JPH11293086A - 樹脂組成物および該樹脂組成物からなる水性樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物および該樹脂組成物からなる水性樹脂組成物

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JPH11293086A
JPH11293086A JP9288598A JP9288598A JPH11293086A JP H11293086 A JPH11293086 A JP H11293086A JP 9288598 A JP9288598 A JP 9288598A JP 9288598 A JP9288598 A JP 9288598A JP H11293086 A JPH11293086 A JP H11293086A
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resin composition
ethylenically unsaturated
molecule
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JP9288598A
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English (en)
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Yoshiko Suzuki
美子 鈴木
Mitsuo Yoshida
光男 吉田
Naotoshi Nakamura
尚稔 中村
Yukifumi Mashita
幸文 真下
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は新規にして有用なる樹脂組成物および
水性樹脂組成物に関するものである。本発明の樹脂組成
物あるいは水性樹脂組成物は、各種水性塗料用を始め、
水性インキ、接着剤並びにシーリング剤用などとして、
広範な用途に利用し得るものである。 【解決手段】(A)分子内に少なくともひとつのケトン
基およびまたはアルデヒド基を含有するエチレン性不飽
和単量体、およびその他のエチレン性不飽和単量体とを
重合せしめることにより得られる重合物、(B)分子内
に2個以上のヒドラジド基を有する化合物、および
(C)分子内にひとつのケトン基を有する沸点200℃
以下の化合物を含有する樹脂組成物を40℃以上で熱処
理せしめることを特徴とする樹脂組成物およびそれを架
橋剤として含んでなる水性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規にして有用なる
樹脂組成物および水性樹脂組成物に関するものである。
本発明の樹脂組成物および水性樹脂組成物は、各種水性
塗料用を始め、水性インキ、接着剤並びにシーリング剤
用などとして、広範な用途に利用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、広範に使用されている溶剤型塗料
は塗装工程中に有機溶剤が排出されるが、近年、環境保
全、人体への有害性および省エネルギーの観点からこれ
らの有機溶剤排出量の低減化が要求されており、塗料の
水性化が進められている。
【0003】水性架橋型塗料として、ケトンあるいはア
ルデヒド化合物に基づくカルボニル基とヒドラジド基と
の反応を利用したものが公知技術として知られている
が、該架橋反応は高活性であるため、一液型の塗料とし
た際に経時安定性に欠け、塗料の保存中に塗料系の粘度
増加がみられたり、場合によっては塗料のゲル化が起こ
るというような問題が生じていた。
【0004】このような経時保存安定性を改良するた
め、塗料系をエマルジョン型の不均一系とすることが多
く試みられているが、経時保存安定性は達成しやすいも
のの、塗料中に含有される低分子界面活性剤が塗膜の耐
水性等の物性を低下させる等の問題が生じやすい。
【0005】また、塗料系への低分子ケトンあるいはア
ルデヒド化合物の添加による経時での粘度増加の抑制が
試みられているが、塗料系の粘度増加の傾向は減少する
ものの、完全に抑制することは困難であった。さらに、
ヒドラジン化合物と低分子ケトン化合物との反応物も用
いられており、これらを用いた塗料においては経時保存
安定性は達成できるものの水溶性の低下により水性塗料
への導入が困難になるという欠点が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
上記の問題を解決するべく鋭意検討した結果、容易に水
性化が可能であり、また経時保存安定性に優れ、さらに
加熱硬化により形成される塗膜が良好な基材密着性や耐
水性等の塗膜物性を発現することが可能な、水性樹脂組
成物を提供しうる樹脂組成物を合成することに成功し
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、(A)分
子内に少なくともひとつのケトン基およびまたはアルデ
ヒド基を含有するエチレン性不飽和単量体、およびその
他のエチレン性不飽和単量体とを重合せしめることによ
り得られる重合物、(B)分子内に2個以上のヒドラジ
ド基を有する化合物、および(C)分子内にひとつのケ
トン基を有する沸点200℃以下の化合物を含有する樹
脂組成物を40℃以上で熱処理せしめることを特徴とす
る樹脂組成物である。第2の発明は、エチレン性不飽和
単量体中、分子内に少なくともひとつのケトン基および
またはアルデヒド基を有するエチレン性不飽和単量体を
1〜50重量%含有することを特徴とする第1発明記載
の樹脂組成物である。
【0008】第3の発明は、全固形分中、(A)エチレ
ン性不飽和単量体よりなる重合物が70〜99.5重量
%、(B)分子内に2個以上のヒドラジド基を有する化
合物が0.5〜30重量%であり、全固形分100重量
部に対して(C)分子内にひとつのケトン基を有する化
合物が0.5重量部以上であることを特徴とする第1ま
たは第2発明記載の樹脂組成物である。第4の発明は、
エチレン性不飽和単量体中、エチレン性不飽和カルボン
酸およびまたはエチレン性不飽和カルボン酸無水物を1
〜50重量%含有することを特徴とする第1〜第3発明
いずれか記載の樹脂組成物である。
【0009】第5の発明は、第1〜第4発明いずれか記
