JPH112807A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JPH112807A
JPH112807A JP9157167A JP15716797A JPH112807A JP H112807 A JPH112807 A JP H112807A JP 9157167 A JP9157167 A JP 9157167A JP 15716797 A JP15716797 A JP 15716797A JP H112807 A JPH112807 A JP H112807A
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liquid crystal
reflector
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crystal display
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JP9157167A
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Mitsuru Kano
満 鹿野
Kenji Omote
研次 表
Mitsuo Oizumi
満夫 大泉
Tomomasa Takatsuka
智正 高塚
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶層厚のムラを低減でき、かつ反射体と透
明電極層(表示電極)との絶縁性が十分である反射型液
晶表示装置の提供。 【解決手段】 内蔵された凹凸面14aを有する反射体
15と、該反射体15の凹凸面14a上に形成され、該
凹凸面14aを平坦化するオーバーコート層17aと、
該オーバーコート層17a上に形成されたカラーフィル
タ層16とを有し、オーバーコート層17aの厚みが反
射体15の凹凸面14aの凹部の深さの2倍以上である
ことを特徴とする反射型液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示品位が優れ、
安定して駆動できる反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示装置の表示形態には、
バックライトを備えた半透過型、透過型と呼ばれるもの
と、反射型と呼ばれるものがある。反射型液晶表示装置
は、太陽光、照明光等の外光だけを利用してバックライ
ト無しで表示する液晶表示装置であり、例えば薄型で、
軽量化及び低消費電力が要求される携帯情報端末等に多
く用いられている。図6は従来一般の反射型液晶表示装
置の概略構成を示す断面図であるが、この装置は特に単
純マトリクス方式のSTN型の反射型液晶表示装置の例
である。この反射型液晶表示装置は、下部偏光板70付
きの反射板71の下部偏光板70上に、反射モードST
N(Super-Twisted Nematic)方式用の液晶セル72、
位相差板73が積層され、さらにこの位相差板73上に
フロント偏光板74が積層された概略構成となってい
る。上記液晶セル72は、下部ガラス基板75、カラー
フィルタ層76、下部透明電極層78、下部配向膜7
9、この下部配向膜79と隙間を隔てて対向配置された
上部配向膜80、上部透明電極層81、上部ガラス基板
82の順に積層され、上記下部び上部の配向膜79,8
0間にSTN液晶層83が配設された概略構成となって
いる。上記位相差板73は、STN液晶を透過する光の
位相差を補償することにより表示が青や黄色に着色する
のを防止するためのものである。かかる従来の反射型液
晶表示装置においては、フロント偏光板74に入射した
光はこの偏光板74によって直線偏光され、偏光された
光が液晶層83を通過すると楕円偏光になるが、位相差
板73を用いることで直線偏光に近づけ、それを下部偏
光板70によって直線偏光にしている。偏光された光が
反射板71にて反射されて液晶層83を通過して入射の
場合と同様にしてフロント偏光板74から出射するよう
になっている。白表示と黒表示は電圧印加によって切り
替え、白表示の場合は下部偏光板70に入射する前の偏
光の方向と下部偏光板70の偏光軸方向を一致させ、黒
表示の場合は直交させる。
【0003】しかしながら図6に示した従来の反射型液
晶表示装置においては、薄型、軽量に加えて、バックラ
イト用の電源を必要としない分、消費電力が低減できる
という利点を持っているものの、高輝度のバックライト
を備えた透過型液晶表示装置に比べて明表示が若干暗く
なるという問題があった。このような問題を解決するた
めに、反射板71と下部ガラス基板75との間に配置さ
れた下部偏光板70を取り除き、上部ガラス基板82上
に配置されたフロント偏光板74を1枚だけ用いること
により、選択電圧印加時における明表示を明るくするこ
とが考えられている。しかしながら、このような反射型
液晶表示装置においては、偏光板を単に1枚減らしただ
けであるから、明表示が明るくなるばかりか、暗表示ま
でも明るくなり、コントラストが低下するという問題が
生じる。
【0004】そこで、本願出願人は、表示が明るく、高
コントラストである反射型液晶表示装置を実現するため
に特願平9−36720号等において、下側ガラス基板
の対向面に反射体、カラーフィルタ、透明電極層及び配
向膜を順に設け、上記上側ガラス基板の対向面に透明電
極層及び配向膜を順に設けるとともに該上側ガラス基板
の外面に第1及び第二の位相差板と偏光板を順に設け、
上記上下のガラス基板の配向膜間に液晶の層を設け、さ
らに液晶の屈折率異方性Δnと液晶の層厚dとの積Δn
