JPH11285488A - X線画像形成システム - Google Patents

X線画像形成システム

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JPH11285488A
JPH11285488A JP11028010A JP2801099A JPH11285488A JP H11285488 A JPH11285488 A JP H11285488A JP 11028010 A JP11028010 A JP 11028010A JP 2801099 A JP2801099 A JP 2801099A JP H11285488 A JPH11285488 A JP H11285488A
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JP11028010A
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Bon Honda
凡 本田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体を透過したX線光子を効率良く電気信
号に変換できるようにすると共に、スクリーンフィルム
系のX線撮像システムに比べてより鮮鋭性の高いX線画
像情報を取得できるようにする。 【解決手段】 X線15を平行X線ビームL0に成形し
て被写体20に放射するためのX線管1、高電圧発生装
置2、X線制御装置3及びコリメータ16と、被写体2
0を透過したX線光子を受けて電気信号に変換するため
に平坦な受け面を有したFPD4とを備え、コリメータ
16から放射された平行X線ビームL0がFPD4の受
け面に対して垂直に当たるように、コリメータ16をF
PD4を背にした被写体20の前面に配置するようにな
されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は被写体の局所的な
X線画像を取得するマンモグラフィ撮影システムなどに
適用して好適なX線画像形成システムに関する。詳しく
は、X線を平行X線ビームに成形するX線放射手段を設
け、この平行X線ビームを半導体検出系の受け面に対し
て垂直に当たるようにして、被写体を透過したX線光子
を半導体検出系内で効率良く電気信号に変換できるよう
にすると共に、スクリーンフィルム系のX線撮像システ
ムに比べてより鮮鋭性の高いX線画像を取得できるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、人体の胸部などの比較的に広い範
囲をX線撮影する医療用のX線画像形成システムを始
め、工業製品や建築材料などの骨材の精密検査を行う工
業用のX線画像形成システムが使用される場合が多くな
ってきた。その中でも医療用のX線画像形成システムに
おいては、女性の乳腺に発生し易い癌腫を早期発見する
ために、マンモグラフィ撮影システムと呼ばれる***造
影画像取得システムが利用されている。
【0003】この種のマンモグラフィ撮影システムで
は、まず、ハロゲン化銀感光材料などのスクリーンフィ
ルムを被写体の患部に配置し、その後、被写体の患部に
X線を放射しその患部を透過したX線によってその感光
フィルムを露光した後に所定の現像液によって現像して
いる。これにより、現像後のX線画像から乳ガンを引き
起こす限局性の腫瘤を確認することができる。
【0004】ところで、従来方式のマンモグラフィ撮影
システムによれば、スクリーンフィルムに露光されたX
線画像がアナログ画像であることから、画質、鮮鋭性及
び粒状性が極めて良好である。しかし、露光されたスク
リーンフィルムを現像液に浸すなどの現像処理を施さな
ければならない。従って、X線撮影を行ってから被写体
のX線画像を実際に確認できるまで、ある程度の時間を
必要としている。
【0005】そこで、近頃、被写体を透過したX線光子
を電気信号に変換する半導体検出手段を備えたキツメ,
コンパクトで、スクリ−ンシステムより鮮鋭性の優れた
X線画像形成システムが開発されるようになってきた。
従って、半導体検出手段を備えたX線画像形成システム
によれば装置全体を小型化することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マンモグラフィX線撮影システムによれば、X線管と半
導体検出手段との間を近い距離に保つために、X線放射
手段から放射されたX線が被写体に対して放射状に照射
されてしまう。
【0007】このため、被写体に対して斜めにX線が透
過される結果、被写体のX線画像のエッジ部分の画像に
歪みを生じる。
【0008】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、被写体を透過したX線光子を効率良く
電気信号に変換できるようにすると共に、スクリーンフ
ィルム系のX線撮像システムに比べてより鮮鋭性の高い
X線画像情報を取得できるようにしたX線画像形成シス
テムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明に係るX線画像形成システムはX線を平行
X線ビームに成形して被写体に放射するX線放射手段
と、被写体を透過したX線光子を受けて電気信号に変換
するために平坦な受け面を有した半導体検出手段とを備
え、X線放射手段から放射された平行X線ビームが半導
体検出手段の受け面に対して垂直に当たるように、X線
放射手段を半導体検出手段を背にした被写体の前面に配
置するようになされたことを特徴とするものである。
【0010】本発明によれば、平行X線ビームが半導体
検出手段の受け面に対して垂直に当たるように、X線放
射手段を半導体検出手段の前面に配置したので、被写体
内部にもX線平行ビームを垂直に透過させることができ
る。
【0011】このため、被写体を透過したX線光子を半
導体検出手段内で効率良く電気信号に変換することがで
きる。これにより、スクリーンフィルム系のX線画像形
成システム(マンモグラフィ画像の例で3lp/mmで
変調伝達関数MFTが80%)に比べてより鮮鋭性の高
いX線画像情報(上記に相当)するMTFが90%以
上)を取得することができる。従って、上述した本発明
のX線画像形成システムを十分にマンモグラフィ撮影シ
ステムなどに応用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態としてのX線画像形成システムについて
説明をする。
【0013】図1は、本発明の実施形態としてのX線画
像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【0014】本実施の形態では、X線を平行X線ビーム
にするX線放射手段を設け、この平行X線ビームを半導
体検出系の受け面に対して垂直に当たるようにして、被
写体を透過したX線光子を半導体検出系内で効率良く電
気信号に変換できるようにすると共に、スクリーンフィ
ルム系のX線撮像システムに比べてより鮮鋭性の高いX
線画像情報を取得できるようにしたものである。
【0015】この例のX線画像形成システム100は、
特に、女性の乳腺に発生し易い癌腫を発見するためのマ
ンモグラフィ撮影システムに適用するものである。この
画像形成システム100には、X線放射手段としての図
1に示すX線管1、高電圧発生装置2、X線制御装置3
及びコリメータ16を有している。
【0016】このコリメータ16はX線管1と被写体2
0との間に配置され、X線管1からのX線15が平行X
