JPH11295363A - インピーダンス測定装置 - Google Patents

インピーダンス測定装置

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JPH11295363A
JPH11295363A JP10117849A JP11784998A JPH11295363A JP H11295363 A JPH11295363 A JP H11295363A JP 10117849 A JP10117849 A JP 10117849A JP 11784998 A JP11784998 A JP 11784998A JP H11295363 A JPH11295363 A JP H11295363A
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤測定を回避しつつ、インピーダンス測定に
要する測定時間を短縮する。 【解決手段】 電流供給用プローブ41a,41bを介
して第1の交流定電流を測定対象体2に供給した状態で
電圧検出用プローブ42a,42bを介して入力した測
定対象体2の両端電圧に基づいて測定対象体2のインピ
ーダンスを測定すると共に、プローブ41a,41bお
よびプローブ42a,42bの断線を検出可能なインピ
ーダンス測定装置1において、第1の交流定電流の周波
数に対して偶数倍の周波数である第2の交流定電流をプ
ローブ42a,42bを介して測定対象体2に導通させ
るための交流定電流源9,10と、第1の交流定電流に
同期した同期信号で両端電圧を同期検波する同期検波回
路7,8と、交流定電流源9,10の出力電圧に基づい
てプローブ42a,42bの断線・未接続を検出するた
めのプローブ断線・未接続検出回路11b,11cとを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる4端子法
に従って測定対象体の抵抗値、キャパシタンスおよびイ
ンダクタンスを要素とするインピーダンスを測定可能に
構成されているインピーダンス測定装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のインピーダンス測定装置とし
て、図4に示す抵抗測定装置51が従来から知られてい
る。同図に示す抵抗測定装置51は、直流定電流の測定
用電流IMDC を測定対象抵抗体2に供給するための定電
流源52と、測定対象抵抗体2の各端子における電圧V
51,V52および定電流源52の出力電圧V0 を測定する
ための計測部53と、測定用電流IMDC の導通経路を切
り替えるためのスイッチS1,S2,S3と、スイッチ
S1〜S3を切替制御すると共に計測された電圧V51,
V52に基づいて測定対象抵抗体2の抵抗値を演算するC
PU(図示せず)と、演算された測定値を表示する表示
部(図示せず)とを備えている。
【0003】この抵抗測定装置51では、測定対象抵抗
体2の抵抗値を測定する場合、まず、電流供給用のプロ
ーブ41a,41bおよび電圧検出用のプローブ42
a,42bを測定対象抵抗体2に接続した後、これらの
プローブ41a,41b,42a,42bの接続確認試
験を実行する。具体的には、CPUがスイッチS3,S
1をそれぞれオン状態およびオフ状態に制御し、その状
態で、計測部53が出力電圧V0 を計測する。次いで、
CPUがスイッチS3,S1をそれぞれオフ状態および
オン状態に制御し、計測部53が電圧V51を計測する。
さらに、CPUがスイッチS1,S2をそれぞれオフ状
態およびオン状態に制御し、計測部53が電圧V52を計
測する。この場合、出力電圧V0 が定電流源52の出力
飽和電圧に達していれば、プローブ41aが断線してい
たり、未接続または接触不良になったりしている(以
下、未接続および接触不良を総称して「未接続」ともい
う)と判別し、電圧V51が出力電圧V0 またはその近傍
値でなければ、プローブ42aが断線または未接続であ
ると判別する。また、電圧V52が定電流源52の出力飽
和電圧に達していれば、プローブ41bが断線または未
接続であると判別し、電圧V52が0Vまたはその近傍値
でなければ、プローブ42bが断線していると判別す
る。
【0004】以上の接続確認試験を実行した後、すべて
のプローブ41a,41b,42a,42bが断線して
