JPH11273954A - 積層型インダクタ - Google Patents

積層型インダクタ

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JPH11273954A
JPH11273954A JP10092349A JP9234998A JPH11273954A JP H11273954 A JPH11273954 A JP H11273954A JP 10092349 A JP10092349 A JP 10092349A JP 9234998 A JP9234998 A JP 9234998A JP H11273954 A JPH11273954 A JP H11273954A
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JP
Japan
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conductor pattern
coil
starting
magnetic
inductor
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JP10092349A
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English (en)
Inventor
Hisashi Katsurada
寿 桂田
Yoshihisa Masui
義久 増井
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損失が小さいという特性を損なうことなく、
インダクタンスの微調整を行うことが可能な積層型イン
ダクタを提供する。 【解決手段】 インダクタ用の螺旋状コイルの構成要素
である始端側導体パターン3a,3bのうちの所定の始
端側導体パターン3aについて、他の始端側導体パター
ン3bとはコイル径が異なるようにパターン設定を行
い、始端側導体パターン3aにかかる部分で磁路断面積
を他の始端側導体パターン3bにかかる部分と異なら
せ、この磁路断面積が異なる分だけインダクタンスが変
わるようにして、インダクタンスの微調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型インダクタ
に関し、詳しくは、インダクタンスの微調整が可能な積
層型インダクタに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電子部品の一つとして、図17に示すようなチップタイ
プの積層型インダクタ50がある。この積層型インダク
タ50の場合、図18に示すように、始端側導体パター
ン52が表面に形成された始端側磁性体シート53を複
数枚連続して積層するとともに、終端側導体パターン5
4が表面に形成された終端側磁性体シート55を、始端
側磁性体シート53と同一枚数続けて積層することによ
り形成された積層体51を備えている。なお、積層体5
1の上下両面側には、それぞれ、導体パターン未形成の
磁性体シート(図示省略)が適当枚数積層されている。
【0003】そして、積層型インダクタ50において
は、隣接する各導体パターン52,54をバイアホール
(ビアホール)56により電気的に接続することにより
インダクタ用の螺旋状コイルが構成されている。
【0004】また、図17に示すように、積層体51の
互いに対向する二つの側端面51a、51bの一方(5
1a)には、始端外部端子57が形成され、他方(51
b)に終端外部端子58が形成されており、始端外部端
子57には始端側導体パターン52の端が接続され、終
端外部端子58には終端側導体パターン54の端が接続
されている。
【0005】この積層型インダクタ50においては、イ
ンダクタ用の螺旋状コイルが始端側のコイルループ部分
と終端側コイルループ部分との直列接続構造となってい
るものの、各コイルループ部分が各々3つの導体パター
ンの並列接続構造となっているため、抵抗値(レジスタ
ンス)が低くて損失が小さいという特徴を有している。
【0006】しかしながら、上記従来の積層型インダク
タ50においては、通常、螺旋状コイルのターン数(巻
数)が少ないことから、インダクタンスの微調整が難し
いという問題がある。
【0007】また、螺旋状コイルのターン数を多くした
場合には、ターン数の調整でインダクタンスの微調整が
可能であるが、コイルの全長が長くなるため、抵抗値が
増大して損失が小さいという特性(低損失特性)が損な
われるという問題点がある。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、損失が小さいという特性を損なうことなく、インダ
