JPH11279154A - α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法 - Google Patents

α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法

Info

Publication number
JPH11279154A
JPH11279154A JP8663598A JP8663598A JPH11279154A JP H11279154 A JPH11279154 A JP H11279154A JP 8663598 A JP8663598 A JP 8663598A JP 8663598 A JP8663598 A JP 8663598A JP H11279154 A JPH11279154 A JP H11279154A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
formula
following formula
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8663598A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Matsuo
和彦 松尾
Kenji Inoue
健二 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8663598A priority Critical patent/JPH11279154A/ja
Publication of JPH11279154A publication Critical patent/JPH11279154A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】HIVプロテアーゼ阻害剤の中間体として有用
な、α、α’−ジアミノアルコール誘導体をL−セリン
より製造する方法で従来法の問題点(爆発性物質の使用
や工業的に使用が規制された溶媒の使用など)を改良す
る。 【解決手段】光学活性なL−セリンを出発原料とし、
(S)−4−(2−ハロアセチル)−1,3−オキサゾ
リジン−2−オン誘導体を得、次に、このオキサゾリジ
ノン誘導体を還元し、更に得られたハロヒドリンの閉環
によりエポキシド誘導体を得、更に、このエポキシド誘
導体とアミド誘導体とを反応させ、チオフェノール化、
アミノ基の保護を経ることにより、α、α’−ジアミノ
アルコール誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα、α’−ジアミノ
アルコール、すなわち下記式(8)
【0002】
【化11】
【0003】の[3S−(3α,4aβ,8aβ)]−
2−[2’−ヒドロキシ−3’−フェニルチオメチル−
4’−アザ−5’−オキソ−5’−(2”−メチル−
3”−ヒドロキシフェニル)ペンチル]デカヒドロイソ
キノリン−3−N−t−ブチルカルボキシアミドの製造
のための新規な方法に関する。 上記式(8)の化合物
は、HIVプロテアーゼ阻害剤の中間体として極めて有
用な化合物である。
【0004】
【従来の技術】上記式(8)で表されるα、α’−アミ
ノアルコール誘導体の従来の製造方法としては、例え
ば、次の方法が知られている。 1)セリンを出発原料としてアジド化合物を経て製造す
る方法。(国際公開番号WO95/09843号) 2)2−ブテン−1,4−ジオールを出発原料としてキ
ラルアミンを経て製造する方法。(国際公開番号WO9
7/11937、WO97/11938)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法で、1)の
方法は、途中の工程で、爆発性を有するジアゾメタンを
使用したり、反応条件に一定の低温条件を必要とする
等、工程に非効率な点がある。2)の方法は、工業的に
使用が規制される塩化メチレンを大量に使用する。とい
った問題があった。
【0006】本発明の目的は、上記に鑑み、HIVプロ
テアーゼ阻害剤の中間体として有用なα、α’−アミノ
アルコール誘導体を効率よく製造できる製造法を提供す
ることである。また、本発明の他の目的は、当該化合物
を製造するために有用な新規中間体化合物及びその製造
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に従って鋭意検討した結果、下記図1に示す様に、L−
セリンを出発原料とし、式(2)で表わされる新規なオ
キサゾリジノン中間体を経て、式(7)で表されるα、
α’−アミノアルコール誘導体を製造する方法を見出
し、本発明を完成した。
【0008】
【図1】
【0009】即ち、本発明の要旨は、 a)下記式(1)
【0010】
【化12】
【0011】[式中、R1はアルキル基を示す]で表わ
される化合物を、下記式(2)
【0012】
【化13】
【0013】[式中、Xはハロゲン原子を示す]に変換
し、 b)更に、還元することにより、下記式(3)
