JPH1130038A - 建物の解体・構築方法およびそれに用いる養生体 - Google Patents

建物の解体・構築方法およびそれに用いる養生体

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JPH1130038A
JPH1130038A JP18419297A JP18419297A JPH1130038A JP H1130038 A JPH1130038 A JP H1130038A JP 18419297 A JP18419297 A JP 18419297A JP 18419297 A JP18419297 A JP 18419297A JP H1130038 A JPH1130038 A JP H1130038A
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JP
Japan
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building
dismantling
living body
ground
demolition
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JP18419297A
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English (en)
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Norio Takahashi
周男 高橋
Junichiro Maeda
純一郎 前田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の解体・除去ならびに新設に関する作業
を効率的に行うことが可能であるとともに、防音養生を
効果的に行うことができるような建物の解体・構築方法
およびそれに用いる養生体を提供する。 【解決手段】 養生体1を、仮設支柱5,5と、養生体
本体4と、クライミング装置6,6と、揚重装置9と解
体装置10とを備えた構成とする。養生体1をビル2の
解体に用いるに際しては、地盤Gから仮設支柱5,5を
立設するとともに、仮設支柱5,5間に、解体すべきビ
ル2の最上階を覆うように養生体本体4を架設してお
き、ビル2を、その最上階から漸次解体しつつ、解体現
場3の高さの低下に応じて、養生体本体4を漸次下方に
盛り替えていくこととする。また、ビル2の解体が終了
した後には、養生体本体4の下方の地盤G上に、新たに
ビルを構築し、その工事進捗に伴って、養生体本体4を
漸次上方に盛り替えていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の建物を解
体・除去し、その後に、同じ場所に新たに別の建物を構
築するための建物の解体・構築方法およびそれに用いる
養生体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ビル等の建物の解体工事
においては、防音や外部への塵埃の飛散防止を目的とし
て、建物の側面全体を覆う防音パネルや防音シートを取
り付けた枠組足場が設けられる。また、このような解体
工事は、通常、最上階から行われ、解体工事の進捗とと
もに防音パネルや足場が上部より撤去されることとな
る。
【0003】一方、ビル等の建物を新設するにあたって
は、その外周部に作業足場を確保する目的で、同様に枠
組足場が設けられる。この枠組足場には、作業足場の確
保以外に、落下養生や外部への塵埃の飛散防止、防音等
を目的として建物の側面全体をメッシュシート等が取り
付けられる。また、近年においては、このような枠組足
場に、施工中の建物の上方を覆う屋根を取り付け、施工
現場の全天候化を図ったものも開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】建物が解体・除去され
た後には、それと同じ位置に建物が新たに建設されるこ
とが多い。この場合、枠組足場をいったん撤去して、再
び、建物新設用の枠組足場を設置したのでは、枠組足場
の解体・組立に伴う作業が、手間のかかるものとなって
しまう。特に、全天候屋根が設けられた枠組足場は、そ
の設置費用も高額のものとなるため、建物の新設時のみ
にこれを適用することは、経済的とは言えない。
【0005】また、そればかりでなく、従来の解体工事
の防音養生は、建物の側面のみに施されるのが通常であ
り、騒音が上から漏れてしまうという問題点があった。
さらに、従来の解体工事においては、レッカーを使用し
て解体用重機を建物の最上階へ揚重するという構成が採
られているため、建物の階数が高くなると揚重が困難と
