JPH11279233A - 潤滑油組成物用の粘度改良剤 - Google Patents

潤滑油組成物用の粘度改良剤

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JPH11279233A
JPH11279233A JP3501699A JP3501699A JPH11279233A JP H11279233 A JPH11279233 A JP H11279233A JP 3501699 A JP3501699 A JP 3501699A JP 3501699 A JP3501699 A JP 3501699A JP H11279233 A JPH11279233 A JP H11279233A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑油組成物の低温粘性を不適当に高めるこ
となく、せん断に抵抗しつつ、また、高温での粘度損失
の程度を低くする粘度改良剤を提供すること。 【解決手段】 以下の(a)および(b)、および必要
に応じて、(c)から誘導した単位を含有する共重合
体:(a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素
原子を含有するメタクリル酸エステル、および(b)そ
のエステル基中に7個〜約12個の炭素原子を含有する
メタクリル酸エステルであって、該エステル基は、2−
(C1-4アルキル)置換基を有する、および必要に応じ
て、(c)そのエステル基原子中に2個〜約8個の炭素
原子を含有しメタクリル酸エステル(a)および(b)
とは異なるメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合
物、および窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択
した少なくとも1種のモノマー、但し、60重量%を越
えない該エステルは、そのエステル基中に、11個を越
えない炭素原子を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油用の粘度改
良剤(分散剤−粘度改良剤を含めて)、このような粘度
改良剤を含有する潤滑油、潤滑油組成物および濃縮物、
およびこの粘度改良剤を調製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】流体が外力を受けるとき、それは、内部
摩擦のために、流れに抵抗する。粘度は、この内部摩擦
の尺度である。
【0003】潤滑粘性のあるオイルの粘度は、一般に、
温度に依存する。この潤滑油の温度が上がると、その粘
度は、通常、低下し、この温度が下がると、その粘度
は、通常、上昇する。
【0004】粘度改良剤の機能は、その温度が上昇する
につれた粘度低下の範囲を狭くすること、またはその温
度が低下するにつれた粘度上昇の範囲を狭くすること、
またはその両方にある。それゆえ、粘度改良剤は、温度
の変化に伴った、この粘度改良剤を含むオイルの粘度変
化を改善する。それにより、このオイルの流動性が改良
される。
【0005】粘度改良剤は、通常、重合体物質であり、
しばしば、粘度指数改良剤と呼ばれる。
【0006】エステル基含有重合体は、潤滑油の流動特
性を改良する周知の添加剤である。ポリアクリル酸エス
テル重合体(特に、ポリメタクリル酸エステル重合体)
は、周知であり、この目的に、広く使用されている。
【0007】分散剤もまた、潤滑剤の分野において、周
知である。分散剤は、不純物、特に、機械装置の操作中
において、懸濁液中に形成される不純物を、潤滑される
部分の表面に沈殿させるよりもむしろ、保持するため
に、潤滑剤で使用される。
【0008】粘度改良特性および分散剤特性の両方を与
える多機能性添加剤も同様に、当該技術分野で周知であ
る。このような生成物は、Dieter Klaman
n、「Lubricants and Related
Products」、Verlag Chemie
Gmbh (1984)、185〜193ページ;C.
V. Smalheer and R.K. Smit
h「Lubricant Additives」、Le
zius−Hiles Co. (1967);M.
W. Ranney、「Lubricant Addi
tives」、Noyes Data Corp.
(1973)、92〜145ページ、M.W. Ran
ney、「Lubricant Additives,
Recent Developments」、Noy
es Data Corp. (1978)、139〜
164ページ;M.W. Ranney、「Synth
etic Oils and Additives f
or Lubricants」、Noyes Data
Corp. (1980)、96〜166ページを含
めた非常に多くの刊行物に、記述されている。これらの
各刊行物の内容は、本明細書中で参考として援用されて
いる。
【0009】ポリアクリル酸エステルの誘導体は、潤滑
剤用の添加剤として周知であり、これは、改良された粘
度特性を与えるだけでなく、潤滑剤の分散剤特性を高め
得る。
【0010】この粘度改良剤または分散剤−粘度改良剤
は、それを含有する潤滑剤の低温粘性に悪影響を与えな
いのが望ましい。しばしば、粘度改良剤または分散剤−
粘度改良剤は、潤滑油の高温粘度特性を高める、すなわ
ち、温度が高くなることに伴う粘度損失を低減するもの
の、処理した潤滑剤の低温特性は悪くなる。粘度改良剤
が、長い使用期間にわたって、比較的に一定の流動特性
を与えることもまた、望まれている。このような物質に
は、通常、せん断に抵抗のある重合体がある。
【0011】多くの潤滑油組成物では、粘度改良剤を使
用すると有益であり得るものの、ギア潤滑剤および自動
変速機油は、特に、粘度に感受性である。
【0012】ギア潤滑剤は、使用時に、高レベルのせん
断を受ける。通常の粘度改良剤の多くは、最初に調製し
たとき、代表的な粘度特性潤滑剤を与え、短期間使用し
た後、ギアセット(例えば、自動車の車軸または変速機
にあるもの)を潤滑させるものの、この粘度改良剤はせ
ん断を受け、その結果、粘度改良特性が低下する。ギア
潤滑剤はまた、好ましくは、良好な低温粘度特性を有す
る。
【0013】自動変速機油の主要な必要条件の1つに
は、改良された低温性能がある。これは、−40℃で、
50,000、20,000、10,000センチポア
ズまたはそれ以下の最大ブルックフィールド粘度の必要
条件により、立証される。この粘度改良剤は、自動変速
機油で使用される全添加剤系のほぼ50重量%、時に
は、それ以上を占め得るが、その低温性能に対して、大
きな影響を与えることができる。粘度改良剤がまた、全
添加剤系の相当量を占める場合には、低温特性はまた、
他の用途(ギア潤滑剤および手動変速機油)でも望まれ
ている。
【0014】本発明の共重合体はまた、他の多くの潤滑
油組成物(これには、エンジン油、油圧作動油、手動変
速機油、連続可変変速機(CVT)(例えば、Van
Doorneが発明した周知のベルト駆動型)用の潤滑
剤、工業油などが挙げられるが、これらに限定されな
い)で有用である。
【0015】従って、潤滑油組成物の低温粘性を不適当
に高めることなく、高温での粘度損失の程度を少なくす
る組成物を提供することが望まれている。
【0016】また、使用条件下でのせん断に抵抗する粘
度改良剤を提供することが、望まれている。
【0017】潤滑油組成物の低温粘性を不適当に高める
ことなく、せん断に抵抗しつつ、また、高温での粘度損
失の程度を低くする粘度改良剤は、特に望まれている。
【0018】本発明の他の目的は、新規な多目的潤滑剤
添加剤を提供することにある。
【0019】さらに特定の目的は、潤滑組成物の粘度特
性および分散剤特性を改良する多目的添加剤を提供する
ことにある。
【0020】さらに他の目的は、広範囲の温度条件にわ
たって、潤滑剤の粘度特性を改良する共重合体を調製す
る方法を提供することにある。
【0021】さらに他の目的は、本発明の新規な共重合
体を含有する添加剤濃縮物を提供することにある。
【0022】さらに他の目的は、分散剤特性および粘度
特性を改良した潤滑剤を提供することにある。
【0023】他の目的は、一部は、本発明の開示を考慮
すると明らかであり、一部は、この後で明らかにする。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】潤滑油組成物の低温粘
性を不適当に高めることなく、せん断に抵抗しつつ、ま
た、高温での粘度損失の程度を低くする粘度改良剤を提
供すること。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(a)
および(b)、および必要に応じて、(c)から誘導し
た単位を含有する共重合体に関する: (a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素原子
を含有するメタクリル酸エステル、および(b)そのエ
ステル基中に7個〜約12個の炭素原子を含有するメタ
クリル酸エステルであって、該エステル基は、2−(C
1-4アルキル)置換基を有する、および必要に応じて、
(c)そのエステル基原子中に2個〜約8個の炭素原子
を含有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは
異なるメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、お
よび窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少
なくとも1種のモノマー、但し、60重量%を越えない
該エステルは、そのエステル基中に、11個を越えない
炭素原子を含有する。
【0026】好適な実施態様では、上記共重合体におい
て、上記エステル(a)が、そのエステル基中に、約1
3個〜約16個の炭素原子を含有し、そして上記エステ
ル(b)が、そのエステル基中に、約9個〜約12個の
炭素原子を含有し、(b)中の該エステル基は、2−エ
チル置換基を有し、エステル(a)とエステル(b)と
のモル比が、約90:10〜約60:40の範囲であ
る。
【0027】好適な実施態様では、上記共重合体が、モ
ノマー(c)から誘導した単位を約0.2モル%〜約6
0モル%で含有する。
【0028】1つの実施態様では、上記共重合体が、そ
のエステル基中に7個より少ない炭素原子を含有するメ
タクリル酸エステルから誘導した基を実質的に含まな
い。
【0029】1つの実施態様では、上記共重合体が、約
0.2モル%〜約20モル%の窒素含有ビニルモノマー
を含有する。
【0030】1つの実施態様では、上記共重合体におい
て、上記エステル(b)が、メタクリル酸2−エチルヘ
キシルであり、そして前記窒素含有ビニルモノマーが、
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドおよびメタク
リル酸ジメチルアミノエチルからなる群から選択され
る。
【0031】1つの実施態様では、上記共重合体におい
て、上記エステル(b)が、メタクリル酸2−エチルヘ
キシルを含有し、そして(c)が、メタクリル酸低級ア
ルキルを含有する。
【0032】本発明はまた、遊離ラジカル開始剤の存在
下にて、必要に応じて、連鎖移動剤の存在下にて、以下
の(a)および(b)、および必要に応じて、(c)を
反応させることを包含する方法に関する: (a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素原子
を含有するメタクリル酸エステル、および(b)そのエ
ステル基中に7個〜約12個の炭素原子を含有するメタ
クリル酸エステルであって、該エステル基は、2−(C
1-4アルキル)置換基を有する、および必要に応じて、
(c)そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原子を含
有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは異な
るメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、および
窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少なく
とも1種のモノマー、但し、60重量%を越えない該エ
ステルは、そのエステル基中に、11個を越えない炭素
原子を含有する。
【0033】好適な実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(a)および(b)、上記遊離ラジカル開
始剤、および使用される場合、上記連鎖移動剤が配合さ
れて、混合物を調製し、該混合物の約10重量%〜約8
0重量%が、発熱が認められるまで加熱され、次いで、
反応温度を維持しつつ、約0.25時間〜約5時間にわ
たって、残りの混合物が添加され、必要に応じて、追加
の開始剤が添加され、それにより、該反応が継続して完
結する。
【0034】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマーの約0.2モル%〜約60モル%が、上記
モノマー(c)である。
【0035】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(b)が、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ルを含有し、そして上記モノマー(c)が、メタクリル
酸メチルを含有する。
【0036】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(b)が、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ルを含有し、そして前記モノマー(c)が、窒素含有ビ
ニルモノマーを含有する。
【0037】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(c)が、ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミドおよびメタクリル酸ジメチルアミノエチルか
らなる群から選択した窒素含有ビニルモノマーを含有す
る。
【0038】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマーが、同時に反応される。
【0039】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(c)が、上記モノマー(a)と(b)と
を反応させることにより調製した前形成ポリメタクリル
酸エステルにグラフト化されている。
【0040】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー、上記遊離ラジカル開始剤、および使用さ
れる場合、上記連鎖移動剤が配合されて、混合物を調製
し、該混合物の約10重量%〜約80重量%が、発熱が
認められるまで加熱され、次いで、反応温度を維持しつ
つ、約0.25時間〜約5時間にわたって、残りの混合
物が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添加さ
れ、それにより、該反応が継続して完結する。
【0041】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(a)および(b)、上記遊離ラジカル開
始剤、および使用される場合、上記連鎖移動剤が配合さ