dと、上記第1及び第2の位相差板それぞれの位相差R
1,R2との関係や、偏光板の偏光軸の角度や、第1及び
第2の位相差板の遅相軸の角度を特定の範囲に限定した
反射型液晶表示装置を提案している。また、このような
構成の反射型液晶表示装置に備えられる反射体として
は、視野角を大きくするために、上記下側ガラス基板表
面に微細な凹凸面を形成し、さらに該凹凸面上にAl膜
やAg膜等の金属反射膜を形成することにより、該金属
反射膜表面に反射面となる凹凸面を設けたものを用いる
ことが好ましいとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような凹
凸面を有する反射体を内蔵する液晶表示装置にあって
は、上記凹凸面の凹凸に起因して液晶層厚にムラが生じ
てしまい、表示品位が低下してしまうという問題があっ
た。また、この反射体内蔵型の液晶表示装置において
は、反射体と透明電極層の間の絶縁性が問題となり、絶
縁性が不充分であると装置を駆動する際、液晶層に十分
な電圧を印加することができず、表示に影響が出てしま
い、安定して駆動できないという問題がある。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたもので、液晶層厚のムラ
を低減でき、かつ反射体と透明電極層(表示電極)との
絶縁性が十分である反射型液晶表示装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、内蔵された凹
凸面を有する反射体と、該反射体の上記凹凸面上に形成
され、該凹凸面を平坦化するオーバーコート層と、該オ
ーバーコート層上に形成されたカラーフィルタ層とを有
し、上記オーバーコート層の厚みが上記反射体の凹凸面
の凹部の深さの2倍以上であることを特徴とする反射型
液晶表示装置を上記課題の解決手段とした。本発明に係
わる反射型液晶表示装置よれば、内蔵された反射体の凹
凸面上にオーバーコート層が形成され、該オーバーコー
ト層の厚みが上記反射体の凹凸面の凹部の深さの2倍以
上とされたことにより、反射板の凹凸面による凹凸が上
記オーバーコート層により平坦化されるため、反射体の
凹凸面の凹凸に起因して液晶層厚にムラが生じるを防止
でき、表示品位を向上させることができる。また、反射
体の凹凸面の凹部の深さの2倍以上のオーバーコート層
で反射体の凹凸面が覆われたものとなり、反射体と透明
電極層(表示電極)との間の絶縁性を高めることがで
き、装置を駆動する際、液晶層に十分な電圧を印加する
ことができるので、表示に影響が出ることがなく、安定
して駆動できる。
【0007】上記反射体は、表面に微細な凹凸面を有す
る反射体用基材の微細な凹凸面上に金属反射膜が形成さ
れることにより、表面に反射面となる凹凸面を備えるこ
とができる。上記微細な凹凸面を有する反射体用基材と
しては、ガラス基板の表面をフッ酸処理することにより
形成されてなるもの、あるいはガラス基板上に形成され
た感光性樹脂層の表面に転写型によりランダムな凹凸面
が形成されてなるものであってもよい。上記反射体は、
凹凸面の凹凸が大き過ぎると、上記オーバーコート層に
よって反射板の凹凸面を平坦化することが困難となり、
液晶層厚にムラが生じてしまったり、また、カラーフィ
ルタ層を形成する際にカラーフィルタ層形成用のレジス
ト膜がオーバーコート層中心から放射状にムラになって
カラーフィルタ層の形成に支障を来し、一方、凹凸面の
凹凸が小さ過ぎると、得られる反射型液晶表示装置の正
反射が大きくなり、視野角の狭い表示となってしまうこ
とから、凹部の深さを0.5〜5μmとすることが好ま
しい。本発明において凹凸面の凹部の深さとは、凸部の
頂部から凹部の底部までの距離のことをいう。さらに、
上記反射体の凹凸面は、表面粗さ(Ra)を1μm以下
とすることがより好ましく、また、凹部の幅を45μm
以下とすることがより好ましい。上記オーバーコート層
(第一のオーバーコート層)は、アクリル系の材料など
からなるものである。このようなオーバーコート層は、
スピンコートなどによる方法によって形成することがで
きる。
【0008】上記カラーフィルタ層は、レッド、グリー
ン、ブルーの着色パターンからなるものである。カラー
フィルタ層の着色パターン配列は、レッド、グリーン、
ブルーの3原色の各画素がレッド、グリーン、ブルーの
順に交互に縦または横に並べられたストライプ型と、上
記3原色の各画素がレッド、グリーン、ブルーの順に交
互に三角状に並べられたデルタ型と、上記3原色の各画
素がレッド、グリーン、ブルーの順に交互に縦及び横に
並べられたモザイク型のうちから選択されるいずれかの
ものであり、これらの中でもストライプ型が好ましい。
上記カラーフィルタ層は、顔料を分散させたカラーフィ
ルタ層形成用レジストをオーバーコート層の表面に塗布
しパターン形成する顔料分散法や、印刷板に形成したパ
ターンをブランケットを介してオーバーコート層の表面
に転写する印刷法によって形成することができる。ま
た、上記カラーフィルタ層は、ベース透過率が50%を
超えると(厚みが薄くなり過ぎると)液晶表示装置の色
再現性が悪くなり、一方、ベース透過率が5%未満とな
ると(厚みが厚くなり過ぎると)カラーフィルタ層の透
過率が低下し、十分な明るさを得られないことから、厚
みは0.15μm〜1.2μmとすることが好ましい。
【0009】また、本発明の反射型液晶表示装置におい
ては、カラーフィルタ層による凹凸を平坦化し、液晶層
厚にムラが生じるのを防止する効果を向上できる点で、
上記カラーフィルタ層上に第二のオーバーコート層が形
成されていることが好ましい。 第二のオーバーコート
