JPH11302251A - プロスタグランジン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

プロスタグランジン誘導体およびその製造方法

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JPH11302251A
JPH11302251A JP10106693A JP10669398A JPH11302251A JP H11302251 A JPH11302251 A JP H11302251A JP 10106693 A JP10106693 A JP 10106693A JP 10669398 A JP10669398 A JP 10669398A JP H11302251 A JPH11302251 A JP H11302251A
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group
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carboxylic acid
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JP10106693A
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Mayumi Makino
まゆみ 牧野
Masahiro Urushibara
正浩 漆原
Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経口剤として有用であり、保存安定性に優れ、
プロスタグランジン(PG)E1 よりも強力な薬効を持
続しうる非天然型PG誘導体の提供。 【解決手段】ブチル 9−(アセトキシ−11α,15
S−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−16,1
7,18,19,20−ペンタノルプロスタ−8,13
E−ジエン−1−オアート等のプロスタグランジン誘導
体(式1)。ただし、R1 はアルカノイル基、R2 はア
ルキル基、R3 、R4 は水酸基等、R5 は環状アルキル
基等、Qは−CH=CH−等。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品またはその
原体として有用な新規プロスタグランジン誘導体および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロスタグランジン(以下、PGとい
う)類は、1960年にPGE1 、PGE2 、PGE
3 、PGF1 α、PGF2 αおよびPGF3 αの6種の
構造が決定されてから、その類縁化合物であるPG類縁
体の発見が相次ぎ、また生理作用も次々と明らかにされ
てきた。このPGおよびPG類縁体(以下、まとめてP
G類と記す。)の生理作用としては、血小板凝集抑制作
用、血管拡張性血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、平滑
筋収縮作用、細胞保護作用、および利尿作用等があるこ
とが見い出され、さらに該生理活性を利用した心筋梗
塞、狭心症、動脈硬化、高血圧症、十二指腸潰瘍、分泌
誘発、および妊娠中絶などの治療剤または予防剤として
有用であることも見い出されている。そして、文献等に
よれば、これらPG類を用いた薬剤の役割が、将来は大
きくなると予測されている。
【0003】一方、PG類は典型的な局所ホルモンであ
るため、必要に応じて局所で作られ、そして局所で作用
する、いわゆるオータコイドの一種であることから、従
来の薬剤のような全身投与では効果が弱く、一方で全身
性副作用が強く現れるおそれがある。そこで、PG類か
ら調製される薬剤には、オータコイドとしての特性や化
学的性質を考慮に入れた薬剤放出系(ドラッグデリバリ
ーシステム)が必要であると提案されている。PG類の
薬剤放出系における担体としては、リピド・ミクロスフ
ェア(以下、LMという。)を使用し、LM中にPG類
を封入した薬剤が検討されている。該薬剤は、実際には
PG類含有脂質の乳化微粒子であると考えられ、このL
M分散物が脂肪乳剤とも称されている。以下における脂
肪乳剤−PGとは、PG類を含有する脂質の乳化物をい
う。
【0004】従来より、PGE1 を直径2μmのLMに
封入した脂肪乳剤−PGE1 からなるターゲット療法剤
は、生体内での安定性が高く、PGE1 単独より強い血
管拡張作用や血小板凝集抑制作用を示すことが報告され
ている(Sim,A.K.,et al.,Arzneim-Forsch/Drug Res.,12
06-1209,1986)。
【0005】しかし、脂肪乳剤−PGE1 を生体に投与
した場合には、PGE1 がLMから遊離する欠点があ
る。そこで、その遊離量を抑える研究が脂肪乳剤−PG
