(約1×107)に導入した。約1週
間後、G418耐性コロニーを選択し、β-ガラクトシダー
ゼ活性を未分化の条件および分化した条件で調べた。
【0023】47のG418耐性コロニーを回収して、未分化
および分化の条件で各細胞株のlacZの発現パターンを解
析した。ES細胞を分化させる際には、ES細胞はコートな
しのプラスチックディッシュで、10%のウシ胎児血清を
含むダルベッコ改変イーグル培地で培養して分化させ、
細胞塊を形成させた。細胞塊はゼラチンコートした培養
ディッシュに移植して数日間培養し、胚様体を形成させ
た。胚様体は0.25%グルタルアルデヒドで固定しX-gal
染色を行った。このインビトロ分化試験は主に、常時活
性な遺伝子をトラップしたES細胞株を排除するために用
いた。インビトロ分化試験の結果、29の細胞株が未分化
条件下でX-gal染色陽性であったが、そのほとんどが分
化させた条件下ではシグナルが弱まった(これは、レポ
ーター遺伝子の発現が変化したというよりは、細胞の生
存力が弱まったことによる非特異的な効果によるものと
思われる)。一方、lacZの発現が、未分化な条件では検
出されないが、ある種の分化状態では検出される細胞株
を1つ単離した。本発明者らはこの細胞株を「B29」と名
付けた。
【0024】[実施例2] B29 ES細胞株を使ったキメラ
マウスの作製、および生殖系列細胞への移行の確認 C57BL/6マウスの各胚盤胞に、ジーントラップしたB29ES
細胞由来の10〜15細胞を注入した。胚盤胞は擬妊娠させ
たICR雌マウスへ移植し、発生させた。キメラの雄を、C
57BL/6雌またはA/J雌と掛け合わせた。トラップした遺
伝子座が生殖系列細胞へ移行したかは、仔マウスの尾の
DNAのサザンブロット解析で確認した。サザンブロット
解析は、ランダムプライマーで32Pラベルしたプローブ
を用いて、文献(H. Saegusaら, 1996, Dev. Biol. 174:
55-64)記載の方法で行った。ジーントラップによる挿
入(GT挿入)をヘテロに持つマウス(以後、「ヘテロの
マウス」または単に「ヘテロ」と記す)は正常であっ
た。これらは、GT挿入をホモに持つマウス(以後、「ホ
モのマウス」または単に「ホモ」と記す)を作製するた
めに交雑した。ホモのマウスは生存可能で、明確な異常
は示さなかった。
【0025】[実施例3] ジーントラップした胚におけ
るlacZとTAG-1の発現パターン トラップした遺伝子、および交連神経のマーカー遺伝子
であるTAG-1の発生過程における発現パターンを調べる
ため、ヘテロの胚を用いてX-gal染色およびTAG-1の免疫
組織化学染色を行った。
【0026】通常の場合、胚を固定液(0.2%グルタルア
ルデヒド、1.2%ホルムアルデヒド、および0.02%NP-40
をPBSに溶解したもの)で数時間処理した後、PBSで洗浄
した。その後X-gal溶液(8.4 mM KCl、1 mM MgCl2、3
mM K4Fe(CN)6、3 mM K3Fe(CN)6、0.05% NP-40、お
よび0.05%5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-galactop
yranosideを84 mMのリン酸バッファーpH7.5に溶かした
もの)中で一晩発色させた。
【0027】X-gal染色と抗TAG-1抗体との二重染色は以
下のようにして行った:受精後(post coitum)11.5日ま
たは12.5日(E11.5またはE12.5)のGT挿入をホモに持つ胚
をPBS中の4%グルタルアルデヒド溶液で4℃で1時間固定
し、X-gal溶液で室温にて一晩発色させ、PBSで洗浄し、
PBS中の4%グルタルアルデヒド溶液で4℃で1時間再度固
定し、最後にPBSで再度洗浄した。X-galで染色された胚
は前後軸に沿って幾つかの部分に切り分け、抗TAG-1抗
体で免疫組織化学染色を行った(R. Shirasakiら, 1996,
Neuron 17: 1079-1088)。免疫組織化学染色は本質的に
はDavis(C. A. Davis, 1993, In: Guide to Techniques
in Mouse Development (Eds P. M. Wassarman & M. L.
