JPH11281474A - 光センサーおよび情報記録素子 - Google Patents

光センサーおよび情報記録素子

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JPH11281474A
JPH11281474A JP10085956A JP8595698A JPH11281474A JP H11281474 A JPH11281474 A JP H11281474A JP 10085956 A JP10085956 A JP 10085956A JP 8595698 A JP8595698 A JP 8595698A JP H11281474 A JPH11281474 A JP H11281474A
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optical sensor
charge
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Application number
JP10085956A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kashiwabara
充宏 柏原
Daigo Aoki
大吾 青木
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンクロマティックな画像が得られる光セン
サーおよび情報記録素子を提供する。 【解決手段】 電極間に光導電層と電界または電荷によ
り情報記録が可能な情報記録層を有し、光導電層に情報
露光すると同時に両電極間に電圧印加することにより情
報記録を行なう情報記録システムに使用する光センサー
として、光導電層にフラーレンを含むものを用いるとと
もに、情報記録層が液晶−高分子複合体からなりメモリ
ー性を有する情報記録素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報を電気情報
に変換することができる光センサーに関し、光情報の検
出、静電潜像の形成、および、画像情報の取り込みが可
能な光センサーに関する。また、本発明は、光導電層と
情報記録層を配した情報記録素子を用いて、光導電層に
情報露光し、電圧印加することで情報記録層に情報記録
する方法において、情報記録媒体に高感度な情報記録を
する素子に関する。
【0002】
【従来の技術】前面に電極層が設けられた光導電層から
なる光センサーと、該光センサーに対向し、後面に電極
層が設けられた電荷保持層からなる情報記録媒体とを光
軸上に配置し、両電極間に電圧を印加しつつ露光し、入
射光学情報に応じて電荷保持層に静電電荷を記録させ、
その静電電荷をトナー現像するか、または電位読み取り
により再生する方法は、例えば特開平1−290366
号公報、特開平1−289975号公報に記載されてい
る。また、上記方法における電荷保持層を熱可塑性樹脂
層とし、静電電荷を熱可塑性樹脂層表面に記録した後加
熱し、熱可塑性樹脂層表面にフロスト像を形成すること
により記録された静電電荷を可視化する方法が、例えば
特開平3−192288号公報に記載されている。
【0003】さらに、情報記録層を液晶−高分子複合体
層とし、液晶−高分子複合体層を電極上に形成した情報
記録媒体と、電極層上に光導電層が形成された光センサ
ーとを対向配置するか、電極上に光導電層、誘電体中間
層、液晶−高分子複合体層および上部電極層を順次積層
した情報記録素子を用いて情報記録するものが知られて
いる(例えば特願平2−186023号公報、特願平3
−10847号公報)。この方法による情報記録は、光
導電層に情報露光し、両電極間に電圧印加すると、露光
強度に応じて光導電層の導電性が変化し、液晶−高分子
複合体層に印加される電界が変化して液晶の配向状態が
変化する。その後、電圧の印加を停止し電界を取り除い
た後もその状態が維持され露光情報の記録が行なわれる
ものである。記録された露光情報の再生は、情報記録媒
体に再生光を照射し、その透過光を光電変換装置で読み
取って電気信号に変換することにより行なわれる。
【0004】従来の情報記録素子におけるR、G、B3
色によるフルカラー画像の記録においては、一般にはグ
リーンの感度が大きく、レッドの感度が小さい。そこ
で、各色が均等に形成されるようにグリーン、あるいは
ブルーの記録部に、NDフィルターを挿入することが必
要であった。これらの方法で情報記録する場合、より良
好なフルカラー画像を再現するために、パンクロマティ
ックな情報記録が可能な光導電層が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、情報記録層
への情報形成に使用される光センサーおよび情報記録素
子であって、情報形成能に優れ、パンクロマティックな
情報記録が可能な光センサーおよび情報記録素子の提供
を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電極間に光セ
ンサーの光導電層と電界または電荷により情報記録が可
能な情報記録層を有し、光導電層に情報露光すると同時
に両電極間に電圧印加することにより情報記録を行なう