線ビームに成形される。この例では平行X線ビームL0
が被写体20に照射される。コリメータ16の内部構造
については図2で説明する。X線管1には高電圧発生装
置2が接続される。高電圧発生装置2にはコンデンサタ
イプあるいは、インバータタイプのものが使用され、X
線発生電圧については蓄電池または商用電源であるAC
100Vを100kVまたは120kVに昇圧して得て
いる。高電圧発生装置2にはX線制御装置3が接続さ
れ、X線管1から被写体20へ放射されるX線15の照
射エネルギーが制御される。
【0017】また、被写体20の背面には半導体検出手
段としてのフラットパネルディテクタ(Flat Panel Det
ector、以下FPDという)4が配置され、X線撮影の
際に、被写体20を透過したX線光子が各画素毎に受け
られ、電気信号(以下オリジナル画像信号Sorgとい
う)に変換される。FPDの具体例が特開平6−342
098に開示されている。つまり、被写体を透過したX
線をa−Se層等の光導電層で吸収してX線強度に応じ
た電荷を発生させ、その電荷量を画素毎に検知するもの
である。他の方式のFPDの例としては、特開平9−9
0048に開示されているようにX線を増感紙等の蛍光
体層に吸収させて蛍光を発生させ、その蛍光の強度を画
素毎に設けたフォトダイオ−ド等の光検出器で検知する
ものがある。蛍光の検知手段としては他に、CCDやC
−MOSセンサを用いる方法もある。
【0018】特に上記の特開平6−342098に開示
された方式のFPDでは、X線量を画素毎の電荷量に直
接変換するため、FPDでの鮮鋭性の劣化が少なく、鮮
鋭性の優れた画像が得られるので、本発明のX線撮影シ
ステムによる効果が大きく好適である。
【0019】被写体を透過したX線光子を効率良く受け
るために、この例では、FPD4は平坦な受け面を有し
ている。このFPD4の内部構造については図4で説明
する。
【0020】このFPD4の出力段には画像処理手段5
が接続され、FPD4によるオリジナル画像信号Sorg
が画像処理されて、被写体20のX線撮影画像が再生さ
れる。この例では被写体20のX線撮影画像を再生する
際に、X線撮影画像の低濃度領域での変調伝達関数をそ
の高濃度領域での変調伝達関数よりも低くするようにな
される。
【0021】この画像処理手段5の出力段にはシステム
バス6が接続される。システムバス6にはメモリ7が接
続され、被写体20のX線画像情報Srが記録される。
メモリ7には光磁気ディスクが使用される。システムバ
ス6には入力手段としての入力ツール8が接続され、被
写体20のX線撮影画像に関して固体識別情報IDが入
力される。固体識別情報IDとしては、病院名、病棟名
などの撮影場所、撮影時間、受診者の名前、年齢や性別
などが記録される。
【0022】上述した撮影場所が定まっている場合には
予めROMなどに登録されたデータが読み出されて自動
的にX線画像に書き込まれる。撮影場所が不定の場合に
は撮影者が入力する。撮影時間については、例えば、画
像処理手段5内に設けられたクロック機能を使用して、
撮影日時などをX線画像に自動的に記録する。これらの
固体識別情報IDはX線画像情報Drと共にメモリ7に
書き込まれる。
【0023】更に、システムバス6には表示手段として
のモニタ9が接続され、被写体20のX線画像情報Sr
に基づいてその被写体20のX線撮影画像が表示され
る。モニタ9には陰極線管(CRT)または液晶ディス
プレイが使用される。例えば上述のX線画像情報Srが
固体識別情報IDと共にモニタ9に表示される。
【0024】その他に、システムバス6には画像形成手
段としてのプリンタ10が接続され、被写体20のX線
画像情報Drに基づいてその被写体20のX線撮影画像
がプリントアウトされる。例えば、X線画像情報Srが
固体識別情報IDと共にメモリ7から読み出され、受診
者のX線画像と共に氏名、性別などがハードコピーの状
態で転写紙に焼き付けられる。
【0025】この例で、システムバス6には通信モデム
11が接続され、この通信モデム11には公衆電話回
線、有線回線もしくは無線設備が接続される。これらの
公衆電話回線、有線回線もしくは無線設備を使用して画
像処理手段5による被写体20のX線画像情報Srが撮
影現場から他の場所へ伝送される。例えば、被写体20
のX線画像情報Srが他の病院などに送信される。
【0026】続いて、コリメータ16の内部構造につい
て説明する。図2はこの発明で使用するコリメータ16
の構造を示す斜視図である。図2において、コリメータ
16はX線管1からのX線15を平行X線ビームL0に
成形できるものであればどんな構造のものでもよい。こ
の例ではチャネルプレートコリメータ(CPC)、キャ
ピラリプレートリコリメータ(CPC)、マイクロチャ
ネルプレートコリメータ(MCP)と呼ばれる微細管プ
レートコリメータが好ましい。
【0027】このコリメータ16は内径φが50〜50
0mmで、厚さtが30〜400mm程度の円筒状の枠
体16Aを有している。例えば、枠体16Aは鉛で形成
され、その肉厚は1〜2mm程度である。この枠体16
A内部にはX線伝送管となる微細径のガラスキャピラリ
16Bが複数束ねて形成されている。ガラスキャピラリ
16Bの内径は10〜20μm程度である。
【0028】X線管1から放射されたX線15は各々の
ガラスキャピラリ16Bの一端に入射すると、このガラ
スキャピラリ16B内で全反射を繰り返し、その他端に
おいては、ガラスキャピラリ16Bの端面から鉛直方向
に出射するようになる。これにより、X線15を平行X
線ビームL0に成形することができる。
【0029】図3はコリメータ16の有無について、そ
の機能を比較した図である。本実施の形態ではX線1と
FPD4との間にコリメータ16を配置し、しかも、図
3の破線に示す平行X線ビームL0がFPD4の受け面
に対して垂直に当たるようにした。この場合には、被写
体20内部にもX線平行ビームL0を垂直に透過させる
ことができるので、被写体20を透過したX線光子をF
PD4内で効率良く電気信号に変換することができる。
【0030】また、X線1とFPD4との間にコリメー
タ16を配置しない場合には、図3の二点鎖線に示す拡
散X線ビームL0’がFPD4の受け面に対して斜めに
当たる。この場合には、被写体20内部に拡散X線ビー
ムL0’が斜めに侵入するので、被写体20を透過した
X線光子をFPD4内で位置ズレを発生し、効率良く電
気信号に変換することができない。
【0031】この例でコリメータ16を配置した場合に
は、被写体20の入射点p1及びp2に関して、FPD
4の受け面における入射位置はその入射点p1及びp2
を投影(正射影)した点q1及びq2とほぼ重なる。
【0032】コリメータ16を配置しない場合には、被
写体20の入射点p1及びp2に関して、FPD4の受
け面における入射位置は、入射点p1及びp2を投影し
た位置からεだけづれた点r1及びr2となる。従っ
て、コリメータ16を配置しない場合には、εだけづれ
た点の画像を再生していることになり、正確な被写体2
0のX線画像を再生することができない。
【0033】このようにコリメータ16として微細管コ
リメータを使用すると、ピンホールコリメータに比べて
極めて大きな有効断面径Rの平行X線ビームL0を得る
ことができる。また、平行X線ビームがFPD4の受け
面に対して垂直に当たるように、コリメータ16をFP
D4の前面に配置すると、スクリーンフィルム系のX線
画像形成システムに比べてより鮮鋭性の高いX線画像情
報を取得することができる。
