JPH11275009A - 光送信器 - Google Patents

光送信器

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JPH11275009A
JPH11275009A JP10072638A JP7263898A JPH11275009A JP H11275009 A JPH11275009 A JP H11275009A JP 10072638 A JP10072638 A JP 10072638A JP 7263898 A JP7263898 A JP 7263898A JP H11275009 A JPH11275009 A JP H11275009A
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JP
Japan
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distortion
signal
error signal
magnitude
amount
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JP10072638A
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Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より低価格でかつ歪による信号劣化の少ない
高信頼、高安定なサブキャリア光伝送用の送信器を提供
すること。 【解決手段】 伝送されるべき電気信号にダミーキャリ
アを加える加算器と、ダミーキャリアを加えられた電気
信号に所定量の歪を加えるプリディストーション回路
と、この回路の出力信号により変調された光を出力する
半導体レーザと、この変調光の一部を光電変換するフォ
トディテクタと、このフォトディテクタの出力信号に含
まれる、ダミーキャリアが歪むことによって発生したエ
ラー信号の大きさを検出するエラー信号検出部と、予め
定められた所定の手順を例えばプロセッサにより実行す
ることによって、エラー信号検出部により検出されるエ
ラー信号を小さくするように、プリディストーション回
路により加える歪量を制御するデジタル制御装置とを備
えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サブキャリア光伝
送を行う光送信器に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯通信端末が広く普及しているが、現
在のところはまだ、通信コストが有線電話より高額であ
り、携帯電話システムのさらなる低価格化が求められて
いる。
【0003】携帯電話システムの構成要素である無線基
地局の低価格化の一つの手法として、図13に示すよう
に、携帯端末31との間で相互通信するためのアンテナ
49に付随する基地局32の設備を、基本的にはアンテ
ナ49と光−電気変換器29と電気−光変換器30のみ
にして、アンテナ49で受信した信号をそのまま光ファ
イバ4−1で集中制御局25に送り、また、アンテナ4
9で送信する信号を集中制御局25が基地局32に光フ
ァイバ4−2を介して送る方式が提案されている。この
とき、アンテナと光電変換器の間には、必要に応じて増
幅器やフィルタなどの回路が適宜挿入される。
【0004】このようにすると、変復調やパワー制御な
どの複雑な処理を集中制御局が行うため、基地局の設備
が簡略化され、低コスト化が可能となる。また、複数の
基地局の処理をまとめて集中制御局が行うようになるた
め、統計多重効果により設備が削減できる。さらに、基
地局間にまたがる処理、例えばハンドオーバーの処理な
どが容易になる。
【0005】このように無線信号のような周波数キャリ
アに変調をかけた信号によって光を変調して送る方法
は、サブキャリア光伝送方式と呼ばれる。サブキャリア
光伝送方式では、電気信号を光信号に変換するデバイス
(直接変調方式ならば半導体レーザ、外部変調方式なら
ば外部変調器)の電流−光変換関数もしくは電圧−光変
換関数の非線形性によって、混変調歪、高調波歪等が発
生し信号品質が劣化する。
【0006】このような劣化を避けるため、通常は非常
に線形性の良いレーザに直接変調をかけて用いるが、そ
のようなレーザは非常に高額である。また、半導体レー
ザを直接変調することによる光の波長広がりが容認でき
ないシステムでは、外部変調器を使用する必要がある
が、現在入手可能な外部変調器は線形性が著しく悪い。
【0007】線形性の悪いデバイスで変調をかける場
合、歪の補償が必要となる。その中の一つの方法にプリ
ディストーションと言われる方法がある。これは、図1
4のように、あらかじめ、変調素子33の歪と逆の特性
を持つ装置34によって信号に逆の歪を加え、これを変
調素子33に印加することによって、元の歪の無い信号
を得るものである。
【0008】プリディストーション回路のよく用いられ
る構成は、例えば図15の様である。変調素子で問題と
なる非線形性は、通常、2次歪または3次歪である。こ
れららは、信号を二乗あるいは三乗したものを元の信号
に加減することで、近似的に歪補償できる。
【0009】しかしながら、変調素子の歪の程度は、温
度変化やデバイス劣化によって変化する。このような変
化に追従するために、「アダプティブ・プリディストー
ション(adaptive predistortio
n)」という方法が提案されている(M.Bertel
smeier 他「Linearization of
Broadband Optical Transm
ission Systems by Adaptiv
e Predistortion 」,Frequen
