JPH11290659A - 膜モジュールの運転方法 - Google Patents

膜モジュールの運転方法

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JPH11290659A
JPH11290659A JP10136298A JP10136298A JPH11290659A JP H11290659 A JPH11290659 A JP H11290659A JP 10136298 A JP10136298 A JP 10136298A JP 10136298 A JP10136298 A JP 10136298A JP H11290659 A JPH11290659 A JP H11290659A
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JP
Japan
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gas
flow path
liquid
membrane module
membrane
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Application number
JP10136298A
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English (en)
Inventor
Akira Otani
明 大谷
Kenichi Inoue
賢一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体が導入される流路内に生じる液滴を容易
に除去することが可能な膜モジュールの運転方法を提供
する。 【解決手段】 通常運転時には、気体入口4から気体を
導入し、液体入口11aから液体を導入し、気液接触膜
14を介した気液接触操作を行う。気体流路18内の凝
縮液を除去する場合には、気体入口4から気体に代えて
室温以上の乾燥気体を気体流路18内に導入して凝縮液
を蒸発除去する。あるいは、気体流路18内を流動する
気体の流速を瞬間的に高め、凝縮液を飛沫化させて気体
とともに外部に排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体への気体溶解
あるいは液体中からの気体放散といった気液接触操作に
用いられる膜モジュールの運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学工業等の多くの分野では、液
体への気体溶解(ガス溶解)あるいは液体からの気体放
散(ガス放散)といった気液接触操作が行われている。
例えば、ガス溶解として、医薬品分野等における微生物
培養液への酸素供給、電子産業における超純水ラインへ
のオゾン溶解、水産業界における養魚への酸素供給、あ
るいはNOx (窒素酸化物)やSOx (硫黄酸化物)等
の排ガス処理が挙げられ、また、ガス放散としては、純
水製造における脱炭酸処理が挙げられる。
【0003】このような気液接触操作には、膜が用いら
れる。膜を用いた気液接触操作では、液体と気体の分圧
差により気体と液体の2相間で膜を介した物質移動が起
こり、これよってガス溶解あるいはガス放散が行われ
る。膜による気液接触操作は、単位容積当たりの接触面
積が大きくとれるため、効率の良いガス溶解あるいはガ
ス放散が可能である。
【0004】膜を用いた気液接触法に使用される膜モジ
ュールの形態としては、充填効率の高い中空糸型や信頼
性に優れたスパイラル型が提案されている。特に、スパ
イラル型膜モジュールでは、膜の単位面積当たりの物質
移動係数が高くなり、効率的な気液接触操作が可能であ
る。
【0005】スパイラル型膜モジュールは、例えば流体
流路材の両面に透過膜を重ね合わせ、その外側にネット
状の流路材を重ねて有孔中空管の外周面にスパイラル状
に巻回することにより形成された膜エレメントを有し、
この膜エレメントを筒型ケース内に収納して形成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
気液接触用の膜モジュールにおいては、気液接触操作の
運転条件によっては、膜を透過した蒸気が気体流路にお
いて凝縮し、膜の透過性能を低下させたり、気体流路の
圧力損失の上昇を招くという不都合があった。特に、ス
パイラル型膜モジュールでは、液体流路に比べて気体流
路が狭く、かつ気体流路にネット状の流路材が挿入され
ている。このため、膜を透過した蒸気が気体流路で凝縮
しやすく、しかも凝縮した液滴による透過膜の性能低下
や圧力損失の上昇といった悪影響が顕著となる。
【0007】本発明の目的は、気体が導入される流路内
に生じる液滴を容易に除去することが可能な膜モジュー