DePamphilis), pp. 502-516. Academic Press, San Di
ego, CA.)による記載通りに行った(2次抗体と結合させ
た西洋ワサビペルオキシダーゼの基質として、3,3'-ジ
アミゾベンジジン(3,3'-diamizobenzidine)を使用し
た)。二重染色した胚はBouinの液で再固定し、パラフ
ィン切片を作製した。
【0028】その結果、X-gal染色は、まずE10.5の中脳
後部の中枢神経系および消化管の一部に検出された。中
枢神経系のシグナルはE12.5までは区別でき、E13.5では
減少した(図2A〜D)。E14.5およびE15.5では、X-gal染
色はほぼ全身で検出された(図2E,F)が、これは真皮
でのlacZ発現によるものであった。
【0029】ヘテロのE12.5胚の脊髄の尾部の横断切片
におけるX-gal染色では、シグナルは交連神経に局在し
ているように観察された(図3A)。抗TAG-1モノクロー
ナル抗体を交連神経の分子マーカーとして用いた実験に
より、この可能性を確かめた。まず、ホモのE11.5およ
びE12.5をX-galで染色し、その後抗TAG-1抗体で免疫染
色した(ヘテロとホモの胚において、X-gal染色パター
ンの差は認められなかったので、シグナルがより強いホ
モの胚のみを使用した)。E11.5の腰部脊髄(lumberspin
al cord)において2つのシグナルは重なっていた。即
ち、X-gal染色は背側に位置する神経の軸索に局在して
おり、TAG-1の免疫染色もまた、一番背側に細胞体が位
置する交連神経の軸索に局在していた(図3B)。これは
lacZの発現している細胞が、交連神経であることを示唆
する。しかし、E12.5では、2種の染色法によるシグナル
は重ならなかった。TAG-1を発現する交連神経軸索は、
脊髄の背側からフロアプレート(floor plate)にかけて
観察されたが、lac-Z発現細胞は背腹軸に関して脊髄の
中央付近に局在していた(図3C)。X-gal染色はフロア
プレートでも検出され、lacZを発現する神経の軸索に由
来するものと思われる(lacZを発現する細胞体から伸び
る軸索は胚の二重染色においては観察されたが、パラフ
ィン切片では、シグナルが弱く検出は困難であった)。
このことから、E12.5でlacZを発現する細胞はTAG-1を発
現していない交連神経であると推測された。E12.5の腰
部および尾部の脊髄でのX-galの染色パターンに相違が
認められるが(図3AおよびC)、この相違は前後軸に沿
った神経の発生段階の違いを反映していると考えられ
る。lacZを発現していて、かつTAG-1で免疫染色されな
い軸索がE11.5の腰部脊髄の腹側にも観察されるが(図3
B)。これはレポーター遺伝子を発現する他の神経の一
群(または複数の群)があることを示唆する。
【0030】[実施例4] トラップされた内在性遺伝子
の5’のクローニング 5'-RACE法を用いて、予想される融合転写産物中の、ベ
クター挿入部位の5'側に由来するcDNAのクローニングを
行った。5'-AmpliFINDER RACE Kit (Clontech社製)を、
メーカーの説明書に従って使用した。用いたプライマー
配列は以下の通りである。「APS」(配列番号:3/5'-C
CTCTGAAGGTTCCAGAATCGATAG-3')、「IR1」(配列番号:
4/5'-TGCCAAAAGACGGCAATATGGTGGA-3')、「IR2」(配
列番号:5/5'-TCGTCAAGAAGACAGGGCCAGGTTT-3')、「IR
4」(配列番号:6/5'-CATATAGACAAACGCACACCG-3')、
「SA1」(配列番号:7/5'-AATTCCGCACCGAGAGACCA-
3')。GT挿入をホモに持つE11.5胚から、AGPC法(P. Cho
mczynski & N. Sacchi, 1987, Anal. Biochem. 115: 41
9-423)でトータルRNAを単離し、オリゴ(dT)ラテック
ス(Oligotex-dT30<Super>, Nippon Roche社製)を用いて
ポリ(A)+RNAを濃縮した。cDNAの1st鎖はIRES配列に相
当するIR2プライマーを使って合成した。T4RNAライゲー
スでアンカーをライゲーションした後、アンカー配列に
相当するAPSおよびIRES配列のIR2の上流に位置するIR1
のプライマー対を用いてPCRを行った(94℃30秒、60℃4
5秒、72℃2分、35サイクル)。ネスティドPCR(nested PC
R)はIR1の上流に位置するアンチセンスプライマーとし
てIR4およびSA1と、センスプライマーとしてAPSを用い
て行った(94℃30秒、64℃1分、72℃2分、35サイクル)。
APSおよびSA1のプライマー対によって約250bpの断片(B2
9U)が増幅された。この断片をpGEM-Tベクター(Promega
社製)へクローニングし、シークエンスを行った。シー
クエンスにはSEQUENASE version 2.0.7-deaza-dGTP Kit
(U.S.Biochemicals社製)またはABI Prism 310 Genetic
Analyzer (Perkin-Elmer社製)を用いた。
【0031】[実施例5] トラップされた内在性遺伝子
に由来するcDNAの分子クローニング まずマウスの中枢神経系で発現されている遺伝子を含む
cDNAライブラリーを以下のように作製した。
【0032】E11.5胚(C57BL/6株)を大まかに背腹に切り
分け、背側(中枢神経系を含む)を中枢神経系画分とし
た。75個体の胚の中枢神経系画分からAGPC法(P. Chomcz
ynski & N. Sacchi, 1987, Anal. Biochem. 115: 419-4
23)でトータルRNAを単離した。その後、オリゴdTセルロ
ースカラム(タイプ7, Pharmacia社製)を用いてポリ(A)
+RNAを単離した。このポリ(A)+RNAを使って2つのプラ
スミドcDNAライブラリーを作製した。1つはランダムプ
ライマー(RP)ライブラリーで、第一鎖合成のためのプラ
イマーにランダムヘキサマーを使用し、もう1つはリン
カープライマー(LP)ライブラリーでオリゴ(dT)および
XhoI認識部位を持つリンカープライマー(配列番号:8/
5'-GAGAGAGAGAGAGAGAGAGAACTAGTCTCGAGTTTTTTTTTTTTTTT
TTT-3',Stratagene社製)を使用した。どちらの場合も、
cDNA Synthesis kit (Stratagene)を用い、第一鎖合成
は5-メチルdCTP存在下で、初めに2.5μgのポリ(A)+RNA
を使用して行った。RPライブラリーの作製では、挿入す
るcDNAにEcoRIアダプターをライゲーションし、EcoRI分
解したpBluescript SK(-)(Stratagene社製)にライゲー
ションした。LPライブラリーの作製では、挿入するcDNA
にEcoRIアダプターをライゲーションした後、XhoIで分
解し、できたcDNAをEcoRIおよびXhoIで二重に分解したp
Bluescript SK(-)にライゲーションした(cDNAは、一義
的に5'末端がEcoRI部位になる方向に挿入される)。各
ライブラリーは電気的穿孔法で大腸菌XL-1 Blue MRA(P
2)(Stratagene社製)へ導入し、一晩培養した。培養した
大腸菌の一部は、7%ジメチルスルホキシド存在下、-15
0℃で凍結保存した。残った培養液からプラスミドを調
製し、この増幅されたプラスミドライブラリーをPCRの
