JPH11293518A - 生分解性短繊維及びその製造方法 - Google Patents

生分解性短繊維及びその製造方法

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JPH11293518A
JPH11293518A JP12184998A JP12184998A JPH11293518A JP H11293518 A JPH11293518 A JP H11293518A JP 12184998 A JP12184998 A JP 12184998A JP 12184998 A JP12184998 A JP 12184998A JP H11293518 A JPH11293518 A JP H11293518A
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lactic acid
acid
poly
biodegradable
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JP12184998A
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Fumio Matsuoka
文夫 松岡
Kazunori Hashimoto
和典 橋本
Yuji Deguchi
裕二 出口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用的な繊維強力を有し、ドライタッチな風
合いと柔軟性を有する生分解性短繊維及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点
が100℃以上の重合体からなり、少なくとも繊維表面
に筋状の凹凸を有することを特徴とする生分解性短繊
維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性があり、
かつ、ドライタッチな風合いと柔軟性を有する生分解性
短繊維及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の合成繊維は、自然環境下での分解
速度が遅く、また焼却時の発熱量が多いため、自然環境
保護の見地からの見直しが必要である。このため脂肪族
ポリエステルからなる生分解性繊維が開発されつつあ
り、環境保護への貢献が期待されている。脂肪族ポリエ
ステルのあるものは、優れた繊維性能を持ち、新しい特
徴のある繊維素材として期待されているが、ドライタッ
チな風合いと柔軟性を有するものがなく、その改善が望
まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
に鑑みてなされたものであり、生分解性であり、かつ、
ドライタッチな風合いと柔軟性を有する生分解性短繊維
及びその製造方法を提供することを技術的な課題とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の問
題を解決するために鋭意検討した結果,本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、次の構成を有するものであ
る。 (1) 脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点が100℃
以上の重合体からなり、少なくとも繊維表面に筋状の凹
凸を有することを特徴とする生分解性短繊維。 (2) 脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点が100℃
以上の重合体を溶融紡糸して繊維を巻き取った後、又は
引き続き、前記繊維の最大伸度以上の延伸倍率で、かつ
ガラス転移温度以上、軟化温度以下で熱延伸して繊維表
面に筋状の凹凸を発現させた後、短繊維とすることを特
徴とする生分解性短繊維の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における脂肪族ポリエステルを主成分とす
る重合体としては、(1)グリコール酸、乳酸、ヒドロ
キシブチルカルボン酸などのようなヒドロキシアルキル
カルボン酸、(2)グリコリド、ラクチド、ブチロラク
トンなどの脂肪族ラクトン、(3)エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサン
ジオールなどのような脂肪族ジオール、(4)ジエチレ
ングリコール、ジヒドロキシエチルブタンなどのような
ポリアルキレンエーテルなどのオリゴマー、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレ
ンエーテルなどのポリアルキレングリコール、(5)コ
ハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族カルボン酸な
ど、脂肪族ポリエステル重合原料に由来する成分を主成
分、すなわち60重量%以上とするものであって、脂肪
族ポリエステルのホモポリマー、脂肪族ポリエステルの
ブロック又はランダム共重合ポリマー、及び脂肪族ポリ
エステルに他の成分、例えば芳香族ポリエステル、ポリ
エーテル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ尿素、
ポリウレタンなどを40重量%以下共重合したもの及び
/又は混合したものをすべて包含する。
【0006】なお、本発明においては、前述した脂肪族
ポリエステルを主成分とする重合体に、必要に応じて例
えば結晶核剤、艶消剤、顔料、光安定剤、耐候剤、酸化
防止剤、抗菌剤、香料などの各種添加剤を本発明の効果
を損なわない範囲内で添加することができる。
【0007】脂肪族ポリエステルを共重合や混合によっ
て変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下、柔軟性
や弾性回復性の改良、耐熱性や摩擦係数の改良、熱収縮
性、分解性やガラス転移温度の制御、多成分との接着性
の改良などが挙げられる。
【0008】これらの重合体の融点は、実用的見地(繊
維又はその繊維を用いた製品の夏場管理に問題が生じた
り、沸水で変質したりする)から100℃以上が必要で
あり、110℃以上が好ましく、120℃以上がより好
ましく、130℃以上が最も好ましい。ここで、言う融
点とは、走査型示差熱量計(以下、DSCと記す。)を
用い、十分に延伸、熱処理及び乾燥した試料について試
料約5mg,窒素中、昇温速度10℃/分の条件で測定
したものである。
【0009】本発明の生分解性短繊維の断面としては、
丸断面、異形断面、中空断面や単一型、芯鞘型、並列
型、多芯型、多層型、各種の分割型複合断面の同種ある
いは異種の組み合わせでも可能である。
【0010】本発明における前記脂肪族ポリエステルが
主体成分の重合体からなる繊維は、複合繊維の場合に
は、融点差が10℃〜80℃の組み合わせにすると低融
点成分が熱接着成分として寄与したり、あるいは高収縮
成分となって捲縮発現能力を具備できるため、いずれに
おいても好適である。
【0011】本発明の生分解性短繊維の単繊維繊度とし
ては、0.3〜50デニ−ルから選ぶことが好ましい。
0.3デニ−ル未満となると、繊維を形成する際の、固
化点の制御、口金孔の精度アップ、吐出量の低減に伴う
生産性の低下、糸切れの発生などの問題が生じやすくな
るため好ましくない。また、50デニールを超えると柔
軟性が損なわれるため好ましくない。
【0012】本発明の生分解性短繊維の特徴は、少なく
とも繊維表面に筋状の凹凸を有することである。筋状の
凹凸とは、特に繊維長さ方向に対し、垂直の方向にミク
ロの筋状の凹凸を有するものである。図1は、本発明の
生分解性短繊維表面の一例を示す200倍で撮影した顕
微鏡写真であるが、繊維長さ方向に対し、垂直の方向に
ミクロの筋状の凹凸を有していることがわかる。この筋
状の凹凸は、例えば、延伸による繊維歪み(ボイド)を
均一に発現させることで得られる。したがって、繊維密
度は、当初の未延伸糸密度より低下したものとなる。
【0013】特に、ミクロの筋状の凹凸を均一に発現さ
せるためには、重合体のガラス転移温度が室温よりも高
い重合体を用いるのが好ましい。より好適な重合体とし
ては、前記記載の脂肪族ポリエステルの主体成分が、ポ
リ乳酸系重合体であり、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L
−乳酸)と、ポリ(L/D−乳酸)と、D−乳酸とヒド
ロキシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキ
シカルボン酸との共重合体の群から選ばれた重合体ある
いはこれらのブレンド体である。この筋状の凹凸の発現
により、繊維は艶消し剤を添加しなくてもよい程白化す
ると共に、ドライ感を付与することができる。また生分
解速度も速くなる効果がある。
【0014】本発明の生分解性短繊維の強度は、1g/
d以上が好ましい。強度が1g/d未満では、実用面で
問題が生じる。繊維強度は高い程、実用範囲が広がるの
で好ましいが、現状においては6g/d程度が上限であ
る。繊維の伸度は、10〜30%が好ましい。伸度が1
0%未満になると、糸切れが生じ、延伸操業性が低下し
やすくなる。また、伸度が30%を超えると、繊維表面
がミクロの凹凸の発現が生じ難くなるので好ましくな
い。したがって、伸度は12〜28%がより好ましく、
15〜25%が最も好ましい。
【0015】本発明の生分解性短繊維は、単独で、又は
他の繊維との混用して紡績糸、紐、それらを用いた編