載の樹脂組成物を架橋剤として含んでなる樹脂組成物で
ある。第6の発明は、水および塩基性物質にて中和され
ていることを特徴とする第1〜第5発明記載の樹脂組成
物である。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】本発明で用いられる分子内に少なくともひ
とつのケトン基およびまたはアルデヒド基を含有するエ
チレン性不飽和単量体は、特に限定されるものではな
く、例えば、アクロレイン、アセトアセチル(メタ)ア
クリレート、アセトニルアクリレート、ジアセトン(メ
タ)アクリレート、アセトニルアクリレート、ジアセト
ンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチル
ケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等が
挙げられ、エチレン性不飽和単量体中、1〜50重量%
が好ましい。1重量%未満では期待される硬化塗膜物性
を十分に得ることが困難になり、50重量%を越えると
3次元化等の副反応が起こりやすく好ましくない。
【0012】その他のエチレン性不飽和単量体としては
特に限定されるものではなく、例として、アルキル(メ
タ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、(メ
タ)アクリロニトリル、ビニルアセテート等が挙げられ
る。
【0013】エチレン性不飽和カルボン酸の代表的なも
とのして、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマル酸、グルタコン酸、テトラヒドロフタ
ル酸等が挙げられる。また、エチレン性不飽和カルボン
酸無水物の代表的なものとして、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水グルタコン酸、無水テトラヒドロフタ
ル酸等が挙げられる。エチレン性不飽和カルボン酸、お
よびまたはエチレン性不飽和カルボン酸無水物はエチレ
ン性不飽和単量体中、好ましくは1〜50重量%、より
好ましくは5〜30重量%使用される。1重量%未満で
は十分な水溶性を付与することが困難であり、50重量
%を越えると樹脂の増粘等が起こり好ましくない。
【0014】エチレン性不飽和単量体の重合は、開始剤
の存在下、不活性ガス気流下で50〜150℃で2〜1
0時間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下で行
っても差し支えない。
【0015】開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。開
始剤はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して好
ましくは1〜20重量部使用される。
【0016】上記、(A)エチレン性不飽和単量体を重
合せしめることにより得られる重合物はアンモニア、ア
ミン類等の塩基性物質を作用させて中和することにより
容易に水溶化ないしは水分散化し、本発明の水性樹脂組
成物が得られる。アミン類の代表的なものとしてモノエ
タノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルア
ミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン、ジブチル
アミン、エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、メチルエタノールアミン、ジメチル
エタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホ
リン等が挙げられるが特にジメチルエタノールアミンが
好ましい。
【0017】(A)エチレン性不飽和単量体よりなる重
合物は全固形分中、好ましくは70〜99.5重量%が
使用される。70重量%未満では期待される硬化塗膜物
性を十分に得ることが困難になる。
【0018】(B)分子内に2個以上のヒドラジド基を
有する化合物としては特に限定されるものではなく、例
として、カルボヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マ
ロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル
酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸
ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸
ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジオ
ヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、テレフタル
酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、2,6−
ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4−ビスベンゼンジヒド
ラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒドラジド、2,6−ピ
リジンジヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジヒドラ
ジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イ
ミノジ酢酸ジヒドラジド、N,N−ヘキサメチレンビス
セミカルバジド、イタコン酸ジヒドラジド、エチレンジ
アミン四酢酸テトラヒドラジド、クエン酸トリヒドラジ
ド、1,2,4−ベンゼントリヒドラジド、1,4,
5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、ニトリロ酢酸ト
リヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒド
ラジド、ピロメリット酸トリヒドラジド等、およびその
混合物が挙げられる。
【0019】(B)分子内に2個以上のヒドラジド基を
有する化合物は全固形分中、好ましくは0.5〜30重