情報記録装置に使用する光センサーにおいて、光センサ
ーの光導電層にはフラーレンを含む光センサーである。
光センサーへの光照射につれて、情報記録層に付与され
る電界強度または電荷量が増幅され、また光照射を終了
した後でも電圧を印加し続けるとその導電性を持続し、
引き続き電界強度または電荷量を情報記録媒体に付与し
続ける作用を有する前記の光センサーである。電極間に
光導電層と電界または電荷により情報記録が可能な情報
記録層を有し、光導電層に情報露光すると同時に両電極
間に電圧印加することにより情報記録を行なう情報記録
素子において、光センサーとして前記の光センサーを使
用した情報記録素子である。電極層と光導電層の間に電
荷注入制御層を有する前記の情報記録素子である。電荷
注入制御層が絶縁性無機物、樹脂、電子受容性物質、電
子供与性物質の少なくとも1種を含有する前記の情報記
録素子である。光導電層と情報記録層の間に誘電体中間
層を有する前記の情報記録素子である。 情報記録層が
液晶−高分子複合体からなり、メモリー性を有する前記
の情報記録素子である。少なくとも一方の電極が複数の
画素にパターン化または分割されている前記の情報記録
素子である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、電極間に光導電層と電
界または電荷により情報記録が可能な情報記録層を有
し、光導電層に情報露光すると同時に両電極間に電圧印
加することにより情報記録を行なう情報記録装置に使用
する光センサーの光導電層に、フラーレンを含有する光
センサーを用いたものである。
【0008】本発明において用いられるフラーレンは、
基本骨格が炭素原子のみで構成され、5員環、6員環等
で構成された立体構造を有するクラスターであり、サッ
カーボール型をしたフラーレンC60によって代表される
が、C60以外にも、C70、C76、C78、C82、C84、C
720、C960、更に円筒状に長く延びたバッキーチューブ
やナノチューブとよばれるC500、C540、バッキーチュ
ーブが同心円状に形成されたバッキーオニオンが挙げら
れる。また、カーボンクラスター内部に金属原子をはじ
めとした他の物質をドープしたフラーレンも挙げること
ができる。また、これらフラーレンを共有結合、ファン
デルワース力結合などによりにより様々な置換基で化学
修飾したり、あるいはポリマー化したものも挙げること
ができる。
【0009】とくに、本発明の目的には、電荷発生効率
がすぐれ、可視域にパンクロマティックな感度特性を示
すものが本発明の光センサーの光導電層に用いる電荷発
生性物質として適しており、とくに、C70が好ましく用
いられる。また、特定の波長域に感度が必要な用途には
それに合わせたフラーレン類を選択することができる。
【0010】また、電荷発生性物質として知られている
物質をフラーレンとともに併用することができる。具体
的には、ピリリウム系染料、チアピリリウム系染料、ア
ズレニウム系染料、シアニン系染料等のカチオン系染料
スクアリリウム塩系染料、フタロシアニン系顔料、ベリ
レン系顔料、ベリレンテトラカルボン酸誘導体系顔料、
ピラントロン系顔料等の多環キノン系顔料、インジゴ系
顔料、キナクリドン系顔料、ピロール系顔料、ピロロピ
ロール系顔料、アゾ系顔料等の顔料等が挙げられ、単独
もしくは複数のものをフラーレン類と組み合わせて使用
することができる。
【0011】フラーレンを含めた電荷発生性物質のう
ち、蒸着法によって成膜可能なものは樹脂を用いず単独
で成膜可能である。蒸着膜の膜厚は1〜1000nm、
好ましくは50〜500nmがよい。
【0012】塗布によって電荷発生層を形成する場合、
電荷発生層は電荷発生性物質を単独、あるいは電荷発生
性物質と樹脂から構成される。樹脂としては、例えばシ
リコーン樹脂、ボリカーボネート樹脂、ビニルホルマー
ル樹脂、ビニルアセタール樹脂、ビニルブチラール樹
脂、スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和または不飽和ポ
リエステル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等
が挙げられ、それぞれの樹脂を単独または複数のものを
組み合わせて使用することができる。
【0013】これら電荷発生性物質と樹脂の混合比は、
電荷発生性物質1重量部に対して樹脂を0.1〜10重
量部、好ましくは0.2〜1重量部の割合で使用するこ
とが望ましい。電荷発生層がある場合、電荷発生層の膜
厚は蒸着膜厚または塗膜の乾燥膜厚として0.01〜2
μmであり、好ましくは0.05〜0.5μmとすると
よく、このような膜厚とすることによって良好な感度と
応答速度が得られる。光センサーの光導電層には、電荷
発生性物質と電荷輸送性物質が含まれているか、あるい
は電荷発生性物質を含有した電荷発生層と、電荷輸送性
物質を含有した電荷輸送層とを積層したものであっても
良い。
【0014】電荷輸送層は電荷輸送性物質と樹脂とから
なる。電荷輸送性物質は電荷発生性物質から発生した電
荷の輸送特性のよい物質であり、例えばオキサジアゾー
ル系、オキサゾール系、トリアゾール系、チアゾール
系、トリフェニルメタン系、スチリル系、ピラゾリン
系、ヒドラゾン系、芳香族アミン系、カルバゾール系、
