JPH11309979A - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JPH11309979A
JPH11309979A JP10137765A JP13776598A JPH11309979A JP H11309979 A JPH11309979 A JP H11309979A JP 10137765 A JP10137765 A JP 10137765A JP 13776598 A JP13776598 A JP 13776598A JP H11309979 A JPH11309979 A JP H11309979A
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JP
Japan
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ink
tip
ball
barrel
pen
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JP10137765A
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English (en)
Inventor
Mikiya Ido
幹也 井戸
Tetsuya Hattori
哲也 服部
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Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
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Publication date
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  • Pens And Brushes (AREA)
  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な構造を不要とした簡易構造にもかかわら
ずインクの乾燥、インキの過剰流出、インキの垂れ下が
り、及びインキの逆流を十分抑止し、長期にわたり円滑
なインキ出を可能とし、さらに、筆跡が細く手帳等の細
部の筆記に最適であり、携帯に便利なボールペンを提供
する。 【解決手段】本発明のボールペン1は、軸筒2に配備さ
れた出没機構6の操作によって、軸筒2内に収容された
レフィル3のぺン先を軸筒2の先端孔21から出没自在
である。前記レフィル3が、ペン先5とインキ収容筒4
とからなる。前記ペン先5は、先端に外径0.25mm
〜0.45mmのボール51を回転可能に抱持する。前
記インキ収容筒4は、前記ペン先5を先端に備え、内部
に粘度1000mPa・s〜10000mPa・sのイ
ンキ41を収容してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペンに関す
る。さらに詳細には、軸筒に配備された出没機構の操作
によって、軸筒内に収容されたレフィルのぺン先を軸筒
の先端孔から出没自在にさせた出没式キャップレスボー
ルペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボールペンは、ペン先先端のボー
ル外径が、例えば、0.5mm、0.7mm等のように
比較的大きく、それに伴い、ボールを露出状態で抱持す
るペン先先端孔も大きいため、ペン先上向き状態で落下
させた場合、衝撃でペン先先端から空気が入り込みイン
キが後方へ移動する(即ち逆流する)おそれがある。特
に、出没機構がノック式の場合、レフィルは軸筒内で弾
発部材によって後方に付勢されている。そのため、ペン
先の突出状態を解除した際、レフィルが後方へ勢いよく
リターンしがちであり、その衝撃によってインキを後方
へ逆流させ、ペン先先端から空気を侵入させるおそれが
ある。前記インキの逆流によって、ペン先先端より空気
が入り込むと、筆跡がかすれたり、最悪には筆記不能と
なる。
【0003】そのため、従来、前記インキの逆流を防止
するために、スプリングをチップ(本願のペン先に相
当)内に設け、該スプリングによってペン先先端のボー
ルを前方へ付勢し、非筆記時にペン先先端孔の口元を塞
ぐ構成の逆流防止装置、あるいはペン先上向き時にイン
キ流通用の導孔を閉鎖し且つペン先下向き時に該導孔を
開口させるボール弁を、チップ後方の弁室内に抜出不能
で遊嵌させた構成の逆流防止装置が、例えば、特開平7
−251593号公報等に開示されている。
【0004】しかし、前記従来の逆流防止装置を備えた
ボールペンは、インキの逆流を防止できるとしても、ス
プリングやボール弁等の部材により部品点数を増加さ
せ、ボールペン全体を複雑な構造にして、安価に製造す
ることを困難にする。さらに、前記スプリングやボール
弁等がインキ流通路内に存在することによって、インキ
の円滑な流通が阻害されるおそれがある。
【0005】その上、ペン先先端のボールをスプリング
等によって前方へ付勢する前記従来の構成では、その前
方付勢によりペン先先端孔口元(内方変形部)が押し広
げられ、前記ボールが外部に飛び出して、筆記不能とな
るおそれがある。特に、ペン先のボールの外径が、0.
