JPH1129320A - 閉鎖系における窒素固定方法および窒素固定装置 - Google Patents

閉鎖系における窒素固定方法および窒素固定装置

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JPH1129320A
JPH1129320A JP18396897A JP18396897A JPH1129320A JP H1129320 A JPH1129320 A JP H1129320A JP 18396897 A JP18396897 A JP 18396897A JP 18396897 A JP18396897 A JP 18396897A JP H1129320 A JPH1129320 A JP H1129320A
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ammonia
nitrogen
gas
water
rich
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Takayuki Sakamoto
隆幸 坂本
Hiroshi Sakaeda
博 榮田
Keiji Nitta
慶治 新田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 閉鎖系で低圧力で安全に窒素を硝酸アンモニ
ウムとして固定する方法を提供する。 【解決手段】 水の電気分解により供給された水素と窒
素とを10バール未満の低圧アンモニア合成に付し、未
反応ガスを含有する反応混合物をPSAによってアンモ
ニアに富むガスと、窒素と水素に富むガスとに分離し、
窒素と水素に富むガスをアンモニア合成に循環し、一
方、アンモニアに富むガスの一部をアンモニア水として
回収し、残部を水の電気分解で生じた酸素とともにアン
モニア酸化塔においてNOとNO2 に接触酸化し、反応
混合物をアンモニア酸化塔のスタート・アップおよびシ
ャット・ダウン用の詰まり防止機構を有するクエンチ塔
でクエンチし、ついでNO2 を吸収塔で水により吸収し
て硝酸とし、NO2 吸収塔から排出されたNO含有ガス
の一部をアンモニア酸化塔に循環し、残部を系外に排出
処理し、アンモニア水と硝酸とから硝酸アンモニウムを
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は閉鎖系における窒素
固定方法およびそのための装置に関するものであり、さ
らに詳しくは系外への排出物が最少である窒素固定方法
およびそのための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間を含む動物が食物として植物を栄養
源としてこれを摂取し、一方では、***物を排出する行
為が、歴史的に繰り返されてきた。この行為は、いわゆ
る解放系においてである。
【0003】ところで、地上、宇宙空間等を含める閉鎖
系では、自己完結的処理を要求されるため、いわゆるク
ローズド・システムである必要がある。この閉鎖系で
は、窒素も対象の一つとなることはいうまでもないこと
である。その一例として、窒素はアンモニア、硝酸等に
変換され、あるいは硝酸アンモニウムに変換され植物に
肥料として供給される処理方法が考えられている。
【0004】前記解放系では、アンモニアの合成プロセ
スにおいて、例えば、鉄系触媒を用い300℃、300
バールの高温、高圧下で合成されていることは良く知ら
れたところである。また、硝酸の合成プロセスにおい
て、例えば、白金−Rh系触媒で常圧〜10バール未
満、温度、800℃〜900℃でアンモニアをNOに
し、これを100℃程度に冷却し、NOをほぼ完全にN
2 に酸化し、NO2 を水に吸収させ硝酸を得ている。
【0005】ところで、自己完結を要求される閉鎖系で
は、アンモニアの合成プロセスおよび硝酸の合成プロセ
スは、必ずしも高温、高圧下である必要はない。むし
ろ、安全面から、高圧ガス取締法の規制を受けない10
bar未満の低圧で、かつ低温で運転されることが望ま
れることがある。
【0006】これらのプロセスは上記解放系では、環境
の規制値以下のガスあるいは排水を放出している。ま
た、これらのプロセスを有機的に組み合わせ、大規模に
硝酸アンモニウムを生産すること等は可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、閉鎖系で用い
る場合、窒素の一日当たりの処理量が少ないこと、スペ
ースの制限から設置面積および設置容積が制限されるこ
と、ガスおよび排水等はほぼ完全にクローズド・システ
ムを採る必要があること、安全で、かつ、スタート・ア
ップ、定常運転およびショット・ダウンという一連の運
転中にトラブルが発生しないこと等閉鎖系における種々
の制約がある。
【0008】一連の運転中にトラブルが発生しないとい