ポリビニルカルバゾール系、スチルベン系、エナミン
系、アジン系、トリフェニルアミン系、ブタジェン系、
多環芳香族化合物系、スチルベン二重体、ビフェニル
系、ナフタレン系液晶等が挙げられる。樹脂としては前
記した電荷発生層における樹脂と同様のもの、さらにポ
リアリレート樹脂、フェノキシ樹脂が使用できるが、好
ましくはスチレン樹脂、スチレンーブタジエン共重合体
樹脂、ポリカーボネート樹脂がよい。樹脂は電荷輸送性
物質1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは
0.1〜1重量部の割合で使用することが望ましい。電
荷輸送層は乾燥後膜厚として1〜50μmであり、好ま
しくは3〜20μmとすると良く、このような膜厚とす
ることによって良好な感度と画質が得られる。また、先
に示した電荷輸送性物質で蒸着法によって成膜可能なも
のは、樹脂を用いず単独で成膜することもできる。ま
た、セル内に光導電層を形成することもできる。
【0015】以下に、本発明を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の光センサーの一実施例を説明する図
である。光センサー1はガラス等の基材2上にITO等
の透明電極膜等からなる電極層3を形成した後に、電荷
発生性物質を蒸着、あるいは塗布等により成膜し電荷発
生層4とし、電荷輸送層5を積層した2層からなる光導
電層を形成したものである。電荷発生層4はフラーレン
を含有しており、照射された光によって電荷発生層が電
荷を生成し、電荷輸送層が発生した電荷を輸送するもの
である。
【0016】図2は本発明の他の光センサーの実施例を
説明する図である。光センサー1はガラス等の基材2上
にITO等の透明電極膜等からなる電極層3を形成した
後に、電荷発生性物質を溶解または分散させた電荷輸送
性物質を塗布等により成膜し電荷発生性物質を含む電荷
輸送層5aを形成したものである。電荷発生性物質を含
む電荷輸送層5aは電荷発生性物質としてフラーレンを
含有している。照射された光によって、電荷輸送層内に
共存している電荷発生性物質が電荷を生成し、電荷輸送
性物質が電荷を輸送する。
【0017】図3は本発明の他の光センサーの実施例を
説明する図である。光センサー1はガラス等の基材2上
にITO等の透明電極膜等からなる電極層3を形成した
後に、電荷注入制御層6を蒸着、または塗布等により成
膜し、その上部に、電荷発生性物質を蒸着、または塗布
等により成膜し電荷発生層4とし、電荷輸送層5を積層
した3層からなる光導電層を形成したものである。電荷
発生層4はフラーレンを含有している。照射された光に
よって電荷発生層が電荷を生成し、電荷輸送層が電荷を
輸送する点は、図1に示した光センサーと同様である
が、電荷注入制御層6により、電極からの注入電流の増
幅効果がある。
【0018】図4は本発明の他の光センサーの実施例を
説明する図である。光センサー1はガラス等の基材2上
にITO等の透明電極膜等からなる電極層3を形成した
後に、電荷注入制御層6を蒸着、または塗布等により成
膜し、上部に、電荷発生性物質を溶解または分散させた
電荷輸送性物質を塗布等により成膜し電荷発生性物質を
含む電荷輸送層5aを積層した2層からなる光導電層を
形成したものである。電荷発生性物質を含む電荷輸送層
5aは電荷発生性物質としてフラーレンを含有してお
り、照射された光に対して電荷輸送層内に共存している
電荷発生性物質が電荷を生成し、電荷輸送材料が電荷輸
送する。また、電荷注入制御層により、電極からの注入
電流の増幅効果がある。
【0019】次に、本発明の情報記録素子について説明
する。本発明の光センサーを用い、情報記録層を液晶−
高分子複合体層とし、液晶−高分子複合体層を電極上に
形成した情報記録媒体と、電極層上に光導電層が形成さ
れた光センサーとを対向配置するか、電極上に光導電
層、誘電体中間層、液晶−高分子複合体層および上部電
極層を順次積層した情報記録素子を用いて情報記録する
ものである。この情報記録方法は、光導電層を光情報に
よって露光し、両電極間に電圧印加すると、露光強度に
応じて光導電層の導電性が変化し、液晶−高分子複合体
層に印加される電界が変化して液晶の配向状態が変化す
る。電圧印加を停止し、電界を取り除いた後もその状態
が維持され露光情報の記録が行なわれるものである。記
録された露光情報の再生は、情報記録媒体に再生光を照
射し、その透過光を光電変換装置で読み取って電気信号
に変換することにより行なわれる。
【0020】図5は、本発明の情報記録素子の一実施例
を説明する図である。情報記録素子11、はガラス等の
基材2上にITO等の透明電極膜等からなる電極層3を
形成した後に、電荷発生性物質を蒸着、あるいは塗布等
により成膜し電荷発生層4とし、電荷輸送層5を積層し
た2層からなる光導電層を形成して光センサーとした。
この光センサーの上部に誘電体中間層9を介して液晶−
高分子複合体層8を形成し、さらにその上部に上部電極
層7を形成して情報記録素子11を作製した。誘電体中
間層9は、光導電層と情報記録層の相互作用による情報
記録層の液晶の溶出や、情報記録層形成用の溶剤により
光導電層形成材料が溶出することによる画像むら、劣化