1 エステル類を用いて検討された(五十嵐他、炎症、
8,243-246,1988)。具体的には、まず、PGE1 エステ
ル類に活性がないこと、および、PGE1 エステル類は
生体内のエステラーゼによりエステル結合が切断され、
PGE1 となって活性を発揮すること(これをPGE1
のプロドラッグという)を確認したうえで、脂肪乳剤−
PGE1 の血中での安定性が検討された。
【0006】該検討におけるPGE1 エステル類として
は、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステ
ル、またはオクチルエステルが用いられた。PGE1
ステル類の活性は血小板凝集抑制効果が指標として用い
られた。また、血中での脂肪乳剤としての安定性は、等
張塩中でインキュベートした際のPGE1 遊離量を測定
することにより評価された。その結果、各PGE1 エス
テルの脂肪乳剤としての有効性が確認されている。
【0007】ところで、脂肪乳剤の製造において脂肪乳
剤−PGE1 の徐放性を高めるためには、分散媒に微細
に分散させる必要がある。その際、PGE1 、油脂等の
脂質、およびその他の材料を加熱溶解し、それを80〜
90℃程度の高温下で水中にホモジナイズする。このよ
うな高温下においては、従来のPGE1 の急速な分解が
生じる問題があった。また、PGE1 は保存安定性が低
いため、商品流通経路における急速な分解が起こる問題
もあった。そこで、高温下での製剤化が可能であり、か
つ流通経路における保存安定性に優れたPGE1 類縁体
の開発が望まれ、プロスタグランジン骨格の炭素番号で
9位に該当するカルボニル基をエノールエステルにした
PGE1 エノールエステル体が報告されている(特許第
2602964号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのPG
1 誘導体は、生体内では天然に存在するPGE1 とな
って活性を発現するPGE1 のプロドラッグであるた
め、PGE1 が本来有する生理活性以上の薬効を発揮す
ることはない。また、PGE1 の血中での安定性が不十
分であるために、薬効の持続性が十分に得られない等の
問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、 上記の問題を
解決するためになされたものであり、経口剤として有効
であり、保存安定性に優れ、かつ天然に存在するPGE
1 より強力な薬効を持続して発現しうる、非天然型PG
1 誘導体に関する。すなわち、本発明は、下式1で表
されるプロスタグランジン誘導体(以下、PG誘導体と
記す)を提供する。
【0010】
【化3】
【0011】ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :アルキル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水酸基の保護基また
は水素原子。 R5 :シクロアルキル基、置換アルキル基、アルケニル
基、またはアルキニル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
【0012】また、本発明は、下式2で表されるシクロ
ペンテノン誘導体に下式3で表される化合物を、アルキ
ルリチウムと有機銅反応剤との作用のもとに付加反応さ
せて付加体を生成させ、つぎに、該付加体に下式4で表
されるカルボン酸無水物、下式5で表されるカルボン酸
混成無水物、または式6で表されるカルボン酸ハライド
とを反応させたのち、必要に応じて脱保護反応を行うこ
とを特徴とする下式1で表されるプロスタグランジン誘
導体の製造方法を提供する。
【0013】
【化4】
【0014】ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :アルキル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水酸基の保護基また
は水素原子。 R5 :シクロアルキル基、置換アルキル基、アルケニル
基、またはアルキニル基。 R6 :R1 とは異なるアルカノイル基。 X1 :ヨウ素原子またはトリアルキルスズ基。 X2 :ハロゲン原子。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の式1で表されるPG誘導
体は、新規化合物である。まず、式中の基および化合物
について説明する。R1 は、炭素数2〜6のアルカノイ
ル基が好ましく、特に炭素数2〜4のアルカノイル基が
好ましく、とりわけ、アセチル基、プロパノイル基、2
−メチルプロパノイル基、およびブタノイル基が好まし
い。
【0016】R2 は、炭素数1〜8のアルキル基が好ま
しく、特に炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。該ア
ルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよ
い。該アルキル基としては、とりわけ、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、およびt−ブチル基が好ましい。
【0017】R3 およびR4 は、それぞれ独立に、水酸
基の保護基または水素原子を示し、R3 およびR4 がと
もに水素原子であるのが、医薬として使用する場合の有
用性の点から好ましい。R3 およびR4 の少なくとも1
つが水酸基の保護基である場合には、Greeneらによる著
書(Protective Groups in Organic Synthesis,John Wil
ey & Sons,1981)記載の保護基を使用できる。このう
ち、水酸基の保護基としては、アシル基(たとえば、ア
セチル基等の低級アルキル基を含むアルカノイル基、ベ
ンゾイル基、p−メチルベンゾイル基、またはp−フェ
ニルベンゾイル基等の芳香族環を含むアシル基。)、ト
リアルキルシリル基(たとえばトリメチルシリル基、t
−ブチルジメチルシリル基)、トリアリールシリル基、
ジアルキルアリールシリル基、アルアルキル基(たとえ
ばベンジル基)、およびテトラヒドロピラニル基等が好
ましい。
【0018】R5 は、シクロアルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基またはアルキニル
基である。R5 がシクロアルキル基である場合、炭素数
3〜10のシクロアルキル基が好ましい。該シクロアル
キル基は、環構造を形成する炭素原子にアルキル基が結
合している基であってもよい。シクロアルキル基として
は、特にシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、4−
エチルシクロヘキシル基、および4−プロピルシクロヘ
キシル基が好ましい。
【0019】R5 が置換アルキル基である場合、炭素数
3〜8の非置換アルキル基の水素原子の1個以上が1価
置換基で置換されたアルキル基、または炭素−炭素結合
間に2価ヘテロ原子が挿入されたアルキル基が好まし
い。このとき、非置換アルキル基は直鎖構造であっても
分岐構造であってもよい。置換アルキル基における1価
置換基としては、炭素−炭素結合間に2価ヘテロ原子が
挿入されたアルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アル
キル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アリール
オキシ基、ハロゲン化アリールオキシ基が好ましい。
【0020】R5 が置換アルキル基である場合には、モ
ノハロゲン化アルキル基、ジハロゲン化アルキル基、ア
リールアルキル基、(ハロゲン化アリール)アルキル
基、フェノキシアルキル基、(ハロゲン化フェノキシ)
アルキル基などが好ましく、特に1−フルオロペンチル
基、1,1−ジフルオロペンチル基、1−フルオロ−2
−メチルヘキシル基、フェノキシメチル基、2−クロロ
フェノキシメチル基、3−クロロフェノキシメチル基、
4−クロロフェノキシメチル基、1−フェニルエチル
基、2−フェニルエチル基が好ましい。置換アルキル基
中に不斉炭素原子が存在する場合、該炭素原子の立体化
学はRであってもSであってもそれらの混合物であって
もよい。
【0021】R5 がアルケニル基である場合、炭素数3
〜9のアルケニル基が好ましい。アルケニル基の構造
は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。アル
ケニル基の二重結合数は1個が好ましい。また、アルケ
ニル基の二重結合にEとZが存在する場合、それらのい
ずれであってもよく、EとZの混合物であってもよい。
また、アルケニル基中に不斉炭素原子が存在する場合、
該炭素原子の立体化学はRであってもSであってもそれ
らの混合物であってもよい。アルケニル基(R5)とし
ては特に2,6−ジメチル−5−ヘプテニル基が好まし
い。
【0022】R5 がアルキニル基である場合、炭素数3
〜8のアルキニル基が好ましい。アルキニル基の構造
は、直鎖構造であっても分岐構造であってもよい。アル
キニル基中の三重結合の数は1個が好ましい。アルキニ
ル基中に不斉炭素原子が存在する場合、該炭素原子の立
体化学はRであってもSであってもそれらの混合物であ
ってもよい。アルキニル基としては特に1−メチル−3
−ブチニル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メ
チル−3−ヘキシニル基、1,1−ジメチルー3−ペン
チニル基、または1,1−ジメチル−3−ヘキシニル基
が好ましい。R5 としては、特に1,1−ジフルオロペ
ンチル基、1−メチル−3−ペンチニル基、2,6−ジ
メチル−5−ヘプテニル基、またはシクロペンチル基が
好ましい。
【0023】Qは、−CH2 CH2 −または−CH=C