鋳型として使用した。「PRDC」cDNAの検索のために、プ
ラスミドライブラリーを導入した大腸菌をLBプレートに
移植し、実施例4で得られたB29U断片をプローブに使っ
たコロニーハイブリダイゼーションを行った(約5×105
のコロニーを検索した)。その結果、RPライブラリーよ
り重複領域を持つ2つのクローン(pRP4-1およびpRP8-6)
を単離した。pRP8-6は長い方の挿入断片(約850bp)を保
持し、pRP4-1(約400bp)の挿入を完全に含んでいた。ラ
ンダムプライマーで32Pラベルしたこれらのプローブを
用いてノーザンブロット解析を、文献(H. Saegusaら, 1
996, Dev. Biol. 174: 55-64)記載の方法に従って行っ
た。その結果、トラップしたこの遺伝子のmRNAの大きさ
は約3.7kb(図6)であることが示され、得られたクロー
ンは部分配列であると推定された。
【0033】[実施例6] トラップされた内在性遺伝子
の3’のクローニング 遺伝子全長をクローニングするために、さらにLPcDNAラ
イブラリーを鋳型として、LA-PCR(Takara社製)を行っ
た。反応は、94℃30秒、64℃1分、72℃3分を30サイクル
で行った。プライマー対としては、PRDC配列特異的プラ
イマー「U4」(配列番号:9/5'-GCTGTCTCCAGCTCCTTCCA
CATCTGCAGG-3')およびベクター配列特異的プライマー
「T7」(配列番号:10/5'-GTAATACGACTCACTATAGGGC-3')
を用いた。
【0034】PCR産物はT4DNAポリメラーゼで平滑末端化
し、BamHIで分解した(BamHI部位はトラップしたcDNA遺
伝子に一個所存在すると思われた)。得られたDNAはHin
cIIおよびBamHIで二重に分解したpUC19へライゲーショ
ンした。トラップしたcDNA遺伝子はpRP8-6 cDNA(実施
例5参照)をプローブに使ったコロニーハイブリダイゼ
ーションでスクリーニングした。その結果、B29UのBamH
I部位から下流3.6kbを含むpPB1-3-1を得た。
【0035】[実施例7] トラップされた内在性遺伝子
配列の解析 B29U、pRP8-6、およびpPB1-3-1のcDNAを組み合わせる
と、トラップした遺伝子のcDNAのほぼ全長をカバーし
た。シークエンス解析によって、これらのクローンは全
長3764bp(図4および配列番号:2)の鎖長を有し、mRNA
とほぼ同じサイズであることが判明した。cDNAの配列を
確認するために、pRP8-6および/またはpPB1-3-1の配列
に特異的な数種のプライマー対、および鋳型としてLPラ
イブラリープラスミドを用いたPCRを行い、得られたDNA
断片をシークエンスした。
【0036】シークエンス解析により、最も長いオープ
ンリーディングフレームはnt249〜nt755であり、トラッ
プされた遺伝子は168アミノ酸からなる新規のタンパク
質をコードしていた(図4および配列番号:1および
2)。予想されるタンパク質はアミノ末端に疎水性の領
域があることから、このタンパク質は、分泌性タンパク
質かまたは膜タンパク質と思われる。しかしながら、こ
の遺伝子産物には膜貫通領域と推定される領域がないた
め、分泌性のタンパク質である可能性が高い。構造的に
は、N-結合性グリコシレーションの可能性がある2箇所
(図4)以外には既知のモチーフは存在しなかった。3'
側に存在する長い非翻訳領域はAT-リッチでmRNAの不安
定化に関与することが知られているAUUUAの繰り返しが
含まれていた(C. -Y. A. Chen & A. -B. Shyu, 1995, T
rends Biochem. Sci. 20: 465-470)。
【0037】BLAST法およびFASTA法を用いたデータベー
ス検索によると、このトラップ遺伝子産物はラットのDr
m(L. Z. Topolら, 1997, Mol. Cell. Biol. 17: 4801-4
810)と中程度の配列上の相同性があった他、ほ乳類のDA
N(T. Ozaki & S. Sakiyama,1993, Proc. Natl. Acad. S
ci. USA 90: 2593-2597; H. Enomotoら, 1994, Oncigen
e 9: 2785-2791; T. Ozakiら, 1996, Jpn. J. Cancer R
es. 87: 58-61)、マウスのCerberus-like(J. A. Belo
ら, 1997, Mech. Dev. 68: 45-57; C. Bibenら, 1998,
Dev. Biol. 194: 135-151)、およびアフリカツメガエル
胚の形成体の領域で発現するCerberus(T. Bouwmeester
ら, 1996, Nature 382: 595-601)と低い配列上の相同性
があった。このうち、「PRDC」、DANおよびCerberusの
アミノ酸の相同性を図5Aに示す。相同な領域は限られて
おり、約90アミノ酸残基にわたっていた。トラップした
遺伝子とアミノ酸残基が一致した割合は、相同な領域に
おいては、ラットのDrmとは約69%(79/113)、マウスのD
ANとは約37%(33/90)、マウスのCerberus-likeとは約25
%(16/63)、そしてアフリカツメガエルのCerberusとは
約29%(26/89)であった。本発明におけるトラップ遺伝
子、マウスDAN、およびアフリカツメガエルcerberusの
遺伝子産物の相同な領域のアミノ酸の相同性を図5Bにま
とめた。相同な領域中のシステイン残基はよく保存され
ているため、これら3つの遺伝子産物はよく似た3次構造
をとるものと考えられる。このような一致性から、本発
明者らはこのトラップ遺伝子を「PRDC」(protein relat
ed to DAN and cerberus)と名付けた。
【0038】[実施例8] 内在性「PRDC」の発現パター
ンとTAG-1の発現との比較 まずマウスTAG-1cDNA断片を、E11.5の中枢神経系プラス
ミドcDNAライブラリーを鋳型にしてPCRにより単離し
た。反応は、94℃30秒、64℃1分、72℃2分を35サイクル
で行った。ラットおよびヒトのTAG-1で、完全に配列が
一致する部分をプライマー対に用いた。即ち、「TAG1-F
1」(配列番号:11/5'-ATCAAGTGGCGCAAAGTGGA-3')、
「TAG1-R1」(配列番号:12/5'-TGCCCATGAAGTTCTCAGCA
-3')をプライマー対として用いた。PCRにより増幅され
た断片(約670bp)は、T4DNAポリメラーゼで平滑末端化
し、pBluescript SK(-)(Stratagene社製)のSmaI部位に
クローニングした。増幅された断片の配列はラットおよ
びヒトのTAG-1と高いホモロジーを示したことから、マ
ウスのTAG-1cDNAの一部であると推定された。このプラ
スミドをRNAプローブ合成のための鋳型として使用し
た。
【0039】インサイチューハイブリダイゼーションは
次のようにして行った。胚を解剖してPBS中に取り出
し、PBS中の4%グルタルアルデヒド溶液で氷上で5〜6時
間固定した。胚はエタノール/ブタノール系列で脱水
し、パラフィンに包埋した。パラフィン切片のインサイ
チューハイブリダイゼーションの手順はWilkinsonおよ
びNieto(D. G. Wilkinson & M. A. Nieto, 1993, In: G
uide to Techniques in Mouse Development (Eds P. M.