3mm、0.4mm等の極小の場合、ボール脱落を防止
するペン先先端孔口元が、その極小ボールに伴い極端に
薄肉となって強度不足となりがちであり、そこに、前記
ボールをスプリング等によって前方へ付勢する構成を採
用すると、前記ボールの飛び出しが、より一層発生しや
すくなる。
【0006】また、従来のボールペンは、ペン先先端の
ボールの外径が、例えば、0.5mm〜1.2mmのよ
うに比較的大きい。そのため、得られる筆跡幅が太く、
手帳等の細部への筆記には不向きである。また、油性イ
ンキは、一般に耐乾燥性に優れ、キャップレスにして
も、通常の筆記使用には支障ないが、前記ボール外径
が、比較的大きい0.5mm〜1.2mmであると、ペ
ン先先端孔も大きくなるため、未使用状態が長期間続く
と、インキ中の溶剤が蒸発し、筆跡が薄くなったり、筆
記不能となるおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複雑な構造
を不要とした簡易構造にもかかわらずインキの乾燥、イ
ンキの過剰流出、インキの垂れ下がり、及びインキの逆
流を十分抑止し、長期にわたり円滑なインキ出を可能と
し、さらに、筆跡が細く手帳等の細部の筆記に最適であ
り、しかも携帯に便利なボールペンを提供しようとする
ものである。尚、本発明における「前方」とはペン先側
を指し、「後方」とはノック部材側を指す。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1について:本
発明は、軸筒2に配備された出没機構6の操作によっ
て、軸筒2内に収容されたレフィル3のぺン先5を軸筒
2の先端孔21から出没自在にさせたボールペン1であ
って、前記レフィル3が、先端に外径0.25mm〜
0.45mmのボール51を回転可能に抱持したペン先
5と、該ペン先5を先端に備え、内部に粘度1000m
Pa・s〜10000mPa・sのインキ41を収容し
たインキ収容筒4とからなること(請求項1)を要件と
する。
【0009】・作用:ボール51の外径が0.25mm
〜0.45mmの範囲の極小であるため、それに伴い前
記ボール51を抱持するペン先先端孔を小さくし、その
結果、ボール51とペン先先端孔とのクリアランスを小
さくでき、該クリアランスをインキにより十分に液シー
ルすることができる。それにより、従来のようなボール
弁やスプリング等の逆流防止装置を備えなくても、ペン
先5先端より空気が入り込み難くなり、そのことと、イ
ンキ粘度が1000mPa・s〜10000mPa・s
であることと相まって、インキの逆流が十分に防止でき
ると同時に、筆記時のペン先5先端からのインキの過剰
流出(通称ボタ落ち)やペン先下向き保管時のペン先5
からのインキの垂れ下がりを十分に防止できる。
【0010】また、ペン先5先端のボール51外径を極
小にしたことにから、手帳等の細部への筆記に最適な細
幅の筆跡が得られる。
【0011】また、従来のようなボール弁やスプリング
等の逆流防止装置をインキ流通路に存在させず、フリー
なインキ流通路を形成したこと、及び前記インキを10
00mPa・s〜10000mPa・sの範囲にしたこ
とにより、筆跡の途切れることがない、円滑なインキ吐
出性が得られる。
【0012】また、従来のような逆流防止装置を備えな
いため、簡易構造であり、安価に提供することができ
る。また、ボール51をスプリング等によって前方へ付
勢する構成ではないため、ボール51が外部に脱落する
おそれがない。
【0013】・ボール外径:ボール51の外径が、0.