クタンスの微調整を行うことが可能な積層型インダクタ
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る積層型インダクタは、コイルループの
始端側部分を構成する導体パターン(始端側導体パター
ン)が表面に形成された磁性体シート(始端側磁性体シ
ート)を複数枚積層するとともに、コイルループの終端
側部分を構成する導体パターン(終端側導体パターン)
が表面に形成された磁性体シート(終端側磁性体シー
ト)を複数枚積層し、磁性体シートを介して積層方向に
隣接する導体パターンをバイアホールにより電気的に接
続されることによりインダクタ用の螺旋状コイルを構成
するとともに、前記磁性体シートのうちの少なくとも1
枚については、螺旋状コイルにおけるコイル径が他の部
分のコイル径と異なるような形状の導体パターンが形成
されていることを特徴としている。
【0010】インダクタ用の螺旋状コイルの構成要素で
ある導体パターンのうちの所定の導体パターンについ
て、他の導体パターンとはコイル径が異なるようにパタ
ーン設定を行うことにより、インダクタ用の螺旋状コイ
ルについての磁路断面積を部分的に変化させることが可
能になり、この変化に見合った分だけインダクタンスを
変化させることができる。また、この導体パターンの設
定は、精密にコントロールすることが可能であることか
ら、インダクタンスの調整量に対応させて導体パターン
の設定を行うことにより、インダクタンスの微調整を図
ることができるようになる。
【0011】また、本発明(請求項2)の積層型インダ
クタは、前記始端側導体パターンと前記終端側導体パタ
ーンの螺旋状コイルにおけるコイル径が異なっているこ
とを特徴としている。始端側導体パターンと終端側導体
パターンの螺旋状コイルにおけるコイル径を異ならせた
場合、コイル径を他の部分のコイル径と異ならせる作用
を有する導体パターンが複数個になることから、インダ
クタンスの調整範囲を広くすることが可能になる。ま
た、特定の磁性体シートにのみ異なる形状の導体パター
ンを形成することが不要で、一種類の始端側磁性体シー
トと一種類の終端側磁性体シートを用意するだけでよく
なるため、製造工程を簡略化することが可能になる。
【0012】また、本発明(請求項3)の積層型インダ
クタは、前記磁性体シートを介して積層方向に隣接する
位置関係にある始端側磁性体シートと終端側磁性体シー
トの一方磁性体シートについてのみ、螺旋状コイルにお
けるコイル径が異なるような形状の導体パターンが形成
されていることを特徴としている。
【0013】磁性体シートを介して積層方向に隣接する
位置関係にある始端側磁性体シートと終端側磁性体シー
トの一方磁性体シートについてのみ、螺旋状コイルにお
けるコイル径が異なるような形状の導体パターンを形成
するようにした場合、コイル径を他の部分のコイル径と
異ならせる作用を有する導体パターンが1個だけである
ことから、インダクタンスの微調整を確実に行うことが
可能になるとともに、互いに隣接する始端側磁性体シー
トと終端側磁性体シートにおける、始端側導体パターン
と終端側導体パターンの間の距離が長くなるため、高周
波領域でのインピーダンス特性を低下させる浮遊容量
(ストレーキャパシタンス)を低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
てその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0015】〔実施形態1〕図1はこの実施形態1のチ
ップタイプの積層型インダクタを示す斜視図、図2はこ
の実施形態1の積層型インダクタにおける積層体の分解
斜視図である。
【0016】図1の積層型インダクタ1は、フェライト
系の磁性体シートを複数枚積層することにより形成され
た積層体2を備えている。この積層体2は、図3及び図
4に示すように、コイルループの始端側部分を構成する
導体パターン(始端側導体パターン)3a,3bが表面
に形成された始端側磁性体シート4A,4Bを、図2に
示すように、複数枚続けて積層するとともに、図5に示
すように、コイルループの終端側部分を構成する導体パ
ターン(終端側導体パターン)5aが表面に形成された
終端側磁性体シート6Aを、始端側磁性体シートと同じ
枚数だけ続けて積層し、さらに、上下両面側にそれぞ
れ、図6に示すように、導体パターン未形成の磁性体シ
ート7を積層することにより形成されている。
【0017】また、図1に示すように、積層体2の相対
する二つの側端面2a、2bのうちの一方の側端面2a
には始端外部端子8が形成されており、他方の側端面2
bには終端外部端子9が形成されている。また、始端外
部端子8には各始端側導体パターン3a,3bの端部が
