JPH11288076A - 位相シフトマスク及びその製造方法並びに重ね合わせ精度測定用マークを用いた測定方法 - Google Patents

位相シフトマスク及びその製造方法並びに重ね合わせ精度測定用マークを用いた測定方法

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JPH11288076A
JPH11288076A JP9044198A JP9044198A JPH11288076A JP H11288076 A JPH11288076 A JP H11288076A JP 9044198 A JP9044198 A JP 9044198A JP 9044198 A JP9044198 A JP 9044198A JP H11288076 A JPH11288076 A JP H11288076A
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semi
pattern
phase shift
shift mask
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Takashi Sato
隆 佐藤
Keita Asanuma
慶太 浅沼
Hidehiro Watanabe
秀弘 渡辺
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70605Workpiece metrology
    • G03F7/70616Monitoring the printed patterns
    • G03F7/70633Overlay, i.e. relative alignment between patterns printed by separate exposures in different layers, or in the same layer in multiple exposures or stitching

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細加工プロセス向けに十分な精度で重ね合
わせ精度に関する情報を提供する重ね合わせ精度測定用
マークを半導体基板上に形成することが可能な位相シフ
トマスク及びその製造方法、並びにこの重ね合わせ精度
測定用マークを用いて高精度に重ね合わせズレを測定す
ることを可能とする測定方法を提供する。 【解決手段】 光透過部7と、光透過部7を透過する入
射光と位相が異なるように形成されると共に、光透過部
7よりも小さい透過率を有する半透過部8と、半透過部
8よりも小さい透過率を有する遮光部9とを備え、所定
の幅gを有し、光透過部7と遮光部9に挟まれるように
形成された半透過部8を含む重ね合わせ精度想定用パタ
ーンを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
スの微細加工技術において下層に形成されるパターンと
上層に形成されるパターンとの重ね合わせ精度を測定す
るための重ね合わせ精度測定用マークに関し、特に、位
相シフト法を用いた光リソグラフィ技術に好適な重ね合
わせ精度測定用マークを得ることが可能な位相シフトマ
スクに関する。また、本発明は、前記位相シフトマスク
の製造方法、前記重ね合わせ精度測定用マークを用いた
測定方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】ステッパ等の投影露光装置に使用される
フォトマスクとして、そのフォトマスクを通過する投影
入射光に位相差を与えて高解像度のパターン転写を可能
にした位相シフトマスクが知られている。そして、この
位相シフトマスクとして、従来より種々の形式のものが
提案されている。
【0003】例えば、投影入射光に対して半透過性を有
する半透過部を用いたものであり、その部分を通過する
入射光の位相を光透過部のものと異なるようにして基板
上に形成した位相シフトマスクがある。このマスクは、
一般に、ハーフトーン位相シフトマスク(または減衰位
相シフトマスク)と呼ばれ、その優れた解像性から広く
用いられてきている。
【0004】ところで、このハーフトーン位相シフトマ
スク(以下、特に断りのない限り、位相シフトマスクと
いう用語はハーフトーン位相シフトマスクを示すものと
する)を用いた場合、半導体基板上の所望の露光領域に
隣接する領域に光の回折波が発生し、そのため、本来露
光されるべきではない領域までが実際には弱く露光され
てしまうという現象が知られている。この原因となる上
記光の回折波の発生については、例えば、文献「Ichiro
Kagami,et al., 'New Systematic EvaluationMethod fo
r Attenuated Phased-Shifting Mask Spesifications,'