Wassarman & M. L. DePamphilis), pp. 368-370. Acad
emic Press, San Diego, CA.)の記載に従った。「PRD
C」mRNAの検出にはディゴキシゲニン(DIG)ラベルしたRN
Aプローブを用いた(図4の166〜847ヌクレオチドに相当
する)。TAG-1プローブは、DIGラベルされたUTPを使って
同様に合成した。
【0040】試料としては野生型マウス胚(C57BL/6株)
の様々なステージの胚を用いた。「PRDC」の発現は、E1
0.5の脊髄でまず検出された。E10.5からE11.5まで、「P
RDC」のシグナルは脊髄の背側の端に位置する一群の神
経で観察された(図3D)。おなじステージで、TAG-1は
「PRDC」発現細胞を含むより広い範囲で発現しており、
さらに運動性神経と考えられる腹側の細胞および背根神
経節でも発現が見られた(図3E)。これらのTAG-1の発
現パターンはラットの胚の脊髄で観察されたものと一致
していた(A. Furleyら, 1990, Cell 61: 157-170)。TAG
-1発現細胞のうち、脊髄の背側に存在するのは交連神経
であると考えられるため、「PRDC」も交連神経の一群で
発現していることが判明した。「PRDC」の発現量はE11.
5〜E12.5の間に減少した。E12.5では、「PRDC」の発現
は脊髄尾部の交連神経でしか検出されなかった。E13.5
以降は、「PRDC」のシグナルは検出されなかった。
【0041】[実施例9] 「PRDC」ノックアウトマウス
の作製 E11.5の野生型、ヘテロ、またはホモの胚から調製した
ポリ(A)+RNAをノーザンブロットで解析し、トラップベ
クターの挿入が「PRDC」遺伝子の発現に及ぼす影響を調
べた(図6)。「PRDC」の5'非翻訳領域およびコード領
域の一部を含む500bの断片をプローブに用いた(このプ
ローブはB29U(ベクター挿入部位の上流配列)と約90bし
か重なっていない。従って、ストリンジェントな洗いの
後では、トラップされた遺伝子座由来の融合転写産物
を、このプローブが検出する可能性は低い)。野生型胚
の試料からは、3.7kbのバンドが観察された。ヘテロ胚
の試料では、サイズは同じだが、シグナルの強度は低か
った。ホモの胚の試料では、同じサイズの薄いバンドが
観察された。これはホモの胚からも、少量の野生型「PR
DC」 mRNAがつくられていることを示唆する。デンシト
メトリックな解析によれば、ホモの胚のmRNAレベルは、
野生型胚のそれの約10%であった。さらに、ホモの胚か
ら採取したRNAでRT-PCR(reverse transcription-PCR)を
行った結果、ホモの胚から野生型「PRDC」mRNAが生成し
ていることを確認した。このことからトラップされた
「PRDC」の遺伝子座はヌル(null)ではなく、ハイポモル
フ(hypomorphic allele)であると考えられた。 そこで
新たに「PRDC」遺伝子をコードする領域を完全に欠損す
るように作製したターゲティングベクターを用いて「PR
DC」ノックアウト(KO)マウスを以下のように作製し
た。まず、ターゲティングベクターを電気穿孔法でES細
胞(129/Sv系統マウス由来に導入した。目的の変異を起
こしたES細胞を、PCR法およびサザンブロッティング法
で同定した。この変異ES細胞をC57BL/6系統マウスの3.5
日胚の胚腔に注入し、これを仮親に移植した。産まれて
きたマウスの内、毛色からキメラマウスと判断したマウ
ス(茶色の毛色を一部でも持つもの)を、雄または雌の
C57BL/6系統マウスと交配させた。生まれてきた仔マウ
スの内、毛色が茶の仔マウスについて、PRDC遺伝子が変
異しているかどうかをPCR法で解析した。その結果、PRD
C遺伝子が変異しているヘテロ変異マウス(ヘテロKOマ
ウス)を得た。ヘテロ変異マウス同士を掛け合わせてホ
モ変異マウス(ホモKOマウス)を得た。作製したヘテロ
KOマウスは見かけ上正常であった。ホモKOマウスは正常
に生まれ少なくとも2週間までは異常なく発生した。従
って、「PRDC」はマウス胎児期の発生には必須ではない
と思われた。
【0042】[実施例10] 「PRDC」を異所的に発現す
るトランスジェニックマウスの作製 「PRDC」の個体での機能を明らかにするために、「PRD
C」遺伝子をnestin神経系特異的エンハンサーの下流に
結合させたベクターを作製し、「PRDC」を胎児期の中枢
神経系全体で異所的に発現するトランスジェニック(T
g)マウスを作製した。具体的にはNestinプロモータ
ー、PRDC cDNA、ポリA付加シグナル、およびNestin神
経系特異的エンハンサーを順に含むベクターをマウス受
精卵に注入し、これを仮親に移植した。産まれてきた仔
マウスが導入したDNAを有するかどうかを、PCR法により
解析し、目的のTgマウスを得た。
【0043】作製したTgマウスは見かけ上正常に成長
し、稔性にも異常は見られなかった。雄野生型マウスと
雌Tgマウス、あるいは雄Tgマウスと雌野生型マウスを掛
け合わせると、どちらからも野生型とTgの仔が得られた
が、仔が野生型かTgかにかかわらず、雌Tgマウスが産み
育てている仔は雌野生型マウスが産み育てている仔に比
べ、成長が遅かった。雌野生型マウスの仔をTgマウスに
育てさせると成長が遅く、雌Tgマウスの仔を野生型マウ
スに育てさせると正常に成長した。雌Tgマウスの哺乳行
動自体は正常であったことから、これらの結果は胎児期
に異所的に発現した「PRDC」により、例えば乳腺の発育
異常を含むがそれに制限されない乳産生にかかわる何ら
かの異常が起きることが示唆された。
【0044】[実施例11] 「PRDC」のアフリカツメガ
エル胚における二次軸誘導活性の検定 「PRDC」は、アフリカツメガエル胚において二次胚頭部
や体軸が形成されることが知られているcerberusと、翻
訳産物のアミノ酸配列上の低い相同性がある。そこで、
「PRDC」遺伝子がアフリカツメガエル胚の発生に及ぼす
影響について解析を行った。「PRDC」mRNA、または陰性
対照としてlacZ mRNAをアフリカツメガエルの1〜16細胞
期胚の様々な部位に注入し、その影響を調べた(図
7)。その結果、lacZ mRNAを注入した胚には明確な変
化は見られなかった(図7B)が、「PRDC」mRNAを注入
