JPH11297571A - コンデンサの製造方法 - Google Patents
コンデンサの製造方法Info
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- JPH11297571A JPH11297571A JP10234298A JP10234298A JPH11297571A JP H11297571 A JPH11297571 A JP H11297571A JP 10234298 A JP10234298 A JP 10234298A JP 10234298 A JP10234298 A JP 10234298A JP H11297571 A JPH11297571 A JP H11297571A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 導電性高分子層を形成するときの材料の利用
効率が高く、かつ形成された導電性高分子層の電気伝導
度特性のばらつきが小さい、あるいは電極上に導電性微
粉末をムラなく容易に付着させることのできるコンデン
サの製造方法を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 インクジェットヘッドを用いてモノマ−
溶液と酸化剤溶液を所定の場所に塗布することにより、
化学重合により形成される導電性高分子層の電気伝導度
特性のばらつきや材料のロスが小さく、材料の利用効率
が高いコンデンサの製造方法を提供する。また、スクリ
−ン印刷を用いて導電性微粉末溶液を塗布することによ
り、導電性微粉末をムラなく容易に付着させることので
きるコンデンサの製造方法を提供する。
効率が高く、かつ形成された導電性高分子層の電気伝導
度特性のばらつきが小さい、あるいは電極上に導電性微
粉末をムラなく容易に付着させることのできるコンデン
サの製造方法を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 インクジェットヘッドを用いてモノマ−
溶液と酸化剤溶液を所定の場所に塗布することにより、
化学重合により形成される導電性高分子層の電気伝導度
特性のばらつきや材料のロスが小さく、材料の利用効率
が高いコンデンサの製造方法を提供する。また、スクリ
−ン印刷を用いて導電性微粉末溶液を塗布することによ
り、導電性微粉末をムラなく容易に付着させることので
きるコンデンサの製造方法を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性高分子層を
固体電解質として用いたコンデンサの製造方法に関する
ものである。
固体電解質として用いたコンデンサの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】最近、電子機器のディジタル化にともな
って、そこに使用されるコンデンサにも高周波領域にお
いてインピ−ダンスが低く、小型化への要求が高まって
いる。それらの要求にこたえるために、導電性高分子を
電解質に用いた固体電解コンデンサが開発されている。
一般的に、ポリアニリン、ポリピロ−ルやポリチオフェ
ンに代表される導電性高分子は、化学酸化重合で作製す
ることができる。
って、そこに使用されるコンデンサにも高周波領域にお
いてインピ−ダンスが低く、小型化への要求が高まって
いる。それらの要求にこたえるために、導電性高分子を
電解質に用いた固体電解コンデンサが開発されている。
一般的に、ポリアニリン、ポリピロ−ルやポリチオフェ
ンに代表される導電性高分子は、化学酸化重合で作製す
ることができる。
【0003】導電性高分子からなる固体電解質層(導電
性高分子層)、あるいは、導電性高分子薄膜の従来から
知られている製造方法を説明する。特開平9−7405
0号公報には、酸化皮膜が施された電極をモノマ−水溶
液に浸漬後、酸化剤溶液に浸漬して液相化学重合により
固体電解質層(導電性高分子層)を形成する製造方法が
開示されている。
性高分子層)、あるいは、導電性高分子薄膜の従来から
知られている製造方法を説明する。特開平9−7405
0号公報には、酸化皮膜が施された電極をモノマ−水溶
液に浸漬後、酸化剤溶液に浸漬して液相化学重合により
固体電解質層(導電性高分子層)を形成する製造方法が
開示されている。
【0004】また、特開平2−15611号公報には、
チオフェン誘導体モノマ−と酸化剤を混ぜた溶液を、あ
るいはそれらを別々に、噴霧(スプレ−)、へら塗り、
こて塗りまたは捺染によって、酸化皮膜が施された電極
上に塗布し、化学重合により固体電解質層(導電性高分
子層)を形成する製造方法が開示されている。
チオフェン誘導体モノマ−と酸化剤を混ぜた溶液を、あ
るいはそれらを別々に、噴霧(スプレ−)、へら塗り、
こて塗りまたは捺染によって、酸化皮膜が施された電極
上に塗布し、化学重合により固体電解質層(導電性高分
子層)を形成する製造方法が開示されている。
【0005】愛知県工業技術センタ−報告、第29号
(1993)、25〜30頁には、基板上に塩化鉄(II
I)溶液を塗布乾燥してからピロ−ルモノマ−蒸気と接
触させて、気相化学重合により導電性高分子薄膜を形成
する製造方法が報告されている。
(1993)、25〜30頁には、基板上に塩化鉄(II
I)溶液を塗布乾燥してからピロ−ルモノマ−蒸気と接
触させて、気相化学重合により導電性高分子薄膜を形成
する製造方法が報告されている。
【0006】次に、導電性微粉末を付着させるための従
来から知られている製造方法を説明する。特開平7−9
4368号公報には、固体電解質層が、酸化皮膜上に化
学重合により形成した第一の導電性高分子化合物層と、
その上に配設した導電性微粉末と、導電性微粉末を少な
くとも覆う第2の導電性化合物層からなるコンデンサに
おいて、導電性微粉末が浮遊する流動浸漬層に電極を浸
漬してから引き上げる浸漬塗布により、導電性微粉末を
付着させる方法が開示されている。
来から知られている製造方法を説明する。特開平7−9
4368号公報には、固体電解質層が、酸化皮膜上に化
学重合により形成した第一の導電性高分子化合物層と、
その上に配設した導電性微粉末と、導電性微粉末を少な
くとも覆う第2の導電性化合物層からなるコンデンサに
おいて、導電性微粉末が浮遊する流動浸漬層に電極を浸
漬してから引き上げる浸漬塗布により、導電性微粉末を
付着させる方法が開示されている。
【0007】しかしながら、上記従来の技術では、酸化
皮膜が施された電極をモノマ−水溶液に浸漬後、酸化剤
溶液に浸漬して液相化学重合により導電性高分子層を形
成する場合には、酸化剤溶液中に電極を浸漬するとき
に、モノマ−水溶液が拡散して混ざる。それが重合する
ことにより、酸化剤の能力の低下や、添加剤の析出等を
生じさせるために、酸化剤溶液を所定の時間しか使用で
きず、材料の利用効率が悪いという課題があった。
皮膜が施された電極をモノマ−水溶液に浸漬後、酸化剤
溶液に浸漬して液相化学重合により導電性高分子層を形
成する場合には、酸化剤溶液中に電極を浸漬するとき
に、モノマ−水溶液が拡散して混ざる。それが重合する
ことにより、酸化剤の能力の低下や、添加剤の析出等を
生じさせるために、酸化剤溶液を所定の時間しか使用で
きず、材料の利用効率が悪いという課題があった。
【0008】モノマ−と酸化剤を混ぜた溶液を噴霧(ス
プレ−)、へら塗り、こて塗りまたは捺染によって、酸
化皮膜が施された電極上に塗布し、化学重合により導電
性高分子層を形成する場合には、モノマ−と酸化剤を混
ぜた溶液の重合が進むために、所定の時間しか使用でき
ず、材料の利用効率が悪いという課題があった。
プレ−)、へら塗り、こて塗りまたは捺染によって、酸
化皮膜が施された電極上に塗布し、化学重合により導電
性高分子層を形成する場合には、モノマ−と酸化剤を混
ぜた溶液の重合が進むために、所定の時間しか使用でき
ず、材料の利用効率が悪いという課題があった。
【0009】また、モノマ−と酸化剤の溶液を別々に、
へら塗り、こて塗りまたは捺染によって、酸化皮膜が施
された電極上に塗布し、化学重合により導電性高分子層
を形成する場合にも、塗布するときに接触することか
ら、例えばへら上でモノマ−と酸化剤が混ざり、重合が
進むために、所定の時間しか使用できず、材料の利用効
率が悪いという課題があった。
へら塗り、こて塗りまたは捺染によって、酸化皮膜が施
された電極上に塗布し、化学重合により導電性高分子層
を形成する場合にも、塗布するときに接触することか
ら、例えばへら上でモノマ−と酸化剤が混ざり、重合が
進むために、所定の時間しか使用できず、材料の利用効
率が悪いという課題があった。
【0010】そして、モノマ−と酸化剤の溶液を別々
に、噴霧(スプレ−)によって酸化皮膜が施された電極
上に塗布し、化学重合により導電性高分子層を形成する
場合、噴霧塗布では、所定の面積の電極上へ均一にかつ
