JPH11273056A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH11273056A
JPH11273056A JP9844298A JP9844298A JPH11273056A JP H11273056 A JPH11273056 A JP H11273056A JP 9844298 A JP9844298 A JP 9844298A JP 9844298 A JP9844298 A JP 9844298A JP H11273056 A JPH11273056 A JP H11273056A
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iron oxide
magnetic
ions
ion
less
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JP9844298A
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彰 ▲斉▼藤
Akira Saito
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非磁性下層を改良することにより磁性層の表面
性を改善し、高周波領域の電磁変換特性に優れかつ、保
存特性にも優れた磁気記録媒体及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】α酸化鉄を含む非磁性下層上に磁性層を設
けてなる重層磁気記録媒体において、該α酸化鉄のpH
が7以下であり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出され
るNaイオンとCaイオンの合計量が60ppm以下で
ある磁気記録媒体およびその磁気記録媒体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波領域の電磁変
換特性に優れた磁気記録媒体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量の記憶装置の普及に伴い、
磁気記録媒体の高密度化が要望されるようになり、磁性
層の薄層化、および平滑化が必要になってきている。こ
れに対する方策として下層に非磁性層を設け、磁性層を
薄層にし、かつ平滑化が可能な重層媒体が注目されてい
る。
【0003】このように薄い磁性層を非磁性層上に設け
る場合、非磁性層の表面性が磁性層に非常に影響しやす
くなるため非磁性層の表面性を良くすることが検討され
てきているが、未だ十分な方策は開示されていない。
例えば、特開平2−24822号公報では、カーボンブ
ラックと無機質粉末を含む中間層を非磁性支持体と磁性
層の間に設け、該カーボンブラックと無機質粉末の混合
比を特定することでカーボンブラックの分散性を上げ中
間層の表面性を良くする検討がなされている。
【0004】また、このような磁気記録媒体が使用され
る環境は従来より過酷になってきているため、特に高温
高湿環境下での保存特性を改良する検討がなされてい
る。
【0005】例えば、特開平9−22524号公報で
は、非磁性層に含まれる非磁性粉末の、pH、ステアリ
ン酸飽和吸着量、水溶性Naイオン、Caイオンの量を
規定することで保存後の摩擦係数を改良する試みがなさ
れている。
【0006】また、特開平8−185624号公報で
は、磁性層に含まれる金属磁性粉末から水中へ溶出され
るNaイオン濃度とNaイオン/Kイオン比(溶出濃度
比)を規定することで保存後の電磁変換特性の劣化を防
ぐ検討を行っている。
【0007】更に特開平9−147350号公報では、
非磁性層に含まれる非磁性粉末のアルカリ金属含有量を
規定することで保存安定性を向上させる検討を行ってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしいずれの方法に
おいても、薄い磁性層を非磁性層上に設ける重層媒体に
おいて、高周波領域の電磁変換特性に優れ、かつ高温高
湿環境下での保存特性を同時に満足するものは得られて
いない。
【0009】例えば、特開平2−24822号公報にお
いては無機質粉末としてα酸化鉄は検討されておらず、
塗料の混練条件についても記載されていないため、表面
性の良い非磁性層を作ることは困難であった。
【0010】また特開平9−22524号公報や特開平