H−を示す。Qが−CH=CH−である場合、該二重結
合は、トランス二重結合またはシス二重結合のいずれで
あってもよく、トランス二重結合が好ましい。
【0024】本発明のPG誘導体(式1)は、プロスタ
ン酸を基本骨格とするプロスタグランジンの炭素原子の
番号でその11位、12位、および15位に不斉炭素原
子を有するため、各種の立体異性体が存在する。本発明
はそのすべての立体異性体およびそれらの混合物を含
む。
【0025】PG誘導体(式1)の具体例を以下に挙げ
るが、本発明は、これらに限定されない。ブチル 9−
(アセトキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−15−
シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペン
タノルプロスタ−8,13E−ジエン−1−オアート
(式1におけるR1 がアセチル基、R2 がブチル基、R
3 とR4 が水素原子、R5 がシクロペンチル基、Qがジ
メチレン基、である化合物。)、ブチル 9−アセトキ
シ−11α,15R−ジヒドロキシ−16,16−ジフ
ルオロプロスタ−8,13E−ジエン−1−オアート
(式1におけるR1 がアセチル基、R2 がブチル基、R
3 とR4 が水素原子、R5 が1,1−ジフルオロペンチ
ル基、Qがジメチレン基、である化合物。)、ブチル
9−アセトキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−20
−イソプロペニル−17−メチルプロスタ−8,13E
−ジエン−1−オアート(式1におけるR1 がアセチル
基、R2 がブチル基、R3 とR4 が水素原子、R5
2,6−ジメチル−5−ヘプテニル基、Qがジメチレン
基、である化合物。)、ブチル 9−アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−16−メチルプロスタ−
8,13E−ジエン−18−イン−1−オアート(式1
におけるR1 がアセチル基、R2 がブチル基、R3 とR
4 が水素原子、R5 が1−メチル−3−ペンチニル基、
Qがジメチレン基、である化合物。)。
【0026】本発明のPG誘導体(式1)は、公知の方
法を組み合わせることによって合成できる。たとえば、
式2で表されるシクロペンテノン誘導体に式3で表され
る化合物を、アルキルリチウムと有機銅反応剤との作用
のもとに付加反応させて付加体を生成させる。つぎに該
付加体と、式4で表されるカルボン酸無水物、式5で表
されるカルボン酸混成酸無水物、または式6で表される
カルボン酸ハライドとを反応させる。さらにR3 または
4 が水酸基の保護基である場合には、必要に応じて脱
保護反応を行うことにより、R3 またはR4 が水酸基で
あるPG誘導体(式1)を合成できる。
【0027】シクロペンテノン誘導体(式2)における
2 、R3 およびQは、式1における意味と同じ意味を
示す。シクロペンテノン誘導体は、公知の化合物であ
り、公知の製造方法により、容易に入手できる。化合物
(式3)におけるR4 、R5 は、式1における意味と同
じ意味を示す。X1 は、ヨウ素原子またはトリアルキル
スズ基を示し、トリアルキルスズ基としては、トリブチ
ルスズ基が好ましい。X1 は、ヨウ素原子が好ましい。
【0028】化合物(式3)のうち、X1 がヨウ素原子
である場合の1−ヨードアルケン類としては、下記化合
物が挙げられる。 (1E,3S)−1−ヨード−3−(t−ブチルジメチ
ルシロキシ)−3−シクロペンチル−1−プロペン、1
E−1−ヨード−3−(t−ブチルジメチルシロキシ)
−4,4−ジフルオロ−1−オクテン、1E−1−ヨー
ド−3−(t−ブチルジメチルシロキシ)−5,9−ジ
メチル−1,8−デカジエン、1E−1−ヨード−3−
(t−ブチルジメチルシロキシ)−4−メチル−1−オ
クテン−6−イン。
【0029】化合物(式3)のうち、X1 がトリアルキ
ルスズ基である場合のトリアルキルスタニルアルケン類
としては、下記化合物が挙げられる。 (1E,3S)−1−トリブチルスタニル−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−3−シクロペンチル−1−
プロペン、1E−1−トリブチルスタニル−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−4,4−ジフルオロ−1−
オクテン、1E−1−トリブチルスタニル−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−5,9−ジメチル−1,8
−デカジエン、1E−1−トリブチルスタニル−3−
(t−ブチルジメチルシロキシ)−4−メチル−1−オ
クテン−6−イン。
【0030】アルキルリチウムとしては、t−ブチルリ
チウム、が好ましい。有機銅反応剤としては、トリアル