所定の付着量を付着させるのが難しいために、モノマ−
対酸化剤の比がばらつくことにより、形成された導電性
高分子層の電気伝導度特性のばらつきが生じるというこ
とと、導電性高分子層の薄いところでは陰極層を形成す
るときにコロイダルカ−ボンや銀ペイントのしみ込みに
よりショ−トが生じるので、薄いところをなくすために
ばらつきを考慮して必要以上に厚くするので、材料のコ
ストが高くなるという課題があった。さらに、噴霧塗布
では所定の場所のみに塗布できないために材料のロスが
大きく、材料の利用効率が悪いという課題があった。
に、噴霧(スプレ−)によって酸化皮膜が施された電極
上に塗布し、化学重合により導電性高分子層を形成する
場合、噴霧塗布では、所定の面積の電極上へ均一にかつ
所定の付着量を付着させるのが難しいために、モノマ−
対酸化剤の比がばらつくことにより、形成された導電性
高分子層の電気伝導度特性のばらつきが生じるというこ
とと、導電性高分子層の薄いところでは陰極層を形成す
るときにコロイダルカ−ボンや銀ペイントのしみ込みに
よりショ−トが生じるので、薄いところをなくすために
ばらつきを考慮して必要以上に厚くするので、材料のコ
ストが高くなるという課題があった。さらに、噴霧塗布
では所定の場所のみに塗布できないために材料のロスが
大きく、材料の利用効率が悪いという課題があった。
【0011】基板上に塩化鉄(III)溶液を塗布乾燥し
てからピロ−ルモノマ−蒸気と接触させて、気相化学重
合により導電性高分子薄膜を形成する場合、ピロ−ルモ
ノマ−を所定の場所のみに塗布できないために材料のロ
スが大きく、材料の利用効率が悪いという課題があっ
た。
てからピロ−ルモノマ−蒸気と接触させて、気相化学重
合により導電性高分子薄膜を形成する場合、ピロ−ルモ
ノマ−を所定の場所のみに塗布できないために材料のロ
スが大きく、材料の利用効率が悪いという課題があっ
た。
【0012】導電性微粉末が浮遊する流動浸漬層に電極
を浸漬してから引き上げる浸漬塗布により、導電性微粉
末を付着させる方法では、電極上にムラなく容易に付着
させることが難しいという課題があった。
を浸漬してから引き上げる浸漬塗布により、導電性微粉
末を付着させる方法では、電極上にムラなく容易に付着
させることが難しいという課題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化皮
膜が施された電極をモノマ−水溶液に浸漬後、酸化剤溶
液に浸漬して液相化学重合により導電性高分子層を形成
する場合には、酸化剤溶液中に電極を浸漬するときに、
モノマ−水溶液が拡散して混ざり、酸化剤溶液を所定の
時間しか使用できず、材料の利用効率が悪いという課題
があった。
膜が施された電極をモノマ−水溶液に浸漬後、酸化剤溶
液に浸漬して液相化学重合により導電性高分子層を形成
する場合には、酸化剤溶液中に電極を浸漬するときに、
モノマ−水溶液が拡散して混ざり、酸化剤溶液を所定の
時間しか使用できず、材料の利用効率が悪いという課題
があった。
【0014】本発明は、上記の問題を解決するもので、
電極上に導電性高分子層を形成するときの材料の利用効
率が高く、形成された導電性高分子層の電気伝導度特性
のばらつきが小さいコンデンサの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
電極上に導電性高分子層を形成するときの材料の利用効
率が高く、形成された導電性高分子層の電気伝導度特性
のばらつきが小さいコンデンサの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は第一のコンデンサの製造方法を電極表面に誘
電体層を形成する工程と、前記誘電体層表面に複数の微
小ノズルを有するインクジェットヘッドによりモノマ−
溶液を塗布する工程と、複数の微小ノズルを有するイン
クジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗布する工程と、
化学重合により導電性高分子層を形成する工程と、さら
にその上に電極を形成する工程とを備えるように構成し
たものである。
に本発明は第一のコンデンサの製造方法を電極表面に誘
電体層を形成する工程と、前記誘電体層表面に複数の微
小ノズルを有するインクジェットヘッドによりモノマ−
溶液を塗布する工程と、複数の微小ノズルを有するイン
クジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗布する工程と、
化学重合により導電性高分子層を形成する工程と、さら
にその上に電極を形成する工程とを備えるように構成し
たものである。
【0016】インクジェットヘッドを用いてモノマ−溶
液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度良
くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤の
比のばらつきが小さいので、化学重合により形成された
導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さくで
きる。
液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度良
くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤の
比のばらつきが小さいので、化学重合により形成された
導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さくで
きる。
【0017】また、インクジェットヘッドを用いて所定
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができる。
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができる。
【0018】本発明による第二のコンデンサの製造方法
は、電極間に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層
表面に複数の微小ノズルを有するインクジェットヘッド
によりモノマ−溶液を塗布する工程と、複数の微小ノズ
ルを有するインクジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗
布する工程と、スクリ−ン印刷により導電性微粉末を含
んだ導電性微粉末溶液を塗布する工程と、少なくとも一
部に導電性微粉末を含む導電性高分子層を化学重合によ
り形成する工程とを有する構成である。
は、電極間に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層
表面に複数の微小ノズルを有するインクジェットヘッド
によりモノマ−溶液を塗布する工程と、複数の微小ノズ
ルを有するインクジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗
布する工程と、スクリ−ン印刷により導電性微粉末を含
んだ導電性微粉末溶液を塗布する工程と、少なくとも一
部に導電性微粉末を含む導電性高分子層を化学重合によ
り形成する工程とを有する構成である。
【0019】スクリ−ン印刷を用いて導電性微粉末溶液
を塗布することにより、導電性微粉末をムラなく容易に
付着させることができる。また、導電性微粉末を用いる
ことにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極上での
化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を上げる
ことができる。
を塗布することにより、導電性微粉末をムラなく容易に
付着させることができる。また、導電性微粉末を用いる
ことにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極上での
化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を上げる
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、電極表面に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体
層表面に複数の微小ノズルを有するインクジェットヘッ
ドによりモノマ−溶液を塗布する工程と、複数の微小ノ
ズルを有するインクジェットヘッドにより酸化剤溶液を
塗布する工程と、化学重合により導電性高分子層を形成
する工程と、さらにその上に電極を形成する工程とを備
えたコンデンサの製造方法としたものであり、誘電体層
が弁金属の酸化皮膜で構成されるコンデンサでは、導電
性高分子層は陰極を兼ねた電解質として機能し、一方そ