れて、第一混合物を調製し、該モノマー(a)および
(b)の第一混合物の約10重量%〜約80重量%が、
前記モノマー(c)と配合されて、第二混合物を調製
し、該第二混合物の約20%〜約100%が、発熱が認
められるまで加熱され、次いで、反応温度を維持しつ
つ、まず、約0.25時間〜約5時間にわたって、存在
する場合、該第二混合物の残りが添加され、続いて、
0.25時間〜約5時間にわたって、残りの第一混合物
が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添加され、
それにより、該反応が継続して完結する。
【0042】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(a)、(b)、(c)からのメタクリル
酸低級アルキルまたは窒素含有ビニルモノマーのいずれ
か、上記遊離ラジカル開始剤、および使用される場合、
上記連鎖移動剤が配合されて、第一混合物を調製し、該
第一混合物の約10重量%〜約80重量%が、残りのモ
ノマー(c)と配合されて、第二混合物を調製し、該第
二混合物の約20%〜約100%が、発熱が認められる
まで加熱され、次いで、反応温度を維持しつつ、まず、
約0.25時間〜約5時間にわたって、存在する場合、
該第二混合物の残りが添加され、続いて、0.25時間
〜約5時間にわたって、残りの第一混合物が添加され、
必要に応じて、追加の開始剤が添加され、それにより、
該反応が継続して完結する。
【0043】1つの実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(a)、(b)、上記モノマー(c)の約
10%〜約90%、上記遊離ラジカル開始剤、および使
用される場合、上記連鎖移動剤が配合されて、第一混合
物を調製し、該第一混合物の約10重量%〜約80重量
%が、残りのモノマー(c)と配合されて、第二混合物
を調製し、該第二混合物の約20%〜約100%が、発
熱が認められるまで加熱され、次いで、反応温度を維持
しつつ、まず、約0.25時間〜約5時間にわたって、
存在する場合、該第二混合物の残りが添加され、続い
て、0.25時間〜約5時間にわたって、残りの第一混
合物が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添加さ
れ、それにより、該反応が継続して完結する。
【0044】好適な実施態様では、上記方法において、
上記モノマー(b)が、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ルを含有し、そして上記モノマー(c)が、メタクリル
酸低級アルキルを含有する。
【0045】好適な実施態様では、上記のいずれかの方
法において、上記モノマー(b)が、メタクリル酸2−
エチルヘキシルを含有し、そして上記モノマー(c)
が、メタクリル酸低級アルキルおよび窒素含有ビニルモ
ノマーを含有する。
【0046】本発明はまた、上記のいずれかの方法によ
り調製した生成物に関する。
【0047】本発明はまた、通常液状の有機希釈剤、お
よび約20重量%〜約95重量%の上記のいずれかの共
重合体または上記生成物を含有する添加剤濃縮物に関す
る。
【0048】本発明はまた、主要量の潤滑粘性のあるオ
イル、および少量の上記のいずれかの共重合体または上
記生成物を含有する潤滑油組成物に関する。
【0049】本発明はまた、潤滑粘性のあるオイル、お
よび約5重量%〜約40重量%の上記のいずれかの共重
合体または上記生成物を含有するギア潤滑剤組成物に関
する。
【0050】本発明はまた、潤滑粘性のあるオイル、お
よび約4重量%〜約20重量%の上記のいずれかの共重
合体または上記生成物を含有する自動変速機油に関す
る。
【0051】1つの実施態様では、上記潤滑油組成物
が、手動変速機油である。
【0052】1つの実施態様では、上記潤滑油組成物
が、油圧作動液である。
【0053】1つの実施態様では、以下の(a)および
(b)、および必要に応じて、(c)から誘導した単位
を含有する共重合体が提供される: (a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素原子
を含有するメタクリル酸エステル、および(b)そのエ
ステル基中に7個〜約12個の炭素原子を含有するメタ
クリル酸エステルであって、該エステルは、2−(C
1-4アルキル)置換基を有する、および必要に応じて、
(c)そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原子を含
有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは異な
るメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、および
窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少なく
とも1種のモノマー、但し、60重量%を越えない該エ
ステルは、そのエステル基中に、11個を越えない炭素
原子を含有する。
【0054】本発明はまた、これらの共重合体を含有す
る添加剤濃縮物および潤滑油組成物、およびこれらの共
重合体を調製する方法に関する。
【0055】
【発明の実施の形態】ここで使用する「炭化水素」、
「ヒドロカルビル」または「炭化水素ベースの」との用
語は、記載される基が、本発明の文脈内で、主として炭
化水素的な性質を有することを意味する。これらには、
事実上、純粋な炭化水素である基(すなわち、これら
は、炭素および水素だけを含有する)が挙げられる。こ
れらはまた、主として、基の炭化水素的な性質を変化さ
せない置換基または原子を含有する基を包含し得る。こ
れらの置換基には、ハロ、アルコキシ、ニトロなどが包
含され得る。これらの基はまた、ヘテロ原子を含有し得
る。適当なヘテロ原子は、当業者に明らかであり、例え
ば、イオウ、窒素および酸素を包含する。従って、これ
らの基は、本発明の文脈内では、主として炭化水素的な
性質を保持しているものの、鎖または環の中に存在する
炭素以外の原子を含有し得るが、その他は炭素原子で構
成されているが、但し、それらは、本発明の方法または
生成物の反応性または用途に悪影響を与えない。
【0056】一般に、この炭化水素基または炭化水素ベ
ースの基では、各10個の炭素原子に対し、約3個を越
えない非炭化水素置換基またはヘテロ原子、好ましく
は、1個を越えない非炭化水素置換基またはヘテロ原子
が存在する。最も好ましくは、これらの基は、事実上、
純粋な炭化水素であり、すなわち、本質的に、炭素およ
び水素以外の原子を含有しない。
【0057】本明細書および特許請求の範囲を通じて、
「油溶性」または「油分散可能な」との表現が用いられ
る。「油溶性」または「油分散可能な」とは、潤滑粘性
のあるオイルに溶解させるか、分散させるかまたは懸濁
させることにより、所望レベルの活性または性能を提供
するのに必要な量を混合できることを意味する。通常、
このことは、潤滑油に、少なくとも約0.001重量%
の物質を混合できることを意味する。「油溶性」または
「油分散可能な」との用語、特に、「安定に分散可能
な」との用語のさらに詳しい論述に関しては、米国特許
第4,320,019号を参照せよ。この特許の内容
は、このことに関連した教示について、本明細書中で参
考として援用されている。
【0058】本明細書および特許請求の範囲を通じて、
「低級の」との表現が使用されている。種々の基を記述
するために本明細書中で使用する「低級の」との表現
は、7個を越えない炭素原子、多くの場合、4個を越え
ない炭素原子、しばしば、1個または2個の炭素原子を
含有する基を意味するように意図している。
【0059】本明細書および添付の特許請求の範囲で用
いられるように、単数形はまた、文脈で他に明らかに指
示されていなければ、複数も包含することに注目すべき
である。それゆえ、単数形「a」、「an」および「t
he」は、複数を包含する。例えば、「a monom
er」には、同じタイプのモノマーの混合物を含む。他
の例として、単数形「monomer」は、文脈で他に
明らかに指示されていなければ、単数および複数の両方
を含むことを意図している。
【0060】本発明の文脈では、「共重合体」との用語
は、2種またはそれ以上の異なるモノマーから誘導した
重合体を意味する。それゆえ、例えば、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘプチル、メ
タクリル酸ノニル、メタクリル酸デシルなどの2種また
はそれ以上の混合物から誘導した重合体は、本明細書中
で定義した共重合体である。同様に、メタクリル酸C
9-11およびメタクリル酸C12-18の1種から誘導した重
合体、または2個またはそれ以上の別個のブロックを有
する重合体は、本明細書中で定義する共重合体である。
本発明の共重合体はまた、窒素含有モノマーから誘導し
た単位を含有し得る。
【0061】このエステル基の大きさに関して、エステ
ル基は、次式により表わされること、およびエステル基
中の炭素原子数は、このカルボニル基の炭素原子とこの
(OR)基の炭素原子とを合わせた全数であることが指
摘されている: −C(O)(OR) それゆえ、メタクリル酸メチルは、そのエステル基中
に、2個の炭素原子を含有する。ブチルエステルは、そ
のエステル基中に、5個の炭素原子を含有する。
【0062】「実質的に不活性な」との表現は、希釈剤
に関連して使用される。本文脈で使用されるとき、「実
質的に不活性な」とは、この希釈剤が、本発明の任意の
反応物または組成物に関して、実質的に不活性であるこ
と、すなわち、それが、通常の状況下にて、任意の反応
物または組成物とのいずれの重大な反応も受けないだけ
でなく、本発明のいずれの反応または組成物も妨害しな
いことを意味する。
【0063】粘度指数(しばしば、VIと略される)と
の表現は、本明細書中で、しばしば使用される。粘度指
数とは、一定温度範囲内における粘度変化の程度を示す
経験的な数値である。高いVIは、温度に伴う比較的に
小さい粘度変化を示すオイルを意味する。
【0064】本発明によれば、潤滑油組成物用の粘度改
良剤(分散剤−粘度改良剤を含めて)としての使用に適
当な組成物は、(a)そのエステル基中に約9個〜約2
5個の炭素原子、好ましくは、約13個〜約19個の炭
素原子、しばしば、約16個の炭素原子を含有するメタ
クリル酸アルキルエステルモノマー、および(b)その
エステル基中に7個〜約12個の炭素原子、好ましく
は、約9個〜約12個の炭素原子、最も好ましくは、9
個の炭素原子を含有し2−(C1-4アルキル)置換基を
有するメタクリル酸アルキルエステルモノマー、および
必要に応じて、そのエステル基中に2個〜約8個の炭素
原子を含有しメタクリル酸エステル(a)および(b)
とは異なるメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合
物、および窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択
した少なくとも1種のモノマー、を含有するメタクリル
酸アルキルエステルモノマーの混合物から誘導した単位
を含有する共重合体を含有し、但し、60重量%を越え
ない該エステル(しばしば、50重量%を越えない、頻
繁には、約35重量%を越えない)は、そのエステル基
中に、11個を越えない炭素原子を含有する。
【0065】典型的には、この共重合体中のエステル
(a)とエステル(b)とのモル比は、約95:5〜約
35:65の範囲、しばしば、約90:10〜約60:
40の範囲、頻繁には、約80:20〜約50:50の
範囲である。
【0066】これらのエステルは、通常、脂肪族エステ
ル、好ましくは、アルキルエステルである。好ましく
は、エステル(a)は、C12-15メタクリル酸アルキル
であり、そしてエステル(b)は、メタクリル酸2−エ
チルヘキシルである。
【0067】1つの実施態様では、エステル(a)中の
エステル基は、分枝アルキル基を含有する。しばしば、
このエステル基の約2%〜約65%、頻繁には、約5%
〜約60%は、分枝アルキル基を含有する。
【0068】ここで述べたように、このエステル(b)
は、2−(C1-4アルキル)置換基を有する。このC1-4
アルキル置換基は、メチル、エチル、およびプロピルお
よびブチルのいずれかの異性体であり得る。好ましく
は、この2−アルキル置換基は、エチルである。
【0069】この(c)モノマーから誘導した基の存在
は、任意である。1つの実施態様では、この重合体は、
(c)モノマーから誘導した基を含まない。他の実施態
様では、この共重合体は、(c)モノマーの1個または
それ以上から誘導した基を含有できる。第二の実施態様
内では、多くの可能性が存在する。例えば、この(c)
成分は、列挙したタイプのモノマーの1種から実質的に
なり得る。それゆえ、1つの実施態様では、この(c)
モノマーは、そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原
子を含有するメタクリル酸エステルであり得る。他の実
施態様では、この(c)モノマーは、ビニル芳香族モノ
マー、例えば、スチレン性モノマー(例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、環置換スチレン、ビニルナフ
タレン、ビニルアントラセンなど)であり得る。さらに
他の実施態様では、この(c)モノマーは、窒素含有ビ
ニルモノマーである。この(c)モノマーが窒素含有ビ
ニルモノマーのとき、この共重合体は、一般に、潤滑油
組成物に、高い分散性を与える。有用な窒素含有ビニル
モノマーは、これ以下で述べる。
【0070】特定の1つの実施態様では、この共重合体
は、そのエステル基中に7個より少ない炭素原子、頻繁
には、5個より少ない炭素原子を含有するメタクリル酸
エステルから誘導した基を実質的に含まない。他の実施
態様では、この(c)モノマーは、そのエステル基中に
約2個の炭素原子を含有するメタクリル酸エステルモノ
マーを含有する。好ましい1つの実施態様では、この共
重合体は、そのエステル基中に2個の炭素原子を含有す
るメタクリル酸エステルおよび窒素含有ビニルモノマー
の両方から誘導した基を含有する。
【0071】本発明の共重合体は、約10,000から
約350,000までの範囲、1つの実施態様では、約
200,000までの範囲の重量平均分子量(Mw)を
有する。他の実施態様では、Mwは、約15,000〜
約150,000の範囲、しばしば、約20,000〜
約120,000の範囲である。
【0072】多分散性(多分散性インデックスについ
て、PDIと略す)値(Mw/Mn)(ここで、Mn
は、数平均分子量を表わす)は、約1.5〜約5の範囲
であり、しばしば、約2〜約4の範囲である。
【0073】重合体の分子量は、文献に記載の周知方法
を用いて、測定される。分子量を測定する方法の例に
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(また、
サイズ排除クロマトグラフィーとして知られている)お
よび蒸気相浸透法がある。これらの方法および他の方法
は、以下を含めた非常に多くの文献に記述されている:
P. J. Flory、「Principles o
f PolymerChemistry」Cornel
l University Press(1953)、
第VII章、266〜316ページ;および「Macr
omolecules, an Introducti
on toPolymer Science」、F.