キルホスフィン−ヨウ化銅(I)錯体が好ましく、特に
トリ(n−ブチル)ホスフィン−ヨウ化銅(I)錯体が
好ましい。また、反応系中には有機銅反応剤とともに、
トリアルキルホスフィンを存在させるのが好ましい。ト
リアルキルホスフィンとしては、トリブチルホスフィン
が好ましい。トリアルキルホスフィン量は、有機銅反応
剤に対して0.8〜1.2倍当量が好ましい。
【0031】カルボン酸無水物(式4)としては、無水
酢酸が好ましい。カルボン酸混成無水物(式5)におけ
るR6 は、R1 とは異なるアルカノイル基であり、R1
と同様のアルカノイル基が好ましい。カルボン酸混成無
水物(式5)としては、酢酸ピバロイル酸混成無水物
(R1 がアセチル基で、R6 がピバロイル基である化合
物)が好ましい。カルボン酸ハライド(式6)における
2 は塩素原子が好ましく、カルボン酸ハライド(式
6)としては、酢酸クロリドが好ましい。
【0032】つきに、本発明の製造方法について説明す
る。本発明の製造方法においては、シクロペンテノン誘
導体(式2)と化合物(式3)とを、アルキルリチウム
および有機銅反応剤の作用のもとに付加反応させ、付加
体を生成させる。該付加反応は、以下のメカニズムで進
行すると考えられる。すなわち、まず化合物(式3)は
アルキルリチウムと反応することによりリチオ化され、
化合物(式3)の−X1 が−Liに置換された1−リチ
オアルケンとなる。そして、1−リチオアルケンと有機
銅反応剤とが反応することにより、1−リチオアルケン
の末端−Liが銅原子において錯体化したオルガノ銅が
生成する。つぎに、このオルガノ銅がシクロペンテノン
誘導体(式2)に1,4共役付加し、付加体が生成す
る、と考えられる。該反応は不活性溶媒の存在下に実施
するのが好ましい。不活性溶媒としては、テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、またはジオ
キサン等が挙げられる。
【0033】上記の反応において、アルキルリチウム量
は化合物(式3)に対して0.5〜4倍当量が好まし
く、特に1〜2倍当量が好ましい。また、有機銅反応剤
は化合物(式3)に対して0.2〜4倍当量が好まし
く、特に0.5〜2倍当量が好ましい。化合物(式3)
はシクロペンテノン誘導体(式2)に対して1〜5倍当
量が好ましく、特に1〜2倍当量が好ましい。反応に溶
媒を用いる場合は化合物(式3)に対して1〜500倍
重量が好ましく、特に10〜100倍重量が好ましい。
また、該付加反応の反応温度は−95℃〜+50℃が好
ましく、特に−78℃〜+20℃が好ましい。さらに反
応時間は0.1〜20時間が好ましい。
【0034】該付加反応により得られた付加体は、必要
に応じて取り出したり、精製してもよいが、本発明の製
造方法においては、付加体を取り出さずに次の反応にそ
のまま用いるのが好ましい。
【0035】すなわち、前記の反応で得た付加体を含む
反応粗液に、カルボン酸無水物(式4)、カルボン酸混
成無水物(式5)、またはカルボン酸ハライド(式6)
とを反応させることによりPG誘導体(式1)とするの
が好ましい。付加体は、カルボン酸無水物(式4)と反
応させるのが好ましい。このとき、カルボン酸無水物
(式4)の量はシクロペンテノン誘導体(式2)に対し
て1〜10倍当量が好ましく、カルボン酸混成無水物
(式5)の量はシクロペンテノン誘導体(式2)に対し
て1〜10倍当量が好ましく、カルボン酸ハライド(式
6)の量はシクロペンテノン誘導体(式2)に対して1
〜10倍当量が好ましい。また反応温度は−20℃〜+
30℃が好ましく、反応時間は0.1〜20時間が好ま
しい。なお、該反応は公知の文献(Sih,et al.,J.Am.Ch
em.Soc.,110,3588,1988 )に記載される手法および条件
をそのまま適用できる。
【0036】該方法で得られたPG誘導体(式1)のR
3 およびR4 のいずれか一方または両方が水酸基の保護
基である場合には、必要に応じて保護基を脱保護反応に
より脱保護してR3 およびR4 を水酸基とすることもで
きる。脱保護の方法は、Greeneらによる著書(Protectiv
e Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,19
81)記載の方法を採用できる。
【0037】本発明のPG誘導体(式1)は、医薬品と
して、または医薬品の原体として有用な化合物である。
該PG誘導体は、血小板凝集抑制作用、血管拡張性血圧
降下作用、胃酸分泌抑制作用、平滑筋収縮作用、細胞保
護作用、および利尿作用等を有する化合物であることか
ら、該生理活性を利用した心筋梗塞、狭心症、動脈硬
化、高血圧症、十二指腸潰瘍、分泌誘発、および妊娠中
絶などの治療剤または予防剤として使用できる。そし
て、PG誘導体(式1)は、経口剤として有効な脂溶性
と水溶性を兼ね備え、保存安定性に優れ、かつ天然に存
在するPGE1 より強力な薬効の持続性を発揮しうる化
合物である。