Jpn.J.Appl.Phys.,Vol.34(1995)pp.6590-6597」に記載
されている。
【0005】この弱く露光された領域は、その入射光の
強度が弱いので、実際の基板加工上においては問題はな
い。すなわち、例えばレジストがポジ型レジストの場
合、実際に露光された領域は現像時に基板表面から完全
に除去されるわけであるが、弱く露光された領域は完全
には除去されず、レジストの表面が多少膜減りするだけ
だからである。従って、その後の半導体製造工程、例え
ばエッチング工程、イオン注入工程等のマスクとして用
いられても十分その役割を果たすことができる。
【0006】ところで、この弱く露光される現象は、回
路パターンと同様、重ね合わせ精度測定用マークに対し
ても起こり得るものである。以下では、まず最初に、重
ね合わせ精度測定用マークについて概説し、その後上記
現象が起こる場合について説明する。
【0007】光リソグラフィ技術において、下層側の回
路パターン上に上層側の回路パターンがどれだけ正確に
重ね合わせられているかを示す重ね合わせ精度を向上さ
せることは半導体プロセスの成否を左右する極めて重要
な指標である。その重ね合わせ精度の測定は、回路パタ
ーンとは別途に設けられた専用の測定マークを用いて行
われる。この測定マークとしては、大別して、人間の目
で測定される副尺(バーニヤ)タイプのマークと、専用
の測定装置によって自動的に測定される、特定のパター
ンに形成されたマークとがある。
【0008】副尺タイプのマークは、それぞれ異なるピ
ッチで所定の図形を配列させた下層パターンと上層パタ
ーンとを重ね合わせる際に両図形の重なり具合が場所に
より変化することを利用して、重ね合わせのズレを検出
可能としたものである。このズレの読み取りは上述した
ように人間の目で光学顕微鏡を用いて行われる。
【0009】一方、専用の装置によって自動的に測定さ
れるマークのパターンとしては、その測定方法、測定装
置によって種々のものがある。例えば、その一例とし
て、図11に示すようなものがある。図11は、半導体
基板上における重ね合わせ精度測定用マークの構成を示
す図であり、(a)がその平面図、(b)がその断面図
である。図11に示すように、この重ね合わせ精度測定
用マークは、下層(例えば、絶縁膜)1に形成された4
つの長方形の抜きパターン2の外側にその下層パターン
を囲むように上層(ポジ型レジスト)3に形成された4
つの長方形の抜きのパターン4を重ね合わせたものであ
り、内側の長方形と外側の長方形との間の距離aを上下
左右で比較することで重ね合わせズレを検出するもので
ある。このズレの読み取りは所定の測定装置によって内
側の長方形の端と外側の長方形の端とを検出することに
より行われる。なお、図12は、上記図11の重ね合わ
せ精度測定用マークを半導体基板上に転写する位相シフ
トマスクの構成を示す図であり、光透過部5と半透過部
6とから構成され、光透過部5を通過した光によって上
記上層、下層それぞれの長方形の抜きパターン2及び4
が形成される。
【0010】例えば、図11に示す重ね合わせ精度測定
用マークに上記弱く露光される現象が生じる場合につい
て説明する。図13は、図11の上層(ポジ型レジス
ト)3に形成された抜きパターン4の断面形状をシミュ
レーションした結果を示す図であり、図中x軸が半導体
基板上の位置を示し、z軸がレジストの深さ方向の位置
を示している。シミュレーション条件としては、以下の
通りである。
【0011】(1)位相シフトマスク 半透過性領域の透過率:5% 位相シフト量:180度 透過領域(開口部)の幅:0.45μm (2)露光装置条件 開口度(NA:Numerical Aperture):0.57 コヒーレンシー:0.6 投影レンズの収差:無し (3)露光条件 露光波長:0.365μm レジスト膜厚:1.08μm フォーカス位置:レジスト表面 図13のシミュレーション結果から明らかなように、レ
ジスト3を現像で完全に除去した部分bの周辺部cが弱
く露光され、完全に除去された部分bに対して対称に窪
みがレジスト表面に形成されていることがわかる。
【0012】この窪みは、上記回路パターンの場合と同
様、重ね合わせ精度の測定上問題とはならない。という
のは、この窪みは完全に除去された部分b、すなわち測
定用マークに対して対称な位置に形成されるので、この
窪みを考慮して人間が光学顕微鏡で測定したり、あるい
は所定の測定装置で測定することが可能だからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、LSI(La
rge Scale Integration Circuit)等の生産に用いられ
る露光装置の光学系には非常に小さい値ではあるが、残
存収差が存在している。そのため、実際には、投影レン