接続され、終端外部端子9には各終端側導体パターン5
aの端部が接続されている。
【0018】なお、上記の始端側磁性体シート4Aに
は、螺旋状コイルにおけるコイル径が他の始端側磁性体
シート4Bに形成された導体パターン3bとは異なる
(小さくなる)ようにパターン設定された導体パターン
3aが形成されている。
【0019】また、この実施形態1では、始端側磁性体
シート5枚(4A:1枚と、4B:4枚)と終端側磁性
体シート6A:5枚が、それぞれ続けて積層されてい
る。そして、上記の導体パターン3aが形成された始端
側磁性体シート4Aは、5枚の始端側磁性体シートの中
央に配設されており、この始端側磁性体シート4Aの上
下には、それぞれ2枚ずつ、導体パターン3bが形成さ
れた始端側磁性体シート4Bが積層されている。
【0020】また、積層体2の内部では、合計10個の
導体パターン3a,3b,5aが磁性体シート4A,4
B,6Aを介して積層方向に隣接するパターンどうしが
バイアホール(ビアホール)10により電気的に接続さ
れることによってインダクタ用の螺旋状コイルが構成さ
れている。なお、この螺旋状コイルのターン数は1回半
である。
【0021】また、この螺旋状コイルは、始端側導体パ
ターンからなる始端側のコイルループ部分と終端側導体
パターンからなる終端側のコイルループ部分との直列接
続体であるが、始端側のコイルループ部分は5本の始端
側導体パターン3a,3bの並列接続体であり、終端側
のコイルループ部分も5本の終端側導体パターン5aの
並列接続体であって、両コイルループ部分の抵抗値はい
ずれも低く、インダクタとしては低損失特性となってい
る。
【0022】この実施形態の積層型インダクタにおいて
は、上述のように、始端側磁性体シート4Aの導体パタ
ーン3aが、螺旋状コイルにおけるコイルループの大き
さ(コイル径)が他の部分のコイルループの大きさ(コ
イル径)と異なるようにパターン設定されており、図7
に示すように、積層体2における始端側導体パターン3
aの位置が他の導体パターンとは異なっており、コイル
径が他に比べて小さくなった分だけ磁路断面積S3a
が、他の導体パターン3b,5aの磁路断面積S3b,
S5aよりも狭くなっている。
【0023】その結果、インダクタ用の螺旋状コイルの
コイルループの始端側部分では、始端側導体パターン3
aにかかる部分において、磁路断面積が他とは少しだけ
変化し、この変化に見合った僅かな量だけインダクタン
スが変化する。そして、導体パターンの設定は精密にコ
ントロールすることが可能であることから、インダクタ
ンスの調整量に対応させて導体パターンの設定を行うこ
とにより、インダクタンスの微調整を図ることができ
る。
【0024】次に、この実施形態1の積層型インダクタ
の製造方法を、図8の工程図を参照しながら説明する。
【0025】まず、磁性体などの絶縁セラミックを分散
媒に分散させたセラミックスラリをドクターブレード法
などの方法によりシート化し、磁性体シート基材用であ
るセラミック系グリーンシートを得る(S1)。そし
て、必要なバイアホール10をグリーンシートの所定の
位置に形成する(S2)。
【0026】次いで、始端側導体パターン3aを形成し
たグリーンシートと、始端側導体パターン3bを形成し
たグリーンシートと、終端側導体パターン5aを形成し
たグリーンシートとを所定枚数分だけ作成する(S
3)。なお、導体パターンは、導電性ペーストの印刷す
ることにより行った。
【0027】次に、電極シートを印刷したグリーンシー
トと未印刷のグリーンシートを、図2に示す順序で積層
(S4)、圧着(S5)し、その後、加熱炉で焼成する
(S6)。
【0028】それから、導電性ペーストを塗布・焼き付
けして始端外部端子8及び終端外部端子9を形成し(S
7)、その表面にメッキ処理を施す(S8)ことによ
り、図1に示すような、例えば、寸法が3.2mm×
1.6mm×1.1mmの積層型インダクタ1が得られ
る(S9)。
【0029】〔実施形態2〕次に、本発明の他の実施形
態にかかる積層型インダクタについて説明する。実施形
態2の積層型インダクタは、すべての始端側磁性体シー
トとして、実施形態1における、図3の始端側磁性体シ
ート4Aに形成された導体パターン3aと同じ導体パタ
ーン3aが形成された始端側磁性体シートを用いて形成
されており、図9に示すように、積層体2における5個
の始端側導体パターン3aの位置が終端側導体パターン
5aと異なるように構成されている。その他の構成は、
実施形態1と同様であることから、重複を避けるため、
相違する部分のみを説明し、他の部分の説明は省略す
る。
【0030】この実施形態2の積層型インダクタでは、
インダクタ用の螺旋状コイルのコイルループの始端側部