【0038】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0039】[例1]ブチル 9−(アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−1
6,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−
8,13E−ジエン−1−オアートの合成例 (1E,3S)−1−ヨード−3−(t−ブチルジメチ
ルシロキシ)−3−シクロペンチル−1−プロペン(2
00mg、0.54mmol)のエーテル(2.25m
l)溶液を−78℃に冷却し、窒素気流下t−ブチルリ
チウム(1.6Mペンタン溶液0.68ml、1.22
mmol)を滴下した。同温度で2時間撹拌した後、ト
リ(n−ブチル)ホスフィン−ヨウ化銅(I)錯体(1
88mg、0.49mmol)、トリ(n−ブチル)ホ
スフィン(0.12ml、0.49mmol)のエーテ
ル(1.8ml)溶液を滴下した。
【0040】−78℃で50分間撹拌した後、4R−t
−ブチルジメチルシロキシ−2−(6−ブトキシカルボ
ニルヘキシル)−2−シクロペンテン−1−オン[式2
におけるR2 がブチル基で、R3 O−部分がt−ブチル
ジメチルシロキシ基で、Qがジメチレン基である化合
物。](205mg、0.45mmol)のエーテル
(7.1ml)溶液を滴下した。−78℃で20分、さ
らに−30〜−20℃の範囲に保ちながら50分撹拌し
た後、無水酢酸(0.114ml、1.22mmol)
を0℃で滴下し、25℃で1時間撹拌した。反応液を飽
和硫酸アンモニウム水溶液(20ml)に注ぎ、有機層
と分離した後、水層をエーテル(10ml)で抽出し、
合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒はヘキサン:酢酸エチル=4
0:1(体積比))で精製し、付加体を得た(57m
g)。
【0041】得られた付加体(57mg、0.091m
mol)をアセトニトリル(1.9ml)に溶解し、0
℃で46%フッ化水素酸水溶液(0.126ml)を加
え、同温度で1.5時間撹拌した。反応液を氷冷した2
0%炭酸カリウム水溶液(15ml)と塩化メチレン
(10ml)の混液に注ぎ、有機層と分離した後、水層
を塩化メチレンで抽出し、塩化メチレン層を前記有機層
とあわせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥ろ過し、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒は塩化メチレン:アセトン=5:1)で
精製して異性体等を分離し、下式で表される表掲化合物
を得た(17mg)。ただし、下式中のAcは、アセチ
ル基を示す。以下においても同様である。
【0042】1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.93(t,J=7.1Hz,3
H),1.2-2.2(m,23H),2.15(s,3H),2.28(t,J=7.5Hz,2H),2.
42(dm,J=15.9Hz,1H),2.8-3.1(m,2H),3.86(t,J=7.5Hz,1
H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),4.1-4.2(m,1H),5.45(dd,J=8.4,
15.4Hz,1H),5.62(dd,J=7.3,15.4Hz,1H).
【0043】
【化5】
【0044】[例2]ブチル 9−アセトキシ−11
α,15R−ジヒドロキシ−16,16−ジフルオロプ
ロスタ−8,13E−ジエン−1−オアートの合成例 例1で使用した(1E,3S)−1−ヨード−3−(t
−ブチルジメチルシロキシ)−3−シクロペンチル−1
−プロペンの代わりに、1E−1−ヨード−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−4,4−ジフルオロ−1−
オクテン(970mg、2.4mmol)を用いること
により、下式で表される表掲化合物(270mg、収率
44.9%)およびその異性体であるブチル 9−アセ
トキシ−11α,15S−ジヒドロキシ−16,16−
ジフルオロプロスタ−8,13E−ジエン−1−オアー
ト(150mg)を得た。1 H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.9-1.0(m,6H),1.2-2.2(m,20
H),2.15(s,3H),2.28(t,J=7.5Hz,2H),2.2-2.5(m,1H),2.9
-3.2(m,2H),4.05(t,J=7.0Hz,2H),4.1-4.3(m,2H),5.6-5.
8(m,2H).19 F-NMR(CDCl3)δ(ppm):-112.4(d,J=247Hz,1F),-110.5
(d,J=245Hz,1F).