いないと判別したときに、抵抗値測定を実行する。この
場合、CPUは、スイッチS1およびスイッチS2を交
互に繰り返しオン状態に制御することにより、計測部5
3に対して、電圧V51および電圧V52を交互に繰り返し
計測させる。次いで、CPUが、交互に計測された電圧
V51および電圧V52の差電圧を逐次演算し、この差電圧
を測定用電流IMDC の電流値で逐次除算することによ
り、除算結果を測定対象抵抗体2の抵抗値として表示部
に逐次表示させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この抵抗測
定装置51には、以下の問題点がある。すなわち、この
抵抗測定装置51では、プローブ41a,41b,42
a,42bの接続確認試験は、測定開始時には行われて
いるが、抵抗値測定の最中には行われていない。このた
め、測定開始時には、すべてのプローブ41a,41
b,42a,42bが断線または未接続でない状態であ
ったとしても、測定の最中にいずれかのプローブが断線
したり外れたりした場合には、誤った抵抗値を表示部に
表示させてしまうという問題点がある。
【0006】一方、各測定対象抵抗体2を測定する直前
に測定した出力電圧V0 をその都度記憶させ、かつその
出力電圧V0 と計測した電圧V51,V52とに基づいて接
続確認試験を測定中に実行することは可能ではある。し
かし、この場合であっても、測定対象抵抗体2の抵抗値
測定を行う都度、接続確認試験を実行しなければならな
い。したがって、特に、自動抵抗値検査などにおいて数
多くの測定対象抵抗体2の抵抗値を繰り返し測定する場
合には、複数のスイッチS1〜S3を切替制御しなけれ
ばならないためにその試験自体に長時間を要する接続確
認試験を測定対象抵抗体数よりも数多くしなければなら
ない。このため、この抵抗測定装置51には、抵抗値測
定が全体として長時間化する結果、測定コストが上昇し
ているという問題点がある。
【0007】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、電圧検出用プローブの断線・未接続に起因
する誤測定を回避しつつ、インピーダンス測定に要する
測定時間を短縮することが可能なインピーダンス測定装
置を提供することを主目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のインピーダンス測定装置は、電流供給用プ
ローブを介して第1の交流定電流を測定対象体に供給し
た状態で電圧検出用プローブを介して入力した測定対象
体の両端電圧に基づいて測定対象体のインピーダンスを
測定すると共に、電流供給用プローブおよび電圧検出用
プローブの断線を検出可能に構成されているインピーダ
ンス測定装置において、第1の交流定電流の周波数に対
して偶数倍の周波数である第2の交流定電流を電圧検出
用プローブを介して測定対象体に導通させるための交流
定電流源と、第1の交流定電流に同期した同期信号で両
端電圧を同期検波する同期検波回路と、交流定電流源の
出力電圧に基づいて電圧検出用プローブの断線・未接続
を検出するためのプローブ断線・未接続検出回路とを備
えたことを特徴とする。
【0009】一般的に、プローブの断線・未接続を検出
するためには、断線・未接続検出用の電流をプローブに
導通させ、この電流が導通していなければプローブが断
線・未接続状態であると判別する方法が用いられる。こ
の方法を測定中における電圧検出用プローブの断線・未
接続検出に応用する場合には、断線・未接続検出用の電
流が測定結果に影響を与えないようにする必要がある。
【0010】このインピーダンス測定装置では、まず、
所定周波数の第1の交流定電流を電流供給用プローブを
介して測定対象体に供給している状態において、交流定
電流源が、電圧検出用プローブに第1の交流定電流の周
波数に対して偶数倍の周波数の第2の交流定電流を導通
させる。次いで、同期検波回路が第1の交流定電流に同
期した同期信号で測定対象体の両端電圧を同期検波す
る。具体的には、測定対象体の両端電圧と同期信号とを
互いに乗算した信号を生成し、この信号を低域ろ波する
ことにより、測定対象体の実効抵抗またはリアクタンス
に比例する電圧を出力する。この場合、第2の交流定電
流の周波数が同期信号の周波数に対しても偶数倍とな