なったり、小型の重機のみしか使用できないという問題
が生じていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、建物の解体・除去ならびに新設に関する作業を
効率的に行うことが可能であるとともに、防音養生を効
果的に行うことができるような建物の解体・構築方法、
およびそれに用いる養生体を提供することをその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては以下の手段を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の建物の解体・構築方法は、地盤上に
立設された建物を解体・除去し、しかる後に、前記地盤
上の前記建物が立設されていた位置に新たに別の建物を
構築するための建物の解体・構築方法であって、前記地
盤から仮設支柱を立設するとともに、該仮設支柱間に、
前記解体すべき建物の最上階を覆うように養生体本体を
架設しておき、前記解体すべき建物を、その最上階から
漸次解体しつつ、解体現場の高さの低下に応じて、前記
養生体本体を漸次下方に盛り替えていき、前記解体すべ
き建物の解体・除去が終了した後に、前記養生体本体の
下方の前記地盤上に、構築すべき建物を漸次構築してい
き、該構築すべき建物の工事進捗に伴って、前記養生体
本体を漸次上方に盛り替えていくことを特徴とする。
【0008】上記のような構成とされるために、この建
物の解体・構築方法においては、養生体本体を、解体す
べき建物の解体・除去作業および、構築すべき建物の構
築に共用することができる。また、この方法によれば、
建物の解体作業を天候に左右されずに行うことができる
だけでなく、解体作業時に建物の上部から音が漏れるこ
とがない。
【0009】請求項2記載の建物の解体・構築方法は、
請求項1記載の建物の構築・解体方法であって、前記解
体すべき建物を解体するにあたっては、該解体すべき建
物に、前記地盤から前記解体現場までを鉛直方向に連通
する開口部を設けておき、前記解体に伴い生じる廃材を
該開口部を通じて前記解体現場から搬出することを特徴
とする。
【0010】上記のような構成とされるために、この建
物の解体・構築方法においては、解体作業時の廃材を養
生体本体に取り付けられた機材を用いて、効率的に搬出
することができる。
【0011】請求項3記載の養生体は、地盤上に立設さ
れた建物を解体・除去し、しかる後に、前記地盤上の前
記建物が立設されていた位置に新たに別の建物を構築す
るために用いられる養生体であって、該養生体は、前記
解体すべき建物を上方から覆う養生体本体と、前記地盤
から立設された仮設支柱と、該仮設支柱に設けられて前
記養生体本体を上方または下方に盛り替え可能に支持す
る盛り替え手段と、前記養生体本体に取り付けられた揚
重装置と、前記養生体本体に取り付けられて、前記解体
すべき建物を解体するための解体装置とを備えて構成さ
れることを特徴とする。
【0012】この養生体によれば、建物の解体作業を天
候に左右されずに行うことができるだけでなく、解体作
業時に建物の上部から音が漏れることがない。さらに、
解体用重機をレッカーを使用して解体すべき建物の最上
階へ揚重する必要もない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施
の形態である養生体1を用いて、鉄骨造のビル(建物)
2を解体する際の状況を示す図である。図中に示すよう
に、養生体1は、ビル2の上部の解体現場3を上方から
覆うように設けられた養生体本体4と、ビル2を支持す
る地盤G上に立設された仮設支柱5,5とを備えて構成
されている。
【0014】仮設支柱5,5には、養生体本体4を上方
または下方に盛り替え可能に支持するクライミング装置
(盛り替え手段)6,6が設けられており、養生体本体
4は、このクライミング装置6,6と、ビル2から立設
された仮設間柱7,7,…とにより支持される構成とさ
れている。
【0015】また、クライミング装置6は、その間の距
離寸法が伸縮自在とされた上部フレーム6aおよび下部
フレーム6bを備えた構成とされている。これらのう
ち、下部フレーム6a,6bは、仮設支柱5,5に対し
て鉛直方向に移動可能に設けられており、また、上部フ
レーム6aは、養生体本体4をその下面4aから支持す
るように配置される。
【0016】また、養生体本体4の下面4aには、走行
レール8が配設されており、走行レール8には、揚重装
置9および解体装置10が懸架されている。これら揚重
装置9および解体装置10は、走行レール8に沿って走
行可能な構成とされている。
【0017】また、図中に示すように、解体現場3の側
面3aおよび養生体本体4の側面4bを覆うように、養
生シート13が設けられている。さらに、図中に示すよ
