JPH1128524A - 大形波形鋼板の成形方法および成形装置 - Google Patents

大形波形鋼板の成形方法および成形装置

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JPH1128524A
JPH1128524A JP19336197A JP19336197A JPH1128524A JP H1128524 A JPH1128524 A JP H1128524A JP 19336197 A JP19336197 A JP 19336197A JP 19336197 A JP19336197 A JP 19336197A JP H1128524 A JPH1128524 A JP H1128524A
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steel sheet
waveform
pitch
press
steel plate
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JP19336197A
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English (en)
Inventor
Tsuneyoshi Muramatsu
常芳 村松
Mitsuo Tanifuji
満男 谷藤
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Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 板厚の大きな鋼板をプレス加工により大形波
形鋼板に成形する際に、大型プレス機の力を無駄にせず
に、パッド機能を発揮し材料の戻りを防止し変形を防止
する。 【解決手段】 大形の波形を2ピッチ有する上型と下型
を有するプレス機を用い、このプレス機へ鋼板を1ピッ
チずつ搬送し、搬送方向奥側の1ピッチ分の上型および
下型が既に加工された波形を予め押さえ込み、この押さ
え込みが行われた状態で搬送方向手前側の1ピッチ分の
上型および下型が新たにプレス曲げ加工を行う。そし
て、押さえ込みのためのパッド圧力はプレス曲げ加工力
の10%〜20%とする。この範囲を超えると、曲げ加
工のための力が足りなくなる恐れを生じる。この範囲を
下回ると、押さえ込みが不十分になり材料の戻りが防止
しきれない恐れを生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、板厚の大きな鋼
板に大きな波形を加工し大形波形鋼板を成形するための
成形方法および成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、板厚が大きく人力では扱いが困
難なほど大きな重量を有する鋼板を曲げ加工するには、
クレーンによって鋼板を移動し、プレスブレーキ(また
は矢弦型)と呼ばれるV字の形状を有するV曲げ専用の
型を有する加工機を用いて曲げ加工する。
【0003】例えば、鋼板を台形の波形に曲げ加工する
場合には、台形の4箇所をそれぞれ順に、プレスブレー
キでV曲げする。この4回の曲げ加工において、1回曲
げ加工が行われる度に、鋼板を例えばホイストクレーン
で吊り下げプレスブレーキのプレス動作エリアの外に移
動し、ホイストクレーンの一部を外して反転させ、再び
吊り上げて、プレスブレーキのプレス動作エリアの中に
移動する。
【0004】しかし、重量の大きな鋼板をプレスブレー
キによって曲げ加工するのは、ほとんど1回の曲げ加工
の度に鋼板を移動させ反転させる必要が生じ、扱いが面
倒であり、生産性が低いものであった。そこで、鋼板の
扱いを容易にし生産性を上げるため、プレスブレーキで
はなく、加工したい形状に専用の金型を製造し、大型の
プレス機を用いて、曲げ加工することが考えられる。
【0005】そして、波形を一つずつ連続して複数成形
する場合には、プレス加工の際に、既に加工してある搬
送方向奥側の波形の部分から材料が手前に戻り(引き寄