る。したがって、同期信号の正サイクル期間および負サ
イクル期間が、それぞれ交流定電流の1周期と等しいた
め、交流定電流の電流波形と同期信号との乗算電圧をろ
波した場合、第2の交流定電流の正サイクルと負サイク
ルにそれぞれ相当する乗算電圧は互いに相殺される。こ
のため、実効抵抗またはリアクタンスに比例する電圧の
平均値は、測定用電流である第1の交流定電流のみを流
した場合の測定対象体の両端電圧と同期信号とを互いに
乗算した乗算電圧をろ波した電圧の平均値と等しくな
る。この結果、第2の交流定電流を測定対象体に流した
としても、インピーダンス測定に与える影響が排除され
るため、別個独立して電圧検出用プローブの断線・未接
続確認試験を実行する必要がなく、電圧検出用プローブ
の断線・未接続確認試験とインピーダンス測定とを並行
して処理することが可能となり、インピーダンス測定の
時間を短縮することが可能となる。
【0011】請求項2記載のインピーダンス測定装置
は、請求項1記載のインピーダンス測定装置において、
プローブ断線・未接続検出回路は、交流定電流源の出力
電圧が所定の電圧範囲を外れたときに第2の交流定電流
の1周期よりも長時間の検出信号を出力すると共にリト
リガ可能なタイマ回路を備えていることを特徴とする。
【0012】例えば、第2の交流定電流を出力する交流
定電流源の出力電圧を整流平滑し、この整流平滑した電
圧が所定の電圧値を超えたときに電圧検出用プローブの
断線・未接続を検出することもできる。ところが、平滑
回路の時定数が長い場合、電圧検出用プローブの断線を
検出するのに長時間を要する。一方、この電圧検出用プ
ローブ断線・未接続検出回路では、電圧検出用プローブ
が断線・未接続状態になると、第2の交流定電流源の出
力電圧が所定の電圧範囲を外れるため、タイマ回路が、
第2の交流定電流の1周期よりも長時間の検出信号を出
力する。この場合、タイマ回路は、リトリガ可能である
ため、第2の交流定電流源の出力電圧が次の周期におい
て再度所定の電圧範囲を外れると、その周期においても
検出信号を継続して出力する。したがって、タイマ回路
は、交流定電流源の出力電圧が各周期において所定の電
圧範囲を外れている限り、検出信号を出力し続ける。こ
のため、例えば、電圧検出用プローブが断線・未接続で
あることを報知したり、測定を停止することにより、誤
測定を回避することが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るインピーダンス測定装置を抵抗測定装置に適用
した好適な実施の形態について説明する。
【0014】図1に示すように、抵抗測定装置1は、本
発明における第1の交流定電流を出力する交流定電流源
3、コンデンサ4,5、差動増幅回路6、乗算器7、L
PF8、本発明における第2の交流定電流を出力する交
流定電流源9,10、飽和検出回路11a〜11d、A
/D変換器21、CPU22、および表示部23を備え
ている。
【0015】交流定電流源3は、例えば周波数が1kH
zで電流値I1 の測定用電流IM を測定対象抵抗体2に
供給すると共に測定用電流IM に同期した矩形波の同期
信号SSYN を出力する。コンデンサ4は、測定対象抵抗
体2がバッテリーなどの電圧源である場合に、その電圧
が測定用電流IM に印加されるのを防止する。コンデン
サ5は、測定対象抵抗体2の両端電圧における交流成分
のみを差動増幅回路6に出力する。乗算器7およびLP
F8は、本発明における同期検波回路に相当する。交流
定電流源9は、プローブ42aに2kHzの交流定電流
I2 を導通させ、交流定電流源10は、プローブ42b
に2kHzの交流定電流I3 を導通させる。
【0016】飽和検出回路11aは、交流定電流源3の
出力飽和を検出するための回路であって、図2に示すよ
うに、交流定電流源3の出力電圧V11の正の飽和電圧よ
りも若干低電圧の基準電圧VREF1を生成する基準電圧源
12aと、出力電圧V11と基準電圧VREF1とを比較する
コンパレータ13aと、コンパレータ13aの出力電圧
がハイレベル電圧になったときに1.2msecのパル
ス幅の飽和検出信号S1 を出力するリトリガ可能なワン
ショットタイマ14aとを備えている。飽和検出回路1
1bは、飽和検出回路11cと相俟って本発明における
プローブ断線・未接続検出回路を構成し、交流定電流源