うに、解体すべきビル2の床スラブ14,14,…に
は、地盤Gから解体現場3までを鉛直方向に連通する開
口部15が設けられている。
【0018】図2(a)は、解体装置10の構成の詳細
を示す図である。解体装置10は、走行レール8に対し
て設けられるとともに、走行レール8に沿って移動可能
とされたトロリーホイスト17と、トロリーホイスト1
7から懸架されたケージ18と、ケージ18に搭載され
たガス切断用機器19とを備えて構成されている。ま
た、ケージ18には、作業員が搭乗することが可能とさ
れており、図2中(a)に示すように、例えば、鉄骨梁
22を解体する際には、作業員がケージ18に乗って、
鉄骨梁22のガス切断部位22aの近くまで移動すると
ともに、ガス切断用機器19を用いて鉄骨梁22を切断
する。切断された鉄骨梁22は、(b)に示すように、
揚重装置9によって吊り下げられ、搬送されることとな
る。
【0019】以上において、本実施の形態の養生体1、
養生体1に設けられた解体装置10、および、養生体1
を適用して解体が行われるビル2の概略構成を示した
が、次に図3を参照して、本実施の形態におけるビル2
の解体方法およびビル2を解体した後に、地盤Gに対し
て建物をあらたに構築する際の構築方法について説明す
る。
【0020】図3(a)に示すように、ビル2を解体す
る際には、ビル2を支持する地盤G上におけるビル2の
周囲に対して、仮設支柱5,5,…を、その上端5a,
5a,…がビル2の最上階より若干上方に位置するよう
に立設する。また、これと同時に、仮設支柱5,5,…
の上端5aにはクライミング装置6,6,…を設置す
る。
【0021】次いで、仮設支柱5,5,…の上端5a,
5a,…間に、ビル2を上方から覆うように養生体本体
4(図1参照)を架設する。このとき、養生体本体4
は、仮設支柱5の上端5a,5a,…に設けられたクラ
イミング装置6,6,…の上部フレーム6a,6a,…
(図1参照)により支持されるように設けられ、クライ
ミング装置6,6,…を駆動させることによって、上下
方向に盛り替え可能とされる。
【0022】続いて、図3(b)に示すように、養生体
本体4に設けられた解体装置10および揚重装置9(図
2参照)を用いて、ビル2の解体をその最上階から行っ
ていく。この解体作業は、ビル2を構成する鉄骨部材
を、解体装置10を用いて、図2(a)に示すように切
断するとともに、図2(b)に示すように揚重装置9を
用いて撤去していくことにより行われる。
【0023】また、切断した鉄骨部材の解体現場3から
の搬出は、ビル2の内部に設けられた開口部15(図1
参照)を通じて行われる。すなわち、切断した鉄骨部材
を図2(b)に示すように、揚重装置9により揚重する
とともに、揚重装置9を走行レール8(図1参照)に沿
って開口部15の上方に移動させ、さらに、揚重装置9
を操作して、この鉄骨部材を開口部15内部を下降させ
て地盤Gにまで下ろしていく。さらに、地盤Gに下ろさ
れた鉄骨部材は、地盤G上に配置された搬送車23(図
1参照)により、ビル2の外部に搬出される。
【0024】さらに、ビル2の解体作業の進捗に伴い、
養生体本体4を下方に盛り替えていく。養生体本体4の
下方への盛り替えは、ビル2の一階または複数階の解体
が終了するのに伴って、クライミング装置6,6,…の
上部フレーム6aおよび下部フレーム6b間に位置する
仮設支柱5をその上端5aから順次撤去していくととも
に、この撤去の終了後に、上部フレーム6aを下降させ
ることにより行われる。また、このように上部フレーム
6aを下降させたら、上部フレーム6aを仮設支柱5の
上端5aに固定し、その間に下部フレーム6bを下方に
移動させることとする。
【0025】このように、ビル2の解体作業および養生
体本体4の盛り替え作業を交互に継続していくことによ
り、図3(c)に示すように、ビル2の解体が完了され
る。ビル2の解体・除去作業が完了したならば、次に、
図3(d)に示すように、新たに構築すべきビル24の
構築を開始する。これには、図中に示すように、まず、
養生体本体4を構築すべきビル24の1〜2階程度の高
さに位置させるとともに、ビル24の基礎部分24aか
ら施工を行っていくこととする。
【0026】さらに、図3(e)に示すように、ビル2
4の工事進捗に伴って、養生体本体4を漸次上方に盛り
替えていく。養生体本体4を上方に盛り替える作業は、
上述した解体作業時において養生体本体4を下方に盛り
替える作業と逆の手順により行われる。すなわち、クラ
イミング装置6の下部フレーム6bを仮設支柱6に固定
しておき、ビル24の一階または複数階の構築が終了す
るのに伴って、クライミング装置6,6,…を駆動させ
て、その上部フレーム6aを上方に移動させ、これによ
り、養生体本体4を上方に盛り替える。さらに、この