25mm(ミリメートル)より小さい場合、ペン先先端
孔が小さくなり過ぎ、円滑なインキ流出性が得られな
い。逆に、ボール51の外径が、0.45mmより大き
い場合、細い筆跡幅が得られないことは勿論、ペン先先
端孔が大きくなり、逆流防止装置を配備しなければ、ペ
ン先5先端より空気が入り込み易く、落下時やレフィル
3の没入時、インキが逆流しがちである。また、筆記
時、ペン先5先端からのインキが過剰流出(通称ボタ落
ち)したり、ペン先を下向きにして保管した時、ペン先
5先端からインキが垂れ下がるおそれがある。
【0014】・インキ粘度:インキ41の粘度が100
0mPa・s(ミリパスカル秒)より小さい場合、逆流
防止装置を配備しなければ、ペン先5先端より空気が入
り込み易く、落下時やレフィル3の没入時、インキ41
が後方に逆流しがちである。また、ペン先5先端からの
インキ41の過剰流出、垂れ下がり、筆跡の乾燥性の悪
化、あるいは被筆記体裏面へのインキの浸透等のおそれ
がある。逆に、インキの粘度が10000mPa・sよ
り大きい場合、スムーズなインキの流出性が得られず、
筆跡が途切れるおそれがある。尚、本発明の前記インキ
粘度は、回転数1rpm、温度20℃において、EH型
回転粘度計によって測定した。
【0015】請求項2について:前記請求項1のボー
ルペン1において、前記インキ41が剪断減粘性を示す
油性インキであること(請求項2)が好ましい。前記剪
断減粘性を示す油性インキ41は、筆記時のペン先5先
端のボール51の回転による剪断力によってインキ粘度
が低下され、ペン先5先端から円滑に吐出される。
【0016】前記剪断減粘性を示す油性インキ41によ
って、インキの逆流の防止、ペン先からのインキの過剰
流出や垂れ下がりの防止、及び円滑なインキ吐出性を得
るのに、より一層、有利となる。
【0017】また、油性インキ41とペン先5先端の極
小のボール51との組合せ、即ち、耐乾燥性に優れた油
性インキ41と、極小のボール51を採用したことによ
る極小のペン先先端孔とが相まって、ペン先5からのイ
ンキの乾燥を抑制でき、キャップを備えなくても(即ち
キャップレスとしても)、長期にわたり十分に筆記使用
できる。
【0018】請求項3について:前記請求項1又は2
のボールペン1において、軸筒2外面にクリップ22を
備えたこと(請求項3)が好ましい。
【0019】前記クリップ22は衣類や鞄のポケット等
の被挟持物を挟持可能であるため、手帳等と共に持ち歩
くのに非常に便利である。
【0020】請求項4について:前記請求項1、2又
は3のボールペン1において、インキ収容筒4内のイン
キ41の後端にインキ消費に伴い前進する追従体42を
設けてなること(請求項4)が好ましい。それにより、
インキ41が低粘度であっても、レフィル3の軸筒2内
に没入した際の衝撃や、落下時のショックによって、イ
ンキ41の逆流を十分抑止できる。そのため、インキ4
1の逆流によって生じる不具合、即ち、ペン先5先端よ
り空気が入り、筆記不能となるおそれがない。
【0021】請求項5について:前記請求項1、2、
3又は4のボールペン1において、前記出没機構6が、
軸筒2の後端より突出したノック部材9を前方へ押圧す
ることによって、ペン先5の突出状態を解除させるタイ
プであること(請求項5)が好ましい。
【0022】前記出没機構6において、レフィル3は軸
筒2内で弾発部材10によって後方に付勢されている。
ペン先5の突出状態を解除させる操作が、ノック部材9
の前方への押圧操作であるため、レフィル3の後方への
リターン時、軸筒2後端より突出するノック部材9と、
操作する指等の押圧部位とが接触しながら後方へ移動さ
れるため、レフィル3の後方への衝撃を押圧部位により
吸収できる。それにより、レフィル3を後方へ勢いよく
リターンさせることがなくなり、その結果、リターンに
よる衝撃によってインキ41を逆流させてペン先5先端
から空気を侵入させることを、より一層、防止する。
【0023】請求項6について:前記請求項1、3、
4又は5のボールペン1において、前記インキ41が剪
断減粘性を示す水性インキであること(請求項6)が好
ましい。前記剪断減粘性を示す水性インキ41は、筆記
時のペン先5先端のボール51の回転による剪断力によ
ってインキ粘度が低下され、ペン先5先端から円滑に吐
