JPH11308126A - 無線装置、無線装置における送信電力制御方法および記録媒体 - Google Patents

無線装置、無線装置における送信電力制御方法および記録媒体

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JPH11308126A
JPH11308126A JP10799198A JP10799198A JPH11308126A JP H11308126 A JPH11308126 A JP H11308126A JP 10799198 A JP10799198 A JP 10799198A JP 10799198 A JP10799198 A JP 10799198A JP H11308126 A JPH11308126 A JP H11308126A
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control
power
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transmission
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敏男 小原
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03GCONTROL OF AMPLIFICATION
    • H03G3/00Gain control in amplifiers or frequency changers
    • H03G3/20Automatic control
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    • H03G3/3036Automatic control in amplifiers having semiconductor devices in high-frequency amplifiers or in frequency-changers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広ダイナミックレンジかつ高リニアリティの
送信電力制御を要求される無線装置において、送信電力
調整時に要求される電力可変量精度の確保と送信電力の
絶対精度の確保とを両立する。 【解決手段】 送信すべき指定送信電力に基づき出力さ
れた送信信号を検波器19にて検波した検波値Dと、目
標値生成部18にて指定送信電力に基づき生成された電
力制御目標値Cとの差分により送信電力誤差Eを検出
し、ループゲイン設定部21で設定したフィードバック
ループのループゲインGと送信電力誤差Eとを乗算して
フィードバック補正値Fを算出する。これを基にフィー
ドバック量生成部23にてフィードバック量Hを生成し
て、送信電力制御を行う。ループゲインGは、フィード
バック補正値Fに基づく電力変化量が1回の制御単位当
たりの電力制御許容誤差に対して小さくなるように設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機のよう
な移動体通信を行う無線装置、無線装置における送信電
力制御方法および該送信電力制御方法を実行させるため
のプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に用いられている携帯電話機などの
移動体通信機器においては、情報伝送の際に基地局と移
動局との距離に応じて自らの送信電力を制御する機能が
搭載されている。複数の通信チャネルを多重化する多元
接続型の通信方式では、通信チャネル間の干渉を低減し
て周波数利用効率を向上させるために、基地局に到達す
る信号の電力を一定にする送信電力制御は必須のもので
ある。
【0003】特に、スペクトラム拡散技術を用いたCD
MA(Code Division Multiple Access :符号分割多元
接続)方式の移動体通信機器においては、電力の大きな
信号が小さな信号をマスクするいわゆる遠近問題が発生
する可能性が高く、他への干渉を最小限に抑える必要が
あるため、広ダイナミックレンジ(例えば70〜80d
B)かつ高リニアリティ(高線形性)の送信電力制御が
要求されている。次世代の移動体通信システムとして現
在検討されている広帯域CDMA(W−CDMA)方式
では、大電力時の送信電力の精度要求が高く、さらに高
精度の送信電力制御が要求される。
【0004】送信電力制御は、大きく2つに分けられ、
基地局から送られてくる信号の強度を移動局で測定し、
その測定結果を基に移動局の送信電力を調節する「開ル
ープ制御」と、移動局から送られた信号の強度を基地局
で測定し、その測定結果を基に送信電力制御用データを
基地局から移動局に送り、このデータにより移動局の送
信電力を調節する「閉ループ制御」とがある。現行の移
動体通信機器では、前述のような送信電力制御を行う際
に、移動局自身においてその送信電力が目標値に対し所
定の範囲以内に収まるようにする「電力精度補償制御」
は行わずに、送信電力許容上限値を超えないようにする
「リミッティング制御」のみを行うのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無線装置にあっては、広ダイナミックレンジかつ高
リニアリティ(高線形性)の送信電力制御を要求される
通信環境において、移動局より出力される送信電力を可
変制御する際、電力可変量精度(送信電力制御における
変化可能範囲に対する許容誤差)を保持したうえで送信
電力の絶対精度(電力制御目標値に対する許容誤差)を
確保することが難しく、最大電力設定時に電波法で規定
されている送信電力精度を満足することが困難になる場
合がある。また、移動局が基地局に最接近した場合には
他への干渉を増大させる可能性があり、移動局が基地局
と最も離れた場合には接続が切断されやすくなるため、
実運用上においても様々な不具合が生じるおそれがあ
る。
【0006】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たものであって、送信電力調整を行う際の電力可変量精
度を保持しつつ必要とされる送信電力の絶対精度を確保
でき、また、広ダイナミックレンジかつ高リニアリティ
の送信電力制御が要求される無線装置において、送信電
力を電力制御目標値に対して所定範囲内に収めることを
補償した送信電力精度補償機能を実現することができる
無線装置、無線装置における送信電力制御方法および記
録媒体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の無線装置は、請求項1に記載したよう
に、当該無線装置から送信すべき送信信号の送信電力を
指定する送信電力指定手段と、前記指定送信電力に基づ
き送信電力制御の基準値を生成する制御基準値生成手段
と、前記送信電力の制御タイミングを規定するタイミン
グ制御手段と、当該無線装置の送信信号を検波した検波
値と前記指定送信電力によって送信された時の送信信号
の検波値との差分により誤差を検出する誤差検出手段
と、前記検出された誤差に所定ゲインを乗算して補正値
を求めるゲイン乗算手段と、前記補正値に基づき制御量
を生成する制御量生成手段と、前記送信電力制御の基準
値と前記制御量に基づき、前記制御タイミングで送信電
力増幅における利得を再設定して送信電力を調整する電
力調整手段と、を有し、前記所定ゲインは、前記制御量
に基づき調整される送信電力の変化量が前記基準値に基
づき調整される送信電力の変化量に対して要求される許
容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする。
【0008】また、好ましくは請求項2に記載したよう