【0034】マンモグラフィ画像の例で比較すると、コ
リメータ16がない場合には変調伝達関数(MFT)が
3lp/mmで80%である。この「lp/mm」は空
間周波数で1mmの幅に何本の線が描画されているかを
示すもので、この数が多くなると、MTFが下がること
を意味している。これに対して、コリメータ16がある
場合にはMTFが90%以上のX線画像情報を取得する
ことができる。
【0035】続いて、FPD4の内部構造について説明
する。図4はこの発明で使用するFPD4のパネル構成
を示す回路図である。
【0036】この例では、人体などの組織内を透過した
平行X線ビームL0がFPD4に投影され、このFPD
4内ではX線画像が直接電気信号(オリジナル画像信
号)Sorgに変換されて出力される。図4において、F
PD4は縦が35cmで、横が43cmで、厚さが4c
mで、重さが15kg程度の撮像部12を有している。
撮像部12はX線撮像パネル13の他、垂直および水平
の各走査部30、32および信号処理回路34などで構
成される。
【0037】X線撮像パネル13自身の基本的な構成は
従来と同様であって、その基本単位である変換セル14
は、電荷生成部22の他に、生成電荷を蓄積するコンデ
ンサ24および蓄積電荷を取り出すTFT構成のスイッ
チングトランジスタ26を有する。電荷生成部22は被
写体20のX線画像に関して画素単位にX線光子を受け
るために画素電極が画定され、その画素電極が基板にm
行×n列だけ設けられる。その断面構成は図5の通りで
ある。
【0038】この断面構成もその基本構成は従来と同様
であって、図5に示す基板、例えばガラス基板40の上
にマトリックス状(m×n)に複数の変換セル14が形
成される。そのため、ガラス基板40上には基板電極4
2、画素電極46および絶縁層{(SiO2)などの誘
電体層}44がそれぞれ被着形成されてコンデンサ(容
量:C)24が構成される。このコンデンサ24によっ
て画素電極46で受けたX線光子による電荷が蓄積され
る。このために、コンデンサ24も画素電極46毎に設
けられている。
【0039】また、コンデンサ24に隣接してスイッチ
ングトランジスタ26が設けられるのも従来と同じであ
る。コンデンサ24に蓄積された電荷はスイッチングト
ランジスタ26によって読み出し制御される。トランジ
スタ26は図示するようにゲート電極50、ドレイン電
極54およびソース電極56がそれぞれ被着形成されて
構成されるものであり、ソース電極56はコンデンサ2
4の画素電極46に接続される。
【0040】コンデンサ24およびスイッチング用トラ
ンジスタ26の上面には所定の厚みを有する電荷生成部
22が設けられる。この電荷生成部22を構成する光導
電層57としてこの発明では、X線吸収率が高く、光導
電性を有する無機化合物が用いられる。この例では光導
電層57としてアモルファスセレンなどが使用される。
【0041】この光導電層57の上面にはさらに従来と
同じく誘電体層58と表面電極としての共通電極60が
それぞれ被着形成されてX線撮像パネル13が構成され
る。
【0042】この例では、被写体20を透過したX線光
子により光導電層57内に生じた電子・ホールペアが共
通電極60と基板電極42との間の電界により分離さ
れ、この電界によってコンデンサ24に蓄積された電荷
がスイッチングトランジスタ26によって読み出し制御
される。この電界は電源28から共通電極60と基板電
極42とに印加された所定電位によって生ずる。
【0043】上述のスイッチングトランジスタ26は垂
直走査部30によってゲート制御(オン・オフ制御)さ
れ、各々のトランジスタ26が時系列的に選択される
と、その選択されたトランジスタのドレイン電極54か
ら読み出された電荷が水平走査部32を介して信号処理
回路34に出力される。信号処理回路34では電気信号
を増幅した後のオリジナル画像信号Sorgが画像処理手
段5に出力される。
【0044】次に、画像処理手段5におけるオリジナル
画像信号Sorgの画像処理例について、図6〜図11を
参照しながら説明をする。この例では、人体の胸部組織
などのX線撮影画像を撮影する場合を想定している。人
体の胸部画像はもともとX線15の照射線量が少ないの
で、低濃度領域での粒状性が悪い。また、胸部画像は高
濃度領域と低濃度領域との濃度差が激しいので、低濃度
領域の粒状性が目立ちやすい。
【0045】そこで、この例では図7に示す胸部正面X
線画像21の関心領域23の低濃度領域で粒状性を抑制
できるようにすると共に、その高濃度領域で鮮鋭性を向
上できるようにするために、その低濃度領域での変調伝
達関数をその高濃度領域での変調伝達関数よりも低くす
るようにオリジナル画像信号Sorgを補正するものであ
る。図7において、関心領域23とは肺野と縦隔部を含
む長方形の領域をいう。図5に示すアルゴリズム(フロ
ーチャート)のステップP1では、まず、オリジナル画
像信号SorgをFPD4から画像処理手段5に入力す
る。このFPD4から得られるオリジナル画像信号Sor
gは、図11Aに示すような非常に鮮鋭性の高い信号で
ある。このようなオリジナル画像信号Sorgの周波数成
分は図11Aに示される。図11A〜図11Dにおい
て、横軸は空間周波数(サイクル/mm)であり、縦軸
は変調伝達関数(MTF)である。
【0046】その後、ステップP2で被写体20の胸部
正面X線画像21から関心領域23を抽出する。関心領
域23として、m’×n’画素を抽出する。次に、ステ
ップP3で関心領域23のオリジナル画像信号Sorgに
基づいてヒストグラム解析を行う。例えば図5に示した
胸部正面X線画像21の関心領域23に関して図8に示
すヒストグラムを得る。図8において、横軸はオリジナ
ル画像信号Sorgであり、縦軸は信号の出現度数であ
る。オリジナル画像信号Sorgの最大値はSmaxであり、
その最小値はSminである。この例では図8に示す信号
出現度数の変化点が3つ存在している。
【0047】その後、ステップP4で信号出現度数の変
化点に応じた3つの閾値A1,A2,A3を決定する。一
般に、被写体20毎にX線の透過特性や撮影条件が異な
るので、X線画像毎に閾値Ai(i=1,2,3)を求
めることが好ましい。ここで、オリジナル画像信号Sor
gの最大値をSmaxとし、その最小値をSminとし、定数
をki(i=1,2,3)としたとき、オリジナル画像
信号Sorgの3つの閾値Aiを求める。この閾値Aiは次
式(2)、すなわち、 Ai=ki・Smax +(1−ki)・Smin・・・・(2) により求める。この例では3つの閾値A1,A2,A3
関して、定数kiを例えば0.2,0.5,0.8のよ
うにそれぞれ異なる値にすればよい。閾値A1,A2,A
3の例を(3)式に示す。
【0048】 A1=0.2・Smax +0.8・Smin A2=0.5・Smax +0.5・Smin A3=0.8・Smax +0.2・Smin・・・・・・(3) この閾値Aiに関しては予め定めた値でもよいし、オリ
ジナル画像信号Sorgの最大値Smax、最小値Sminの他
に中心値Smedian、平均値Saveなどを組み合わせて求
めてもよい。
【0049】上述したステップP2〜P4に並行してス
テップP5でボケマスク処理を行うために、非鮮鋭マス
ク信号Susを算出する。この例では画像処理上の非鮮鋭
マスクを用いて、非鮮鋭マスク信号Susが求められる。
【0050】ある画素に対応する非鮮鋭マスク信号Sus
は、対象画素を中心とする一辺がa画素からなる正方形
のマスク内に含まれるオリジナル画像信号Sorgの値の