う観点からいえば、触媒が通常の活性を示すまでに時間
がかかり、硝酸アンモニウムがアンモニア酸化に続くク
エンチ塔の特に塔上部に蓄積し、クエンチ塔を閉塞する
等の不具合が生じることがあった。
【0009】また、別の観点から安全上系内圧力は、1
0バール未満に保ち、かつ、窒素、水素、アンモニア、
一酸化窒素、二酸化窒素、酸素等の混合ガスが爆発限界
外の運転条件で運転され、上記混合ガス中の一酸化窒素
等を減少する必要があった。
【0010】本発明の目的は、閉鎖系内において、低い
圧力において安全に、かつ、閉鎖系外への排出物を最少
にして窒素を硝酸アンモニウムとして固定する方法およ
びそのための装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記の閉鎖系における窒素固定方法および窒素固定装置に
より解決される。
【0012】1.窒素と、水の電気分解により生成され
る水素とを10バール未満の圧力下にアンモニア合成に
付す工程、得られたアンモニア、未反応窒素および未反
応水素とを含有する反応混合物を圧力スイング吸着に付
してアンモニアに富むガスと窒素および水素に富むガス
とに分離する工程、窒素および水素に富むガスをアンモ
ニア合成工程に循環する工程、アンモニアに富むガスの
一部を水で洗浄してガス中のアンモニアをアンモニア水
として回収する工程、アンモニアに富むガスの残部を水
の電気分解により生成される酸素ガスとともに触媒に接
触させてアンモニアを一酸化窒素および二酸化窒素に酸
化する工程、得られた反応混合物を、アンモニア酸化工
程のスタート・アップ時の詰まり防止機能を有するクエ
ンチ域においてクエンチする工程、クエンチされた反応
混合物をついで水で洗浄して二酸化窒素を吸収して硝酸
とする工程、この吸収工程からの一酸化窒素を含有する
排ガスの一部を系外に排出して一酸化窒素を除去する工
程、排ガスの残部をアンモニア酸化工程へ循環する工
程、およびこうして得られたアンモニア水と硝酸とを反
応させて硝酸アンモニウムを製造する工程を含むことを
特徴とする閉鎖系における窒素固定方法。
【0013】2.該スタート・アップ時の詰まり防止機
能が、クエンチさるべき反応混合物の流れ方向と逆行す
るように水をスプレーするものである上記1に記載の方
法。
【0014】3.窒素と、水の電気分解により生成され
る水素とを10バール未満の圧力下にアンモニアに転化
するためのアンモニア合成手段、このアンモニア合成手
段からの反応混合物をアンモニアに富むガスと窒素およ
び水素に富むガスとに富むガスとに分離するための圧力
スイング吸着手段、この窒素および水素に富むガスをア
ンモニア合成手段に循環するための手段、該アンモニア
に富むガスの一部を水で洗浄することによりアンモニア
を吸収してアンモニア水とするための手段、該アンモニ
アに富むガスの残部を水の電気分解により生成された酸
素ガスとともに触媒に接触させて一酸化窒素および二酸
化窒素に転化するための手段、得られた反応混合物をク
エンチするための、アンモニア酸化のスタート・アップ
時の詰まり防止機構を有するクエンチ手段、クエンチさ
れた反応混物中の二酸化窒素を水で吸収して硝酸とする
ための手段、この吸収手段から排出される排ガスの一部
を、その中に含有される一酸化窒素を処理するために系
外に排出するための手段、排ガスの残部をアンモニア酸
化手段へ循環するための手段、およびこうして得られた
アンモニア水と硝酸とを反応させて硝酸アンモニウムを
製造するための手段を含むことを特徴とする閉鎖系にお
ける窒素固定装置。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を図1および図2を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明の一実施態様を示すフ
ローシートで、図2は本発明のクエンチ工程におけるス
タート・アップおよびシャット・ダウン時におけるクエ
ンチ塔の詰まりを防止するための方法を示す略示図であ
る。
【0016】図1において、閉鎖系の外から供給される
窒素1がライン11を通って、また後述する水の電気分
解装置4からの水素がライン12を通って合流され、ラ
イン13を通って、圧力スイング吸着(以下PSAとい
う)装置6からの窒素と水素とに富んだガスがライン1
4を通って合流され、ライン15を通って圧縮機3に供
給される。電気分解装置4には閉鎖系の外から水2がラ
イン23を通って供給され、水素と酸素とに電気分解さ
れる。
【0017】圧縮機3により10バール未満の圧力に昇
圧された、窒素と水素のモル比が1:3の混合ガスは、
ライン16を通ってアンモニア合成塔5に導入される。
アンモニア合成塔5にはRu触媒が充填されており、ガ
スはこの触媒と300〜400℃の温度において接触し
て、反応混合物中に2〜4vol.%の濃度でアンモニ
アが合成される。