A. Bovey and F.H. Winslo
w、Editors、Academic Press
(1979)、296〜312ページ;およびW.
W. Yau、J. J. Kirkland and
D. D.Bly、「Modern Size Ex
clusion Liquid Chromatogr
aphy」、John Wiley and Son
s、New York、1979。
【0074】重合体の分子量を決定するときには、種々
の標準が使用できる。標準は、測定する重合体と、化学
的および物理的に類似しているのが好ましい。測定する
重合体と著しく離れた標準を使用すると、得られる値
は、しばしば、この重合体に対する実際の値よりも著し
く離れてしまう。しかしながら、数個の重合体の相対的
な分子量を示すことはできる。
【0075】重合体の分子量と相互補完的な測定値に
は、メルトインデックス(ASTMD−1238)があ
る。メルトインデックスの高い重合体は、一般に低い分
子量を有し、逆の場合も同じである。ムーニー粘度(A
STM ProcedureD−1646−87)は、
間接的には、重合体の分子量に関する。他の全ての因子
が同じであるとき、この重合体の分子量が増加すると、
そこで、ムーニー粘度も増加する。
【0076】これらのエステルは、例えば、メタクリル
酸またはそれらの無水物またはハロロゲン化アシルのエ
ステル化により、またはメタクリル酸エステル(通常、
低級アルキルエステル、最も多くの場合、メチルエステ
ル)のエステル交換により、得られる。このアセトンシ
アノヒドリン法は、アセトンとHCNとの反応によりア
セトンシアノヒドリンを形成することを包含し、これ
は、次いで、所望のアルコールと反応されて、このエス
テルを形成する。プロピレンカルボニル化および多くの
他の方法もまた、使用される。
【0077】この上で述べたように、このエステルアル
キル基は、一般に、アルコールから誘導される。
【0078】エステル(a)を調製するのに有用なアル
コールは、約8個〜約24個の炭素原子、好ましくは、
約12個〜約15個の炭素原子を含有する。アルコール
の混合物は市販されており、しばしば、好ましい。エス
テル(a)を調製するのに使用するアルコールは、線状
または分枝状のいずれかであり得る。1つの実施態様で
は、これらのアルコールの約2%〜約65%、頻繁に
は、約5%〜約60%は、分枝状である。エステル
(a)を調製するのに有用なアルコールの例には、n−
オクタノール、n−デカノール、n−および分枝状
12、C15、C16およびC 22アルコール、アルコール混
合物(例えば、Dobanol 25、Neodol
25、Lial 125およびAlchem 125
(これらは、異なる分枝度、例えば、約5%〜約50%
の分枝を有する)、およびAlfol 1214(これ
は、実質的に線状である)の商品名で入手できるC
12-15アルコール)が包含される。
【0079】エステル(b)を調製するのに有用なアル
コールは、6個〜約11個の炭素原子、好ましくは、8
個〜約11個の炭素原子、最も好ましくは、8個の炭素
原子を含有する。これらのアルコールは、2−(C1-4
アルキル)置換基、すなわち、メチル、エチル、または
プロピルおよびブチルのいずれかの異性体を有する。エ
ステル(b)を調製するのに有用なアルコールの例に
は、2−メチルヘプタノール、2−メチルデカノール、
2−エチルペンタノール、2−エチルヘキサノール、2
−エチルノナノール、2−プロピルヘプタノール、2−
ブチルヘプタノールなどが包含される。2−エチルヘキ
サノールは、特に好ましい。
【0080】メタクリル酸エステルモノマーを調製する
種々の方法は、the Encyclopedia o
f Polymer Science and Eng
ineering(Vol. 1、pp. 247−2
51、Wiley−Interscience、New
York (1985))にて、「Acrylica
nd Methacrylic Ester Poly
mers」の表題の節に、かなり詳細に記述されてい
る。
【0081】エステル化反応は周知であり、酸、無水物
またはハロゲン化アシルと適当なアルコールとの反応が
関与し、そのメタクリル酸反応物に依存して、副生成物
の水またはハロゲン化水素が除去される。
【0082】エステル交換反応には、一般に、低級アル
キルエステル基と高級アルコールとの置換が関与し、置
換された低級アルキル基は、そのアルコールとして、除
去される。メタクリル酸メチルをエステル交換する好ま
しい方法は、米国特許第4,791,221号に記述さ
れており、その内容は、本明細書中で参考として援用さ
れている。
【0083】さらに、多数のメタクリル酸エステルが市
販されている。業者には、例えば、RohMax;Lu
brizol、San Esters Corp.(N
ewYork州、New Yorkにオフィスがあ
る);MitsubishiRayon Co. Lt
d.;Polysciences, Inc.(War
rington、Pennsylvania);Sar
tomer Co.(Exton、Pennsylva
nia)などが挙げられる。
【0084】任意の実施態様では、この共重合体は、
(c)そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原子を含
有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは異な
るメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、および
窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少なく
とも1種のモノマーから誘導した基を含有する。モノマ
ー(c)から誘導した基が存在するとき、それらは、こ
の重合体中に存在する単位の約0.2モル%〜約60モ
ル%、多くの場合、約1モル%〜約25モル%を占め
る。
【0085】そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原
子を含有するエステルは、エステル(a)および(b)
に関してこの上で記述のものには包含されず、すなわ
ち、それらは、これらのエステルとは異なる。
【0086】モノマー(c)が、2個〜約8個の炭素原
子を含むメタクリル酸エステルを含有するとき、これら
は、低級アルキルエステルを含有するのが好ましい。メ
タクリル酸メチルは、特に好ましい。
【0087】有用なビニル芳香族モノマーには、スチレ
ンおよび置換スチレンが挙げられるが、他のビニル芳香
族モノマーもまた、使用できる。この置換スチレンに
は、ハロ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、カ
ルボキシ置換基、ヒドロキシ置換基、スルホニル置換
基、ヒドロカルビル置換基(ここで、このヒドロカルビ
ル基は、1個〜約12個の炭素原子を有する)および他
の置換基を有するスチレンが挙げられる。このヒドロカ
ルビル置換スチレンの代表例には、α−メチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、α−エチルスチレ
ン、およびp−低級アルコキシスチレンが挙げられる。
2種またはそれ以上のビニル芳香族モノマーの混合物
は、使用できる。スチレンが好ましい。
【0088】有用な窒素含有モノマーには、ビニル置換
窒素複素環モノマー、例えば、ビニルピリジンモノマー
およびN−ビニル置換窒素複素環モノマー(例えば、N
−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリジノンおよび
N−ビニルカプロラクタム)、アクリル酸およびメタク
リル酸ジアルキルアミノアルキルモノマー、例えば、ア
クリル酸N,N−ジアルキルアミノアルキル(例えば、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル)、ジアルキルアミ
ノアルキルアクリルアミドおよびメタクリルアミドモノ
マー、例えば、ジ−低級アルキルアミノアルキルアクリ
ルアミド(特に、ここで、各アルキル基またはアミノア
ルキル基は、1個〜約8個の炭素原子、特に、1個〜3
個の炭素原子を含有する)、例えば、N,N−ジ−低級
アルキル(特に、ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、N−第三級アルキルアクリルアミドおよび対応する
メタクリルアミド(例えば、第三級ブチルアクリルアミ
ド)、およびビニル置換アミンが挙げられる。
【0089】好ましい1つの実施態様では、モノマー
(c)は、窒素含有ビニルモノマーを含有する。モノマ
ー(c)が、窒素含有ビニルモノマーであるかまたは窒
素含有ビニルモノマーを含有するとき、この共重合体
は、一般に、約0.2モル%から、しばしば、約1モル
%から、約20モル%まで、多くの場合、約8モル%ま
での、モノマー(c)から誘導した基を含有する。
【0090】本発明の共重合体は、遊離ラジカル開始剤
の存在下にて、(a)そのエステル基中に約9個〜約2
5個の炭素原子を含有するメタクリル酸エステル、およ
び(b)そのエステル基中に7個〜約12個の炭素原子
を含有するメタクリル酸エステルであって、該エステル
基は、2−(C1-4アルキル)置換基を有する、および
必要に応じて、(c)そのエステル基中に2個〜約8個
の炭素原子を含有しメタクリル酸エステル(a)および
(b)とは異なるメタクリル酸エステル、ビニル芳香族
化合物、および窒素含有ビニルモノマーからなる群から
選択した少なくとも1種のモノマーを、必要に応じて、
連鎖移動剤の存在下にて、反応させることを包含する方
法により、調製できる。
【0091】これらのモノマーは、同時に反応できる。
【0092】1つの実施態様では、この方法は、しばし
ば、まず、これらのモノマーの混合物の一部(しばし
ば、約20%〜約60%)を、通常、発熱を認めること
により反応が明らかとなるまで加熱し、次いで、所望の
共重合体が得られるまで、これらのモノマーの残りを、
少しずつ、一度にまたは一定期間で連続的に添加し反応
させることにより、この混合物を反応させることを包含
する。
【0093】特定の実施態様では、モノマー(a)およ
び(b)、遊離ラジカル開始剤、および使用される場
合、連鎖移動剤が配合されて、混合物を調製する。この
混合物の約10重量%〜約80重量%が、発熱が認めら
れるまで加熱され、次いで、反応温度を維持しつつ、約
0.25時間〜約5時間にわたって、残りの混合物が添
加され、必要に応じて、追加の開始剤が添加され、それ
により、この反応が継続して完結する。
【0094】この上で述べたように、これらのモノマー
は、(c)第三のモノマーを含有できる。特定の実施態
様では、モノマー(c)は、窒素含有ビニルモノマーを
含有する。他の実施態様では、モノマー(c)は、この
上で規定したメタクリル酸アルキルモノマー、特に、メ
タクリル酸低級アルキル、さらに特定すると、メタクリ
ル酸メチルを含有する。特に好ましい実施態様では、モ
ノマー(c)は、窒素含有モノマーおよびメタクリル酸
アルキルモノマーの両方を含有し、その好ましい実施態
様は、この上で規定したものと同じである。
【0095】1つの実施態様では、モノマー(c)は、
前形成したメタクリル酸エステル共重合体にグラフトさ
れる。グラフトする(特に、窒素含有モノマーをグラフ
トする)方法は公知であり、多数の出版物(例えば、米
国特許第3,067,163号;第4,281,081
号;および第4,338,414号)に記述されてい
る。
【0096】モノマー(c)が存在するとき、1つの実
施態様では、これらのモノマー、遊離ラジカル開始剤、
および使用される場合、連鎖移動剤が配合されて、混合
物を調製する。この混合物の約10重量%〜約80重量
%(しばしば、約25重量%〜約50重量%)が、発熱
が認められるまで加熱され、次いで、通常、この発熱が
鎮静した後であるが、反応温度を維持しつつ、約0.2
5時間〜約5時間にわたって、残りの混合物が添加さ
れ、必要に応じて、追加の開始剤が添加され、それによ
り、この反応が継続して完結する。
【0097】モノマー(c)が窒素含有ビニルモノマー
のとき、好ましい方法は、モノマー(a)および
(b)、遊離ラジカル開始剤、および使用される場合、
連鎖移動剤を配合して、第一混合物を調製することを包
含する。モノマー(a)および(b)の混合物の約10
重量%〜約80重量%は、モノマー(c)と配合され
て、第二混合物が調製される。この第二混合物の約20
重量%〜約100重量%は、発熱が認められるまで加熱
される。次いで、反応温度を維持しつつ、まず、約0.