せられ)、奥側の波形が変形してしまう。そこで、型の
奥側の一部にパッド機能を持たせ、予め鋼板の奥側を予
め押さえ込み、材料の戻りを防止することが考えられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板厚の
大きな鋼板を波形に曲げ加工できるプレス機は、大型で
大きな力を出すことができるものである必要があるが、
そのような大型のプレス機は非常に高価である。しか
も、プレス機の力の一部をパッド機能に使用しなければ
ならない。
【0007】従って、プレス機の力を一部用いた、例え
ばバネ力を用いたパッド装置では、ある特定の圧力しか
発揮できず融通性に欠け、かなり大きなパッド圧力を無
駄に採用することになる。その結果、本来のプレス曲げ
加工に使用できる力が小さくなってしまう。使用できる
力が小さくなってしまわないようにするためには、ます
ます大型のプレス機が必要となってしまう。
【0008】この発明は、以上の問題点を解決するため
になされたもので、例えば、ガススプリングの本数およ
び、または圧力を自在に選定することにより、最小限の
パッド機能を維持し、プレス曲げ加工力を小さく最適に
することが可能となるので、プレス機の力を無駄にせず
にパッド機能を発揮することができ、材料の戻りを防止
することができ、またプレス機の小型化が達成できる大
形波形鋼板の成形方法および成形装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、第一の発明は、鋼板を曲げ加工し複数の大形の波
形を有する大形波形鋼板を成形し、鋼板の板厚は8〜1
6mmで、波形のピッチは900〜1800mm、波形
の深さは150〜300mm、波形の頂部、底部、及び
傾斜部の寸法はそれぞれ250〜500mmである場合
の前記成形方法において、大形の波形を2ピッチ有する
上型と下型を有するプレス機を用い、このプレス機へ鋼
板を1ピッチずつ搬送する工程と、搬送方向奥側の1ピ
ッチ分の上型および下型が既に加工された波形を予め押
さえ込むパッド工程と、前記押さえ込みが行われた状態
で搬送方向手前側の1ピッチ分の上型および下型が新た
にプレス曲げ加工を行う工程と、を有し、押さえ込みの
ためのパッド圧力はプレス機曲げ加工力の10%〜20
%とすることを特徴とする大形波形鋼板の成形方法であ
る。
【0010】第二の発明は、鋼板を曲げ加工し複数の大
形の波形を有する大形波形鋼板を成形し、鋼板の板厚t
は8〜16mmで、波形のピッチは900〜1800m
m、波形の深さは150〜300mm、波形の頂部、底
部、及び傾斜部の寸法はそれぞれ250〜500mmで
ある場合の前記成形装置において、大形の波形を2ピッ
チ有する上型と下型を有するプレス機と、このプレス機
へ鋼板を1ピッチずつ搬送する搬送装置と、搬送方向奥
側の1ピッチ分の上型で既に加工された波形を予め押さ
え込むパッド機能を持たせるために該1ピッチ分の上型
を支えて突設させる複数本のガススプリングと、を有
し、押さえ込みのためのパッド圧力がプレス曲げ加工力
の10%〜20%となるようにガススプリングの本数お
よび、またはガス圧力を調節したことを特徴とする大形
波形鋼板の成形装置である。
【0011】第三の発明は、さらに、前記搬送装置は、
鋼板をプレス加工するプレス機の下型と上型を水平面内
において囲む枠状のフレームと、このフレームを上下動
させる上下動手段と、フレーム上を搬送方向に往復移動
し下型及び上型のプレス動作エリアの中及び外へ自在に
移動できる台車と、この台車に設けられ前記鋼板を吸着
する電気マグネットと、前記フレームの搬入側に接続さ
れた搬入コンベアと、前記フレームの搬出側に接続され
た搬出コンベアと、を備えたことを特徴とする大形波形
鋼板の成形装置。
【0012】第四の発明は、さらに、前記搬入コンベア
または前記搬出コンベアは、ローラーコンベアであり、
このローラーコンベアの全体または一部を構成するロー
ラー群を上昇動作させる昇降装置を有する大形波形鋼板
の成形装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