に、前記制御量生成手段は、前記制御タイミングに従っ
て行われる1回の制御単位ごとの前記補正値を加算して
制御量を生成するものであり、前記所定ゲインは、前記
制御量に基づき調整される1回の制御単位分の送信電力
の変化量が、前記基準値に基づき調整される送信電力の
変化量に対して要求される許容範囲より小さくなるよう
に設定されるものである。
【0009】また、請求項3に記載の無線装置は、請求
項2において、前記制御量生成手段は、前記送信信号の
送信電力が所定電力以下になったときに、前記1回の制
御単位分の送信電力の変化量が前記基準値に基づき調整
される送信電力の変化量に対して要求される許容範囲よ
り小さくなる所定値を、前記1回の制御単位ごとに減算
して制御量を生成するものである。
【0010】また、請求項4に記載の無線装置は、請求
項1または2において、前記補正値が一定となるよう
に、前記誤差検出手段によって検出された誤差に基づき
前記所定ゲインを可変設定するゲイン可変設定手段を有
するものである。
【0011】また、請求項5に記載の無線装置は、請求
項1または2において、前記電力調整手段における利得
制御の直線性歪みが補償されるように、前記送信電力指
定手段によって指定された指定送信電力に基づき前記所
定ゲインを可変設定するゲイン可変設定手段を有するも
のである。
【0012】また、請求項6に記載の無線装置は、請求
項1または2において、前記基準値に基づき調整される
送信電力の変化量に対して要求される許容範囲の度合い
に応じた送信モード毎に前記所定ゲインを設定するゲイ
ン設定手段と、前記送信モードを判定する送信モード判
定手段と、前記判定された送信モードに応じた所定ゲイ
ンを前記ゲイン設定手段から選択する選択手段と、を有
するものである。
【0013】本発明の無線装置における送信電力制御方
法は、請求項7に記載したように、当該無線装置から送
信すべき送信信号の送信電力を指定する送信電力指定ス
テップと、前記指定送信電力に基づき送信電力制御の基
準値を生成する制御基準値生成ステップと、当該無線装
置の送信信号を検波した検波値と前記指定送信電力によ
って送信された時の送信信号の検波値との差分により誤
差を検出する誤差検出ステップと、前記検出された誤差
に所定ゲインを乗算して補正値を求めるゲイン乗算ステ
ップと、前記補正値に基づき制御量を生成する制御量生
成ステップと、前記送信電力制御の基準値と前記制御量
に基づき、所定の制御タイミングで送信電力増幅におけ
る利得を再設定して送信電力を調整する電力調整ステッ
プと、を有し、前記所定ゲインは、前記制御量に基づき
調整される送信電力の変化量が前記基準値に基づき調整
される送信電力の変化量に対して要求される許容範囲内
に収まるように設定されることを特徴とする。
【0014】また、好ましくは請求項8に記載したよう
に、前記制御量生成ステップは、前記制御タイミングに
従って行われる1回の制御単位ごとの前記補正値を加算
して制御量を生成するものであり、前記所定ゲインは、
前記制御量に基づき調整される1回の制御単位分の送信
電力の変化量が、前記基準値に基づき調整される送信電
力の変化量に対して要求される許容範囲より小さくなる
ように設定されるものである。
【0015】また、請求項9に記載の送信電力制御方法
は、請求項8において、前記制御量生成ステップは、前
記送信信号の送信電力が所定電力以下になったときに、
前記1回の制御単位分の送信電力の変化量が前記基準値
に基づき調整される送信電力の変化量に対して要求され
る許容範囲より小さくなる所定値を、前記1回の制御単
位ごとに減算して制御量を生成するものである。
【0016】また、請求項10に記載の送信電力制御方
法は、請求項7または8において、前記補正値が一定と
なるように、前記誤差検出ステップによって検出された
誤差に基づき前記所定ゲインを可変設定するゲイン可変
設定ステップを有するものである。
【0017】また、請求項11に記載の送信電力制御方
法は、請求項7または8において、前記電力調整ステッ
プにおける利得制御の直線性歪みが補償されるように、
前記送信電力指定ステップによって指定された指定送信
電力に基づき前記所定ゲインを可変設定するゲイン可変
設定ステップを有するものである。
【0018】また、請求項12に記載の送信電力制御方
法は、請求項7または8において、前記基準値に基づき
調整される送信電力の変化量に対して要求される許容範
囲の度合いに応じた送信モード毎に前記所定ゲインを設
定するゲイン設定ステップと、前記送信モードを判定す
る送信モード判定ステップと、前記判定された送信モー
ドに応じた所定ゲインを前記ゲイン設定ステップで設定
されたものから選択する選択ステップと、を有するもの
である。
【0019】本発明に係るコンピュータにより読み取り
可能な記録媒体は、請求項13に記載したように、請求
項7、8、9、10、11または12に記載の無線装置
における送信電力制御方法をコンピュータに実行させる
ためのプログラムとして記憶したものである。
【0020】また、本発明の請求項14に係る送信電力
制御方法は、移動体通信を行う無線装置から出力される
送信信号の送信電力を制御する方法であって、当該無線
装置から送信すべき送信電力に相当する電力制御目標値
と実際の送信電力検出値との誤差に基づく制御量を、送
信電力を調整する電力調整手段に帰還するフィードバッ
クループによって、送信電力のフィードバック制御を行
うフィードバック制御ステップを有し、前記フィードバ
ック制御ステップにおいて、前記フィードバックループ
のループゲインを1以下に設定して前記誤差に乗算する
ことにより、所定の制御タイミングで行われる1回の制
御単位当たりの電力調整量許容範囲に対して小さい値を
補正値として算出し、この補正値に基づき前記制御量を
生成して前記電力調整手段に帰還することを特徴とす
る。
【0021】また、本発明の請求項15に係る送信電力
制御方法は、移動体通信を行う無線装置から出力される
送信信号の送信電力を制御する方法であって、当該無線
装置から送信すべき送信電力に相当する電力制御目標値
と実際の送信電力検出値との誤差に基づく制御量を、送
信電力を調整する電力調整手段に帰還するフィードバッ
クループによって、送信電力のフィードバック制御を行
うフィードバック制御ステップを有し、前記フィードバ
ック制御ステップにおいて、前記フィードバックループ
のループゲインを1以下に設定して前記誤差に乗算する
ことにより、所定の制御タイミングで行われる1回の制
御単位当たりの電力調整量許容範囲に対して小さい値を
前記補正値として算出する補正値算出ステップと、前記
1回の制御単位分の前記補正値を制御単位ごとに加算し
たものを制御量とする制御量生成ステップと、前記制御
量を前記電力調整手段に帰還して送信電力を調整する電
力調整ステップと、を有するものである。
【0022】本発明の請求項1に係る無線装置、請求項
7に係る送信電力制御方法および請求項13に係る記録
媒体では、当該無線装置の送信信号を検波した検波値
と、送信すべき指定送信電力で送信された時の送信信号
の検波値との差分により誤差を検出し、この誤差に所定
ゲインを乗算して補正値を求め、補正値に基づき制御量
を生成する。このとき、所定ゲインを、制御量に基づき
調整される送信電力の変化量が、指定送信電力に基づき
生成した送信電力制御の基準値に基づき調整される送信
電力の変化量に対して要求される許容範囲内に収まるよ
うに設定する。そして、この制御量と送信電力制御の基
準値とに基づき、所定の制御タイミングで送信電力増幅
における利得を再設定して送信電力を調整する。このよ
うに、補正値を求める際の所定ゲインを設定することに
より、送信電力は、常に要求される変化量の許容範囲内
で調整されるため、送信電力制御特性の線形性が保たれ