25時間〜約5時間にわたって、存在する場合、この第
二混合物の残りが添加され、続いて、0.25〜約5時
間にわたって、残りの第一混合物が添加され、必要に応
じて、追加の開始剤が添加され、それにより、この反応
が継続して完結する。
【0098】モノマー(c)が窒素含有ビニルモノマー
およびメタクリル酸エステルモノマー(特に、メタクリ
ル酸低級アルキルモノマー)の両方を含有するとき、こ
の方法は、モノマー(a)および(b)、遊離ラジカル
開始剤、および使用される場合、連鎖移動剤を含有する
第一混合物を調製することにより、行うことができる。
次いで、該第一混合物の約10重量%〜約80重量%
は、残りのモノマー(c)と配合されて、第二混合物が
調製される。この第二混合物の約20重量%〜約100
重量%は、発熱が認められるまで加熱される。次いで、
反応温度を維持しつつ、まず、約0.25時間〜約5時
間にわたって、存在する場合、この第二混合物の残りが
添加され、続いて、0.25〜約5時間にわたって、残
りの第一混合物が添加され、必要に応じて、追加の開始
剤が添加され、それにより、この反応が継続して完結す
る。
【0099】他の実施態様では、モノマー(a)、
(b)、およびモノマー(c)の約10%〜約90%、
遊離ラジカル開始剤、および使用される場合、連鎖移動
剤は、配合されて、第一混合物が調製される。次いで、
該第一混合物の約10重量%〜約80重量%は、残りの
モノマー(c)と配合されて、第二混合物が調製され
る。この第二混合物の約20重量%〜約100重量%
は、発熱が認められるまで加熱される。次いで、反応温
度を維持しつつ、まず、約0.25時間〜約5時間にわ
たって、存在する場合、この第二混合物の残りが添加さ
れ、続いて、0.25〜約5時間にわたって、残りの第
一混合物が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添
加され、それにより、この反応が継続して完結する。
【0100】本発明の方法は、本質的に溶媒のない状態
で行われるが、処理を促進するために、1種またはそれ
以上の希釈剤を使用するのが、一般的である。 (希釈剤)上記のように、本発明の共重合体は、希釈剤
の存在下にて調製できる。希釈剤はまた、通常、適当な
希釈剤に、実質的に希釈剤を含まない共重合体を溶解す
るかまたは分散させることにより、実質的に希釈剤を含
まない共重合体に添加できる。他の実施態様では、調製
した共重合体には、追加の希釈剤、しばしば、高沸点希
釈剤(例えば、オイル)が添加でき、これは、さらに、
低沸点希釈剤を含有し、これは、次いで、一般的な方法
(例えば、蒸留)により、除去される。好ましくは、こ
の重合体が、希釈剤の存在下にて調製されるとき、この
希釈剤は、オイルである。
【0101】1つの実施態様では、この希釈剤は、鉱油
である。特定の実施態様では、この鉱油は、水素処理し
たナフテン油から本質的になる。水素化脱ワックスした
鉱油もまた、考慮される。
【0102】この希釈剤はまた、合成油であり得る。一
般的な合成油には、エステルタイプのオイル、ポリオレ
フィンオリゴマーまたはアルキル化ベンゼンがある。 (連鎖移動剤)この方法は、連鎖移動剤の存在下にて、
行うことができる。重合体反応での分子量を制御し制限
するために連鎖移動剤を使用することは、公知である。
例えば、「Concise Encyclopedia
of Polymer Science and E
ngineering」(J.I. Kroschwi
tz, Ed.、Wiley−Interscienc
e(New York、1990)、page 13
9)を参照せよ。連鎖移動、その効果および連鎖移動剤
の広範な論述は、広範な文献目録と共に、「Encyc
lopedia of Polymer Scienc
e and Technology」(H.F. Ma
rk、N.G. Gaylord、およびN.M. B
ikales、Ed.、Interscience、
(New York、1965)、pp. 575−6
10)に見られる。これらの両方の内容は、本明細書中
で参考として援用されている。
【0103】本願には、イオウ化合物、特に、メルカプ
タン類、とりわけ、ドデシルメルカプタン類、例えば、
n−および第三級ドデシルメルカプタンが好ましい。
【0104】重合体は、種々の条件下にて起こり得、こ
れには、バルク重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁
重合法および非水分散法がある。
【0105】本発明の方法は、通常のラジカル重合法を
利用する。
【0106】このような方法は、「Encyclope
dia of Polymer Science an
d Engineering」(H.F. Mark、
N.M. Bikales、C.G. Overber
gerおよびG. Menges)、2版 (198
8)、Wiley Interscienceにより出
版)の研究に記述されている。
【0107】これらの方法には、アゾ化合物または過酸
化物を使用する遊離ラジカル開始重合が挙げられる。こ
の文献にはまた、光化学法およびラジカル開始法が記述
されている。 (開始剤)有用な開始剤には、有機過酸化物、ヒドロペ
ルオキシドおよびアゾ化合物が挙げられる。レドックス
開始剤もまた、有用である。
【0108】重合開始剤として有用な遊離ラジカル発生
試薬は、当業者に周知である。遊離ラジカル開始剤の非
常に多くの例は、FloryおよびBoveyおよびW
inslowによる上で挙げた関連教本において、述べ
られている。遊離ラジカル開始剤の広範囲にわたるリス
トは、J. BrandupおよびE.H. Imme
rgut編の「Polymer Handbook」、
2版、John Wiley and Sons、Ne
w York (1975)、II−1〜II−40の
ページに記されている。非常に多くの遊離ラジカル開始
剤が入手でき、その多くは、大量に市販されている。遊
離ラジカル開始剤には、過酸化t−ブチル、t−ブチル
ヒドロペルオキシド、過酸化t−アミル、過酸化クミ
ル、過酸化ジベンゾイル(Aldrich)、m−クロ
ロ過安息香酸t−ブチル、アゾビスバレロニトリル、過
オクトン酸t−ブチルおよび過安息香酸第三級ブチル
(それぞれ、AKZOから入手したTrigonox
21およびTrigonoxC)、および2,2’−ア
ゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO−64)およ
び2,2’−アゾビス(メチルブチロニトリル)(VA
ZO−67)(共にDuPont)が挙げられる。
【0109】遊離ラジカル開始剤は、通常、この反応混
合物の全重量を基準にして、約0.01重量%〜約10
重量%の量で、用いられる。一般に、この開始剤は、約
0.05重量%〜約3重量%、多くの場合、約0.1重
量%〜約2重量%、頻繁には、約0.5重量%から約
1.5重量%までまたは約1重量%までで用いられる。
【0110】遊離ラジカル開始剤の選択は、重要な要件
であり得る。要件には、所定温度でのこの開始剤の半減
期、これらの反応物の性質、反応温度、溶媒または希釈
剤などが挙げられる。
【0111】これらの重合体の分子量は、開始剤の選
択、反応温度、モノマー濃度および溶媒タイプを含めた
多くの手法を使用して、制御できる。先に述べたよう
に、連鎖移動剤は、使用できる。
【0112】本発明の生成物は、一般に、約40℃〜約
200℃の範囲の反応温度、頻繁には、約60℃〜約1
60℃の範囲の反応温度で、調製される。所定温度にお
ける開始剤の半減期は、重要な要件である。
【0113】アクリル重合は、通常、かなりの熱の遊離
を伴い得るので、反応が制御されなくなるのを避けるよ
うに、注意しなければならない。温度は、冷却ジャケッ
ト付きの反応器を用いて、添加速度を制御し、反応溶媒
を使用することにより、制御され得る。
【0114】本発明の方法は、しばしば、機械撹拌機お
よび/または循環ポンプを含めた撹拌手段を使用する通
常の反応器中で行われるものの、本発明の共重合体を調
製する他の有用な手段は、高エネルギーの機械的混合装
置を使用することである。これらには、ロールミル、ボ
ールミルまたは押出機が挙げられる。これらのうち、押
出機は好ましい。なぜならば、これらの共単量体が、任
意の所望の様式で、供給ホッパーに供給できるからであ
る。このような装置(特に、押出機)を使用する方法
は、多くの特許に記述されており、これらには、Hay
ashiらの米国特許第4,670,173号およびS
opkoらの米国特許第5,039,433号が含ま
れ、両方の内容は、本明細書中で参考として援用されて
いる。
【0115】
【実施例】以下の実施例は、本発明のいくつかの組成物
だけでなく、それらの調製方法を例示することを意図し
ている。他に指示がなければ、全ての部は重量部であ
る。これらの実施例は、本発明のいくつかの組成物およ
び方法を例示することを意図しており、本発明の範囲を
限定することを意図していないことを理解すべきであ
る。分子量は、うまくキャラクタライズした(well
−characterized)ポリメタクリル酸エス
テル(PMA)校正(calibration)標準を
用いるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)を使用して、測定される。PDIは、多分散性イン
デックス、Mw/Mnである。濾過は、ケイソウ土濾過
助剤を用いて行う。 (実施例1)容器に、C12-15メタクリル酸エステル
(各約20重量%のC12およびC15、各30重量%のC
13およびC14、および全体で約5重量%未満のC11また
はそれ以下およびC16またはそれ以上)320部(1.
18当量)、メタクリル酸2−エチルヘキシル80部
(0.40モル)、鉱油(Total 85N)100
部、および各8.24部のTrigonox−21
(0.039モル)およびt−ドデカンチオール(0.
04モル)を充填する。これらの物質を0.25時間混
合し、次いで、この混合物の1/3を、撹拌機、添加漏
斗付きN2注入口、熱電対および冷却器を備えた反応器
に充填し、残りの2/3を、この添加漏斗に充填する。
これらの反応器内容物を、8.5 l/hrで、約0.
2時間にわたって、N2下にて、105℃まで加熱し、
それにより、137℃までの発熱が認められ、そして加
熱を中止する。約1分間後、この添加漏斗からのこれら
のモノマーの添加を、4.4 ml/分で開始する。約
0.3時間後、この温度は90℃になり、加熱を開始し
て、89〜90℃で維持する。1.5時間後、添加を完
了し、次いで、加熱を3.2時間継続する。この時点
で、赤外スペクトルにより、この重合が完結したことが
明らかとなる。このバッチを、150℃および28 m
m Hgまでストリッピングし、布パッドを用いたブフ
ナー漏斗により、濾過助剤で濾過し、次いで、同じフィ
ルターで再濾過する。この濾液は、Mw=60,53
1、Mn=18,650およびPDI=3.24を有す
る。 (実施例2)C12-15メタクリル酸エステル280部
(1.03当量)、メタクリル酸2−エチルヘキシル1
20部(0.605モル)、Total 85N(10
0部)および各8.24部のTrigonox−21
(0.039モル)およびt−ドデカンチオール(0.
04モル)を使用して、実施例1の方法に従う。発熱後
のピーク温度は、141℃である。赤外スペクトルによ
り、重合は、添加の完了に続いて、2.8時間後に完結
したことが明らかとなる。このバッチを、16 mm
Hgで150℃までストリッピングする。この濾液は、
Mw=56,399、Mn=19,495およびPDI
=2.89を有する。 (実施例3)C12-15メタクリル酸エステル340部
(1.25当量)、メタクリル酸2−エチルヘキシル6
0部(0.302モル)、Total 85N(100
部)および各8.24部のTrigonox−21
(0.039モル)およびt−ドデカンチオール(0.