した胚では、注入部位により頻度の差が見られたもの
の、二次的な頭部や体軸の形成が観察された(図7A)。
「PRDC」mRNAと共にlacZ mRNAを注入し、β-ガラクトシ
ダーゼ活性をX-gal染色により検出した。その結果、二
次的に形成された頭部のみが染まっていた(図8)。従
って、「PRDC」はアフリカツメガエル胚において、cerb
erusと同様の二次軸誘導活性を持つことが示された。
【0045】
【発明の効果】本発明により、脳神経組織細胞の分化に
関わる新規なタンパク質、該タンパク質をコードするDN
A、該DNAが挿入されたベクター、該DNAを保持する形質
転換体、該形質転換体を利用した組み換えタンパク質の
生産方法が提供された。さらに、本発明により、該タン
パク質や該DNAの検出、単離などに利用される抗体およ
びオリゴヌクレオチドが提供された。さらに、本発明に
より、該DNAが導入されたトランスジェニックマウスお
よび該DNAが改変若しくは破壊されたノックアウトマウ
スが提供された。本発明のタンパク質およびその遺伝子
は、脳神経系の分化の誘導に関与している考えられるた
め、脳神経系組織の形成機構を解明するために有用であ
る。さらに本発明に係るタンパク質や遺伝子、該タンパ
ク質の機能を調節する化合物は、脳神経系の疾患の予防
や治療への利用が期待される。
【0046】
【配列表】 (1)出願人の氏名又は名称: 明治乳業株式会社 財団法人神奈川科学技術アカデミー (2)発明の名称: 脳神経組織細胞の分化に関わる新規なタンパク質 (3)整理番号: M1−002 (4)出願番号: (5)出願日: (6)配列の数:12 配列番号 : 1 配列の長さ : 168 配列の型 : アミノ酸 トポロジー : 直鎖状 配列の種類 : タンパク質 配 列 Met Phe Trp Lys Leu Ser Leu Thr Leu Leu Leu Val Ala Val 1 5 10 Leu Val Lys Val Ala Glu Thr Arg Lys Asn Arg Pro Ala Gly Ala Ile 15 20 25 30 Pro Ser Pro Tyr Lys Asp Gly Ser Ser Asn Asn Ser Glu Arg Trp His 35 40 45 His Gln Ile Lys Glu Val Leu Ala Ser Ser Gln Glu Ala Leu Val Val 50 55 60 Thr Glu Arg Lys Tyr Leu Lys Ser Asp Trp Cys Lys Thr Gln Pro Leu 65 70 75 Arg Gln Thr Val Ser Glu Glu Gly Cys Arg Ser Arg Thr Ile Leu Asn 80 85 90 Arg Phe Cys Tyr Gly Gln Cys Asn Ser Phe Tyr Ile Pro Arg His Val 95 100 105 110 Lys Lys Glu Glu Asp Ser Phe Gln Ser Cys Ala Phe Cys Lys Pro Gln 115 120 125 Arg Val Thr Ser Val Ile Val Glu Leu Glu Cys Pro Gly Leu Asp Pro 130 135 140 Pro Phe Arg Ile Lys Lys Ile Gln Lys Val Lys His Cys Arg Cys Met 145 150 155 Ser Val Asn Leu Ser Asp Ser Asp Lys Gln 160 165 配列番号 : 2 配列の長さ : 3764 配列の型 : 核酸 鎖の数 : 二本鎖 トポロジー : 直鎖状 配列の種類 : cDNA to mRNA 配列の特徴 特徴を表す記号 : CDS 存在位置 : 248 .. 752 特徴を決定した方法 : E 配 列 GTGCTGTCTC CAGCTCCTTC CACATCTGCA GGCGCGGCTG GGACGCGCTC CGCCCTCTGT 60 GCGCTCCACT GGGCTCCGCT CGCTCCGCAC ACCCTCGCTG CTTCCCAGGC CTCCTGCAGA 120 ACCAGGCTGC GGCTGCCCCC GACGATACGG CGCACAGCCC GCTGTGGATC CTGTCATTCA 180 CAGAGAGGAG AGGGACAGGG AGACACACAA GGGAACCGAG GAGGAGGCTT CCATCTCGTC 240 ATTGCAGG ATG TTC TGG AAG CTC TCG CTG ACC TTG CTC CTG GTG GCT GTG 290 Met Phe Trp Lys Leu Ser Leu Thr Leu Leu Leu Val Ala Val 1 5 10 CTG GTA AAG GTA GCT GAA ACA CGG AAG AAC CGG CCT GCG GGC GCC ATC 338 Leu Val Lys Val Ala Glu Thr Arg Lys Asn Arg Pro Ala Gly Ala Ile 15 20 25 30 CCC TCG CCT TAC AAG GAT GGT AGC AGC AAC AAC TCA GAG AGG TGG CAT 386 Pro Ser Pro Tyr Lys Asp Gly Ser Ser Asn Asn Ser Glu Arg Trp His 35 40 45 CAC CAG ATC AAG GAG GTG CTG GCC TCC AGC CAG GAG GCC CTG GTA GTC 434 His Gln Ile Lys Glu Val Leu Ala Ser Ser Gln Glu Ala Leu Val Val 50 55 60 ACC GAG CGC AAG TAC CTC AAG AGT GAC TGG TGC AAG ACG CAG CCT CTG 482 Thr Glu Arg Lys Tyr Leu Lys Ser Asp Trp Cys Lys Thr Gln Pro Leu 65 70 75 CGG CAG ACA GTG AGC GAG GAG GGT TGC CGC AGC CGC ACC ATC CTC AAC 530 Arg Gln Thr Val Ser Glu Glu Gly Cys Arg Ser Arg Thr Ile Leu Asn 