9の出力飽和を検出する。この飽和検出回路11bは、
同図に示すように、交流定電流源9の出力電圧V12の正
の飽和電圧よりも若干低電圧の基準電圧VREF2を生成す
る基準電圧源12bと、出力電圧V12と基準電圧VREF2
とを比較するコンパレータ13bと、コンパレータ13
bの出力電圧がハイレベル電圧になったときに0.6m
secのパルス幅の飽和検出信号S2 を出力するリトリ
ガ可能なワンショットタイマ14bとを備えている。飽
和検出回路11cは、交流定電流源10の出力飽和を検
出するための回路であって、同図に示すように、交流定
電流源10の出力電圧V13の正の飽和電圧よりも若干低
電圧の基準電圧VREF3を出力する基準電圧源12cと、
出力電圧V13と基準電圧VREF3とを比較するコンパレー
タ13cと、コンパレータ13cの出力電圧がハイレベ
ル電圧になったときに0.6msecのパルス幅の飽和
検出信号S3 を出力するリトリガ可能なワンショットタ
イマ14cとを備えている。
【0017】飽和検出回路11dは、本発明における差
動増幅回路飽和検出手段に相当し、差動増幅回路6の出
力飽和を検出する。この飽和検出回路11dは、同図に
示すように、差動増幅回路6の出力電圧V1 の正の飽和
電圧よりも若干低電圧の基準電圧VREF4を出力する基準
電圧源12dと、出力電圧V1 と基準電圧VREF4とを比
較するコンパレータ13dと、本発明におけるタイマ回
路に相当しコンパレータ13dの出力電圧がハイレベル
電圧になったときに1.2msecのパルス幅の飽和検
出信号S4 を出力するリトリガ可能なワンショットタイ
マ14dとを備えている。
【0018】CPU22は、A/D変換器21を介して
入力されたディジタルデータに基づいて測定対象抵抗体
2の抵抗値を演算すると共に、その演算した抵抗値を表
示部23に表示させる。また、CPU22は、後述する
ように、飽和検出回路11a〜11dから飽和検出信号
S1 〜S4 が出力されたときには、測定不能である旨な
どを表示部23に表示させる。
【0019】次に、この抵抗測定装置1の測定動作につ
いて、図3に示す波形図を参照して説明する。
【0020】最初に、測定対象抵抗体2にプローブ41
a,41b,42a,42bを接続した状態で図外の測
定開始スイッチを操作すると、交流定電流源3が、コン
デンサ4およびプローブ41a,41bを介して同図
(a)に示す正弦波1kHzの測定用電流IM を測定対
象抵抗体2に供給する。同時に、交流定電流源3は、正
側および負側の振幅値が同電圧であって、その立ち上が
りおよび立ち下がりが測定用電流IM のゼロクロス点に
同期する矩形波の同期信号SSYN (同図(b)参照)を
乗算器7に出力する。一方、交流定電流源9,10は、
同期信号SSYN に同期する正弦波2kHzの交流定電流
I2 および交流定電流I3 (同図(c)参照)をそれぞ
れ出力する。この場合、交流定電流I2 は、交流定電流
源9、コンデンサ5、プローブ42a、測定対象抵抗体
2、プローブ41b、グランドライン、および交流定電
流源9からなる経路を導通し、交流定電流I3 は、交流
定電流源10、プローブ42b、測定対象抵抗体2のリ
ード線、プローブ41b、グランドライン、および交流
定電流源10からなる経路を導通する。この際に、測定
対象抵抗体2には、測定用電流IM と交流定電流I2 と
の合成電流が導通する。
【0021】次いで、差動増幅回路6がプローブ42
a,42bを介して入力した測定対象抵抗体2の両端電
圧を差動増幅することにより出力電圧V1 を出力する。
この場合、例えば、測定対象抵抗体2が抵抗成分のみの
抵抗体であるとすると、同図(d)に示すように、出力
電圧V1 の波形は、測定対象抵抗体2を流れた1kHz
の測定用電流IM および2kHzの交流定電流I2 の合
成波形となる。次に、乗算器7が出力電圧V1 と同期信
号SSYN とを互いに乗算することにより出力電圧V2 を
生成する。この際の出力電圧V2 の波形は、同図(b)
に示す同期信号SSYN の正負サイクルに応じて極性反転
させられるため、同図(e)に示すように、出力電圧V
1 を全波整流した波形となる。次いで、LPF8が、出
力電圧V2をろ波することにより、測定対象抵抗体2の
実効抵抗に電圧値が比例する電圧V3 を出力する。
【0022】この場合、同期信号SSYN の正サイクル期