9−147350号公報による非磁性粉末を用いても、
十分な保存特性が得られず、また非磁性層の分散性が悪
化して電磁変換特性が劣る場合があった。
【0011】特開平8−185624号公報では、磁性
層中の金属磁性粉末についての検討がなされており磁性
層からの可溶性イオン量を規定することで保存特性を向
上させる目的は達成されているが、非磁性層については
規定されておらず、非磁性粉末の種類によっては発明の
目的を達せられない場合があった。
【0012】本発明は、非磁性下層を改良することによ
り磁性層の表面性を改善し、高周波領域の電磁変換特性
に優れかつ、保存特性にも優れた磁気記録媒体及びその
製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は以下により達成される。 (1)α酸化鉄を含む非磁性下層上に磁性層を設けてな
る重層磁気記録媒体において、該α酸化鉄のpHが7以
下であり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNa
イオンとCaイオンの合計量が60ppm以下である磁
気記録媒体。 (2)α酸化鉄を含む非磁性下層上に磁性層を設けてな
る重層磁気記録媒体において、該α酸化鉄のpHが7以
下であり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNa
イオンが40ppm以下であり、かつNaイオンとCa
イオンの比(Naイオン/Caイオン比)が3以下であ
る磁気記録媒体。 (3)非磁性支持体上にα酸化鉄と結合剤を含む非磁性
塗料を塗布しその上に磁性層を設ける重層磁気記録媒体
の製造方法において、該α酸化鉄がpH7以下であり、
このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオンとC
aイオンの合計量が60ppm以下であって、前記非磁
性層塗料中の固形分濃度が70重量%以上の塗料を混練
処理した後、希釈、分散を行うことを特徴とする(1)
に記載の磁気記録媒体の製造方法。 (4)非磁性支持体上にα酸化鉄と結合剤を含む非磁性
塗料を塗布しその上に磁性層を設ける重層磁気記録媒体
の製造方法において、該α酸化鉄がpH7以下であり、
このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオンが4
0ppm以下であり、かつNaイオンとCaイオンの比
(Naイオン/Caイオン比)が3以下であって、前記
非磁性層塗料中の固形分濃度が70重量%以上の塗料を
混練処理した後、希釈、分散を行うことを特徴とする
(2)記載の磁気記録媒体の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な構成につ
いて説明する。 (非磁性下層)本発明においては非磁性層中にα酸化鉄
を含み、このα酸化鉄がpH7以下であり、かつα酸化
鉄1gから水中へ溶出されるNaイオンとCaイオンの
合計量が60ppm以下であるものを使用する。ここで
「α酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオンとCa
イオンの合計量が60ppm以下」とは、該α酸化鉄を
水や水溶液などの水分に接触させた場合、これら水分中
へのNaイオンとCaイオンの遊離分の合計が濃度60
ppm以下であることを意味し、具体的には、このα酸
化鉄を結合剤や有機溶剤等で分散して非磁性層を作成し
この非磁性層を水分に接触させた場合、非磁性層中のα
酸化鉄1gから非磁性層組成物中へ溶出されるNaイオ
ンとCaイオンが60ppm以下の濃度になることを意
味している。NaイオンとCaイオンの合計の濃度は6
0ppm以下、好ましくは50ppm以下、より好まし
くは40ppm以下である。この溶出されるNaイオン
とCaイオンの合計の濃度が60ppmを超えると、磁
性層及び非磁性層中に添加剤として含まれる脂肪酸と反
応して不溶性の脂肪酸塩となり磁性層表面に析出して耐
久摩擦の悪化および保存によるエラーレートの増加を招
く。
【0015】また、α酸化鉄がpH7以下であり、かつ
このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオンが4
0ppm以下であり、かつNaイオンとCaイオンの比
(Naイオン/Caイオン比)が3以下であるものも好
適に用いられる。ここでNaイオンの溶出量は40pp
m以下、好ましくは30ppm以下、より好ましくは2