を防止し、また、光センサーと情報記録媒体の一体化を
可能とするものである。
【0021】誘電体中間層9はその形成にあたって、光
導電層形成材料、情報記録層形成材料のいずれに対して
も溶解性を有しないことが必要であり、また、導電性を
有しないことが必要である。導電性を有する場合には、
空間電荷の拡散が生じ、解像度の劣化が生じることから
絶縁性が要求される。また、誘電体層は液晶層に印加さ
れる分配電圧を低下させたり、あるいは解像性を悪化さ
せるので、膜厚は薄い方が好ましく、2μm以下とする
と良いが、逆に薄くすることにより、経時的な相互作用
による画像ノイズの発生ばかりでなく、積層塗布する際
にピンホール等の欠陥による浸透の間題が生じる。ピン
ホール等の欠陥による浸透性は積層塗布する材料の固形
分比率、溶媒の種類、粘度により異なるので、積層塗布
されるものの膜厚は適宜設定されるが、少なくとも10
μm以下の膜厚とすると良く、好ましくは0.1〜3μ
mとするとよい。さらに、各層に印加される電圧分配を
考慮した場合、薄膜化と共に誘電率の高い材料が好まし
い。
【0022】誘電体中間層を形成する材料としては、無
機材料ではSiO2、TiO2、CeO2、Al23、G
eO2、Si34、AlN、TiN、MgF2、ZnS、
二酸化ケイ素と二酸化チタンの組合せ、硫化亜鉛とフッ
化マグネシウムの組み合わせ、酸化アルミニウムとゲル
マニウムの組み合わせたもの等を使用し、蒸着法、スパ
ッタリング法、CVD法等により積層して形成すると良
い。また、有機溶媒に対して相溶性の少ない水溶性樹
脂、例えばポリビニルアルコール、水系ポリウレタン、
水ガラス等の水溶液を使用し、スピンコート法、プレー
ドコート法、ロールコート法等により積層してもよい。
さらに、塗布可能なフッ素樹脂を使用しても良く、この
場合にはフッ素系溶媒等に溶解し、スピンコート法によ
り塗布するか、 またはブレードコート法、ロールコー
ト法、ビードコート法、スライドコート法等により積層
してもよい。塗布可能なフッ素樹脂としては、例えば特
開平4−24722号公報等に開示されたフッ素樹脂、
さらに真空系で膜形成されるポリパラキシリレン等の有
機材料を好ましく利用することができる。
【0023】図6は、本発明の他の情報記録素子の実施
例を説明する図である。情報記録素子11は、ガラス等
の基材2上にITO等の透明電極膜等からなる電極層3
を形成した後に、電荷発生性物質を蒸着、あるいは塗布
等により成膜し電荷発生層4を形成し、その上層に電荷
輸送層5を積層した2層からなる光導電層を形成し光セ
ンサーとしたものである。この光センサーと、ガラス等
の基材2a上にITO等の透明電極膜等からなる電極層
3aを形成した電極上に液晶−高分子複合体層8を形成
した液晶記録媒体とを、スペーサ19によって形成した
間隙10を介して対向配置して情報記録素子11とした
ものである。
【0024】スペーサー19としては、ポリエチレンテ
レフタレート等のポリエステル、ポリイミド、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアク
リロニトリル、ポリアミド、ポリプロピレン、酢酸セル
ロース、エチルセルロース、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂フィルム
を使用して形成するとよく、また、上記各樹脂溶液を塗
布、乾燥させて形成してもよい。また、アルミニウム、
セレン、テルル、金、白金等の金属材料または無機ある
いは有機化合物を形成してもよい。スペーサーの膜厚は
光センサーと情報記録媒体との空隙距離となり、情報記
録層に印加される電圧配分に影響を与えるので、少なく
とも100μm以下とするとよく、好ましくは3〜30
μmとするとよい。
【0025】本発明の情報記録素子において、基材2、
2aには、カード、フィルム、テープ、ディスク、チッ
プ等の形状を有し、光センサーの支持体としての機能を
果たすものである。光センサー自体が支持性を有する場
合には設ける必要がないが、光センサーを支持すること
ができる程度の強度を有していれば多くの材料を用いる
ことができる。具体的には、可撓性のあるプラスチック
フィルム、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリメタクリレート、ポリエステル、ポリカーボネ
ート等のプラスチックシート、カード等が使用される。
また、光センサーが透過光を利用する場合には、光セン
サーの電極には透明性を有する材料が用いられるが、反
射光を利用する場合には不透明な材料も用いることもで
きる。
【0026】同様に、電極3、3aも、使用形態に応じ
て透明性、不透明性を有する材料を用いることができ
る。電極の材料としては、106Ω・cm 以下の比抵抗
を安定して与える材料、例えば金、白金、亜鉛、チタ
ン、銅、鉄、錫、アルミニウム等の金属薄膜導電膜、酸
化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化タ
ングステン、酸化バナジウム等の金属酸化物導電膜、四
級アンモニウム塩含有物質等の有機導電膜等を単独ある
いは2種以上の複合材料として使用することができる。
なかでも、酸化物導電体が好ましく、特にインジウム錫