出される。
【0024】前記剪断減粘性を示す水性インキ41によ
って、インキの逆流の防止、ペン先からのインキの過剰
流出や垂れ下がりの防止、及び円滑なインキ吐出性を得
るのに、より一層、有利となる。
【0025】その他:前記出没機構6は、操作方法の
タイプとしては、例えば、ノック式、回転式、スライド
式等が挙げられる。また、前記出没機構6に、ペン先5
を突出させたままポケット等に差し入れて衣類を汚す事
故を防止するために、クリップ22がポケット等に差し
込まれた際、ペン先5の突出状態を解除するセーフティ
機構をクリップ22に付加することもできる。
【0026】前記クリップ22は、軸筒2と一体に形成
したり、または別部材の取り付けにより構成できる。前
記クリップ22の材質は、合成樹脂又は金属のいずれで
あってもよい。
【0027】前記ペン先5は、ボール51を先端に回転
可能に抱持するボールペンチップであり、ボール受け座
の形成方法のタイプとしては、金属パイプの側壁を内方
へ押圧変形させる塑性加工により得るタイプ、あるいは
金属材料の切削加工により得るタイプ等を挙げることが
できる。
【0028】前記レフィル3は、少なくともペン先5と
インキ収容筒4とからなる。前記インキ収容筒4の先端
には、ペン先5が直接、固着されたり、あるいはインキ
収容筒4の先端に、ホルダー等の別部材を介して固着さ
れる。また、前記インキ収容筒4は、後端が開口し、さ
らにその後端に通気孔44aを備えた尾栓44を取り付
けることもできる。それにより、インキ41及び追従体
42の漏出事故をより一層、防止できる。
【0029】前記追従体42は、インキ収容筒4内面を
液密摺動するものであり、具体的には、高粘度流体(例
えば、ワセリン、シリコンオイル、シリコングリス、α
オレフィンコオリゴマー、ポリブテン等からなるも
の)、固形物、あるいは前記高粘度流体と前記固形物と
の併用したもの等が適宜採用される。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て説明する。
【0031】図1〜図5に本発明の一実施例を示す。本
実施例のボールペン1は、軸筒2と、該軸筒2内に収容
されたレフィル3と、該レフィル3のペン先5を軸筒2
の先端孔21より出没自在にさせる出没機構6とを備え
る。
【0032】・軸筒:軸筒2は、その前端にペン先5が
突出可能な先端孔21を、その後端外面にクリップ22
を、一体に設けた合成樹脂の一体成形体である。尚、こ
れ以外にも、前記先端孔21、及び前記クリップ22
を、別部材として軸筒2に取り付ける構成としてもよ
い。
【0033】・レフィル:前記レフィル3は、ペン先5
と、該ペン先5の後端を保持し、インキ収容筒4先端開
口部に固着されるペン先ホルダー43と、内部に剪断減
粘性を示す油性又は水性インキ41と追従体42を収容
したインキ収容筒4と、インキ収容筒4の後端開口部に
固着された尾栓44とからなる。また、前記追従体42
は、高粘度流体(例えば、シリコンオイル)からなり、
前記インキ41の後側界面に接触配置される。また、前
記インキ41は、油性インキの場合、着色剤、有機溶
剤、樹脂、剪断減粘性付与剤等からなり、粘度6000
mPa・s〜 8000mPa・sに設定され、水性イ
ンキの場合、水、水溶性有機溶剤、着色剤、樹脂、潤滑
剤、剪断減粘性付与剤等からなり、粘度1000mPa
・s〜10000mPa・sに設定される。
【0034】・ペン先:ペン先5は、ステンレス鋼製の
パイプからなり、先端から順に、小径部52と、テーパ
部53と、大径部54とが塑性加工により一体に連設さ
れてなる。前記小径部52、テーパ部53及び大径部5
4は均一の肉厚を備える。
【0035】前記小径部52には、先端にボール抱持部
が形成され、そこに外径0.3mmの超硬合金製のボー
ル51が回転可能に抱持される。前記ボール抱持部は、
小径部52の先細状先端を径方向内方へ変形した口元
と、前記口元より僅かに後方の小径部52の周壁の複数
箇所を径方向内方へ窪ませて形成した複数の内方突起よ
りなるボール受け座とからなる。前記口元は、ボール5
1の外径より僅かに小さい内径のペン先先端孔を備え
る。
【0036】・尾栓:前記インキ収容筒4の後端開口部
には、後方より前方へ順に鍔部と、拡径部と、縮径部と