【0045】
【化6】
【0046】[例3]ブチル 9−アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−20−イソプロペニル−1
7−メチルプロスタ−8,13E−ジエン−1−オアー
トの合成例 例1で使用した(1E,3S)−1−ヨード−3−(t
−ブチルジメチルシロキシ)−3−シクロペンチル−1
−プロペンの代わりに、1E−1−ヨード−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−5,9−ジメチル−1,8
−デカジエンを用いることにより、下式で表される表掲
化合物およびその異性体であるブチル9−アセトキシ−
11α,15R−ジヒドロキシ−20−イソプロペニル
−17−メチルプロスタ−8,13E−ジエン−1−オ
アートを得た。1 H-NMR(CDCl3) δ(ppm):1.5(s,3H),
1.6(s,3H).
【0047】
【化7】
【0048】[例4]ブチル 9−アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−16−メチルプロスタ−
8,13E−ジエン−18−イン−1−オアートの合成
例 例1で使用した(1E,3S)−1−ヨード−3−(t
−ブチルジメチルシロキシ)−3−シクロペンチル−1
−プロペンの代わりに、1E−1−ヨード−3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−4−メチル−1−オクテン
−6−イン(950mg、2.51mmol)を用いる
ことにより、下式で表される表掲化合物(149mg)
およびその異性体であるブチル 9−アセトキシ−11
α,15R−ジヒドロキシ−16−メチル−18−イル
プロスタ−8,13E−ジエン−1−オアート(208
mg)を得た。1 H-NMR(CDCl3)δ(ppm):0.9-1.0(m,6H),1.2-2.3(m,20
H),2.15(s,3H),2.28(t,J=7.5Hz,2H),2.42(dm,J=15.9Hz,
1H),2.8-3.1(m,2H),4.06(t,J=6.6Hz,2H),4.0-4.2(m,2
H),5.4-5.7(m,2H).
【0049】
【化8】
【0050】[例5]ブチル 9−(アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−1
6,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−
8,13E−ジエン−1−オアート(検体)のヒト血清
中における活性体(下式7)への経時変化の評価例 本発明のPG誘導体(式1)は、人に投与したとき、血
中で活性体に変換される。検体(例1で合成した化合
物)のヒト血清中における活性体(式7)への経時変化
を以下の方法で評価した。
【0051】採血したヒト末梢血を37℃で4時間、さ
らに4℃で一昼夜静置した後、3000rpmで15分
間遠心し、上清を血清として分離した。例1で合成した
化合物を検体とし、血清1980μlに検体(1mg/
mlエタノール溶液)20μlを加え、37℃でインキ
ュベートした。一定時間経過後、このインキュベート液
150μlをとり、アセトニトリル150μlを加えて
除タンパクし、5000rpmで5分間遠心し、上清を
孔径0.45μmのフィルタでろ過した後、ろ液中の化
合物の経時変化を高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)で分析して、検体から活性体である下式7で表され
る化合物への変換率(%)を求めた。検体は、下式8で
表される中間体を経て、活性体(式7)に徐々に変換さ
れた。このときの変換率の経時変化を図1に示す。
【0052】
【化9】
【0053】なお、変換率は下式により求めた。 変換率(%)=[(HPLCにおける対応する化合物の
ピーク面積)/(インキュベーション0分時点でのHP
LCにおける化合物のピークの面積の総和)]×100
【0054】[例6]ブチル 9−(アセトキシ−11
α,15S−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−1
6,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−
8,13E−ジエン−1−オアート(検体)のヒト血清
中での経時変化に伴う血小板凝集抑制効果発現の評価 本発明のPG誘導体(式1)は、人に投与したとき、血
中で活性体に変換される。検体をヒト血清中でインキュ
ベートしたときの、活性体(式7)の生成に伴う血小板
凝集抑制効果の発現を以下の方法で評価した。
【0055】例5のインキュベート液と同様にして得た
インキュベート液100μlを生理食塩水で100倍に
希釈した。活性体(式7)の終濃度は1×10-8Mにな
った。この10μlを215μlのプレートリッチプラ
ズマ(PRP)に加え、1分後に40μMのADP(ア
デノシン−5’−ジホスフェート)溶液25μlを加え
たときの光透過率を測定した。インキュベート希釈液の
代わりに生理食塩水をPRPに加えたときの光透過率を
基準に、下式から血小板の凝集抑制率(%)を算出し
た。結果を図2に示す。例1で合成した化合物は、活性
体(式7)に徐々に変換され、血小板の凝集抑制作用が