80 85 90 CGC TTC TGC TAC GGC CAG TGC AAC TCC TTC TAC ATC CCG CGA CAC GTG 578 Arg Phe Cys Tyr Gly Gln Cys Asn Ser Phe Tyr Ile Pro Arg His Val 95 100 105 110 AAG AAG GAG GAG GAC TCC TTC CAA TCC TGC GCT TTC TGC AAG CCC CAG 626 Lys Lys Glu Glu Asp Ser Phe Gln Ser Cys Ala Phe Cys Lys Pro Gln 115 120 125 CGT GTC ACC TCT GTC ATC GTA GAG CTC GAA TGC CCG GGT CTC GAC CCA 674 Arg Val Thr Ser Val Ile Val Glu Leu Glu Cys Pro Gly Leu Asp Pro 130 135 140 CCT TTC CGA ATC AAG AAA ATC CAG AAG GTG AAG CAT TGC CGG TGC ATG 722 Pro Phe Arg Ile Lys Lys Ile Gln Lys Val Lys His Cys Arg Cys Met 145 150 155 TCA GTG AAC CTG AGT GAC TCC GAC AAG CAG TGAACTCATG GGGCAGGATG 772 Ser Val Asn Leu Ser Asp Ser Asp Lys Gln 160 165 CAGCTCAGCC TTGAGCACTC CTACCCCTGG GTTGCGCCAC CGCCACTTCT GTTGAGCTCA 832 CTCACACTCT GCCCGGTGTC CCAGTCAGCA GCAAATGTGT CTCTTAGGGC CAACAGTGTC 892 CCTGTCACAA ATGAGGACCA CAAGTGAAGC TTTGTCAACT GTCCCAGATC CACCCCAGGC 952 TACACTTGTG TCTCTAAATC CACTTTGTGG ATGGGACACA GAAGATGTTG GAAAACTCCA 1012 CTCCCAGAAA CTCGACAAGA TTTTTCAGGA GATGCACTGT CATCTGGGAT TGACGACTCC 1072 ACCATGTGGA AAAGCCAGTC TTTCCCTGGC CACATCCTAC ACTCCAGCTT GAGCCTTCCT 1132 CTGGTGAAGG ATGCACGACT CTTCTGTCGC AAACTTTTGT TGGTCACCGG ACCTCTGTGG 1192 TGTGAACATT CTTTCTTCTG ACCTGGGAGT TGCCCAGCTC TGCCGCTGCT GTGATGCTGA 1252 TGTGGGCAGC ATCTATAAAG GAGATGCTCA CCCGCAAGGG GTTCCAGAAC AAATCTGGTA 1312 CCCACGAGGA CAAGCCAAAC CAAGTGGATC AGGAAATGGA CTTCCCTAGG AACTGTACTG 1372 AGCAGGCAAG ACTCTCCACA CCTCTGGACA CCACCACCTC TTTATTTCCT TCTCATAGCC 1432 CCTATCTGTA GCTCAAGATA AACTCTGGTG TGCATGCTAT TCCTGCTGCT GTGTTAACAC 1492 TCACAAGGTC TCTGTATTAG TGTCAGTCTT ATAATTGACC TATCATGTTA AAAACAGTTA 1552 AAAGTATTAT CAACATATTC ATATATCAAG TCACGTGTTT GGACTCTAGC TTAGCATCAC 1612 TGTTCTGAAT AGGGAGTAGA GCATCGAGTG ATCTGTGGAA AAGTATTTTA CAGAGGAAAA 1672 ACTGCCAGGT CAGCAATTCA CTCCCCAACC CACCCCCCAC CCCCCCACCC CCGCTTGCTC 1732 ACACACACTC TCTCTTTCCA GATTGAGCAG GGAGATGGGA CACATCATGA TTTTACTTTT 1792 AATATGACAT CACAGGAGAG ACTAAAGCAT TGTGGCATAG TGTACAAACC GGATTGGGAC 1852 AGAGGTGTGT ACAGAGGAGT CACTAGGAAG CTGTAAAGAT TAAAAGGCAC GTGTGAGAGG 1912 AGACCTGGTA CTGTTTTCAC TGCCATTACA CTAAGTAAAA AAATATTTTC TATTAAAAGA 1972 TATGTAAGAA TATATGGTAT TGAGACATTT TGTGACACAG GCAGAAATAT AGAGCCAATA 2032 TAGAGGGTAG TAATGTAGGT AAACTGTCAC TCAGAGGATA GCTTCCTGTA CAAAGAATAG 2092 ACTCCTAAAA TACCAAGAAA CATTTCAGTC ATCTTCAGTT CTGCTGATGA GTTGTTGGAG 2152 TCTCTGTTGT GTGGTCTTTT GATGCGAGGA CTTTGAAATA ATTTATTTTT CCTTCAAAAT 2212 TACACTCAAG TTCAATCTCT TTGTGCAATT GTTCTAGGGA GGCCTCCCTG AGAATGGCAC 2272 GTATGCAATC TGACAAATGT GAATGAGAAA CCTTGGTGGG AATCCGAATG TGCTGAAATC 2332 CTTTGGTTGA TAATTTCCCA GTCCATGCTC TTGCCAAGAT GGGTGTCCTA GTATGTGAGG 2392 GAGACTATCC ATAAGCTGCT CTGAGACTCA GGCTTGTGGA TGCCCAGCAG TGATGCTGGC 2452 TCTCCAGTCT GCCACCTGGA GGAGGGTTGG GATGAGCTGG GGAGGGTATG CCTTGGACTC 2512 TTTTGCCTGT ATTGCAATGT AAGTTTTCTA GTTTCATCAC