単純平均を計算することによって求めることができる。
マスクサイズ(一辺の画素数a)が大きいほど、対象画
素から離れたオリジナル画像信号Sorgを含んで平均化
されるために、変調伝達関数の周波数帯が狭くなり、よ
りぼけた画像となる。マスク形状は正方形に限られるも
のではなく、長方形、円形、十字形などを用いることも
できるし、対象画素は必ずしもマスクの中心に無くても
よい。また、演算方法も変調伝達関数が減衰されるなら
ば、単純平均に限られるものではなく、マスク内に含ま
れる画素に対応するオリジナル画像信号Sorgの値を用
いた各種の代表値を求める方法を用いることができる。
例えば、各種の加重平均値、メジアン値、モード値など
が挙げられる。図11Bには非鮮鋭マスク信号Susの変
調伝達関数対空間周波数の関係特性例を示している。
【0051】この非鮮鋭マスクには空間周波数が0.1
サイクル/mmのときに変調伝達関数が0.5以上であ
り、かつ、空間周波数が10サイクル/mmのときに変
調伝達関数が0.5以下のものが用いられる。これによ
り、関心領域23に関しての低空間周波数以上の周波数
成分を減衰するようにしたものである。この例で、低空
間周波数とは0.5サイクル/mm以下の周波数をい
う。
【0052】その後、ステップP5で関心領域23の低
濃度領域で粒状性を抑制するための減衰係数α(Sus)
を作成する。この例で減衰係数α(Sus)の好ましい値
は0〜1.0であり、画像再生信号Srはオリジナル画
像信号Sorgと非鮮鋭マスク信号Susの中間の周波数応
答を示す。例えば、減衰係数α(Sus)を(4)式、す
なわち、 α(Sus)=1.0 (Sus≦A1) α(Sus)=−1・(Sus−A2)/(A2−A1) (A1<Sus≦A2) α(Sus)=0 (A2<Sus) ・・・・・・(4) により求める。この例では上述の関数形式で示される減
衰係数αをX線画像毎に求めた閾値Aiに基づいて決定
し、その都度、テーブルを作成して使用する。
【0053】このような減衰係数α(Sus)が作成され
ると、ステップP7ではオリジナル画像信号Sorgの補
正処理を行う。この例では減衰係数αを非鮮鋭マスク信
号Susの値の増大に応じて単調減少させ、画像再生信号
Srを次式(5)、すなわち、 Sr=Sorg−α(Sorg−Sus)・・・・・(5) に従って算出する。上述した(5)式の第2項目の括弧
内のオリジナル画像信号Sorg及び非鮮鋭マスク信号Su
sに関して、図11Cに変調伝達関数対空間周波数の関
係特性例を示している。
【0054】この減衰係数αの単調減少方法は上述した
(4)式に従って行う。この減衰係数α(Sus)を単調
減少させると図10に示すようになる。図10におい
て、横軸は非鮮鋭マスク信号(レベル:0〜4095)
Susであり、縦軸は減衰係数α(Sus)である。
【0055】この減衰係数αはオリジナル画像信号Sor
gまたは非鮮鋭マスク信号Susの値の増大に応じて単調
減少させることが望ましい。この理由は、減衰の度合い
に関しては、関心領域23の注目すべき場所、例えば心
臓部、肺野部などの平均的な濃度変化に応じて強弱を付
けることが好ましく、オリジナル画像信号Sorgだけで
は場所的な変化が激しすぎるからである。
【0056】上述した(5)式より求めた画像再生信号
Srに関して、図11Dに変調伝達関数対空間周波数の
関係特性例を示している。図11Dの特性例によれば、
画像再生信号Srに関してオリジナル画像信号Sorgの
変調伝達関数対空間周波数の関係特性に比べて、低空間
周波数寄りにシフトさせるような補正することができ
る。
【0057】その後、ステップP8で画像処理手段5か
らモニタ9やプリンタ10などにX線画像情報Srが出
力される。これにより、被写体20の胸部正面X線画像
21の関心領域23の低濃度領域で粒状性を抑制した画
像や、これと共に、その高濃度領域で鮮鋭性を向上させ
た画像を読影することができる。
【0058】続いて、X線画像をハードコピーするため
のプリンタ10の構成例について説明する。
【0059】上述の画像処理手段5で得られたX線画像
情報Drは、医療診断分野のMR,CT,RI等の画像
出力装置として用いられる走査型レーザ露光装置(一般
的な呼称としてレーザーイメージャとも呼ばれる)に出
力される。この例では、走査型レーザ露光装置に入力さ
れたX線画像情報Srにより、レーザービーム強度が変
調され、従来のハロゲン化銀写真感光材料や熱現像ハロ
ゲン化銀感光材料に露光した後に、適切な現像処理過程
を経てX線画像のハードコピーが得られる。
【0060】この走査型レーザー露光装置は、レーザー
光源としてルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレ
ーザーなど固体レーザー;He−Neレーザー、Arイ
オンレーザー、Krイオンレーザー、C02レーザー、
C0レーザー、He−Cdレーザー、N2レーザー、エ
キシマーレーザーなどの気体レーザー;InGaPレー
ザー、AlGaAsレ‐ザー、GaAsレーザー、In
GaAsレ‐ザー、InAsPレーザー、CdSnP2
レーザー、GaSbレーザー,GaNレーザーなど半導
体レーザー;化学レーザー、色素レーザーがあげられ
る。
【0061】本発明で用いられるハロゲン化銀写真感光
材料はポリエステル、3酢酸アセート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリカーボネートそしてポリノルボルネン
系樹脂等の着色あるいは無着色の透明な高分子材料を支
持体に、接着性を付与する下引き層を塗布し、更にその
上に支持体の片面もしくは両面にハロゲン化銀粒子を分
散したゼラチンなどの高分子層(感光層)が塗設され
る。
【0062】片面のみにハロゲン化銀粒子などを含む感
光層が塗設される場合は、該感光層の別の面にハレーシ
ョン防止染料、帯電防止剤、マット剤等を必要に応じて
含むゼラチン層を塗設することができる。この層のゼラ
チンなどの高分子膜は感光材料が環境の湿度変化や水中
での処理中に強いカールを起こさないように、その膜厚
を調整することができる。
【0063】上述の感光材料を用いた感光層はハロゲン
化銀粒子を分散する。このハロゲン化銀粒子は沃臭化
銀、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀などの組成であって、形
状はサイコロ状、8面体、ジャガイモ状、球状、棒状、
平板状などで、その粒径分布は狭いものから広いものま
で目的によって選択できる。平均粒径は球状のハロゲン
化銀粒子として換算して0.1〜1μmが好ましい。平
板状の場合は平均アスぺクト比が100:1〜2:1の
ものを用いることができる。
【0064】この例では、ハロゲン化銀粒子の内部と表
面のハロゲン組成の異なる多重層構造のコア/シェル型
粒子を用いることが好ましい。このハロゲン化銀粒子の
製造方法は特開昭59−177535号、同59−17
844号、同60−35726、同60−147727
号等を参考にすることができる。
【0065】これらのハロゲン化銀粒子はハイポやセレ
ン化合物、テルル化合物そして金化合物を用いて化学増
感することが好ましく、ハロゲン化銀粒子生成時にイリ
ジウム化合物やその他、貴金属イオン、そして増感色素
を添加することができる。感光材料に用いられる増感色
素の分光極大波長は500〜1500nmであり、シア
ニン色素やメロシアニン色素が―般に用いられ、その構
造等については、例えばC.E.K.Mees,T.