層は、アクリル系の材料などからなるものである。この
第二のオーバーコート層の厚みは、カラーフィルタ層に
よる凹凸を平坦化するために0.5μm以上とすること
が好ましい。
【0010】上記反射体の凹凸面は、ガラス基板の一方
向に沿って頂上部をほぼ同じ高さに連続させた複数の長
尺凸部と、これら長尺の凸部の間に設けられた凹部とが
上記一方向に対して直交する方向に並設されてなり、各
長尺凸部の高さと幅をランダムに形成されてなるもので
あることが好ましい。このような凹凸面を有する反射体
によれば、不要な方向からの光の反射を抑え、特定の方
向から入射した光を特定の方向を中心として効率良く反
射できる。従って、ガラス基板の一方向に沿って頂上部
をほぼ同じ高さに連続させた複数の長尺凸部と、これら
長尺の凸部の間に設けられた凹部とが上記一方向に対し
て直交する方向に並設されてなり、各長尺凸部の高さと
幅をランダムに形成されてなる凹凸面を有する反射体を
内蔵し、該反射体の凹凸面上に該凹凸面の凹部の深さの
2倍以上の厚みを有するオーバーコート層が形成され、
該オーバーコート層上にカラーフィルタ層が形成された
反射型液晶表示装置によれば、液晶層厚のムラを低減で
き、かつ反射体と透明電極層(表示電極)との絶縁性が
十分であり、さらにまた、内外からの不要な光の反射を
抑制し、必要な方向の光の反射を効率良く行うものが得
られる。
【0011】また、上記反射体の凹凸面は、曲面断面形
状が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数の
ストライプ溝が連設され、かつこれら溝からの反射光に
よって干渉縞を発生させないようこれら溝幅を不規則に
変えられたものであることが好ましい。このような凹凸
面を有する反射体によれば、ストライプ溝方向に直交す
る方向から入射する光の反射方向が広範囲に亘るために
反射効率がよくなり、明るい表示面を与えることができ
る。また、この反射体は、特に隣接する上記溝の溝幅が
相互に異ならせることにより、反射方向を広範囲にさせ
ることができる。上記Rは100μmを越えるとそのス
トライプ溝が視認され、液晶表示素子の表示品位を大幅
に低下させることから100μm以下が望ましい。一
方、Rが可視光オーダ以下の数値すなわち0.4μmよ
り小さい場合、有効な反射特性が得られないことから、
Rは0.4μm以上とするのが望ましい。従って、曲面
断面形状が同一Rでかつ同一方向に延びる多数のストラ
イプ溝が連設され、かつこれら溝からの反射光によって
干渉縞を発生させないようこれらストライプ溝の溝幅が
不規則に変えられた凹凸面を有する反射体を内蔵し、該
反射体の凹凸面上に該凹凸面の凹部の深さの2倍以上の
厚みを有するオーバーコート層が形成され、該オーバー
コート層上にカラーフィルタ層が形成された反射型液晶
表示装置によれば、液晶層厚のムラを低減でき、かつ反
射体と透明電極層(表示電極)との絶縁性が十分であ
り、さらにまた、ストライプ溝方向と直交する方向から
見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明
るくできる。
【0012】また、上記反射体の凹凸面は、 曲面断面
形状が同一Rでかつ同一方向に延びる多数のストライプ
溝が連設され、かつこれらストライプ溝が交差する方向
に形成され、これら溝からの反射光によって干渉縞を発
生させないよう上記交差するストライプ溝のそれぞれ同
一方向に延びるストライプ溝の横幅が不規則に変えられ
てなるものであることが好ましい。このような凹凸面を
有する反射体によれば、交差するストライプ溝のそれぞ
れの方向に直交する方向から入射する光の反射方向が広
範囲に亘るために、反射効率がよくなり、明るい表示面
を与えることができる。上記交差するストライプ溝の交
差方向は、直交でもよいし、また所定の角度にて交差し
ていてもよい。いずれにしても、上述の作用をもたらす
なら、その交差角度は問わない。また、この反射体は、
特に同一方向に延びるストライプ溝の隣接する溝の溝幅
を相互に異ならせたことにより、反射方向をさらに広範
囲にさせることができる。従って、曲面断面形状が同一
Rでかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝が連設さ
れ、かつこれらストライプ溝が交差する方向に形成さ
れ、これら溝からの反射光によって干渉縞を発生させな
いよう上記交差するストライプ溝のそれぞれ同一方向に
延びるストライプ溝の横幅が不規則に変えられてなる凹
凸面を有する反射体を内蔵し、該反射体の凹凸面上に該
凹凸面の凹部の深さの2倍以上の厚みを有するオーバー
コート層が形成され、該オーバーコート層上にカラーフ
ィルタ層が形成された反射型液晶表示装置によれば、液
晶層厚のムラを低減でき、かつ反射体と透明電極層(表
示電極)との絶縁性が十分であり、さらにまた、交差す
るストライプ溝のそれぞれの方向と直交する方向から見
た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明る
くできる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るSTN方式の
反射型液晶表示装置の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。図1は、本発明に係るSTN方式の反
射型液晶表示装置の第一の実施形態を示すものである。
この第一の実施形態の反射型液晶表示装置は、例えば、
厚さ0.7mmの一対の表示側ガラス基板1と背面側ガ
ラス基板2との間に液晶層3が設けられ、表示側ガラス