複合酸化物(ITO)が好ましい。電極は蒸着、スパッ
タリング、CVD、塗布、めっき、浸漬、電解重合、ゾ
ル−ゲル法等の方法により形成され、必要に応じて任意
のパターンに合わせて形成される。また、2種類以上の
材料を積層して使用することもできる。
【0027】電荷注入制御層6は電極からの注入電荷を
高める作用を有する層であり、例えば絶縁性無機物、樹
脂、電子受容性物質、電子供与性物質、電荷発生性物質
等を含む層が挙げられる。電荷注入制御層に使用可能な
絶縁性無機物としては、例えば二酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム等、また、As23、B2
3、Bi23、CdS、CaO、CeO2、Cr23
CoO、GeO2、HfO2、Fe23、La23 、M
gO、MnO2、Nd23 、Nb25、PbO、Sb2
3、SeO2、Ta25、WO3、V25、Y25、Y2
3、BaTiO3、Bi2TiO5、CaO−SrO、C
aO−Y23、Cr−SiO2、LiTaO3、PbTi
3、PbZrO3、ZrO2−Co、ZrO2−SiO2
等の無機酸化物、また、AlN、BN、NbN、Si3
4、TaN、TiN、VN、ZrN、SiC、Ti
C、WC、Al43等の無機化合物も使用しうるもので
ある。これら無機酸化物層は、グロー放電、蒸着、スパ
ッタリング等により電極面に積層されて形成される。
【0028】樹脂としては、例えばセルロースアセテー
ト系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、スチレン樹脂、ス
チレン−ブタジエン共重合体樹脂、アミノアルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、飽和または不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、
可溶性ポリイミド樹脂、可溶性ポリアミドイミド樹脂、
可溶性ポリエステルイミド樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、スチレ
ンマレイン酸エステル系共重合体、メタクリル樹脂、塩
化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、フッ素系樹脂、ポリシラン系樹脂等が挙げられ、そ
れぞれ樹脂を単独または複数のものを組み合わせて使用
することができる。
【0029】電子受容性物質としては、例えばニトロ置
換ベンゼン類、アミノ置換ベンゼン類、ハロゲン置換ベ
ンゼン類、シアノ置換ベンゼン類、置換ナフタレン類、
置換および無置換べンゾキノン類、置換および無置換ナ
フトキノン類、置換および無置換アントラキノン類、ジ
フェノキノン類、ニトロ置換フルオレノン類、クロラニ
ル類、ブロマニル類、置換キノジメタン類、テトラシア
ノエチレン、無水カルボン酸類、ニトロ置換無水カルボ
ン酸類、2級あるいは3級アミノ化合物等があげられ、
電子供与性物質としては、例えばヒドラゾン系、トリフ
ェニルアミン系、オキサジアゾール系、オキサゾール
系、トリアゾール系、チアゾール系、トリフェニルメタ
ン系、スチリル系、ピラゾリン系、ヒドラゾン系、芳香
族アミン系、カルバゾール系、ポリビニルカルバゾール
系、スチルベン系、エナミン系、アジン系、トリフェニ
ルアミン系、ブタジエン系、多環芳香族化合物系、スチ
ルベン二重体、ビフェニル系等が挙げられる。
【0030】電荷注入制御層に用いる電荷発生性物質に
は、電荷発生層に使用可能な電荷発生性物質として挙げ
たものが使用できる。また、電荷注入制御層6は図5、
6で示した電極3のすぐ上部に形成しても良い。電荷発
生層4、電荷輸送層5には、電子受容性物質、電子供与
性物質、増感色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
化剤等を添加してもよい。電子受容性物質、電子供与性
物質および増感色素には暗電流の調整、暗電流の安定
化、増感等の作用がある。
【0031】電子受容性物質、電子供与性物質として
は、電荷注入制御層に使用可能な電子受容性物質、電子
供与性物質として挙げたものが使用できる。増感色素と
してはトリフェニルメタン色素、ピリリウム塩色素、キ
サンテン色素、ロイコ色素等が挙げられる。酸化防止剤
としてはフェノール系酸化防止剤、、硫黄系酸化防止
剤、リン系酸化防止剤を、紫外線吸収剤としては、サリ
チル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸
収剤を、光安定化剤としては紫外線吸収剤、ヒンダート
アミン系光安定化剤等を挙げることができる。
【0032】電子受容性物質、電子供与性物質、増感色
素は、電荷発生性物質1重量部に対して0.001〜1
0重量部、好ましくは0.01〜1重量部の割合で添加
される。0.001重量部よりも少ないと作用を示さ
ず、10重量部よりも多い場合には感度、応答に悪影響
を与える。酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等に
ついては単独あるいは複数を組み合わせて、電荷発生性
物質または液晶性電荷輸送性物質1重量部に対して0.
001〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部の
割合で添加される。0.001重量部よりも少ないと作
用を示さず、10重量部よりも多い場合には感度、応答
に悪影響を与える。
【0033】情報記録層8が液晶−高分子複合体である
場合について説明する。液晶高分子複合体は液晶相中に
樹脂粒子が分散した構造を有しているが、液晶材料は、
スメクチック液晶、ネマチック液晶、コレステリック液
晶あるいはこれらの混合物を使用することができる。液
晶としては、この配向性を保持し、情報を永続的に保持
させる、いわゆるメモリー性の観点から、スメクチック
液晶を使用するのが好ましい。スメクチック液晶として
は、液晶性を呈する物質の末端基の炭素基が長いシアノ
ビフェニル系、シアノターフェニル系、フェニルエステ
ル系、更にフッ素系等のスメクチックA相を呈する液晶
物質、強誘電性液晶して用いられるスメクチックC相を
呈する液晶物質、あるいはスメクチックH、G、E、F
等を呈する液晶物質等が挙げられる。
【0034】樹脂粒子を形成する材料としては、例え
ば、紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、オリゴマー
の状態で液晶材料と相溶性を有するもの、あるいはモノ
マー、オリゴマーの状態で液晶材料と共通の溶媒に相溶
性を有するものを好ましく使用できる。このような紫外
線硬化型樹脂としては、例えばアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル等が挙げられる。その他、液晶材料
と共通の溶媒に相溶性を有する溶媒可溶性の熱硬化性樹
脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、およびこれらを主体とした
共重合体等、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を使用し
てもよい。
【0035】液晶材料と樹脂の使用割合は、液晶の含有
率が10重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜
80重量%となるように使用するとよく、10重量%未
満であると情報記録により液晶相が配向しても光透過性
が低く、また90重量%を超えると液晶のしみ出し等の
現象が生じ、画像むらが発生するので好ましくない。
【0036】情報記録層の膜厚は解像性に影響を与える
ので、乾燥後膜厚0.1μm〜10μm、好ましくは3
μm〜8μmとするとよく、高解像性を維持しつつ、動
作電圧も低くすることができる。膜厚が薄すぎると情報
記録部のコントラストが低く、また、厚すぎると動作電
圧が高くなるので好ましくない。本発明の情報記録方法
においては面状アナログ記録が可能であり、液晶レベル
での記録が得られるので、高解像度の記録となり、ま
た、露光パターンは液晶相の配向により可視像化されて
保持される。
【0037】図7は、本発明の情報記録素子による情報
記録装置を説明する図である。情報記録素子の電極3、
3aの間に電源36によって電圧を印加した状態で、光
センサー基材2側から露光すると、露光強度に応じて光
導電層の導電性が変化し、液晶−高分子複合体層8に印
加される電界が変化して液晶の配向状態が変化する。電
圧印加を停止し、電界を取り除いた後もその状態が維持
され露光情報の記録が行なわれるものである。
【0038】情報記録装置の形態としては、カメラによ
る方法、レーザーによる記録方法がある。カメラによる
方法としては、通常のカメラに使用されている写真フィ
ルムの代わりに情報記録媒体が使用され、記録部材とす
るもので、光学的なシャッタも使用し得るし、また、電
気的なシャッターも使用し得るものである。 例えば、
撮影用カメラのフィルムに変えてこの積層体を装着し、
光センサーと情報記録媒体における両電極間に300〜
700Vの直流電圧を0.04秒間印加すると同時に、
グレースケールを1/30秒間、光センサー側から投影
露光することにより、情報記録媒体の情報記録層にグレ
ースケールに応じた光透過部からなる記録部が形成さ
れ、情報記録を行うことができる。
【0039】また、プリズム、カラーフィルター等によ
り光情報をR、G、B光成分に分離し、平行光として取
り出しR、G、Bの各色用の3色の情報記録媒体で1コ
マを形成するか、または1個の情報記録媒体の異なる部
分にR、G、Bの各画像を記録して1コマとすることに
より、カラー撮影をすることもできる。また、レーザー
による記録方法としては、光源としてはアルゴンレーザ
ー(514、488nm)、ヘリウム−ネオンレーザー
(633nm)、半導体レーザー(780nm、810
nm等)が使用でき、画像信号、文字信号、コード信
号、線画信号に対応したレーザ露光をスキャンして行う
ものである。画像のようなアナログ的な記録は、レーザ
ーの光強度を変調して行い、文字、コード、線画のよう
なデジタル的な記録はレーザー光のON−OFF制御に
より行う。また画像において網点形成されるものには、
レーザー光にドットジェネレーターのON−OFF制御
によって形成するものである。
【0040】情報記録媒体に記録された露光情報は、情
報記録媒体を分離して、あるいはそのまま透過光により
情報を再生すると、情報記録部では液晶が電界方向に配
向するために、光は透過するのに対して、情報を記録し
ていない部位においては光は散乱し、情報記録部とのコ
ントラストがとれる。また、光反射層を介して反射光に
より読み取ってもよい。次いで、情報記良媒体における
記録情報を、情報出力装置により、情報記録媒体をCC
Dラインセンサーを有するイメージスキャナーによって
情報を読み取り、その情報を昇華転写ブリンター等を使
用して情報出力することによりグレースケールに応じた
良好な印刷物を得ることができる。
【0041】液晶の配向により記録された情報は、目視