たまま、所定の送信電力の絶対精度が確保される。
【0023】また、好ましくは、請求項2に係る無線装
置、請求項8に係る送信電力制御方法および請求項13
に係る記録媒体のように、所定の制御タイミングに従っ
て行われる1回の制御単位において、制御量に基づく送
信電力の変化量が基準値に基づく送信電力の変化量に対
して要求される許容範囲より小さくなるように所定ゲイ
ンを設定して、1回の制御単位ごとの補正値を加算して
制御量を生成し、この制御量を用いて送信電力を調整す
る。このように、1回の制御単位ごとの補正値を加算し
ていった制御量を用いて送信電力を調整することによ
り、送信電力は、要求される変化量の許容範囲内で徐々
に送信すべき指定送信電力に近づくように調整され、所
定の送信電力の絶対精度が確保される。
【0024】本発明の請求項3に係る無線装置、請求項
9に係る送信電力制御方法および請求項13に係る記録
媒体では、送信信号の送信電力が所定電力以下となって
送信信号の検波値が十分に得られなくなったときに、1
回の制御単位分の送信電力の変化量が基準値に基づき調
整される送信電力の変化量に対して要求される許容範囲
より小さくなる所定値、すなわち、検出された誤差に所
定ゲインを乗算して求めた補正値と略同等の値を、1回
の制御単位ごとに減算して制御量を生成する。このよう
に、送信信号の検波値の検出範囲外においては、送信電
力が要求される変化量の許容範囲内で調整されるように
しながら、制御量を徐々に初期状態に戻すことにより、
再度送信信号の検波値の検出範囲内となったときにスム
ーズに補正値に基づく送信電力調整動作に移行できるよ
うになる。
【0025】本発明の請求項4に係る無線装置、請求項
10に係る送信電力制御方法および請求項13に係る記
録媒体では、検出された誤差の値に基づいて所定ゲイン
を可変設定し、誤差に所定ゲインを乗算した後の補正値
が一定となるようにする。これにより、送信電力は、現
在の誤差に関わらず一定の補正値に基づいて要求される
変化量の許容範囲内で調整されるため、より高速に送信
すべき指定送信電力に収束し、送信電力の絶対精度が向
上する。
【0026】本発明の請求項5に係る無線装置、請求項
11に係る送信電力制御方法および請求項13に係る記
録媒体では、送信電力指定手段によって指定された指定
送信電力に基づき、予め設定された電力調整手段(電力
調整ステップ)における利得制御の特性情報を用いて所
定ゲインを可変設定し、利得制御の直線性歪みを補償す
る。これにより、送信電力の大小に関わらず指定送信電
力に対して出力される送信電力の線形性が保たれ、送信
電力制御特性の線形性がより高精度に確保される。
【0027】本発明の請求項6に係る無線装置、請求項
12に係る送信電力制御方法および請求項13に係る記
録媒体では、送信電力の変化量に対して要求される許容
範囲の度合いに応じた送信モード毎に所定ゲインを設定
し、装置の動作状況等により送信モードを判定して所定
ゲインを選択的に設定する。例えば変化量の許容範囲が
比較的大きいような送信モードでは、所定ゲインを大き
く設定して1回の制御単位当たりの補正値に基づく制御
量を大きくすることにより、送信電力はより高速に送信
すべき指定送信電力に収束する。このように、要求され
る送信電力の変化量の許容範囲が異なる複数の送信モー
ドに対応して、より適切な送信電力制御がなされる。
【0028】また、本発明の請求項14および15に係
る送信電力制御方法では、送信すべき送信電力に相当す
る電力制御目標値と実際の送信電力検出値との誤差にフ
ィードバックループのループゲインを乗算して補正値を
算出し、この補正値に基づく制御量を送信電力を調整す
る電力調整手段に帰還してフィードバック制御を行う。
より具体的には、所定の制御タイミングで行われる1回
の制御単位分の補正値を制御単位ごとに加算したものを
制御量とし、この制御量を電力調整手段に帰還する。こ
の際、フィードバックループのループゲインを1以下に
設定して、補正値を1回の制御単位当たりの電力調整量
許容範囲に対して小さい値とする。これにより、送信電
力は、常に要求される変化量の許容範囲内で調整される
ため、送信電力制御特性の線形性が保たれたまま、所定
の送信電力の絶対精度が確保される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の無線装置、無線装
置における送信電力制御方法および記録媒体の実施の形
態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形
態〕、〔第3の実施形態〕、〔第4の実施形態〕、〔第
5の実施形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。
なお、それぞれの実施形態の説明では、本発明に係る無
線装置および無線装置における送信電力制御方法につい
て詳述するが、本発明に係る記録媒体については送信電
力制御方法を実行するためのプログラムを記録した記録
媒体であることから、その説明は以下の送信電力制御方
法の説明に含まれるものである。
【0030】〔第1の実施形態〕図1は本発明の第1の
実施形態に係る無線装置の送信電力制御部を中心とした
構成を示す構成図である。本実施形態の無線装置は、例
えばセルラー通信システムの基地局或いは移動局を構成
する移動体通信機器等に設けられ、伝送情報を含む信号
を電力増幅して通信相手に対して送信を行うものであ
る。本実施形態では移動局を具体的に採り上げ、該移動
局における無線装置の送信電力制御について説明する
が、これに限定されることなく、例えば基地局に適用す
ることも可能である。
【0031】図1において、本実施形態の無線装置は、
基本的な送信系として、伝送情報を含む送信信号を変調
する信号変調部11と、送信信号の送信電力増幅利得を
可変制御する可変利得回路(AGC)12と、前記変調
した送信信号を電力増幅して出力する電力増幅器13
と、前記電力増幅した送信電力の出力の一部を取り出す
方向性結合器14と、前記電力増幅した送信信号を放射
する送信アンテナ15を有している。
【0032】また同図において、本実施形態の無線装置
は、送信電力制御を行うためのフィードバックループを
形成する制御系を備えており、該制御系として、送信電
力指定部16、制御基準値生成部17、目標値生成部1
8、検波器19、誤差検出部20、ループゲイン設定部
21、ループゲイン乗算部22、フィードバック量生成
部23、制御変数加算部24、タイミング制御部25お
よびラッチ26を有している。
【0033】送信電力指定部16は特許請求の範囲にい
う送信電力指定手段に該当し、基地局から送られる送信
電力制御用データなどを基に送信すべき電力制御目標と
なる送信電力指定情報Aを出力する。また、タイミング
制御部25はタイミング制御手段に該当し、送信電力の
制御タイミングを規定すべく1回のフィードバック制御
(以下、1制御ステップと称し特許請求の範囲にいう1
回の制御単位に該当する)のタイミング制御信号を生成
する。また、制御基準値生成部17は制御基準値生成手
段に該当し、送信電力指定部16からの送信電力指定情
報Aを受けて送信電力制御の基準値Bを生成する。つま
り、送信電力制御基準値Bは1回のフィードバック制御
で可変利得回路12に供給する制御信号の基準値であ
る。
【0034】また、目標値生成部18、検波器19およ
び誤差検出部20は誤差検出手段に該当し、方向性結合
器14の出力を検波器19によって検波した検波値D
と、目標値生成部18によって生成された送信電力指定
情報Aに基づく誤差検出用の電力制御目標値Cとの差分
を誤差検出部20によって求め、送信電力誤差Eを検出
するものである。なお、電力制御目標値Cは、制御目標
となる指定送信電力によって送信された時の送信信号の
検波値であり、予め指定送信電力毎に測定された検波値