【0014】
【化14】
【0015】[式中、Xは前記に同じ]で表わされる化
合物に変換し、 c)更に、塩基で処理することにより、下記式(4)
【0016】
【化15】
【0017】で表わされる化合物に変換し、 d)更に、該化合物を下記式(5)
【0018】
【化16】
【0019】で表わされる化合物と反応させることによ
り、下記式(6)
【0020】
【化17】
【0021】で表わされる化合物に変換し、 e)更に、チオフェノールと反応させ、引き続きアミノ
基を保護することを特徴とする下記式(7)
【0022】
【化18】
【0023】[式中、R2はアルキル基、アリール基、
ヘテロアリール基またはアラルキル基で置換されていて
もよい を示す]で表わされるα,α’−ジアミノアル
コール誘導体の製造法にある。
【0024】以下に、本発明を更に詳細に説明する。こ
こで、R1はアルキル基であり、例えば、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基等を示す。 R2は置
換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール
基、置換されてもよいヘテロアリール基又は置換されて
もよいアラルキル基を示す。
【0025】「アルキル基」とは、好ましくは炭素数1
〜6であり、直鎖状でも分枝鎖状でも良く、具体的には
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
好ましくは、メチル基、エチル基である。「置換されて
もよいアルキル基」とは、上記アルキル基が反応に影響
のない1以上の置換基で置換されていてもよいものであ
る。置換基としては、具体的には、水酸基;フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アミノ基;ニトロ
基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ヘキシルアミノ
基、ジメチルアミノ基等の炭素数1〜6のモノ又はジア
ルキルアミノ基;シアノ基等である。好ましくは水酸
基、ハロゲン原子、アミノ基等である。 尚、アルキル
基に対する置換基の置換位置及び数については、特に限
定されるものではない。
【0026】「アリール基」としては、具体的には、フ
ェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられ、好
ましくはフェニル基である。「置換されてもよいアリー
ル基」とは、上記アリール基が反応に影響のない1以上
の置換基で置換されていてもよいものである。置換基と
しては、前記「置換されてもよいアルキル基」で示した
置換基等が挙げられる他、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1
〜6のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6のアルケ
ニル基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブ
チリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオ
キシ基等の炭素数2〜6のアシルオキシ基が挙げられ
る。好ましくは、アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アシルオキシ基である。 尚、上記アリ
ール基に対する置換基の置換位置及び数については、特
に限定されるものではないが、好ましくは1〜3置換
体、より好ましくは1〜2置換体である。
【0027】「ヘテロアリール基」とは、ヘテロ原子を
含む芳香族性の基のことでピリジル基、フリル基などが
挙げられる。「置換されてもよいヘテロアリール基」と
は、ヘテロアリール基が反応に影響のない1以上の置換
基で置換されていてもよいものである。置換基として
は、前記「置換されてもよいアリール基」で示した置換
基等が挙げられるが、好ましくはアルキル基、水酸基、
ハロゲン原子、モノ又はジアルキルアミノ基、アルコキ
シ基、アシルオキシ基である。 尚、上記ヘテロアリー
ル基に対する置換基の置換位置及び数については、特に
限定されるものではないが、好ましくは1〜3置換体、
より好ましくは1〜2置換体である。
【0028】「アラルキル基」とは、前述のアリール基
で置換された前述のアルキル基で、具体的にはベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基などである。
「置換されてもよいアラルキル基」とは、アラルキル基
が反応に影響のない1以上の置換基で置換されていても
よいものである。具体的にはベンジル基、ハロゲン置換
ベンジル基、アルキル置換ベンジル基、アルコキシ置換
ベンジル基、フェネチル基、ハロゲン置換フェネチル
基、アルキル置換フェネチル基、アルコキシ置換フェネ
チル基、フェニルプロピル基、ハロゲン置換フェニルプ
ロピル基、アルキル置換フェニルプロピル基、アルコキ