04モル)を使用して、実施例1の方法に従う。発熱後
のピーク温度は、135℃である。赤外スペクトルによ
り、重合は、添加の完了に続いて、3.2時間後に完結
したことが明らかとなる。反応温度は、89〜92℃で
ある。このバッチを、16 mm Hgで150℃まで
ストリッピングする。この濾液は、Mw=57,87
2、Mn=19,585およびPDI=2.95を有す
る。 (実施例4)容器に、C12-15メタクリル酸エステル2
80部(1.03当量)、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル80部(0.40モル)、メタクリル酸メチル40
部(0.4モル)、Total 85N(100部)、
および各8.24部のTrigonox−21(0.0
39モル)およびt−ドデカンチオール(0.04モ
ル)を充填する。これらの物質を0.25時間混合し、
次いで、この混合物の1/3を、撹拌機、添加漏斗付き
2注入口、熱電対および冷却器を備えた反応器に充填
し、残りの2/3を、この添加漏斗に充填する。これら
の反応器内容物を、8.5 l/hrで、約0.2時間
にわたって、N2下にて、105℃まで加熱し、それに
より、147℃までの発熱が認められ、そして加熱を中
止する。約1分間後、この添加漏斗からのこれらのモノ
マーの添加を、4.4 ml/分で開始する。約0.3
時間後、この温度は90℃になり、加熱を開始して、8
9〜92℃で維持する。1.5時間後、添加を完了し、
次いで、加熱を1.6時間継続する。この時点で、赤外
スペクトルにより、この重合が完結したことが明らかと
なる。このバッチを、150℃および16 mm Hg
までストリッピングし、濾過助剤で濾過し、次いで、布
パッドを用いたブフナー漏斗により、再濾過する。この
濾液は、Mw=58,897、Mn=19,403およ
びPDI=3.03を有する。 (実施例5)C12-15メタクリル酸エステル300部
(1.11当量)、メタクリル酸2−エチルヘキシル1
00部(0.504モル)、Total 85N(10
0部)および各8.24部のTrigonox−21
(0.039モル)およびt−ドデカンチオール(0.
04モル)を使用して、実施例1の方法に従う。発熱後
のピーク温度は、136℃である。赤外スペクトルによ
り、重合は、添加の完了に続いて、2時間後に完結した
ことが明らかとなる。反応温度は、89〜91℃であ
る。このバッチを、14 mm Hgで150℃までス
トリッピングする。この濾液は、Mw=61,510、
Mn=20,622およびPDI=2.98を有する。 (実施例6)C12-15メタクリル酸エステル280部
(1.03当量)、メタクリル酸2−エチルヘキシル1
20部(0.605モル)、Total 85N(10
0部)および各7.6部のTrigonox−21
(0.035モル)およびt−ドデカンチオール(0.
038モル)を使用して、実施例1の方法に従う。発熱
後のピーク温度は、145℃である。赤外スペクトルに
より、重合は、添加の完了に続いて、2時間後に完結し
たことが明らかとなる。反応温度は、109〜110℃
である。このバッチを、11 mm Hgで150℃ま
でストリッピングする。この濾液は、Mw=52,26
3、Mn=17,254およびPDI=3.03を有す
る。 (実施例7)容器に、C12-15メタクリル酸エステル3
696部(13.64当量)、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル1584部(7.99モル)、鉱油(Tota
l85N)1320部、および各100.3部のTri
gonox−21(0.47モル)およびt−ドデカン
チオール(0.50モル)を充填する。これらの物質を
0.25時間混合し、次いで、この混合物の1/3を、
撹拌機、添加漏斗付きN2注入口、熱電対および冷却器
を備えた反応器に充填し、残りの2/3を、この添加漏
斗に充填する。これらの反応器内容物を、9.9 l/
hrで、約0.4時間にわたって、N2下にて、110
℃まで加熱し、それにより、152℃までの発熱が認め
られ、そして加熱を中止する。約1分間後、温度は15
1℃になり、この添加漏斗からのこれらのモノマーの添
加を、60 ml/分で開始する。約0.5時間後、こ
の温度は110℃になり、加熱を開始して、108〜1
13℃で維持する。1.6時間後、添加を完了し、次い
で、加熱を2時間継続して、それから、赤外スペクトル
により、この重合が完結していないことが明らかとな
る。追加のTrigonox−21(2部)を添加し、
加熱を2時間継続し、それから、赤外スペクトルによ
り、この重合が完結したことが明らかとなる。このバッ
チを、150℃および12 mm Hgまでストリッピ
ングし、布パッドを用いたブフナー漏斗により、濾過助
剤で濾過する。この濾液は、Mw=47,997、Mn
=16,728およびPDI=2.87を有する。 (実施例8)各90部のTrigonox−21(0.
43モル)およびt−ドデカンチオール(0.44モ
ル)を使用したこと以外は、実施例7の方法に従う。こ
の発熱は、150℃までであり、この反応温度は、10
9〜116℃であり、モノマー添加の3時間後に完結
し、追加のTrigonox−21(3部)を添加し、
それから、0.5時間後、さらに加熱して、赤外スペク
トルにより、この重合が完結したことが明らかとなる。
この濾液は、Mw=51,200、Mn=17,295
およびPDI=2.96を有する。 (実施例9)各79.2部のTrigonox−21
(0.367モル)およびt−ドデカンチオール(0.
392モル)を使用したこと以外は、実施例7の方法に
従う。この発熱は、151℃までであり、この反応温度
は、108〜113℃であり、モノマー添加の3.5時
間後に完結し、赤外スペクトルにより、この重合が完結
したことが明らかとなる。この濾液は、Mw=56,0
44、Mn=19,157およびPDI=2.92を有
する。 (実施例10)添加完了の2.6時間後、追加のTri
gonox−21(2部)を添加したこと以外は、実施
例9の方法に従い、さらに2時間加熱した後、赤外スペ
クトルにより、この重合が完結したことが明らかとな
る。この濾液は、Mw=55,987、Mn=18,6
35およびPDI=3.00を有する。 (実施例11)容器に、C12-15メタクリル酸エステル
272.8部、メタクリル酸2−エチルヘキシル120
部、鉱油(Total 85N)100部、および各
7.6部のTrigonox−21およびt−ドデシル
メルカプタンを充填する。これらの物質を0.25時間
混合し、次いで、この混合物の約1/3およびジメチル
アミノプロピルメタクリルアミド7.2部を、撹拌機、
熱電対、添加漏斗付きN2注入口および冷却器を備えた
反応器に充填する。この混合物の残りの2/3を、この
添加漏斗に入れる。このフラスコ中の混合物を、N2
にて、0.2時間にわたって、110℃まで加熱し、そ
れにより、144℃までの温度上昇を伴う発熱が確認さ
れる。約0.1時間後、この温度は140℃になり、こ
の添加漏斗からのこの混合物の添加を、4.4 ml/
分で開始する。0.2時間以内に、この温度は110℃
になる。この添加を1.5時間継続し、温度を107〜
114℃で維持する。加熱を、約110℃で3時間継続
し、追加のTrigonox−21(0.4部)を添加
し、さらに2.5時間後、約110℃で、赤外スペクト
ルにより、この反応が完結したことが明らかとなる。こ
のバッチを、150℃および12 mm Hgまでスト
リッピングし、85℃まで冷却し、濾過助剤を使用した
ブフナー漏斗により、2回濾過する。この濾液は、Mw
=50,018、Mn=14,618およびPDI=
3.42を有する。 (実施例12)容器に、C12-15メタクリル酸エステル
272.8部、メタクリル酸2−エチルヘキシル120
部、鉱油(Total 85N)100部、および各5
部のTrigonox−21およびt−ドデシルメルカ
プタンを充填する。これらの物質を0.25時間混合
し、次いで、この混合物の約1/3およびジメチルアミ
ノプロピルメタクリルアミド7.2部を、撹拌機、熱電
対、添加漏斗付きN2注入口および冷却器を備えた反応
器に充填する。この混合物の残りの2/3を、この添加
漏斗に入れる。このフラスコ中の混合物を、N2下に
て、0.2時間にわたって、110℃まで加熱し、それ
により、141℃までの温度上昇を伴った発熱が確認さ
れる。この発熱が鎮静した後(1分間)、この温度は1
40℃になり、残りのモノマーの添加を開始し、そして
1.5時間にわたって継続し、温度範囲は、108〜1
12℃である。108〜110℃で3時間加熱した後、
追加のTrigonox−21(0.5部)を添加し、
110℃での加熱を2時間継続し、次いで、物質を、5
0 mm Hgで135℃までストリッピングする。こ
の残留物を、追加のオイル37.6部と混合する。この
生成物は、Mw=59,201、Mn=24,232お
よびPDI=2.44を有する。 (実施例13)実施例7の方法に従う。全てのモノマー
の添加後の反応は、2.5時間であり、この時点で、赤
外スペクトルにより、反応が完全には完結していないこ
とが明らかとなる。追加のTrigonox−21
(2.5部)を添加し、110℃で2時間後、赤外スペ
クトルにより、反応が完結したことが明らかとなる。こ
の濾液は、Mw=46,271、Mn=14,689お
よびPDI=3.15を有する。 (実施例14)Total 85Nオイル1320部
を、Total 85Nおよび150N鉱油の混合物1
219.7部で置き換えたこと以外は、実施例13の方
法を繰り返す。Mw=41,490、Mn=18,77
0およびPDI=2.21 (実施例15)容器に、C12-15メタクリル酸エステル
3601部、メタクリル酸2−エチルヘキシル1584
部、Total 85N(1280部)、および各40
部の150N鉱油、Trigonox 21およびt−
ドデシルメルカプタンを充填する。これらの物質を0.
25時間撹拌し、次いで、この混合物の約1/3および
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド95部を、撹
拌機、熱電対、添加漏斗付きN2注入口および冷却器を
備えた反応器に充填する。この混合物の残りの2/3
を、この添加漏斗に入れる。このフラスコ中の混合物
を、N2下にて、0.4時間にわたって、110℃まで
加熱し、それにより、149℃までの温度上昇を伴った
発熱が確認される。この発熱が鎮静した後(3分間)、
この温度は148℃になり、残りのモノマーの添加を開
始し、そして1.6時間にわたって継続し、温度は、1
10℃である。発熱ピークの0.6時間後、残りの添加
を、108〜113℃で行う。108〜110℃で2.
5時間加熱した後、赤外スペクトルにより、添加が完全
には完結していないことが明らかとなる。追加のTri
gonox−21(2.5部)を添加し、110℃での
加熱を2時間継続し、赤外スペクトルにより、反応が完
結したことが明らかとなる。物質を、50 mmHgで
120℃までストリッピングする。この残留物を、追加
のTotal 85N(503部)と混合する。この生
成物は、Mw=61,074、Mn=27,521およ
びPDI=2.22を有する。 (実施例16)容器に、C12-15メタクリル酸エステル
3696部(13.64当量)、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル1584部(7.99モル)、Total
85N(1281.5部)、および各38.5部の15
0N鉱油、Trigonox−21およびt−ドデカン
チオールを充填する。これらの物質を0.25時間混合
し、次いで、この混合物の1/3を、撹拌機、添加漏斗
付きN2注入口、熱電対および冷却器を備えた反応器に
充填する。この混合物の残りの2/3を、この添加漏斗
に充填する。これらの反応器内容物を、N2下にて、約
0.4時間にわたって、110℃まで加熱し、それによ
り、150℃までの発熱が認められ、加熱を中止する。
約2分後、温度は149℃となり、この添加漏斗からの
これらのモノマーの添加を、60 ml/分で開始す
る。約0.5時間後、この温度は110℃となり、加熱
を開始して、108〜113℃で維持する。1.6時間
後、添加が完了し、次いで、加熱を2.5時間継続し、
それから、赤外スペクトルにより、重合が完結していな
いことが明らかとなる。追加のTrigonox−21
(2.5部)を添加し、加熱を2時間継続し、それか
ら、赤外スペクトルにより、重合が完結したことが明ら
かとなる。このバッチを、Total 85(351.
5部)と混合し、次いで、布パッドを用いたブフナー漏
斗により、濾過する。この濾液は、Mw=86,29
9、Mn=36,473およびPDI=2.37を有す
る。 (実施例17)容器に、C12-15(Lial 125)
メタクリル酸エステル280部(1.02当量)、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル120部(0.605モ
ル)、Total 85N(100部)、および各8.