物、織物や各種不織布、すなわちサーマル不織布、エン
ボス不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織
布、湿式不織布などに使用でき、また、複合材料その他
の構造物の製造に用いることもできる。他の繊維と混用
する場合には、羊毛、絹などの天然繊維やセルロース、
レーヨンなどの再生繊維、又は脂肪族ポリエステル繊維
などの生分解性繊維と混用すれば、完全生分解性の製品
が得られるので特に好ましい。本発明の生分解性短繊維
は、好ましくは後述の製造方法で得られるが、他の方法
で製造されたものでもよい。
【0016】次に、本発明の生分解性短繊維の製造方法
について説明する。本発明の生分解性短繊維を製造する
ためには、基本的には公知の溶融紡糸装置による紡糸方
法及び延伸方法などを適用することができる。
【0017】本発明における生分解性短繊維を製造する
ための重合体としては、前記重合体の内から適宜選択す
ればよいが、特に脂肪族ポリエステルの主体成分が、ポ
リ乳酸系重合体であり、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L
−乳酸)と、ポリ(D/L−乳酸)と、D−乳酸とヒド
ロキシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキ
シカルボン酸との共重合体の群から選ばれた重合体ある
いはこれらのブレンド体であり、かつ融点が100℃以
上であると目的とする短繊維を得やすい。これは、ガラ
ス転移温度が室温以上であることによる。
【0018】次に、この重合体を溶融計量し、紡糸口金
装置から繊維を紡出し、冷却し、巻き取った後、又は巻
き取ることなく連続して前記繊維の最大伸度以上の延伸
倍率で、かつ繊維のガラス転移温度以上、軟化温度以下
の温度で熱延伸し、次いで常法で捲縮を付与して所定の
繊維長に切断することで得ることができる。なお、繊維
を紡出する際には、異なる成分を複合紡糸する装置を用
いて、紡糸口金装置内で個々の成分が異なった複合形態
を取ったり、個別の孔からそれぞれ単独成分で紡糸でき
るような共紡糸による混繊形態を取ったりしてもよい。
【0019】また、得られた繊維を熱延伸する際に、一
般的に均一延伸するためには、ガラス転移温度以上、軟
化温度以下の温度が適用されるが、この繊維の最大伸度
以上の延伸倍率を付与することで初めて本発明の繊維が
得られるものである。これは、言い換えれば均一な延伸
斑を生じさせるものであり、特に熱ピン延伸を適用する
ことが繊維表面により均一なミクロの凹凸を発現するこ
とができるため好ましい。
【0020】熱ピン延伸とは、延伸ゾーン内に加熱可能
仕様のピンを設置し、繊維をこのピンに旋回し、延伸点
の固定を促すものである。延伸ゾーン内で、この繊維の
最大伸度以上の延伸倍率を付与することで、繊維に過度
の歪みを生じさせ、しかも熱ピンでの繊維スベリをコン
トロールすることで、繊維表面が均一なミクロの凹凸繊
維が得られる。なお、繊維の最大伸度とは、溶融紡糸し
て巻き取った繊維(未延伸糸)を、テンシロン型引張試
験機を用いて、20℃の室温下で掴み間隔10cm、引
張速度20cm/分の条件下で引張した時の最大伸度
(ME)を言う。
【0021】本発明における好ましい延伸倍率(DR)
は、重合体の分子量レベル、紡糸温度、牽引速度によっ
ても異なるが、ME/100+1≦DR≦ME/100
+1.5程度である。より好ましい範囲は、ME/10
0+1.1≦DR≦ME/100+1.4である。最大
伸度未満の延伸倍率では、繊維に歪みを与えることが少
なくなるのでミクロな凹凸が発現し難くなる。一方、最
大伸度を大きく超えた延伸倍率(ME/100+1.
5)では、糸切れが生じ、操業性が低下しやすくなる。
【0022】一方、熱ピンを使わず、均一に繊維に過度
の歪みを生じさせる他の方法としては、延伸工程を2段
延伸とし、延伸倍率比を、1:1から離れる方法、例え
ば1:4あるいは4:1の方法でも制御が可能である。
【0023】本発明における溶融紡糸は、捲取速度30
0〜2000m/分の低速度紡糸、捲取速度2000〜
5000m/分の高速紡糸、捲取速度5000m/分以
上の超高速紡糸が可能であり、紡糸と延伸を連続して行
う、いわゆるスピンドロー方式も好ましく適用できる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例において、%は特に断らない限り重量比であ
る。また、各特性値は、次の方法で測定した。 (1) 脂肪族ポリエステルの分子量 試料を0.4%クロロホルム溶液とし、ポリスチレンを
標準物質としたGPC分析において、分子量1000以
下の成分を除く高分子成分の分散の数平均値である。 (2) MFR(g/10分) ASTM D1238に準じて210℃、2160g荷