z,Vol.38, no.9 p.206(198
4)。
【0010】アダプティブ・プリディストーションの手
法を適用した光送信器の一例を図16に示す。この回路
では、本来の信号VO に、テスト信号発生器39で発生
させた歪測定用のダミーのキャリアfT1,fT2を加え
る。一方、テスト信号発生器39ではわざとこの二つの
ダミーキャリアの混変調成分fT2−2・fT1(もしくは
T1)、fT2−fT1(もしくは2・fT1)を発生させ、
これらによって光変調素子(この場合、半導体レーザ4
3)で発生した歪を同期検波し、プリディストーション
回路の歪量に負帰還をかける。この方法では、歪を補正
する度合いである負帰還ループのループ利得が、同期検
波用のミキサ−46に入力する位相によって変化し、そ
の結果、歪補正の度合いがミキサー46に入力される信
号の位相変動に左右される。
【0011】歪補正の度合いは、2次の歪発生器36−
1、3次の歪発生器36−2によってそれぞれ二乗、三
乗された信号と元の信号との間の位相関係に大きく左右
される。しかし、この位相関係は、線路の温度特性によ
って変化する。さらに、プリディストーションの歪量を
決める可変減衰器(あるいは可変利得増幅器)(40−
1,40−2)は、一般に透過係数を変えると、それに
伴って透過位相も変動する。
【0012】従って、図16の様なアナログ回路による
自動負帰還系では、プリディストーション量を調整す
るために透過係数を変化させる位相ずれがおこり、負
帰還ループによって決まる量と異なる歪量の変化が起こ
るという状態が繰り返され、その結果、歪量が常に振動
するように変動し、ときには発振を引き起こす。このよ
うな回路構成は非常に不安定で、実用に向いていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のアダプティブ・プリディストーションは、負帰還ルー
プが不安定で実用に向いていなかった。
【0014】本発明では、上記事情を考慮してなされた
もので、アダプティブ・プリディストーション装置を含
む光送信器であって、より低価格でかつ歪による信号劣
化の少ない高信頼、高安定なサブキャリア光伝送用の送
信器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
サブキャリア光伝送用の光送信器であって、伝送される
べき電気信号に一つ以上のダミーキャリアを加える加算
手段と、前記一つ以上のダミーキャリアを加えられた前
記電気信号に所定量の歪を加えるプリディストーション
手段と、前記プリディストーション手段の出力信号によ
って光を変調する変調手段と、前記変調手段から出力さ
れる変調光の一部を光電変換する光電変換手段と、前記
光電気変手段の出力信号に含まれる、前記一つ以上のダ
ミーキャリアが歪むことによって発生したエラー信号の
大きさを検出する検出手段と、予め定められた所定の手
順を実行することによって、前記検出手段により検出さ
れる前記エラー信号を小さくするように、前記プリディ
ストーション手段により加える歪量を制御するデジタル
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】なお、変調手段は、例えば、直接変調方式
の場合の半導体レーザ、外部変調方式の場合のレーザお
よび外部変調器である。
【0017】本発明では、ダミーキャリアが歪むことに
よって発生したエラー信号、例えば、混変調歪成分ある
いは高調波歪成分、に基づいてプリディストーション手
段の歪量を調整する。このとき、デジタルプロセッサな
どを用いてその中に記憶された手順に基づき制御する。
その結果、従来技術のアナログ回路を用いる場合でみら
れた、位相変動によって起こる制御の不安定性が回避で
きる。デジタル処理を行う場合、プリディストーション
手段の(例えば、可変減衰器の)減衰量を少量変化させ
てみて、予測と異なる歪量の変化が測定されるような場
合でも、(歪量が閾値以下の値であれば、)制御を終了
してしまうことによって、歪量が常に振動している状態
や発振する状態(デバイスの不完全性などによる制御の
発振など不安定動作)を回避することができる。
【0018】本発明(請求項2)は、請求項1に記載の
光送信器において、前記エラー信号検出手段は、前記光
−電気変換手段の出力信号からエラー信号と他の信号と
を分離してエラー信号を出力するフィルタ手段と、この
フィルタ手段により分離出力されたエラー信号を非同期
検波することによってエラー信号の大きさを検出する非
同期検波手段とを含むことを特徴とする。
【0019】従来技術で述べたアナログフィードバック
回路では、エラー信号を同期検波しているため、同期検
波時の位相ずれに敏感である。位相ずれによってエラー
信号の検出量が異なり、その結果、ループ利得が変動
し、歪の補償量が変動した。
【0020】本発明では、エラー信号をダイオードなど
を用いて非同期検波することにより、エラー信号の大き
さが確実に検出されるため、適切な歪補償量を得ること
ができる。
【0021】本発明(請求項3)は、請求項1または2
に記載の光送信器において、前記伝送されるべき電気信
号または前記プリディストーション手段の出力信号の大
きさを求める手段をさらに備え、前記デジタル制御手段
は、この求められた出力信号の大きさと前記プリディス
トーション手段の歪量の状態とから予想される前記エラ
ー信号の大きさを推測し、この推測値と前記エラー信号
の実測値との差に基づいて、前記プリディストーション
手段の歪量の制御量を決定することを特徴とする。
【0022】ダミーキャリアが歪むことによって発生し
たエラー信号の値のみを元にして、それが小さくなるよ
うに単純にフィードバックをかけることは可能である。