分全体で磁路断面積がコイルループの終端側部分よりも
狭くなっており、その分だけ、実施形態1の場合よりも
インダクタンスの変化量が増大し、インダクタンスの調
整可能範囲が広くなる。また、同時に、互いに隣接する
始端側磁性体シートと終端側磁性体シートにおける、始
端側導体パターン3aと終端側導体パターン5aの間の
距離が長くなるため、高周波領域でのインピーダンス特
性を低下させる浮遊容量(ストレーキャパシタンス)を
低減することができるようになる。
【0031】〔実施形態3〕さらに、実施形態3の積層
型インダクタについて説明する。この実施形態3の積層
型インダクタは、図10に示すように、5枚の始端側磁
性体シートのうちの最も下の層として、実施形態1にお
ける、図3の始端側磁性体シート4Aに形成された導体
パターン3aと同じ導体パターン3aが形成された始端
側磁性体シートを用いて形成されており、その上に積層
される4枚の始端側磁性体シートとして、実施形態1に
おける、図4の始端側磁性体シート4Bに形成された導
体パターン3bと同じ導体パターン3bが形成された始
端側磁性体シートを用いて形成されている。なお、その
他の構成は、実施形態1と同様であることから、重複を
避けるため、相違する部分のみを説明し、他の部分の説
明は省略する。
【0032】この実施形態3の積層型インダクタでは、
インダクタ用の螺旋状コイルのコイルループの始端側部
分では、始端側導体パターン3aにかかる部分におい
て、磁路断面積が他とは少しだけ変化し、この変化に見
合った僅かな量だけインダクタンスが変化する。そし
て、導体パターンの設定は精密にコントロールすること
が可能であることから、インダクタンスの調整量に対応
させて導体パターンの設定を行うことにより、インダク
タンスの微調整を図ることができる。
【0033】また、同時に、互いに隣接する始端側磁性
体シートと終端側磁性体シートにおける、始端側導体パ
ターン3aと終端側導体パターン5aの間の距離が長く
なるため、高周波領域でのインピーダンス特性を低下さ
せる浮遊容量(ストレーキャパシタンス)を低減するこ
とができるようになる。
【0034】上記の実施形態では、いずれも、図11
(a),(b)に示すように、パターン設定が異なる始端側
導体パターン3a,3bをそれぞれ有する2種類の始端
側磁性体シート4A,4Bを使い分けることによりイン
ダクタンスの調整を行うようにした場合について説明し
たが、上側の始端側磁性体シートの全てに、図11(a)
に示すような始端側磁性体シート4Aを用いることによ
り、下側の終端側磁性体シート5枚を、図12(a),
(b)に示すように、終端側導体パターン5aが形成され
た終端側磁性体シート6Aと、終端側導体パターン5a
と異なるパターン設定の終端側導体パターン5bが表面
に形成された終端側磁性体シート6Bの2種の終端側磁
性体シート6A,6Bを使い分けることによってインダ
クタンスの調整を行うことも可能である。
【0035】なお、終端側導体パターン5bにおける磁
路断面積S5bは、終端側導体パターン5aにおける磁
路断面積S5aより狭くなるようにパターン設定されて
おり、このような終端側磁性体シート6A,6Bを用い
ることにより、具体的には、例えば、以下に説明するよ
うな実施形態4〜6の積層型インダクタを構成すること
ができる。なお、具体的な実施例は示さないが、上側の
始端側磁性体シートの全てに、始端側磁性体シート4A
の代わりに、図11(b)に示すような始端側磁性体シー
ト4Bを用いることも可能である。
【0036】〔実施形態4〕図13は、本発明のさらに
他の実施形態にかかる積層型インダクタを示す図であ
る。この実施形態4の積層型インダクタにおいては、下
側の5枚の終端側磁性体シートの下から3枚目に、図1
2(b)に示すような終端側導体パターン5bを有する終
端側磁性体シート6Bが用いられており、残りの終端側
磁性体シートとして、図12(a)に示すような終端側導
体パターン5aを有する終端側磁性体シート6Aが用い
られている。なお、その他の構成は、上記実施形態1と
同様であることから、説明を省略する。
【0037】〔実施形態5〕図14は、本発明のさらに
他の実施形態にかかる積層型インダクタを示す図であ
る。この実施形態5の積層型インダクタにおいては、下
側の5枚の終端側磁性体シートの全てに、図12(b)に
示すような終端側導体パターン5bを有する終端側磁性
体シート6Bが用いられている。
【0038】〔実施形態6〕図15は、さらに、本発明
のさらに他の実施形態にかかる積層型インダクタを示す
図である。この実施形態3の積層型インダクタは、図1
5に示すように、5枚の終端側磁性体シートのうちの最
も上の層として、図12(b)の終端側導体パターン5b