ルの運転方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る膜モジュールの運転方法は、膜モジュールに
設けられた透過膜で仕切られた一方の流路に液体を流動
させ、他方の流路に第1の気体を流動させて気液接触操
作を行う膜モジュールの運転方法において、気液接触操
作中に、一方の流路に液体を流動させつつ間欠的に他方
の流路に第1の気体に代えて室温以上の第2の気体を流
動させるものである。
【0009】第1の発明に係る膜モジュールの運転方法
においては、気液接触操作中に、第1の気体に代えて室
温以上の第2の気体を他方の流路に流動させることによ
り、他方の流路内に生じた凝縮液が高温の第2の気体に
より蒸発される。このため、他方の流路内から凝縮液が
蒸発除去され、それによって他方の流路内の通気抵抗の
上昇を抑制し、凝縮液の付着による透過膜の有効膜面積
の低下を抑制して膜モジュールによる効率的な気液接触
操作を継続して行うことができる。
【0010】第2の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、第1の発明に係る膜モジュールの運転方法の構成に
おいて、他方の流路における第2の気体の圧力を一方の
流路における液体の圧力以下に設定するものである。
【0011】この場合には、第2の気体の圧力を一方の
流路の液体の圧力以下に設定することにより、凝縮液の
乾燥を目的とした第2の気体が透過膜を透過して液体側
に混入することを防止することができる。
【0012】第3の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、膜モジュールに設けられた透過膜で仕切られた一方
の流路に液体を流動させ、他方の流路に第1の気体を流
動させて気液接触操作を行う膜モジュールの運転方法に
おいて、気液接触操作を間欠的に停止し、気液接触操作
の停止中に一方の流路内の液体を排出した後、一方およ
び他方の流路に室温以上の第2の気体を流動させるもの
である。
【0013】第3の発明に係る膜モジュールの運転方法
においては、気液接触操作を停止し、一方の流路から液
体を排出して膜モジュール内を空にした後、一方の流路
および他方の流路に室温以上の第2の気体を流動させる
ことにより、一方の流路側の液体成分が他方の流路側へ
透過することが防止された状態で、他方の流路内に生じ
た凝縮液を高温の第2の気体により蒸発除去することが
できる。これにより、他方の流路の通気抵抗の上昇を抑
制し、透過膜の有効膜面積の低下を抑制して膜モジュー
ルによる効率的な気液接触操作を継続して行うことがで
きる。
【0014】第4の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、膜モジュールで仕切られた一方の流路に液体を流動
させ、他方の流路に第1の気体を流動させて気液接触操
作を行う膜モジュールの運転方法において、気液接触動
作を間欠的に停止し、気液接触操作の停止中に一方の流
路内の液体を排出した後、他方の流路に第1の気体に代
えて室温以上の第2の気体を流動させるものである。
【0015】第4の発明に係る膜モジュールの運転方法
においては、気液接触操作を停止し、一方の流路から液
体を排出して膜モジュール内を空にした後、他方の流路
に室温以上の第2の気体を流動させることにより、液体
が流動される一方の流路側から液体成分が他方の流路側
へ透過することが防止された状態で、他方の流路内に生
じた凝縮液を高温の第2の気体により蒸発除去すること
ができる。これにより、他方の流路の通気抵抗の上昇を
抑制し、透過膜の有効膜面積の低下を抑制して膜モジュ
ールによる効率的な気液接触操作を継続して行うことが
できる。
【0016】第5の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、第1〜第4のいずれかの発明に係る膜モジュールの
運転方法の構成において、第2の気体が乾燥気体である
ものである。
【0017】この場合には、凝縮液が生じた他方の流路
に室温以上の乾燥気体を導入することにより凝縮液の蒸
発を促して凝縮液を他方の流路から除去することができ
る。
【0018】第6の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、膜モジュールに設けられた透過膜で仕切られた一方
の流路に液体を流動させ、他方の流路に気体を流動させ
て気液接触操作を行う膜モジュールの運転方法におい
て、気液接触操作中に他方の流路に流動させる気体の流
速を間欠的に変化させるものである。
【0019】第6の発明に係る膜モジュールの運転方法
においては、気液接触操作中に、気体の流速を間欠的に
変化させることにより、他方の流路内に生じた凝縮液を