基板1の上面側にポリカーボネート樹脂やポリアリレー
ト樹脂などからなる第一の位相差板4a,第二の位相差
板4bが順に設けられ、さらに第二の位相差板4bの上
面側に偏光板5が配設されている。表示側ガラス基板1
の対向面側にはITO(インジウムスズ酸化物)などか
らなる透明電極層(セグメント電極)8が形成され、透
明電極層8上にポリイミド樹脂などからなる配向膜10
が設けられている。
【0014】背面側ガラス基板2の対向面側には、フッ
酸処理により微細な凹凸部を有する凹凸面2aが形成さ
れており、さらに凹凸面2a上に金属反射膜14が形成
されている。このようにして形成された金属反射膜14
は、上記凹凸面2aの外形形状どうりの形状の凹凸面1
4aが表面に備えられており、この凹凸面14aが反射
面となる。このように微細な凹凸面2aが形成された背
面側ガラス基板2(微細な凹凸面を有する反射体用基
材)と、この微細な凹凸面2a上に形成された金属反射
膜14とからなり、金属反射膜14の表面に反射面であ
る凹凸面14aを備えてなるものを、反射体15とい
う。
【0015】このような反射体15の凹凸面14a上に
は該凹凸面14aによる凹凸を平坦化する第一のオーバ
ーコート層17aが形成され、さらに該第一のオーバー
コート層17a上にはカラーフィルタ層16、第二のオ
ーバーコート層17b、ITO(インジウムスズ酸化
物)などからなる透明電極層(コモン電極)9、ポリイ
ミド樹脂などからなる配向膜11が順に設けられてい
る。これら配向膜10,11等の関係により液晶層3中
の液晶は、240度捻れた配置となっている。液晶層3
は封止体(図示略)によりガラス基板1、2間に封止さ
れている。図1中、符号40は液晶セルである。この実
施形態での液晶セル40は、表示側ガラス基板1と背面
側ガラス基板2と、これらガラス基板1,2の間に挟ま
れた部分から構成されている。
【0016】背面側ガラス基板2に微細な凹凸面2aを
形成する際のフッ酸処理条件としては、例えば5%のフ
ッ化水素酸溶液を50゜Cに加熱し、水溶液中にガラス
基板を10分間浸漬する条件である。金属反射膜14を
なす材料としては、AlまたはAl合金もしくはAgま
たはAg合金からなるものを用いることができるが、こ
の他の材料であっても反射性の優れたものであれば、適
宜用いることができるのは勿論である。このような金属
反射膜14は、スパッタ、蒸着、CVD(化学気相蒸
着)、イオンプレーティング、無電界メッキ等の方法に
より膜厚1000〜2000オングストローム程度とな
るように成膜される。
【0017】反射体15は、凹凸面14aの凹凸が大き
過ぎると、後述する第一のオーバーコート層17aによ
って凹凸面14aの凹凸を平坦化することが困難とな
り、液晶層厚にムラが生じてしまったり、また、後述の
カラーフィルタ層16を形成する際にカラーフィルタ層
形成用のレジスト膜が第一のオーバーコート層17a中
心から放射状にむらになってしまい、カラーフィルタ層
の形成に支障を来し、一方、凹凸面14aの凹凸が小さ
過ぎると、得られる反射型液晶表示装置の正反射が大き
くなり、視野角の狭い表示となってしまうことから、凹
部の深さを0.5〜5μmとするのが好ましく、より好
ましくは0.7〜3.0μmである。さらに、上記反射
体15の凹凸面14aは、表面粗さを1μm以下とする
ことがより好ましく、また、凹部の幅を45μm以下と
することがより好ましい。
【0018】上記第一のオーバーコート層17aは、ア
クリル系の材料などからなるものである。このような第
一のオーバーコート層17aは、スピンコートなどによ
る方法によって形成することができる。第一のオーバー
コート層17aの厚みは、反射体14の凹凸面14aの
凹部の深さの2倍以上とされる。例えば、凹凸面14a
の凹部の深さが0.5〜5μmの範囲である場合の第一
のオーバーコート層17aの厚みは、1〜10μmとす
ることが好ましい。第一のオーバーコート層17aの厚
みが、反射体14の凹凸面14aの凹部の深さの2倍未
満であると、凹凸面14による凹凸を平坦化することが
できず、液晶層厚にムラが生じてしまい、表示品位が低
下したり、また、反射体15と透明電極層9との間の絶
縁性が不充分で、液晶層に十分な電圧を印加することが
できず、表示に影響が出てしまい、安定して装置を駆動
できない。また、第一のオーバーコート層17aの厚み
が10μmを超えると均一に成膜するのが困難になって
しまう。
【0019】上記カラーフィルタ層16は、レッド(以
下、 Rと略記する)、グリーン(以下、Gと略記す
る)、ブルー(以下、Bと略記する)の着色パターンか
らなるものである。このようなカラーフィルタ層16の
形成方法は、顔料を分散させたカラーフィルタ層形成用
レジストを第一のオーバーコート層17a表面に塗布し
パターン形成する顔料分散法や、印刷板に形成したパタ
ーンをブランケットを介して第一のオーバーコート層1
7aの表面に転写する印刷法などの方法により形成する
ことができる。
【0020】カラーフィルタ層16の配列は、R、G、
Bの3原色の各画素がR、G、Bの順に交互に縦または
横に並べられたストライプ型と、上記3原色の各画素が
R、G、Bの順に交互に三角状に並べられたデルタ型
と、上記3原色の各画素がR、G、Bの順に交互に縦及
び横に並べられたモザイク型のうちから選択されるいず
れかの配列のものであり、これらの中でもストライプ型
が好ましい。カラーフィルタ層16の厚みは、0.15
μm〜1.2μmとすることが好ましい。カラーフィル
タ層16の厚みが0.15μm未満であると、液晶表示
装置の色再現性が悪くなってしまう。一方、厚みが1.