この方法は構成がシンプルであるという利点を持つ。し
かし、非線形歪によって発生する歪信号の量は、その元
の信号、すなわちダミーキャリアの大きさだけでなく、
歪が発生する機構に入力されるすべての信号の大きさに
依存する。従って、ダミーキャリアの大きさを一定に保
っても、他の信号の大きさが変化するとエラー信号の大
きさは変化する。単に、エラー信号が小さくなるように
制御する系では、歪を発生させる機構に入力した信号の
トータルの大きさが小さくなったためにエラー信号が小
さくなった場合でも、制御が成功したかのように認識し
てしまう。逆に、信号のトータルの大きさがシステム許
容値を超えたような場合、エラー信号が非常に大きくな
り、本来制御が必要ない範囲であっても制御を開始する
可能性がある。
【0023】本発明では、デジタルプロセッサなどを用
いたデジタル処理によって制御を行うため、プリディス
トーション手段の歪量、光に変調をかけるブロックの歪
量が、その時点でどの程度か常に記憶していることが可
能である。これに信号が加わったとき、加わった信号の
大きさが分かれば、ダミーキャリアの歪によって発生す
るエラー信号の大きさを予測することができる。この予
測値と実測されたエラー信号の大きさを比較することに
より、歪を発生する機構が記憶している状態からどの程
度ずれているかわかる。そのずれ量に基づいて、プリデ
ィストーション手段の歪量を調整することにより、適切
な歪補正が可能となる。
【0024】本発明(請求項4)は、請求項1ないし3
のいずれか1項に記載の光送信器において、前記プリデ
ィストーション手段は、歪信号を出力する歪発生手段
と、該歪信号と前記伝送されるべき信号とを合成するに
際し、該歪信号と該伝送されるベき信号との間の相対遅
延量を変化させる手段とを含むことを特徴とする。
【0025】従来技術で述べたように、プリディストー
ション回路内で発生させた歪信号と元の信号を合成する
際、その相対位相関係には厳しい精度が要求される。し
かし、歪量を変化させるための可変減衰器や可変利得増
幅器は透過量の変化と共に、透過位相も変化してしまう
ものが多い。これを補償するために、本発明では、可変
移相器をプリディストーション手段内に含む。
【0026】従来技術で述べたようなアナログ制御でこ
のような位相の変化してしまう可変減衰器と透過量の変
化してしまう移相器を用いて位相と透過量の制御を同時
に行おうとすると、制御回路が非常に複雑で不安定にな
る。
【0027】本発明のような記憶された手順に従って制
御するデジタル制御では、各々のデバイスの特性を把握
しておくことにより、安定でより高精度の制御が可能と
なる。
【0028】本発明(請求項5)では、請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の光送信器において、前記加算
手段により、伝送されるべき電気信号に複数のダミーキ
ャリアを加える場合、該複数のダミーキャリアの周波数
間隔を、該複数のダミーキャリアの周波数の平均値の1
/1000以上にしたことを特徴とする。
【0029】本発明では、ダミーキャリアが歪むことに
よって発生するエラー信号をフィルタで切り出して検波
する。フィルタの比帯域(透過帯域幅/透過中心周波
数)は、通常の比較的低価格なフィルタでは1/100
0程度が最小である。一方、周波数多重された移動通信
の無線信号のキャリアは、たとえばデジタル携帯電話の
PDCと呼ばれる方式では、900MHz帯で25kH
z間隔である。これは、比帯域としては、1/3600
0と非常に小さい。
【0030】本発明では、ダミーキャリアの間隔を通常
の移動無線のキャリア間隔よりも大きくして、ダミーキ
ャリアの第3次混変調歪(IMD3)をフイルタで容易
に切り出して非同期検波できるようにする。ダミーキャ
リアの間隔を、低価格で入手可能なフイルタの比帯域程
度以上とすることによって、系の低価格化が可能とな
る。
【0031】なお、好ましくは、前記加算手段、前記プ
リディストーション手段、前記変調手段、前記光電変換
手段および前記検出手段をまとめて第1の装置として構
成するとともに、前記デジタル制御手段を第1の装置と
は異なる第2の装置として構成し、前記第1の装置と前
記第2の装置との間での信号のやり取りを所定の通信回
線を用いて行うようにしてもよい。
【0032】また、好ましくは、前記第1の装置を無線
通信システムにおける基地局に設置し、前記第2の装置
を無線通信システムにおける集中制御局に設置するよう
にしてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0034】なお、図面および説明は本発明に関連する
部分のみ示しており、実際には使用されることがあって
も本発明の実施の形態の説明には関連しない部品等につ
いては示していない。実施にあたってはそのような部品
等は適宜挿入されるものである。
【0035】本発明は、直接変調型の光送信器にも外部
変調型の光送信器にも適用可能である。
【0036】図1に、本発明の一実施形態に係る直接変
調型の光送信器の構成例を示す。
【0037】図1に示されるように、本光送信器は、半
導体レーザ1、プリディストーション回路2、光分岐器
3、フォトディテクタ5、エラー信号検出部6、デジタ
ル制御装置7、ダミーキャリア発生器8、加算器9を用
いて構成される。
【0038】本光送信器では、伝送される信号によって
半導体レーザ1を直接変調し、サブキャリア変調光を得
る。伝送されるべき電気信号は例えば移動通信の基地局
アンテナ(図示せず)で受信された無線信号などであ
る。
【0039】伝送されるべき信号は、ダミーキャリア発
生器8で発生したダミーキャリアと加算器9で加算され
る。これらの信号はプリディストーション回路2によっ