【0018】アンモニア合成塔5を出た、アンモニアと
未反応窒素および未反応水素とからなる反応混合物はP
SA装置に導入され、ここでPSA法により窒素と水素
とに富むガスと、アンモニアに富むガス、好ましくは6
0vol.%以上、好ましくは80vol.%以上、特
に好ましくは90vol.%以上のアンモニアを含むガ
スとに分離される。PSA法としては、先に本発明者ら
の一人が出願した特開平6−296819号公報に開示
したアンモニア分離用の圧力スイング装置およびアンモ
ニア分離方法、あるいは特願平9−11391号に開示
した、常圧以上の圧力を有する吸着成分を含む混合ガス
から吸着成分を少なくとも一段でPSA法で分離するに
当って、処理対象である混合ガスと同一の圧力下で、同
一のステップ中に再生工程にある吸着塔から負圧下で脱
離した吸着成分を他の吸着塔の環流に用いる改良法のい
ずれかを用いることができる。
【0019】PSA装置6からの窒素および水素に富む
ガスは前記のように、ライン14、15を通って圧縮機
3の収入側へ送られる。循環比は10〜20が選択され
る。
【0020】一方、PSA装置6からのアンモニアに富
むガスの一部はライン19を通ってアンモニア吸収塔7
に導入され、ここでライン24および27を通って塔頂
部に供給される水によりガス中のアンモニアが吸収さ
れ、塔頂からは少量のアンモニアを含む排ガス(窒素と
水素)が取り出され、ライン21、22、32および3
3を経てアンモニア酸化塔8に送られる。
【0021】一方、アンモニアに富むガスの残部はライ
ン20を経て、ライン31からの後記排ガスとともにラ
イン32および33を経てアンモニア酸化塔8に送られ
る。
【0022】ライン19およびライン20のガス量の比
は、容量で前者1に対して後者0.5〜1.5、特に
1.0近傍が選択される。
【0023】アンモニア酸化塔8では、触媒として白金
系触媒、例えば90%Pt−10%Rh触媒が用いられ
ており、定常状態では、温度が650℃〜850℃、圧
力が1.7〜4.0バールであり、ここでアンモニア
が、電気分解装置4からライン26および33を通って
供給される酸素により一酸化窒素および二酸化窒素に転
化される。
【0024】アンモニア酸化塔8からの反応混合物はラ
イン34を通ってクエンチ塔9に導入され、ここで水を
噴射することによりクエンチされ、この際一酸化窒素は
酸素と反応して二酸化窒素となり、さらにライン35を
通って二酸化窒素吸収塔10に送られ、ここで1.7バ
ールないし10バール未満の圧力でライン24および2
8を通って供給される水2と接触して二酸化窒素が水に
吸収され硝酸となる。
【0025】ところで、アンモニア酸化塔において、ス
タート・アップ時には徐々に所定の反応温度に達するた
め、触媒は、100%の性能を発揮する訳ではなく、ラ
イン34でアンモニアとNO2 ガスおよびNOガスとが
共存することがある。ライン34からクエンチ塔9に供
給されるガスを急冷すると、ライン34およびクエンチ
塔9の入り口に硝酸アンモニウムが析出することがあ
り、次第に系内を閉塞し運転が不能になるかあるいは完
全に系内を閉鎖しないまでも系内の質量バランスがとれ
ない等の不具合を生じることがあった。この不具合を防
止するため、スタート・アップおよびシャット・ダウン
用の詰まり防止機構が設けられる。この機構は図2に示
されるように、クエンチ塔9の上部を保温材90で覆っ
てその塔の表面温度を230℃〜240℃に維持しなが
ら上記ガスの流れに逆行するように水をスプレーするも
のである。図2においてライン91から水2が供給さ
れ、スプレー93から水滴94としてガス92の流れに
逆行するようにスプレーされる。スプレーは、市販のホ
ロコーン型のものが使用できる。
【0026】また、水の使用量はガス92の流量の1リ
ッター当たりに対し40cc〜50ccでよい。
【0027】なお、定常状態に達すると、ライン34で
はアンモニアがほぼ存在しないため、通常のクエンチ塔
として用いればよい。通常のクエンチ塔として用いる場
合、図2にしめすようにガスと向流でスプレーをしても
よいし、図2に記載していないが、別途設けたスプレー
でガスと並流でスプレーをしてもよい。
【0028】要は、アンモニアが存在する間は、クエン
チ塔の塔頂部を硝酸アンモニウムの分解温度以上に保持
し、硝酸アンモニウムの析出を防止しつつ、ガスと水と
を接触効率の良い向流で接触させればよいのである。
【0029】二酸化窒素吸収塔10の塔頂からは一酸化
窒素、窒素および酸素を含有する排ガスが排出され、こ
の排ガスはライン30とライン31とに分岐される。ラ
イン30のガスは系外へ排出されて別途処理される。ラ
イン31からの排ガスは前記のようにアンモニア酸化塔
8に循環される。
【0030】ライン31からアンモニア酸化塔8に循環
される排ガスの量は、アンモニア酸化塔8に供給される
ガスが爆発限界内に入らないように設定される。排ガス