(大形波形鋼板の用途)まず、図2に示すように、この
大形波形鋼板1は橋3の側壁5を構成するためのもので
ある。従来の橋の側壁はコンクリート(PC)で構成さ
れるものであったが、コンクリートは重量が大きく運搬
が困難であるため、例えば山間に定着される橋には不向
きであり、大形波形鋼板が用いられることが提案されて
いる。
【0014】すなわち、この橋3は、コンクリート上床
版7とコンクリート下床版9が左右の側壁5で接続され
た箱状横断面を有する。各床版7、9には長手方向内部
に内ケーブル11が補強のために設けられる。箱状の内
部は、長手方向の各所で橋桁13によって分割され、こ
の橋桁13を結ぶ外ケーブル15は箱状の内部を通る。
【0015】(大形波形鋼板)このような橋3の側壁5
を構成する大形波形鋼板1が工場から出荷される際の状
態を図3に示す。
【0016】すなわち、大形の波形17が2〜6ピッチ
(図は2ピッチ)形成された大形波形鋼板1に対し、波
の方向に向かう鉄筋19が複数本溶接される。鉄筋19
は、コンクリート製の床版7、9に対するくいつきを良
くするためのものである。図においては、各波の頂部に
渡すように溶接される鉄筋19と波の底部に渡すように
溶接される鉄筋が、波の方向に向かって配置され、波の
方向と直角方向の両端部に対で取り付けられている。ま
た、波の方向の両端には、他の大形波形鋼板と連結され
するためのボルトが通されるボルト孔21が複数形成さ
れている。
【0017】このような出荷状態の大形波形鋼板1は、
場合によっては複数の大形波形鋼板が溶接されたもので
ある。また、出荷に際しては所定の表面仕上げが行われ
所定の塗装が施される。
【0018】図4に、そのような表面仕上げ、塗装、溶
接などが施される前の大形波形鋼板1の基本形状の一例
が示される。また、寸法の一例としては波形17のピッ
チPは1200mm、波の深さBは200mm、波の頂
部、底部、及び傾斜部の寸法Lはそれぞれ330mmで
ある。また、板厚tは9mmである。大形波形鋼板1全
体の長さWと幅Hも、大形波形鋼板が橋のどの部分に用
いられるかによって異なる。ただし、長さWは前記寸法
を有する波形17が少なくとも2ピッチ形成されうる長
さになる。
【0019】(プレス機)次に、図5において、平な鋼
板を大形波形鋼板1にプレス加工するためのプレス機2
3の正面を示す。このプレス機23は定格2500トン
の力でプレスを行うものであり、作業床25に設けられ
た下型ホルダー27に固定された下型29に対し、昇降
する上型ホルダー31に固定された上型33が嵌合し、
鋼板に対し1ピッチ分の波形17を形成(図4参照)す
る。
【0020】(上型および下型)図1において、下型2
9と上型33が嵌合した状態における縦断面図(搬送方
向すなわち大形波形の波の方向に切断した断面図)を示
す。また、図10において、横断面図を示す。
【0021】上型33は波の方向(搬送方向)において
2つに分割されており、このうち搬送方向奥側(図1中
右側)の分割上型33Aは、上型ホルダー31に対しガ
ススプリング35を介して取り付けられている。すなわ
ち、上型ホルダー31に埋設された複数本のガススプリ
ング35から突出する伸縮ロッド37の先端に分割上型
33Aが支えられている。
【0022】また、上型ホルダー31に埋設された支持
ピン39が、分割上型33Aのピン孔41に摺動可能に
収納されている。支持ピン39の先端に形成されている
ピンヘッド43が、ピン孔41の上端の縮径された部分
に係止する構造となっており、これにより分割上型33
Aは支持ピン39とピン孔41の摺動する範囲において
上下方向に突出後退可能であり、かつ下方への脱落が防
止される構造となっている。
【0023】ガススプリング35の本数およびガス圧力
は、分割上型33Aを介して大形波形鋼板1に伝えられ
る力(パッド圧力)がプレス曲げ加工力の10%〜20
%、例えば100トン〜300トンの範囲となるように
調整されている。
【0024】この構造により、プレス加工される大形波