H.James著、The Theory of the Photographic P
rocess,第3版198〜201ぺージ(マクミラン、ニ
ューヨーク、1986)に記載されている。
【0066】また、感光層に保存中や現像処理中のカプ
リ上昇を抑制する種々の含窒素有機化合物や硫黄原子を
含有するメルカプト化合物を含有することが好ましい。
さらに感光層中にイラジエイションを防止する染料を含
有することができる。また現像処理後の膜面に凹凸を与
えて外光の反射を抑えるための非感光性のハロゲン化銀
粒子を含有することができる。
【0067】この感光層の上層には感光層を保護するゼ
ラチン保護層を塗設することができ、該層には目的に応
じて帯電防止剤、マット剤、スべリ剤などを含有せしめ
ることができる。そして感光層ならびにその保護層中に
ゼラチン鎖を架橋して膜面を強化する硬膜剤を含有する
ことが好ましい。
【0068】本発明のハロゲン化銀感光材料は自動現像
機を用いて現像処理することが好ましく、処理時間(Dr
y to Dry)は10秒〜210秒で処理することができ
る。自動現像機で用いる現像液には現像主薬として特開
平4−154641、特開平4−16841号記載のジ
ヒドロキシべンゼン類や3−ピラゾリドン類、またアス
コルビン酸類を用いることが好ましい。保恒剤として亜
硫酸塩、アルカリ剤として水酸化塩や炭酸塩が特開昭6
1−28708号や特開昭60−93439号記載の緩
衝剤と共に用いられる。
【0069】溶解助剤としてはグリコール類、銀スラッ
ジ防止剤としてはスルフィド、ジスルフィルド化合物や
トリアジンが用いられる。有機抑制剤はアゾール系有機
防止剤、無機抑制剤は臭化カリウムなどL.F.A.メ
イソン著「フォトグラフィック・プロセッシング・ケミ
ストリー」フォーカルプレス社刊(1966年)の22
6〜229ぺージ記載の化合物を用いることができる。
【0070】また、有機キレート剤、ジアルデヒド系現
像硬膜剤を含むことができる。現像処理をするときの現
像液の補充量は5−15ml/4つ切り1枚が好まし
い。定着液としては当業界で一般に用いられている定着
素材を含むことができ、キレート剤や定着硬膜剤、そし
て定着促進剤を含むことができる。
【0071】特開平9−311407号記載の、上記の
ようなウエット処理を行わずに熱現像を行うハロゲン化
銀感材を用いることができる。この感光材料は支持体上
に少なくとも1層の感光層を有し、有機銀塩、感光性ハ
ロゲン化銀粒子、銀イオンのための還元剤及びバインダ
イーを含有する熱現像感光材料である。
【0072】この感光材料のハロゲン化銀粒子の組成は
沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀もしくは臭化銀であり、立
方体、8面体、球形、ジャガイモ状で平均粒径は球形粒
子として換算して0.2〜0.010μmが好ましい。
【0073】更にハロゲン化銀粒子にハイポやセレンそ
して金化合物で化学増感を施し、400〜1500nm
に感色性を付与する分光増感色素を用いることが好まし
い。本感光材料では感材の保存中のカプリの上昇を抑制
するために有機カルボン酸塩やイソシアネート化合物を
含有することが好ましい。この感光材料に用いる有機銀
塩は炭素数が10〜30の長鎖カルボン酸銀塩が好まし
い。その例としてベへン酸銀、ステアリン酸銀、オレイ
ン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸
銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石
酸銀、リノール酸銀、酪酸銀及び樟脳酸銀及びこの混合
物である。
【0074】有機銀塩のための還元剤はフェニドンやハ
イドロキノンなどのジヒドロキシべンゼン類が用いられ
る。その外に広範囲の還元剤を用いることができ、例え
ばアミドオキシム類、アジン類、脂肪族カルボン酸アリ
ールヒドロアジドとアスコルビン酸との組合せなどであ
る。
【0075】また、該感材の感光層の上に保護膜を塗設
することが好ましく、この保護膜には帯電防止剤やマッ
ト剤、スべリ剤などを目的に応じて添加することができ
る。これら感光層及ぴ保護層は、接着性を付与する下引
き層を塗布したポリエステル、3酢酸アセート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリカーボネートそしてポリノル
ポルネン系樹脂等の着色あるいは無着色の透明な高分子
材料を支持体に上に塗設する。感光層の塗布をしていな
い支持体上にハレーション防止染料やマット剤、帯電防
止剤を含有したバッキング層を塗布することが好まし
い。該感光材料は走査型レーザ露光装置を用いて画像信
号が露光され、そして80℃以上200℃以下で熱現像
が行われる。
【0076】次に、ドライ感材を用いる例について説明
する。
【0077】本記録システム100で得られたX線画像
情報Drは、例えば特開平8−282099号に記載さ
れている走査型レーザ露光装置に適用できる。この例で
は、X線画像情報Drに基づいて高密度レーザービーム
で露光して、顕色成分を有する転写層から受容層に転写
することにより、ハードコピーを得ることができる。こ
の走査型レーザー露光装置は、レーザー光源としてルビ
ーレーザー、YAGレーザー、ガラスレーザーなど固体
レーザー;HeーNeレーザー、Arイオンレーザー、
Krイオンレーザー、C02レーザー、C0レーザー、
HeーCdレーザー、N2レーザー、エキシマーレーザ
ーなどの気体レーザー;InGaPレーザー、AlGa
Asレーザー、GaAsレーザー、InGaAsレーザ
ー、InAsPレーザー、CdSnP2レーザー、Ga
Sbレーザー,GaNレーザーなど半導体レーザー;化
学レーザー、色素レーザーがあげられる。レーザー光の
波長は400〜1200nm程度である。
【0078】これに使用する感光材料は3つの支持体か
ら構成される。第1の支持体上に顕色成分を設けた転写
材料と、第3の支持体を有した剥離材料を転写層と対面
するように設け、第1の支持体側から高密度エネルギー
光を像様に露光することによって、露光部分の支持体と
転写層の結合力をアブレーションによって低下させ、単
車材料と剥離材料を引き離して、転写層の露光部を剥離
材料上に転写した後、剥離材料の露光部の転写層と、第
2の支持体上に発色成分を含有する受容層を有した受容
材料の受容層がわと重ね合わせ画像を形成することを特
徴とする。
【0079】ここでいうアブレーションとは、画像露光
部分の転写層の破壊は起こらず、支持体と転写層間の結
合力のみが低下するあるいはなくなる、あるいは画像露
光部分の転写層の一部が熱破壊して飛散する等のほか
に、画像露光部分の転写層に亀裂が生じるまでの現象を
いう。
【0080】この際の画像形成に関しては、潜像形成時
または潜像形成後に発色成分と顕色成分を混合させるこ
とにより行われ、更に加熱または加圧することが好まし
い。この加熱手段にはオーブン、サーマルへッド、ヒー
トロール、ホットスタンプ、熱ぺン等温度のみをかける
ものでも、温度をかけると同時に圧力をかけるものでも
よい。第1層の顕色成分は例えば有機還元剤で第2の支
持体の発色成分は有機還元剤により発色する銀源であ
る。
【0081】有機還元剤は例えばスクシンイミド、フタ
ルイミド、2−メチルスクシンイミド、ジチオウラシ
ル、5−メチル−5−n−ぺンチルヒダトイン、フタル
イミド等があげられる。銀源としては脂肪族カルボン酸
との銀塩(例えばべへン酸銀、ステアリン酸銀、オレイ
ン酸銀、ラウリン酸銀などである。
【0082】またこの例では特開平9−188073号
記載の熱転感熱記録方法を用いることができる。熱転写
シートの染料層面と熱転写受像シートの受容層面とが接
するように向かい合わせ、染料層と受容層の界面にサー
マルへッド等の加熱印加手段により、画像情報に応じた
熱エネルギーを与えることにより、染料層中の染料を受
容層に移行させる。
【0083】さらに移行した後に熱転写シートの背面側
からサーマルへッド等の加熱印加手段により所定の熱エ
ネルギーを与えることにより、未反応染料の定着を行
う。染料層の熱移行性の染料の具体例は例えば特開昭5
9−78893号、同59−10909394号、同6
0−2398号の公開公報に記戴されているものをあげ
ることができる。染料層に用いられるバインダー樹脂の
代表例はセルロース系、ポリアクリル酸系、ポリビニル
アルコール系などから選ぶことができる。受容層は昇華
染料が染着しやすい樹脂が選ばれ、例えばポリオレフィ
ン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂
などから選ぶことができる。
【0084】さらにピエゾ効果などにより、入力する画
像信号に基づいてインク微粒子を像様に射出して画像を