をテーブル等で目標値生成部18内に保持しておき、送
信電力指定情報Aに基づき該テーブルを参照して検波値
が出力される。
【0035】また、ループゲイン設定部21およびルー
プゲイン乗算部22はゲイン乗算手段に該当し、ループ
ゲイン設定部21によって設定されたフィードバックル
ープのループゲインGと、誤差検出部20の出力である
送信電力誤差Eとをループゲイン乗算部22により乗算
して、補正値に該当するフィードバック補正値Fを算出
するものである。また、フィードバック量生成部23は
制御量生成手段に該当し、フィードバック補正値Fに基
づいて制御量に該当するフィードバック量Hを生成す
る。
【0036】なお、ループゲイン設定部21において、
ループゲインGは、フィードバック量Hに基づき調整さ
れる送信電力の変化量が送信電力制御基準値Bに基づき
調整される送信電力の変化量に対して要求される許容範
囲内に収まるように設定されるが、この設定手法が本実
施形態の無線装置の特徴となる点である。
【0037】さらに、制御変数加算部24、ラッチ2
6、可変利得回路12および電力増幅器13は電力調整
手段に該当し、制御変数加算部24によって送信電力制
御基準値Bとフィードバック量Hを加算し、該加算結果
をラッチ26に保持した後、タイミング制御部25で生
成されるタイミング制御信号でラッチ26の内容を可変
利得回路12に供給して、電力増幅器13の送信電力増
幅における利得を再設定して送信電力を調整するもので
ある。
【0038】なお、送信電力指定部16、制御基準値生
成部17、目標値生成部18およびループゲイン設定部
21の各機能ブロックは、マイクロプロセッサ(MP
U)等によって構成され、送信電力制御部における一連
の動作制御は該MPU上で実行されるソフトウェアプロ
グラムにより実現される。
【0039】次に、以上のように構成された送信電力制
御部の動作を説明する。図2は本実施形態の無線装置に
おける送信電力制御方法を示すフローチャートである。
また、図3は送信電力が増加するように制御した時の送
信電力設定値(送信電力指定情報に対応する)と送信出
力電力との関係を示す説明図、図4は図3の一部を拡大
した動作説明図、図5は送信電力増加制御を連続して行
う場合の動作説明図、さらに、図6はループゲインの設
定方法の一例を説明する図である。
【0040】例えばCDMA方式の移動体通信機器で
は、広ダイナミックレンジかつ高リニアリティ(高線形
性)の送信電力制御が望まれており、送信電力を増減す
る際には線形的な電力制御を広い範囲において行う必要
がある。特に、次世代移動通信システムにおいて注目さ
れている広帯域CDMA(W−CDMA)方式では、全
域にわたって所定の送信電力絶対精度が要求され、大電
力時においてはさらに高い精度が要求される。ここで、
「送信電力絶対精度」は、電力制御目標値Cに対する許
容誤差である。
【0041】以下の説明では、最大送信出力電力を0.
3Wとし、70dBの範囲で送信電力制御を行う場合を
例示する。このときの送信電力絶対値の許容上限は例え
ば0.3W+20%、すなわち+25.58dBmとな
る。送信電力絶対精度(電力制御目標値に対する許容誤
差)は、大電力(+20dBm以上)においては±2d
B、これより小さい電力(+20dBm以下)において
は±4dBとする。また、送信電力制御のリニアリティ
(線形性)としては、1制御ステップ当たり1dBずつ
送信電力を可変させ、±0.5dBの電力可変量精度
(送信電力制御における変化可能範囲に対する許容誤
差)を確保するようにする。
【0042】またここでは、移動局が基地局から遠ざか
っていく場合のように、一様に送信出力電力を増加させ
ていく場合の動作を説明する。移動局の無線装置では、
周囲温度変化、送信周波数、電源電圧変動、経年変化な
どにより送信電力増幅系全体の特性が変化し、実際の出
力電力値と指定した電力値との間に誤差が生じることが
ある。図5は、時刻t=0から送信を開始し、送信電力
絶対精度の上限及び下限まで電力誤差が生じた状態か
ら、1制御ステップ期間T(例えばT=0.625m
s)毎に1dB増加させる送信電力増加制御を連続して
行う場合を示したものである。
【0043】送信電力制御の際には、まず、送信電力指
定部16から制御線が接続されている各ブロックに送信
すべき電力制御目標となる送信電力指定情報Aを出力す
る(ステップS1)。この送信電力指定情報Aを受け
て、制御基準値生成部17では1制御ステップの送信電
力制御基準値Bを生成し、目標値生成部18では電力精
度補償の収束目標となる電力制御目標値Cを生成する
(ステップS2)。送信電力制御基準値Bは、送信電力
指定情報Aで指示された送信出力電力(図4に示す送信
電力理想値)を得るために可変利得回路12へ供給する
制御信号の基準値であり、図4の横軸の送信電力設定値
と同等である。また、電力制御目標値Cは、前記指示さ
れた送信出力電力が得られた時の検波器19の出力値で
ある。
【0044】一方、信号変調部11にて変調された送信
信号は、可変利得回路12で再設定された利得により電
力増幅器13において電力増幅される。このとき、可変
利得回路12によって送信電力増幅系の利得制御がなさ
れるが、初期状態ではフィードバック量生成部23がリ
セットされており、送信電力制御基準値Bがそのまま電
力制御値Iとして制御変数加算部24およびラッチ26
を介して可変利得回路12に供給され、電力増幅におけ
る利得が調整される。そして、変調された送信信号は電
力増幅器13にて電力増幅された後、方向性結合器14
を介して送信電力出力端である送信アンテナ15より空
間に放射される。
【0045】信号送信時には、方向性結合器14によっ
て送信信号の送信電力が一定の減衰量で検出されて検波
器19にて検波される。そして、誤差検出部20におい
て検波器19の出力の検波値Dと目標値生成部18の出
力の電力制御目標値Cとが比較、減算され、電力制御目
標値Cに対する現在の送信電力誤差Eが検出される(ス
テップS3)。また、ループゲイン設定部21において
1制御ステップ当たりの電力可変量が適切な値(1±
0.5dB)となるようなループゲインGが設定されて
格納されており、ループゲイン乗算部22によって現在
の送信電力誤差EとループゲインGとが乗算される(ス
テップS4)。
【0046】ここで、図6に基づいてループゲインGの
設定方法の一例を説明する。本実施形態では、前述した
ように1dBの電力変化に対して電力制御許容誤差±
0.5dBを満たすようにした状態で、送信電力のフィ
ードバック制御を行うために、ループゲインGをG≪1
としてフィードバック補正値Fを1制御ステップ当たり
の電力可変量に対して十分小さくし、制御ステップ毎に
徐々に制御目標値に近づくようにする。(送信電力誤差
E)×(ループゲインG)=(フィードバック補正値
F)であるので、例えば、送信電力絶対精度に基づく電
力誤差最大値Emaxを4dB、フィードバック補正値の
最大値Fmax が0.5dBよりも小さくなる(Fmax ≪
0.5)ように0.2dBとすると、ループゲインG
は、Emax ×G=Fmax から、G=Fmax /Emax =
0.05となる。
【0047】前記ループゲイン乗算部22から出力され
るフィードバック補正値Fは、フィードバック量生成部
23において1制御ステップ分ずつ加算されていき、こ
の加算した値がフィードバック量Hとして制御変数加算
部24へ出力される(ステップS5)。そして、制御変
数加算部24において送信電力制御基準値Bとフィード
バック量Hとが加算され(ステップS6)、加算後の電
力制御値Iがラッチ26を介して可変利得回路12に入
力される。なおこの時、タイミング制御部25において
予め設定された1制御ステップに相当する期間ごとにタ
イミング制御信号が出力され、ラッチ26により1制御
