JPH11306873A - 耐火電線・ケーブル - Google Patents

耐火電線・ケーブル

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JPH11306873A
JPH11306873A JP10129520A JP12952098A JPH11306873A JP H11306873 A JPH11306873 A JP H11306873A JP 10129520 A JP10129520 A JP 10129520A JP 12952098 A JP12952098 A JP 12952098A JP H11306873 A JPH11306873 A JP H11306873A
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JP
Japan
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weight
fire
parts
copolymer
cable
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JP10129520A
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English (en)
Inventor
Masato Inoue
正人 井上
Shinichi Uehara
真一 上原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐火試験と垂直トレイ燃焼試験の両方に合格
する難燃性を具えた電線・ケーブルを提供する。 【解決手段】 電線・ケーブルのシース材料に下記の
(A)80〜99重量部と(B)20〜1重量部の合計100重量部
に対して、(C)50〜200重量部を含んだシース材料を用
い、絶縁体材料に(D)100重量部に対して(C)50〜100
重量部を含んだ材料を用いる。(A)エチレンとC2〜C10
のαオレフィンを、シングルサイト触媒を用いて合成し
て得られるポリオレフィンで、Mw/Mn≦2 密度0.
91g/cm3以下 MI≦3g/10分。(B)ポリオレフィン
系樹脂に酸無水物をl〜3%でグラフト重合したポリオレ
フィン。(C)不定形の扁平粒子、平均粒径が2 〜6
μm、表面処理材として、脂肪酸あるいはリン酸エス
テルを使用した水酸化マグネネシウム。(D)エチレン
とC2〜C10のαオレフィンとを共重合した共重合体で、
2≦Mw/Mn≦10 密度0.91〜0.93g/cm3MI≦3g
/10分。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電線・ケーブルに関
するもので、特にノンハロゲンでしかも配合剤として赤
リンを使用せずに耐火性試験に合格し、かつ垂直トレイ
燃焼試験にも合格するとういう極めて優れた難燃性を有
する電線・ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブルが耐火電線・ケーブルと
して使用される場合には、耐火性能が要求されるが、我
が国においては消防庁告示第7号に基づく840℃−30分間
の耐火性試験に合格する耐火電線・ケーブルが一般的に
広く用いられている。従来、耐火電線・ケーブルにはPV
Cが使用されてきたが安全性の観点から現在では大部分
がノンハロゲン難燃に置き換わりつつある。
【0003】一方、ケーブルの難燃性試験としては垂直
トレイ燃焼試験が要求されること多く、我が国において
はIEEE383に規定されている垂直トレイ燃焼試験が広く
一般的に用いられてきた。IEEE383垂直トレイ燃焼試験
に合格するケーブルは、従来PVCが使用されてきたが、
やはり安全性の観点から、最近ではノンハロゲン難燃に
置き換わりつつある。
【0004】耐火電線・ケーブルのノンハロゲン難燃
も、垂直トレイ燃焼試験のノンハロゲン難燃も配合内容
は異なるが、それぞれ難燃性を向上させるために赤リン
を難燃助剤として用いることが多い。ところが、赤リン
は有事なホスフィンガス発生の可能性のあるため、ユー
ザーからはその使用規制を望む声が強くあった。また製
造者にとっても赤リンは衝撃発火の危険性があるため、
できるだけ使用を差し控えたいという事情がある。