が一体に連設された尾栓44が取り付けられる。前記鍔
部は、インキ収容筒4後端と当接され、前記拡径部は、
インキ収容筒4内面に圧入され、さらに、前記縮径部外
面と前記インキ収容筒4内面との間には、環状空間44
bが形成される。前記環状空間44bによって、インキ
41、及び追従体42を構成する高粘度流体が後方へ逆
流した際、該インキ41及び高粘度流体が一時的に保持
され、外部への流出が阻止される。また、前記尾栓44
は、軸心に通気孔44aが貫設され、インキ収容筒4内
部と外気とが、前記通気孔44aと、前記軸筒2の先端
孔21又は軸筒2後端開口部とを介して連通される。
【0037】・出没機構:前記出没機構6は、従来公知
の回転カムを用いたノック式機構であり、軸筒2内に配
置された円筒状のカム本体7と、該カム本体7内のカム
部と係合し且つレフィル3後端と当接する回転部材8
と、該回転部材8と係合し且つ軸筒2後端より突出する
ノック部材9と、軸筒2内に収容され且つレフィル3を
後方へ付勢する弾発部材10(例えば、コイルスプリン
グ)とからなる。また、前記出没機構6は、ペン先突出
操作、及びペン先没入操作の両操作が、ノック部材9を
前方へ押圧するダブルノック式である。
【0038】・カム本体:図4(a)、(b)に示すよ
うに、前記カム本体7は、その内面に、前記回転部材8
が係合するカム部を備える。前記カム部は、前方へ突出
する鋸歯状のカム歯71と、該カム歯71間に形成した
三本の縦溝72とからなる。
【0039】・回転部材:図5(b)に示すように、前
記回転部材8は、長手方向に延びる三本の突条81を備
え、前記突条81の傾斜面状の後端部81aが、前記カ
ム本体7のカム歯71と係合されると共に、前記突条8
1の長手方向に延びる側面部81bが、前記カム本体7
の縦溝72と係合する。また、前記回転部材8は、軸筒
2内の弾発部材10により、レフィル3と共に後方に付
勢されている。
【0040】・ノック部材:図5(a)に示すように、
前記ノック部材9は、前端に鋸歯状のカム歯91を備え
る。前記カム歯91は、少なくとも、ノック操作時、前
記回転部材8の突条81の傾斜面状の後端部81aと係
合可能である。
【0041】・突出操作:ペン先5を没入状態から突出
状態にする際、軸筒2後端より突出のノック部材9の後
端部を前方へ押圧操作する。このとき、ノック部材9先
端のカム歯91と、レフィル3後端に当接する回転部材
8に形成した突条81の傾斜面状の後端部81aとが係
合する。そのため、前記押圧操作と同時に、回転部材8
が、その突条81の側面部81bをカム本体7の縦溝7
2内を前方に摺動させながら、前方に移動される。その
後、前記突条81が前記縦溝72から前方に抜け出し、
回転部材8が回転方向にフリーとなる。この時、ノック
部材9のカム歯91と回転部材8の後端部81aとの係
合によって、回転部材8が回転方向に僅かに送られるた
め、突条81の後端部81aがカム本体7のカム歯71
と係止される。前記回転部材8の前方移動に伴って、レ
フィル3が、弾発部材10の前方付勢に抗して前方に押
圧され、軸筒2の先端孔21から前方にペン先5が突出
される。前記突条81の後端部81aとカム本体7のカ
ム歯71との係止によって、ペン先突出状態が維持され
る。
【0042】・没入操作:ペン先5を突出状態から没入
状態にする際、前記突出操作同様、軸筒2後端より突出
のノック部材9の後端部を前方へ押圧操作する。このと
き、ノック部材9の先端のカム歯91と、レフィル3後
端に当接する回転部材8に形成した突条81の傾斜面状
の後端部81aとが係合する。そのため、前記押圧操作
と同時に、回転部材8が回転方向に僅かに送られ、突条
81の後端部81aとカム本体7のカム歯71との係合
が解除される。前記回転部材8は、レフィル3を介して
弾発部材10により後方へ付勢されているため、前記突
条81の後端部81aとカム本体7のカム歯71との係
合解除と同時に、突条81の縦溝72に沿った後方移動
に伴い、回転部材8が後方に移動される。即ち、レフィ
ル3が後方に移動され、先端孔21より前方に突出のペ
ン先5が軸筒2内に没入される。
【0043】
【発明の効果】本発明ボールペンは、請求項1の構成に
より、複雑な構造を不要とした簡易構造にもかかわらず
インキの乾燥、インキの過剰流出、インキの垂れ下が