ステップ期間ずつ制御変数加算部24の出力が保持され
る。可変利得回路12では、ラッチ26からの入力値に
基づいて増幅利得が可変される(ステップS7)。その
後、電力増幅器13にて送信信号が電力増幅され(ステ
ップS8)、方向性結合器14を介して送信アンテナ1
5より出力される(ステップS9)。
【0048】以上説明したフィードバック制御処理(ス
テップS1〜S9)を繰り返すことにより、送信電力誤
差Eが徐々に小さくなって制御目標値に近づいていき、
送信電力指定情報に対応する所定の送信出力電力を得る
ことができる(図5参照)。本実施形態では、1制御ス
テップ毎に少量のフィードバック補正値Fを加算してい
った値をフィードバック量Hとして帰還することによ
り、図4中斜線で示した電力可変量精度の許容範囲を超
えないようにしつつ、フィードバック制御を行うことが
できる。すなわち、1制御ステップで1度に制御目標値
まで可変させるのではなく、複数の制御ステップで徐々
に制御目標値に近づくようにすることにより、送信電力
制御における高リニアリティを確保し、かつ、所望の送
信電力絶対精度を得ることが可能となる。
【0049】一般に、送信出力の電力可変量精度が高度
に要求される通信システムにおいて、上記のようなフィ
ードバックループにより移動局自身において送信電力制
御を行う場合、1制御ステップ当たりの電力可変量が大
きいと電力可変量精度を満足できなくなってしまう。こ
れに対し、本実施形態では、1制御ステップのフィード
バック補正値が電力可変量精度の許容範囲の幅に対して
十分小さくなるようにループゲイン設定部21によって
ループゲインを設定することにより、1制御ステップ当
たりの電力可変量を適切な値に保持することができ、電
力可変量精度を満足しかつ送信電力絶対精度が得られる
送信電力制御方法を実現している。
【0050】以上のように本実施形態によれば、1制御
ステップ当たりの電力可変量が常に電力可変量精度の許
容範囲内に収まるように、ループゲインの設定により1
制御ステップのフィードバック補正値を小さくすること
によって、電力可変量精度を満足したうえで送信電力精
度補償のフィードバック制御を実現することができ、送
信出力の絶対精度の確保が可能となる。特に、本実施形
態では大電力出力時においても高い送信電力絶対精度を
維持できる。
【0051】〔第2の実施形態〕図7は本発明の第2の
実施形態に係る無線装置の送信電力制御部を中心とした
構成を示す構成図、図8はフィードバック量生成部の構
成を示す構成図である。第2の実施形態では、フィード
バック量生成部の構成を変更した例を示す。その他の部
分の構成および作用については第1の実施形態と同様で
あり、ここでは相違点のみを説明し、同一構成要素につ
いては同一符号を付して説明を省略する。
【0052】第2の実施形態のフィードバック量生成部
30は、送信電力指定部16からの送信電力指定情報A
2 に応じて、フィードバック量H2 の生成動作を切り換
えるように構成されている。本実施形態では、送信電力
が所定電力以下となった場合、すなわち、検波部19へ
の入力信号が所定値以下となって電力検出不可能となっ
た場合(電力検出範囲外)と、送信電力が所定電力以上
の場合(電力検出範囲内)とで動作を切り換える。
【0053】図8に示すように、フィードバック量生成
部30は、電力検出範囲内動作部31と、電力検出範囲
外動作部32と、これらの出力を選択的に切り換えるセ
レクタ33とを有して構成される。
【0054】電力検出範囲内動作部31は、フィードバ
ック量加算部34と、データ保持部35と、遅延器36
とを有して構成され、フィードバック量加算部34にお
いてループゲイン乗算部22からのフィードバック補正
値F2 と遅延器36の出力とを加算し、データ保持部3
5においてフィードバック量加算部34の出力を保持す
ると共に、このデータ保持部35の出力を遅延器36に
より1制御ステップの期間遅延してフィードバック量加
算部34に入力するようになっている。なお、第1の実
施形態のフィードバック量生成部23は、この電力検出
範囲内動作部31と同様に構成することができる。
【0055】電力検出範囲外動作部32は、減算量格納
部37と、フィードバック量減算部38と、データ保持
部35と、遅延器39とを有して構成され、減算量格納
部37において予め設定した所定値を減算量として格納
しておき、フィードバック量減算部38において遅延器
39の出力から減算量格納部37の減算量を減算し、デ
ータ保持部35においてフィードバック量減算部38の
出力を保持すると共に、このデータ保持部35の出力を
遅延器39により1制御ステップの期間遅延してフィー
ドバック量減算部38に入力するようになっている。
【0056】減算量格納部37に格納する減算量は、フ
ィードバック量H2 に基づき調整される送信電力の変化
量が送信電力制御基準値B2 に基づき調整される送信電
力の変化量に対して要求される許容範囲より小さくなる
ように、前述した1制御ステップ当たりの電力制御許容
誤差0.5dBより小さい値、例えば、ループゲイン乗
算後のフィードバック補正値と略同等の値である0.2
dBとする。なお、電力検出範囲内動作部31と電力検
出範囲外動作部32のデータ保持部35は、一つのレジ
スタ等からなるデータ保持手段を共有する構成としても
良い。
【0057】セレクタ33は、電力検出範囲内/外のし
きい値電力情報を格納しており、送信電力指定部16か
らの送信電力指定情報A2 に応じて、電力検出範囲内動
作部31または電力検出範囲外動作部32のいずれかの
出力を選択し、制御変数加算部24に出力するようにな
っている。
【0058】図7において、検波器19への入力信号が
十分に大きく、信号検出可能な範囲内である場合は、検
波器19から出力される検波値D2 として有効な検波信
号が得られるため、第1の実施形態と同様に、送信電力
誤差E2 に基づくフィードバック量H2 を生成して可変
利得回路12に帰還するフィードバック制御によって、
所定の送信電力が得られるように送信電力を調整するこ
とができる。しかしながら、広いダイナミックレンジに
対応して送信電力制御を行う場合、検波器19への入力
信号が小さく、信号検出可能な範囲を下回ることが考え
られる。この場合はフィードバック制御による送信電力
調整効果が無くなるため、フィードバック量H2 を初期
状態に戻す必要がある。これは再度電力検出範囲内とな
ったときにスムーズにフィードバック制御による送信電
力調整動作に移行可能とし、周囲温度などの動作条件が
変わっていても不具合が生じないようにするためであ
る。
【0059】次に、第2の実施形態に係る送信電力制御
部の動作を説明する。図9はフィードバック量生成部の
動作を示すフローチャート、図10は送信電力減少制御
を連続して行う場合の動作説明図である。ここでは、移
動局が基地局に近づいていく場合のように、一様に送信
出力電力を減少させていき、電力検出範囲内から電力検
出範囲外となった場合の動作を示す。
【0060】フィードバック量生成部30において、電
力検出範囲内動作部31にループゲイン乗算部22から
のフィードバック補正値F2 が入力され(ステップS1
1)、セレクタ33には送信電力指定部16からの送信
電力指定情報A2 が入力され、送信すべき出力電力値に
基づいて電力検出範囲内か否かの判断がなされる(ステ
ップS12)。ここで電力検出範囲内である場合は、電
力検出範囲内動作部31において入力したフィードバッ
ク補正値F2 を加算してデータ保持部35に保持し(ス
テップS13)、セレクタ33はこの電力検出範囲内動
作部31の出力を選択してフィードバック量H2 として
出力する(ステップS14)。なお初期状態では、デー
タ保持部35はリセット信号によりリセットされる。
【0061】一方、ステップS12で電力検出範囲外で