形鋼板1のうち、既に形成されている搬送方向奥側の波
形の部分は、プレス加工の際に、ガススプリング35に
より下方に突出された分割上型33Aによって予め押さ
え込まれパッド機能が果たされる。更に上型ホルダー3
1が下降することで、搬送方向手前側の分割上型33B
によって次の波形の曲げ加工が行われることとなる。こ
れにより、既に曲げ加工されている奥側の波形の部分の
材料が手前側に流れ戻されてしまうことを防止できる。
【0025】発明者の研究によれば、鋼板の板厚が8〜
16mmで、波形のピッチは900〜1800mm、波
形の深さは150〜300mm、波形の頂部、底部、及
び傾斜部の寸法はそれぞれ250〜500mmである場
合においては、2500トンのプレス機での曲げ加工力
の10%〜20%、具体的には、100トン〜300ト
ンの範囲でパッド圧力を設定すれば、材料の戻りが防止
でき、且つ、この範囲よりも低いパッド圧力では材料の
戻りが防止できない場合が発生することが判明した。
【0026】また、この範囲よりも高いパッド圧力で
は、プレス曲げ加工のための力が十分には残されず、曲
げ加工そのものがうまく行かない可能性が生じる。すな
わち、この範囲では、プレス機の力を無駄にせずにパッ
ド機能を発揮することができることが分かった。
【0027】(搬送装置)次に、図6、7、8、または
9において、前記のプレス機23へ鋼板を搬送する搬送
装置について説明する。
【0028】下型29(図7)に対し上型33が昇降し
てスプレス動作を行うプレス動作エリアを、水平面内に
おいて囲むように四角形の枠状のフレーム45(図8お
よび図9)が配置される。このフレーム45は、プレス
動作エリアよりも搬送方向奥側(図7中右側)へ広く迫
り出している。この迫り出した部分へ、後述する台車4
7が移動することでプレス動作エリアの外へ移動できる
ことになる。
【0029】フレーム45の周囲4か所に設けられる脚
部は、それぞれが同期して動作できるシンクロシリンダ
49からなり、これら4つのシンクロシリンダ49は4
つのヘリカルギアモータ51(図8および図9)により
作動され、フレームを上下動する上下動手段を構成す
る。
【0030】四角形のフレームの搬送方向に向かって左
右に平行に設けれる2辺の上には、レール53が設けら
れ、各レール53に複数の車輪55を乗せて搬送方向
(図7中の右方向)に往復移動できる台車47が配置さ
れる。
【0031】台車47の左右の端において、搬送方向後
端にはチェーン57が固定され、このチェーン57はレ
ール53の上方に平行に配置され、レール53の後端部
に設けられたチェーンスプロケット59に巻き回された
後にレール53の下側に配置され、レール53の搬送方
向先端に設けられる駆動チェーンスプロケット61に巻
き回され、再びレール53の上方を通って台車47の前
端に固定される。前記駆動チェーンスプロケット61は
ヘリカルベベルギアモータ63によって駆動される。
【0032】このようにして、ヘリカルベベルギアモー
タ63の駆動力はチェーン57を介して台車47を引っ
張り、駆動の回転方向が変わることで台車47は往復移
動し、プレス動作エリアの中及び外へ移動することがで
きる。この台車47の下面には、4か所に電気マグネッ
ト65が設けられ、鋼板の平面部、又は形成された波形
の頂部を吸着する。
【0033】フレーム45の搬入側(図7の左側)には
搬入コンベアで67あるローラコンベアが接続されてい
る。ローラコンベアの中央の(図中右側の)一部のロー
ラ群68(図8)は、昇降装置69(図7)であるシリ
ンダにより通常の位置から所定の高さ(フレーム45の
上昇高さと同じ)だけ上昇動作できるようになってい
る。
【0034】フレーム45の搬出側(図7の右側)に
は、搬出コンベア71であるベルトコンベアが設けられ
ている。このベルトコンベアは、4本のリング状のベル
ト73(図9)がそれぞれ、コンベアフレーム75の後
端に設けられたベルトプーリ77及び前端に設けられた
駆動ベルトプーリ79に巻き回されている。各ベルト7
3は等間隔に配置される。駆動ベルトプーリ79はヘリ