際、上部および下部フレーム6a,6b間に位置する仮
設支柱5の上端5aを上方に継ぎ足し、上部フレーム6
aを継ぎ足した仮設支柱5の上端5aに固定する。ま
た、この間に、下部フレーム6bを上方に移動させる。
【0027】このように、ビル24の構築作業および養
生体本体4の盛り替え作業を交互に継続していくことに
より、ビル24の構築が完了される。ビル24の構築作
業がが完了したならば、図3(f)に示すように、養生
体1を撤去し、これにより、ビル2の解体・除去ならび
にビル24の施工作業が完了される。
【0028】上述の建物の解体・構築方法によれば、ビ
ル2を解体するにあたって、あらかじめ、ビル2を支持
する地盤Gより立設される仮設支柱5と、ビル2の最上
階を覆うように仮設支柱5間に架設された養生体本体4
とが設けられ、養生体本体4に設けられた解体装置10
により、ビル2の解体がおこなわれる。また、この際、
解体工事の進捗に伴って養生体本体4は漸次下方に盛り
替えられ、解体工事が終了した際には、養生体本体4の
下方に、新たに構築されるべきビル24が新設される。
また、ビル24の工事進捗に伴って養生体本体4は漸次
上方に盛り替えられる構成とされる。
【0029】このように、養生体1を、解体すべき建物
の解体・除去作業および、構築すべき建物の建設に共に
用いるようにすることによって、解体工事および新築工
事を行うに際し別々に枠組足場を設置する場合に比較し
て、作業の効率化およびコストの低減化を図ることがで
きる。特に、養生体本体4が、建物の解体・構築に一気
通貫して用いられるため、使用すべき養生シート13の
量を最小限とすることができる。また、養生体本体4に
より、全ての作業を天候に左右されずに行うことができ
るため、建物の解体および構築に係る工期の短縮化を図
ることができる。
【0030】また、ビル2の解体作業時においては、解
体現場3からの騒音を養生体本体4によって上方から遮
蔽することができるため、従来行われてきた解体工事に
比較して、外部に漏れる騒音を低減することができる。
さらに、ビル2の地下部解体時や、ビル24の杭、基礎
施工時にも騒音を遮蔽することができ、これにより騒音
対策をより万全に行うことができる。
【0031】さらに、解体工事を行うに際して、養生体
本体4に取り付けられた走行式の解体装置10を用いる
ことができるため、従来における解体作業のように、重
機を揚重するための大型レッカーを必要としない。した
がって、養生体1を、レッカーにより大型の重機を揚重
することができない高層ビルに対しても、好適に用いる
ことができる。
【0032】また、上述の建物の解体・構築方法によれ
ば、ビル2を解体するにあたって、あらかじめ、ビル2
の床スラブ14,14,…に対して、解体現場3から地
盤Gまでを鉛直に連通する開口部15が設けられ、開口
部15から解体現場3からの廃材が搬出される構成が採
用されるため、廃材の搬出を揚重装置9を用いて効率的
に行うことができるだけでなく、廃材搬出に伴う敷地上
の制限や、作業半径等を考慮する必要がない。
【0033】以上において、本発明の一実施の形態を示
したが、上記実施の形態において、養生体1、およびビ
ル2,24の各部の構造や、ビル2を解体する際の手順
等について他の構成を採用するようにしてもよい。例え
ば、ビル2は、鉄筋コンクリート構造物であってもよ
い。この場合、用いられるべき解体装置の例を図4ない
し6に示す。
【0034】図4に示す解体装置26は、旋回機構27
と、鉄筋コンクリートを圧砕可能な油圧圧砕機28と、
油圧圧砕機28からみて旋回機構27の反対側に位置す
るように設けられたカウンターウェイト29とを備えて
構成されており、なおかつ、解体装置10(図1,2参
照)と同様に、養生体本体4の下面4aに配置された走
行レール8に沿って移動可能なトロリーホイスト30か
ら懸架されたものである。
【0035】図中矢印で示すように、旋回機構27は二
軸の回転機構を有するため、解体装置26によれば、ト
ロリーホイスト30から吊られた状態で柱、梁、スラブ
等の破砕が可能である。
【0036】また、図5に示す解体装置31は、高圧水
ジェットによって、鉄筋コンクリートを切断する形式の
ものであり、走行レール8に沿って移動可能なトロリー
32と、トロリー32に設けられた油圧ユニット33
と、油圧ユニット33から延出する構成とされたアーム
34と、アーム34の先端に設けられた高圧水ジェット
カッティングヘッド35とを備えて構成されたものであ
る。また、高圧ジェットカッティングヘッド35には、
高圧水ホース37を介して高圧水ポンプ38から水が供
給される。
【0037】油圧ユニット33は、アーム34を旋回、
駆動させることによって、アーム34の先端に設けられ
た高圧水ジェットカッティングヘッド35を、任意の位