0部のTrigonox−21(0.039モル)およ
びt−ドデカンチオール(0.04モル)を充填する。
これらの物質を0.25時間撹拌し、次いで、この混合
物の1/3を、撹拌機、添加漏斗付きN2注入口、熱電
対および冷却器を備えた反応器に充填し、この混合物の
残りの2/3を、この添加漏斗に充填する。これらの反
応器内容物を、N2下にて、約0.2時間にわたって、
110℃まで加熱し、それにより、147℃までの発熱
が認められ、加熱を中止する。約4分後、この添加漏斗
からのこれらのモノマーの添加を、4.4 ml/分で
開始する。約0.3時間後、この温度は110℃とな
り、加熱を開始して、106〜111℃で維持する。
1.5時間後、添加が完了し、次いで、加熱を1.6時
間継続する。追加のTrigonox−21(0.8
部)を添加し、加熱を3時間継続する。この時点で、赤
外スペクトルにより、重合が完結したことが明らかとな
る。このバッチを、150℃および24 mm Hgま
でストリッピングする。その残留物を、濾過助剤で濾過
する。その濾液は、Mw=49,245、Mn=15,
903およびPDI=3.10を有する。 (実施例18)Lial 125からのメタクリル酸エ
ステルを、Alchem 125アルコールに由来のも
ので置き換えて、実施例17の方法を繰り返す。発熱後
の最大温度は140℃であり、0.8部に代えて、追加
のTrigonox 21(0.6部)を添加し、15
0℃および24 mm Hgまで、ストリッピングを行
う。その濾液は、Mn=53,931、Mw=17,3
35およびPDI=3.11を有する。 (潤滑粘性のあるオイル)本発明の潤滑組成物および方
法は、潤滑粘性のあるオイルを使用し、これには、天然
または合成の潤滑油およびそれらの混合物が含まれる。
【0116】天然油には、動物油および植物油(例え
ば、ヒマシ油、ラード油)だけでなく、鉱物性の潤滑油
(例えば、液状の石油オイル、およびパラフィンタイ
プ、ナフテンタイプまたは混合したパラフィン−ナフテ
ンタイプであって、かつ溶媒処理された鉱物性潤滑油ま
たは酸処理された鉱物性潤滑油)が包含される。石炭ま
たは頁岩から誘導される潤滑粘性のあるオイルもまた、
有用である。合成の潤滑油には、以下の炭化水素油およ
びハロ置換炭化水素油が包含される。この炭化水素油お
よびハロ置換炭化水素油には、例えば、重合されたオレ
フィンおよびインターポリマー化されたオレフィンな
ど、およびそれらの混合物、アルキルベンゼン、ポリフ
ェニル(例えば、ビフェニル、テルフェニル、アルキル
化されたポリフェニルなど);アルキル化されたジフェ
ニルエーテルおよびアルキル化されたジフェニルスルフ
ィドおよびそれらの誘導体、それらの類似物および同族
体などがある。
【0117】アルキレンオキシド重合体およびインター
ポリマーおよびそれらの誘導体(それらの末端水酸基
が、エステル化、エーテル化などにより修飾されたも
の)は、公知の合成潤滑油の他の有用なクラスを構成す
る。
【0118】使用できる合成潤滑油の他の適当なクラス
には、ジ−およびポリカルボン酸のエステル、およびC
5〜C20モノカルボン酸およびポリオールおよびポリオ
ールエーテルから製造したものが包含される。
【0119】他の合成潤滑油には、リン含有酸の液状エ
ステル、重合体テトラヒドロフランなど、シリコンベー
ス油(例えば、ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリ
アルコキシ−またはポリアリールオキシ−シロキサン油
およびシリケート油)が挙げられる。
【0120】未精製油、精製油および再精製油(これ
は、上で開示のタイプの天然油または合成油のいずれか
だけでなく、これらのいずれかの2種またはそれ以上の
混合物)は、本発明の組成物中で用いられ得る。未精製
油とは、天然原料または合成原料から、さらに精製処理
することなく、直接得られるオイルである。精製油は、
1種またはそれ以上の特性を改良するべく、1段または
それ以上の精製段階でさらに処理されたこと以外は、未
精製油と類似している。精製油には、溶媒精製油、水素
精製油、水素仕上げ油、水素処理油、および水素分解法
および水素異性化法により得たオイルが挙げられる。
【0121】再精製油は、すでに使用された精製油に、
精製油を得るのに用いた工程と類似の工程を適用するこ
とにより、得られる。このような再精製油は、消費され
た添加剤および油の分解生成物を除去するべく指示され
た方法により、しばしばさらに処理される。
【0122】上記の潤滑粘性のあるオイルの特定の例
は、Chamberlin、IIIの米国特許第4,3
26,972号、ヨーロッパ特許公開第107,282
号、およびA. Sequeria、Jr.、Lubr
icant Base Oiland Wax Pro
cessing、Chapter 6、MarcelD
ecker、Inc.、New York (199
4)にあり、各文献の内容は、ここに含まれる関連した
開示について、本明細書中で参考として援用されてい
る。
【0123】潤滑剤基油の基本的で簡潔な記述は、D.
V. Brockの文献、「Lubrication
Engineering」、43巻、184〜185ペ
ージ(1987年3月)にあり、この文献の内容は、こ
こに含まれる関連した開示について、本明細書中で参考
として援用されている。 (他の添加剤)ここで述べたように、本発明の潤滑油組
成物は、他の成分を含有し得る。このような添加剤の使
用は任意であり、本発明の組成物中でのそれらの存在
は、特定の用途および必要な性能のレベルに依存する。
それゆえ、この他の添加剤は、含有しても除外してもよ
い。この組成物は、ジチオリン酸の亜鉛塩を含有し得
る。ジチオリン酸の亜鉛塩は、しばしば、ジチオリン酸
亜鉛、O,O−ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛、お
よび他の通例使用される名称で呼ばれている。これら
は、時には、ZDPの略語で呼ばれる。1種またはそれ
以上のジチオリン酸の亜鉛塩は、極圧性能、耐摩耗性能
および酸化防止性能をさらに与えるために、少量で存在
し得る。
【0124】この上で述べたジチオリン酸の亜鉛塩に加
えて、本発明の潤滑油にて、必要に応じて使用され得る
他の添加剤には、例えば、清浄剤、分散剤、粘度改良
剤、酸化防止剤、流動点降下剤、極圧剤、耐摩耗剤、色
安定化剤および消泡剤が挙げられる。前記分散剤および
粘度改良剤は、本発明の添加剤と併せて、使用できる。
【0125】本発明の組成物に含有され得る補助の極圧
剤および腐食防止剤および酸化防止剤は、塩素化脂肪族
炭化水素、有機スルフィドおよびポリスルフィド、亜リ
ン酸ジ炭化水素およびトリ炭化水素を含めたリン含有エ
ステル、リン酸およびそれらの塩、モリブデン化合物な
どにより、例示される。
【0126】補助の粘度改良剤(これはまた、時には、
粘度指数改良剤または粘度調整剤と呼ばれる)は、本発
明の組成物に含有され得る。粘度改良剤は、通常、重合
体であり、これらには、ポリイソブテン、ポリメタクリ
ル酸エステル、ジエン重合体、ポリアルキルスチレン、
エステル化スチレン−無水マレイン酸共重合体、アルケ
ニルアレン−共役ジエン共重合体、およびポリオレフィ
ンが含まれる。本発明の粘度改良剤以外の多機能性粘度
改良剤(これはまた、分散剤特性および/または酸化防
止特性を有する)は公知であり、必要に応じて、本発明
の生成物と併せて、使用され得る。このような生成物
は、「発明の背景」で述べた文献を含めた、非常に多く
の文献に記述されている。これらの各文献の内容は、本
明細書中で参考として特に援用されている。
【0127】流動点降下剤は、本明細書中に記述の潤滑
油中にしばしば含有される特に有用なタイプの添加剤で
ある。例えば、C.V. SmalheerおよびR.
Kennedy Smithの「Lubricant
Additives」(Lezius−Hiles
Company Publisher、Clevela
nd、Ohio、1967年)の8ページを参照せよ。
本発明の目的上で有用な流動点降下剤、それらの調製方
法およびそれらの用途は、米国特許第2,387,50
1号;第2,015,748号;第2,655,479
号;第1,815,022号;第2,191,498
号;第2,666,748号;第2,721,877
号;第2,721,878号;および第3,250,7
15号に記述され、その内容は、それらの関連した開示
について、本明細書中で参考として特に援用されてい
る。
【0128】安定した泡の形成を低減するかまたは防止
するために用いられる消泡剤には、シリコーンまたは有
機重合体が挙げられる。これらのおよびさらなる消泡組
成物の例は、「Foam Control Agent
s」(Henry T. Kerner、Noyes
Data Corporation、1976年)の1
25〜162ページに記述されている。
【0129】清浄剤および分散剤は、灰分生成タイプま
たは無灰タイプであり得る。灰分生成清浄剤は、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属と、スルホン酸、カルボ
ン酸、フェノールまたは有機リン含有酸(これは、少な
くとも1個の直接の炭素−リン結合により特徴づけられ
る)との油溶性の中性塩および塩基性塩により、例示さ
れる。
【0130】「塩基性塩」との用語は、その金属が、有
機酸基よりも化学量論的に多い量で存在する金属塩を示
すために、用いられる。塩基性塩およびそれらの調製方
法および使用方法は、当業者に周知であり、ここで詳細
に述べる必要はない。
【0131】無灰分の清浄剤および分散剤は、その組成
に依存して、この清浄剤または分散剤が燃焼するとすぐ
に不揮発性残留物(例えば、酸化ホウ素または五酸化リ
ン)を生じ得るという事実にもかかわらず、そう呼ばれ
ている;しかしながら、それは、通常、金属を含有せ
ず、従って、燃焼すると、金属を含有する灰を生じるこ
とはない。多くのタイプの物質が、当該技術分野で公知
であり、それらのいくつかは、本発明の潤滑剤中での使
用に適している。以下に例示する:(1)少なくとも約
34個の炭素原子(好ましくは、少なくとも約54個の
炭素原子)を含有するカルボン酸(またはそれらの誘導
体)と、窒素含有化合物(例えば、アミン、フェノール
およびアルコールのような有機ヒドロキシ化合物、およ
び/または塩基性無機物質)との反応生成物。これらの
「カルボン酸分散剤」の例は、英国特許第1,306,
529号、および以下を含む多くの米国特許に記述され
ている: 3,163,603 3,381,022 3,542,680 3,184,474 3,399,141 3,567,637 3,215,707 3,415,750 3,574,101 3,219,666 3,433,744 3,576,743 3,217,310 3,444,170 3,630,904 3,272,746 3,448,048 3,632,510 3,281,357 3,448,049 3,632,511 3,306,908 3,451,933 3,697,428 3,311,558 3,454,607 3,725,441 3,316,177 3,467,668 4,194,886 3,340,281 3,501,405 4,234,435 3,341,542 3,522,179 4,491,527 3,346,493 3,541,012 5,696,067 3,351,552 3,541,678 5,696,068 RE 26,433 (2)比較的高分子量の脂肪族または脂環族ハロゲン化
物と、アミン(好ましくはポリアルキレンポリアミン)
との反応生成物。これらは、「アミン分散剤」として特
徴づけられ得、それらの例は、例えば、以下の米国特許
に記述されている: 3,275,554 3,454,555 3,438,757 3,565,804 (3)アルキルフェノール(ここで、このアルキル基
は、少なくとも約30個の炭素原子を有する)と、アル
デヒド(特に、ホルムアルデヒド)およびアミン(特
に、ポリアルキレンポリアミン)との反応生成物。これ
は、「マンニッヒ分散剤」として特徴づけられ得る。以
下の米国特許に記述の物質は、例示である: 3,413,347 3,725,480 3,697,574 3,726,882 3,725,277 (4)カルボン酸アミンまたはマンニッヒ分散剤を、以