5ppm以下である。このNaイオン溶出量が40pp
mを超えるとNaClや不溶性の塩が磁性層表面に析出
して耐久摩擦の悪化および保存によるエラーレートの増
加を招く。またNaイオンとCaイオンの比(Naイオ
ン/Caイオン比)は3以下、好ましくは2以下であ
る。このNaイオン/Caイオン比が3を超えると、不
溶性の塩が磁性層表面に析出する可能性がより高くな
り、その結果保存特性が悪化する。
【0016】又、pHが7を超えると非磁性塗料の混練
時に、塗料に十分なせん断応力がかからなくなるためα
酸化鉄の凝集が取りきれず、塗布後の表面性が悪化す
る。さらに、NaイオンやCaイオンと脂肪酸との反応
はアルカリ性の環境で起こりやすいため、α酸化鉄のp
Hを7以下にすることでその反応を防止することができ
る。
【0017】このようなイオン量のα酸化鉄を得るに
は、その製造時にNaOH等のアルカリ金属水酸化物の
使用を避けたり、水洗工程を加える等の手段を用いるこ
とができる。また、α酸化鉄をSi化合物および/また
はAl化合物により表面処理する手段を用いることもで
きる。特にα酸化鉄の場合、表面処理以降はあまり温度
がかからないため表面処理工程を経ることにより同時に
可溶性イオン量を減少させることができる。前記Siお
よび/またはAlの含有量としては、α酸化鉄粉末に対
してSi、Alとも0.1〜10重量%であることが好
ましいNaイオン量が40ppm以下でかつNa/Ca
比が3以下であればむやみに可溶性イオンを減らす必要
はない。特に水洗行程にて減らす場合は分散性を低下さ
せてしまう可能性がある。また、上記条件内程度であれ
ばあまり純度の高くない水でも水洗可能なのでコスト的
にも望ましい。
【0018】なお、α酸化鉄1gから水中へ溶出される
Naイオン、Caイオン濃度は公知の方法により測定す
ることができ、例えば、純水20ml中にα酸化鉄粉末
1gを加え、これを温度80℃で1時間保持した後、超
音波分散を1時間行い、濾過後、濾液を原子吸光法によ
り分析して測定できる。また、Naイオン/Caイオン
比(溶出濃度比)は、原子吸光法により測定した各イオ
ン溶出濃度から算出することができる。
【0019】また、α酸化鉄粉末は混合して使用するこ
とも可能である。つまり混合物1g当たりの可溶性イオ
ン量が本発明の範囲内であれば従来用いられているα酸
化鉄を混合しても本発明の目的が達せられる。
【0020】これら非磁性下層に用いられるα酸化鉄の
形状は、球状、粒状、針状等通常用いられている任意の
形状でよいが、磁場配向処理の効果がより高く期待出来
ること、磁性層自体の長手方向の強度が高まることなど
から、針状であることが好ましい。
【0021】非磁性下層に用いるα酸化鉄粉末は形状が
針状のときは平均長軸径0.05〜0.40μm、平均
軸比3〜10のものが好ましいが、さらに好ましくは、
平均長軸径0.10〜0.30μm、平均軸比4〜10
のものである。平均長軸径が大きすぎると下層の表面平
滑性が劣化し、一方、小さすぎると針状のメリットが見
込めない。なお粒状の場合は、平均粒径は平均0.02
〜0.05μmであることが好ましい。
【0022】本発明の下層に混合して用いられる非磁性
粉末の具体例としては戸田工業社製のTF−100、T
F−120、TF140、DPN−250BX、DPN
−250BW、100ED、関東電化製T−50αなど
が挙げられる。特にDPN−250BWは可溶性イオン
の量が本発明の範囲であるため単独でも用いることがで
きる。
【0023】非磁性下層には必要に応じ導電性物質を併
用することも可能である。導電性物質を併用することに
より塗布後の表面がやや粗れてくるが、非磁性下層の電
気抵抗が低下し帯電を防ぐことができる。
【0024】導電性物質としては平均粒径10〜60n
m、好ましくは15〜40nm、BET法による比表面
積は150m2/g以下、好ましくは20〜150m2
g、さらに好ましくは30〜130m2/gで、DBP
吸油量が100ml/100g以下、さらに好ましくは
20〜100ml/100g、特に好ましくは30〜8
0ml/100gであり、カーボン、SnO2、TiO2
・SnO2(Sbドープ)、黒色導電性酸化チタン(T
iOx;1≦x≦2)等を用いることができる。これら
導電性物質を併用する場合、その使用量は、上記α酸化
鉄粉末全体に対して5〜90重量%とすることが好まし
い。
【0025】非磁性下層には、上記材料の他に結合剤と