シ置換フェニルプロピル基等が挙げられ、好ましくはベ
ンジル基、フェネチル基である。 尚、上記アラルキル
基に対する置換基の置換位置及び数については、特に限
定されるものではないが、好ましくは1〜3置換体であ
る。
【0029】工程(a):増炭反応 この工程は、例えば、化合物1を適当な有機溶媒中で、
ハロ酢酸又はその塩もしくはそのシリルエステルと、塩
化マグネシウムの存在下、ハロマグネシウムジアルキル
アミド又はt-ブチルマグネシウムハライドと、−20〜
70℃、好ましくは−10〜40℃の温度で反応を行う
ことにより、化合物2を得る工程である。適当な有機溶
媒としては、例えば、ジエチルエーテル、1,2−ジメ
トキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒
が好ましく、更に好ましくはテトラヒドロフランであ
る。
【0030】ハロ酢酸のハロゲンは塩素原子または臭素
原子で、その塩としては、例えば、クロロ酢酸ナトリウ
ム、クロロ酢酸カリウム、ブロモ酢酸ナトリウムが挙げ
られる。ハロ酢酸のシリルエステルとしては、例えば、
クロロ酢酸トリメチルシリルが挙げられる。この工程で
使用するハロマグネシウムジアルキルアミドとしては、
例えば、クロロマグネシウムジイソプロピルアミド、ク
ロロマグネシウムピロリジド等が挙げられ、これらは例
えば、n−ブチルマグネシウムクロリドとジイソプロピ
ルアミン又はピロリジンから調製することにより得るこ
とができる。又、t-ブチルマグネシウムハライドとして
は、例えば、 t-ブチルマグネシウムクロリドが挙げら
れる。
【0031】工程(b):還元 この工程は、化合物2をアルコール、好ましくはメタノ
ール、エタノール等の溶媒中で、−30〜70℃、好ま
しくは−15〜30℃の温度で、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化アルミニウムリチウムを用いて、好ましくは
水素化ホウ素ナトリウムを用いて簡単に行われる。
【0032】工程(c):ハロヒドリンの閉環 化合物3をテトラヒドロフラン又は塩化メチレン等の溶
媒中で、塩基、例えば、カリウムt-ブトキシド又は水素
化ナトリウムの存在下で、0〜70℃の温度、好ましく
は0〜30℃の温度において簡単に行うことができる。
【0033】工程(d):エポキシドとアミド(6)の
反応 化合物4とアミド5をアルコール、好ましくはエタノー
ル等の溶媒中で還流温度、好ましくは20〜100℃、
特に80℃に加熱しながら簡単に行うことができる。
【0034】工程(e):チオエーテル化及びアミノ基
の保護 チオエーテル化は、化合物6をチオフェノール溶媒中
で、触媒、例えば、塩化リチウム等の存在又は非存在下
で、還流温度、好ましくは130〜160℃に加熱しな
がら簡単に行うことができる。 生成するアミノアルコ
ールは、精製の際、抽出等の操作で回収率の低下が懸念
されるため、引き続きアミノ基を保護することが望まし
い。
【0035】アミノ基を保護する工程は、適当な塩基の
存在下、適当な溶媒中、所望のアシル化剤で、アミノア
ルコールをアシル化し、必要に応じてR2上の保護基を
脱保護し、化合物7又はその鏡像体を得る工程である。
適当な反応温度は、0〜20℃好ましくは0〜10℃で
ある。
【0036】適当な塩基としては、例えば、ピリジン、
ルチジン、ピコリン、トリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、DBU、D
BN等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等が挙げられ、好ましくは無機塩基
であり、より好ましくは炭酸水素ナトリウムである。
【0037】アシル化剤としては、第一級アミノ基と反
応するものであればいかなるものでもよく、例えば、無
水酢酸、無水ピバル酸等の置換されてもよいアルキルカ
ルボン酸無水物;無水安息香酸、無水トルイル酸等の置
換されてもよいアリールカルボン酸無水物;塩化アセチ
ル、塩化ピバロイル等の置換されてもよいアルキルカル
ボン酸塩化物;塩化ベンゾイル、塩化トルイル等の置換
されてもよいヘテロアリールカルボン酸塩化物;置換さ
れてもよいアルキルカルボン酸無水物、置換されてもよ
いアラルキルカルボン酸塩化物;置換されてもよいヘテ
ロアリールアルキルカルボン酸塩化物等が挙げられる。
また、3ーアセトキシー2ーメチルベンゾイルクロリド
等の保護基を有する酸クロリド等も用いることができ
る。
【0038】適当な溶媒としては、用いられる塩基の種
類により適宜選択されるが、例えば、メタノール、エタ
ノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等
のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、
キシレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、1,