を有する終端側磁性体シート6Bが用いられており、そ
の他の終端側磁性体シートとして、図12(a)の終端側
導体パターン5aを有する終端側磁性体シート6Aが用
いられている。
【0039】上記の実施形態1〜6及び従来の積層型イ
ンダクタの100MHzにおけるインピーダンス特性を
測定した。その結果を以下に示す。 1)実施形態1の積層型インダクタ : 119Ω 2)実施形態2の積層型インダクタ : 134Ω 3)実施形態3の積層型インダクタ : 108Ω 4)実施形態4の積層型インダクタ : 110Ω 5)実施形態5の積層型インダクタ : 128Ω 6)実施形態6の積層型インダクタ : 97Ω 7)従来の積層型インダクタ : 142Ω 上記の測定結果から、本発明の場合、導体パターンのパ
ターン設定を適当に行うことにより簡単にインダクタン
スを微調整できることが分かる。
【0040】また、実施形態3,6及び従来の積層型イ
ンダクタの1GHzにおけるインピーダンス特性を測定
した。その結果を以下に示す。 8)実施形態3の積層型インダクタ : 68Ω 9)実施形態6の積層型インダクタ : 75Ω 10)従来の積層型インダクタ : 60Ω 上記の測定結果から、実施形態3,6の場合、始端側導
体パターンと終端側導体パターンの間の距離が長くな
り、コイルの浮遊容量が減少することから、高周波領域
でのインピーダンス特性の低下が少なくなることが分か
る。
【0041】本発明の積層型インダクタは、上記の実施
形態に限定されるものではなく、例えば、図11(a),
(b)及び図12(a),(b)の4種の導体パターンを有す
る磁性体シートを同じ一つの積層体中に混在させるよう
に構成することも可能である。
【0042】また、始端側磁性体シートとして、図16
(a)〜(c)に示すように、異なる始端側導体パターン3
a〜3cが形成されている3種類の磁性体シートを使い
分けるように構成することも可能である。
【0043】また、各導体パターンのパターン形状も図
示のように角形に限らず、例えば、円形状など他のパタ
ーン形状であってもよい。
【0044】さらに、上記の各実施形態では、始端側磁
性体シートと終端側磁性体シートをそれぞれ5枚ずつ積
層するようにした場合について説明したが、本発明の積
層型インダクタにおいてはそれぞれの積層枚数を増減し
て同一枚数にしてもよいし、それぞれの積層枚数を増減
して異なる枚数にしてもよい。
【0045】本発明はさらにその他の点においても上記
実施形態に限定されるものではなく、製造工程なども含
めて、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形
を加えることが可能である。
【0046】
【発明の効果】上述のように、本発明(請求項1〜請求
項3の各発明)の積層型インダクタは、インダクタ用の
螺旋状コイルの構成要素である導体パターンのうちの所
定の導体パターンの形状を、他の導体パターンとはコイ
ル径が異なるような形状としているので、インダクタ用
の螺旋状コイルについての磁路断面積を部分的に変化さ
せることが可能になり、この変化に見合った分だけイン
ダクタンスを変化させることができる。そして、この導
体パターンの形状は精密にコントロールすることが可能
であることから、インダクタンスの調整量に対応させて
導体パターンの設定を行うことにより、インダクタンス
の微調整を図ることができる。また、螺旋状コイルは、
始端側のコイルループ部分と終端側コイルループ部分の
直列接続体であるが、各コイルループ部分は各々複数の
導体パターンの並列接続体であって抵抗値が低いため、
インダクタとしては損失が少ないという低損失特性を備
えている。
【0047】また、請求項2の積層型インダクタのよう
に、始端側導体パターンと終端側導体パターンの螺旋状
コイルにおけるコイル径を異ならせた場合、コイル径を
他の部分のコイル径と異ならせる作用を有する導体パタ
ーンが複数個になることから、インダクタンスの調整範
囲を広くすることが可能になる。また、特定の磁性体シ
ートにのみ異なる形状の導体パターンを形成することが
不要になり、一種類の始端側磁性体シートと一種類の終
端側磁性体シートを用意するだけでよくなるため、製造
工程を簡略化することが可能になる。
【0048】また、請求項3の積層型インダクタのよう
に、磁性体シートを介して積層方向に隣接する位置関係
にある始端側磁性体シートと終端側磁性体シートの一方
磁性体シートについてのみ、螺旋状コイルにおけるコイ
ル径が異なるような形状の導体パターンを形成するよう
にした場合、コイル径を他の部分のコイル径と異ならせ
る作用を有する導体パターンが1個だけであることか
ら、インダクタンスの微調整を確実に行うことが可能に
なるとともに、互いに隣接する始端側磁性体シートと終