ズの収差無しと仮定して計算した図13に示すレジスト
断面形状のシミュレーション結果は現実のものとは大き
く異なっている。
【0014】図14は、上記図13と異なり、図11の
上層(ポジ型レジスト)3に形成された抜きパターン4
の断面形状を投影レンズの残存収差を考慮してシミュレ
ーションした結果を示す図であり、図中x軸が半導体基
板上の位置座標を示し、z軸がレジストの深さ方向の位
置座標を示している。上述したように、投影レンズの収
差を考慮して計算を行った。具体的には、その収差量の
表示として波面収差を級数展開したときの収差が露光の
波長に換算して0.5波長のコマ収差があると仮定して
計算を行った。その他のシミュレーション条件は上記図
13のシミュレーション条件と同一とした。
【0015】図14のシミュレーション結果から明らか
なように、レジスト3を現像で完全に除去した部分bの
周辺部dが弱く露光され、窪みがレジスト表面に形成さ
れているが、その窪みは完全に除去された部分bに対し
て対称になっていないことがわかる。つまり、収差(コ
マ収差)が残存する現実の露光装置では、重ね合わせ精
度測定用マークのパターンは非対称なものとなってしま
うのである。
【0016】このような非対称である測定用マークを用
いて上記測定装置によりズレを読み取ろうとした場合、
窪みが対称的に形成されていないために窪みの端(図1
4中eで示す箇所)を抜きパターンの端(図14中fで
示す箇所)として誤認識してしまい、その結果測定結果
には大きな誤差が含まれることになる。例えば、図14
では窪みの端を抜きパターンの端として誤認識した場
合、−0.4μm程度の誤差が含まれることとなり、微
小な重ね合わせズレを正確に判定することはほとんど不
可能である。また、このような判定の誤差は、副尺タイ
プのマークを用いて人間の目で重ね合わせズレを測定す
る際にも、同様に起こり得るものである。
【0017】このような非対称な測定用マークは実際の
露光装置を用いた実験においてもしばしば発生すること
が本発明者らの検討によって確認されており、上記問題
を回避することは非常に重要な事柄である。
【0018】本発明は、上記事情に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、サブハーフミクロン以降の微細加
工プロセス向けに十分な精度で重ね合わせ精度に関する
情報を提供する重ね合わせ精度測定用マークを半導体基
板上に形成することが可能な位相シフトマスク及びその
製造方法、並びにこの重ね合わせ精度測定用マークを用
いて高精度に重ね合わせズレを測定することを可能とす
る測定方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の位相シフトマ
スクは、光透過部と、この光透過部を透過する入射光と
位相が異なるように形成されると共に、この光透過部よ
りも小さい透過率を有する半透過部と、この半透過部よ
りも小さい透過率を有する遮光部とを備え、所定の幅を
有し、前記光透過部と前記遮光部に挟まれるように形成
された前記半透過部を含む重ね合わせ精度測定用パター
ンを具備することを特徴とする。
【0020】また、前記所定の幅は、その半透過部が投
影光学系を介して基板上に転写されたときの値が、その
値を前記投影光学系の波長で除算し、前記投影光学系の
開口数で乗算した結果が0.31未満となるように決定
されていることを特徴とする。
【0021】また、前記所定の幅は、その半透過部が投
影光学系を介して基板上に転写されたときの値が0.0
2μm以上であることを特徴とする。
【0022】このような位相シフトマスクは、そのマス
クを用いて基板上のフォトレジストに転写されるパター
ンの形状を対称的なものとするために、所定の幅を有
し、前記光透過部と前記遮光部に挟まれるように形成さ
れた前記半透過部を含む重ね合わせ精度測定用パターン
が形成され、その所定の幅が前記のように設定される。
【0023】この位相シフトマスクを用いて露光するこ
とにより、露光装置に収差が存在する場合であってもそ
の影響を受け難くなり、対称性の良いパターンを基板上
に転写することが可能となる。
【0024】そして、この発明の測定方法は、前記位相
シフトマスクに形成されたパターンを基板上に塗布され
たフォトレジストに投影光学系を介して転写することで
形成された重ね合わせ精度測定用マークを用いて、下層
と前記フォトレジストに形成される回路パターン同士の
重ね合わせ精度を測定することを特徴とする。
【0025】このような測定方法は、重ね合わせ精度測
定用マークを対称性良くフォトレジストに形成されるの
で、重ね合わせ精度測定の精度は向上する。
【0026】また、この発明の位相シフトマスクの製造
方法としては、特定の製造方法に限定されないが、下記
のような製造方法を用いれば安定して確実に作製でき