2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒;酢酸
エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル、アセトン、水等の極性溶媒;或い
はこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはエステル
系溶媒と水との2層系であり、より好ましくは酢酸エチ
ルと水との2層系である。
【0039】また、上記アシル化剤中に保護基が存在す
る場合、その保護基を脱保護することもできる。 脱保
護法は、保護基の種類により異なるが、例えば、アシル
化剤として3ーアセトキシー2ーメチルベンゾイルクロ
リドを用いた場合、保護基のアセチル基は適当な溶媒
中、適当な塩基で処理することにより除去することがで
きる。適当な反応温度は0〜100℃、好ましくは20
〜50℃である。脱保護される保護基としては、例え
ば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリク
ロロアセチル基、トリフルオロアセチル基等が挙げられ
る。
【0040】適当な塩基としては、例えば、アンモニ
ア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン等のアミン類等の有機塩基;水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基が
挙げられ、好ましくはアミン類であり、より好ましくは
アンモニアである。
【0041】適当な溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコールn−ブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール等のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキ
サン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四
塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶
媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル
系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、アセトニトリル、アセトン、水等の極性溶
媒;或いはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは
アルコール系溶媒であり、より好ましくはメタノールで
ある。
【0042】なお、上記のようにして製造される化合物
7及び各種中間体化合物及びその鏡像体は、公知の分離
精製手段、例えば、濃縮、抽出、クロマトグラフィー、
再結晶等の手段を適宜施すことにより、任意の純度のモ
ノとして採取することができる。また、上記化合物8及
びその各種異性体の塩は、公知の方法により製造するこ
とができる。
【0043】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明を具体的
に述べるが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0044】(参考例) (S)-4-カルボメトキシオキサゾリジン-2-オン
(I)の製造
【0045】
【化19】
【0046】L-セリン(1.05g)を1M水酸化ナ
トリウム水溶液(30ml)に溶解した。その溶液へトリ
ホスゲン(3.0g)を含む1,4ージオキサン(20m
l)を滴下し、室温下で2時間撹拌した。反応混合物の
溶媒を濃縮し、残さにメタノール(60ml)を添加後、
室温下で一晩撹拌した。メタノールを留去し、氷冷後、
炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、生成物を酢酸エチル
で抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮
し、L−4-カルボメトキシオキサゾリジン-2-オン
(0.68g)を得た。
【0047】光学純度は、HPLC分析 条件;;カ
ラム;キラルセルODH(ダイセル社製)4.6mφ×
250mm,溶媒;イソプロパノール/ヘキサン=1:
1,流速;0.3ml/min.,カラム温度;30℃,
観測波長;210nmにより、≧99%eeであること
を確認した。1HNMR(CDCl3):5.65(br
s,1H),4.63(t,1H),4.55(dd,
1H),4.42(dd,1H),3.83(s,3
H)
【0048】実施例1 (S)-4-(2-クロロアセチル)ー1,3ーオキサゾリジ
ンー2ーオン(II)の製造
【0049】
【化20】
【0050】窒素ガス雰囲気下、(S)−4−カルボメ
トキシオキサゾリジン−2−オン(8.5g,59mm
ol)モノクロロ酢酸ナトリウム(10.3g,88.