端側磁性体シートにおける、始端側導体パターンと終端
側導体パターンの間の距離が長くなるため、高周波領域
でのインピーダンス特性を低下させる浮遊容量(ストレ
ーキャパシタンス)を低減することができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタの積層体の分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタにおける始端側磁性体シートを示す平面図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタにおける他の始端側磁性体シートを示す平面図
である。
【図5】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタにおける終端側磁性体シートを示す平面図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタにおける導体パターン未形成の磁性体シートを
示す平面図である。
【図7】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態(実施形態1)の積層型イ
ンダクタの製造の流れを示す工程図である。
【図9】本発明の一実施形態(実施形態2)の積層型イ
ンダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図10】本発明の一実施形態(実施形態3)の積層型
インダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図11】(a),(b)は本発明の積層型インダクタに使
われる2種の始端側磁性体シート例を示す平面図であ
る。
【図12】(a),(b)は本発明の積層型インダクタに使
われる2種の終端側磁性体シート例を示す平面図であ
る。
【図13】本発明の一実施形態(実施形態4)の積層型
インダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図14】本発明の一実施形態(実施形態5)の積層型
インダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図15】本発明の一実施形態(実施形態6)の積層型
インダクタの積層体の断面構成を示す概略図である。
【図16】本発明の積層型インダクタに使われる3種の
始端側磁性体シート例を示す平面図である。
【図17】従来の積層型インダクタを示す斜視図であ
る。
【図18】従来の積層型インダクタの積層体の分解斜視
図である。
【符号の説明】
1 積層型インダクタ 2 積層体 2a,2b 側端面 3a〜3c 導体パターン(始
端側導体パターン) 4A,4B 始端側磁性体シー
ト 5a,5b 導体パターン(終
端側導体パターン) 6A,6B 終端側磁性体シー
ト 7 磁性体シート 8 始端外部端子 9 終端外部端子 10 バイアホール S3a,S3b,S5a 磁路断面積

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイルループの始端側部分を構成する導体
    パターン(始端側導体パターン)が表面に形成された磁
    性体シート(始端側磁性体シート)を複数枚積層すると
    ともに、コイルループの終端側部分を構成する導体パタ
    ーン(終端側導体パターン)が表面に形成された磁性体
    シート(終端側磁性体シート)を複数枚積層し、 磁性体シートを介して積層方向に隣接する導体パターン
    をバイアホールにより電気的に接続されることによりイ
    ンダクタ用の螺旋状コイルを構成するとともに、 前記磁性体シートのうちの少なくとも1枚については、
    螺旋状コイルにおけるコイル径が他の部分のコイル径と
    異なるような形状の導体パターンが形成されていること
    を特徴とする積層型インダクタ。
  2. 【請求項2】前記始端側導体パターンと前記終端側導体
    パターンの螺旋状コイルにおけるコイル径が異なってい
    ることを特徴とする請求項1記載の積層型インダクタ。
  3. 【請求項3】前記磁性体シートを介して積層方向に隣接
    する位置関係にある始端側磁性体シートと終端側磁性体
    シートの一方磁性体シートについてのみ、螺旋状コイル
    におけるコイル径が異なるような形状の導体パターンが
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層型
    インダクタ。
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