れが高分子薄膜で構成されるフィルムコンデンサでは、
単純な電極として機能する。電極として用いる弁金属に
は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等が上げ
られる。
は、電極表面に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体
層表面に複数の微小ノズルを有するインクジェットヘッ
ドによりモノマ−溶液を塗布する工程と、複数の微小ノ
ズルを有するインクジェットヘッドにより酸化剤溶液を
塗布する工程と、化学重合により導電性高分子層を形成
する工程と、さらにその上に電極を形成する工程とを備
えたコンデンサの製造方法としたものであり、誘電体層
が弁金属の酸化皮膜で構成されるコンデンサでは、導電
性高分子層は陰極を兼ねた電解質として機能し、一方そ
れが高分子薄膜で構成されるフィルムコンデンサでは、
単純な電極として機能する。電極として用いる弁金属に
は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等が上げ
られる。
【0021】インクジェットヘッドとしては、駆動源と
してピエゾ素子、静電気力、空気圧力等を用いて液滴を
吐出させる種々の方式のオンデマンド型インクジェット
ヘッドが上げられるが、好適にはピエゾ素子を用いたサ
イロニクス型やグ−ルド型が用いられる。
してピエゾ素子、静電気力、空気圧力等を用いて液滴を
吐出させる種々の方式のオンデマンド型インクジェット
ヘッドが上げられるが、好適にはピエゾ素子を用いたサ
イロニクス型やグ−ルド型が用いられる。
【0022】インクジェットヘッドを用いてモノマ−溶
液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度良
くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤の
比のばらつきが小さいので、化学重合により形成された
導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さくで
きる。また、インクジェットヘッドを用いて所定の場所
のみに精度良く塗布することができるということと、所
定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ることができ
ることから、材料のロスが小さく、材料の利用効率が高
いコンデンサの製造方法を得ることができる。
液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度良
くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤の
比のばらつきが小さいので、化学重合により形成された
導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さくで
きる。また、インクジェットヘッドを用いて所定の場所
のみに精度良く塗布することができるということと、所
定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ることができ
ることから、材料のロスが小さく、材料の利用効率が高
いコンデンサの製造方法を得ることができる。
【0023】請求項2に記載の発明は、電極表面に誘電
体層を形成する工程と、前記誘電体層表面に複数の微小
ノズルを有するインクジェットヘッドによりモノマ−溶
液を塗布する工程と、複数の微小ノズルを有するインク
ジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗布する工程と、ス
クリ−ン印刷により導電性微粉末を含んだ導電性微粉末
溶液を塗布する工程と、少なくとも一部に導電性微粉末
を含む導電性高分子層を化学重合により形成する工程
と、さらにその上に電極を形成する工程とを備えたコン
デンサの製造方法としたものである。
体層を形成する工程と、前記誘電体層表面に複数の微小
ノズルを有するインクジェットヘッドによりモノマ−溶
液を塗布する工程と、複数の微小ノズルを有するインク
ジェットヘッドにより酸化剤溶液を塗布する工程と、ス
クリ−ン印刷により導電性微粉末を含んだ導電性微粉末
溶液を塗布する工程と、少なくとも一部に導電性微粉末
を含む導電性高分子層を化学重合により形成する工程
と、さらにその上に電極を形成する工程とを備えたコン
デンサの製造方法としたものである。
【0024】スクリ−ン印刷を用いて導電性微粉末溶液
を塗布することにより、導電性微粉末をムラなく容易に
付着させることができる。また、導電性微粉末を用いる
ことにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極上での
化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を上げる
ことができる。
を塗布することにより、導電性微粉末をムラなく容易に
付着させることができる。また、導電性微粉末を用いる
ことにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極上での
化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を上げる
ことができる。
【0025】請求項3に記載の発明は、モノマ−溶液中
の重合性モノマ−としてピロ−ル、チオフェン、アニリ
ンまたはこれらの誘導体のいずれかを用いることがで
き、あるいはこれらの複合物を用いることができるとし
たものである。インクジェットヘッドを用いてモノマ−
溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度
良くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤
の比のばらつきが小さいので、化学重合により形成され
た導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さく
できる。また、インクジェットヘッドを用いて所定の場
所のみに精度良く塗布することができるということと、
所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ることがで
きることから、材料のロスが小さく、材料の利用効率が
高いコンデンサの製造方法を得ることができるという作
用を有する。
の重合性モノマ−としてピロ−ル、チオフェン、アニリ
ンまたはこれらの誘導体のいずれかを用いることがで
き、あるいはこれらの複合物を用いることができるとし
たものである。インクジェットヘッドを用いてモノマ−
溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、塗布量を精度
良くコントロ−ルできる。そのため、モノマ−対酸化剤
の比のばらつきが小さいので、化学重合により形成され
た導電性高分子層の電気伝導度特性のばらつきを小さく
できる。また、インクジェットヘッドを用いて所定の場
所のみに精度良く塗布することができるということと、
所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ることがで
きることから、材料のロスが小さく、材料の利用効率が
高いコンデンサの製造方法を得ることができるという作
用を有する。
【0026】請求項4に記載の発明は、導電性微粉末と
してピロ−ル、チオフェン、アニリンまたはそれらの誘
導体を繰り返し単位として含む導電性高分子のいずれか
を用いることができるとしたものである。インクジェッ
トヘッドを用いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布する
ことにより、塗布量を精度良くコントロ−ルできる。そ
のため、モノマ−対酸化剤の比のばらつきが小さいの
で、化学重合により形成された導電性高分子層の電気伝
導度特性のばらつきを小さくできる。また、インクジェ
ットヘッドを用いて所定の場所のみに精度良く塗布する
ことができるということと、所定の時間経ても溶液を交
換しないで使い切ることができることから、材料のロス
が小さく、材料の利用効率が高いコンデンサの製造方法
を得ることができるという作用を有する。
してピロ−ル、チオフェン、アニリンまたはそれらの誘
導体を繰り返し単位として含む導電性高分子のいずれか
を用いることができるとしたものである。インクジェッ
トヘッドを用いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布する
ことにより、塗布量を精度良くコントロ−ルできる。そ
のため、モノマ−対酸化剤の比のばらつきが小さいの