2μmを超えると、カラーフィルタ層の透過率が低下
し、十分な明るさを得られないからである。
【0021】第二のオーバーコート層17bは、カラー
フィルタ層16による凹凸を平坦化し、液晶層厚にムラ
が生じるのを防止する効果を向上するために設けられた
ものである。第二のオーバーコート層17bをなす材料
としては、アクリル系の材料などである。この第二のオ
ーバーコート層の厚みは、カラーフィルタ層16による
凹凸を平坦化するために0.5μm以上とすることが好
ましい。
【0022】この第一の実施形態の反射型液晶表示装置
にあっては、内蔵された反射体15の凹凸面14a上に
第一のオーバーコート層17aが形成され、該オーバー
コート層17aの厚みが上記反射体15の凹凸面14a
の凹部の深さの2倍以上とされたことにより、反射板1
5の凹凸面14aによる凹凸が平坦化されるため、該凹
凸面14aの凹凸に起因して液晶層厚にムラが生じるを
防止でき、表示品位を向上させることができる。また、
反射体15の凹凸面14aが該反射体15の凹凸面14
aの凹部の深さの2倍以上の第一のオーバーコート層1
7aで覆われたものとなり、反射体15と透明電極層9
との間の絶縁性を高めることができ、液晶層3に十分な
電圧を印加することができるので、表示に影響が出るこ
とがなく、安定して装置を駆動できる。さらに、この第
一の実施形態の反射型液晶表示装置においては、カラー
フィルタ層16上に第二のオーバーコート層17bが形
成されたことにより、カラーフィルタ層16による凹凸
が平坦化され、液晶層厚にムラが生じるのを防止する効
果を向上でき、表示品位が優れる。
【0023】図2は、本発明に係るSTN方式の反射型
液晶表示装置の第二の実施形態を示すものである。図2
に示した第二の実施形態の反射型液晶表示装置が、図1
に示した第一の実施形態の反射型液晶表示装置と異なる
ところは、フッ酸処理が施されていない背面側ガラス基
板2上に表面に反射面である凹凸面25aを備えた反射
体25が設けられ、該反射体25の凹凸面25a上に第
一のオーバーコート層17aを介してカラーフィルタ層
16が形成された点である。上記反射体25は、転写型
により表面にランダムな凹凸面18aが形成された感光
性樹脂層(微細な凹凸面を有する反射体用基材)18
と、該凹凸面18a上に設けられた金属反射膜14とか
らなり、該金属反射膜14の表面に反射面であるランダ
ムな凹凸面25aが形成されたものである。上記反射体
25の凹凸面25aは、図3に示すように曲面断面形状
が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数のス
トライプ溝26・・・が連設され、かつこれら溝26・・・か
らの反射光によって干渉縞を発生させないようこれら溝
幅を不規則に変えられてなるものである。
【0024】このような反射体25は、第一の実施形態
の反射型液晶表示装置に備えられた反射体15と同様の
理由から凹凸面25aの凹部(ストライプ溝)の深さが
0.5〜5μmとされることが好ましい。さらに、上記
反射体25の凹凸面25aは、表面粗さ(Ra)を1μ
m以下とすることがより好ましく、また、凹部の幅を4
5μm以下とすることがより好ましい。また、上記反射
体25のRは100μm以下であることが好ましい。R
が100μmを越えるとそのストライプ溝が視認され、
液晶表示素子の表示品位を大幅に低下させてしまう。一
方、Rが可視光オーダ以下の数値すなわち0.4μmよ
り小さい場合、有効な反射特性が得られないことから、
Rは0.4μm以上とするのが望ましい。
【0025】この第二の実施形態の反射型液晶表示装置
に備えられる反射体25は、例えば、以下に示す製造方
法により製造することができる。まず、図4(a)に示
すように、例えば銅合金や鉄合金などからなる表面が平
坦な平板状の母型30の表面を、切先が例えば半径Rが
30ないし100μmであるバイト等の研削治具31に
よって直線状に切削しつつ、溝方向と直交する方向に送
りピッチを変えながら研削して、図4(b)に示す隣接
するストライプ溝30aの溝幅が相互に異なる型面を持
つ母型30を形成する。研削治具31の研削時での送り
ピッチPは、例えば13μmのP1、16μmのP2、1
7μmのP3及び18μmのP4の4種類とし、これら4
種類の送りピッチPを不規則に変えながら送る。例えば
送りピッチが順に18μm、13μm、13μm、16
μm、17μm、13μm、13μm、17μm、13
μmのユニットごとに、同一深さにて刃先がR30μm
であるバイトを用いた切削を行う。 なお、研削用の研
削治具31の切先の形状は、円弧状の面ではなくその他
種々の曲面形状でもよいが、円弧状の面が最も治具自体
の加工がし易いことから望ましい。送りピッチも上述の
4種類の寸法に限定されるものではなく、数種類の寸法
を不規則な順序に組み合わせればよい。
【0026】また、送りピッチを同一にして削り深さを
ストライプ溝ごとに変えてある数のストライプ溝からな
るユニットを繰り返し切削することにより、図4(b)
に示す隣接するストライプ溝30aの溝幅が相互に異な
る型面を持つ母型30を形成してもよい。さらにまた、
送りピッチを変えながらかつ削り深さをストライプ溝ご
とに変えてある数のストライプ溝からからなるユニット
を繰り返し切削することにより、図4(b)に示す隣接
するストライプ30aの溝幅が相互に異なる型面を持つ
母型30を形成してもよい。
【0027】次に、図4(c)に示すように母型30を
箱形容器32に収納配置し、容器32に例えばシリコー
ンなどの樹脂材料33を流し込んで、常温にて放置硬化