てプリディストーションされ、半導体レーザ1に印加さ
れる。変調された光は、光分岐器3によってその一部が
取り出され、残りは光ファイバ4で目的地へ伝送され
る。
【0040】光分岐器3で分岐された光はフォトディテ
クタ5で検出される(光−電気変換される)。この光−
電気変換された信号の中から、ダミーキャリアが歪むこ
とによって発生したエラー信号の大きさが、エラー信号
検出部6によって検出される。検出されたエラー信号の
大きさはデジタル制御装置7に入力される。デジタル制
御装置7は、プロセッサを有し、検出されたエラー信号
に基づいてプリディストーション回路2で発生させる歪
量を制御する。
【0041】なお、上記では光分岐器3によって分岐し
た光からエラー信号を得るようにしているが、半導体レ
ーザ1が封入されているモジュールパッケージ内に、パ
ワーモニター用のフォトダイオードが実装されている場
合には、光分岐器を省くとともに、エラー信号検出のた
めに、当該パワーモニター用のフォトダイオードを使用
して光電変換を行うようにしてもよい。
【0042】次に、図2に、本発明の一実施形態に係る
外部変調型の光送信器の構成例を示す。
【0043】図2に示されるように、本光送信器は、レ
ーザ10、外部変調器11、プリディストーション回路
12、光分岐器3、フォトディテクタ5、エラー信号検
出部6、デジタル制御装置7、ダミーキャリア発生器
8、加算器9を用いて構成される。
【0044】本光送信器では、外部変調器11を使用し
てレーザ10から出力された無変調光を伝送される信号
により外部変調することによって、サブキャリア変調光
を得る。前述したように、伝送されるべき電気信号は例
えば移動通信の基地局アンテナ(図示せず)で受信され
た無線信号などである。
【0045】レーザ10から出力された無変調光が外部
変調器11に入力される。伝送されるべき信号は、加算
器9によってダミーキャリアと混合され、プリディスト
ーション回路12を介してプリディストーションを受け
た後、外部変調器11に印可される。外部変調器11で
は入力された信号によって無変調光を変調する。変調を
受けた光は、光分岐器3によってその一部が分岐されて
フォトディテクタ5で光−電気変換され、残りが光ファ
イバ4で目的地へ伝送される。
【0046】エラー信号検出部6によって光−電気変換
された信号の中から、ダミーキャリアが歪むことによっ
て発生したエラー信号の大きさが、エラー信号検出部6
によって検出される。検出されたエラー信号の大きさは
デジタル制御装置7に入力される。デジタル制御装置7
は、プロセッサを有し、検出されたエラー信号に基づい
て、プリディストーション回路で発生させる歪量を制御
する。
【0047】なお、図1や図2のエラー信号検出部6で
は、エラー信号の絶対的な大きさのみを測定するのでは
なく、信号全体の大きさに対する比率あるいは信号中の
特定部分(ダミーキャリアを含む)に対する比率を測定
する。
【0048】以下では、本実施形態の動作や各構成部分
の詳細について説明していく。なお、以下の説明は基本
的には直接変調型および外部変調型の両方の光送信器に
共通に成り立つものである。
【0049】まず、図3を参照しながら、本実施形態の
動作例について説明する。なお、図3は、電気的な周波
数を示す図である。
【0050】図3(a)に、伝送されるべき信号の電気
的な周波数の一例を示す。ここでは、周波数多重された
移動通信用信号を例として挙げている。図3(a)で
は、f1からf2までの帯域に複数の信号が周波数多重
されている。
【0051】図3(a)に示す信号に、加算器9によっ
てダミー信号が付加されると、図3(b)に例示するよ
うに、f1からf2の範囲以外のところにダミーキャリ
ア、fd1、fd2が加わる。この例では、ダミーキャ
リアを2波使用している。
【0052】ダミーキャリアの周波数は、図3(b)の
例のように伝送されるべき信号より高い周波数でも良い
し、伝送されるべき信号より低い周波数でも良い。ま
た、一般に半導体レーザや外部変調器の有する非線形性
の大きさは周波数によって異なるため、ダミーキャリア
の周波数は伝送されるべき信号から著しく離れない方が
よい。ただし、あまり信号帯域に近すぎない方がよい。
また、ダミーキャリアどうしの間隔はやや広めの方がよ
い。これらの理由や、望ましい周波数間隔については後
述する。
【0053】さて、図3(b)に例示する信号がプリデ
ィストーション回路2(図1の例の場合)もしくはプリ
ディストーション回路12(図2の例の場合)によって
歪を受けると、図3(c)のように歪によって発生した
成分が加わる。図3(c)では3次歪による混変調成分
が示されている。プリディストーション回路内の歪発生
の機構によって、発生する歪の次数、周波数は異なる。
プリディストーション回路内の歪発生機構で発生させる
歪量は、その後段の光変調器(すなわち図1の例の場
合、半導体レーザ1;図2の例の場合、外部変調器1
1)の歪をキャンセルするように制御されている。
【0054】この図3(c)に例示する信号を用いて光
に変調をかけると、プリディストーション回路内で発生
した歪が半導体レーザ1あるいは外部変調器11の歪と
キャンセルする。この変調光をフォトダイオードで受信
すると、図3(d)のように図3(b)のスペクトルに
近いスペクトルが得られるが、このとき、若干歪の成分
が残る。しかし、これらの歪成分はプリディストーショ
ン回路が無い場合より小さいものである。
【0055】これらの歪成分のうちダミーキャリアが混
変調して起こる成分fimをエラー信号として(エラー
信号検出部6により)検出し、これがある規定値以下に
なるようにプリディストーション回路2の歪を(デジタ
ル制御装置7により)制御する。
【0056】以上が、本実施形態の基本的な動作の例で