【0005】また、これまで耐火試験と垂直トレイ燃焼
試験は全く別の規格であるため、両方を課する必要はな
かったが、近年の安全性に対する要求が強くなってきて
おり、耐火電線・ケーブルにも垂直トレイ燃焼試験に合
格する難燃性が必要になってきた。
【0006】耐火試験と垂直トレイ燃焼試験の両立に関
して、導体サイズが38mmsqを越えるぐらいの太いサイズ
に関しては特に問題ないが、導体サイズがそれよりも細
いサイズになると極めて難しい。というのも、垂直トレ
イ燃焼試験は規定により細いサイズになるほどトレイ上
に多くの電線・ケーブルを設置して試験するため、ケー
ブルは一条よりも多条の方が延焼しやすくなるという特
性をもっているので、ケーブルとして非常に高度な難燃
性が必要になってくるからである。
【0007】この要求に対して、現在は耐火電線・ケー
ブルの絶縁体を難燃処方した材料に変更して対処してい
るが、難燃処方を施した絶縁体は押し出し線速が低下す
るため、できるだけ少ない量の難燃材で済むよう難燃助
剤として赤リンを添加している。また、こうして絶縁体
に難燃処方を施すことによって、絶縁体自体のコストが
高くなる上、絶縁体の押し出し線速低下も相まって、ト
ータルのケーブルコストが高くなるという問題も抱えて
いた。
【0008】また、さらには現在の難燃処方を施した絶
縁体は、ベースとしてEEA、EVA等の共重合体を使用して
いるため、おそらく燃焼時に不完全燃焼するためであろ
うと推測しているが、耐火性能が良くないという問題も
抱えている。
【0009】ところで、優れた難燃性と機械的特性を両
立させる樹脂組成物の公知例としては、特開平9−77918
号公報、特開平9−77917号公報、特開平9−77916号公報
があり、これらの組成物は電線の難燃性として比較的緩
やかな傾斜燃焼試験あるいは高い難燃性の垂直トレイ燃
焼試験に合格するという特徴を持っている。しかし、こ
れらの組成物は、赤リンを含んでいる、垂直トレイ
燃焼試験に合格する組成物は強固な燃え殻を形成するた
め耐火電線・ケーブルの絶縁体に使用すると耐火性能が
悪い、傾斜燃焼試験に合格する組成物は強固な燃え殻
を形成しないので絶縁体に使用しても耐火性能は良い
が、ベースにいわゆるシングルサイト系の触媒で合成し
たポリオレフィン樹脂を使用しているため、細いサイズ
の絶縁体に使用すると押出加工性が悪く線速が上がらな
いため生産性が悪い、という点で問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主目
的は、耐火試験に合格し、かつ垂直トレイ燃焼試験にも
合格するという極めて優れた難燃性を有している耐火電
線・ケーブルを提供することにある。
【0011】より具体的には、次のような電線・ケーブ
ルを提供することを目的とする。 耐火試験と垂直トレイ燃焼試験に合格すること。 より安全性を高めるため、衝撃発火あるいはホスフィ
ンガス発生の可能性のある赤リンを使用しないこと。 安価にケーブルを製造するため材料コストを押さえ、
かつ押し出し製造性に優れること。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の事情に
鑑み種々検討を行った結果、絶縁体、シースの各々に特
定の共重合体を使用することによって前記の目的を達成
できることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は耐火電線・ケーブルに
おいて、次の2条件を満たすことを特徴とする。その場
合、必要に応じて無機充填材(E)を含有することが好ま
しい。 (1)シースは下記の(A)の要件を満たす共重合体を
ベースとする樹脂で構成される。 (2)絶縁体は下記
の(D)の要件を満たす共重合体をベースとする樹脂で
構成される。 (A)エチレンとC2〜C10のαオレフィ
ンをシングルサイト触媒を用いて合成して得られポリオ
レフィンで次の条件を満たすもの Mw/Mn≦2 密度0.91g/cm3以下 MI≦3g/10
分 (D)エチレンとC2〜C10のαオレフィンとを共重合し
た共重合体で次の条件を満たすもの 2≦Mw/Mn≦10 密度0.91〜0.93g/cm3 MI
≦3g/10分 なお、各共重合体(A)、(D)において、より好ましい
αオレフィンの炭素数は6〜8である。