しての樹脂や、潤滑剤等公知の材料を使用できる。
【0026】本発明に使用される結合剤としては、熱可
塑性樹脂、熱硬化性ないし反応型樹脂、電子線感応型変
性樹脂等が用いられ、その組み合わせは媒体の特性、工
程条件に合わせて適宜選択使用される。
【0027】熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150
℃以下、平均分子量5、000〜200、000、重合
度50〜2、000程度のものであり、熱硬化樹脂、反
応型樹脂または電子線官能型変性樹脂も熱可塑性樹脂同
様の平均分子量、重合度のものであって、塗布、乾燥、
カレンダー加工後に加熱および/または電子線照射する
ことにより、縮合、付加等の反応により分子量は無限大
のものとなるものである。
【0028】これらのうちで、好ましく用いられるもの
としては、以下に示すような塩化ビニル系共重合体およ
びポリウレタン樹脂の組み合わせである。
【0029】本発明に使用される樹脂の例としては、塩
化ビニル系共重合体が挙げられ、詳しくは、塩化ビニル
含有量60〜95wt%、とくに60〜90wt%のも
のが好ましく、その平均重合度は100〜500程度で
あることが好ましい。
【0030】このような塩化ビニル系樹脂としては、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニル−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸、、塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−マレイン酸、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリート、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリート−マレイン酸、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール−グリシジル(メタ)アク
リレート、塩化ビニル−ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート−グリシジル(メタ)アクリレート、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−グリシジル(メ
タ)アクリレート共重合体、塩化ビニル−ヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート−アリルグリシジルエーテ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−アリ
ルグリシジルエーテル等の共重合体があるが、とくに塩
化ビニルとエポキシ(グリシジル)基を含有する単量体
との共重合体が好ましい。
【0031】このような塩化ビニル系共重合体として
は、硫酸基および/またはスルホ基を極性基(以下S含
有極性基)として含有するものが好ましく、S含有極性
基(−SO4Y、−SO3Y)において、YがH、アルカ
リ金属のいずれであってもよいが、Y=Kで、−SO4
K、−SO3Kであることがとくに好ましく、これらS
含有極性基は、いずれか一方であっても、両者を含有す
るものであってもよく、両者を含むときにはその比は任
意である。
【0032】このような塩化ビニル系樹脂と併用するポ
リウレタン樹脂は、耐摩耗性および支持体への接着性が
良い点でとくに有効であり、これらには、側鎖に極性
基、水酸基等を有するものであっても良く、とくに硫黄
または燐を含有する極性基を含有しているものが好まし
い。
【0033】これらポリウレタン樹脂とは、ポリエステ
ルポリオールおよび/またはポリエーテルポリオール等
のヒドロキシ基含有樹脂とポリイソシアネート含有化合
物との反応により得られる樹脂の総称であって、下記に
詳述する合成原料を数平均分子量で500〜20000
0程度に重合したもので、そのQ値(重量平均分子量/
数平均分子量)は1.5〜4程度である。
【0034】またこれらのウレタン樹脂は、塗膜が単層
の場合は用いる結合剤中において、ガラス転移温度Tg
が−20℃≦Tg≦80℃の範囲で異なるものを少なく
とも2種類以上、さらにその合計量が全結合剤の10〜
90wt%であり、これら複数のポリウレタン樹脂を含
有することで、高温度環境下での走行安定性とカレンダ