重下で測定した値である。 (3) 短繊維の強、伸度 JIS L−1015に準じ、掴み間隔2cm、引張速
度 2cm/分の条件下で引張した時の最大引張強さを
繊度で除したものを強度とし、またその時の伸び率から
伸度を求めた。 (4) 熱水収縮率(%) JIS L−1015に従って、求めた。
【0025】(5) 生分解性 短繊維の試料片を18カ月間土中に埋設、放置後取り出
して、洗浄した後、単繊維強度を測定し、製造直後の単
繊維強度との差異を、下記式により強度保持率(%)と
して求め、分解性を評価した。 DW=100T18/T0 ただし、DW:強度保持率、W0 :製造直後の繊維強
度、T18:18カ月間土中に放置した後の繊維強度。
【0026】実施例1 MFRが25g/10分であり、数平均分子量7100
でガラス転移温度69℃、結晶化温度136℃、融点1
70℃、密度が1.262g/cm3 のポリD/L乳酸
樹脂を用いて溶融紡糸を行った。すなわち、単軸のエク
ストルーダー型溶融押し出し機を用いて、温度200℃
で溶融し、直径0.3mm、孔数180個を有するノズ
ルより単孔吐出量0.58g/分で紡出し、空気冷却装
置にて冷却、オイリングしながら紡糸速度1000m/
分の速度で巻き取り、未延伸糸を得た。この未延伸糸の
最大伸度は140%であった。
【0027】この未延伸糸を用いて、一般的に用いられ
ている2段延伸が可能で、かつ1ローラと2ローラ間に
直径30mmの熱ピンを有した熱延伸機を用いて延伸を
行った。すなわち、1段目の延伸倍率と2段目の延伸倍
率比を2:1、第1ローラ温度を60℃、熱ピン温度を
75℃、第2ローラ温度を90℃とし、かつ熱ピンに糸
条が1回旋回するようにし、総延伸倍率を2.6倍にし
て延伸を行った。
【0028】次いで、この長繊維をリワインドして10
万デニールのトウを形成して、スタフィングボックスに
押し入れて捲縮を付与し、その後仕上げ油剤を付与し、
乾燥した後、51mmのカット長に切断して短繊維とし
た。得られた短繊維は、強度4.0g/d、伸度30
%、熱水収縮率14%、繊維密度が1.235g/cm
3 であり、繊維は、図1に示すように繊維長さ方向に対
し、垂直にミクロの凹凸を有していた。
【0029】実施例2 MFRが10g/10分であり、数平均分子量1000
0でガラス転移温度70℃、結晶化温度136℃、融点
170℃、密度が1.263g/cm3 のポリD/L乳
酸樹脂を用いて、温度220℃、単孔吐出量0.75g
/分で溶融紡糸を行った以外は実施例1と同じ方法で未
延伸糸を得た。得られた未延伸糸の最大伸度は87%で
あった。
【0030】この未延伸糸を用いてリワインドを行い2
4万デニールの未延伸糸トウを形成した後、一般的に用
いられている短繊維用三段延伸型延伸機を用い、1段目
の延伸倍率と2段目の延伸倍率比を4:1、第1ローラ
温度を72℃、第2ローラ温度を90℃とし、熱ピンを
使わず、総延伸倍率を2.4倍にして延伸を行ない、そ
の後は実施例1と同じ方法で短繊維化を行った。
【0031】得られた短繊維は、単繊維繊度3.0デニ
ール、強度4.8g/d、伸度23%、熱水収縮率15
%、繊維密度が1.237g/cm3 であり、繊維は、
図1に示すように繊維長さ方向に対し、垂直にミクロの
凹凸を有していた。
【0032】実施例3 MFRが21g/10分であり、数平均分子量8500
でガラス転移温度63℃、結晶化温度132℃、融点1
65℃、密度が1.255g/cm3 のポリL−乳酸と
ヒドロキシカルボン酸との共重合体乳酸樹脂を用いて溶
融紡糸を行った以外は実施例1と同じ方法で未延伸糸を
得た。得られた未延伸糸の最大伸度は152%であっ
た。
【0033】この未延伸糸を用いてリワインドを行い、
10万デニールの未延伸糸トウを形成した後、1段目の
延伸倍率と2段目の延伸倍率比を2:3、第1ローラ温
度を65℃、熱ピン温度を70℃、第2ローラ温度を8
5℃とし、総延伸倍率を2.9倍にして延伸を行い、そ
の後は実施例1と同じ方法で短繊維化を行った。
【0034】得られた短繊維は、単繊維繊度3.0デニ
ール、強度3.8g/d、伸度32%、熱水収縮率15
%、繊維密度が1.239g/cm3 であり、繊維は、
図1に示すように繊維長さ方向に対し、垂直にミクロの
凹凸を有していた。
【0035】比較例1 実施例1で得た未延伸糸を用い、1段目の延伸倍率と2
段目の延伸倍率比を1:1、第1ローラ温度を60℃、
第2ローラ温度を85℃とし、熱ピンを使わず、総延伸
倍率を2.2倍にして延伸を行った後、実施例1と同様
にして短繊維とした。得られた短繊維は、単繊維繊度
3.0デニール、強度3.2g/d、伸度32%、熱水
収縮率25%、繊維密度が1.255g/cm3 であ
り、繊維の表面は、繊維長さ方向に対し、垂直にミクロ
の凹凸を有するものではなかった。