長時間持続した。 血小板凝集抑制率(%)=100−[(インキュベーシ
ョン希釈液添加時の光透過率)/(生理食塩水添加時の
光透過率)]×100 なお、PRPは、クエン酸ナトリウム(3.8%)を用
いて採血(血液9容量部、クエン酸ナトリウム1容量
部)したヒト末梢血を1000rpmで10分間遠心し
て採取した。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、PG基本骨格の一部
が、特定の原子または原子団等で置換された新規はPG
誘導体が提供される。該PG誘導体は優れた薬剤活性を
有し、さらに1位のカルボキシル基部分がエステル基に
変換され、9位のカルボニル部分はエノールエステルに
変換されていることから、天然型のPG体よりも優れた
化学的安定性と適度な脂溶性を兼ね備える。本発明のP
G誘導体は、血清中で徐々に活性体に変化するため、活
性体の効果を長時間持続にわたって発揮させうる。した
がって、高い薬剤活性の持続性の増強を発揮しうる優れ
た化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】検体(例1で合成した化合物)の活性体(式
7)への経時変化を示すグラフ
【図2】検体(例1で合成した化合物)の血小板凝集抑
制率の経時変化を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/557 ABX A61K 31/557 ABX ACL ACL AEX AEX

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式1で表されるプロスタグランジン誘導
    体。 【化1】 ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :アルキル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水酸基の保護基また
    は水素原子。 R5 :シクロアルキル基、置換アルキル基、アルケニル
    基、またはアルキニル基。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
  2. 【請求項2】R5 が、1,1−ジフルオロペンチル基、
    1−メチル−3−ペンチニル基、2,6−ジメチル−5
    −ヘプテニル基またはシクロペンチル基である請求項1
    記載のプロスタグランジン誘導体。
  3. 【請求項3】R1 が炭素数2〜6のアルカノイル基であ
    る請求項1または2記載のプロスタグランジン誘導体。
  4. 【請求項4】R2 が炭素数1〜8のアルキル基である請
    求項1、2、または3記載のプロスタグランジン誘導
    体。
  5. 【請求項5】下式2で表されるシクロペンテノン誘導体
    に下式3で表される化合物を、アルキルリチウムと有機
    銅反応剤との作用のもとに付加反応させて付加体を生成
    させ、つぎに、該付加体に下式4で表されるカルボン酸
    無水物、下式5で表されるカルボン酸混成無水物、また
    は式6で表されるカルボン酸ハライドとを反応させたの
    ち、必要に応じて脱保護反応を行うことを特徴とする下
    式1で表されるプロスタグランジン誘導体の製造方法。 【化2】 ただし、式中の記号は以下の意味を示す。 R1 :アルカノイル基。 R2 :アルキル基。 R3 およびR4 :それぞれ独立に、水酸基の保護基また
    は水素原子。 R5 :シクロアルキル基、置換アルキル基、アルケニル
    基、またはアルキニル基。 R6 :R1 とは異なるアルカノイル基。 X1 :ヨウ素原子またはトリアルキルスズ基。 X2 :ハロゲン原子。 Q:−CH2 CH2 −または−CH=CH−。
  6. 【請求項6】式2で表されるシクロペンテノン誘導体に
    式3で表される化合物を、アルキルリチウムと有機銅反
    応剤との作用のもとに付加反応させて付加体を生成さ
    せ、つぎに、式4で表されるカルボン酸無水物と反応さ
    せたのち、必要に応じて脱保護反応を行う請求項5記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、または4記載のプロス
    タグランジン誘導体を有効成分とする医薬。
  8. 【請求項8】心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、高血圧症、
    十二指腸潰瘍、分泌誘発、または妊娠中絶、の治療剤ま
    たは予防剤である請求項7記載の医薬。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020045334A (ja) * 2018-07-13 2020-03-26 チャイロゲート インターナショナル インク.Chirogate International Inc. ルビプロストンの調製方法およびその中間体
JP2023071523A (ja) * 2021-11-11 2023-05-23 エルデシエロ プライベート リミテッド 化合物、組成物、方法、及び製造方法

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