による読み取りが可能な可視情報であるが、投影機によ
り拡大して読み取ることもでき、レーザー走査、あるい
はCCDを用いて高精度で情報を読み取ることができ
る。 なお、必要に応じてシュリーレン光学系を用いる
ことにより散乱光を防ぐことができる。以上の方法で
は、情報記録媒体として、情報露光による記録を液晶の
配向により可視化した状態とするものであるが、液晶と
樹脂との組み合わせを選ぶことにより一度配向し、可視
化した情報は消去せず、メモリー性を付与することがで
きる。また、等方相転移付近の高温に加熱すると、メモ
リー性を消去することができるので、再度の情報記録に
使用することができる。
【0042】本発明の光センサーを使用した情報記録シ
ステムにおける情報記録媒体としては、例えば特願平3
−7942号、特開平5−107775号、特開平5−
107778号、特開平5−107777号公報、特開
平4−70842号公報等に記載されている電荷保持層
を情報記録層とする静電情報記録媒体を使用してもよ
く、この場合には情報は情報記録媒体において静電像の
形態で蓄積されるので、その静電荷をトナー現像する
か、またはその静電荷を例えば特開平1−290368
号公報等に記載されるように電位読み取り装置により再
生することができる。 情報記録層にメモリー性がない
ネマチック液晶を使用すると、電圧印加終了とともに、
液晶分子の配向緩和が起こり、情報が消失する。したが
って、このような液晶を用いた場合、断続的に露光と電
圧印加を行なうことで、動画を表示させることもでき
る。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明をさ
らに詳細に説明する。以下の記載の「部」は「重量部」
を示し、%は重量%を示す。 実施例1 厚さ1.1mmのガラス基板上に、電子ビーム蒸着法に
よって面積抵抗80Ω/□、膜厚100nmのITO膜
を成膜して電極を形成した。電極をスクラバー洗浄機
(エンヤシステム製SSD−1)によって純水噴射10
秒間、洗剤を使用したスクラブ洗浄を20秒間、純水リ
ンス20秒間、スピン乾燥20秒の後に、IRベークU
Vドライ洗浄機(オーク製作所製)で120℃で4分間
乾燥後、1分間紫外線照射処理を行なった。この電極上
に電荷発生性物質として、フラーレンC70(ランカスタ
ー製)をタングステンボートに入れ、真空度1×10-5
Torr以下、基板温度室温の状態で45Vの直流電圧
印加して真空蒸着を行ない、0.1μmの電荷発生層の
蒸着膜を得た。この電荷発生層上に電荷輸送性物質とし
て、下記構造
【0044】
【化1】
【0045】を有するブタジエン誘導体(高砂香料製、
T−490)3重量部とポリカーボネート(三菱エンジ
ニアリングプラスチック製、ユーピロンZ400)2重
量部をジクロロメタン18重量部と1,1,2−トリク
ロロエタン27重量部を均一に溶解し塗布液とし、スピ
ンナーで500rpmで0.4秒間塗布し、無風下で放
置し、レベリング乾燥を行なった後、80℃で2時間乾
燥して電荷輸送層を形成し、膜厚10μmの本発明の光
センサーを作製した。
【0046】(光センサーの電気特性)この光センサー
上に電気特性の測定用電極として、0.16cm2、厚
さ10nm、表面抵抗1kΩ/□の金電極を蒸着した。
図8は、光センサーの電気特性の測定装置を説明する図
である。図中、2は光センサーの基板、3は光センサー
の電極、4は電荷発生層、5は電荷輸送層、30は金電
極、31は光源、32はシャッター(コパル製No.0
電磁シャッター)、33はシャッター駆動機構、34は
パルスジェネレーター、35はオシロスコープである。
【0047】この電流測定装置において、光センサーの
電極3の電荷発生層側を正、電荷発生層がない側を負と
して両電極間に150Vの直流電圧を印加するととも
に、電圧印加開始後0.5秒後に1/30秒間の光照射
をし、光照射開始時間をt=0として、光センサーに流
れる電流を測定した。照射光は、キセノンランプ(浜松
ホトニクス製L2274)を光源にして、モノクロメー
ター(JOVINYVON製H−20VIS)により単
色光にした。照射光強度をオプテイカルパワーメーター
(ADVANTEST製 TQ8210)で測定した。
また露光しないで電圧印加のみを行い、同様にして電流
測定した結果を同時に示す。なお、測定は25℃で行な
った。
【0048】図9に、光センサーの電気特性を時間を横
軸に縦軸に電流密度の変化を示す。照射した光の強度
は、550nm、50μW/cm2 の単色光である。図
において、(A)線は露光した場合の電流測定値であ
り、1/30秒後の電流値を明電流とすると、明電流値
は3.32×10-6A/ cm2であった。(B)線は露
光しないで電圧印加のみを行なった場合の電流測定値で
あり、暗電流とすると、暗電流値は5.56×10-7
/ cm2であった。460nm、50μW/cm2の単
色光(青)を照射した場合の緑色光に対する感度比は、
1.00であり、650nm、50μW/cm2 の単色
光(赤)を照射した場合の緑色光に対する感度比は、
0.51であった。
【0049】(情報記録方法及び記録特性)厚さ1.1
mmのガラス基板上に膜厚100nmのITO膜を電子
ビーム蒸着法により成膜して電極を形成した後に表面洗
浄を行なった。この電極上に多官能性モノマー(ジペン
タエリストールヘキサアクリレート、東亞合成化学工業
製M−400)40重量部、光硬化開始剤(2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
チバ・スペシャルティーケミカルズ製、ダロキュア11
73)2重量部、液晶(スメクチック液晶、メルク製S
−6)を60重量部、界面活性剤(住友スリーエム製、
フロラードFC−430)3重量部をキシレン96重量
部中に均一に溶解して得た塗布液を、50μmの間隔を
設定したブレードコーターを用いて塗布した後、47℃
で3分間乾燥し、次いで47℃で2分間減圧乾燥を行な