る。基板上に半透過膜を形成し、前記半透過膜上に遮光
膜を形成し、前記遮光膜上に第1のレジストパターンを
形成し、その第1のレジストパターンをマスクとして前
記遮光膜をエッチングして所望の遮光膜パターンを形成
し、前記半透過膜上に第2のレジストパターンを形成
し、その第2のレジストパターンをマスクとして前記半
透過膜をエッチングして所望の半透過膜パターンを形成
することで、目的のパターンを形成すれば良い。このよ
うな製造方法では、前記遮光部は、前記半透過膜と前記
遮光膜の積層構造から構成されることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施
の形態に係る位相シフトマスクの構成を示す図であり、
(a)がその平面図、(b)がその断面図である。本実
施の形態に係る位相シフトマスクには、重ね合わせ精度
測定用マークを半導体基板上に転写するための重ね合わ
せ精度測定用パターンが形成されており、そのパターン
は、図1に示すように、光透過部7と、半透過部8と、
遮光部9とから構成されている。また、その断面構造と
しては、マスク用石英基板(以下、単に基板と呼ぶ)1
0上に半透過膜11、遮光膜12が順次堆積されてお
り、上記光透過部7は基板10のみからなる開口部であ
り、上記半透過部8は基板10と半透過膜11とからな
り、上記遮光部9は基板10と半透過膜11と遮光膜1
2とからなるものである。また、半透過膜11は入射光
を光透過部7とは位相を異ならしめ、さらに透過率の小
さい膜である。なお、本実施の形態においても、重ね合
わせ精度測定用マークのパターンは上記図11に示した
ような、下層に形成された4つの長方形の抜きパターン
の外側にその下層パターンを囲むように上層に形成され
た4つの長方形の抜きのパターンを重ね合わせたものを
用いて説明する。
【0028】次に、このような構成である位相シフトマ
スクを用いて半導体基板上に塗布されたフォトレジスト
(ポジ型レジスト)に重ね合わせ精度測定用マークを転
写した場合のシミュレーション結果について説明する。
図2及び図3は、従来技術と同様、図11の上層(ポジ
型レジスト)3に形成された抜きパターン4の断面形状
をシミュレーションした結果を示す図であり、図中x軸
が半導体基板上の位置を示し、z軸がレジストの深さ方
向の位置を示している。
【0029】そして、図1の半透過部8の幅gに対応す
るレジスト表面での寸法がそれぞれ、図2(a)では
0.3μm、図2(b)では0.2μm、図3(c)で
は0.1μm、図3(d)では0μmとなっている。
【0030】その他のシミュレーション条件は上記図1
1のシミュレーション条件と同様であり、以下の通りで
ある。
【0031】(1)位相シフトマスク 半透過性領域の透過率:5% 位相シフト量:180度 透過領域(開口部)の幅:0.45μm (2)露光装置条件 開口度(NA:Numerical Aperture):0.57 コヒーレンシー:0.6 投影レンズの収差:0.5波長のコマ収差 (3)露光条件 露光波長:0.365μm レジスト膜厚:1.08μm フォーカス位置:レジスト表面 図2及び図3のシミュレーション結果から明らかなよう
に、図2(a)、図2(b)、図3(c)、図3(d)
の順で測定用マークの対称性が向上していることがわか
る。すなわち、このことは、半透過部8の幅gが小さく
なるにつれて測定用マークの対称性が良くなることを意
味するものである。従って、露光装置の光学系に収差が
残存する場合であっても、半透過部8の幅gを小さくす
ることにより、残存収差による影響を抑制し、測定マー
クの対称性を向上させることが可能となる。
【0032】ここで、上述した測定用マーク端の誤認識
は、例えば図4(図2(a)と同一条件のシミュレーシ
ョン結果)に示すように、レジストの抜きの部分bに連
続して窪みが形成され、その窪みの端が半導体基板に対
して垂直に近い状態(図中hで示す部分参照)になって
いる場合に多く発生することがわかっている。従って、
このことを考慮して上記シミュレーション結果を内挿す
ることにより、半透過部8の幅gが0.2μm未満であ
ればほとんど誤認識されなくなることがわかる。
【0033】なお、理想的には、半透過部8の幅gが0
μm、つまり半透過部8が存在しない場合(ちなみに、
半透過部8が存在しない露光マスクとはいわゆる通常の
露光マスクである)が望ましいが、露光マスクの製造上
の制約から全く無くしてしまうことは困難である。通
常、上記位相シフトマスクは、図1(b)に示したよう
に基板10上に半透過膜11、遮光膜12を順に堆積し
た多層構造となっており、さらに半透過膜11と遮光膜
12はそれぞれ別々の工程でパターニングされる。その
ために、半透過膜11のパターンと遮光膜12のパター
ンとの合わせ精度の余裕を持つ必要が生じるからであ
る。従って、現状の製造レベルでは基板上の寸法で0.