加工性、電磁変換特性のバランスが得られる点で好まし
い。また塗膜が複数ある場合は塗膜間で2種類以上用い
ることで電磁変換特性および様々な環境での耐久性をと
りやすい。
【0035】さらにこれら塩化ビニル系共重合体と、S
および/またはP含有極性基含有ウレタン樹脂とは、そ
の重量混合比が10:90〜90:10となるように混
合して用いることが好ましい。
【0036】なお、これらの樹脂に加えて、全体の20
wt%以下の範囲で、公知の各種樹脂が含有されていて
もよい。
【0037】これらの樹脂中に含まれる極性基として、
S含有基としては−SO3M、−SO4M、P含有極性基
としては、−PO3M、−PO2M、−POM、−P=O
(OM1)(OM2)、−OP=O(OM1)(OM2)、
−COOM、−NR4X(ここで、M、M1、M2は、
H、Li、Na、K、−NR4、−NHR3を示し、Rは
アルキル基もしくはHを示し、Xはハロゲン原子を示
す)−OH、−NR2、−N+3、(Rは炭化水素
基)、エポキシ基、−SH、−CN等から選ばれる少な
くとも一つ以上のの極性基を共重合または付加反応で導
入したものを用いることが好ましく、このうちMとして
はとくにNaが好ましく、これら極性基は、原子として
分子中に0.01〜10wt%、とくに0.02〜3w
t%含まれていることが好ましく、これら極性基は骨格
樹脂の主鎖中に存在しても、分枝中に存在してもよい。
【0038】このようなウレタン樹脂は公知の方法によ
り、特定の極性基含有化合物および/または特定の極性
基含有化合物と反応させた原料樹脂等を含む原料とを溶
剤中、または無溶剤中で反応させることにより得られ
る。
【0039】これら以外の熱可塑性樹脂としては、例え
ば(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン系共重合体、ポリアミド樹脂、ポ
リビニルブチラール、ニトロセルロース、スチレン−ブ
タジエン系共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、アセ
タール樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリ
エーテル樹脂、ポリカプロラクトン等の多官能性ポリエ
ーテル類、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリブタジエンエラストマー、塩化ゴム、アク
リルゴム、イソプレンゴム、エポキシ変性ゴム等をあげ
ることができる。
【0040】また熱硬化性樹脂としては、縮重合するフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹
脂、尿素樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル
系反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹
脂、飽和ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂
等が挙げられる。
【0041】さらに上記共重合体に公知の手法により、
(メタ)アクリル系二重結合を導入して電子線感応変性
を行ったものを使用することも可能である この電子線感応変性を行うには、トリレンジイソシアネ
ート(TDI)と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート(2−HEMA)との反応物(アダクト)とを反
応させるウレタン変性、エチレン性不飽和二重結合を1
個以上およびイソシアネート基1個を1分子中に有し、
かつウレタン結合を分子中に持たないモノマー(2−イ
ソシアネートエチル(メタ)アクリレート等)を用いる
改良型ウレタン変性と水酸基やカルボン酸基を有する樹
脂に対し(メタ)アクリル基とカルボン酸無水物あるい
はジカルボン酸を有する化合物を反応させてエステル変
性する方法とがよく知られているが、これらの中でも改
良ウレタン変性が、塩化ビニル系樹脂の含有比率を上げ
ても脆くならず、しかも分散性、表面性にすぐれた塗膜
を得ることができるため好ましい。
【0042】これら電子線感応変性樹脂を用いる場合、
架橋率を向上させるために従来公知の多官能アクリレー
トを1〜50wt%混合して使用してもよい。 (磁性層)非磁性層上に設ける磁性層は磁性粉を含有
し、その他非磁性層で述べた樹脂や潤滑剤等公知の材料
を使用できる。