ある。
【0057】以上の例ではエラー信号として2波のダミ
ーキャリアの3次歪による混変調波を検出した。この例
は3次歪を制御する例であり、2次歪を制御したい場合
は、ダミーキャリアどうしの2次歪成分を検出すればよ
い。同様に、制御したい歪の次数に応じてエラー信号を
選択すればよい。
【0058】また、この例ではダミーキャリアを2波使
用したが、1波のみにして、その高調波をエラー信号と
しても良い。この場合、2次歪のエラー信号には第2次
高調波を用い、3次歪のエラー信号には第3次高調波を
用いればよい。
【0059】なお、ダミーキャリアの周波数は、図4に
例示するように、伝送されるべき信号の周波数帯からや
や離れている方がよい。その理由は、あまり近いと「伝
送されるべき信号が歪んで発生した歪成分」がエラー信
号の周波数に重なってきて、「ダミーキャリアが歪んで
発生した歪成分」のみを検出することが難しくなるから
である。
【0060】また、フォトディテクタ5で受信した光か
らエラー信号を検出する機構としては、例えば図5のよ
うにフィルタ13で直接エラー信号を切り出してダイオ
ード検波器14などを用いて非同期検波する構成を用い
ると好ましい。従来例のように同期検波を行っても良い
が、非同期検波の方がより簡単で、移相合わせ等の複雑
な機構を必要としないため低コストになる。さらに、同
期検波に使用するミキサーの2次歪による直流オフセッ
トの影響を受けないため、検出精度が良い。
【0061】また、エラー信号の大きさはパワー(二
乗)で検出されても、振幅(一乗)で検出されても、あ
るいは、その中間(x乗;1<x<2)で検出されて
も、その乗数、係数が一定であれば良い。このとき、デ
ジタル制御装置7はどのような乗数、係数で検出されて
いるかを知っている必要がある。
【0062】ところで、2つのダミーキャリアの3次歪
によって生じる混変調歪成分は、図4のようにダミーキ
ャリアの周波数間隔をΔfとするとダミーキャリアから
Δfだけ離れたところに現れる。これを他の信号が漏れ
込まないようにフィルタによって切り出すには、Δfと
同等程度以下の帯域幅のフイルタを使用する必要があ
る。しかし、比較的低コストで実現できるフィルタの比
帯域には下限があり、通常1/1000程度である。そ
こで、ダミーキャリア間隔Δfがその周波数fd1もし
くはfd2またはその平均値の1/1000以上である
ようにする。例えば、ダミーキャリアの周波数が900
MHzであるならば、ダミーキャリアの周波数間隔は9
00kHz以上とする。このようにすることによって、
低コストなフィルタでエラー信号を切り出すことが可能
となる。
【0063】より比帯域の大きなフィルタを使用したい
場合あるいは部品の構成をより楽にするためにより低い
周波数で構成したい場合には、図6のように、ダイオー
ド検波する前にダウンコンバータ51で周波数をダウン
コンバートするとよい。この場合も同様に、フィルタ5
3でエラー信号を切り出して、ダイオード検波器54で
その大きさを検出する。フィルタ53で切り出す前に、
ダウンコンバータ55で周波数を下げる。このとき、ダ
ウンコンバータに含まれるミキサの非線形性による混変
調歪やDCオフセットを回避するため、比較的緩い比帯
域のフィルタ50を用いて、ダウンコンバートする前に
エラー信号の周辺の信号以外はできる限り除去してお
く。
【0064】ダウンコンバータには、周波数を落とすた
めのローカルキャリアが必要であるが、このために発振
器やシンセサイザを用意するのはコスト高につながる。
そこで、このローカルキャリアとしては、ダミーキャリ
ア発生器8から発生したダミーキャリアを分岐して用い
てもよい。この結果、ダウンコンバートしたエラー信号
の周波数安定性がよく、検出精度が高くなる。
【0065】これを周波数スペクトルを用いて説明する
と図7のようである。すなわち、図7(a)のように、
エラー信号fimをフィルタ50で切り出す。フイルタ
50は比帯域が大きいので、図7(b)のようにエラー
信号fimの他にダミーキャリアfd2の成分が漏れ込
んでいる。これをfd1の周波数のローカルキャリアを
用いてダウンコンバートすると、図7(c)のようにな
る。これをフィルタ53で切り出すと図7(d)のよう
にエラー信号成分のみを取り出すことができる。
【0066】以下では、デジタル制御装置7による制御
の手順について説明する。
【0067】デジタル制御装置7は、内部にプロセッサ
(DSP、マイコン等)を有し、記憶されたアルゴリズ
ムによって、プリディストーション回路の歪の制御を行
う。プロセッサはFPGAなどのように半固定的にロジ
ックを焼き付けたICでもよい。
【0068】本デジタル制御装置7では、本実施形態の
光送信器でエラー信号が最小になるように常時制御を続
けても良い。しかし、歪が発生する機構の歪成分の量を
決定する関数の時間的な変化は比較的ゆっくりで、時定
数としては短い方で数時間程度である。また、通信シス
テムでは一般に許容できる歪の値があり、それを超えな
ければよい。したがって、必ずしも常時歪が0に近づく
ように制御する必要はない。
【0069】本実施形態に係る歪制御はプロセッサによ
るソフトウェア制御であるため、制御の必要のないとき
は、歪量の監視のみを行うようにすることができる。そ
の結果、制御の負荷が軽減される。
【0070】制御方法の一例としては、例えば、本光送
信器において、測定されたエラー信号、伝送されるべき
信号のパワーなどのデータから推測される歪量が大きく
なって、システムの許容限界値に近づき、第1の閾値を
超えた場合、制御を始める。この第1の閾値とは、シス
テム設計上許容できる最大の歪量よりも小さい値であ
る。それは、ここでは、制御を開始するときに、歪量を
少量変化させてみて、歪が小さくなる方向を見つけるた