02μm以上は半透過部8の幅gとして必要であると考
える。
【0034】上述した考察はすべて、最初に設定した入
射光の波長、開口数に基づいて求められたものである
が、一般に結像の像の大きさ(すなわち、フォトレジス
ト上でのパターンの大きさ)は、用いる光源の波長で除
し、光学系の開口数(NA)を乗じることで規格化する
ことができる(ここでは、規格化寸法と呼ぶ)。この規
格化寸法を用いることにより、上記で求めた半透過部8
の幅gが0.2μm未満という値は0.31未満という
値となる。
【0035】また、半透過部8の幅gが0.2μm未満
であることは、本来のハーフトーン位相シフトマスクの
特徴である高解像度を実現するためには十分ではない。
すなわち、ハーフトーン位相シフトマスクの高解像性を
維持するためには幅gを十分に広くすることが必要であ
る。しかしながら、本発明は、パターン寸法が十分大き
く、高解像度が必要とならない重ね合わせ精度測定用マ
ークのパターンについてのものであり、そのため、寸法
精度が回路パターンと比べて緩やかであり、高解像度が
必要とならないからである。
【0036】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態に係る位
相シフトマスクの構成を示す図であり、(a)がその平
面図、(b)がその断面図である。本実施の形態に係る
位相シフトマスクには、上記第1の実施の形態と同様、
重ね合わせ精度測定用マークを半導体基板上に転写する
ためのパターンが形成されており、そのパターンは、図
5に示すように、光透過部7と、半透過部8と、遮光部
9とから構成されている。また、その断面構造として
は、マスク用石英基板(基板)10上に半透過膜11、
遮光膜12が順次堆積されており、上記光透過部7は基
板10のみからなる開口部であり、上記半透過部8は基
板10と半透過膜11とからなり、上記遮光部9は基板
10と半透過膜11と遮光膜12とからなるものであ
る。また、半透過膜11は入射光を光透過部7とは位相
を異ならしめ、さらに透過率の小さい膜である。
【0037】本実施の形態に係る位相シフトマスクとが
上記第1の実施の形態と異なる点は、上記図1の開口部
(光透過部)7それぞれが、さらに複数の開口部に分割
されている点である。本実施の形態は、重ね合わせ精度
の測定後に行われる製造工程において、広い開口部の存
在がプロセス条件上問題となる場合において有効であ
る。すなわち、製造工程(例えば、ドライエッチング工
程、化学的機械研磨工程)によっては、他と比べて面積
の非常に大きなパターンがあることが半導体基板の面内
均一性等の点から問題となる場合があるからである。
【0038】上記において、本発明を第1、第2の実施
の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形
態に何ら限定されるものではなく、開口部(光透過部)
の形状は所望の測定方法、測定装置に応じて変更可能で
ある。例えば、図6に示すようにすることも可能であ
る。図6は、本発明の第3の実施の形態に係る位相シフ
トマスクの構成を示す図であり、(a)がその平面図、
(b)がその断面図である。本実施の形態に係る位相シ
フトマスクでは、開口部(光透過部)7が正方形のボッ
クスとなっている。例えば、この位相シフトマスクを用
いて半導体基板上に転写した重ね合わせ精度測定用マー
クは図7に示すようになる。図7は、半導体基板上にお
ける重ね合わせ精度測定用マークの構成を示す図であ
り、(a)がその平面図、(b)がその断面図である。
図7に示すように、この重ね合わせ精度測定用マーク
は、下層1(例えば、絶縁膜)に形成された正方形の抜
きのパターン2の内側に上層(ポジ型レジスト)3に形
成された正方形の抜きのパターン4を重ね合わせたもの
であり、内側の正方形と外側の正方形との間の距離iを
上下左右で比較することで重ね合わせズレを検出するも
のである。
【0039】以上では、図1に示すような抜きパターン
が転写される重ね合わせ精度測定用マークを用いて説明
したが、本発明はこれに限られるものでなく、図8に示
すような残しのパターンが転写される測定用マークであ
っても同様の効果を得ることができる。
【0040】最後に、上記実施の形態に係る位相シフト
マスクの製造方法について説明する。図9及び図10
は、上記実施の形態に係る位相シフトマスクの製造方法
の工程図である。
【0041】まず、図9(a)において、石英基板13