下のような試薬で後処理することにより得られる生成
物;尿素、チオ尿素、二硫化炭素、アルデヒド、ケト
ン、カルボン酸、炭化水素置換の無水コハク酸、ニトリ
ル、エポキシド、ホウ素含有化合物、リン含有化合物な
ど。この種の代表的な物質は、以下の米国特許に記述さ
れている:
【0132】
【表1】
【0133】(5)油溶性モノマー(例えば、メタクリ
ル酸デシル、ビニルデシルエーテルおよび高分子量オレ
フィン)と、極性置換基を含有するモノマー(例えば、
アクリル酸アミノアルキルまたはメタクリル酸アミノア
ルキル、アクリルアミドおよびポリ(オキシエチレン)
置換アクリル酸エステル)との重合体および共重合体。
これらは、「重合体分散剤」として特徴づけられ得、そ
れらの例は、以下の米国特許で開示されている: 3,329,658 3,666,730 3,449,250 3,687,849 3,519,565 3,702,300 上で記した特許の内容は、無灰分散剤の開示について、
本明細書中で参考として援用されている。
【0134】上で例示の「他の」添加剤は、それぞれ、
潤滑組成物にて、0.001重量%程度の少量濃度、通
常、約0.01重量%〜約20重量%の範囲の濃度で、
存在し得る。大ていの場合には、それらは、それぞれ、
約0.1重量%から約10重量%まで、多くの場合、約
5重量%までを占める。
【0135】潤滑油組成物は、主要量の潤滑粘性のある
オイルおよび少量の本発明の組成物を含有する。主要量
とは、50重量%より多い量を意味する。2個以上の成
分が存在するとき、主要量は、通常、50重量%より多
い量を構成するが、常に、この組成物の最大部分を占め
る。特に、潤滑油組成物は、1重量%程度に少ない量、
しばしば、約3または4重量%から約40重量%まで、
しばしば、約35重量%まで、頻繁には、約25重量%
までの本発明の生成物を含有できる。ギア潤滑剤組成物
は、頻繁には、約5重量%〜約40重量%、しばしば、
約35重量%まで、しばしば、約30重量%までの本発
明の生成物を含有する。自動変速機油は、典型的には、
約4重量%〜約20重量%の本発明の生成物を含有す
る。ある実施態様では、潤滑油組成物は、1重量%程度
に少ない量から約15重量%まで、しばしば、約2重量
%〜約9重量%の本発明の生成物を含有できる。
【0136】本明細書中で記述の種々の添加剤は、潤滑
剤に直接添加できる。しかしながら、好ましくは、それ
らは、実質的に不活性で通常液状の有機希釈剤(例え
ば、鉱油、ナフサ、ベンゼン、トルエンまたはキシレ
ン)で希釈して、添加剤濃縮物が形成される。好ましい
添加剤濃縮物は、この上で述べた希釈剤を含有する。
【0137】添加剤濃縮物は、通常、約0.1重量%〜
約90重量%、しばしば、それ以上の本発明の組成物を
含有し、加えて、当該技術分野で公知かこの上で記述し
た1種またはそれ以上の他の添加剤を含有できる。15
%、20%、30%または50%またはそれ以上の濃度
が、使用できる。これらの添加剤濃縮物が、他の添加剤
を含有するとき、頻繁には、本発明の組成物の量は、約
10重量%〜約90重量%の範囲、しばしば、15〜5
0重量%の範囲、しばしば、約50重量%である。
【0138】本発明の潤滑組成物は、以下の表にて、実
施例により例示される。これらの潤滑組成物は、一定量
の特定の成分を、個々にまたは濃縮物から、潤滑粘性の
あるオイルと配合して、全体で100重量部とすること
により、調製される。ここで示した量は、重量部であ
り、他に指示がなければ、オイルを含まない基準で存在
する化学物質の量である。それゆえ、例えば、配合物中
にて、50重量%のオイルを含有する添加剤を10重量
%で使用すると、5重量%の化学物質を与えることにな
る。上述の実施例の生成物を使用するとき、他に指示が
なければ、それらの量は、希釈剤について調整すること
なく、調製した量と同じである。これらの実施例は、例
示の目的でのみ提供されており、本発明の範囲を限定す
る意図はない。 (実施例A〜K)鉱油ベースストック(Exxon、9
0 Neutral)中にて、指示量(重量部)の指定
実施例の生成物を、スチレン−マレイン酸エステル−メ
タクリル酸メチル共重合体0.8部、および添加剤濃縮
物(これは、ジチオリン酸ジ−(メチルアミル)のヒド
ロキシプロピルエステルをP25と反応させそして分枝
第一級アミンで中和することにより得た生成物20.3
2部、オレイルアミン5.38部、オレイルアミド1.
54部、鉱油1.28部、カルボン酸重合体消泡剤0.
92部、硫化イソブチレン68.19部、およびヘプチ
ルフェノール、ホルムアルデヒドおよび2,5−ジメル
カプト−1,3,4−チアジアゾールの反応生成物の8
0%ミネラルスピリッツ溶液2.37部を含有する)
6.5部と混合して、潤滑油組成物100部を提供する
ことにより、ギア潤滑剤組成物を調製する。
【0139】
【表2】
【0140】潤滑油組成物A〜Kの粘度測定は、以下の
表に示す。100℃での動粘度は、ASTM proc
edure D−445(これは、一般に、重力下に
て、一定容量の液体が、検定したガラス製毛細管粘度計
を通って流れる時間を測定することによる、液状石油製
品の動粘度の測定を含む)を用いて測定する。ブルック
フィールド粘度は、ASTM procedure D
−2983(ブルックフィールド粘度計で測定した自動
車用液体潤滑剤の低温粘度の標準試験法)を使用して測
定し、両者は、Annual Book of AST
M Standards、Section 5、AST
M、Philadelphia、PA、USAに見られ
る。
【0141】
【表3】
【0142】合成油ベースストック(これは、84部割
合のポリアルファオレフィン油(100℃で4センチス
トークス)(Emery 3004)および16部割合
のジエステル油(3センチストークス)(Emery
2958)から構成される)中にて、指示量(重量部)
の指定実施例の生成物を、添加剤濃縮物(これは、ジチ
オリン酸ジ−(メチルアミル)のヒドロキシプロピルエ
ステルをP25と反応させそして分枝第一級アミンで中
和することにより得た生成物15.53部、鉱油0.5
7部、マグネシウムオーバーベース化(MR 14.
7)アルキルベンゼンスルホン酸8.4部、ポリイソブ
テン(Mn=約1000)置換無水コハク酸/エチレン
ポリアミン反応生成物7.1部、グリセロールモノオレ
エート2.9部、亜リン酸トリフェニル3.2部、カル
ボン酸重合体消泡剤0.96部、硫化イソブチレン4
1.19部、およびポリイソブテン(Mn=約100
0)置換無水コハク酸/ペンタエリスリトールポリエス
テルの反応生成物であって、さらに、エチレンポリアミ
ンと反応させ、次いで、2,5−ジメルカプト−1,
3,4−チアジアゾールと反応させたもの5.2部を含
有する)10部と混合して、潤滑油組成物100部を提
供することにより、ギア潤滑剤組成物を調製する。
【0143】
【表4】
【0144】潤滑油組成物L〜Vの粘度測定は、以下の
表に示す。方法は、実施例A〜Kと同じである。
【0145】
【表5】
【0146】潤滑組成物は、しばしば、その重合体のせ
ん断を起こし得る状態に晒され、その結果、粘度改良特
性が低下する。従って、重合体含有ブレンドのせん断安
定性は、しばしば、重要となる。高せん断応力条件下に
て、せん断に対する組成物の耐性を測定するには、いく
つかの試験が利用できる。
【0147】1つの有用な試験には、KRL Tape
red Bearing Shear Testがあ
る。これは、「Viscosity Shear St
ability of Transmission L
ubricants」の表題の公開標準試験であり、C
EC(61 New Cavendish Stree
t、London WIM 8AR、England)
から入手できるCECL−45−T93に記述されてい
る。同じ試験はまた、DIN 51 350、part
6として公開されており、Deutsches In
stitutfr Normung(Burgerfe
nshase 6、1000 Berlin 30、G
ermany)から入手できる。これらの参考文献の両
方の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
この方法を20時間使用して、上述の数個の実施例のせ
ん断損失を測定する:
【0148】
【表6】
【0149】(実施例W)鉱油ベースストックに、ポリ
イソブテン(Mn=約1000)置換無水コハク酸−ポ
リエチレンポリアミン反応生成物1.5部、亜リン酸ジ
ブチル水素0.15部、ボロネート化(boronat
ed)ポリイソブテン(Mn=約1000)置換無水コ
ハク酸−ポリエチレンポリアミン反応生成物0.25
部、ボロネート化C16エポキシド0.2部、ジ−(ノニ
ルフェニル)アミン0.63部、プロピレンオキシド/
t−ドデシルメルカプタン反応生成物0.5部、エトキ
シ化(ethoxylated)N−脂肪プロパンジア
ミン0.05部、エトキシ化オレイルイミダゾリン0.
1部、スルホレン−デシルアルコール反応生成物0.6
部、トリルトリアゾール0.03部、カルシウムオーバ
ーベース化(MR=約1.2)アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩0.2部、赤色染料0.025部、およびシリコ
ーン消泡剤0.04部を混合して、潤滑剤100部を調
製することにより、自動変速機流体組成物を調製する。
実施例1の生成物11.8部を添加して、改良潤滑剤1
00部を調製する。得られた組成物は、40℃の粘度=
34.47センチストークス、100℃の粘度=7.2
5センチストークス、VI=182、およびブルックフ
ィールド粘度(−40℃)=12,200センチポアズ
を有する。 (実施例X〜Z)カルシウムオーバーベース化(MR
1.1)硫化アルキルフェノール15.16部、カルシ
ウムオーバーベース化(MR 16)石油スルホン酸塩
11.5部、バリウムオーバーベース化(MR 5)脂
肪酸/ヘプチルフェノール6.05部、スルホレン−デ
シルアルコール反応生成物3.7部、シリコーン消泡剤
0.5部、炭化水素希釈剤24.69部、および全体を
100部にする鉱油を配合することにより、添加剤濃縮
物を調製する。 (実施例X)この添加剤濃縮物8.97部および鉱油潤
滑油91.03部を共に混合することにより、潤滑油組
成物を調製する。この潤滑油89.1部および実施例1
2の生成物10.9部を混合することにより、最終潤滑
油組成物を調製する。得られた組成物は、40℃粘度=
39.03センチストークス、100℃粘度=7.85
センチストークス、VI=177、およびブルックフィ
ールド粘度(−40℃)=19,400センチポアズを
有する。 (実施例Y)この添加剤濃縮物9.0部、赤色染料28
0 ppmおよび鉱油潤滑油91.0部を共に混合する
ことにより、潤滑油組成物を調製する。この潤滑油90
部および実施例12の生成物10部を混合することによ
り、最終潤滑油組成物を調製する。得られた組成物は、
40℃粘度=36.29センチストークス、100℃粘
度=7.51センチストークス、VI=181、および
ブルックフィールド粘度(−40℃)=13,400セ
ンチポアズを有する。 (実施例Z)この添加剤濃縮物7.2部、赤色染料22
0 ppmおよび鉱油潤滑油92.8部を共に混合する
ことにより、潤滑油組成物を調製する。この潤滑油9
0.15部および実施例12の生成物9.85部を混合
することにより、最終潤滑油組成物を調製する。得られ
た組成物は、40℃粘度=36.97センチストーク
ス、100℃粘度=7.65センチストークス、VI=
182、およびブルックフィールド粘度(−40℃)=
12,400センチポアズを有する。 (実施例AA)ポリイソブテン(Mn=約1000)置
換無水コハク酸−ポリエチレンポリアミン反応生成物1
5.7部、CS2後処理ポリイソブテン(Mn=約10
00)置換無水コハク酸−ポリエチレンポリアミン反応
生成物2.24部、亜リン酸ジブチル水素2.7部、8
5%リン酸0.5部、ボロネート化ポリイソブテン(M
n=約1000)置換無水コハク酸−ポリエチレンポリ
アミン反応生成物4.5部、ボロネート化C16エポキシ
ド2.7部、ジ−(ノニルフェニル)アミン5.9部、
N−フェニル−α−ナフチルアミン1.2部、プロピレ
ンオキシド/t−ドデシルメルカプタン反応生成物6.