飛沫化し、気体に同伴させて外部へ排出することができ
る。これにより、他方の流路の通気抵抗の上昇を抑制
し、透過膜の有効膜面積の低下を抑制することによって
膜モジュールによる効率的な気液接触操作を継続して行
うことができる。
【0020】第7の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、第6の発明に係る膜モジュールの運転方法の構成に
おいて、膜モジュールに気体を供給する供給源の供給量
を変化させることによって気体の流速を変化させるもの
である。
【0021】この場合には、気体の供給源の供給量を変
化させることにより他方の流路を流動する気体の流速を
瞬間的に高めることができる。それにより、他方の流路
内の凝縮液を飛沫化して気体に同伴させて外部に排出す
ることができる。
【0022】第8の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、第6の発明に係る膜モジュールの運転方法の構成に
おいて、他方の流路に気体を導く管路中に設けられた開
閉弁を開閉することによって気体の流速を変化させるも
のである。
【0023】この場合には、開閉弁の開閉により他方の
流路に流動される気体の流速を瞬間的に高めることがで
きる。これにより、他方の流路内に生じた凝縮液を飛沫
化して気体に同伴させて外部へ排出することができる。
【0024】第9の発明に係る膜モジュールの運転方法
は、第1〜第8のいずれかの発明に係る膜モジュールの
運転方法の構成において、膜モジュールは、連続または
独立した1対の透過膜を、第1流路材を挟んでかつ外側
に第2の流路材を重ねて有孔中空管の外周面にスパイラ
ル状に巻回することによりスパイラル膜エレメントが形
成され、透過膜間で第1流路材により形成される第1の
流路の内周側の側部および外周側の側部が封止されると
ともに、透過膜間で第2流路材により形成される第2の
流路の両端部が封止され、スパイラル状膜エレメント
は、筒形状容器内に収納され、筒形容器は、両端部にそ
れぞれ第1流体口を有しかつ少なくとも一端部および外
周部にそれぞれ第2流体口を有し、筒形容器内でスパイ
ラル状膜エレメントの両端部側にそれぞれ形成される第
1の空間とスパイラル状膜エレメントの外周部側に形成
される第2の空間とが分離され、第1の空間が第1流体
口に連通し、第2の空間が筒形容器の外周部の第2流体
口に連通しかつ有孔中空管の内部が筒形容器の少なくと
も一端部の第2流体口に連通したスパイラル型膜モジュ
ールであり、第1の流路および第2の流路の一方が一方
の流路であり、第1の流路および第2の流路の他方が他
方の流路であるものである。
【0025】この場合には、スパイラル型膜モジュール
の他方の流路内に生じた凝縮液が除去されることによ
り、中空糸膜モジュールによる効率的な気液接触操作を
継続して行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る膜モジュール
の一例としてスパイラル型膜モジュールについて説明す
る。図1は、スパイラル型膜モジュールの断面図であ
り、図2は図1のスパイラル型膜モジュールの膜エレメ
ントの一部切欠き斜視図である。
【0027】図1および図2に示すスパイラル型膜モジ
ュール1は、円筒容器2および円筒容器2の内部に挿入
されたスパイラル型膜エレメント10を備える。円筒容
器2は円筒状の胴部を有し、胴部の一方端部3に気体入
口4が形成され、他方端部5に気体出口6が形成されて
いる。また、円筒容器2の胴部には液体出口7が1また
は複数箇所形成されている。
【0028】図2において、スパイラル型膜エレメント
10は、気体流路材13の両面に気液接触膜14を重ね
合わせ、さらに気液接触膜14の一方の表面に重ね合わ
せた液体流路材15とともに液体供給管(有孔中空管)
11の周りにスパイラル状に巻回することにより構成さ
れている。スパイラル状に巻回された気体流路材13の
両側の気液接触膜14の円周側の側部(液体供給管11
に平行な辺)および外周側の側部は接合または封止され
ている。
【0029】液体供給管11は、その一方端が円筒容器
2の一方端部3を貫通して入口11aを構成し、他方端
は樹脂剤16により密封されている。液体供給管11の
管壁には供給液体の流動に対して圧力損失を低く抑える
ことができるように複数の供給孔11bが形成されてい
る。なお、供給孔11bの代わりにスリットを設けても
よい。
【0030】スパイラル型膜エレメント10は、気液接
触膜14を介して気体と液体とが接触する気液接触部1
0aと、その両端に位置する封止部10b,10cとか
ら構成される。気液接触部10aにおいて、液体流路材
15が挿入されたスパイラル状の空間が液体流路(一方
の流路)18を構成する。液体流路18は、液体供給管
11の供給孔11bから液体供給管11の周りにスパイ