カルベベルギアモータ81によって回転駆動される。
【0035】(動作)以下、この実施形態の動作につい
て説明する。鋼板(図示せず)は搬入コンベア67の上
に乗せられ搬送方向(図7中の右方向)へ移動される。
搬入コンベア67の上面と下型29の上面は同一平面内
に位置しており、このため更に移動が続き波形の1ピッ
チ分が搬送されると、鋼板は下型29の上にセットされ
る。このセットは、下型29のうち搬送方向手前側の波
形の部分に対して、行われる。このセットされた状態
で、台車47はプレス動作エリアの外へ(図7中右端
へ)移動する。
【0036】そして、上型33が下降し、一番最初のプ
レス動作を行う。このとき、既に加工された波形は存在
せず、その波形からの材料の戻りの問題は発生しない。
【0037】その後に、台車47はプレス動作エリアの
中に戻り、シンクロシリンダ49の働きでフレーム45
が下降し、台車47の電気マグネット65が鋼板を吸着
し、フレーム45が上昇し、台車47が搬送方向(図7
中右方向)に移動することで、鋼板の搬出を行う。
【0038】更に、搬出コンベア71に対しフレーム4
5が下降し、台車47の電気マグネット65が吸着を解
除し、鋼板に既に形成された波形の部分が、下型29の
うち搬送方向奥側の波形の部分に対して、セットされ
る。同時に、鋼板の次の波形が形成されるべき部分が下
型29の手前側の波形の部分へセットされる。このよう
にして、また波形の1ピッチ分が搬送される。
【0039】そして、上型33が下降し、二番目のプレ
ス動作を行う。このとき、既に形成されている搬送方向
奥側の波形の部分は、プレス加工の際に、ガススプリン
グ35により下方に突出された分割上型33Aによって
予め抑え込まれパッド機能が発揮された状態で、更に上
型ホルダー31が下降し曲げ加工が行われることとなる
ので、既に形成されていた奥側の波形の部分の材料が手
前側に流れ戻されてしまうことを防止できる。
【0040】その後に、台車47はプレス動作エリアの
中に戻り、シンクロシリンダ49の働きでフレーム45
が下降し、台車47の電気マグネット65が加工された
波形の頂部を吸着し、フレーム45が上昇し、台車47
が搬送方向(図7中右方向)に移動することで、大形波
形鋼板となった鋼板の搬出を行う。更に、搬出コンベア
71に対しフレーム45が下降し、台車47の電気マグ
ネット65が吸着を解除し、搬出コンベア71へ渡す。
【0041】以上の工程で、フレーム45の上昇量は、
鋼板がプレス加工された波形17の上下の深さB(図
4)の寸法、あるいは電気マグネット65が設けられた
台車47の上下寸法に相当する量で良い。従って、前記
上昇が可能なように設定されるプレス動作エリアの上下
寸法は小さくて済み、よって上型33の上方への後退は
小さくて良い。このため、プレス機23の必要な油圧容
量は小さくて済み、プレス機23の小型化が可能とな
る。
【0042】また、以上の工程で、電気マグネット65
が鋼板を吸着し搬出を行う際に、搬入コンベア67の一
部のローラ群68は昇降装置69により上昇動作し、未
だ搬入コンベア67の上にある鋼板の後端下面を抑え
る。
【0043】鋼板の重量が大きいと、鋼板は自重によっ
て傾斜するので、この傾斜により電気マグネット65の
吸引力がうまく働かなくなったり、傾斜により鋼板の後
端が急な角度で搬入コンベアに接触し抵抗が大きくな
り、鋼板の円滑な搬送が困難になってしまう恐れがあ
る。しかしながら、上昇動作したローラ群68により鋼
板が支えられることで、円滑な搬送が維持される。
【0044】(他の実施形態) (1)以上の実施形態においては、パッド機能を発揮す
るための分割上型33Aを突出した状態に支えるのはガ
ススプリングであるが、他の実施形態ではガススプリン
グに限らず、伸縮動作して上型ホルダー31からの力を
分割上型33Aに伝えることができる他の手段を採用す
ることができる。
【0045】(2)以上の実施形態においては、鋼板は
一番最初には搬入コンベア67の上を移動することで下
型29へのセットが行われるものであったが、他の実施
形態においては、このセットを台車47の電気マグネッ