TTCTGCTACA CAGCAACCAT 2572 GAGTAGAGAC TATGTGGTTT TGAAGGGGAT ATTAGCTTCA GAAATGAGAG TGCACAGCCT 2632 GGAATCAGCA GAGAGAAACA AGGGGGAAAT GGAAAAATCA CAGAGGGCTG GAAACCCCAG 2692 GGATAAAGGC AAAAAGGGAA GAGGGTGCCA AAGGTCAGAG ATACAATTTT CACTTTTAGC 2752 AGAAAATCTC GAGGTAGAGC CAAAGCAGAA CATGCAGTAG AAAAGCTGTG AAAGAGATAT 2812 GAGTGTCCTT AATGGAGGAT GGTGACATGT AACCGGAGGG TGAGGAGAAG AGTCTCACAC 2872 CCAGCTGCGA AGCCAGCCCA TGTCATTCTA TTAATGGGAC CCACACATCA CCAGGAAAGG 2932 TTAAGCTAGG GACCCACAAT GTATGTATGT GAGCATTCTT TTTGATCCTA ATGGTGGGTG 2992 TACCCATGAA GGCTATATGA TATGCTGTAG TCTGAGGCTA CTTCTTGGCT TATTGTATGT 3052 ATAAAGTTTA CCTTCGAATG GCTCAAATTG TATTTAAATT GTGTCTTGTT TATAAATGAA 3112 GAAAAGCTAT AAGTATAATG TAATTATTTT ATAGGTATAC TATTAAGTTA TAGAACAAAT 3172 AAAGATACTC TAGGATTCTA TGTGATCCTG GCATCATGTG CCATAAAAGC TGAATTCTGC 3232 ACTTGTGTCC TTGTGTACTC AGAGTGCATT TATCCAGCCT CTGAGACTTC ACCCACGGTC 3292 CGTATCATAA ACGTTCCTTC GGGGGGCTTG GGATCTTCTA GGAGAATTAG AAACAGGCAT 3352 CAAACAAGAA GAATTGGTGG GATGGCTCTC ACCTCCAGTC TATGGGAACT TCAAGCCTTT 3412 ATTGAAACAC CCACCAGCTG AATACAGAAT GTACTCAGAG TGTTCTTGGA ATAAGAAATA 3472 TTGAATGAGG AAGCTTTGAG AGACAGATGC AAAGAGAAGT CCACTGTAAG TCTCTTCTTC 3532 TCTCCTGTAG CCAGTGCACC ACACTTGTGT CTTACAGAAG CCAGAGATTG TATTGTTTTG 3592 TTCTATTTTA TGTTTACTTT CCACGGGTTT CAACATTTCT TAATTTAAAC ACATCTCAGC 3652 CTCACAGTGT TGTCATCTTC CTGCAAACTG AGTTATCTGC CATTTAAGAC ATGCAATGAT 3712 CAATAAAAGA AATAAAAACC TTGACAAAAC TGCAAAAAAA AAAAAAAAAA AA 3764 配列番号:3 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CCTCTGAAGG TTCCAGAATC GATAG 25 配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TGCCAAAAGA CGGCAATATG GTGGA 25 配列番号:5 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TCGTCAAGAA GACAGGGCCA GGTTT 25 配列番号:6 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CATATAGACA AACGCACACC G 21 配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AATTCCGCAC CGAGAGACCA 20 配列番号:8 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GAGAGAGAGA GAGAGAGAGA ACTAGTCTCG AGTTTTTTTT TTTTTTTTTT 50 配列番号:9 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GCTGTCTCCA GCTCCTTCCA CATCTGCAGG 30 配列番号:10 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTAATACGAC TCACTATAGG GC 22 配列番号:11 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ATCAAGTGGC GCAAAGTGGA 20 配列番号:12 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TGCCCATGAA GTTCTCAGCA 20
【図面の簡単な説明】
【図1】pIZトラップベクターの模式図である。SA:ス
プライシングアクセプター、Ter:3つすべての読み枠で
の終結コドン、IRES:エンセファロミオカルディチスウ
イルス(encephalomyocarditis virus)のインターナルリ
ボソーマルエントリー部位(internal ribosomal entry
site)、lacZ:β-ガラクトシダーゼをコードする大腸
菌のlacZ遺伝子、ポリ(A):SV40のポリ(A)付加シグ
ナル、Ppgk:ホスホグリセレートキナーゼ−1(phosphgl
ycerate kinase-1)のプロモーター、neo:大腸菌のネオ
マイシン耐性遺伝子。基盤となるベクターとしてpNEB19
3を用いた。
【図2】トラップした遺伝子座をヘテロに持つ胚のlacZ
発現の発生段階での変化を表す図である。GT挿入をヘテ
ロに持つ胚をX-gal染色した(青いシグナル)。(A)E1
0.5、(B)E11.5、(C)E12.5、(D)E13.5、(E)E14.