で、化学重合により形成された導電性高分子層の電気伝
導度特性のばらつきを小さくできる。また、インクジェ
ットヘッドを用いて所定の場所のみに精度良く塗布する
ことができるということと、所定の時間経ても溶液を交
換しないで使い切ることができることから、材料のロス
が小さく、材料の利用効率が高いコンデンサの製造方法
を得ることができるという作用を有する。
【0027】請求項5に記載の発明は、インクジェット
ヘッドにより電極上の導電性高分子層を形成する所定の
場所に、モノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することを特
徴とする請求項1、2記載のコンデンサの製造方法とし
たものであり、インクジェットヘッドを用いて所定の場
所のみに精度良く塗布することができることから、材料
のロスが小さく、材料の利用効率が高いコンデンサの製
造方法を得ることができるという作用を有する。
ヘッドにより電極上の導電性高分子層を形成する所定の
場所に、モノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することを特
徴とする請求項1、2記載のコンデンサの製造方法とし
たものであり、インクジェットヘッドを用いて所定の場
所のみに精度良く塗布することができることから、材料
のロスが小さく、材料の利用効率が高いコンデンサの製
造方法を得ることができるという作用を有する。
【0028】請求項6に記載の発明は、スクリ−ン印刷
により電極上の導電性高分子層を形成する所定の場所
に、導電性微粉末を含んだ導電性微粉末溶液を塗布する
ことを特徴とする請求項2記載のコンデンサの製造方法
としたものであり、スクリ−ン印刷を用いて導電性微粉
末溶液を塗布することにより、所定の場所に、導電性微
粉末をムラなく容易に付着させることができるという作
用を有する。
により電極上の導電性高分子層を形成する所定の場所
に、導電性微粉末を含んだ導電性微粉末溶液を塗布する
ことを特徴とする請求項2記載のコンデンサの製造方法
としたものであり、スクリ−ン印刷を用いて導電性微粉
末溶液を塗布することにより、所定の場所に、導電性微
粉末をムラなく容易に付着させることができるという作
用を有する。
【0029】請求項7に記載の発明は、複数のコンデン
サを作製するために、板状の電極の上に仕切りを設けた
ことを特徴とする請求項1、2記載のコンデンサの製造
方法としたものであり、仕切りを設けることにより、二
次元的に並んだ複数のコンデンサ素子を同時に作製でき
るために、コストを下げることができるという作用を有
する。
サを作製するために、板状の電極の上に仕切りを設けた
ことを特徴とする請求項1、2記載のコンデンサの製造
方法としたものであり、仕切りを設けることにより、二
次元的に並んだ複数のコンデンサ素子を同時に作製でき
るために、コストを下げることができるという作用を有
する。
【0030】請求項8に記載の発明は、仕切りとしてカ
プトンテ−プ、熱硬化性樹脂あるいはレジストを用いる
ことができるとしたものである。仕切りを設けることに
より、二次元的に並んだ複数のコンデンサ素子を同時に
作製できるために、コストを下げることができるという
作用を有する 請求項9に記載の発明は、電極の片面のみに導電性高分
子層を形成した後、電極を折り曲げて導電性高分子層を
両面に配したことを特徴とする請求項1、2記載のコン
デンサの製造方法としたものであり、電極の片面のみに
導電性高分子層を形成すればよいことから、工程が煩雑
にならないために生産性を上げることができるという作
用を有する。
プトンテ−プ、熱硬化性樹脂あるいはレジストを用いる
ことができるとしたものである。仕切りを設けることに
より、二次元的に並んだ複数のコンデンサ素子を同時に
作製できるために、コストを下げることができるという
作用を有する 請求項9に記載の発明は、電極の片面のみに導電性高分
子層を形成した後、電極を折り曲げて導電性高分子層を
両面に配したことを特徴とする請求項1、2記載のコン
デンサの製造方法としたものであり、電極の片面のみに
導電性高分子層を形成すればよいことから、工程が煩雑
にならないために生産性を上げることができるという作
用を有する。
【0031】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。 (実施の形態1)図1は、本発明による実施の形態1の
コンデンサ製造工程の説明図を示している。
る。 (実施の形態1)図1は、本発明による実施の形態1の
コンデンサ製造工程の説明図を示している。
【0032】
【実施例】次に本発明の具体例を説明する。
【0033】(実施例1)図1において、1はプレス等
で打ち抜いたムカデ状の電極、2は電極の突起部の両側
に設けたカプトンテープ、3は導電性高分子層を形成す
る形成領域、4はモノマ−溶液を塗布する複数の微小ノ
ズルを有するモノマ−溶液用インクジェットヘッド、5
は酸化剤溶液を塗布する複数の微小ノズルを有する酸化
剤溶液用インクジェットヘッド、6は電極1の送り方
向、7はモノマ−溶液用インクジェットヘッド4と酸化
剤溶液用インクジェットヘッド5の送り方向を示す。
で打ち抜いたムカデ状の電極、2は電極の突起部の両側
に設けたカプトンテープ、3は導電性高分子層を形成す
る形成領域、4はモノマ−溶液を塗布する複数の微小ノ
ズルを有するモノマ−溶液用インクジェットヘッド、5
は酸化剤溶液を塗布する複数の微小ノズルを有する酸化
剤溶液用インクジェットヘッド、6は電極1の送り方
向、7はモノマ−溶液用インクジェットヘッド4と酸化
剤溶液用インクジェットヘッド5の送り方向を示す。
【0034】以下に本発明のコンデンサの製造方法につ
いて説明する。電極1は、両面を電解エッチングされた
アルミ板を、両側に複数の突起部があるムカデ状に、プ
レスにより打ち抜く。再度電解エッチングを行い、プレ
スにより生じた端面を電解エッチングするとともに、角
部を丸くする。70℃の0.3%リン酸アンモニウム水
溶液を用い、12Vの定電圧を20分間印加し、陽極酸
化により酸化皮膜誘電体層を形成した。そして、脱イオ
ン水の流水により10分洗浄してから、105℃で5分
乾燥を行った。ここで、ムカデ状の電極1は長尺である
ので、連続的に化成を施している。
いて説明する。電極1は、両面を電解エッチングされた
アルミ板を、両側に複数の突起部があるムカデ状に、プ
レスにより打ち抜く。再度電解エッチングを行い、プレ
スにより生じた端面を電解エッチングするとともに、角
部を丸くする。70℃の0.3%リン酸アンモニウム水
溶液を用い、12Vの定電圧を20分間印加し、陽極酸
化により酸化皮膜誘電体層を形成した。そして、脱イオ
ン水の流水により10分洗浄してから、105℃で5分
乾燥を行った。ここで、ムカデ状の電極1は長尺である
ので、連続的に化成を施している。
【0035】次に、電極1の両側複数突起部の根元に、
かつ両面にカプトンテ−プ2を貼り、複数の突起部が各
々独立するように仕切る。導電性高分子層を形成する場
所であるカプトンテ−プ2より先の形成領域3(突起部
の一部)の寸法は、3.3mm×4mmである。70℃
の0.3%リン酸アンモニウム水溶液を用い、10Vの
定電圧を10分間印加し、再化成を行った。そして、脱
イオン水の流水により10分洗浄してから、105℃で
5分乾燥を行った。ここで、この構成をコンデンサと見
立て、形成領域3ひとつの化成液中の120Hzにおけ
る容量を測定したところ、16μFであった。
かつ両面にカプトンテ−プ2を貼り、複数の突起部が各
々独立するように仕切る。導電性高分子層を形成する場
所であるカプトンテ−プ2より先の形成領域3(突起部
の一部)の寸法は、3.3mm×4mmである。70℃
の0.3%リン酸アンモニウム水溶液を用い、10Vの
定電圧を10分間印加し、再化成を行った。そして、脱
イオン水の流水により10分洗浄してから、105℃で
5分乾燥を行った。ここで、この構成をコンデンサと見
立て、形成領域3ひとつの化成液中の120Hzにおけ
る容量を測定したところ、16μFであった。
【0036】3−4,エチレンジオキシチオフェンモノ
マ−20重量%と、n−ブチルアルコ−ル80重量%か
らなるモノマ−溶液を、複数の微小ノズルを有するモノ
マ−溶液用インクジェットヘッド4を用いて形成領域3
の電極1上に、電極1を適当なピッチで送り、電極の送
り方向6と直交するヘッド走査方向7にヘッドを走査さ
せながら塗布する。
マ−20重量%と、n−ブチルアルコ−ル80重量%か
らなるモノマ−溶液を、複数の微小ノズルを有するモノ
マ−溶液用インクジェットヘッド4を用いて形成領域3
の電極1上に、電極1を適当なピッチで送り、電極の送
り方向6と直交するヘッド走査方向7にヘッドを走査さ
せながら塗布する。
【0037】パラトルエンスルホン酸鉄(III)30重
量%と、n−ブチルアルコ−ル45重量%と、エタノ−