形成する、いわゆるインクジェットによって画像を出力
することが可能であり、さらにX線画像情報Drを光信
号に置き換えて、トナーによる画像を形成するゼログラ
フィのひとつである、いわゆるデジタルコピアーにより
画像を出力することができる。
【0085】続いて、コリメータ16を備えたX線画像
形成システム100の応用例について、図面を参照しな
がら説明をする。
【0086】図12は本発明の実施例としての据置型立
位式のマンモグラフィ撮影システム200の構成を示す
概念図である。この例では図1に示したX線画像形成シ
ステム100が応用される。なお、実施の形態で説明し
た同じ名称のものは同じ機能を有するため、その説明を
省略する。
【0087】このX線撮影システム200は受診者が立
った状態で***X線撮影が行われるものであって、図1
2に示す「コ」の字形状をした***X線撮影部201と
ボックス形状の本体部202とを有している。***X線
撮影部201の上部にはX線管装置部203が設けら
れ、このX線管装置部203にはX線管81が取付けら
れている。このX線管81の出射面側にはコリメータ1
6が取り付けられ、X線管1から放射されたX線が平行
X線ビームL0に成形される。
【0088】***X線撮影部201の下部にはセンサ載
置部205が設けられ、本例ではFPD84が取付けら
れる。この実施例で***X線撮影の際に、受診者の***
(被写体)を透過した平行X線ビームL0によるX線光
子が各画素毎に受けられ、オリジナル画像信号Sorgに
変換される。FPD84の内部構造については図2で説
明したFPD4と同様である。
【0089】この***X線撮影部201の中央部には上
下に移動が可能な***圧迫器204が設けられ、X線撮
影の際に、受診者の***がFPD84上に置かれた状態
でその***の上から下へ圧迫される。この圧迫は撮像領
域を広げるためである。***圧迫器204が設けられた
***X線撮影部201は本体部202に取付けられた撮
影部保持部材206に係合されている。
【0090】また、本体部202には例えば***X線撮
影部201と反対側に操作盤207が設けられ、この操
作盤207にはキーボードなどの入力ツール88が備え
られ、受診者の***X線撮影画像に関して撮影日時、病
院識別番号、年齢及び性別などの固体識別情報IDなど
が入力される。この操作盤207の下部には棚が設けら
れ、この棚には画像処理プロセッサ85が設けられ、F
PD84からのオリジナル画像信号Sorgが画像処理さ
れて、受診者の***X線撮影画像が再生される。この画
像処理プロセッサ85の隣には、メモリ装置87が設け
られ、画像処理プロセッサ85からX線画像情報Srが
記録される。メモリ装置87には光磁気ディスクが使用
される。この棚の下には、高電圧発生装置82及びX線
制御装置83が取付けられ、所望のX線発生電圧がX線
管装置部203に供給される。
【0091】上述の操作盤207の上方にも棚が設けら
れ、この棚にはモニタ89が取付けられ、受診者のX線
画像情報Drに基づいてその受診者の***X線画像が撮
影とほぼ同時に表示される。モニタ89にはCRTや液
晶ディスプレイが使用され、上述のX線画像情報Srが
固体識別情報IDと共にモニタ89に表示される。
【0092】このモニタ89上にも棚が設けられ、この
棚には例えば、インクジエットプリンタ90が取付けら
れ、受診者のX線画像情報Drに基づいてその受診者の
X線撮影画像がプリントアウトできるようになされてい
る。例えば、X線画像情報Drが固体識別情報IDと共
にメモリ装置87から読み出され、受診者のX線画像と
共に撮影日時、病院識別番号、年齢及び性別などがハー
ドコピーの状態で転写紙に焼き付けられる。
【0093】続いて、図13及び図14を参照しなが
ら、据置型立位式のマンモグラフィ撮影システム200
による撮影動作を説明する。この例で、受診者は本シス
テム200に対して立った状態で***X線撮影が行われ
る。
【0094】まず、受診者は本システム200の所定の
位置に立ち、***をFPD84の所定の位置に載せる。
次に、図13に示す***圧迫器204で***の上からF
PD84の方に圧迫する。この状態で***のX線撮影を
行う。撮影条件はX線発生電圧を25kVpとし、照射
時間を1/2秒とし、電流は50mAs程度とする。X
線管81とFPD84との間は0.5m程度を保つ。
【0095】この際に、X線制御装置83はAC100
Vを受けて高電圧発生装置82を介在し所定エネルギー
のX線15が得られるようにX線発生電圧を昇圧する。
その後、X線照射オンによってX線管81から放射され
たX線15がコリメータ16によって平行X線ビームL
0に成形され、この平行X線ビームL0が受診者の***
へが照射される。この平行X線ビームL0が放射される
と、***の下面に配置されたFPD84によって、***
を透過したX線光子が各画素毎に受けられ、オリジナル
画像信号Sorgに直接変換される。
【0096】FPD84からのオリジナル画像信号Sor
gは画像処理プロセッサ85で画像処理された後にX線
画像情報Srとなってモニタ89に出力される。これに
より、撮影直後にモニタ89に図14に示すような***
X線撮影画像300が表示され、乳ガンの癌腫である石
灰化画像301をスキンライン内の画像領域で確認する
ことができる。その後、受診者の氏名、年齢、病院識別
番号、撮影日時などを入力ツール88で入力する。これ
らの情報と共に、X線画像情報Drをメモリ装置87に
登録する。無線設備などを使用せずに、メモリ装置87
にX線画像情報Drを記録するようにしたのは、病院内
では電磁波が医用機器を誤動作させるからである。
【0097】このように本発明の実施例によれば、平行
X線ビームL0がFPD84の受け面に対して垂直に当
たるように、コリメータ16をFPD84の前面に配置
したので、受診者20の***内部にもX線平行ビームL
0を垂直に透過させることができる。
【0098】このため、受診者20の***を透過したX
線光子をFPD84内で効率良く電気信号に変換するこ
とができる。これにより、スクリーンフィルム系のX線
画像形成システム(マンモグラフィ画像の3lp・mm
で変調伝達関数MFTが80%)に比べてより鮮鋭性の
高いX線画像情報(MTFが90%以上)を取得するこ
とができる。
【0099】しかも、X線撮影とほぼ同時に、受診者2
0の***のX線撮影画像を読影することができる。この
例では受診者の固体識別情報IDと共にX線画像情報S
rをメモリ装置87から読み出し、これらの情報に基づ
いてインクジェットプリンタ90により***X線撮影画
像を得ることができ、医師による診断を効率良く行うこ
とができる。
【0100】従って、鮮鋭性の非常に高いX線画像が再
生可能な据置型立位式のマンモグラフィ撮影システム2
00を提供できる。
【0101】この例では受診者の***に対して上方から
下方へ平行X線ビームL0を照射する場合について説明
したが、これに限らず、受診者が立ったままの状態で、
その***を例えば右方向から左方向へ平行X線ビームL
0を照射するようにしてもよい。
【0102】この場合には、***X線撮影部201に軸
部208を取付け、撮影部保持部材206に回転可能な
ように係合し、上からの撮影が終了した時点で、***X
線撮影部201を本体部202に対して90゜だけ回転
した位置で撮影を継続すればよい。このような構成を採
ると、図14に示した上部からの***X線撮影画像に加
えて、側部からの***X線撮影画像を取得することがで
きる。より一層、石灰化画像301を検出し易くなる。
【0103】上述した早期乳ガンの検出手段としてのマ
ンモグラフィ撮影システム200では、従来からの視
診、触診に比べて検出率が4倍ほど高くなることが分か
り、その重要性は非常に高い。乳ガンの早期において
は、幅が1mm以下と非常に小さなカルシウム沈着が乳
腺に生じる。このような小さなカルシウム沈着による石
灰化画像301をマンモグラフィ撮影システム200で
検出することにより、早期乳ガン検出を行うことができ
る。この石灰化画像301は、その周辺のX線画像を白
黒階調で示したとき、筋肉などの光学濃度「1」程度の
中に埋もれているものである。この微細な白色の石灰化
画像301をクリアに描出するためには、マンモグラフ
ィ撮影システム200に対して特徴的な濃度特性曲線が
要求される。この特性曲線はウエッジ画像によって得ら
れ、その濃度特性曲線は図15に示される。
【0104】この実施の形態では、ハロゲン化銀感光材
料を用いたプリンタ10が設けられ、このプリンタ10
に被写体20のX線画像情報Drを与えてハロゲン化銀
感光材料を露光した後に現像すると、所定濃度特性のウ
エッジ画像が得られる。
【0105】このときに、ウエッジ画像から得られた図
15に示す濃度特性曲線において、その最低濃度に0.