【0043】磁性粉末は鉄(Fe)を主成分としたもの
を使用することが望ましい。このFeを主成分とする金
属磁性粉末は、優れた磁気特性保持や磁性層の薄膜化な
どのためにFeに対してCoが6〜40wt%、好まし
くは10〜40wt%、より好ましくは20〜40wt
%の割合で含有される。また、焼結防止剤等の添加成分
を加えてもよい。これら成分を添加することにより、F
e磁性粉末の焼結や強度低下が防止され、磁性塗料の分
散性、安定性を向上することができる。焼結防止剤とし
てはAl、Si、希土類元素等が挙げられる。そして、
この磁性粉末に含まれるNa、K、Ca、等の可溶性の
無機イオンの量は、100ppm以下であることが望ま
しい。
【0044】さらに、磁性塗料中には、カーボンブラッ
クを含有させてもよい。カーボンブラックとしてはファ
ーネスカーボンブラック、サーマルカーボンブラック、
アセチレンブラック等を用いることができる。これらの
カーボンブラックの粒子サイズ等は任意に設定すれば良
いが、媒体に要求される電気抵抗と摩擦特性および最短
記録波長における出力のバランス(表面粗さ)から適宜
選択すれば良く、単一系でも混合系でも良く、単独で粒
度分布等を選択することもできる。これらカーボンブラ
ックの平均粒径は10〜400nm、好ましくは20〜
350nmであり、さらに詳細には、電磁変換特性を優
先的に考慮すると20〜40nmが好ましく、摩擦特性
を重視する場合は40〜350nmの範囲で電磁変換特
性において許容される可能な限り大きな粒径を用いるこ
とが好ましい。また、カーボンブラックの選定において
は、粒子サイズのみならず、BET値、DBP値を考慮
する必要があるが、カーボンブラックの粒子サイズ、B
ET値およびDBP値は密接に関係するため、単独でか
け離れた数値とすることは実現不可能であるため、これ
らの三要素は媒体の要求特性と塗料における分散特性、
流動特性とにより実験的に選定することが必要である。
【0045】これらのカーボンブラックは、結合剤に対
して、重量比率で10〜500wt%、あるいは磁性粉
末に対して、0.1〜20wt%の範囲で用いられる
が、媒体の要求特性と塗料における分散特性、流動特性
とにより実験的に選定することが必要である。これらの
カーボンブラックは磁性層、必要に応じ下記に述べるバ
ックコート層、等の要求特性に合わせて適宜組み合わせ
て用いればよい。さらに、これらのカーボンブラック
は、磁性粉との混練時または分散時に同時に添加しても
よいし、あらかじめ結合剤で分散しておいて、磁性塗料
の分散時に添加してもかまわない。また、これらのカー
ボンブラックを潤滑剤、分散剤等で表面処理したり、表
面の一部をグラファイト化したもの等を使用しても構わ
ない。本発明で使用できるカーボンブラックは、例えば
「カーボンブラック便覧」(カーボンブラック協会編)
を参考にすることができる。 (バックコート層)非磁性支持体の磁性層が設けられて
いない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の向上、
帯電防止および転写防止等を目的として、公知のバック
コート層を適宜設けることが好ましい。バックコート層
の可溶性イオン量も少なくすることが好ましい。
【0046】本発明に用いられる非磁性支持体は、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)等のポリエステル類、ポリオレフイ
ン類、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リスルフォンセルローストリアセテート、ポリカーボネ
ート等の公知のフイルムを使用することができ、好まし
くは、PET、PEN、芳香族ポリアミドであり、さら
に好ましくは、PETないしPENの2種ないし3種に
よる多層共押出しによる複合化フイルムであり、これら
のフイルムを使用すると電磁変換特性、耐久性、摩擦特
性、フィルム強度、生産性のバランスが得やすい。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではないことは云
うまでもない。
【0048】なお、本実施例におけるα酸化鉄顔料試料
および磁気記録媒体の特性評価は、下記基準に従った。 [α酸化鉄顔料試料の特性評価] 〔Naイオン、Caイオン溶出濃度〕純水20mlをパ
イレックス製ビーカーに入れ、ここに試料を1g加えて
密封した。これを温度80℃にて1時間保持した後、超