量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%が使用され
る。0.5重量%未満では期待される硬化塗膜物性を十
分に得ることが困難になり、30重量%を越えると未反
応のヒドラジド化合物が硬化塗膜中に残存し、ブリード
等が起こりやすくなり好ましくない。
【0020】(C)分子内にひとつのケトン基を有する
沸点200℃以下の化合物としては特に限定されるもの
ではなく、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソプ
ロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルt−ブ
チルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケ
トン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトン、ジ
エチルケトン、エチルブチルケトン、エチルアミルケト
ン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、エチ
ルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン等、およびその混合物が挙
げられる。
【0021】(C)分子内にひとつのケトン基を有する
沸点200℃以下の化合物は全固形分100重量部に対
して好ましくは0.5重量部以上が使用される。0.5
重量部未満では塗料の経時安定性を十分に得ることが困
難になり好ましくない。
【0022】(A)分子内に少なくともひとつのケトン
基およびまたはアルデヒド基を含有するエチレン性不飽
和単量体、およびその他のエチレン性不飽和単量体とを
重合せしめることにより得られる重合物、(B)分子内
に2個以上のヒドラジド基を有する化合物、および
(C)分子内にひとつのケトン基を有する沸点200℃
以下の化合物を含有する樹脂組成物を40℃以上で熱処
理せしめることにより本発明の樹脂組成物が得られる。
熱処理する際に、必要に応じて溶剤を加えても差し支え
ない。熱処理温度が高いほど熱処理時間は短くても良
く、例えば、40℃の熱処理温度では5日以上、70℃
の熱処理温度では5時間以上が好ましい。
【0023】本発明の水性樹脂組成物は単独でも用いる
ことができるが、必要であればその他の水性樹脂成分を
含有させて用いることもできる。例えば、水性アクリル
樹脂、水性エポキシ樹脂、水性ポリエステル樹脂、水性
ウレタン樹脂等を挙げることができ、全固形分中、5〜
95重量%使用される。また、これらの水性樹脂組成物
には、必要に応じて着色等のための染料、顔料、硬化物
物性改良のための各種添加剤類、例えばフィラー類、レ
ベリング剤、硬化剤、難燃剤、増粘剤、水溶性有機溶
剤、滑性付与剤等を含有させることができる
【0024】本発明の水性樹脂組成物は、各種塗料を始
め水性インキ、接着剤並びにシーリング剤用などとし
て、広範な用途に好適に使用ししうるものである。塗装
方法としては特に限定されるものではなく、例として、
刷毛塗り、ロールコーター、バーコーター、アプリケー
ター等による塗布、電着塗装、噴射塗装、ディッピング
等が挙げられる。さらに塗布後、加熱により容易に硬化
し、優れた塗膜物性を発現するものである。硬化温度は
特に限定されるものではないが、100℃以上が望まし
い。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、以下、「部」はすべて重量部を表す。
【0026】実施例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にアジピン酸ジヒドラジ
ド3.6部、メチルエチルケトン3部を十分に撹拌しな
がら添加した後、40℃で1週間熱処理した後、ジメチ
ルアミノエタノール8.7部、水68.7部を十分に攪
拌しながら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0027】実施例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール8.7部、アジピン酸ジヒドラジド3.6部、メチ
ルエチルケトン3部、水68.7部を十分に撹拌しなが
ら添加した後、40℃で1週間熱処理し、水性樹脂組成
物を得た。
【0028】実施例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸5部、エチルアクリレート
18部、メタクリル酸メチル75部、アクロレイン2
部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチルO」)5
部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反
応を継続した。重合終了後、ブチルセロソルブ57部を
留去し、固形分70%の樹脂溶液を得た。得られた樹脂
溶液100部にジメチルアミノエタノール4.3部、コ
ハク酸ジヒドラジド0.5部、アセトン0.5部、水7
1部を十分に撹拌しながら添加した後、50℃で3日間
熱処理し、水性樹脂組成物を得た。
【0029】実施例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸2部、エチルアクリレート
45部、メタクリル酸メチル8部、ジアセトンアクリル
アミド45部、有機過酸化物(日本油脂社製「パーブチ
ルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更
に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセロソル
ブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得た。得
られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノール
1.7部、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジド22.8
部、ジイソブチルケトン53.1部、水54.4部を十
分に撹拌しながら添加した後、70℃で12時間熱処理
し、水性樹脂組成物を得た。