あると判断された場合は、電力検出範囲外動作部32に
おいて、データ保持部35に保持された値から減算量格
納部37に格納された減算量を減算し(ステップS1
5)、セレクタ33はこの電力検出範囲外動作部32の
出力を選択してフィードバック量H2 として出力する
(ステップS14)。
【0062】以上説明したフィードバック量生成処理
(ステップS11〜S15)を繰り返すことにより、電
力検出範囲外においてはデータ保持部35に保持された
フィードバック量H2 が徐々に減算されて初期状態に近
づいて行く(図10参照)。このとき、1制御ステップ
当たりの電力可変量が電力可変量精度の許容範囲内に収
まるよう送信電力制御が行われる。
【0063】このように本実施形態によれば、電力検出
範囲外においても1制御ステップ当たりの電力可変量が
常に電力可変量精度の許容範囲内に収まるようにするこ
とができ、送信電力制御における高リニアリティを確保
できる。
【0064】以下の第3ないし第5の実施形態では、ル
ープゲイン設定部の構成を変更した例を示す。
【0065】〔第3の実施形態〕図11は本発明の第3
の実施形態に係る無線装置の送信電力制御部を中心とし
た構成を示す構成図である。第3の実施形態では、誤差
検出部20の出力に応じてループゲインを可変させるル
ープゲイン可変設定部50が設けられている。その他の
部分の構成および作用については第1の実施形態と同様
であり、ここでは相違点のみを説明し、同一構成要素に
ついては同一符号を付して説明を省略する。
【0066】ループゲイン可変設定部50は、誤差検出
部20から出力される送信電力誤差E3 の大きさに応じ
て、ループゲインG3 を変更して出力し、ループゲイン
乗算部22で乗算した結果のフィードバック補正値F3
を一定に保つようにする。例えば送信電力制御によって
送信電力誤差E3 が小さくなるに従い、ループゲインG
3 を大きくする。このようにフィードバック補正値F3
を一定にすることにより、送信電力は、指定送信電力と
の誤差の大きさに関わらず常に一定のフィードバック補
正値に基づいて電力可変量の許容範囲内で調整されるた
め、より高速に送信すべき指定送信電力に収束させるこ
とができ、送信電力の絶対精度を向上できる。
【0067】このように本実施形態によれば、電力可変
量精度を満足したうえでより高速に送信すべき指定送信
電力に収束させることが可能な送信電力精度補償のフィ
ードバック制御を実現できる。
【0068】〔第4の実施形態〕図12は本発明の第4
の実施形態に係る無線装置の送信電力制御部を中心とし
た構成を示す構成図である。第4の実施形態では、送信
電力指定部16の出力に基づいてループゲインを可変さ
せるループゲイン可変設定部60が設けられている。そ
の他の部分の構成および作用については第1の実施形態
と同様であり、ここでは相違点のみを説明し、同一構成
要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0069】ループゲイン可変設定部50は、可変利得
回路12における利得制御の特性を予め測定して、送信
電力増幅における利得制御の直線性歪みが補償されるよ
うな補正データをテーブル等に保持しておき、送信電力
指定部16によって指定された送信電力指定情報A4 に
基づき、ループゲインG4 を変更して出力する。例えば
送信電力の大きさによって可変利得回路12の利得制御
特性に直線性歪みが生じる場合は、これを補正するよう
にループゲインG4 を可変する。このように可変利得回
路12における利得制御の直線性歪みを補償することに
より、送信電力の大小に関わらず指定送信電力に対して
出力される送信電力の線形性が保たれ、送信電力をより
高い精度で指定送信電力に収束するよう調整することが
でき、送信電力の絶対精度を向上できる。
【0070】このように本実施形態によれば、送信電力
制御特性の線形性をより高精度に確保することができ、
より高精度な送信電力精度補償のフィードバック制御を
実現できる。
【0071】〔第5の実施形態〕図13は本発明の第5
の実施形態に係る無線装置の送信電力制御部を中心とし
た構成を示す構成図である。第5の実施形態では、複数
のループゲインを設定して保持するループゲイン設定部
70と、電力可変量精度の許容範囲が異なる複数の送信
モードを判定する送信モード判定部72と、送信モード
判定部72の判定結果に基づきループゲイン設定部70
からループゲイン乗算部22へ出力するループゲインを
選択するセレクタ71とが設けられている。
【0072】ループゲイン設定部70は、複数の送信モ
ードに対応して予め設定されたループゲインK1 ,K2
,K3 ,…Kn (Kx は1以下の数)を保持してお
り、セレクタ71の切り換えにより送信モードに応じて
選択されたものが設定ループゲインG5 として出力され
るようになっている。
【0073】次に、第5の実施形態に係る送信電力制御
部の動作を説明する。図14はループゲイン設定部を中
心とした動作を示すフローチャート、図15は高速モー
ドの場合の送信電力制御動作を示す動作説明図である。
ここでは、高い電力可変量精度が要求される高精度モー
ドと、電力可変量精度の許容範囲が比較的大きく、送信
すべき指定送信電力に収束させる制御引き込み動作(送
信電力精度引き込み動作)の速度要求の方が優先される
高速モードとの2つの送信モードについて説明する。
【0074】送信モード判定部72において、装置の動
作状況等に応じて送信モードが判定され、判定結果がセ
レクタ71に出力される(ステップS21)。この判定
結果を受けて、セレクタ71はループゲイン設定部70
に設定保持された複数のループゲインの中から送信モー
ドに適合したループゲインを選択する(ステップS2
2)。
【0075】高精度モードの場合は、第1の実施形態と
同様の値である小さいループゲインK=0.05が選択
されて設定ループゲインG5 としてループゲイン乗算部
22へ出力される(ステップS23)。一方、高速モー
ドの場合は、大きいループゲインK=1が選択されて設
定ループゲインG5 としてループゲイン乗算部22へ出
力される(ステップS24)。そして、ループゲイン乗
算部22において送信電力誤差E5 に対し選択された設
定ループゲインG5 が乗算される(ステップS25)。
その後、ループゲイン乗算部22から出力されるフィー
ドバック補正値F5 がフィードバック量生成部30にお
いて1制御ステップ分ずつ加算されてフィードバック量
H5 が生成され、制御変数加算部24へ出力される(ス
テップS26)。
【0076】なおここでは具体的に例示しないが、要求
される電力可変量精度の度合いに応じて上記2つの送信
モードの中間のモードも考えられる。
【0077】図15は高速モード(ループゲインK=
1)の場合の各部の出力信号を示した動作説明図であ
る。例えば移動局が停止して基地局との距離が変化しな
くなり、送信電力指定部16によって指定された送信電
力指定情報A5 が一定となる状態が継続する場合など
は、高速モードとして送信電力精度引き込み動作の速度
を優先し、ループゲインを大きくして1制御ステップ当
たりのフィードバック補正値F5 を大きくすることによ
り、送信すべき指定送信電力の電力精度内に高速に収束
するよう送信電力制御を行うことができる。ループゲイ
ンK=1の場合は送信電力誤差E5 の値がそのままルー
プゲイン乗算後のフィードバック補正値F5 として出力
され、フィードバック量生成部30より送信電力誤差E
5 に基づく大きなフィードバック量H5 が出力される。
【0078】一方、高リニアリティの送信電力制御を確
保するため、高い電力可変量精度が要求される高精度モ
ードの場合は、第1の実施形態と同様にループゲインを
小さくすることにより、1制御ステップ毎の電力可変量