ル24.5重量%と、パラニトロフェノ−ル0.5重量
%からなる酸化剤溶液を、複数の微小ノズルを有する酸
化剤溶液用インクジェットヘッド5を用いて、前記モノ
マ−溶液が塗布された形成領域3の電極上に、電極を適
当なピッチで送り、電極の送り方向6と直交するヘッド
走査方向7にヘッドを走査させながら塗布する。
量%と、n−ブチルアルコ−ル45重量%と、エタノ−
ル24.5重量%と、パラニトロフェノ−ル0.5重量
%からなる酸化剤溶液を、複数の微小ノズルを有する酸
化剤溶液用インクジェットヘッド5を用いて、前記モノ
マ−溶液が塗布された形成領域3の電極上に、電極を適
当なピッチで送り、電極の送り方向6と直交するヘッド
走査方向7にヘッドを走査させながら塗布する。
【0038】モノマ−溶液と酸化剤溶液とも電極1上に
塗布する条件が、ヘッド走査方向7のドット間ピッチは
約75μmピッチ、電極送り方向のドット間ピッチは約
35μmピッチ、そして、1滴の容量が約3X10-8c
cになるように、ヘッドのノズルの配置、ヘッドの走査
速度、インク吐出用駆動周波数、インク吐出用駆動電
圧、及び電極のピッチ送り量等の設計及び調節を行っ
た。この条件で塗布すると、モノマ−溶液と酸化剤溶液
とも約11μmの厚さに塗布される。
塗布する条件が、ヘッド走査方向7のドット間ピッチは
約75μmピッチ、電極送り方向のドット間ピッチは約
35μmピッチ、そして、1滴の容量が約3X10-8c
cになるように、ヘッドのノズルの配置、ヘッドの走査
速度、インク吐出用駆動周波数、インク吐出用駆動電
圧、及び電極のピッチ送り量等の設計及び調節を行っ
た。この条件で塗布すると、モノマ−溶液と酸化剤溶液
とも約11μmの厚さに塗布される。
【0039】インクジェットヘッドには、ピエゾ素子に
よる振動力を利用して、溶液の充填された溶液室に圧力
波を生じさせてノズルより液滴を吐出させるオンデマン
ド型のものを用いた。インクジェットヘッドを用いれ
ば、溶液の塗布量を精度良くコントロ−ルでき、また所
定の場所のみに精度良く塗布することができる。電極1
を送り、インクジェットヘッドを走査させて、インクジ
ェットヘッドによる塗布を連続的に行った。
よる振動力を利用して、溶液の充填された溶液室に圧力
波を生じさせてノズルより液滴を吐出させるオンデマン
ド型のものを用いた。インクジェットヘッドを用いれ
ば、溶液の塗布量を精度良くコントロ−ルでき、また所
定の場所のみに精度良く塗布することができる。電極1
を送り、インクジェットヘッドを走査させて、インクジ
ェットヘッドによる塗布を連続的に行った。
【0040】塗布されたモノマ−溶液と酸化剤溶液は、
誘電体層が設けられた電極上で混ざる。次に、80℃で
2分乾燥した。溶剤が蒸発することと、温度の効果によ
り化学酸化重合が加速され、誘電体層の上に導電性高分
子のポリエチレンジオキシチオフェンからなる導電性高
分子層8を形成した。
誘電体層が設けられた電極上で混ざる。次に、80℃で
2分乾燥した。溶剤が蒸発することと、温度の効果によ
り化学酸化重合が加速され、誘電体層の上に導電性高分
子のポリエチレンジオキシチオフェンからなる導電性高
分子層8を形成した。
【0041】尚、プレスにより生じた端面を電解エッチ
ングすると同時に、角部を丸くしていることから、イン
クジェットヘッドにより塗布するときに端面にもぬれ広
がるために、端面にも導電性高分子層が形成される。ム
カデ状の電極1をガイドして反対面を上に向ける。裏面
側であった形成領域3の電極上にもインクジェットヘッ
ドにより塗布し、同様にして導電性高分子層8を形成し
た。次に、エタノ−ルにより10分洗浄した後、105
℃で5分乾燥した。ムカデ状の電極1をガイドして、導
電性高分子層8を最初に形成した面側を上に向けてか
ら、モノマ−溶液の塗布から同じように繰り返し、導電
性高分子層8が所定の厚さになるまで10回繰り返し
た。
ングすると同時に、角部を丸くしていることから、イン
クジェットヘッドにより塗布するときに端面にもぬれ広
がるために、端面にも導電性高分子層が形成される。ム
カデ状の電極1をガイドして反対面を上に向ける。裏面
側であった形成領域3の電極上にもインクジェットヘッ
ドにより塗布し、同様にして導電性高分子層8を形成し
た。次に、エタノ−ルにより10分洗浄した後、105
℃で5分乾燥した。ムカデ状の電極1をガイドして、導
電性高分子層8を最初に形成した面側を上に向けてか
ら、モノマ−溶液の塗布から同じように繰り返し、導電
性高分子層8が所定の厚さになるまで10回繰り返し
た。
【0042】導電性高分子層8の形成後、導電性高分子
層8の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成し
た。ムカデ状の電極1を形成領域3各々に分かれるよう
に切断して分割した。図2に、分割された後の1個のコ
ンデンサ素子を示す。そして、アルミ電極には陽極リ−
ドを、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポ
キシ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行い
コンデンサ素子を完成させた。
層8の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成し
た。ムカデ状の電極1を形成領域3各々に分かれるよう
に切断して分割した。図2に、分割された後の1個のコ
ンデンサ素子を示す。そして、アルミ電極には陽極リ−
ドを、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポ
キシ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行い
コンデンサ素子を完成させた。
【0043】1kHzにおける容量は14.1μF、損
失係数は2.5%、400kHzにおけるインピ−ダン
スは34mΩの良好な特性が得られた。
失係数は2.5%、400kHzにおけるインピ−ダン
スは34mΩの良好な特性が得られた。
【0044】本実施例では、インクジェットヘッドを用
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
塗布量を精度良くコントロ−ルできる。そのため、モノ
マ−対酸化剤の比のばらつきが小さいので、化学重合に
より形成された導電性高分子層8の電気伝導度特性のば
らつきを小さくできた。
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
塗布量を精度良くコントロ−ルできる。そのため、モノ
マ−対酸化剤の比のばらつきが小さいので、化学重合に
より形成された導電性高分子層8の電気伝導度特性のば
らつきを小さくできた。
【0045】また、インクジェットヘッドを用いて所定
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができた。
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができた。
【0046】(実施例2)図3に、本発明による他の実
施例であるコンデンサの製造工程を示す。
施例であるコンデンサの製造工程を示す。
【0047】電極9には、縦30cm、横30cm、厚
さ350μmのアルミ板を用い、両面を電解エッチング
してから、電極9の両面に、70℃の0.3%リン酸ア
ンモニウム水溶液を用い、12Vの定電圧を20分間印
加し、陽極酸化により酸化皮膜誘電体層を形成した。そ
して、脱イオン水の流水により10分洗浄してから、1
05℃で5分乾燥を行った。
さ350μmのアルミ板を用い、両面を電解エッチング
してから、電極9の両面に、70℃の0.3%リン酸ア
ンモニウム水溶液を用い、12Vの定電圧を20分間印
加し、陽極酸化により酸化皮膜誘電体層を形成した。そ
して、脱イオン水の流水により10分洗浄してから、1
05℃で5分乾燥を行った。
【0048】電極9の表面に、複数の導電性高分子層1
0を形成するための形成領域11を配した。形成領域1
1各々を囲むように仕切り12を設けた。仕切り12
は、スクリ−ン印刷を用いて一液性の熱硬化性エポキシ
樹脂を電極の上に塗布してから、熱処理し形成した。長
方形状の形成領域11ひとつの寸法は、3.3mm×4
mmである。電極9の裏面にも位置を合わせて仕切り1
2を設け、形成領域11を配した。
0を形成するための形成領域11を配した。形成領域1
1各々を囲むように仕切り12を設けた。仕切り12
は、スクリ−ン印刷を用いて一液性の熱硬化性エポキシ
樹脂を電極の上に塗布してから、熱処理し形成した。長
方形状の形成領域11ひとつの寸法は、3.3mm×4
mmである。電極9の裏面にも位置を合わせて仕切り1
2を設け、形成領域11を配した。