4mmol)、塩化マグネシウム(8.4g、88.2
mol)、テトラヒドロフラン(100ml)からなる溶
液を、40℃で2時間撹拌した(A液とする)。一方、
窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド
(2Mテトラヒドロフラン溶液、118ml)に、ジイソ
プロピルアミン(27.4g,270.8mmol)を
40℃で30分かけて滴下した後、40℃で更に2時間
撹拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温10℃
前後で約30分かけて添加した後、40℃で更に2時間
撹拌した。次に、反応液を氷冷した濃硫酸(30g)と
水(300ml)からなる溶液へ添加し、30分撹拌して
反応液を水解した。酢酸エチル(300ml)で3回抽出
を行い、有機相を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥した。得られた有機相を濃縮し、茶褐色の粗生成
物(12.3g)を得た。 1HNMR
(CDCl3):7.08(brs,1H),4.80
(dd,1H),4.71(t,1H),4.52(d
d,1H),4.26(s,2H)
【0051】実施例2 4(S)-(2-クロロー1ーヒドロキシエチル)ー1,3ーオ
キサゾリジンー2ーオン (III)の製造
【0052】
【化21】
【0053】氷冷下、実施例2で得た粗生成物4(S)−
(2-クロロアセチル)ー1,3ーオキサゾリジンー2ーオン
(12.3g)のエタノール溶液(100ml)に水素化
ホウ素ナトリウム(2.3g)を加え、氷冷下で3時間
撹拌した。1M塩酸水溶液(100ml)で処理し、エタ
ノールを留去後、酢酸エチルで抽出を行った。抽出液を
濃縮後、シリカゲルカラム(展開相:酢酸エチル)によ
り精製し、4(S)-(2-クロロー1ーヒドロキシエチル)
ー1,3ーオキサゾリジンー2ーオン(4.12g、)を得
た。1HNMR(Acetone-d6):6.75(brs,1
H),4.83(d,1H),4.40(t,1H),
4.24(dd,1H),4.05(dd,1H),
3.61(m,2H),2.85(brs,1H)
【0054】実施例3 4(S)-(1,2−エポキシ)ー1,3ーオキサゾリジンー
2ーオン(IV)の製造
【0055】
【化22】
【0056】氷冷下、4(S)-(2-クロロー1ーヒドロキ
シエチル)ー1,3ーオキサゾリジンー2ーオン(600.
4mg)のテトラヒドロフラン(12ml)溶液にカリウム
t−ブトキシド(474.4mg)を添加した。2時間撹
拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(5ml)で処理し、
テトラヒドロフランを減圧留去した。その後、酢酸エチ
ルで抽出を行い、有機相を濃縮し、4(S)-(1,2−
エポキシ)ー1,3ーオキサゾリジンー2ーオン(319.
4mg)を得た。1HNMR(Acetone-d6):6.78
(brs,1H),4.48(t,1H),4.22
(dd,1H),3.89(m,1H),3.12
(m,1H),2.69(dd,1H),2.63(d
d,1H)
【0057】実施例4 [3(S)−(3α,4aβ,8aβ)]−[2―ヒドロ
キシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサゾラン−4−
イル)エチル] デカヒドロイソキノリン−3−N−t−
ブチルカルボキシアミド(V)の製造
【0058】
【化23】
【0059】4(S)-(1,2−エポキシ)ー1,3ーオキ
サゾリジンー2ーオン(182mg)のエタノール(3ml)
溶液に[3(S)−(3α,4aβ,8aβ)]−N−
(tert−ブチル)デカヒドロ−3−イソキノリンカ