い、直ちに0.3J/cm2 の紫外線照射によって塗布
液を硬化させ、膜厚6μmの情報記録層を有する情報記
録媒体を得た。
【0050】情報記録面を熱メタノールを用いて液晶を
抽出し、乾燥させた後、走査型電子顕微鏡(日立製作所
製、S−800)で1000倍で内部構造を観察したと
ころ、層の表面は0.6μmの紫外線硬化樹脂で覆わ
れ、層内には連続層を成す液晶層中に粒径0.1μmの
樹脂粒子層が充填した構造を有していた。
【0051】本発明の光センサーと情報記録媒体をスペ
ーサー19を用い、空隙を介して対向させて貼り合わ
せ、本発明の情報記録素子を作製した。作製した情報記
録素子を用いて図8に示すような撮影系で撮影を行なっ
た。撮影は、750Vで40m秒間の直流電圧を印加す
ると同時に、光センサーに1/30秒間露光して行なっ
た。その結果、R、G、Bともにコントラストの良好な
画像が得られた。
【0052】比較例1 電荷発生層に以下の電荷発生層を用いたこと除き実施例
1と同様に光センサーおよび情報記録素子を作製した。
電荷発生性物質としてビスアゾ顔料(大日精化工業製、
DPDD3)3重量部、ポリビニルホルマール樹脂1重
量部とを、1,4−ジオキサン98重量部、シクロヘキ
サノン98重量部と混合し、ペイントシェーカーによっ
て十分に混練を行ない塗布液とした。これをスピンナー
によって1400rpmで0.4秒間で塗布し、風乾後
80℃で1時間乾燥し、電荷発生層を作製した。
【0053】(光センサーの電気特性)実施例1と同様
にして光センサーの電気特性を測定し、その測定結果を
図10に示す。暗電流値は7.06×10-6A/ c
2、明電流値は1.43×10-5A/ cm2であっ
た。460nm、25μW/cm2 の単色光(青)を照
射した場合の緑色光に対する感度比は、1.70であ
り、650nm、25μW/cm2 の単色光(赤)を照
射した場合の緑色光に対する感度比は、0.265であ
った。レッドのグリーンに対する感度比は実施例1に比
べて半分程度に劣るものであった。
【0054】
【発明の効果】本発明の光センサーおよび、画像記録素
子は、電荷発生性物質にフラーレン類を含むことによ
り、赤感度の緑感度に対する比率が向上し、よりパンク
ロマティックな画像記録が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光センサーの一実施例を説明
する図である。
【図2】図2は、本発明の光センサーの他の実施例を説
明する図である。
【図3】図3は、本発明の光センサーの他の実施例を説
明する図である。
【図4】図4は、本発明の光センサーの他の実施例を説
明する図である。
【図5】図5は、本発明の情報記録素子の一実施例を説
明する図である。
【図6】図6は、本発明の情報記録素子の他の実施例を
説明する図である。
【図7】図7は、撮影装置の一例を説明する図である。
【図8】図8は、光センサーの電気特性の測定装置を説
明する図である。
【図9】図9は、光センサーの電気特性を説明する図で
ある。
【図10】図10は、光センサーの電気特性を説明する
図である。
【符号の説明】
1…光センサー、2,2a…基材、3,3a…電極層、
4…電荷発生層、5,5a…電荷輸送層、6…電荷注入
制御層、7…上部電極層、8…液晶−高分子複合体層、
9…誘電体中間層、10…間隙、11…情報記録素子、
19…スペーサ、30…金電極、31…光源、32…シ
ャッター、33…シャッター駆動機構、34…パルスジ
ェネレーター、35…オシロスコープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/24 501 G11B 7/24 501A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極間に光センサーの光導電層と電界ま
    たは電荷により情報記録が可能な情報記録層を有し、光
    導電層に情報露光すると同時に両電極間に電圧印加する
    ことにより情報記録を行なう情報記録装置に使用する光
    センサーにおいて、光センサーの光導電層にはフラーレ
    ンを含むことを特徴とする光センサー。
  2. 【請求項2】 光センサーへの光照射につれて、情報記
    録層に付与される電界強度または電荷量が増幅され、ま
    た光照射を終了した後でも電圧を印加し続けるとその導
    電性を持続し、引き続き電界強度または電荷量を情報記
    録媒体に付与し続ける作用を有することを特徴とする請
    求項1記載の光センサー。
  3. 【請求項3】 電極間に光導電層と電界または電荷によ
    り情報記録が可能な情報記録層を有し、光導電層に情報
    露光すると同時に両電極間に電圧印加することにより情
    報記録を行なう情報記録素子において、光センサーとし
    て請求項1または2のいずれかに記載の光センサーを使
    用したことを特徴とする情報記録素子。
  4. 【請求項4】 電極層と光導電層の間に電荷注入制御層
    を有することを特徴とする請求項3記載の情報記録素
    子。
  5. 【請求項5】 電荷注入制御層が絶縁性無機物、樹脂、
    電子受容性物質、電子供与性物質の少なくとも1種を含
    有することを特徴とする請求項4記載の情報記録素子。
  6. 【請求項6】 光導電層と情報記録層の間に誘電体中間
    層を有することを特徴とする請求項3ないし5のいずれ
    かに記載の情報記録素子。
  7. 【請求項7】 情報記録層が液晶−高分子複合体からな
    り、メモリー性を有することを特徴とする請求項3ない
    し6のいずれかに記載の情報記録素子。
  8. 【請求項8】 少なくとも一方の電極が複数の画素にパ
    ターン化または分割されていることを特徴とする請求項
    3ないし7のいずれかに記載の情報記録素子。
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