【0049】70℃の0.3%リン酸アンモニウム水溶
液を用い、10Vの定電圧を10分間印加し、再化成を
行った。そして、脱イオン水の流水により10分洗浄し
てから、105℃で5分乾燥を行った。
液を用い、10Vの定電圧を10分間印加し、再化成を
行った。そして、脱イオン水の流水により10分洗浄し
てから、105℃で5分乾燥を行った。
【0050】ピロ−ルモノマ−20重量%と、n−ブチ
ルアルコ−ル80重量%からなるモノマ−溶液を、複数
の微小ノズルを有するモノマ−溶液用インクジェットヘ
ッド13により形成領域11の電極9上に、電極9を適
当なピッチで送り、電極の送り方向15と直交するヘッ
ド走査方向16にヘッドを走査させながら塗布した。
ルアルコ−ル80重量%からなるモノマ−溶液を、複数
の微小ノズルを有するモノマ−溶液用インクジェットヘ
ッド13により形成領域11の電極9上に、電極9を適
当なピッチで送り、電極の送り方向15と直交するヘッ
ド走査方向16にヘッドを走査させながら塗布した。
【0051】トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第
二鉄40重量%と、エタノ−ル40重量%と、n−ブチ
ルアルコ−ル19.5重量%と、パラニトロフェノ−ル
0.5重量%からなる酸化剤溶液を、複数の微小ノズル
を有する酸化剤溶液用インクジェットヘッド14によ
り、前記モノマ−溶液が塗布された形成領域11の電極
9上に、電極9を適当なピッチで送り、電極の送り方向
15と直交するヘッド走査方向16にヘッドを走査させ
ながら塗布した。
二鉄40重量%と、エタノ−ル40重量%と、n−ブチ
ルアルコ−ル19.5重量%と、パラニトロフェノ−ル
0.5重量%からなる酸化剤溶液を、複数の微小ノズル
を有する酸化剤溶液用インクジェットヘッド14によ
り、前記モノマ−溶液が塗布された形成領域11の電極
9上に、電極9を適当なピッチで送り、電極の送り方向
15と直交するヘッド走査方向16にヘッドを走査させ
ながら塗布した。
【0052】モノマ−溶液と酸化剤溶液ともインクジェ
ットヘッドを用いて形成領域11の電極9上に塗布する
条件は、実施の形態1と同様に行った。
ットヘッドを用いて形成領域11の電極9上に塗布する
条件は、実施の形態1と同様に行った。
【0053】塗布されたモノマ−溶液と酸化剤溶液が、
誘電体層が設けられた電極9上で混ざり、 10分程度
経過すると化学酸化重合が進行して、誘電体層の上に導
電性高分子のポリピロ−ルからなる導電性高分子層10
を形成した。電極9を裏返して反対面を上に向ける。裏
面側であった形成領域11の電極9上にもインクジェッ
トヘッドにより塗布し、同様にして導電性高分子層10
を形成した。次に、エタノ−ルにより10分洗浄した
後、105℃で5分乾燥した。
誘電体層が設けられた電極9上で混ざり、 10分程度
経過すると化学酸化重合が進行して、誘電体層の上に導
電性高分子のポリピロ−ルからなる導電性高分子層10
を形成した。電極9を裏返して反対面を上に向ける。裏
面側であった形成領域11の電極9上にもインクジェッ
トヘッドにより塗布し、同様にして導電性高分子層10
を形成した。次に、エタノ−ルにより10分洗浄した
後、105℃で5分乾燥した。
【0054】導電性高分子層10を最初に形成した面側
を上に向けてから、モノマ−溶液の塗布から同じように
繰り返し、導電性高分子層10が所定の厚さになるまで
12回繰り返した。
を上に向けてから、モノマ−溶液の塗布から同じように
繰り返し、導電性高分子層10が所定の厚さになるまで
12回繰り返した。
【0055】導電性高分子層10形成の後、導電性高分
子層10の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形
成した。なお、それらの塗布にはスクリ−ン印刷、ある
いは刷毛塗り等を用いた。形成領域11が各々に分かれ
るように切断して分割した。図4に、分割された後の1
個のコンデンサ素子を示す。
子層10の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形
成した。なお、それらの塗布にはスクリ−ン印刷、ある
いは刷毛塗り等を用いた。形成領域11が各々に分かれ
るように切断して分割した。図4に、分割された後の1
個のコンデンサ素子を示す。
【0056】そして、アルミの電極9には陽極リ−ド
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
【0057】1kHzにおける容量は28.3μFが得
られた。ちなみに、導電性高分子層10を形成する前の
コンデンサ素子1個当たりの化成液中の120Hzにお
ける容量は33μFであった。1kHzにおける損失係
数は2.5%、400kHzにおけるインピ−ダンスは
15mΩの良好な特性が得られた。
られた。ちなみに、導電性高分子層10を形成する前の
コンデンサ素子1個当たりの化成液中の120Hzにお
ける容量は33μFであった。1kHzにおける損失係
数は2.5%、400kHzにおけるインピ−ダンスは
15mΩの良好な特性が得られた。
【0058】本実施例では、インクジェットヘッドを用
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
実施の形態1と同様の効果が得られた。また、仕切り1
2を設けることにより、二次元的に並んだ複数のコンデ
ンサ素子を同時に作製できるために、コストを下げるこ
とができた。
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
実施の形態1と同様の効果が得られた。また、仕切り1
2を設けることにより、二次元的に並んだ複数のコンデ
ンサ素子を同時に作製できるために、コストを下げるこ
とができた。
【0059】(実施例3)図5に、本発明による実施例
3のコンデンサの製造工程を示す。
3のコンデンサの製造工程を示す。
【0060】電極17には、縦30cm、横30cm、
厚さ350μmのアルミ板を用い、実施の形態2と同様
に、電解エッチング、化成、仕切りの形成、再化成を行
った。
厚さ350μmのアルミ板を用い、実施の形態2と同様
に、電解エッチング、化成、仕切りの形成、再化成を行
った。
【0061】インクジェットヘッドによるモノマ−溶液
の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電性高分
子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同様に、
2回繰り返した。
の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電性高分
子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同様に、
2回繰り返した。
【0062】次に、図5に示すように形成領域18のパ
タ−ンに合わせてメッシュの目が開いているスクリ−ン
マスク19を、電極17の上に位置を合わせて配置し
た。スキ−ジを所定の圧力を加えながら所定の速度で走
査させて、ポリビニルブチラ−ル5重量%、平均粒径が
0.5μmであるポリピロ−ルの導電性微粉末20重
量%、n−ブチルアルコ−ル45重量%、及び1−メチ
ル−2−ピロリドン30重量%からなる導電性微粉末溶
液を、メッシュの目が開いている領域20から押し出
し、導電性高分子層の上に塗布した。ここで、仕切り2
1は、電極17の上に凸部を形成しているので、スキ−
ジを走査させて塗布するときの圧力を受け、形成領域1
8の電極17に大きな圧力が加わるのを防ぐ役目も果た
している。
タ−ンに合わせてメッシュの目が開いているスクリ−ン
マスク19を、電極17の上に位置を合わせて配置し
た。スキ−ジを所定の圧力を加えながら所定の速度で走
査させて、ポリビニルブチラ−ル5重量%、平均粒径が
0.5μmであるポリピロ−ルの導電性微粉末20重
量%、n−ブチルアルコ−ル45重量%、及び1−メチ
ル−2−ピロリドン30重量%からなる導電性微粉末溶
液を、メッシュの目が開いている領域20から押し出
し、導電性高分子層の上に塗布した。ここで、仕切り2
1は、電極17の上に凸部を形成しているので、スキ−
ジを走査させて塗布するときの圧力を受け、形成領域1
8の電極17に大きな圧力が加わるのを防ぐ役目も果た
している。
【0063】次に、120℃で5分乾燥させて、導電性
微粉末を定着させた。ここまでの工程で、先に形成され
た導電性高分子層とポ−ラスな導電性微粉末層からなる
導電性高分子層を形成した。同様にして、裏面側の形成
領域18の電極17上に、先に形成された導電性高分子
層とポ−ラスな導電性微粉末層からなる導電性高分子層
を形成した。
微粉末を定着させた。ここまでの工程で、先に形成され