5、(F)E15.5。パネル(A)(B)(C)のバーは1mm、
パネル(D)(E)(F)のバーは2mmを表す。
【図3】「PRDC」およびTAG-1の発現を示したインサイ
チューハイブリダイゼーションである。(A)はGT挿入
をヘテロに持つE12.5胚をX-gal染色した試料の、脊髄尾
部の横断切片である。(B)または(C)はホモの胚E11.
5(B)またはE12.5(C)をX-galおよび抗TAG-1抗体で二
重染色した試料の脊髄腰部の横断切片である。(B)で
は免疫染色のシグナル(茶)はX-galのシグナル(青)
と重なるが、(C)では抗TAG-1抗体と反応した連合神経
軸索とlacZを発現している細胞は、位置的に一致しな
い。(D)または(E)は野生型E11.5胚の脊髄腰部の隣
接したパラフィン切片を使った、ディゴキシゲニン標識
「PRDC」(D)またはTAG-1(E)のリボプローブによる
インサイチューハイブリダイゼーションである。バーは
100μmを表す。
【図4】「PRDC」cDNAの塩基配列および予想されるアミ
ノ酸配列を表す図である。ポリ(A)付加シグナルを下
線で表した。mRNAの不安定化に関わるとされるATTTAの
繰り返しは太字で表した。矢尻(ヌクレオチド246/24
7)はベクターの挿入部位を表す。予想されるシグナル
ペプチド配列を枠で囲んだ。シグナルペプチド切断部位
はvon Heijne(G. von Heijne, 1986, Nucleic Acids Re
s. 14: 4683-4690)の方法に従って予想した。予想され
るN-グリコシレーション部位を影付きの文字で表した。
【図5】「PRDC」、DAN、およびCerberusのアミノ酸配
列の相同性を表す図である。(A)アフリカツメガエルC
erberus(上段)、マウスDAN(下段)、および「PRDC」
(中段)の相同領域を示す図である。「PRDC」のアミノ
酸残基と一致するものを枠で囲んだ。保存されたシステ
イン残基は影付きで表した。アフリカツメガエルのCerb
erusの配列はBouwmeesterら(T. Bouwmeesterら, 1996,
Nature 382: 595-601)、マウスDANの配列はOzakiら(T.
Ozakiら, 1996, Jpn. J. Cancer Res. 87:58-61)から引
用した。(B)「PRDC」、マウスDAN、およびアフリカツ
メガエルCerberusの相同領域のアミノ酸配列の一致度を
まとめた表である。
【図6】「PRDC」mRNAのノーザンブロット解析の結果を
表す図である。E11.5胚の野生型(レーン1)、ヘテロ
(レーン2)、およびホモ(レーン3)のポリ(A)+RNA
(約2.5μg)を1%変性アガロースゲルで泳動し、ナイ
ロン膜へ転写後PRDCcDNAプローブでハイブリダイゼーシ
ョンを行った。約3.7kbのシグナルが各資料で検出され
た。GAPDH(グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナ
ーゼ, glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)プ
ローブを、泳動したRNA量を比べるための対照として用
いた。
【図7】(A)「PRDC」mRNA、または(B)lacZ mRNAをアフ
リカツメガエル胚へマイクロインジェクション法により
注入し、発生させた胚を示す図である。
【図8】(A)および(B)は、「PRDC」mRNAおよびlacZ mRN
Aを共にアフリカツメガエル胚へマイクロインジェクシ
ョン法により注入し発生させた後、X-gal染色した胚を
示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/18 C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 C12P 21/02 A61K 37/02 C12Q 1/68 C12N 5/00 B //(C12N 5/10 C12R 1:91)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1に記載のアミノ酸配列から
    なるタンパク質、または該タンパク質中のアミノ酸配列
    において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、もし
    くは付加したアミノ酸配列からなり脳神経組織の分化を
    誘導する活性を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】 配列番号:2に記載の塩基配列からなる
    DNAとハイブリダイズするDNAがコードするタンパク質で
    あって、脳神経組織の分化を誘導する活性を有するタン
    パク質。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のタンパク質を
    コードするDNA。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のDNAが挿入されたベク
    ター。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のDNAを発現可能に保持
    する形質転換体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の形質転換体を培養する
    工程を含む、請求項1または2に記載のタンパク質の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載のタンパク質に
    結合する抗体。
  8. 【請求項8】 配列番号:2に記載の塩基配列からなる
    DNAと特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレ
    オチドの鎖長を有するDNA。
  9. 【請求項9】 配列番号:1に記載のアミノ酸配列から
    なるタンパク質をコードするDNAを発現可能に保持する
    トランスジェニックマウス。
  10. 【請求項10】 配列番号:1に記載のアミノ酸配列か
    らなるタンパク質をコードするゲノムDNAが改変若しく
    は破壊されたノックアウトマウス。
JP10152027A 1998-05-15 1998-05-15 脳神経組織細胞の分化に関わる新規なタンパク質 Pending JPH11318468A (ja)

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