【0014】ここで、耐火電線・ケーブルの代表的な構
成としては、例えば図1に示したような7芯のケーブルコ
アをシースで一括被覆したケーブルが挙げられる。各コ
アは中心の導体1上に耐火層2としてマイカテープをラ
ッピングして、その直上に絶縁体3を押し出し被覆して
横成される。これらコアを7芯より合わせ、各コアの間
に介在物5を配置して全体の外形を円形として、その外
周を押さえテープ6で巻回する。そして、押さえテープ
6の外周にシース4を押し出し被覆してケーブルを構成
する。その他、耐火電線・ケーブルの代表的な横造とし
ては、単心型(図2)、平型(図3)、多芯撚り合わせ型
(図4)なども挙げられる。なお、各図において、共通
する部分は同一の符号で示している。
【0015】また、本発明耐火電線・ケーブルは以下に
述べる(1)と(2)のいずれかの配合組成物で絶縁体や
シースを構成することを特徴とする。 <配合組成物(1)> (シース)前記共重合体(A)80〜99重量部と下記の
(B)20〜1重量部の合計100重量部に対して、(C)50〜
200重量部を含む組成物。 (B)ポリオレフィン系樹脂に酸無水物を1〜3%でグラ
フト重合したポリオレフィン (C)次の条件を満たす水酸化マグネシウム 不定形の扁平粒子 平均粒径が2〜6μm 表面処理材として、脂肪酸あるいはリン酸エステルを
使用 (絶縁体)前記共重合体(D)100重量部に対して(C)50
〜100重量部を含む組成物。
【0016】<配合組成物(2)> (シース)前記共重合体(A)80〜99重量部と上記の
(B)20〜1重量部の合計100重量部に対して、無機充填
材(E)を(C)との合計で50〜200重量部含む組成物。 (絶縁体)前記共重合体(D)100重量部に対して(C)5
0〜100重量部を含む組成物。
【0017】上記の発明における主な原料の詳細や条件
の限定理由は次の通りである。まず、ベース樹脂は、ノ
ンハロゲン難燃でかつ赤リンを含まずに垂直トレイ燃焼
試験に合格するために高い難燃性が必要であるため、で
きるだけ多くの難燃剤を添加できる材料が候補となる。
この場合の候補としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EE
A)、エチレンとαオレフィンの共重合体である低密度
ポリエチレン(いわゆるL−LDPE)などが挙げられる。E
VA、EEAは適度に強度があるが、あまり多くの難燃剤を
添加できないうえ高価である。従って、エチレンとαオ
レフィンとの共重合体である低密度ポリエチレンが最良
の選択である。
【0018】シース材料として用いる低密度ポリエチレ
ンとしては、より強度の高いシングルサイト触媒で共重
合したポリオレフィン(A)が好ましい。ポリオレフィ
ン(A)の要件に関し、重量平均分子量と数平均分子量
の比Mw/Mnが2を越えると強度が低くなる。また、密度
0.91g/cm3を越えると各種難燃剤・添加剤を必要量添
加することができない。さらにメルトインデックスMI
(温度190℃、荷重2160g)が3.0g/10分を越えると押出
加工時に材料が柔らかくなり過ぎ、加工できない。
【0019】絶縁材料として用いる低密度ポリエチレン
としては、難燃剤を多く添加出来るという点では前述の
シングルサイト触媒で共重合したポリオレフィン(A)
も良いが、シングルサイト触媒で合成したポリオレフィ
ン(A)は押出加工性が悪いので、むしろ押出加工性の
良いポリオレフィン(D)が好ましい。ポリオレフィン
(D)の要件に関し、重量平均分子量と数平均分子量の
比Mw/Mnが2未満のものは生産するのが困難であり、10
を越えると強度が低くなる。また密度が,0.91g/cm3
未満あるいは0.93g/cm3を越えると、難燃性を付与す
るために添加する各種難燃剤・添加剤を必要量添加する
ことができない。さらにメルトインデックスMIが3g/10
分を越えると押出加工時に材料が柔らかくなりすぎて加
工できない。
【0020】ポリオレフィン(A)、(B)の範囲を限定
したのは、(B)が1重量部未満では加工性改善の効果が
発現しないし、20重量部を越えると逆にその親和性が強
くなり、加工性が悪くなる。より好ましい範囲として
は、生産性、価格面なども考慮すると、1〜10部であ
る。ポリオレフィン(B)において酸無水物の重合量を
限定した理由は、1%未満だと十分な親和性が得られ