音波分散を1時間行い、次いで試料を濾過し、濾液を原
子吸光法で常法により分析し、各試料1gからの水中へ
のNaイオン、Caイオン溶出濃度を測定した。Naイ
オン/Caイオン比(溶出濃度比)は、原子吸光法によ
り測定した各イオン溶出濃度から算出した。 [磁気記録媒体の特性評価] 〔電磁変換特性〕Y−OUT 松下DVCカメラNV−DJ1にて20.96MHz
(1/2Tb)の信号を記録し、この信号を再生したと
きの19.96MHzの再生信号の比を測定した。この
時、テープポジションはMPモードで、0dBはTDK
DVC−refテープである。 〔耐久摩擦〕φ=1.0mmのSUS303−0.2s
のピンに6.35mm幅のテープを巻き付け角度90
度、荷重10g、サンプル間隔5cm、スピード180
0mm/minで500パス繰り返し耐久摩擦を測定し
た。その時の1パス目と500パス目の摩擦値を示し
た。 〔エラーレート〕保存環境は60℃90%RH環境下に
て5日間、カセットの状態で保存した。保存前に松下D
VCカメラNV−DJ1にてカラーバーを記録し、再生
して初期エラーレートを測定した。同じところを保存後
再生してエラーレートを測定した。測定時間は10分間
とし、30秒毎の値の平均値を求めた。 〔表面Ra〕テーラーホブソン社製TALYSTEPシ
ステムを用い、JIS・B・0601に基づいてRaの
測定を行った。ただし測定機の条件としては、フィルタ
ー条件0.18〜9Hz、触針0.1×2.5μmスタ
イラス、触針圧2mg、測定スピード0.03mm/se
c、測定長さ500μmである。 実施例1、2、3、4比較例2、3、5、6、8 (非磁性下層) α酸化鉄粉末の作製:針状α−FeOOH粒子粉末10
kgを一端開放型レトルト容器中に投入し、回転駆動さ
せながら空気中で470℃で60分間加熱脱水し、更に
650℃で120分間焼きなまし処理を行い針状α−F
23粒子粉末を得た。次いで、得られたα−Fe23
粒子粉末をエッジランナー型粉砕機で乾式粉砕し、更
に、当該粉砕物を水中に攪拌・混合し、ラインミル型粉
砕機により湿式粉砕を行いα−Fe23粒子を含む懸濁
液を得た。得られた当該懸濁液に2.5mol/lの硫
酸アルミニウム水溶液1320ml(針状α−Fe23
粒子粉末に対しAl換算で1.78重量%に該当す
る。)を添加した後、1mol/lのNaOH水溶液を
加え、pH6.0とし、30分間混合・攪拌した。
【0049】混合・攪拌した後、常法により濾過、水
洗、乾燥し、次いで、エッジランナー型粉砕機により圧
密処理をした。前記水洗行程にて水洗時間を変化させ表
1、表2に示す資料A〜Eの針状α−Fe23粒子を生
成させた。これら資料のpH、可溶性イオン量は上記表
1、2中に示す。
【0050】 顔料 実施例中に記入 78.1重量部 塩化ビニル共重合体 7.2 (TB0246;東洋紡(株)製) (塩化ビニル−エポキシ含有モノマー共重合体) (2−イソシアネートエチルメタクリレート(MOI)を使用し、日 本ゼオン社製MR110をアクリル変性したもの、アクリル含有量 :6モル/1モル) ポリウレタン樹脂 7.0 (TB0242;東洋紡(株)製) (ヒドロキシ含有アクリル化合物−ホスホン酸基含有リン化合物−ヒ ドロキシ含有ポリエステルポリオール) (平均分子量:23,000、P含有量:0.2重量%、アクリル含 有量:8モル/1モル) 有機リン酸化合物 2.3 (RE610;東邦化学(株)製) αアルミナ 3.9 (HIT60A;住友化学工業(株)製) (平均粒径 0.22μm) ステアリン酸 0.6 ステアリン酸ブチル 0.8 上記の材料を表1中の混練機にて表1中の固形分濃度に
なるように下記溶剤を添加してプラネタリーミキサーで
混練後下記混合溶剤で希釈し、横型のピンミルにて分散
し、さらに下記混合溶剤で希釈して粘度調整を行った。
最終の固形分濃度は33%とした。 混合溶剤組成 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=3/3/2 (磁性層) 金属磁性粉末 79.5 (Hc:2375 Oe,σs:143 emu/g,BET値:51 m2/g) (可溶性イオン:Na27ppm、Ca96ppm、pH:9.4) (長軸長:0.10 um、結晶子サイズ:1650nm) 塩化ビニル共重合体 6.0 (MR110;日本ゼオン(株)製) (塩ビ/2HEMA/AGE/分子末端OSO3K:84.5/4. 5/7.4/0.36) ポリウレタン 3.0 (TS9121;東洋紡(株)製) (芳香族ポリエステルポリウレタン、平均分子量:30,000) ポリウレタン 1.0 (TS7400;東洋紡(株)製) (平均分子量:23,000、Tg:−25℃、SO3Na、F基含 有量) 有機リン酸化合物 2.3 (RE610;東邦化学(株)製) αアルミナ 4.0 (HIT70;住友化学工業(株)製) (平均粒径:0.14μm) ステアリン酸 0.9 ステアリン酸ブチル 0.8 C−3041;日本ポリウレタン(株)製 2.5 硬化剤以外の上記材料すべてをニーダーで混練後下記混