【0030】実施例5 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸45部、エチルアクリレー
ト10部、メタクリル酸メチル25部、ジアセトンアク
リルアミド20部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール11.7部、アジピン酸ジヒドラジド7.2部、メ
チルエチルケトン6部、水68.1部を十分に撹拌しな
がら添加した後、50℃で3日間熱処理し、水性樹脂組
成物を得た。
【0031】比較例1 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約80℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール8.7部、アジピン酸ジヒドラジド3.6部、水6
2.7部を十分に撹拌しながら添加した後、40℃で熱
処理したところ1日後ゲル化した。
【0032】比較例2 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約80℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール8.7部、アジピン酸ジヒドラジド3.6部、メチ
ルエチルケトン3部、水59.7部を十分に撹拌しなが
ら添加し、水性樹脂組成物を得た。
【0033】比較例3 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール8.7部、アジピン酸ジヒドラジド45部、メチル
エチルケトン55.9部、水77.9部を十分に撹拌し
ながら添加した後、40℃で1週間熱処理し、水性樹脂
組成物を得た。
【0034】比較例4 セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、
冷却管、撹拌装置を取り付けてブチルセロソルブ100
部を仕込み、約90℃に昇温し反応容器内を窒素置換し
た後、滴下管よりアクリル酸10部、エチルアクリレー
ト30部、メタクリル酸メチル50部、ジアセトンアク
リルアミド10部、有機過酸化物(日本油脂社製「パー
ブチルO」)5部を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、ブチルセ
ロソルブ57部を留去し、固形分70%の樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液100部にジメチルアミノエタノ
ール8.7部、メチルエチルケトン3部、水63.3部
を十分に撹拌しながら添加した後、40℃で1週間熱処
理し、水性樹脂組成物を得た。
【0035】以上の実施例1〜5、比較例2〜4で得ら
れた水性樹脂組成物の室温3ヶ月間保存後の粘度変化を
評価した。また、これらの水性樹脂組成物をワイヤーバ
ーコーターにより乾燥塗膜厚が約10μmになるように
ティンフリースチール板に塗布し、200℃20分間乾
燥して得られた塗膜についてCUT、密着性、耐沸水性
の評価を行った結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】(注1)碁盤目セロテープ剥離試験で剥離
せずに残ったマス目の数の割合で評価した。 (注2)沸水中に30分間浸漬後の被膜の状態を目視に
て評価した。
【0038】
【発明の効果】かくして得られた樹脂組成物を用いてな
る水性樹脂組成物は経時保存安定性に優れ、良好な基材
密着性、耐水性等をその硬化塗膜にもち、水性塗料用を
始め、水性インキ用、接着剤並びにシーリング剤用など
のバインダーとして、広範な用途に利用することがで
き、極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真下 幸文 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)分子内に少なくともひとつのケトン
    基およびまたはアルデヒド基を含有するエチレン性不飽
    和単量体、およびその他のエチレン性不飽和単量体とを
    重合せしめることにより得られる重合物、(B)分子内
    に2個以上のヒドラジド基を有する化合物、および
    (C)分子内にひとつのケトン基を有する沸点200℃
    以下の化合物を含有する樹脂組成物を40℃以上で熱処
    理せしめることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エチレン性不飽和単量体中、分子内に少な
    くともひとつのケトン基およびまたはアルデヒド基を有
    するエチレン性不飽和単量体を1〜50重量%含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】全固形分中、(A)エチレン性不飽和単量
    体よりなる重合物が70〜99.5重量%、(B)分子
    内に2個以上のヒドラジド基を有する化合物が0.5〜
    30重量%であり、全固形分100重量部に対して
    (C)分子内にひとつのケトン基を有する化合物が0.
    5重量部以上であることを特徴とする請求項1〜請求項
    2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エチレン性不飽和単量体中、エチレン性不
    飽和カルボン酸およびまたはエチレン性不飽和カルボン
    酸無水物を1〜50重量%含有することを特徴とする請
    求項1〜請求項3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4記載の樹脂組成物を架
    橋剤として含んでなる樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5記載の樹脂組成物に水
    および塩基性物質にて中和されていることを特徴とする
    水性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002000788A1 (fr) * 2000-06-29 2002-01-03 Kyowa Yuka Co., Ltd. Composition de resine

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