間Aおよび負サイクル期間B(同図(b)参照)が、そ
れぞれ2kHzの交流定電流I2 の1周期と等しいた
め、交流定電流I2 の電流波形と同期信号SSYN との乗
算電圧をろ波した場合、交流定電流I2 の正サイクルと
負サイクルにそれぞれ相当する乗算電圧は互いに相殺さ
れる。このため、この電圧V3 の平均値は、測定用電流
IM のみが流れたとした場合の測定対象抵抗体2の両端
電圧と同期信号SSYN とを互いに乗算した乗算電圧をろ
波した電圧の平均値と等しくなる。この結果、交流定電
流I2 を測定対象抵抗体2に流したとしても、電圧V3
の平均値に対する影響が排除される。
【0023】次いで、A/D変換器21が電圧V3 をデ
ィジタルデータに変換し、CPU22に出力する。この
後、CPU22は、測定用電流IM の電流値I1 の二乗
値でディジタルデータを除算することにより測定対象抵
抗体2の抵抗値を演算する。この際に、交流定電流I2
が測定対象抵抗体2に流れることによる電圧V3 の平均
値に対する影響が排除されているため、CPU22は、
測定対象抵抗体2の抵抗値を正確に測定することができ
る。なお、測定対象抵抗体2にリアクタンス成分が含ま
れていたとしても、同様にして、交流定電流I2 が測定
対象抵抗体2を流れることによる影響が排除されるた
め、CPU22は、測定対象抵抗体2が純粋な抵抗体の
みならずチョークコイルやコンデンサであったとして
も、正確に抵抗値を測定することができる。次いで、C
PU22は、演算した抵抗値を表示部23に表示させ
る。
【0024】次に、電流供給用のプローブ41a,41
bおよび電圧検出用のプローブ42a,42bが断線・
未接続の場合や、高インピーダンスのチョークコイルな
どが測定対象抵抗体2とされた場合の処理動作について
説明する。
【0025】最初に、両プローブ41a,41bの断線
・未接続状態のときの処理動作について説明する。この
場合、両プローブ41a,41bのいずれか一方が断線
・未接続状態であると、測定用電流IM の導通経路が絶
たれることにより交流定電流源3の出力電圧V11が電源
電圧まで飽和する。この際の出力電圧V11は、正負の瞬
時電圧が正および負の電源電圧となる1kHzの台形波
となる。したがって、飽和検出回路11aでは、出力電
圧V11が基準電圧VREF1を上回ると、コンパレータ13
aが出力レベルをロウレベルからハイレベルに反転し、
これにより、ワンショットタイマ14aが、1.2ms
ecのパルス幅の出力信号S1 を出力する。この際に、
測定用電流IM の各周期において出力電圧V11が基準電
圧VREF1を上回っていると、その都度、ワンショットタ
イマ14aが出力信号S1 を出力することにより、出力
信号S1 が継続して出力され続ける。この状態では、C
PU22は、出力信号S1 が出力されたことにより、プ
ローブ41a,41bが断線・未接続である旨を表示部
23に表示させる。
【0026】次に、両プローブ42a,42bが断線・
未接続のときの処理動作について説明する。この場合、
両プローブ42a,42bのいずれか一方が断線・未接
続状態であると、交流定電流I2 ,I3 の導通経路が絶
たれることにより交流定電流源9,10の出力電圧V1
2,V13が電源電圧まで飽和する。この場合にも、出力
電圧V11,V12は、正負の瞬時電圧が正および負の電源
電圧となる2kHzの台形波となる。したがって、飽和
検出回路11bでは、プローブ42aの断線・未接続状
態に起因して出力電圧V12が基準電圧VREF2を上回る
と、コンパレータ13bが出力レベルをロウレベルから
ハイレベルに反転し、これにより、ワンショットタイマ
14bが、0.6msecのパルス幅の出力信号S2 を
出力する。この際に、交流定電流I2 の各周期において
出力電圧V12が基準電圧VREF2を上回っていると、その
都度、ワンショットタイマ14bが出力信号S2 を出力
することにより、出力信号S2 が継続して出力され続け
る。この状態では、CPU22は、出力信号S2 が出力
されたことにより、プローブ42aが断線・未接続であ
る旨を表示部23に表示させる。同様にして、飽和検出
回路11cでは、プローブ42bの断線・未接続状態に
起因して交流定電流源10の出力電圧V13が基準電圧V
REF3を上回ると、ワンショットタイマ14cが出力信号