め、歪を少量変化させたときにシステム設計上の許容値
を超えさせないためである。
【0071】制御を開始したら、上述のようにまず、プ
リディストーション回路の歪量を少量変化させてみる。
このとき、プリディストーション回路の歪量が増える方
向と減る方向の両方に歪量を変化させてみて、プリディ
ストーション回路と半導体レーザもしくは外部変調器な
どの光変調を行うデバイスとのトータルの歪量が少なく
なる方向を見つける。小さくなる方向を見つけたら、そ
の方向にプリディストーション回路の歪量を少量ずつ変
化させる。歪量が十分小さくなり第2の閾値より小さく
なったら、制御を終了する。もちろん、第2の閾値は第
1の閾値よりも小さい値である。
【0072】次に、プリディストーション回路について
説明する。
【0073】図8に、プリディストーション回路2の構
成例を示す。
【0074】図8(a)は補償したい歪の次数が一種類
の場合の構成例である。複数種類の歪の次数を補償した
い場合は、一般的には図8(b)のようにその種類の数
だけ枝分かれする構成になる。ただし、1つの歪発生部
が複数種類の次数の歪を発生し、かつ、その係数の比率
が半導体レーザや外部変調器などの光変調器の発生する
歪の係数の比率と等しく、符号が逆であるならば、枝の
数を減らすことが可能である。
【0075】補償したい歪が3次歪であるなら歪発生部
は入出力が三乗特性を持つ非線形回路である。2次歪を
補償したいならば二乗特性をもつ非線形回路である。大
きさを制御する素子は図8の例では可変減衰器である
が、可変利得増幅器も使用可能であり、発生する歪信号
の大きさおよび補償したい歪の大きさに依存して適宜選
択して使用する。
【0076】可変減衰器(あるいは可変利得増幅器)1
6はデジタル制御装置7からの電気信号によって制御さ
れる。大きさを制御された歪信号は、加算器17によっ
て、伝送されるべき信号に加算される。加算されるにあ
たっては、元の信号と歪信号とが正しい位相関係で加算
されるように、いずれかのパスの遅延を調節しておくの
が好ましい。
【0077】可変減衰器あるいは可変利得増幅器が、純
粋に透過率のみを制御する理想的なデバイスであればよ
いが、透過率の変化に伴って透過位相も変化するものが
多い。その結果、加算器で元の信号と加算されるときに
正しい位相関係で加算されなくなり、歪補償が正しく行
われない可能性がある。可変減衰器でも使用する周波数
によっては透過率が変化しても透過位相が変化しない点
があるので、伝送したい信号の周波数でそのようになる
可変減衰器を使用すればよい。
【0078】そのような可変減衰器が入手できない場
合、あるいはより高精度の歪補償を行いたい場合、例え
ば図9のように可変移相器19を直列に挿入し可変減衰
器16の透過率制御によって変化した位相を補償すると
好ましい。
【0079】この場合におけるデジタル制御装置7によ
る歪量制御は大きく分けて2通りの方法がある。
【0080】第1番目は単純な山登り制御である。検出
されたエラー信号などのデータから推測される歪量がシ
ステムの許容値から定められる第1の閾値を超えたこと
が検出されたことを契機として制御を開始する。
【0081】まず、制御する対象として可変減衰器か可
変移相器かのいずれか一方を選択する。ここでは、仮に
可変減衰器を選択する。
【0082】可変減衰器の減衰量を増やす方向と減らす
方向の両方に少量変化させてみて、歪量が小さくなる方
向を見つける。その方向に少量ずつ減衰量を変化させて
いくが、この段階で歪量が十分小さくなり第2の閾値よ
りも小さくなったら、制御を終了する。
【0083】一方、減衰量の変化に伴う位相変化によっ
て、減衰量をどちらの方向に変化させても、それ以上小
さくならず、可変減衰器の制御のみでは歪量が第2の閾
値に到達しない場合は、可変減衰器の減衰量は歪量の極
小値近傍に固定し、可変移相器の制御に移る。同様に可
変移相器でも位相が進む方向と遅れる方向に少量位相を
変化させて歪量が小さくなる方向を検出する。検出した
ら、その方向に少量ずつ位相を変化させていく。歪量が
第2の閾値より小さくなったら制御を終了する。
【0084】また、可変移相器は位相変化に伴って、信
号の透過率も若干変化する場合が多い。このような透過
率の変化のために、歪量が第2の閾値に到達しない場合
は、再ぴ可変減衰器の制御に戻る。同様にして、歪量が
第2の閾値に到達するまで、可変減衰器→可変移相器→
可変減衰器→……………の制御を繰り返す。
【0085】第2番目の方法は以下のようである。使用
する周波数に関する可変減衰器の減衰量とそれに伴う位
相変化および可変移相器の移相量とそれに伴う透過率変
化をあらかじめ測定しておいて、デジタル制御装置7に
記憶させておく。それらのデータから、可変減衰器の最
適な減衰量および可変移相器の最適な移相量を計算し
て、一気にそれらの値まで変化させる。この場合、計算
どおりに制御しきれない可能性もあるので、その場合
は、そのずれの分を第1番目の方法を用いて補正し、そ
のときの制御データを用いて、デジタル制御装置7に記
憶させたデータの補正を行う。
【0086】本実施形態に係る種々の制御手順では、歪
量が第2の閾値より小さくなった時点で制御を終了する
ため、従来例のようなアナログ回路を用いたフィードバ
ックと異なり、デバイスの不完全性や線路の温度特性、
さらには経年変化等による制御誤差によって制御が振動
したり発振することがない。
【0087】ところで、エラー信号の大きさは、ダミー
キャリアの大きさのみでなく、伝送されるべき信号を含
めた信号全体の振幅の大きさに依存する。その依存の仕
方は線形ではなく、信号全体の振幅に非線形に依存す
る。信号全体の振幅が常に一定な系ならば、エラー信号
の大きさのみを検出すればよい。しかし、例えば移動通