ルボキサミド(333.7mg)を添加した。60℃で2
時間加熱撹拌後、反応液を濃縮した。粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチ
ル)で精製し、化合物V(311.4mg,0.847m
mol)を得た。1HNMR(Acetone-d6):7.28
(brs,1H),7.01(brs,1H),4.3
8(t,1H),4.23(dd,1H),3.69
(m,1H),3.60(m,1H),2.91(m,
2H),2.60(m,1H),2.16(m,1
H),1.97−1.32(m,23H)
【0060】実施例5 [3(S)−(3α,4aβ,8aβ)]−2−[2’−
ヒドロキシ−3’−フェニルチオメチル−4’−アザ−
5’−オキソ−5’−(2”−メチル−3”−ヒドロキ
シフェニル)ペンチル]デカヒドロイソキノリン−3−
N−t−ブチルカルボキシアミド(VI)の製造
【0061】
【化24】
【0062】化合物V(115mg、0.3mmol)に
塩化リチウム(10mg)とチオフェノール(100μ
l)を添加し、系内をアルゴン置換後、150℃で1時
間加熱撹拌した。次に、反応液を室温まで放冷し、炭酸
水素ナトリウム(63mg)、水(3ml)、塩化メチレン
(3ml)を添加し、激しく撹拌した。氷冷下、3−アセ
トキシ−2−メチルベンゾイルクロリド(63.6mg、
0.3mmol)を滴下し、氷冷下で更に1時間撹拌
後、有機層を分離し、減圧濃縮を行った。濃縮物をメタ
ノール(0.5ml)に溶解し、28%アンモニア水
(0.3ml)を加え、2時間撹拌した。生成した沈殿を
反応生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、
化合物VI(20.4mg)を得た。1HNMR(CDC
3):7.45(m,2H),7.32−7.17
(m,4H),7.06(m,2H),6.84(m,
1H),5.49(brs,1H),5.37(m,1
H),4.47(m,1H),4.07(m,1H),
3.78(m,1H),3.42(m,1H),2.9
1(m,1H),2.61−2.43(m,2H),
2.31(s,3H),2.30−2.17(m,2
H),2.02−1.93(m,2H),1.77−
1.11(m,12H),1.07(s,9H)
【0063】実施例6 [3(S)−(3α,4aβ,8aβ)]−2−[2’−
ヒドロキシ−3’−フェニルチオメチル−4’−アザ−
5’−オキソ−5’−フェニルペンチル]デカヒドロイ
ソキノリン−3−N−t−ブチルカルボキシアミド(VI
I)の製造
【0064】
【化25】
【0065】化合物V(115mg)に塩化リチウム(1
0.2mg)とチオフェノール(100μl)を添加し、
系内をアルゴン置換後、150℃で1時間加熱撹拌し
た。次に、反応液を室温まで放冷し、炭酸水素ナトリウ
ム(63.0mg)、水(3ml)、塩化メチレン(3ml)
を添加し、激しく撹拌した。塩化ベンゾイル(42μ
l)を滴下し、更に室温下で18時間撹拌した。反応生
成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、[3
(S)−(3R*,4aR*,3aR*,2’S*,3’
S*)]−2−[2’−ヒドロキシ−3’−フェニルチ
オメチル−4’−アザ−5’−オキソ−5’−フェニル
ペンチル]デカヒドロイソキノリン−3−N−t−ブチ
ルカルボキシアミド(23.8mg)を得た。1HNMR
(CDCl3):7.67(d,1H),7.49−
7.16(m,10H),5.49(brs,1H),
4.47(m,1H),4.07(m,1H),3.8
5(m,1H),3.42(m,1H),2.91
(m,1H),2.61−2.43(m,2H),2.