S3 を出力するため、CPU22が、プローブ42bが
断線・未接続である旨を表示部23に表示させる。
【0027】次に、測定対象抵抗体2が高インピーダン
スの場合の処理動作について説明する。この場合、測定
対象抵抗体2の両端電圧が大きくなることにより、差動
増幅回路6の出力電圧V1 が飽和電圧まで上昇すること
がある。この際に、飽和検出回路11dでは、出力電圧
V1 が1msecの周期で基準電圧VREF4を超えるた
め、コンパレータ13dが1msecの周期でハイレベ
ル信号を出力することにより、ワンショットタイマ14
dが、リトリガされつつ、出力信号S4 を継続して出力
する。次いで、CPU22が、出力信号S4 を入力した
ときに、測定不能な測定対象抵抗体2が測定対象とされ
た旨を表示部23に表示させる。
【0028】このように、この抵抗測定装置1によれ
ば、交流定電流源9,10がプローブ42a,42bに
対して交流定電流I2 ,I3 を常時導通させ、飽和検出
回路11b,11cが出力電圧V12,V13の飽和を検出
することにより、プローブ42a,42bが測定中に断
線したり外れたりした場合に、プローブ42a,42b
の断線・未接続を表示部23に表示させることにより、
誤った抵抗測定を防止することができる。また、飽和検
出回路11dが差動増幅回路6における出力電圧V1 の
飽和を検出することにより、測定対象抵抗体2が高イン
ピーダンスの測定対象であった場合にも、誤った抵抗測
定を防止することができる。さらに、リトリガ可能なワ
ンショットタイマ14a〜14dを飽和検出回路11a
〜11d内に配設したことにより、交流定電流源3,
9,10および差動増幅回路6の出力飽和を迅速かつ確
実に検出することができる。
【0029】なお、本発明は、上記した実施の形態に限
定されず、その構成を適宜変更することができる。例え
ば、本発明の実施形態では、別個独立した交流定電流源
9,10がプローブ42a,42bに対してそれぞれ交
流定電流I2 ,I3 を導通させているが、本発明は、こ
れに限定されず、交流定電流源9,10に代えて、1つ
の交流定電流源で構成することもできる。具体的には、
交流定電流源から、コンデンサ5、プローブ42a、測
定対象抵抗体2、プローブ42b、およびこの交流定電
流源からなる導通経路に交流定電流を導通させ、この交
流定電流源の出力電圧の飽和を検出すればよい。この構
成によれば、断線・未接続の状態のプローブ42a,4
2bを特定するのは困難であるが、簡易に構成すること
ができる。
【0030】また、本発明の実施形態では、交流定電流
I2 ,I3 の周波数を2kHzとしているが、本発明
は、これに限定されず、測定用電流IM の周波数の偶数
倍の周波数の交流定電流を用いることができるのは勿論
である。
【0031】さらに、本発明の実施形態では、飽和検出
回路11a〜11dは、出力電圧V11,V12,V13,V
1 の正電圧側の飽和を検出しているが、本発明は、これ
に限定されず、出力電圧V11,V12,V13,V1 の負電
圧側の飽和を検出してもよいし、両電圧側を同時に検出
してもよい。また、飽和検出回路11a〜11dを整流
平滑回路およびコンパレータで構成することもできる。
また、本発明の実施の形態では、飽和検出信号S1 〜S
4 を別個にCPU22に出力しているが、これらの飽和
検出信号の論理和信号を生成してもよい。
【0032】さらに、本発明の実施の形態では、インピ
ーダンスの一態様である実効抵抗を測定する例について
説明したが、本発明は、これに限らず、リアクタンス、
キャパシタンスおよびインダクタンスを測定するインピ
ーダンスメータに適用することができる。この場合、図
3(b)に示した同期信号SSYN の位相を90゜移相し
た同期信号に基づいて同期検波することによりリアクタ
ンスを測定する測定系を追加し、測定した実効抵抗およ
びリアクタンスに基づいてインピーダンスを測定するこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のインピー
ダンス測定装置によれば、第1の交流定電流の周波数に
対して偶数倍の周波数の第2の交流定電流を電圧検出用
プローブに導通させ、この第2の交流定電流を出力する
交流定電流源の出力電圧に基づいて電圧検出用プローブ
の断線を検出することにより、インピーダンス測定と電