上にMoSiON膜14、Cr膜15を順次成膜する。
ここで、MoSiON膜14は上記光透過部とは位相が
異なり、透過率も小さい上記半透過部を形成するための
膜であり、一方、Cr膜15は上記半透過部よりもさら
に透過率の小さい遮光部を形成するための膜である。そ
して、このCr膜15上に電子線レジスト16をスピン
ナーで塗布する。
【0042】次に、図9(b)において、レジスト16
を塗布した基板13を電子線描画装置(図示省略)に入
れて、予め入力していた描画パターンデータに基づいて
所望の回路パターン(重ね合わせ精度測定用マークパタ
ーンも含む)をレジスト16に電子線で描画する。そし
て、必要なパターンを描画した後、現像液にて現像する
ことにより、所望のパターンがレジスト16の有り無し
の形で形成される。
【0043】次に、図9(c)において、このレジスト
パターン16の付いた基板13を所定の薬液によるウェ
ットエッチング処理により、レジストパターン16をマ
スクにして、Cr膜15を選択的にエッチングする。C
r膜15のウェットエッチングに用いられる薬液として
は、例えば、硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸
との混合溶液などがある。また、塩素系ガスを用いたド
ライエッチングも可能である。
【0044】次に、図9(d)において、レジストパタ
ーン16を除去する。レジストパターン16は、例え
ば、酸素プラズマや硫酸を用いて剥離される。
【0045】次に、図10(e)において、第2のレジ
スト17を塗布しスピンナーで塗布する。
【0046】次に、図10(f)において、上記と同様
に、電子ビーム露光による描画及び現像によって所望パ
ターンを形成する。
【0047】次に、図10(g)において、例えば、C
F4やC2F6 等の反応性ガスを用いた周知のドライエッ
チングによってMoSiON膜14をエッチングする。
【0048】その後、図10(h)において、酸素プラ
ズマや硫酸等を用いて第2のレジストパターン17を除
去し、さらに洗浄処理を行って、本実施の形態に係る位
相シフトマスクが完成する。
【0049】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、露光装置に収差がある場合であっても、位
相シフトマスクで重ね合わせ精度測定用パターンを高精
度で転写することが可能となる。それにより、サブハー
フミクロンあるいはこれ以上に微細なデザイン・ルール
にもとづいて製造される半導体装置の回路パターンを重
ね合わせる場合にも、極めて高精度に重ね合わせを評価
することが可能となる。
【0050】従って、本発明は、重ね合わせ精度の評価
における精度の向上を通じて半導体装置の微細化、高集
積化、高性能化に大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る位相シフトマ
スクの構成を示す図であり、(a)がその平面図、
(b)がその断面図である。
【図2】上層(ポジ型レジスト)に形成された抜きパタ
ーンの断面形状をシミュレーションした結果を示す図で
ある(その1)。
【図3】上層(ポジ型レジスト)に形成された抜きパタ
ーンの断面形状をシミュレーションした結果を示す図で
ある(その2)。
【図4】測定用マーク端の誤認識が多く発生する状況を
示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る位相シフトマ
スクの構成を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る位相シフトマ
スクの構成を示す図である。
【図7】図6の位相シフトマスクを用いて半導体基板上
に転写した重ね合わせ精度測定用マークの構成を示す図
である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る位相シフトマ
スクを用いて半導体基板上に転写した重ね合わせ精度測
定用マークの構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る位相シフトマスクの
製造方法の工程図である(その1)。
【図10】本発明の実施の形態に係る位相シフトマスク
の製造方法の工程図である(その2)。
【図11】半導体基板上における従来の重ね合わせ精度
測定用マークの構成を示す図である。
【図12】図11の重ね合わせ精度測定用マークを半導