り、及びインキの逆流を十分抑止し、長期にわたり円滑
なインキ出が可能となり、さらに、筆跡が細く手帳等の
細部の筆記に最適となる。
【0044】本発明ボールペンは、請求項2の構成によ
り、より一層、円滑なインキ出が可能となると同時に、
インキの過剰流出、インキの垂れ下がり、及びインキの
逆流を、より一層、抑止できる。
【0045】本発明ボールペンは、請求項3の構成によ
り、手帳等と共に携帯するのに非常に便利である。
【0046】本発明ボールペンは、請求項4の構成によ
り、軸筒内へのレフィルの没入時の衝撃や、落下時のシ
ョックによって、インキの逆流を十分抑止できる。
【0047】本発明ボールペンは、請求項5の構成によ
り、レフィルを後方へ勢いよくリターンさせることがな
くなり、その結果、リターンによる衝撃によってインキ
を逆流させてペン先から空気を侵入させることが、より
一層、防止される。
【0048】本発明ボールペンは、請求項6の構成によ
り、より一層、円滑なインキ出が可能となると同時に、
インキの過剰流出、インキの垂れ下がり、及びインキの
逆流を、より一層、抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のペン先突出状態を示す縦断
面図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】図1のペン先没入状態を示す縦断面図である。
【図4】(a)は図1のカム本体の拡大図であり、
(b)は前記(a)のB−B線断面図である。
【図5】(a)は図1のノック部材の拡大図であり、
(b)は図1の回転部材の拡大図である。
【符号の説明】
1 ボールペン 2 軸筒 21 先端孔 22 クリップ 3 レフィル 4 インキ収容筒 41 インキ 42 追従体 43 ペン先ホルダー 44 尾栓 44a 通気孔 44b 環状空間 5 ペン先 51 ボール 52 小径部 53 テーパ部 54 大径部 6 出没機構 7 カム本体 71 カム歯 72 縦溝 8 回転部材 81 突条 81a 後端部 81b 側面部 9 ノック部材 91 カム歯 10 弾発部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸筒に配備された出没機構の操作によっ
    て、軸筒内に収容されたレフィルのぺン先を軸筒の先端
    孔から出没自在にさせたボールペンであって、前記レフ
    ィルが、先端に外径0.25mm〜0.45mmのボー
    ルを回転可能に抱持したペン先と、該ペン先を先端に備
    え、内部に粘度1000mPa・s〜10000mPa
    ・sのインキを収容したインキ収容筒とからなることを
    特徴とするボールペン。
  2. 【請求項2】前記インキが剪断減粘性を示す油性インキ
    である請求項1記載のボールペン。
  3. 【請求項3】前記軸筒外面にクリップを備えた請求項1
    又は2記載のボールペン。
  4. 【請求項4】前記インキ収容筒内のインキの後端にイン
    キ消費に伴い前進する追従体を設けてなる請求項1、2
    又は3記載のボールペン。
  5. 【請求項5】前記出没機構が、軸筒後端より突出したノ
    ック部材を、前方へ押圧することよってペン先の突出状
    態を解除させるタイプである請求項1、2、3又は4記
    載のボールペン。
  6. 【請求項6】前記インキが剪断減粘性を示す水性インキ
    である請求項1、3、4又は5記載のボールペン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004202853A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Pentel Corp ボールペン
JP2005014552A (ja) * 2003-06-30 2005-01-20 Pentel Corp ボールペンチップ及び、そのボールペンチップを取り付けた複合筆記具
CN102935774A (zh) * 2012-04-09 2013-02-20 吴和岭 自来水珠芯钢笔

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