精度の許容範囲を超えないように送信電力制御を行うこ
とができる。
【0079】このように本実施形態によれば、要求され
る電力可変量精度の許容範囲の度合いが異なる複数の送
信モードに対応して、各送信モードに適切なループゲイ
ンを設定して送信電力精度補償のフィードバック制御を
行うことができ、所定の電力可変量精度と送信出力の絶
対精度とを確保することがが可能となる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無線装
置、無線装置における送信電力制御方法および記録媒体
によれば、当該無線装置の送信信号を検波した検波値
と、送信すべき指定送信電力で送信された時の送信信号
の検波値との差分により誤差を検出し、この誤差に所定
ゲインを乗算して補正値を求め、補正値に基づき制御量
を生成して、制御量に基づいて所定の制御タイミングで
送信電力増幅における利得を再設定して送信電力を調整
する際、所定ゲインを、制御量に基づき調整される送信
電力の変化量が、指定送信電力に基づき生成した送信電
力制御の基準値に基づき調整される送信電力の変化量に
対して要求される許容範囲内に収まるように設定するよ
うにしたため、送信電力調整を行う際の電力可変量精度
を保持しつつ必要とされる送信電力の絶対精度を確保で
き、また、広ダイナミックレンジかつ高リニアリティの
送信電力制御が要求される無線装置において、送信電力
を電力制御目標値に対して所定範囲内に収めることを補
償した送信電力精度補償機能を実現することが可能とな
る効果がある。
【0081】また、所定の制御タイミングに従って行わ
れる1回の制御単位において、制御量に基づく送信電力
の変化量が基準値に基づく送信電力の変化量に対して要
求される許容範囲より小さくなるように所定ゲインを設
定して、1回の制御単位ごとの補正値を加算して制御量
を生成し、この制御量を用いて送信電力を調整すること
により、送信電力を要求される変化量の許容範囲内で徐
々に送信すべき指定送信電力に近づくように調整でき、
所定の送信電力の絶対精度を確保することができる。
【0082】また、送信信号の送信電力が所定電力以下
となったときに、1回の制御単位分の送信電力の変化量
が基準値に基づき調整される送信電力の変化量に対して
要求される許容範囲より小さくなる所定値を、1回の制
御単位ごとに減算して制御量を生成することにより、送
信信号の検波値の検出範囲外においては、送信電力が要
求される変化量の許容範囲内で調整されるようにしなが
ら、制御量を徐々に初期状態に戻すことができ、再度送
信信号の検波値の検出範囲内となったときにスムーズに
補正値に基づく送信電力調整動作に移行することができ
る。
【0083】また、検出された誤差に基づいて所定ゲイ
ンを可変設定し、誤差に所定ゲインを乗算した後の補正
値に基づく制御量が一定となるようにすることにより、
現在の誤差に関わらず一定の補正値に基づいて送信電力
を要求される変化量の許容範囲内で調整することができ
るため、より高速に送信すべき指定送信電力に収束させ
ることができ、送信電力の絶対精度を向上できる。
【0084】また、送信電力指定手段によって指定され
た指定送信電力に基づき、予め設定された電力調整手段
(電力調整ステップ)における利得制御の直線性歪みが
補償されるように、所定ゲインを可変設定することによ
り、送信電力の大小に関わらず指定送信電力に対して出
力される送信電力の線形性を保つことができ、送信電力
制御特性の線形性をより高精度に確保することができ
る。
【0085】また、基準値に基づき調整される送信電力
の変化量に対して要求される許容範囲の度合いに応じた
送信モード毎に所定ゲインを設定することにより、要求
される送信電力の変化量の許容範囲が異なる複数の送信
モードに対応して、より適切な送信電力制御を行うこと
ができる。
【0086】また、送信すべき送信電力に相当する電力
制御目標値と実際の送信電力検出値との誤差にフィード
バックループのループゲインを乗算して補正値を算出
し、この補正値に基づく制御量を送信電力を調整する電
力調整手段に帰還してフィードバック制御を行う際、フ
ィードバックループのループゲインを1以下に設定し
て、補正値を所定のタイミングで行われる1回の制御単
位当たりの電力調整量許容範囲に対して小さい値とする
ことにより、送信電力を常に要求される変化量の許容範
囲内で調整することができ、送信電力制御特性の線形性
を保持したまま、所定の送信電力の絶対精度を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線装置の送信
電力制御部を中心とした構成を示す構成図である。
【図2】実施形態の無線装置における送信電力制御方法
を示すフローチャートである。
【図3】 送信電力制御時の送信電力指定情報と送信電
力との関係を示す説明図である。
【図4】図3の一部を拡大した動作説明図である。
【図5】送信電力増加制御を連続して行う場合の動作説
明図である。
【図6】ループゲインの設定方法の一例を説明する図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る無線装置の送信
電力制御部を中心とした構成を示す構成図である。
【図8】第2の実施形態に係るフィードバック量生成部
の構成を示す構成図である。
【図9】フィードバック量生成部の動作を示すフローチ
ャートである。
【図10】送信電力減少制御を連続して行う場合の動作
説明図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る無線装置の送
信電力制御部を中心とした構成を示す構成図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る無線装置の送
信電力制御部を中心とした構成を示す構成図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る無線装置の送
信電力制御部を中心とした構成を示す構成図である。
【図14】ループゲイン設定部を中心とした動作を示す
フローチャートである。
【図15】高速モードの場合の送信電力制御動作を示す
動作説明図である。
【符号の説明】
11 信号変調部 12 可変利得回路 13 電力増幅器 14 方向性結合器 15 送信アンテナ 16 送信電力指定部 17 制御基準値生成部 18 目標値生成部 19 検波器 20 誤差検出部 21 ループゲイン設定部 22 ループゲイン乗算部 23 フィードバック量生成部 24 制御変数加算部 25 タイミング制御部 26 ラッチ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 当該無線装置から送信すべき送信信号の
    送信電力を指定する送信電力指定手段と、 前記指定送信電力に基づき送信電力制御の基準値を生成
    する制御基準値生成手段と、 前記送信電力の制御タイミングを規定するタイミング制
    御手段と、 当該無線装置の送信信号を検波した検波値と前記指定送
    信電力によって送信された時の送信信号の検波値との差
    分により誤差を検出する誤差検出手段と、 前記検出された誤差に所定ゲインを乗算して補正値を求
    めるゲイン乗算手段と、 前記補正値に基づき制御量を生成する制御量生成手段
    と、 前記送信電力制御の基準値と前記制御量に基づき、前記
    制御タイミングで送信電力増幅における利得を再設定し
    て送信電力を調整する電力調整手段と、を有し、 前記所定ゲインは、前記制御量に基づき調整される送信
    電力の変化量が前記基準値に基づき調整される送信電力
    の変化量に対して要求される許容範囲内に収まるように
    設定されることを特徴とする無線装置。
  2. 【請求項2】 前記制御量生成手段は、前記制御タイミ