の循環量は具体的には系外へ排出される排ガス量を1と
したとき、循環される排ガス量は20〜40とするのが
好ましい。20未満では運転の変動により、前述のライ
ン26から供給される酸素およびライン31からリサイ
クルされる酸素との合流によって決定されるライン33
における酸素濃度が、爆発限界値に近づく恐れがあるた
め、また、N0xの反応が平衡に達していないことがあ
り避けるべきである。また、40を越えてもライン33
における酸素濃度が、爆発限界値に近づく恐れがない
が、N0xの反応が平衡に達し変わることがないため、
省エネルギーの観点から避けるべきである。
【0031】上記のようにして得られたアンモニアおよ
び硝酸は、それぞれアンモニア吸収塔7および二酸化窒
素吸収塔10の塔底から抜き出されて貯蔵され、必要に
応じて両者を反応させ硝酸アンモニウム水溶液とし、こ
のままあるいは水を蒸発して固体の硝酸アンモニウムと
して系外において使用される。なお、硝酸アンモニウム
水溶液を蒸発した場合には蒸発水は凝縮してアンモニア
吸収塔および/または二酸化窒素吸収塔などで吸収媒体
として使用することができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して本発明を
具体的に説明する。しかしながら、本発明がこれら実施
例にのみ限定されることがないのは、いうまでもないこ
とである。 実施例1 図1に従って、まずスタート・アップ時について説明す
る。窒素1の流量は、7.82リッター/時であり、水
2が電気分解装置4により分解され発生した水素は1.
74リッター/時であった。これらとライン14からリ
サイクルされたガス337.4リッター/時とを併せて
圧縮機3に供給し、Ru系触媒が充填されたアンモニア
合成塔5に供給した。アンモニア合成塔5の反応条件
は、定常状態時、圧力3.8バール、温度325℃に設
定された。この時の合成率は、合成塔出口ガス中のアン
モニア濃度として容量ベースで2.95%であった。
【0033】PSA装置6で窒素および水素に富むガス
とアンモニアに富むガスとに分けた。窒素および水素に
富むガスはライン14を通り圧縮機3に供給した。アン
モニアに富むガスは、ライン18からライン19および
ライン20に分岐された。ライン19とライン20との
分岐割合は1対1であった。
【0034】ライン19に分岐されたアンモニアに富む
ガスはその中のアンモニアがアンモニア吸収塔7で、
1.7バール、25℃の条件下で吸収され、10%のア
ンモニア水溶液として回収された。アンモニア吸収塔7
の塔頂ガスは、ライン20に分岐されたアンモニアに富
むガスは後述の二酸化窒素吸収塔10の塔頂からの排ガ
スおよびライン26から供給される酸素ガスと合流し、
アンモニア酸化塔8に供給された。アンモニア酸化塔8
には、90%Pt−10%Rh系の触媒が充填されてお
り、反応条件は、定常状態時、反応温度750℃、反応
圧力1.7バールに設定された。定常状態に達するまで
の中間値を表1に示す。
【0035】スタート・アップ時には、アンモニア酸化
塔8の出口ガスは、クエンチ塔9に導入され、ここで図
2に示すライン91から水が7.8リッター/時でスプ
レーされた。なお、スプレーは、口径、0.4mmのホ
ロコーン型のものを用いた。
【0036】二酸化窒素吸収塔10の塔頂のライン28
から水が0.06リッター/時で供給され、1.7バー
ル、25℃の条件下でNO2ガスが吸収され、硝酸とさ
れた。
【0037】二酸化窒素吸収塔10の塔頂からNOに富
むガスが、ライン29を通りライン30およびライン3
1に分岐された。ライン31に分岐される量とライン3
0量との比は、33.8に設定した。
【0038】上記定常状態に達するまでの運転条件の1
例と運転結果を表1に記載する。 実施例2 実施例1において、設定した条件に達し、定常状態にな
ったので、クエンチ塔9の詰まり防止機能を停止し、別
途設けられたスプレーでガスを並流でスプレーした以外
は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に記載す
る。 実施例3 実施例2のPSA装置出口ガスのアンモニアを62.5
%から96.9%に替え、クエンチ塔でのスプレー量を
7.8Nl/hから10.3Nl/hに替え、ライン3
1に分岐される量とライン30に分岐される量との比を
23.3に替えて実施した。運転条件と結果を表1に併
記する。 比較例1 実施例1のクエンチ塔9の詰まり防止機能を停止したま
ま、別途設けられたスプレーでガスを並流でスプレーし
スタート・アップした以外は、実施例1と同様に実施し
た。定常状態に達する前にライン34およびクエンチ塔
9間に詰まりが生じる場合があった。この時には、運転
が継続できなくなり、運転を停止した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、以下に記載の効果があ