ず、逆に3%を越えると親和性が強すぎ加工面に支障を
来す。
【0021】なお、ポリオレフィン(A)の合成に用い
るシングルサイト触媒は公知の種々のものが利用でき
る。例えば、周期率表3〜10族のランタノイド系列の金
属、金属配位錯体および活性化共触媒を含有する触媒組
成物(特開平6−306121号公報)などが挙げられる。
【0022】水酸化マグネシウム(C)、無機充填材
(E)の範囲を限定したのは、(C)が50重量部未満だと
該当組成物を電線形状に加工した際に、垂直トレイ燃焼
試験に合格することが出来ないし、200重量部を越える
と、機械的強度が電線形状に加工した際に必要となる電
線規格値の10MPaを越えなくなるためである。
【0023】水酸化マグネシウム(C)の範囲を限定し
た理由は以下の通りである。 ・粒子が定形だと耐酸性が劣る。 ・平均粒径が2μm未満だと凝集し分散不良を起こし、逆
に6μmを越えても分散不良になる。 ・CaO、Fe2O3については理由は不明だがこの範囲が耐酸
性に優れる。 ・表面処理剤はこれ以外の材料では分散性に劣る。
【0024】水酸化マグネシウム(C)は表面処理を施
したものを用いることが必要である。表面処理剤として
は、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バルミチ
ン酸などの脂肪酸や、リン酸トリフェニル、リン酸トリ
クレシルなどのリン酸エステルが挙げられる。これらの
表面処理剤は、特に水酸化マグネシウムの分散性の点で
望ましい。
【0025】無機充填材(E)としては、炭酸カルシウ
ム、クレー、珪酸カルシウム、タルク、アルミナ、ガラ
ス粉、ガラス繊維などが挙げられる。無機充填材(E)
の添加量は、形状維持をするために任意の量を添加すれ
ば良いが、その効果は電線・ケーブルのサイズによって
異なる上、(C)の添加量によっても変わる。概ね0〜15
0重量部であれば問題ない。
【0026】水酸化マグネシウム(C)、無機充填材
(E)のより好ましい範囲としては、生産性、難燃性、
価格面なども考慮すると、(C)が80〜150部、(E)が2
0〜120部である。
【0027】さらに本発明に用いる組成物には、必要に
応じて酸化防止剤、安定剤、紫外線防止剤、銅害防止
剤、滑剤、顔料などを適量配合してもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。表1、2に示す各配合剤をオープンロールで混練加
工して組成物を得た後、これらの組成物を被覆としたケ
ーブルを作製し、「垂直トレイ燃焼試験」「耐火武験」
「加工性」「引張強度」に関して評価を行った。
【0029】各試験の方法および評価基準は次の通りで
ある。垂直トレイ燃焼試験および耐火試験には以下の耐
火ケーブルを作製した。すなわち、断面積14mmsqの導体
上に、耐火層としてマイカテープを1/6ラップで2枚巻
いたコア上に、厚さ1.0mmの絶縁体層をそれぞれの材料
で形成し、このケーブルコアをポリプロピレンの介在物
と共に3心一括で撚り合わせ円形に集合し、不織布で押
さえテープとして、その上にシース層としてそれぞれの
材料を押出被覆した。また、ケーブルサイズの効果を確
認するため、比較例12として、導体断面積60mmsqの同構
造の耐火ケーブルを作製した。
【0030】(垂直トレイ燃焼試験)IEEE383に規定さ
れる垂直トレイ燃焼試験を実施した。試験の判定基準に
上端まで燃焼したものは不合格、しなかったものを合格
とした。
【0031】(耐火試験)消防庁告示第7号に基づく耐
火試験(840℃−30分間)を実施した。この試験の判定
基準に基づき、合格、不合格を判定した。
【0032】(加工性)組成物を断面積2mm2の導体上に
0.8mm厚で押出被覆して、押出線速が生産性の目安とな
る50m/分以上にしても外観が良好な者を良好とし、メ
ルトフラクチヤー等の外観不良が生じたものを不良とし
た。
【0033】(引張強度)樹脂組成物、シース組成物を
厚さ1mmのシートに加工して、JIS C3005に基づき引張
強度を測定した。電線規格である10MPa以上のものを合
格とし、それ未満のものを不合格とした。
【0034】シースの配合組成を表1に、絶縁体の配合
組成を表2に示すと共に、各組成物の加工性と引張強度