置に移動させることが可能である。また、高圧水ジェッ
トカッティングヘッド35は、その基端部35aにおい
て回動可能な構成とされており、これにより、高圧水ジ
ェットカッティングヘッド35によって、柱、梁、スラ
ブ等の切断が可能である。
【0038】また、図6(a)ないし(d)は、解体装
置26を用いた場合のビル2の解体工程を示した図であ
る。解体装置26により、ビル2を構成する鉄筋コンク
リートを破砕したら、小割装置40により、解体装置2
6によって圧砕された鉄筋コンクリート塊をさらに小割
りする。ついで、クラムシェル41により、小割りされ
た鉄筋コンクリート塊を、解体現場3(図1参照)から
ビル2の開口部15(図1参照)にまで搬送し、開口部
15から地盤G(図1参照)にまで落下させるか、ある
いは、コンテナ42を用いて地盤Gに吊り下ろす。
【0039】また、ビル2の解体に伴う廃材の搬出に際
して、養生体本体4に取り付けられた揚重装置9を用い
ることにより、鉄筋コンクリートを比較的大きな塊(ブ
ロック)ごと搬送することも容易に行うことができる。
この場合には、敷地上の制限や作業半径等を考慮する必
要がなく、さらに、搬送可能な最大ブロック重量を従来
に比較して大幅に向上させることができる。
【0040】以上が、ビル2が鉄筋コンクリート造であ
るとした場合に、用いられるべき機材および解体手順の
構成であるが、また、それとは別に、上記実施の形態に
おいて、ビル2の解体およびビル24の構築に係る手順
の一部を変更するようにしてもよい。
【0041】例えば、上記実施の形態において、ビル2
の解体、およびビル24の構築に伴って、工事の進捗に
応じて養生体本体4を上方または下方に盛り替える際
に、必ずしも、仮設支柱5,5,…の上端5a,5a,
…を撤去または継ぎ足す必要はなく、図7(a)ないし
(f)に示すように、仮設支柱5,5,…の高さを同じ
にしたまま、養生体本体4のみを工事進捗に伴い上下に
盛り替えるようにしても構わない。この場合には、仮設
支柱5,5,…の撤去または継ぎ足しに係る作業量を軽
減することが可能である。
【0042】また、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱
しない範囲内であれば、上記実施の形態において、他の
いかなる構成を採用するようにしても構わない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る建
物の解体・構築方法は、あらかじめ、解体すべき建物を
支持する地盤より仮設支柱を立設しておくとともに、仮
設支柱間に解体すべき建物の最上階を覆うように養生体
本体を架設しておき、解体すべき建物の解体工事が進捗
するに伴って養生体本体を下方に漸次盛り替え、解体工
事終了後には、養生体本体の下方に、新設すべき建物を
構築していき、工事進捗とともに養生体本体を漸次上方
に盛り替えていくこととされている。このように、養生
体本体を、解体すべき建物の解体・除去作業および、構
築すべき建物の建設に共に用いるようにすることによっ
て、解体工事および新築工事を行うに際し別々に枠組足
場を設置する場合に比較して、作業の効率化およびコス
トの低減化を図ることができる。また、養生体本体を、
建物の解体・構築に一気通貫して用いることにより、使
用すべき養生シートの量を最小限とすることができる。
また、養生体本体が建物の上方を覆うように設けられる
ことにより、全ての作業を天候に左右されずに行うこと
ができ、建物の解体および構築に係る工期の短縮化を図
ることができる。特に、解体現場からの騒音を養生体本
体によって上方から遮蔽することができるため、従来行
われてきた解体工事に比較して、外部に漏れる騒音を低
減することができる。また、この場合、建物の地下部解
体時や、杭、基礎施工時にも騒音を遮蔽することがで
き、騒音対策をより万全に行うことができる。
【0044】請求項2に係る建物の解体・構築方法によ
れば、解体すべき建物に対し、その上部の解体現場から
地盤までを鉛直に連通する開口部が設けられ、この開口
部を通じて解体現場からの廃材が搬出されるため、廃材
の搬出を効率的に行うことができるだけでなく、廃材搬
出に伴う敷地上の制限や、作業半径等を考慮する必要が
ない。
【0045】請求項3に係る養生体は、解体すべき建物
を上部から覆うように設けられる養生体本体と、地盤か
ら立設された仮設支柱と、仮設支柱に設けられて養生体
本体を鉛直方向に盛り替え可能とする盛り替え手段とを
有した構成とされており、さらに、養生体本体には、揚
重装置と建物を解体するための解体装置とが設けられる
構成とされている、したがって、この養生体を、解体す
べき建物の解体・除去作業および、構築すべき建物の建
設に一気通貫して用いるようにすることによって、解体