【0036】実施例1〜3及び比較例1で得られた短繊
維を用いて紡績糸とした。すなわち、各短繊維をオープ
ナー、フラツトカード機、ピンドラフター、レデユサ
ー、ローバを経て得られたスライバーをリング精紡機に
かけ、60番手の紡績糸とした。この紡績糸を1本整経
機で整経した後、エアージエツト型織機を用い、この紡
績糸を緯糸として平織り組織に製織した。実施例1〜3
の織物は、柔らかくてドライタッチな風合いを有するも
のであったが、比較例1の織物は、粗硬感のみが強く、
ドライタッチな風合いを有するものではなかった。次
に、実施例1〜3及び比較例1で得た短繊維を土中に埋
設してその生分解性を評価したところ表1のようにな
り、実施例1〜3の短繊維は、生分解が促進されている
ことがわかった。特に実施例3の短繊維は、殆ど原型を
留めておらず、測定すらできなかった。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によって、生分解性であり、環境
汚染することが少なく、しかも繊維表面がミクロの凹凸
を有する短繊維が提供される。そして、この短繊維は、
編み物、織物、不織布その他各種繊維構造物、複合構造
物などに応用すれば、柔らかくドライタッチを有する製
品が得られ、衣料用、産業資材、家庭用品などに好適に
利用可能となる。
【0039】一般に脂肪族ポリエステル繊維は、自然環
境下で分解するだけで、ドライ感を有するものはなかっ
たが、本発明のように繊維表面の凹凸を含め、繊維中に
ボイドを均一に発現させることにより、ドライ感と共に
艶消し効果も発現し、分解性能も早くなり、柔軟性が増
す効果も有する。
【0040】本発明の生分解性短繊維は、実用的な繊維
強力を有し、かつ、その使用後に微生物が多数存在する
環境、例えば土中又は水中に放置すると、最終的には完
全に分解消失するため自然環境保護の観点からも有益で
あり、あるいは、例えば堆肥化して肥料とするなど再利
用を図ることもできるため、資源の再利用の観点からも
有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生分解性短繊維表面の一例を示す20
0倍で撮影した光学顕微鏡写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点
    が100℃以上の重合体からなり、少なくとも繊維表面
    に筋状の凹凸を有することを特徴とする生分解性短繊
    維。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステルの主体成分が、ポリ
    乳酸系重合体であり、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L−
    乳酸)と、ポリ(D/L−乳酸)と、D−乳酸とヒドロ
    キシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキシ
    カルボン酸との共重合体の群から選ばれた重合体あるい
    はこれらのブレンド体である請求項1記載の生分解性短
    繊維。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステルを主成分とし、融点
    が100℃以上の重合体を溶融紡糸して繊維を巻き取っ
    た後、又は引き続き、前記繊維の最大伸度以上の延伸倍
    率で、かつガラス転移温度以上、軟化温度以下で熱延伸
    して繊維表面に筋状の凹凸を発現させた後、短繊維とす
    ることを特徴とする生分解性短繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸系重合
    体であり、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L−乳酸)と、
    ポリ(D/L−乳酸)と、D−乳酸とヒドロキシカルボ
    ン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸
    との共重合体の群から選ばれた重合体あるいはこれらの
    ブレンド体である請求項3記載の生分解性短繊維の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069796A (ja) * 2000-09-05 2002-03-08 Unitika Textiles Ltd ポリ乳酸系織編物
KR100467115B1 (ko) * 2001-11-14 2005-01-24 가부시키가이샤 구라레 생분해성 섬유, 직물 및 그 생분해성 컨트롤 방법

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