信の信号の場合は信号全体の振幅は常に変化しており、
その結果エラー信号の大きさも常に変化している。
【0088】そのような信号全体の振幅の変動の結果生
じたエラー信号の変動に左右されず、歪発生機構の係数
を補正するために、例えば、次のような構成を付加して
もよい。すなわち、図1の光送信器に対して図10のよ
うに、ダミーキャリアを加えた伝送されるべき信号を分
岐器20で一部分岐してそのパワーをパワー検出器21
で検出し、デジタル制御装置7に入力する(図2の光送
信器の場合も同様である)。信号の大きさを検出するデ
バイスは振幅検出器でもよく、デジタル制御装置7は検
出された大きさがパワーなのか振幅なのか検出器の乗数
と係数を知っていればよい。また、前述のように、エラ
ー信号検出部6からエラー信号の大きさがデジタル制御
装置7に入力される。デジタル制御装置7では、入力さ
れた全体の信号の大きさとエラー信号の大きさから、プ
リディストーション回路、半導体レーザあるいは外部変
調器などの光変調器を含む送信器内の歪発生機構の係数
を推測する。
【0089】エラー信号の大きさはエラー信号のパワー
あるいは振幅の絶対量ではなく、エラー信号が他の信号
に対してどの程度の比率で発生しているかによって表さ
れるようにする。そのためには、エラー信号検出部6
は、例えば図11のようにエラー信号の周波数に対応す
るフィルタ13とその透過信号のパワー(あるいは振
幅)を検出するダイオード14、および信号全体の大き
さを検出するためのフィルタ23とダイオード24から
構成する。なお、信号全体の大きさを検出する場合、フ
ォトディテクタ5で光−電気変換された信号が雑音の少
ないものであるならば、フイルタ23は無くても良い。
あるいは、信号全体ではなくダミーキャリアの大きさの
みをフィルタ23で切り出してダイオード24で検出し
ても良い。また、ダミーキャリア発生器8で発生したダ
ミーキャリアが加算器9で伝送されるべき信号とどのよ
うな比率で加算されるかを知っておく必要がある。その
ためにはダミーキャリア発生器8の出力パワーと加算器
9の加算の比率とが分かっていればよい。あるいは、フ
ィルタ23で伝送されるべき信号の部分だけを切り出し
ても良い。
【0090】エラー信号の周波数に関する半導体レーザ
1(もしくは外部変調器11)からエラー信号検出部6
までの透過特性が既知であり、変動が無いか、あっても
それが検出できるようになっているならば、図5のよう
にエラー信号のみを検出しても良い。
【0091】なお、図10では、加算器9とプリディス
トーション回路2との間の信号の大きさを測定する例を
挙げたが、プリディストーション回路2と半導体レーザ
1(もしくは外部変調器11)との間の信号の大きさを
測定するようにしても良い。また、エラー信号検出部6
でエラー信号の含有比率を測定するために、信号全体の
大きさを測定するのであれば、それを使用しても良い。
【0092】デジタル制御装置7は、これらの、エラー
信号の大きさ、含有比率、元の信号の大きさなどのデー
夕を元に光送信器内の歪発生機構の係数を推測して、そ
の係数が小さくなるように制御する。このようにするこ
とによって、伝送されるべき信号の強度変化に左右され
ることなく制御ができる。
【0093】これまでは、デジタル制御装置7を各光送
信器の内部に設けるものとして説明してきたが、必ずし
も各光送信器内に配置されている必要はない。本発明で
想定する系では、歪の変化が比較的ゆっくりしているた
め、制御の時定数があまり問題にならない。従って、デ
ジタル制御装置7はそのシステム内のどこかにあればよ
い。
【0094】例えば、無線システムのリモート基地局に
配置される光送信器に本発明を適用する場合、当該リモ
ート基地局の光送信器内にデジタル制御装置7を設けて
もよいし、そのリモート基地局の光送信器からの光信号
の目的地である集中制御局にデジタル制御装置7を配置
してもよい。後者の場合、図12(a)のように無線デ
ータ信号をやりとりするための光ファイバ4−1,4−
2の他に制御用の信号をやりとりする制御線27−1,
27−2を設けて、歪制御のための信号をやりとりす
る。あるいは、図12(b)のように、無線デー夕信号
に制御用信号も多重して一括してファイバ4−1,4−
2でやりとりしても良い。このような形態の場合、集中
制御局内のデジタル制御装置7は一つのリモート基地局
の光送信器のみを制御するのではなく、複数のリモート
基地局の光送信器を制御するようにすると、コスト削減
につながる。
【0095】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その技術的範囲において種々変形して
実施することができる。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、アダプティブなプリデ
ィストーションの制御をデジタルプロセッサなどをもち
いて記憶された手順に従って行うことにより、従来のア
ナログ回路による制御より、より安定性が高く、精度が
高くて、きめ細やかな制御が可能となる。その結果、信
頼性、安定性の高いサブキャリア光伝送系を低コストな
デバイスで構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る直接変調型の光送信
器の構成例を示す図
【図2】本発明の一実施形態に係る外部変調型の光送信
器の構成例を示す図
【図3】同実施形態の基本的な動作例を説明するための
【図4】ダミーキャリアの周波数について説明するため
の図
【図5】エラー信号検出部の一構成例を示す図
【図6】エラー信号検出部の他の構成例を示す図
【図7】エラー信号をダウンコンバートして検出する例
を説明するための図
【図8】プリディストーション回路の一構成例を示す図