ラル状に伸び、円筒容器2の内壁とスパイラル型膜エレ
メント10の外周面との間の空間18aに達した後、液
体出口7に連通する。また、気液接触部10aにおいて
気体流路材13が挿入されたスパイラル状の空間が気体
流路(他方の流路)19を構成する。
【0031】封止部10b,10cにおいて、液体流路
材15により構成された液体流路18の両端部および圧
力容器2の内側の空間18aの両端部は樹脂剤17によ
り封止されている。また、気液接触膜14の間に気体流
路材13により構成された気体流路19の両端部は開放
されている。
【0032】また、気液接触膜14の膜素材としては、
ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリフッ化ビニリデンまたはポリ−4−フッ化エチ
レン等のフッ素樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、シリコン樹脂からなる膜あるいはポリオレフィ
ン、フッ素樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、シリコン樹脂中の複数の素材からなる複合膜を用い
ることができる。
【0033】上記のような構造により、気体30は、気
体入口4から円筒容器2の一方端部3の入口空間3aに
流入し、スパイラル型膜エレメント10の端面で開放さ
れた気体流路19を通り円筒容器2の他方端部5の出口
空間5aに流動し、気体出口6から外部へ導出される。
【0034】また、液体25は、液体入口11aから液
体供給管11の内部に供給され、液体供給管11の管壁
の供給孔11bから気液接触膜14間に形成された液体
流路18を通って液体供給管11に直交する方向にスパ
イラル状に流動し、円筒容器2の液体出口7から外方へ
導出される。なお、液体出口7を複数設けることによっ
て液体流路18における液体の流れを均一にすることが
できる。
【0035】スパイラル型膜エレメント10の気液接触
部10aでは、液体供給管11にほぼ直交する方向にス
パイラル状に流動する液体と、液体供給管11に平行に
流動する気体とが気液接触膜14を介して接触する。こ
れにより、気体の目的成分が液体側に透過され、または
液体の目的成分が気体側へ透過される。
【0036】上記構造を有するスパイラル型膜モジュー
ルにおいて、気体流路19内に生じる凝縮液を除去する
方法として、以下の3つの方法が適用される。
【0037】第1の方法は、気液接触操作中に、気体流
路19側に室温以上の乾燥気体を間欠的に供給する方法
である。乾燥気体としては、気液接触プロセスに影響を
及ぼさない気体であればよく、例えば液体に溶解しにく
い空気や窒素等が好適に用いられる。また、乾燥気体の
温度は室温以上であれば高いほど良いが、一般的には室
温から80℃までの温度が用いられる。特に、乾燥気体
は室温よりも高い温度に設定することが好ましい。
【0038】さらに、乾燥気体の通気圧力は、乾燥気体
が気液接触膜14を通り液体側へ透過しないように、ス
パイラル型膜モジュール1の気体入口4における気体の
圧力が液体供給管11の入口での液圧よりも小さくなる
ように設定される。
【0039】このような乾燥気体が気体流路19内に供
給されると、気体流路19内で凝縮した液体(水)が蒸
発乾燥され、乾燥気体とともに気体出口6から外部へ排
出される。これにより、気体流路19内が乾燥雰囲気に
保持される。
【0040】第2の方法は、スパイラル型膜モジュール
への液体25の供給を間欠的に停止して液体流路18内
の液体を排出した後、停止中に気体流路19および液体
流路18に室温以上の乾燥気体を導入する方法である。
この方法では、気体流路19側のみならず、液体流路1
8側にも乾燥気体を導入してスパイラル型膜モジュール
1の内部を同時に乾燥させるため、第1の方法に比べ、
気体流路19内をさらに十分に乾燥させることができ
る。なお、乾燥気体は気体流路19内のみに導入して気
体流路19内を乾燥させてもよい。
【0041】また、気体流路19および液体流路18に
導入する乾燥気体は、第1の方法の場合と同様に、室温
以上の乾燥気体が用いられる。また、気体流路19側へ
導入する乾燥気体の圧力と液体流路18側へ導入する乾
燥気体の圧力とは等しくてもよくまた異なっていてもよ
い。
【0042】第3の方法は、気液接触操作中に、気体流
路19に供給する気体30の流速を間欠的に高め、凝縮
液を飛沫状にして気体に同伴させて外部へ排出する方法
である。気体流路19に供給される気体30の流速を高
める方法としては、気体供給源の流量を急速に増加させ
る方法、あるいは気体供給路に設けられた電磁弁(開閉
弁)20を間欠的に開閉する方法が用いられる。後者の
方法では、電磁弁20を閉じると、電磁弁20の上流側
の気体の圧力が増加する。その後、電磁弁20を開放す