体基板上に転写する位相シフトマスクの構成を示す図で
ある。
【図13】図11の上層(ポジ型レジスト)3に形成さ
れた抜きパターン4の断面形状をシミュレーションした
結果を示す図である。
【図14】図11の上層(ポジ型レジスト)3に形成さ
れた抜きパターン4の断面形状を投影レンズの残存収差
を考慮してシミュレーションした結果を示す図である。
【符号の説明】
1 下層 2 下層に形成された長方形の抜きパターン 3 上層(フォトレジスト) 4 上層に形成された長方形の抜きパターン 5、7 光透過部 6、8 半透過部 9 遮光部 10、13 マスク用石英基板 11 半透過膜 12 遮光膜 14 MoSiON膜 15 Cr膜 16、17 電子線レジスト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過部と、 この光透過部を透過する入射光と位相が異なるように形
    成されると共に、この光透過部よりも小さい透過率を有
    する半透過部と、 この半透過部よりも小さい透過率を有する遮光部とを備
    え、 所定の幅を有し、前記光透過部と前記遮光部に挟まれる
    ように形成された前記半透過部を含む重ね合わせ精度測
    定用パターンを具備することを特徴とする位相シフトマ
    スク。
  2. 【請求項2】 前記所定の幅は、その半透過部が投影光
    学系を介して基板上に転写されたときの値が、その値を
    前記投影光学系の波長で除算し、前記投影光学系の開口
    数で乗算した結果が0.31未満となるように決定され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の位相シフトマ
    スク。
  3. 【請求項3】 前記所定の幅は、その半透過部が投影光
    学系を介して基板上に転写されたときの値が0.02μ
    m以上であることを特徴とする請求項1に記載の位相シ
    フトマスク。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の位相シフ
    トマスクに形成された重ね合わせ精度測定用パターンを
    基板上に塗布されたフォトレジストに投影光学系を介し
    て転写することで形成された重ね合わせ精度測定用マー
    クを用いて、下層と前記フォトレジストに形成される回
    路パターン同士の重ね合わせ精度を測定することを特徴
    とする重ね合わせ精度測定用マークを用いた測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3に記載の位相シフ
    トマスクの製造方法であって、 基板上に半透過膜を形成する工程と、 前記半透過膜上に遮光膜を形成する工程と、 前記遮光膜上に第1のレジストパターンを形成する工程
    と、 その第1のレジストパターンをマスクとして前記遮光膜
    をエッチングして所望パターンを形成する工程と、 前記半透過膜上に第2のレジストパターンを形成する工
    程と、 その第2のレジストパターンをマスクとして前記半透過
    膜をエッチングして所望パターンを形成する工程とを具
    備することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記遮光部は、前記半透過膜と前記遮光
    膜の積層構造からなることを特徴とする請求項5に記載
    の位相シフトマスクの製造方法。
JP9044198A 1998-04-02 1998-04-02 位相シフトマスク及びその製造方法並びに重ね合わせ精度測定用マークを用いた測定方法 Pending JPH11288076A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010122349A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Dainippon Printing Co Ltd 階調マスク

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JPH1115130A (ja) * 1997-06-24 1999-01-22 Matsushita Electron Corp 半導体製造用ハーフトーンマスクおよびその製造方法

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