25を加えた点と、該ウエッジ画像の最低濃度に2.0
を加えた点とを結ぶ平均階調が2.8〜3.6で、か
つ、ウエッジ画像の最低濃度に0.25を加えた点と、
その最低濃度に0.5を加えた点とを結ぶ平均階調が
1.9以上で、かつ、ウエッジ画像の最高濃度が2.8
〜4.5となるようにしたものである。
【0106】図15において、横軸は露光量の逆数を対
数で表示したものであり、露光量は照度Iと照射時間T
の積(I×T)である。ここでは露光量の逆数の相対値
を示している。縦軸はX線画像の黒化(白黒)濃度であ
り、単位は光学濃度(Optical Density)である。ここ
で、入射光量をI0とし、透過光量をIとすると、光学
濃度ODは、 OD=logI0/I で求められる。
【0107】すなわち、光学濃度が0.25〜0.5の
いわゆる低濃度領域では、できるだけコントラストを強
くする、つまり、濃度特性曲線の足を切り、石灰化画像
301の境界線をくっきりと描出できるようにする。さ
らに、中央付近で光学濃度がほぼ「1」となる0.25
〜2.0の中間濃度領域では、コントラストをやや高く
して、一定のラチュードを持たせて画像情報を拡張す
る。このように白黒階調表現を明瞭にして石灰化画像を
検出し易くする必要がある。このような理由から、光学
濃度0.25〜2.0の中濃度領域の平均階調γ1及び
光学濃度0.25〜0.5の低濃度領域の平均階調γ2
を適切に設計する必要がある。
【0108】この例では、最高濃度をできるだけ高くす
ることで、被写体の石灰化画像の周辺を黒く覆うことが
できる。従って、石灰化画像の検出に障害となる領域の
光を遮断して観察しやすくするために、最高濃度として
2.8以上が要求される。この最高濃度を必要以上に高
くすることは、フィルムの現像処理に負担をかけ、ま
た、人間の目の検知力の限界を越えてしまうので無意味
である。こうした理由から、ウエッジ画像の最高濃度が
2.8〜4.5となるようにした。
【0109】図16は最大濃度Dmaxと平均階調γ1、
γ2とに関して本発明と比較例(a)、(b)を表図に
示したものである。
【0110】この本発明では平均階調γ1が2.8〜
3.6であり、最低濃度に0.25を加えた点と、該ウ
エッジ画像の最低濃度に2.0を加えた点とを結ぶと得
られる。この平均階調γは2点間を結ぶ線分の傾きをθ
としたとき、そのtanθに他ならない。また、平均階
調γ2は1.9以上であり、ウエッジ画像の最低濃度に
0.25を加えた点と、その最低濃度に0.5を加えた
点とを結ぶと得られる。本発明で最も好ましい値は、最
大濃度が3.3、平均階調γ1が3.3であり、平均階
調γ2は2.2である。このように最大濃度、平均階調
γ1、γ2を選ぶと、石灰化画像を検出し易くなる。こ
れに対して、比較例(1)は最大濃度が3.1、平均階
調γ1が2.5であり、平均階調γ2は1.4である。
比較例(2)は最大濃度が4.2、平均階調γ1が2.
9であり、平均階調γ2は1.7である。いずれの比較
例(1)、(2)も本発明の数値条件から外れており、
本発明に比べて石灰化画像が検出しづらくなる。
【0111】続いて、コリメータ16の有無について画
像処理条件を与えて比較した結果を説明する。図17は
コリメータ16を配置した場合の比較結果を示す図であ
る。図18はコリメータ16を配置しない場合の比較結
果を示す図である。
【0112】この例ではX線管1とFPD4との間にコ
リメータ16を配置した場合と、コリメータ16を配置
しない場合について、以下の画像処理条件で比較をし
た。
【0113】その際の画像処理条件は次の通りである。
X線管1にはモリブデン管球を使用する。X線発生電圧
は28kVとし、焦点管球は0.4mmとし、X線管1
とFPD4との離隔距離は60cmとする。
【0114】そして、FPD4の表面にアルミニウムウ
エッジを取付けた後に、コリメータ16の有無に関し
て、X線管1によりFPD4に1秒露光(100mAs
露光)をする。この際のアルミニウムウエッジは、X線
透過量の最大値Maxから最小値Minが得られるように、
所定の厚みから0に至るように厚みが調整されたもので
ある。
【0115】そして、FPD4のウエッジ画像に関する
オリジナル画像信号Sorgを画像形成手段(IBM製:
PC300GL)で画像処理をする。その後、液晶モニ
タ(アキア製:RT−138X)でウエッジ画像を確認
する。更に、X線画像情報に基づいてレーザイメージャ
(コニカ製:Li−7)でプリントアウトする。このと
き、感光材料には医療記録用の銀塩フィルム(コニカ
製:LP−670)を使用する。感光後のフィルムを自
動現像機(コニカ製:SRX−501)で現像処理す
る。この現像処理によってウエッジ画像を得られた。こ
のとき、画像処理条件を変えていくつかのセンシトメト
リカーブ(特性曲線)を得た。
【0116】次に、FPD4からアルミニウムエッジを
外して、C.G.R社製のマンモグラフィファントーム
を置く。このマンモグラフィファントームは人体のスキ
ンラインや125〜177μm程度の石灰化画像(癌
腫)の位置を模した樹脂製の標本板である。そして、上
述の画像処理条件に従って、コリメータ16の有無につ
いてマンモグラフィファントームをX線撮影し、銀塩フ
ィルム(コニカ製:LP−670)の露光現像後に、光
学濃度が1.3になるようにX線管1の管電流の値を調
整した。
【0117】図17及び図18に示した比較例では処理
番号(1)が本発明の平均階調γ1及びγ2の数値条件
から外れており、処理番号(2)が、本発明の最大濃度
の数値条件から外れており、処理番号(3)〜(5)が
平均階調γ1及びγ2の数値条件から外れている。処理
番号(6)〜(10)についてはいずれも本発明の最大
濃度、平均階調γ1及びγ2の数値条件内に含まれるも
のである。
【0118】そして、マンモグラフィファントームの画
像(以下標本画像という)の識別性については、液晶デ
ィスプレイ上とフィルム画像上で標本画像を観察者が目
視判定する方法で評価した。
【0119】この評価方法について、スキンラインの描
写性と石灰化画像の描写性に関しては、標本画像による
スキンライン及び石灰化画像を観察し、「1」〜「5」
の5点評価法によって判定を行った。この例では、
「5」は明瞭に見える。「4」は苦労なく見える。
「3」は何とか見える。「2」はほとんど見えない。
「1」は全く見えない。これらのランク付けを行った。
【0120】また、コントラストの分解能に関しては、
X線吸収差(単色:20kVのX線)が2%で、標本画
像による直径1mmのパターンの描写性を観察し、
「A」〜「D」の4段階評価法により行った。「A」は
良く見える。「B」は容易に見える。「C」はやっと見
える。「D」は見えない。これらのランク付けを行っ
た。 コリメータ16を配置した場合には、表図17から
も明確なように、スキンラインの描画性に関しては比較
例(1)〜(5)も本発明(6)〜(10)もほぼ同等
の評価結果が得られた。その点、石灰化画像の描写性及
びコントラスト分解能に関しては、比較例(1)〜
(5)に比べて本発明(6)〜(10)のいずれも良好
な評価が得られた。
【0121】 コリメータ16を配置しない場合に
は、表図18からも明確なように、スキンラインの描画
性に関しては比較例(1)〜(5)も本発明(6)〜
(10)もほぼ同等の評価結果が得られる。その点、石
灰化画像の描写性及びコントラスト分解能に関して、比
較例(1)〜(5)に比べて本発明(6)〜(10)の
いずれも良好な評価が得られるものの、コリメータ16
を配置した場合に比べて劣ることが確認された。
【0122】このように本発明のマンモグラフィ撮影シ
ステム200によれば、X線管1の前にコリメータ16
を配置し、しかも、ウエッジ画像から得られた濃度特性
曲線において、最大濃度が2.8〜4.5で、平均階調