る。 (1)クエンチ塔がスタート・アップおよびシャット・
ダウン用の詰まり防止機能を有するため、スタート・ア
ップおよびシャット・ダウン時の不具合がなくなった。
そのため、スタート・アップ、定常運転およびシャット
・ダウンという一連の運転中にトラブルが発生しない。 (2)硝酸吸収塔の塔頂からの排ガスをアンモニア酸化
塔へリサイクルすることにより系外に排出されるNOガ
スの量が、極めて少なくてすむ。 (3)閉鎖系における窒素の固定をアンモニア、硝酸お
よび硝酸アンモニウムの形態でできるため、閉鎖系にお
いてこれらを必要とする場所に別途供給することが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示すフローシートであ
る。
【図2】本発明のガスクエンチ工程におけるスタート・
アップおよびシャット・ダウン時におけるクエンチ塔の
詰まりを防止するための機構を示す略示図である。
【符号の説明】
1 窒素 2 水 3 圧縮機 4 電気分解装置 5 アンモニア合成塔 6 PSA装置 7 アンモニア吸収塔 8 アンモニア酸化塔 9 クエンチ塔 10 二酸化窒素吸収塔 90 保温材 92 ガス 93 スプレー 94 液滴 11〜35、91 ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新田 慶治 青森県三沢市大字三沢字下久保25−18ハイ ム中田A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素と、水の電気分解により生成される
    水素とを、10バール未満の圧力下にアンモニア合成に
    付す工程、得られたアンモニア、未反応窒素および未反
    応水素とを含有する反応混合物を圧力スイング吸着に付
    してアンモニアに富むガスと窒素および水素に富むガス
    とに分離する工程、窒素および水素に富むガスをアンモ
    ニア合成工程に循環する工程、アンモニアに富むガスの
    一部を水で洗浄してガス中のアンモニアをアンモニア水
    として回収する工程、アンモニアに富むガスの残部を水
    の電気分解により生成される酸素ガスとともに触媒に接
    触させてアンモニアを一酸化窒素および二酸化窒素に酸
    化する工程、得られた反応混合物を、アンモニア酸化工
    程のスタート・アップ時の詰まり防止機能を有するクエ
    ンチ域においてクエンチする工程、クエンチされた反応
    混合物をついで水で洗浄して二酸化窒素を吸収して硝酸
    とする工程、この吸収工程からの一酸化窒素を含有する
    排ガスの一部を系外に排出して一酸化窒素を除去する工
    程、排ガスの残部をアンモニア酸化工程へ循環する工
    程、およびこうして得られたアンモニア水と硝酸とを反
    応させて硝酸アンモニウムを製造する工程を含むことを
    特徴とする閉鎖系における窒素固定方法。
  2. 【請求項2】 該スタート・アップ用の詰まり防止機能
    がクエンチさるべき反応混合物の流れ方向と逆行するよ
    うに水をスプレーするものである請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 窒素と、水の電気分解により生成される
    水素とを10バール未満の圧力下にアンモニアに転化す
    るためのアンモニア合成手段、このアンモニア合成手段
    からの反応混合物をアンモニアに富むガスと窒素および
    水素に富むガスとに富むガスとに分離するための圧力ス
    イング吸着手段、この窒素および水素に富むガスをアン
    モニア合成手段に循環するための手段、該アンモニアに
    富むガスの一部を水で洗浄することによりアンモニアを
    吸収してアンモニア水とするための手段、該アンモニア
    に富むガスの残部を水の電気分解により生成された酸素
    ガスとともに触媒に接触させて一酸化窒素および二酸化
    窒素に転化するための手段、得られた反応混合物をクエ
    ンチするための、アンモニア酸化のスタート・アップ時
    の詰まり防止機構を有するクエンチ手段、クエンチされ
    た反応混合物中の二酸化窒素を水で吸収して硝酸とする
    ための手段、該吸収手段から排出される排ガスの一部
    を、その中に含有される一酸化窒素を処理するために系
    外に排出するための手段、排ガスの残部をアンモニア酸
    化手段へ循環するための手段、およびこうして得られた
    アンモニア水と硝酸とを反応させて硝酸アンモニウムを
    製造するための手段を含むことを特徴とする閉鎖系にお
    ける窒素固定装置。
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