ると、電磁弁20から供給される気体の流速が瞬間的に
高められ、気体流路19内を以前よりも高速で流動す
る。このとき、気体流路19内の凝縮液が気体の流動に
より飛沫化され、気体とともに気体出口6から外部へ排
出される。これにより、気体流路19内の凝縮液が排出
される。なお、この場合には、電磁弁20を開放した際
に、気体入口4における気体の圧力が液体供給管11の
入口における液体の圧力を越えないように制御する必要
がある。
【0043】なお、上記のような凝縮液の除去方法が適
用可能な膜モジュールとしては、スパイラル型膜モジュ
ールに限定されるものではなく、キャピラリー型、ある
いはチューブラー型等を用いることができる。
【0044】また、上記のスパイラル型膜モジュール1
は、液体に目的とするガスを溶解するガス溶解または排
ガスを浄化するためのガス吸着等に用いることができ
る。液体としては、特に限定されるものではないが、気
液接触膜14の膜素材に対し接触角が90°以上の大き
いものが用いられ、例えば水、有機物の水溶液、無機物
の水溶液、水分散体、体液等が用いられる。また、気体
としては、特に限定されるものではないが、例えば空
気、酸素、オゾン、窒素、一酸化炭素、炭酸ガス、水
素、アンモニア、硫化水素、SOx (硫黄酸化物)、N
x (窒素酸化物)、メルカプタン、ハロゲン、ハロゲ
ン化水素、低級アルコール、低級炭化水素、ハロゲン化
炭化水素またはこれらの混合物等が用いられる。
【0045】さらに、上記のスパイラル型膜モジュール
1では、液体流路18と気体流路19にそれぞれ導入す
る流体を逆にして使用することも可能である。すなわ
ち、気体入口4から液体を導入し、液体入口11aから
気体を導入してもよい。
【0046】
【実施例】[実施例1]日東電工株式会社製MF(精密
濾過)膜NTF−1122を用いて図1に示す構造を有
する実施例1のスパイラル型膜モジュールを作製した。
モジュールサイズは、胴部の直径が40mm、長さが2
80mmであり、有効膜面積は約0.4m2 である。
【0047】実施例1のスパイラル型膜モジュールに対
し、流体入口からN2 (窒素)バブリングにより酸素濃
度を0.1ppm以下まで脱酸素処理された水温23℃
の水道水を1L/分で連続供給し、また、気体入口から
温度が19〜21℃の乾燥空気を0.5L/分で連続供
給し、スパイラル型膜モジュールの液体出口から導出さ
れる水の溶存酸素濃度を測定した。この通常運転時に
は、膜を通過した水蒸気が空気側流路において凝縮し、
経時的に空気側流路の圧力損失が増加する。そこで、本
発明の第3の方法により、1時間に1回の割合で30秒
間、間欠的に空気流量を2.5L/分に高めた。
【0048】このときの溶存酸素濃度(DO)と空気側
流路の圧力損失の経時変化を図3に示す。図3に示すよ
うに、空気流量を間欠的に高めて運転(フラッシング)
することにより、空気側流路の圧力損失の増加が抑制で
き、かつ溶存酸素濃度の低下が抑制され、安定した気液
接触操作を行うことができた。
【0049】[比較例]比較のために、実施例1と同じ
条件で、フラッシングを行わなかった場合の溶存酸素濃
度と空気側流路の圧力損失の経時変化を図3に示す。図
3に示すように、フラッシングした実施例1に比べ、空
気側流路の圧力損失が増加していき、溶存酸素濃度が低
下した。さらに、空気側流路の圧力損失が液圧を越えた
時点で膜を通してバブルが発生し、効率的な気液接触操
作を行うことができなくなった。
【0050】[実施例2]実施例1と同じ条件下でフラ
ッシングを行わずに、200時間後に運転を停止し、ス
パイラル型膜モジュール内の水を排出(ドレンアウト)
し、その後気体入口および液体入口から温度40℃の乾
燥空気を5L/分の流量で60分間通気した。その結
果、運転時に0.2kgf/cm2 まで増加した空気側
流路の圧力損失が初期値の0.04kgf/cm2 まで
回復した。また、溶存酸素濃度も7.9mg/Lから初
期値の8.4mg/Lまで回復した。
【0051】以上のように、本発明に係る膜モジュール
の運転方法によれば、気体流路に発生した凝縮液を効果
的に除去することができ、長期間安定した気液接触操作
を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスパイラル型膜モジュー
ルの断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの膜エレメン
トの一部切欠き斜視図である。
【図3】溶存酸素濃度および空気流路の圧力損失の経時
変化を示す図である。
【符号の説明】