γ1が2.8〜3.6で、平均階調γ2が1.9以上と
なるようになされたものである。
【0123】従って、125〜177μm程度の石灰化
画像(癌腫)の位置を再現性良く、かつ、正確に検出す
ることができ、本発明のマンモグラフィ撮影システム2
00は乳ガンの早期発見診断システムとして寄与すると
ころが極めて大である。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のX線画像
形成システムによれば、X線放射手段から放射された平
行X線ビームが半導体検出手段の受け面に対して垂直に
当たるように、そのX線放射手段を半導体検出手段を背
にした被写体の前面に配置するようになされたものであ
る。
【0125】この構成によって、被写体内部にもX線平
行ビームを垂直に透過させることができるので、その被
写体を透過したX線光子を半導体検出手段内で効率良く
電気信号に変換することができる。従って、スクリーン
フィルム系のX線画像形成システムに比べてより鮮鋭性
の高いX線画像情報を取得することができる。
【0126】これにより、従来方式に比べてより細部に
わたってX線画像を描写できるので、有益な医用画像情
報をより多く取得することができると共に、正確かつ信
頼性の高い診断システムの提供に寄与する。
【0127】この発明は被写体のX線画像を局部的に取
得するマンモグラフィ撮影システムなどに適用して極め
て好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのX線画像形成システム10
0の構成例を示すブロック図である。
【図2】コリメータ16の構造を示す斜視図である。
【図3】コリメータ16の機能を説明する概念図であ
る。
【図4】フラットパネルディテクタ(FPD)4の構成
例を示す回路図である。
【図5】FPD4のセル構造例を示す断面図である。
【図6】オリジナル画像信号Sorgの補正アルゴリズム
例を示すフローチャートである。
【図7】人体の胸部X線画像及び固体識別情報IDの記
録例を示す図である。
【図8】オリジナル画像信号Sorgのヒストグラム例を
示す図である。
【図9】オリジナル画像信号Sorgと閾値A1,A2,A3
の関係例を示す図である。
【図10】減衰係数αと非鮮鋭マスク信号Susとの関係
例を示す図である。
【図11】A〜Dはオリジナル画像信号Sorgを補正例
を示す変調伝達関数対空間周波数の関係を示す特性図で
ある。
【図12】実施例としての据置型立位式のマンモグラフ
ィ撮影システム200の構成例を示す概念図である。
【図13】***X線撮影時の動作例を示す側面図であ
る。
【図14】***X線撮影画像300の例を示す図であ
る。
【図15】ウエッジ画像の光学濃度対露光量(逆数)と
の関係を比較する特性図である。
【図16】ウエッジ画像の最大濃度Dmax、平均階調γ
1、γ2に関する本発明と比較例との関係を示す図であ
る。
【図17】コリメータ16がある場合の本発明と比較例
とを示す表図である。
【図18】コリメータ16がない場合の本発明と比較例
とを示す表図である。
【符号の説明】
1,81・・・X線管、2,82・・・高電圧発生装
置、3,83・・・X線制御装置、4,84・・・半導
体検出手段(FPD)、5・・・画像処理手段,85・
・・画像処理プロセッサ、7・・・メモリ、8,88・
・・入力ツール、9,89・・・モニタ、10・・・プ
リンタ、11・・・通信モデム、16・・・コリメー
タ、87・・・メモリ装置、100・・・X線画像形成
システム、200・・・マンモグラフィ撮影システム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を平行X線ビームに成形して被写体
    に放射するX線放射手段と、 前記被写体を透過したX線光子を受けて電気信号に変換
    するために平坦な受け面を有した半導体検出手段とを備
    え、 前記X線放射手段から放射された平行X線ビームが前記
    半導体検出手段の受け面に対して垂直に当たるように、
    前記X線放射手段を前記半導体検出手段を背にした被写
    体の前面に配置するようになされたことを特徴とするX
    線画像形成システム。
  2. 【請求項2】 前記X線放射手段は、 X線を放射するX線管と、 前記X線管から放射されたX線を平行X線ビームに成形
    するための複数の微細管を有したコリメータとを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のX線画像形成システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記被写体のX線画像情報を電気的に取
    得する半導体検出手段が設けられる場合であって、 前記半導体検出手段は、 基板と、 前記被写体のX線画像情報に関して1画素のX線光子を
    受けるために前記基板上に設けられた画素電極が複数
    と、 前記画素電極で受けた前記X線光子による電荷を蓄積す
    るために前記画素電極毎に設けられた容量と、 前記容量に蓄積された電荷を読み出し制御するトランジ
    スタと、 前記トランジスタ、容量及び画素電極上を覆うように設
    けられた光導電層と、 前記光導電層上を覆うように設けられた表面電極とを有
    し、 前記被写体を透過したX線光子により前記光導層内に生
    じた電子・ホールペアを前記表面電極と基板との間に印
    加した所定電位の電界によって分離し、 前記電界によって前記容量に蓄積された電荷を前記トラ
    ンジスタによって読み出し制御するようにされたことを
    特徴とする請求項1記載のX線画像形成システム。
  4. 【請求項4】 前記半導体検出手段が設けられる場合で
    あって、 前記半導体検出手段から出力された前記被写体のX線画
    像情報を画像処理する画像処理手段と、 前記画像処理手段により処理されたX線画像情報に基づ
    いて前記被写体のX線画像を表示する表示手段とが設け
    られることを特徴とする請求項3記載のX線画像形成シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記画像処理手段が設けられる場合であ
    って、 前記画像処理手段から出力された被写体のX線画像情報
    に基づいて前記被写体のX線画像を形成する画像形成手
    段が設けられることを特徴とする請求項4記載のX線画
    像形成システム。
  6. 【請求項6】 前記被写体のX線画像をハロゲン化銀感
    光材料に形成する画像形成手段が設けられ、 前記画像形成手段に前記被写体のX線画像情報を与えて
    前記ハロゲン化銀感光材料を露光し、 前記露光された前記ハロゲン化銀感光材料を現像して所
    定濃度特性のウエッジ画像を得たときに、 前記ウエッジ画像の濃度特性において、 前記ウエッジ画像の最低濃度に0.25を加えた点と、
    該ウエッジ画像の最低濃度に2.0を加えた点とを結ぶ
    平均階調が2.8〜3.6で、かつ、前記ウエッジ画像
    の最低濃度に0.25を加えた点と、該ウエッジ画像の
    最低濃度に0.5を加えた点とを結ぶ平均階調が1.9
    以上で、かつ、前記ウエッジ画像の最高濃度が2.8〜
    4.5となるようにしたことを特徴とする請求項5記載
    のX線画像形成システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005058774A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Siemens Ag 対象物の構造データの取得装置
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