ト65による吸着で行うことも可能である。
【0046】すなわち、この場合には、枠状のフレーム
45を搬送方向手前側(図7中左側)へも迫り出させ、
台車47はプレス動作エリアの図中右外のみならず左外
へも移動できるようにする。そして、左外へ移動した台
車47は、フレーム45が下降することで電気マグネッ
ト65により鋼板を吸引し受け取る。次にフレーム45
が上昇し、このフレーム45の上を台車47が搬送方向
に移動することで、鋼板の搬入を行う。
【0047】そして、プレス動作エリアの中において下
降したフレーム45上の台車47の電気マグネット65
が鋼板の吸着を解除し、鋼板を下型29の上にセットす
る。セットの後にフレーム45は上昇し、台車47がプ
レス動作エリアの右外へ移動する。
【0048】そして、上型33が下降しプレス動作を行
う。その後に、台車47はプレス動作エリアの中に戻
り、再びフレーム45は下降し、台車47の電気マグネ
ット65が吸引を行い、フレーム45が上昇し、台車4
7が搬送方向に移動することで、鋼板の搬出を行う。更
に、搬出コンベア71に対しフレーム45が下降し、台
車47の電気マグネット65が吸着を解除し、鋼板を渡
す。このようにして、一番最初の鋼板の下型29へのセ
ットをも台車47の電気マグネット65の吸着によって
行うことが可能となる。
【0049】(3)また、以上の実施形態においては、
搬入コンベア67であるローラコンベアの一部を構成す
るローラ群68(図8)のみが昇降装置69(図7
(A))によって昇降動作するものとしたが、他の実施
形態においてはローラコンベアの全体を上昇動作させる
ものであっても良い。
【0050】(4)また、以上の実施形態においては搬
出コンベア71はベルトコンベアであったが、他の実施
形態においては搬出コンベア71も搬入コンベア67と
同様にローラコンベアであるとすることが可能である。
この場合において、搬出コンベアであるローラコンベア
の全体又は中央の一部を構成するローラ群を上昇動作さ
せることが可能である。
【0051】(5)また、以上の実施形態においては台
車47に設けられる電気マグネット65は4個であった
が、他の実施形態においては電気マグネットの個数は何
個でも構わない。
【0052】(6)また、以上の実施形態においてはプ
レス動作は上型33が下降して行うものであったが、他
の実施形態においては逆に下型29が昇降して行うもの
であっても構わない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、第一、第二、第
三、または第四の発明によれば、押さえ込みのためのパ
ッド圧力はプレス曲げ加工力の10%〜20%とするこ
とで、プレス機の力を無駄にせずにパッド機能を発揮す
ることができ、材料の戻りを防止することができる。
【0054】第三の発明では、更に、搬送装置を構成す
るフレームの上昇量は、鋼板がプレス加工された波形の
上下寸法、あるいは電気マグネットが設けられた台車の
上下寸法に相当する量で良い。従って、前記上昇が可能
なように設定されるプレス動作エリアの上下寸法は小さ
くて済み、よって上型の上方への後退は小さくて良い。
このため、プレス機の必要な油圧容量は小さくて済み、
プレス機の小型化が可能となる。
【0055】第四の発明では、更に、搬入コンベアまた
は搬出コンベアであるローラーコンベアの全体または中
央の一部を構成するローラー群を、昇降装置によって上
昇動作させることで、搬送される鋼板の後端下面を支
え、鋼板が傾斜してしまうのを防止でき、よって円滑な
搬送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に用いられるプレス機の
下型と上型が嵌合した状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の型によって大形波形に曲げ加工された大
形波形鋼板を用いた橋の側壁を示す全体図である。
【図3】図2の大形波形鋼板の出荷時の形状を示す斜視
図である。