についての試験結果も併せて各表に示す。シース材料
は、表1に示すように、無水マレイン酸変性ポリマーを
含まない比較例1とポリオレフィンAの含有量が少ない
比較例2は加工性が不良である。また、マルチサイト触
媒で合成したポリオレフィンBを用いた比較例3および
水酸化マグネシウムAの含有量が多い比較例5は引張強
度が不十分である。これに対して、実施例はいずれも引
張強度加工性ともに好結果となっている。
【0035】また、絶縁体材料は、表2に示すように、
水酸化マグネシウムAの含有量が多い比較例7が引張強
度の点で不十分となっており、シングルサイト触媒で合
成したポリオレフィンDを用いた比較例8,9は加工性
の点で不良となっている。これに対して、実施例はいず
れも良好な結果を示している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】次に、前記耐火ケーブルに用いたシースと
絶縁体における各組成物の組み合わせと、耐火試験、垂
直トレイ燃焼試験の結果を併せて表3に示す。ここで
は、引張強度と加工性の点で良好であった各実施例と比
較例4,6とを適宜組み合わせてシースと絶縁体とを構
成した。試験の結果、実施例は全ての試験において良好
な結果となったが、水酸化マグネシウムの含有量が少な
い比較例4,6をシースまたは絶縁体に用いたケーブル
は垂直トレイ燃焼試験に不合格であった。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁体、シースの各々に特定の共重合体を使用すること
で、耐火試験と垂直トレイ燃焼試験に合格する電線・ケ
ーブルを得ることができる。また、衝撃発火あるいはホ
スフィンガス発生の可能性のある赤リンを使用しないた
め安全性に優れる。さらに、安価にケーブルを製造する
ことができ、押し出し製造性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多芯丸型の本発明ケーブルの断面図である。
【図2】単芯の本発明ケーブルの断面図である。
【図3】平型の本発明ケーブルの断面図である。
【図4】多芯撚り合わせの本発明ケーブルの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 導体 2 耐火層 3 絶縁体 4 シース 5 介在物 6 押えテープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/44 H01B 3/44 F //(C08L 23/08 23:26)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)80〜99重量部と(B)20〜1
    重量部の合計100重量部に対して、(C)50〜200重量部
    を含んだシース材料と、(D)100重量部に対して(C)5
    0〜100重量部を含んだ絶縁材料とを用い、耐火試験に合
    格し、かつ垂直トレイ燃焼試験にも合格する高度の難燃
    性を有した耐火電線・ケーブル。 (A)エチレンとC2〜C10のαオレフィンをシングルサイ
    ト触媒を用いて合成して得られるポリオレフィンで次の
    条件を満たすもの Mw/Mn≦2 密度0.91g/cm3以下 MI≦3g/10
    分 (B)ポリオレフィン系樹脂に酸無水物をl〜3%でグラ
    フト重合したポリオレフィン (C)次の条件を満たす水酸化マグネネシウム 不定形の扁平粒子 平均粒径が2〜6μm 表面処理材として、脂肪酸あるいはリン酸エステルを
    使用 (D)エチレンとC2〜C10のαオレフィンとを共重合し
    た共重合体で次の条件を満たすもの 2≦Mw/Mn≦10 密度0.91〜0.93g/cm3 MI≦3g
    /10分
  2. 【請求項2】 シース材料として、無機充填材(E)を
    (C)との合計で50〜200重量部含むことを特徴とする請
    求項1記載の耐火電線・ケーブル。
  3. 【請求項3】 ケーブルの導体サイズが38mmsq以下であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の耐火電線・
    ケーブル。
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