させ、この硬化した樹脂製品を容器32から取り出して
不要な部分を切除して、図4(d)に示すような母型3
0の型面をなす多数のストライプ溝30aと逆の凹凸形
状とした多数の逆ストライプ溝34aをもつ型面を有す
る転写型34を得る。さらに図4(e)に示すように、
転写型34の型面を反射体用の樹脂材料からなる樹脂層
18の表面に押し当てて、樹脂層18を硬化させること
により、図4(f)に示すように、表面に転写型34の
型面を転写してなるストライプ溝35a・・・を形成する
と、ストライプ溝35a・・・からなる凹凸面18aを表
面に有する樹脂層18が得られる。最後に、上記樹脂層
18のストライプ溝35a・・・からなる凹凸面18a上
に例えば、アルミニウムをエレクトロンビーム蒸着等に
よって成膜して金属反射膜14を形成すると、曲面断面
形状が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数
のストライプ溝26・・・が連設され、かつこれら溝26・
・・からの反射光によって干渉縞を発生させないようこれ
ら溝幅を不規則に変えられてなる凹凸面25aを有する
反射体25が得られる。
【0028】また、反射体25は、以下に述べるような
他の製法によっても製造することができる。まず、図4
(d)に示したような転写型34を母型として用意し、
この母型34を箱形容器に型面を上にして配置し、そこ
にエポキシ樹脂を流し込み硬化させ、この硬化した樹脂
製品を上記箱形容器から取り出して不要な部分を切除し
て中間型を得る。そしてこの中間型の表面に電鋳法によ
ってNi等の金属を電着させ、電着金属をこの中間型か
ら剥離して第二の転写型を得る。この第二の転写型の裏
面に適当な補強部材を補強して、この第二の転写型の型
面を樹脂基材の表面に押し当て樹脂基材を硬化させるこ
とにより、表面に図4(b)に示した母型30のストラ
イプ溝30aを転写した同一形状の多数のストライプ溝
を備えた樹脂基材を得る。ついでこの樹脂基材に備えら
れたストライプ溝に上述の方法と同様の方法で金属反射
膜形成することにより、反射体25を得ることができ
る。
【0029】上述のような凹凸面25aを有する反射体
25によれば、ストライプ溝方向に直交する方向から入
射する光の反射方向が広範囲に亘るために反射効率がよ
くなり、明るい表示面を与えることができる。また、こ
の反射体25は、特に隣接する上記溝の溝幅が相互に異
ならせることにより、反射方向を広範囲にさせることが
できる。第二の実施形態の反射型液晶表示装置に備えら
れる第一のオーバーコート層17aの厚みは、上述の第
一の実施形態の反射型液晶表示装置に備えられるものと
同様の理由から反射体25の凹凸面25aの凹部の深さ
の2倍以上とされる。
【0030】第二の実施形態の反射型液晶表示装置にあ
っては、曲面断面形状が同一Rでかつ同一方向に延びる
多数のストライプ溝26・・・が連設され、かつこれら溝
からの反射光によって干渉縞を発生させないようこれら
ストライプ溝26・・・の溝幅が不規則に変えられた凹凸
面25aを有する反射体25が内蔵され、該反射体25
の凹凸面25a上に該凹凸面25aの凹部の深さの2倍
以上の厚みを有する第一のオーバーコート層17aを介
してカラーフィルタ層16が形成されたことにより、液
晶層厚のムラを低減でき、かつ反射体25と透明電極層
9との絶縁性が十分であり、さらにまた、ストライプ溝
方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、
且つ表示面を全体的に明るくできる。また、上述の第二
の実施形態では、反射体25の凹凸面25aの各ストラ
イプ溝26が直線状のものである形態を説明したが、反
射体25の凹凸面25aの各ストライプ溝26が湾曲し
たタイプのものであってもよい。
【0031】次に、本発明に係るSTN方式の反射型液
晶表示装置の第三の実施形態について説明する。この第
三の実施形態の反射型液晶表示装置が、第二の実施形態
の反射型液晶表示装置と異なるところは、反射体25の
凹凸面25aが、図5に示すように曲面断面形状が同一
Rでかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝26・・・
(図5における縦方向溝)、27・・・(図5における横
方向溝)が連設され、かつこれらストライプ溝26・・・
及び27・・・が相互に交差する方向に形成され、さらに
これら交差する溝それぞれからの反射光によって干渉縞
を発生させないよう同一方向に延びかつ隣接するストラ
イプ溝の溝幅が相互に異なるように形成されており、隣
り合う略四角錐形状の凸部の高さが異なるような形状と
されてなるものである点である。
【0032】この第三の実施形態の反射型液晶表示装置
に備えられる反射体25の製造方法は、母型の表面をバ
イト等の研削治具によって直線状に切削しつつ、溝方向
と直交する方向に送りピッチを変えながら研削するとと
もに、この切削方向と交差する方向にも同様に切削し
て、直交するストライプ溝のそれぞれ同一方向に延びる
隣接するストライプ溝の横幅が相互に異なる型面を持つ
母型を形成する以外は、上述の第二の実施形態の反射型
液晶表示装置に備えられた反射体25とほぼ同様にして
製造することができる。
【0033】第三の実施形態の反射型液晶表示装置に備
えられた反射体25によれば、交差するストライプ溝2
6,27のそれぞれの方向に直交する方向から入射する
光の反射方向が広範囲に亘るために、反射効率がよくな
り、明るい表示面を与えることができる。上記交差する
ストライプ溝26,27の交差方向は、直交でもよい