7部、エトキシ化N−脂肪プロパンジアミン0.27
部、亜リン酸脂肪ジアルキル1.1部およびエトキシ化
オレイルイミダゾリン0.53部、および濃縮物100
重量部を調製するのに充分な鉱油希釈剤を混合すること
により、添加剤濃縮物を調製する。この添加剤濃縮物
8.5部、赤色染料250 ppmおよびオイル91.
5部を共に混合することにより、自動変速機潤滑油組成
物を調製する。実施例12の生成物11.7部、スチレ
ン−マレイン酸エステル流動点降下剤0.8部およびこ
の潤滑油組成物87.3部を混合することにより、最終
潤滑油組成物を調製する。得られた組成物は、40℃粘
度=35.76センチストークス、100℃粘度=7.
72センチストークス、VI=194、およびブルック
フィールド粘度(−40℃)=8,520センチポアズ
を有する。 (実施例AB〜AE)Mgオーバーベース化(MR 1
4.7)アルキルベンゼンスルホン酸7.28部、ポリ
イソブテン(Mn=約1000)置換無水コハク酸−ポ
リエチレンポリアミン反応生成物7.06部、硫化イソ
ブチレン41.9部、ポリエチレンポリアミン後処理ポ
リイソブテン(Mn=約1000)置換無水コハク酸−
ペンタエリスリトール反応生成物4.60部、S−アル
キル化2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール1.77部、グリセロールモノオレエート2.94
部、亜リン酸トリフェニル3.29部、シリコーン含有
消泡剤およびカルボン酸重合体消泡剤の混合物0.96
部、ジチオリン酸ジ−(メチルアミル)のヒドロキシプ
ロピルエステルをP25と反応させそして分枝第一級ア
ミンで中和することにより得た生成物15.53部、お
よび濃縮物100部を製造するのに充分な鉱油希釈剤を
混合することにより、添加剤濃縮物を調製する。スチレ
ン−マレイン酸エステル−メタクリル酸メチル共重合体
の80%オイル溶液1重量部(pbw)、指示量(pb
w)のこの添加剤濃縮物、実施例6の生成物および以下
の表で示したベースストックを混合することにより、手
動変速機潤滑剤を調製する:
【0150】
【表7】
【0151】ギアオイル組成物AB〜AEの粘度測定
は、以下の表に示す。方法は、実施例A〜Kと同じであ
る。
【0152】
【表8】
【0153】上記物質の一部は、最終調合物中で相互作
用し得、その結果、この最終調合物の成分は、最初に添
加したものとは異なる場合があることが知られている。
例えば、金属イオン(例えば、清浄剤のもの)は、他の
分子の他の酸性部位に移動できる。それにより形成され
た生成物は、本発明の組成物をその意図した用途で使用
して形成した生成物を含めて、容易に記述できない場合
がある。それにもかかわらず、このような改良および反
応生成物の全ては、本発明の範囲内に含まれる。本発明
は、上記成分を混合することにより調製した組成物を包
含する。
【0154】本発明は、その好ましい実施態様に関連し
て説明しているものの、それらの種々の変更は、本明細
書を読めば、当業者に明らかなことが理解されるべきで
ある。従って、本明細書中に開示の発明は、添付の特許
請求の範囲に入るこれらの変更を含むべく意図されてい
ることが理解されるべきである。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、潤滑油組成物の低温粘
性を不適当に高めることなく、せん断に抵抗しつつ、ま
た、高温での粘度損失の程度を低くする粘度改良剤が提
供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C10N 30:02 40:08 (71)出願人 591131338 29400 Lakeland Boulev ard, Wickliffe, Ohi o 44092, United State s of America (72)発明者 チャールズ ピー. ブライアント アメリカ合衆国 オハイオ 44123, ユ ウクリド, イースト 240ティーエイチ ストリート 675

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)および(b)、および必要
    に応じて、(c)から誘導した単位を含有する共重合
    体: (a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素原子
    を含有するメタクリル酸エステル、および (b)そのエステル基中に7個〜約12個の炭素原子を
    含有するメタクリル酸エステルであって、該エステル基
    は、2−(C1-4アルキル)置換基を有する、および必
    要に応じて、 (c)そのエステル基原子中に2個〜約8個の炭素原子
    を含有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは
    異なるメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、お
    よび窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少
    なくとも1種のモノマー、 但し、60重量%を越えない該エステルは、そのエステ
    ル基中に、11個を越えない炭素原子を含有する。
  2. 【請求項2】 前記エステル(a)が、そのエステル基
    中に、約13個〜約16個の炭素原子を含有し、そして
    前記エステル(b)が、そのエステル基中に、約9個〜
    約12個の炭素原子を含有し、(b)中の該エステル基
    は、2−エチル置換基を有し、エステル(a)とエステ
    ル(b)とのモル比が、約90:10〜約60:40の
    範囲である、請求項1に記載の共重合体。
  3. 【請求項3】 モノマー(c)から誘導した単位を約
    0.2モル%〜約60モル%で含有する、請求項1に記
    載の共重合体。
  4. 【請求項4】 そのエステル基中に7個より少ない炭素
    原子を含有するメタクリル酸エステルから誘導した基を
    実質的に含まない、請求項3に記載の共重合体。
  5. 【請求項5】 約0.2モル%〜約20モル%の窒素含
    有ビニルモノマーを含有する、請求項3に記載の共重合
    体。
  6. 【請求項6】 前記エステル(b)が、メタクリル酸2
    −エチルヘキシルであり、そして前記窒素含有ビニルモ
    ノマーが、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドお
    よびメタクリル酸ジメチルアミノエチルからなる群から
    選択される、請求項5に記載の共重合体。
  7. 【請求項7】 前記エステル(b)が、メタクリル酸2
    −エチルヘキシルを含有し、そして(c)が、メタクリ
    ル酸低級アルキルを含有する、請求項5に記載の共重合
    体。
  8. 【請求項8】 遊離ラジカル開始剤の存在下にて、必要
    に応じて、連鎖移動剤の存在下にて、以下の(a)およ
    び(b)、および必要に応じて、(c)を反応させるこ
    とを包含する方法: (a)そのエステル基中に約9個〜約25個の炭素原子
    を含有するメタクリル酸エステル、および (b)そのエステル基中に7個〜約12個の炭素原子を
    含有するメタクリル酸エステルであって、該エステル基
    は、2−(C1-4アルキル)置換基を有する、および必
    要に応じて、 (c)そのエステル基中に2個〜約8個の炭素原子を含
    有しメタクリル酸エステル(a)および(b)とは異な
    るメタクリル酸エステル、ビニル芳香族化合物、および
    窒素含有ビニルモノマーからなる群から選択した少なく
    とも1種のモノマー、 但し、60重量%を越えない該エステルは、そのエステ
    ル基中に、11個を越えない炭素原子を含有する。
  9. 【請求項9】 前記モノマー(a)および(b)、前記
    遊離ラジカル開始剤、および使用される場合、前記連鎖
    移動剤が配合されて、混合物を調製し、該混合物の約1
    0重量%〜約80重量%が、発熱が認められるまで加熱
    され、次いで、反応温度を維持しつつ、約0.25時間
    〜約5時間にわたって、残りの混合物が添加され、必要
    に応じて、追加の開始剤が添加され、それにより、該反
    応が継続して完結する、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記モノマーの約0.2モル%〜約6
    0モル%が、前記モノマー(c)である、請求項8に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記モノマー(b)が、メタクリル酸
    2−エチルヘキシルを含有し、そして前記モノマー
    (c)が、メタクリル酸メチルを含有する、請求項10
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記モノマー(b)が、メタクリル酸
    2−エチルヘキシルを含有し、そして前記モノマー
    (c)が、窒素含有ビニルモノマーを含有する、請求項
    10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記モノマー(c)が、ジメチルアミ
    ノプロピルメタクリルアミドおよびメタクリル酸ジメチ
    ルアミノエチルからなる群から選択した窒素含有ビニル
    モノマーを含有する、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記モノマーが、同時に反応される、
    請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記モノマー(c)が、前記モノマー
    (a)と(b)とを反応させることにより調製した前形
    成ポリメタクリル酸エステルにグラフト化されている、
    請求項10に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記モノマー、前記遊離ラジカル開始
    剤、および使用される場合、前記連鎖移動剤が配合され
    て、混合物を調製し、該混合物の約10重量%〜約80
    重量%が、発熱が認められるまで加熱され、次いで、反
    応温度を維持しつつ、約0.25時間〜約5時間にわた
    って、残りの混合物が添加され、必要に応じて、追加の
    開始剤が添加され、それにより、該反応が継続して完結
    する、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記モノマー(a)および(b)、前
    記遊離ラジカル開始剤、および使用される場合、前記連
    鎖移動剤が配合されて、第一混合物を調製し、該モノマ
    ー(a)および(b)の第一混合物の約10重量%〜約
    80重量%が、前記モノマー(c)と配合されて、第二
    混合物を調製し、該第二混合物の約20%〜約100%
    が、発熱が認められるまで加熱され、次いで、反応温度
    を維持しつつ、まず、約0.25時間〜約5時間にわた
    って、存在する場合、該第二混合物の残りが添加され、
    続いて、0.25時間〜約5時間にわたって、残りの第
    一混合物が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添
    加され、それにより、該反応が継続して完結する、請求
    項10に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記モノマー(a)、(b)、(c)
    からのメタクリル酸低級アルキルまたは窒素含有ビニル
    モノマーのいずれか、前記遊離ラジカル開始剤、および
    使用される場合、前記連鎖移動剤が配合されて、第一混
    合物を調製し、該第一混合物の約10重量%〜約80重
    量%が、残りのモノマー(c)と配合されて、第二混合
    物を調製し、該第二混合物の約20%〜約100%が、
    発熱が認められるまで加熱され、次いで、反応温度を維
    持しつつ、まず、約0.25時間〜約5時間にわたっ
    て、存在する場合、該第二混合物の残りが添加され、続
    いて、0.25時間〜約5時間にわたって、残りの第一
    混合物が添加され、必要に応じて、追加の開始剤が添加
    され、それにより、該反応が継続して完結する、請求項
    10に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記モノマー(a)、(b)、前記モ
    ノマー(c)の約10%〜約90%、前記遊離ラジカル
    開始剤、および使用される場合、前記連鎖移動剤が配合
    されて、第一混合物を調製し、該第一混合物の約10重
    量%〜約80重量%が、残りのモノマー(c)と配合さ
    れて、第二混合物を調製し、該第二混合物の約20%〜
    約100%が、発熱が認められるまで加熱され、次い
    で、反応温度を維持しつつ、まず、約0.25時間〜約
    5時間にわたって、存在する場合、該第二混合物の残り
    が添加され、続いて、0.25時間〜約5時間にわたっ
    て、残りの第一混合物が添加され、必要に応じて、追加
    の開始剤が添加され、それにより、該反応が継続して完
    結する、請求項10に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記モノマー(b)が、メタクリル酸
    2−エチルヘキシルを含有し、そして前記モノマー
    (c)が、メタクリル酸低級アルキルを含有する、請求
    項10〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記モノマー(b)が、メタクリル酸
    2−エチルヘキシルを含有し、そして前記モノマー
    (c)が、メタクリル酸低級アルキルおよび窒素含有ビ
    ニルモノマーを含有する、請求項10〜19のいずれか
    1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項8〜21のいずれか1項に記載
    の方法により調製した生成物。
  23. 【請求項23】 通常液状の有機希釈剤、および約20
    重量%〜約95重量%の請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の共重合体または請求項22に記載の生成物を含有
    する添加剤濃縮物。
  24. 【請求項24】 主要量の潤滑粘性のあるオイル、およ
    び少量の請求項1〜7のいずれか1項に記載の共重合体
    または請求項22に記載の生成物を含有する潤滑油組成
    物。
  25. 【請求項25】 潤滑粘性のあるオイル、および約5重
    量%〜約40重量%の請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の共重合体または請求項22に記載の生成物を含有す
    るギア潤滑剤組成物。
  26. 【請求項26】 潤滑粘性のあるオイル、および約4重
    量%〜約20重量%の請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の共重合体または請求項22に記載の生成物を含有す
    る自動変速機油。
  27. 【請求項27】 前記潤滑油組成物が、手動変速機油で
    ある、請求項24に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 前記潤滑油組成物が、油圧作動液であ
    る、請求項24に記載の組成物。
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