た導電性高分子層とポ−ラスな導電性微粉末層からなる
導電性高分子層を形成した。同様にして、裏面側の形成
領域18の電極17上に、先に形成された導電性高分子
層とポ−ラスな導電性微粉末層からなる導電性高分子層
を形成した。
【0064】次に、インクジェットヘッドによるモノマ
−溶液の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電
性高分子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同
様に、1回行った。その際、インクジェットヘッドによ
り塗布されたモノマ−溶液と酸化剤溶液は、導電性微粉
末層を覆うとともに、一部がポ−ラスな導電性微粉末層
の中に入り込むので、化学酸化重合が進行して、生成さ
れた導電性高分子は、導電性微粉末層の少なくとも一部
を覆うとともに、導電性微粉末層の間隙の少なくとも一
部を埋める。ここまでの工程で、少なくとも一部に導電
性微粉末を含む導電性高分子層を形成した。
−溶液の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電
性高分子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同
様に、1回行った。その際、インクジェットヘッドによ
り塗布されたモノマ−溶液と酸化剤溶液は、導電性微粉
末層を覆うとともに、一部がポ−ラスな導電性微粉末層
の中に入り込むので、化学酸化重合が進行して、生成さ
れた導電性高分子は、導電性微粉末層の少なくとも一部
を覆うとともに、導電性微粉末層の間隙の少なくとも一
部を埋める。ここまでの工程で、少なくとも一部に導電
性微粉末を含む導電性高分子層を形成した。
【0065】次に、図5に示すように形成領域18のパ
タ−ンに合わせてメッシュの目が開いているスクリ−ン
マスク19を、電極17の上に位置を合わせて配置し
た。そのとき、メッシュ編み目のピッチの半分の距離
を、前回の位置よりずらして配置した。他は、前記と同
様にして導電性高分子層の上に導電性微粉末を定着させ
た。
タ−ンに合わせてメッシュの目が開いているスクリ−ン
マスク19を、電極17の上に位置を合わせて配置し
た。そのとき、メッシュ編み目のピッチの半分の距離
を、前回の位置よりずらして配置した。他は、前記と同
様にして導電性高分子層の上に導電性微粉末を定着させ
た。
【0066】次に、インクジェットヘッドによるモノマ
−溶液の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電
性高分子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同
様に、1回行った。このようにして、少なくとも一部に
導電性微粉末を含む導電性高分子層を形成した。
−溶液の塗布から、エタノ−ルの洗浄と乾燥までの導電
性高分子層を形成する一連の工程を、実施の形態2と同
様に、1回行った。このようにして、少なくとも一部に
導電性微粉末を含む導電性高分子層を形成した。
【0067】導電性高分子層形成の後、導電性高分子層
の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成した。
なお、それらの塗布にはスクリ−ン印刷、あるいは刷毛
塗り等を用いた。形成領域18が各々に分かれるように
切断して分割した。
の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成した。
なお、それらの塗布にはスクリ−ン印刷、あるいは刷毛
塗り等を用いた。形成領域18が各々に分かれるように
切断して分割した。
【0068】そして、アルミの電極17には陽極リ−ド
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
【0069】1kHzにおける容量は29.5μFが得
られた。1kHzにおける損失係数は2.3%、400
kHzにおけるインピ−ダンスは11mΩの良好な特性
が得られた。
られた。1kHzにおける損失係数は2.3%、400
kHzにおけるインピ−ダンスは11mΩの良好な特性
が得られた。
【0070】本実施例では、インクジェットヘッドを用
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
実施の形態1と同様の効果が得られた。また、仕切り2
1を設けることにより、二次元的に並んだ複数のコンデ
ンサ素子を同時に作製できるために、コストを下げるこ
とができた。さらに、スクリ−ン印刷を用いて導電性微
粉末溶液を塗布することにより、導電性微粉末をムラな
く容易に付着させることができた。導電性微粉末を用い
ることにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極17
上での化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を
上げることができた。
いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布することにより、
実施の形態1と同様の効果が得られた。また、仕切り2
1を設けることにより、二次元的に並んだ複数のコンデ
ンサ素子を同時に作製できるために、コストを下げるこ
とができた。さらに、スクリ−ン印刷を用いて導電性微
粉末溶液を塗布することにより、導電性微粉末をムラな
く容易に付着させることができた。導電性微粉末を用い
ることにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電極17
上での化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性を
上げることができた。
【0071】(実施例4)本発明による実施例4につい
て説明する。
て説明する。
【0072】電極には、縦30cm、横30cm、厚さ
200μmのアルミ板を用いた。電極の片面のみに、実
施の形態2と同様にして、電解エッチング、化成、仕切
りの形成、再化成を行った。
200μmのアルミ板を用いた。電極の片面のみに、実
施の形態2と同様にして、電解エッチング、化成、仕切
りの形成、再化成を行った。
【0073】片面に配された形成領域の電極上に、実施
例3と同様にして導電性高分子層を形成した。
例3と同様にして導電性高分子層を形成した。
【0074】導電性高分子層形成の後、導電性高分子層
の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成した。
の上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成した。
【0075】図6に示すように、形成領域22が2個づ
つに分かれるように切断して分割した。形成領域22を
囲むように仕切り23が設けられている。次に、2つの
形成領域22の真ん中を、導電性高分子層が外側を向く
方向に折り曲げ、電極24の裏面を合わせて、導電性高
分子層を両面に配した。
つに分かれるように切断して分割した。形成領域22を
囲むように仕切り23が設けられている。次に、2つの
形成領域22の真ん中を、導電性高分子層が外側を向く
方向に折り曲げ、電極24の裏面を合わせて、導電性高
分子層を両面に配した。
【0076】そして、アルミの電極24には陽極リ−ド
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
を、陰極には陰極リ−ドを取り付けた。さらに、エポキ
シ樹脂を用いて外装してから、エ−ジング処理を行いコ
ンデンサ素子を完成させた。
【0077】1kHzにおける容量は36.2μFが得
られた。ちなみに、導電性高分子層を形成する前のコン
デンサ素子1個当たりの化成液中の120Hzにおける
容量は40μFであった。1kHzにおける損失係数は
2.1%、400kHzにおけるインピ−ダンスは10
mΩの良好な特性が得られた。
られた。ちなみに、導電性高分子層を形成する前のコン
デンサ素子1個当たりの化成液中の120Hzにおける
容量は40μFであった。1kHzにおける損失係数は
2.1%、400kHzにおけるインピ−ダンスは10
mΩの良好な特性が得られた。
【0078】本実施の形態では、電極の片面のみに導電
性高分子層を形成すればよいことから、工程が煩雑にな
らないために生産性を上げることができた。
性高分子層を形成すればよいことから、工程が煩雑にな
らないために生産性を上げることができた。
【0079】なお、以上の説明では、誘電体層を酸化皮
膜で構成した例で説明したが、その他のポリイミド薄膜
を用いたいわゆるフィルムコンデンサについても同様に
実施可能である。
膜で構成した例で説明したが、その他のポリイミド薄膜