1 スパイラル型膜モジュール 2 円筒容器 4 気体入口 6 気体出口 7 液体出口 10 スパイラル型膜エレメント 10a 気液接触部 11 液体供給管 11a 液体入口 13 気体流路材 14 気液接触膜 18 気体流路 19 液体流路 20 開閉弁 25 液体 30 気体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜モジュールに設けられた透過膜で仕切
    られた一方の流路に液体を流動させ、他方の流路に第1
    の気体を流動させて気液接触操作を行う膜モジュールの
    運転方法において、前記気液接触操作中に、前記一方の
    流路に液体を流動させつつ間欠的に前記他方の流路に前
    記第1の気体に代えて室温以上の第2の気体を流動させ
    ることを特徴とする膜モジュールの運転方法。
  2. 【請求項2】 前記他方の流路における前記第2の気体
    の圧力を前記一方の流路における前記液体の圧力以下に
    設定することを特徴とする請求項1記載の膜モジュール
    の運転方法。
  3. 【請求項3】 膜モジュールに設けられた透過膜で仕切
    られた一方の流路に液体を流動させ、他方の流路に第1
    の気体を流動させて気液接触操作を行う膜モジュールの
    運転方法において、前記気液接触操作を間欠的に停止
    し、前記気液接触操作の停止中に前記一方の流路内の前
    記液体を排出した後、前記一方および前記他方の流路に
    室温以上の第2の気体を流動させることを特徴とする膜
    モジュールの運転方法。
  4. 【請求項4】 膜モジュールで仕切られた一方の流路に
    液体を流動させ、他方の流路に第1の気体を流動させて
    気液接触操作を行う膜モジュールの運転方法において、
    前記気液接触操作を間欠的に停止し、前記気液接触操作
    の停止中に前記一方の流路内の前記液体を排出した後、
    前記他方の流路に前記第1の気体に代えて室温以上の第
    2の気体を流動させることを特徴とする膜モジュールの
    運転方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の気体は乾燥気体であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の膜モジュー
    ルの運転方法。
  6. 【請求項6】 膜モジュールに設けられた透過膜で仕切
    られた一方の流路に液体を流動させ、他方の流路に気体
    を流動させて気液接触操作を行う膜モジュールの運転方
    法において、前記気液接触操作中に前記他方の流路に流
    動させる前記気体の流速を間欠的に変化させることを特
    徴とする膜モジュールの運転方法。
  7. 【請求項7】 前記膜モジュールに前記気体を供給する
    供給源の供給量を変化させることによって前記気体の流
    速を変化させることを特徴とする請求項6記載の膜モジ
    ュールの運転方法。
  8. 【請求項8】 前記他方の流路に前記気体を導く管路中
    に設けられた開閉弁を開閉することによって前記気体の
    流速を変化させることを特徴とする請求項6記載の膜モ
    ジュールの運転方法。
  9. 【請求項9】 前記膜モジュールは、連続または独立し
    た1対の前記透過膜を、第1流路材を挟んでかつ外側に
    第2の流路材を重ねて有孔中空管の外周面にスパイラル
    状に巻回することによりスパイラル膜エレメントが形成
    され、前記透過膜間で前記第1流路材により形成される
    第1の流路の内周側の側部および外周側の側部が封止さ
    れるとともに、前記透過膜間で前記第2流路材により形
    成される第2の流路の両端部が封止され、前記スパイラ
    ル状膜エレメントは、筒形状容器内に収納され、前記筒
    形容器は、両端部にそれぞれ第1流体口を有しかつ少な
    くとも一端部および外周部にそれぞれ第2流体口を有
    し、前記筒形容器内で前記スパイラル状膜エレメントの
    両端部側にそれぞれ形成される第1の空間と前記スパイ
    ラル状膜エレメントの外周部側に形成される第2の空間
    とが分離され、前記第1の空間が前記第1流体口に連通
    し、前記第2の空間が前記筒形容器の外周部の前記第2
    流体口に連通しかつ前記有孔中空管の内部が前記筒形容
    器の少なくとも一端部の前記第2流体口に連通したスパ
    イラル型膜モジュールであり、前記第1の流路および前
    記第2の流路の一方が前記一方の流路であり、前記第1
    の流路および前記第2の流路の他方が前記他方の流路で
    あることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の
    膜モジュールの運転方法。
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