【図9】プリディストーション回路の他の構成例を示す
【図10】本発明の一実施形態に係る光送信器の他の構
成例を示す図
【図11】エラー信号検出部のさらに他の構成例を示す
【図12】制御装置を光送信器外部に配置する場合につ
いて説明するための図
【図13】従来の携帯電話システムを説明するための図
【図14】従来のプリディストーション技術について説
明するための図
【図15】従来のプリディストーション回路例を示す図
【図16】従来の光送信器を示す図
【符号の説明】
1…半導体レーザ 2…プリディストーション回路 3…光分岐器 4,4−1,4−2…光ファイバ 5…フォトディテクタ 6…エラー信号検出部 7…デジタル制御装置 8…ダミーキャリア発生器 9…加算器 10…レーザ 11…外部変調器 12…プリデイストーション回路 13…フィルタ 14…ダイオード検波器 15,15−1〜15−m…歪発生部 16,16−1〜16−m…可変減衰器 17…加算器 18…加算器 19…可変移相器 20…分岐器 21…パワー検出器 22…分岐器 23…フィルタ 24…ダイオード検波器 25…集中制御局 26…リモート基地局 27,27−1,27−2…制御線 28…サーキュレータ 29…光−電気変換器 30…電気−光変換器 31…携帯端末 32…基地局 33…変調素子 34…プリディストーシヨン回路 35…移相器 36…歪発生器 37…減衰器 38…加算器 39…テスト信号発生器 40…可変減衰器 41…加算器 42…加算器 43…半導体レーザ 44…光分岐器 45…フォトトディテクタ 46…ミキサ 47…フィルタ 48…積分器 49…アンテナ 50…フィルタ 51…ダウンコンバータ 53…フィルタ 54…ダイオード検波器 55…ローカルキャリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/14 10/04 10/06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サブキャリア光伝送用の光送信器であっ
    て、 伝送されるべき電気信号に一つ以上のダミーキャリアを
    加える加算手段と、 前記一つ以上のダミーキャリアを加えられた前記電気信
    号に所定量の歪を加えるプリディストーション手段と、 前記プリディストーション手段の出力信号によって光を
    変調する変調手段と、 前記変調手段から出力される変調光の一部を光電変換す
    る光電変換手段と、 前記光電気変手段の出力信号に含まれる、前記一つ以上
    のダミーキャリアが歪むことによって発生したエラー信
    号の大きさを検出する検出手段と、 予め定められた所定の手順を実行することによって、前
    記検出手段により検出される前記エラー信号を小さくす
    るように、前記プリディストーション手段により加える
    歪量を制御するデジタル制御手段とを備えたことを特徴
    とする光送信器。
  2. 【請求項2】前記エラー信号検出手段は、前記光−電気
    変換手段の出力信号からエラー信号と他の信号とを分離
    してエラー信号を出力するフィルタ手段と、このフィル
    タ手段により分離出力されたエラー信号を非同期検波す
    ることによってエラー信号の大きさを検出する非同期検
    波手段とを含むことを特徴とする請求項1に記載の光送
    信器。
  3. 【請求項3】前記伝送されるべき電気信号または前記プ
    リディストーション手段の出力信号の大きさを求める手
    段をさらに備え、 前記デジタル制御手段は、この求められた出力信号の大
    きさと前記プリディストーション手段の歪量の状態とか
    ら予想される前記エラー信号の大きさを推測し、この推
    測値と前記エラー信号の実測値との差に基づいて、前記
    プリディストーション手段の歪量の制御量を決定するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の光送信器。
  4. 【請求項4】前記プリディストーション手段は、歪信号
    を出力する歪発生手段と、該歪信号と前記伝送されるべ
    き信号とを合成するに際し、該歪信号と該伝送されるベ
    き信号との間の相対遅延量を変化させる手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の光送信器。
  5. 【請求項5】前記加算手段により、伝送されるべき電気
    信号に複数のダミーキャリアを加える場合、該複数のダ
    ミーキャリアの周波数間隔を、該複数のダミーキャリア
    の周波数の平均値の1/1000以上にしたことを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光送信
    器。
  6. 【請求項6】前記加算手段、前記プリディストーション
    手段、前記変調手段、前記光電変換手段および前記検出
    手段をまとめて第1の装置として構成するとともに、前
    記デジタル制御手段を第1の装置とは異なる第2の装置
    として構成し、 前記第1の装置と前記第2の装置との間での信号のやり
    取りを所定の通信回線を用いて行うようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の光送信器。
  7. 【請求項7】前記第1の装置を無線通信システムにおけ
    る基地局に設置し、前記第2の装置を無線通信システム
    における集中制御局に設置したことを特徴とする請求項
    6に記載の光送信器。
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