圧検出用プローブの断線・未接続確認処理とを並行して
処理することができる。この結果、電圧検出用プローブ
の断線・未接続に起因する誤測定を回避することができ
ると共に、別個独立して電圧検出用プローブの断線・未
接続確認処理を行う必要がないため、インピーダンス測
定に要する測定時間を短縮することができ、これによ
り、測定コストを低減することができる。
【0034】また、請求項2記載のインピーダンス測定
装置によれば、プローブ断線・未接続検出回路にリトリ
ガ可能なタイマ回路を用いたことにより、交流定電流源
の出力電圧が所定の電圧範囲を外れたことを迅速かつ確
実に検出することができ、これにより、電圧検出用プロ
ーブの断線・未接続を迅速かつ確実に報知することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る抵抗測定装置の回路
図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る抵抗測定装置におけ
る飽和検出回路11a〜11dの回路図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る抵抗測定装置の抵抗
測定動作を説明するための波形図であって、(a)は測
定用電流IM の電流波形図、(b)は同期信号SSYN の
信号波形図、(c)は交流定電流I2 ,I3 の電流波形
図、(d)は出力電圧V1 の電圧波形図、(e)は出力
電圧V2 の電圧波形図である。
【図4】従来の抵抗測定装置の回路図である。
【符号の説明】
1 抵抗測定装置 2 測定対象抵抗体 3 交流定電流源 7 乗算器 8 LPF 9 交流定電流源 10 交流定電流源 11b 飽和検出回路 11c 飽和検出回路 14b ワンショットタイマ 14c ワンショットタイマ 41a プローブ 41b プローブ 42a プローブ 42b プローブ IM 測定用電流 I2 交流定電流 I3 交流定電流 V12 出力電圧 V13 出力電圧 SSYN 同期信号 S2 飽和検出信号 S3 飽和検出信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流供給用プローブを介して第1の交流
    定電流を測定対象体に供給した状態で電圧検出用プロー
    ブを介して入力した当該測定対象体の両端電圧に基づい
    て当該測定対象体のインピーダンスを測定すると共に、
    当該電流供給用プローブおよび当該電圧検出用プローブ
    の断線を検出可能に構成されているインピーダンス測定
    装置において、 前記第1の交流定電流の周波数に対して偶数倍の周波数
    である第2の交流定電流を前記電圧検出用プローブを介
    して前記測定対象体に導通させるための交流定電流源
    と、前記第1の交流定電流に同期した同期信号で前記両
    端電圧を同期検波する同期検波回路と、前記交流定電流
    源の出力電圧に基づいて前記電圧検出用プローブの断線
    ・未接続を検出するためのプローブ断線・未接続検出回
    路とを備えたことを特徴とするインピーダンス測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記プローブ断線・未接続検出回路は、
    前記交流定電流源の出力電圧が所定の電圧範囲を外れた
    ときに前記第2の交流定電流の1周期よりも長時間の検
    出信号を出力すると共にリトリガ可能なタイマ回路を備
    えていることを特徴とする請求項1記載のインピーダン
    ス測定装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011208970A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Hioki Ee Corp インピーダンス測定装置
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WO2023210250A1 (ja) * 2022-04-27 2023-11-02 日置電機株式会社 接触抵抗測定装置およびインピーダンス測定装置

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