30−2.17(m,2H),1.77−1.11
(m,12H),1.07(s,9H)
【0066】
【発明の効果】HIVプロテアーゼ阻害剤として有用な
α、α’−ジアミノアルコール誘導体を工業的に有利に
製造することができる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】(S)ー4−アルコキシカルボニルオキサゾリ
ジンー2−オン(1)からα、α′ージアミノアルコー
ルを製造する反応図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)下記式(1) 【化1】 [式中、R1はアルキル基を示す]で表わされる化合物
    を、下記式(2) 【化2】 [式中、Xはハロゲン原子を示す]で表わされる化合物
    に変換し、 b)更に、還元することにより、下記式(3) 【化3】 [式中、Xは前記に同じ]で表わされる化合物に変換
    し、 c)更に、塩基で処理することにより、下記式(4) 【化4】 で表わされる化合物に変換し、 d)更に、該化合物を下記式(5) 【化5】 で表わされる化合物と反応させることにより、下記式
    (6) 【化6】 で表わされる化合物に変換し、 e)更に、チオフェノールと反応させ、引き続きアミノ
    基を保護することを特徴とする下記式(7) 【化7】 [式中、R2はアルキル基、アリール基、ヘテロアリー
    ル基またはアラルキル基で置換されていてもよい を示
    す]で表わされるα,α’−ジアミノアルコール誘導体
    の製造法。
  2. 【請求項2】 下記式(1) 【化8】 [式中、R1は前記と同じ]のエステルをハロ酢酸、又
    はその塩、又はそのシリルエステルとハロマグネシウム
    ジアルキルアミド又はt-ブチルマグネシウムハライドと
    反応させ、下記式(2) 【化9】 [式中、Xは前記に同じ]で表わされる化合物へ変換す
    ることを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 下記式(2) 【化10】 [式中、Xは前記に同じ]で表わされる新規なオキサゾ
    リジノン誘導体。
JP8663598A 1998-03-31 1998-03-31 α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法 Pending JPH11279154A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8663598A JPH11279154A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8663598A JPH11279154A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11279154A true JPH11279154A (ja) 1999-10-12

Family

ID=13892492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8663598A Pending JPH11279154A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11279154A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20050113292A (ko) 광학적으로 순수한 4-하이드록시-2-옥소-1-피롤리딘아세트아미드의 제조방법
JP2010540614A (ja) モナチン鏡像異性体の生成
ES2424813T3 (es) Productos intermedios y su uso para la producción de derivado de benzoxazina
WO2009056993A2 (en) A process for the synthesis of ramelteon and its intermediates
MX2014009309A (es) Metodo para preparar un compuesto mediante la reaccion de adicion de michael novedosa usando agua o varios acidos como aditivo.
KR100766578B1 (ko) 레바미피드의 제조방법
JP2000034288A5 (ja)
JPH11279154A (ja) α、α’−ジアミノアルコール誘導体の製造法
EP2473492B1 (en) Process for the preparation of (1s,4r)-2-oxa-3-azabicyclo[2,2.1]hept-5-enes
WO2017168438A1 (en) Process for preparing pure allyl protected keto derivative
JP2523026B2 (ja) α,β―不飽和ケトン及びケトオキシム誘導体
KR20090118557A (ko) HMG-CoA 환원 저해제의 제조를 위한 키랄 중간체의제조방법
JPH05221947A (ja) シクロプロパン誘導体の製法
KR100267596B1 (ko) 베타-아미노-알파-하이드록시산과 균등한 옥사졸린 유도체의 입체선택적 합성방법
JP3740783B2 (ja) 4−(2−アルケニル)−2,5−オキサゾリジンジオン類の製造法
JP6205530B2 (ja) パクリタキセル及びドセタキセルの側鎖前駆体の製造方法
JPH04295469A (ja) キノキサリニルオキシフェノキシプロピオン酸の光学活性エステルの製造方法
JP2958835B2 (ja) 4−(1−カルボキシアルキル)アゼチジン−2−オン誘導体の製造法
KR100445781B1 (ko) (s)-1-아세틸-2-피롤리딘카복스아미드의 제조방법
JPH08231469A (ja) シクロペンタンカルボン酸誘導体及びその製造法
KR20160109041A (ko) 광학 활성을 갖는 인돌린 유도체 또는 이의 염의 신규 제조 방법
JP2022035954A (ja) N-Boc-ラクタム誘導体及びその製造方法、並びに、環状アミン誘導体の製造方法
JPH0641066A (ja) ピロール誘導体の製造方法
US20030130326A1 (en) 1,3,4-oxadiazole derivatives and process for producing the same
JP3632979B2 (ja) 2―アミノマロン酸誘導体及び2―アミノ―1,3―プロパンジオール誘導体の製造方法