工事および新築工事を行うに際し別々に枠組足場を設置
する場合に比較して、作業の効率化およびコストの低減
化を図ることができ、さらに、使用すべき養生シート等
の量を最小限とすることができる。また、養生体本体が
建物の上方を覆うように設けられることにより、解体現
場の全天候化が図られ、工期の短縮化を図ることができ
る。さらに、解体現場からの騒音を養生体本体によって
上方から遮蔽することができるため、外部に漏れる騒音
を低減することができる。また、養生体本体に取り付け
られた解体装置を用いることによって、解体用の重機を
揚重するための大型レッカーが必要でなく、レッカーに
より大型の重機を揚重することが不可能な高層ビル等に
対しても、本発明の養生体を良好に適用することができ
る。さらに、この養生体によれば、ブロック解体を行う
際に、ブロックの搬送を養生体本体に取り付けられた揚
重装置によって容易に行うことが可能であり、これによ
り、解体作業の効率化を図ることができる。また、この
場合には、敷地上の制限や作業半径等を考慮する必要が
なく、なおかつ、搬送可能な最大ブロック重量を従来に
比較して大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である養生体を建物
(ビル)の解体作業に適用した場合の例を示す立断面図
である。
【図2】 図1に示した養生体に設けられた解体装置お
よびその使用方法の構成の詳細を示す図であって、
(a)は、解体装置を鉄骨梁の切断に適用した場合の状
況を示す正面図、(b)は、解体装置によって切断した
鉄骨梁の一部を搬送する場合の状況を示す正面図であ
る。
【図3】 図1に示した養生体を用いて、建物を解体・
除去し、しかる後に同じ位置に新たに建物を構築する場
合の状況を示す工程図である。
【図4】 本発明の養生体に設けられるべき解体装置の
他の例を示すための正面図である。
【図5】 本発明の養生体に設けられるべき解体装置の
さらに他の例を示すための正面図である
【図6】 養生体に設けられた解体装置を用いて、解体
現場から廃材を搬出する際の手順を示すための工程図で
ある。
【図7】 図1に示した養生体を用いて、建物を解体・
除去し、しかる後に同じ位置に新たに建物を構築する場
合の状況を示す図であって、図3に示したものとは別の
手順を示すための工程図である。
【符号の説明】
1 養生体 2 ビル(建物) 3 解体現場 4 養生体本体 5 仮設支柱 6 クライミング装置(盛り替え手段) 9 揚重装置 10 解体装置 15 開口部 24 ビル(建物)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤上に立設された建物を解体・除去
    し、しかる後に、前記地盤上の前記建物が立設されてい
    た位置に新たに別の建物を構築するための建物の解体・
    構築方法であって、 前記地盤から仮設支柱を立設するとともに、該仮設支柱
    間に、前記解体すべき建物の最上階を覆うように養生体
    本体を架設しておき、 前記解体すべき建物を、その最上階から漸次解体しつ
    つ、解体現場の高さの低下に応じて、前記養生体本体を
    漸次下方に盛り替えていき、 前記解体すべき建物の解体・除去が終了した後に、前記
    養生体本体の下方の前記地盤上に、構築すべき建物を漸
    次構築していき、該構築すべき建物の工事進捗に伴っ
    て、前記養生体本体を漸次上方に盛り替えていくことを
    特徴とする建物の解体・構築方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建物の構築・解体方法で
    あって、 前記解体すべき建物を解体するにあたっては、該解体す
    べき建物に、前記地盤から前記解体現場までを鉛直方向
    に連通する開口部を設けておき、前記解体に伴い生じる
    廃材を該開口部を通じて前記解体現場から搬出すること
    を特徴とする建物の解体・構築方法。
  3. 【請求項3】 地盤上に立設された建物を解体・除去
    し、しかる後に、前記地盤上の前記建物が立設されてい
    た位置に新たに別の建物を構築するために用いられる養
    生体であって、 該養生体は、前記解体すべき建物を上方から覆う養生体
    本体と、前記地盤から立設された仮設支柱と、該仮設支
    柱に設けられて前記養生体本体を上方または下方に盛り
    替え可能に支持する盛り替え手段と、前記養生体本体に
    取り付けられた揚重装置と、前記養生体本体に取り付け
    られて前記解体すべき建物を解体するための解体装置と
    を備えてなる養生体。
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