し、また所定の角度にて交差していてもよい。いずれに
しても、上述の作用をもたらすなら、その交差角度は問
わない。また、この反射体25は、特に同一方向に延び
るストライプ溝26・・・またはストライプ溝27・・・の隣
接する溝の溝幅を相互に異ならせたことにより、反射方
向をさらに広範囲にさせることができる。
【0034】第三の実施形態の反射型液晶表示装置にあ
っては、曲面断面形状が同一Rでかつ交差するストライ
プ溝26・・・,27・・・が連設され、かつこれら溝からの
反射光によって干渉縞を発生させないよう上記交差する
ストライプ溝26・・・,27・・・のそれぞれ同一方向に延
びるストライプ溝の横幅が不規則に変えられてなる凹凸
面25aを有する反射体25が内蔵され、該反射体25
の凹凸面25a上に該凹凸面25aの凹部の深さの2倍
以上の厚みを有する第一のオーバーコート層17aを介
してカラーフィルタ層16が形成されたことにより、液
晶層厚のムラを低減でき、かつ反射体25と透明電極層
9との絶縁性が十分であり、さらにまた、交差するスト
ライプ溝26・・・,27・・・のそれぞれの方向と直交する
方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全
体的に明るくできる。
【0035】なお、上述の実施形態では本発明に係る反
射型液晶表示装置をSTN方式のもので説明したが、液
晶層の液晶分子の捩れ角を90度に設定したTN(Tw
isted Nematic)方式の反射型液晶表示装
置にも本発明を適用し得ることは勿論である。また、上
述の実施形態では、表示側ガラス基板の上面側に二枚の
位相差板4a,4bを設けた形態を説明したが、本発明
に係わる反射型液晶表示装置においては、一枚の位相差
板を設けたタイプのものであってもよい。また、配向膜
10上に透明電極層8を設けた形態を示したが、本発明
に係る反射型液晶表示装置においては、配向膜10と透
明電極層8との間に絶縁性の確保のためにシリカやZn
2などの無機材料からなるトップコート層を設けたタ
イプのものであってもよい。また、カラーフィルタ層上
に第二のオーバーコート層を介して透明電極層が形成さ
れた形態を示したが、本発明に係わる反射型液晶表示装
置においては、第二のオーバーコート層を介さずにカラ
ーフィルタ層上に透明電極層が形成されたタイプのもの
であってもよい。また、BMが形成されていないカラー
フィルタ層が備えられた形態を示したが、本発明に係る
反射型液晶表示装置においてはR、G、Bの3原色の周
りに線状のBMが形成されたカラーフィルタ層が備えら
れたタイプのものであってもよい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を、実施例および比較例によ
り、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではない。 (実験例)片面をフッ酸処理したガラス基板表面に、厚
さ1200オングストロームのAl膜をイオンプレーテ
ィング法により成膜することにより、凹凸面の凹部の最
大深さを0.5μm〜10.0μmの範囲で変更した各
種の反射体を作製した。ついで、作製した各種の反射体
をそれぞれスピンコータにセットして凹凸面上に第一の
オーバーコート形成用のオーバーコート剤(商品名;S
S6699L、日本合成ゴム株式会社製)を回転数70
0〜1000rpm、20秒の条件で塗布した。この
後、これら反射体をホットプレートにより80〜100
℃で1〜3分間保持してプリベークした後、オーブンを
用いて230〜250゜C、30〜60分間の条件でポ
ストベークを行って厚みの異なる第二のオーバーコート
層を形成した。
【0037】ついで、第一のオーバーコート層が形成さ
れた反射体をそれぞれスピンコータにセットして回転数
1000rpm、20秒の条件で第一のオーバーコート
層上に赤用カラーレジスト(商品名;CFPR R−S
T、東京応化(株)製の感光性樹脂)を塗布した。つい
で、ホットプレートにより80℃で1分間保持してプリ
ベークし、レジスト膜(感光性樹脂膜)を形成した後、
このレジスト膜上にフォトマスクを配置し、露光量30
0mJ/cm2の条件で露光した。この後、現像液(商
品名;NA3K、東京応化株式会社製)を用いて通常の
現像を1分間行った後、純水でリンスを1分間行い、つ
いでオーブンを用いて200゜C、30分間の条件でポ
ストベークを行うことにより、Rのパターンを形成し
た。ついで、GのパターンとBのパターンについてもそ
れぞれ緑用カラーレジスト、青用カラーレジストを用い
る以外は上述のRのパターンを形成する方法とほぼ同様
にしてGのパターンとBのパターンを形成することによ
り、カラーフィルタ層を形成した。ついで、第一のオー
バーコート層を介してカラーフィルタ層が形成された反
射体をそれぞれスピンコータにセットしてカラーフィル
タ層上に第二のオーバーコート形成用のオーバーコート
剤(商品名;SS6699L、日本合成ゴム株式会社
製)を回転数700rpm、10秒の条件で塗布した。
この後、これらをホットプレートにより80℃で1分間
保持してプリベークした後、オーブンを用いて200゜
C、30分間の条件でポストベークを行って厚さ5μm
の第二のオーバーコート層を形成した。
【0038】ついで、これらを用いて図1と同様の各種
の液晶表示装置(サンプルNo.1〜27)を作製し
た。ここでの液晶表示装置を構成する表示側ガラス基板
としては、厚さ7mmのものを用いた。上下の配向膜と
しては、PSI−A−2501(商品名;チッソ株式会
社製)を用い、液晶分子のツイスト角が240゜になる