    ングに従って行われる1回の制御単位ごとの前記補正値
    を加算して制御量を生成するものであり、 前記所定ゲインは、前記制御量に基づき調整される1回
    の制御単位分の送信電力の変化量が、前記基準値に基づ
    き調整される送信電力の変化量に対して要求される許容
    範囲より小さくなるように設定されることを特徴とする
    請求項1記載の無線装置。
  3. 【請求項3】 前記制御量生成手段は、前記送信信号の
    送信電力が所定電力以下になったときに、前記1回の制
    御単位分の送信電力の変化量が前記基準値に基づき調整
    される送信電力の変化量に対して要求される許容範囲よ
    り小さくなる所定値を、前記1回の制御単位ごとに減算
    して制御量を生成することを特徴とする請求項2記載の
    無線装置。
  4. 【請求項4】 前記補正値が一定となるように、前記誤
    差検出手段によって検出された誤差に基づき前記所定ゲ
    インを可変設定するゲイン可変設定手段を有することを
    特徴とする請求項1または2記載の無線装置。
  5. 【請求項5】 前記電力調整手段における利得制御の直
    線性歪みが補償されるように、前記送信電力指定手段に
    よって指定された指定送信電力に基づき前記所定ゲイン
    を可変設定するゲイン可変設定手段を有することを特徴
    とする請求項1または2記載の無線装置。
  6. 【請求項6】 前記基準値に基づき調整される送信電力
    の変化量に対して要求される許容範囲の度合いに応じた
    送信モード毎に前記所定ゲインを設定するゲイン設定手
    段と、 前記送信モードを判定する送信モード判定手段と、 前記判定された送信モードに応じた所定ゲインを前記ゲ
    イン設定手段から選択する選択手段と、を有することを
    特徴とする請求項1または2記載の無線装置。
  7. 【請求項7】 当該無線装置から送信すべき送信信号の
    送信電力を指定する送信電力指定ステップと、 前記指定送信電力に基づき送信電力制御の基準値を生成
    する制御基準値生成ステップと、 当該無線装置の送信
    信号を検波した検波値と前記指定送信電力によって送信
    された時の送信信号の検波値との差分により誤差を検出
    する誤差検出ステップと、 前記検出された誤差に所定ゲインを乗算して補正値を求
    めるゲイン乗算ステップと、 前記補正値に基づき制御量を生成する制御量生成ステッ
    プと、 前記送信電力制御の基準値と前記制御量に基づき、所定
    の制御タイミングで送信電力増幅における利得を再設定
    して送信電力を調整する電力調整ステップと、を有し、 前記所定ゲインは、前記制御量に基づき調整される送信
    電力の変化量が前記基準値に基づき調整される送信電力
    の変化量に対して要求される許容範囲内に収まるように
    設定されることを特徴とする無線装置における送信電力
    制御方法。
  8. 【請求項8】 前記制御量生成ステップは、前記制御タ
    イミングに従って行われる1回の制御単位ごとの前記補
    正値を加算して制御量を生成するものであり、 前記所定ゲインは、前記制御量に基づき調整される1回
    の制御単位分の送信電力の変化量が、前記基準値に基づ
    き調整される送信電力の変化量に対して要求される許容
    範囲より小さくなるように設定されることを特徴とする
    請求項7記載の無線装置における送信電力制御方法。
  9. 【請求項9】 前記制御量生成ステップは、前記送信信
    号の送信電力が所定電力以下になったときに、前記1回
    の制御単位分の送信電力の変化量が前記基準値に基づき
    調整される送信電力の変化量に対して要求される許容範
    囲より小さくなる所定値を、前記1回の制御単位ごとに
    減算して制御量を生成することを特徴とする請求項8記
    載の無線装置における送信電力制御方法。
  10. 【請求項10】 前記補正値が一定となるように、前記
    誤差検出ステップによって検出された誤差に基づき前記
    所定ゲインを可変設定するゲイン可変設定ステップを有
    することを特徴とする請求項7または8記載の無線装置
    における送信電力制御方法。
  11. 【請求項11】 前記電力調整ステップにおける利得制
    御の直線性歪みが補償されるように、前記送信電力指定
    ステップによって指定された指定送信電力に基づき前記
    所定ゲインを可変設定するゲイン可変設定ステップを有
    することを特徴とする請求項7または8記載の無線装置
    における送信電力制御方法。
  12. 【請求項12】 前記基準値に基づき調整される送信電
    力の変化量に対して要求される許容範囲の度合いに応じ
    た送信モード毎に前記所定ゲインを設定するゲイン設定
    ステップと、 前記送信モードを判定する送信モード判定ステップと、 前記判定された送信モードに応じた所定ゲインを前記ゲ
    イン設定ステップで設定されたものから選択する選択ス
    テップと、を有することを特徴とする請求項7または8
    記載の無線装置における送信電力制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項7ないし12のいずれかに記載
    の無線装置における送信電力制御方法をコンピュータに
    実行させるためのプログラムとして記憶したコンピュー
    タにより読み取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 移動体通信を行う無線装置から出力さ
    れる送信信号の送信電力を制御する方法であって、 当該無線装置から送信すべき送信電力に相当する電力制
    御目標値と実際の送信電力検出値との誤差に基づく制御
    量を、送信電力を調整する電力調整手段に帰還するフィ
    ードバックループによって、送信電力のフィードバック
    制御を行うフィードバック制御ステップを有し、 前記
    フィードバック制御ステップにおいて、 前記フィードバックループのループゲインを1以下に設
    定して前記誤差に乗算することにより、所定の制御タイ
    ミングで行われる1回の制御単位当たりの電力調整量許
    容範囲に対して小さい値を補正値として算出し、この補
    正値に基づき前記制御量を生成して前記電力調整手段に
    帰還することを特徴とする送信電力制御方法。
  15. 【請求項15】 移動体通信を行う無線装置から出力さ
    れる送信信号の送信電力を制御する方法であって、 当該無線装置から送信すべき送信電力に相当する電力制
    御目標値と実際の送信電力検出値との誤差に基づく制御
    量を、送信電力を調整する電力調整手段に帰還するフィ
    ードバックループによって、送信電力のフィードバック
    制御を行うフィードバック制御ステップを有し、 前記
    フィードバック制御ステップにおいて、 前記フィードバックループのループゲインを1以下に設
    定して前記誤差に乗算することにより、所定の制御タイ
    ミングで行われる1回の制御単位当たりの電力調整量許
    容範囲に対して小さい値を前記補正値として算出する補
    正値算出ステップと、 前記1回の制御単位分の前記補正値を制御単位ごとに加
    算したものを制御量とする制御量生成ステップと、 前記制御量を前記電力調整手段に帰還して送信電力を調
    整する電力調整ステップと、を有することを特徴とする
    送信電力制御方法。
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