を用いたいわゆるフィルムコンデンサについても同様に
実施可能である。
【0080】また、電極をアルミニウムのエッチド箔で
構成した例で説明したが、その他のタンタル焼結体につ
いても同様に実施可能である。
構成した例で説明したが、その他のタンタル焼結体につ
いても同様に実施可能である。
【0081】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インクジ
ェットヘッドを用いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布
することにより、塗布量を精度良くコントロ−ルでき
る。そのため、モノマ−対酸化剤の比のばらつきが小さ
いので、化学重合により形成された導電性高分子層の電
気伝導度特性のばらつきを小さくできる。
ェットヘッドを用いてモノマ−溶液と酸化剤溶液を塗布
することにより、塗布量を精度良くコントロ−ルでき
る。そのため、モノマ−対酸化剤の比のばらつきが小さ
いので、化学重合により形成された導電性高分子層の電
気伝導度特性のばらつきを小さくできる。
【0082】また、インクジェットヘッドを用いて所定
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができる。
の場所のみに精度良く塗布することができるということ
と、所定の時間経ても溶液を交換しないで使い切ること
ができることから、材料のロスが小さく、材料の利用効
率が高いコンデンサの製造方法を得ることができる。
【0083】さらに、スクリ−ン印刷を用いて導電性微
粉末溶液を塗布することにより、導電性微粉末をムラな
く容易に付着させることができる。また、導電性微粉末
を用いることにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電
極上での化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性
を上げることができるという有利な効果が得られる。
粉末溶液を塗布することにより、導電性微粉末をムラな
く容易に付着させることができる。また、導電性微粉末
を用いることにより、導電性高分子層の膜厚を稼ぎ、電
極上での化学酸化重合の繰り返し回数を低減して生産性
を上げることができるという有利な効果が得られる。
【図1】本発明の実施例1によるコンデンサの製造工程
を説明する概念図
を説明する概念図
【図2】本発明の実施例1におけるコンデンサ素子の外
観図
観図
【図3】本発明の実施例2によるコンデンサ製造工程を
説明する概念図
説明する概念図
【図4】本発明の実施例2におけるコンデンサ素子の外
観図
観図
【図5】本発明の実施例3による製造方法を説明する概
念図
念図
【図6】本発明の実施例4による製造方法を説明する概
念図
念図
1 ムカデ状の電極 2 カプトンテ−プ 3、11、18、22 形成領域 4、13 モノマ−溶液用インクジェットヘッド 5、14 酸化剤溶液用インクジェットヘッド 6、15 電極送り方向 7、16 ヘッド走査方向 8、10 導電性高分子層 9、17、24 電極 12、21、23 仕切り
Claims (9)
- 【請求項1】 電極表面に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層表面に複数の微小ノズルを有するインクジ
ェットヘッドによりモノマ−溶液を塗布する工程と、複
数の微小ノズルを有するインクジェットヘッドにより酸
化剤溶液を塗布する工程と、化学重合により導電性高分
子層を形成する工程と、さらにその上に電極を形成する
工程とを備えたコンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 電極表面に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層表面に複数の微小ノズルを有するインクジ
ェットヘッドによりモノマ−溶液を塗布する工程と、複
数の微小ノズルを有するインクジェットヘッドにより酸
化剤溶液を塗布する工程と、スクリ−ン印刷により導電
性微粉末を含んだ導電性微粉末溶液を塗布する工程と、
少なくとも一部に導電性微粉末を含む導電性高分子層を
化学重合により形成する工程と、さらにその上に電極を
形成する工程とを備えたコンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 モノマ−溶液中の重合性モノマ−がピロ
−ル、チオフェン、アニリンまたはこれらの誘導体であ
る請求項1または2記載のコンデンサの製造方法。 - 【請求項4】 導電性微粉末がピロ−ル、チオフェン、
アニリンまたはそれらの誘導体を繰り返し単位として含
む導電性高分子である請求項2記載のコンデンサの製造
方法。 - 【請求項5】 インクジェットヘッドにより電極上の導
電性高分子層を形成する所定の場所に、モノマ−溶液と
酸化剤溶液を塗布することを特徴とする請求項1または
2記載のコンデンサの製造方法。 - 【請求項6】 スクリ−ン印刷により電極上の導電性高
分子層を形成する所定の場所に、導電性微粉末を含んだ
導電性微粉末溶液を塗布することを特徴とする請求項2
記載のコンデンサの製造方法。 - 【請求項7】 複数のコンデンサを作製するために、板
状の電極の上に仕切りを設けたことを特徴とする請求項
1または2記載のコンデンサの製造方法。 - 【請求項8】 仕切りが、カプトンテ−プ、エポキシ樹
脂あるいはレジストである請求項7記載のコンデンサの
製造方法。 - 【請求項9】 電極の片面のみに導電性高分子層を形成
した後、電極を折り曲げて導電性高分子層を両面に配し
たことを特徴とする請求項1または2記載のコンデンサ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10234298A JPH11297571A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10234298A JPH11297571A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11297571A true JPH11297571A (ja) | 1999-10-29 |
Family
ID=14324833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10234298A Pending JPH11297571A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11297571A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001326138A (ja) * | 2000-05-16 | 2001-11-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コンデンサの製造方法 |
WO2003083924A1 (fr) * | 2002-03-28 | 2003-10-09 | Seiko Epson Corporation | Procede d'elaboration de film ferroelectrique mince |
JP6035662B1 (ja) * | 2016-04-05 | 2016-11-30 | エーアイシルク株式会社 | 導電性高分子導電体の製造方法及び製造装置 |
-
1998
- 1998-04-14 JP JP10234298A patent/JPH11297571A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001326138A (ja) * | 2000-05-16 | 2001-11-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コンデンサの製造方法 |
WO2003083924A1 (fr) * | 2002-03-28 | 2003-10-09 | Seiko Epson Corporation | Procede d'elaboration de film ferroelectrique mince |
JP6035662B1 (ja) * | 2016-04-05 | 2016-11-30 | エーアイシルク株式会社 | 導電性高分子導電体の製造方法及び製造装置 |
JP2017185449A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | エーアイシルク株式会社 | 導電性高分子導電体の製造方法及び製造装置 |
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