ように上側(セグメント電極側)の配向膜の配向処理方
向(ラビング方向)を330゜、下側(コモン電極側)
の配向膜の配向処理方向(ラビング方向)を30゜とし
た。STN液晶としてはAP−4132LB(商品名;
チッソ株式会社製)を用いた。第一及び第二の位相差板
としては、ポリカーボネートからなるものを用い、位相
差はそれぞれ450nmであり、光軸はそれぞれ20〜
30゜、90〜100゜であった。偏光板としては、N
PF−EG1225DU(商品名;日東電工株式会社
製)を用い、吸収軸は85〜90゜であった。また、液
晶セルの厚みは5.2μmであった。作製した各種の液
晶表示装置(サンプルNo.1〜27)について表示特
性について調べた。ここでの表示特性は、平坦性、導通
性、表示品位により評価した。その結果を下記表1、表
2に示す。
【0039】表1〜表2中、平坦性の欄において、○は
第一のオーバーコート層の表面に残った凹部の深さ(凸
部の頂部から凹部の底部までの距離)が0.05μm未
満のもの、△は上記凹部の深さがほぼ0.05μm程度
のもの、×は上記凹部の深さが0.05μmを超えるも
のである。また、導通性の欄において、○は反射体と透
明電極層と間の絶縁性が十分で、導通がなかったもの、
×は反射体と透明電極層との間の絶縁性が不充分で、導
通があったものである。また、表示品位の欄において、
○は液晶層厚ムラ(セルギャップムラ)等のムラがなか
ったもの、×は液晶層厚ムラ(セルギャップムラ)等の
ムラがあったものである。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】上記表1〜表2に示した結果から明らかな
ように反射板の凹凸面の凹部の深さの2倍未満の厚さを
有する第一のオーバーコート層が備えられた比較例の液
晶表示装置(サンプルNo.1,2,5,6,9,1
0,13,14,17,18,20〜26)は、平坦
性、導通性、表示品位のうち少なくとも一つの表示特性
が不良であることがわかる。これに対して反射板の凹凸
面の凹部の深さの2倍以上の厚さを有する第一のオーバ
ーコート層が備えられた実施例の液晶表示装置(サンプ
ルNo.3,4,7,8,11,15,19)は、平坦
性、導通性、表示品位が全てが良好であることがわか
る。また、実施例の液晶表示装置のなかでも第一のオー
バーコート層の厚みが10μmになると(サンプルN
o.12,16,19)、導通性は良好であるものの表
示品位等に影響が出始めるため、第一のオーバーコート
層の厚みの上限としては10μmとすることが好ましい
ことが認められる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の反射型液晶
表示装置にあっては、内蔵された反射体の凹凸面上に該
凹凸面の凹部の深さの2倍以上の厚みを有するオーバー
コート層が形成され、該オーバーコート層上にカラーフ
ィルタ層が形成されたことにより、反射板の凹凸面によ
る凹凸が平坦化されるため、該凹凸面の凹凸に起因して
液晶層厚にムラが生じるを防止でき、表示品位を向上さ
せることができる。また、反射体の凹凸面が該凹凸面の
凹部の深さの2倍以上のオーバーコート層で覆われたも
のとなるので、反射体と透明電極層(表示電極)との間
の絶縁性を高めることができ、装置を駆動する際、液晶
層に十分な電圧を印加することができるので、表示に影
響が出ることがなく、安定して駆動できるという利点が
ある。また、上記カラーフィルタ層上に第二のオーバー
コート層が形成されたものにあっては、 カラーフィル
タ層による凹凸が第二のオーバーコート層によって平坦
化されるので、液晶層厚にムラが生じるのを防止する効
果をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる反射型液晶表示装置の第一の
実施形態を示す断面図である。
【図2】 本発明に係わる反射型液晶表示装置の第二の
実施形態を示す断面図である。
【図3】 本発明に係わる第二の実施形態の反射型液晶
表示装置に備えられる反射体を示す斜視図である。
【図4】 図3に示した反射体の製造方法を工程順に示
す断面図である。
【図5】 本発明に係わる反射型液晶表示装置の第三の
実施形態に備えられる反射体を示す斜視図である。
【図6】 従来の反射型液晶表示装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2・・・背面側ガラス基板、14a,25a・・・凹凸面、1
5,25・・・反射体、16・・・カラーフィルタ層、17a
・・・第一のオーバーコート層、17b・・・第二のオーバー
コート層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高塚 智正 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵された凹凸面を有する反射体と、該
    反射体の前記凹凸面上に形成され、該凹凸面を平坦化す
    るオーバーコート層と、該オーバーコート層上に形成さ
    れたカラーフィルタ層とを有し、前記オーバーコート層
    の厚みが前記反射体の凹凸面の凹部の深さの2倍以上で
    あることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記カラーフィルタ層上に第二のオーバ
    ーコート層が形成されたことを特徴とする請求項1記載
    の反射型液晶表示装置。
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