【図4】図3の大形波形鋼板が曲げ加工された状態の寸
法を示すものであり(A)は側面図、(B)は平面図で
ある。
【図5】図1の型を備えたプレス機の全体正面図であ
る。
【図6】図5のプレス機が有する搬送装置の正面図であ
る。
【図7】図6の搬送装置を示す側面図であり、(A)は
搬送方向手前側半分の図、(B)は搬送方向奥側半分の
図である。
【図8】図7(A)の平面図である。
【図9】図7(B)の平面図である。
【図10】図1のX−X横断面図である。
【符号の説明】
27 下型ホルダー 29 下型 31 上型ホルダー 33 上型 45 フレーム 47 台車 49 上下動手段(シンクロシリンダ) 55 車輪 57 チェーン 59 チェーンスプロケット 61 駆動チェーンスプロケット 63、81 ヘリカルベベルギアモータ 65 電気マグネット 67 搬入コンベア 71 搬出コンベア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を曲げ加工し複数の大形の波形を有
    する大形波形鋼板を成形し、鋼板の板厚は8〜16mm
    で、波形のピッチは900〜1800mm、波形の深さ
    は150〜300mm、波形の頂部、底部、及び傾斜部
    の寸法はそれぞれ250〜500mm程度である場合の
    前記成形方法において、 大形の波形を2ピッチ有する上型と下型を有するプレス
    機を用い、このプレス機へ鋼板を1ピッチずつ搬送する
    工程と、搬送方向奥側の1ピッチ分の上型および下型が
    既に加工された波形を予め押さえ込むパッド工程と、前
    記押さえ込みが行われた状態で搬送方向手前側の1ピッ
    チ分の上型および下型が新たにプレス曲げ加工を行う工
    程と、を有し、押さえ込みのためのパッド圧力はプレス
    曲げ加工力の10%〜20%とすることを特徴とする大
    形波形鋼板の成形方法。
  2. 【請求項2】 鋼板を曲げ加工し複数の大形の波形を有
    する大形波形鋼板を成形し、鋼板の板厚は8〜16mm
    で、波形のピッチは900〜1800mm、波形の深さ
    は150〜300mm、波形の頂部、底部、及び傾斜部
    の寸法はそれぞれ250〜500mm程度である場合の
    前記成形装置において、 大形の波形を2ピッチ有する上型と下型を有するプレス
    機と、このプレス機へ鋼板を1ピッチずつ搬送する搬送
    装置と、搬送方向奥側の1ピッチ分の上型で既に加工さ
    れた波形を予め押さえ込むパッド機能を持たせるために
    該1ピッチ分の上型を支えて突設させる複数本のガスス
    プリングと、を有し、押さえ込みのためのパッド圧力が
    プレス曲げ加工力の10%〜20%となるようにガスス
    プリングの本数および、またはガス圧力を調節したこと
    を特徴とする大形波形鋼板の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送装置は、鋼板をプレス加工する
    プレス機の下型と上型を水平面内において囲む枠状のフ
    レームと、このフレームを上下動させる上下動手段と、
    フレーム上を搬送方向に往復移動し下型及び上型のプレ
    ス動作エリアの中及び外へ自在に移動できる台車と、こ
    の台車に設けられ前記鋼板を吸着する電気マグネット
    と、前記フレームの搬入側に接続された搬入コンベア
    と、前記フレームの搬出側に接続された搬出コンベア
    と、を備えたことを特徴とする請求項2記載の大形波形
    鋼板の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記搬入コンベアまたは前記搬出コンベ
    アは、ローラーコンベアであり、このローラーコンベア
    の全体または一部を構成するローラー群を上昇動作させ
    る昇降装置を有する請求項3記載の大形波形鋼板の成形
    装置。
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