合溶剤で希釈し、横型のピンミルにて分散し、さらに下
記混合溶剤で希釈して粘度調整を行った。最終の固形分
濃度は15%とした。 混合溶剤組成 MEK/トルエン/シクロヘキサノン:1/1/2 (バックコート層) カーボンブラック−1 80.0 (Scウルトラ:コロンビヤンカーボン社製) (平均粒径21nm、BET220m2 /g) (可溶性イオン Na17ppm、K9ppm) カーボンブラック−2 1.0 (MT−CI:コロンビヤンカーボン社製) (平均粒径350nm、BET8m2 /g) (可溶性イオン Na46ppm、K27ppm) α−酸化鉄 1.0 (戸田工業(株)製 100ED) (平均粒径0.1μm) 塩化ビニル共重合体A 40.0 (日信化学工業(株)製、MPR−TA) (塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体、平均重合度420) 塩化ビニル共重合体B 25.0 (日信化学工業(株)製、MPR−ANO(L)) (塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体、窒素原子390ppm 含有、平均重合度340) ポリエステルポリウレタン 35.0 (TS9555:東洋紡(株)製) (−SO3 Na含有、数平均分子量40000) メチルエチルケトン 700.0 トルエン 400.0 シクロヘキサノン 300.0 (塗布)5.2μmのポリエチレンナフタレート支持体
(帝人PENフィルムQ16)上に、カレンダー加工後
の厚みが1.4μmになるように、非磁性下層をリバー
スコーターで塗布した。その後カレンダー加工を行い、
さらに3MradでEB照射を行った。この時下層の表
面粗さ(Ra)は3.0nmであった。次に磁性層塗料
に硬化剤を混合添加し、上層磁性層を加工後厚みが0.
13umになるように前記非磁性下層上にノズルで塗布
を行い、配向、乾燥、カレンダー加工を行った。さらに
バックコートをグラビアシリンダーで塗布し、乾燥し
た。
【0051】こうして作製したテープ原反を60℃で4
8時間熱硬化を行った後、6.35mm幅に切断しDV
C用テープを作製した。 比較例1、4、7 実施例1において、固形分濃度を78.4重量%から6
0.0重量%に変えた以外は同様にして行った。
【0052】
【図1】
【図2】図1、2からも明らかなように、α酸化鉄のp
H値が本発明の範囲をはずれると可溶性イオン濃度が低
くても、非磁性層塗料の混練が困難となり非磁性層表面
が粗くなって電磁変換特性が悪化する。また耐久摩擦も
実施例に比べ高い。可溶性NaイオンとCaイオンの濃
度が本発明の範囲をはずれるとpHが本発明の範囲であ
っても磁性層表面に不溶性の塩が析出し耐久摩擦と保存
特性が悪化する。
【0053】また、α酸化鉄を固形分濃度70重量%未
満で混練した場合、混練が困難となり電磁変換特性が悪
化する。
【発明の効果】本発明は、α酸化鉄を含む非磁性下層上
に磁性層を設けてなる重層磁気記録媒体において、前記
α酸化鉄がpH7以下で前記α酸化鉄1gから水中へ溶
出されるNaイオンとCaイオンの合計量が60ppm
以下であるもの、またはpHが7以下でありα酸化鉄1
gから水中へ溶出されるNaイオンが40ppm以下で
ありかつNaイオンとCaイオンの比(Naイオン/C
aイオン比)が3以下であるを用いることにより、非磁
性下層の表面性が良好となることから磁性層の表面性も
改善され、高周波領域の電磁変換特性に優れ、耐久摩擦
係数と保存特性に優れた磁気記録媒体を得ることが可能
となる。更に、α酸化鉄を固形分濃度70重量%以上で
混練した後、希釈、分散を行うことにより高周波領域の
電磁変換特性により優れた磁気記録媒体を得ることが可
能となる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の効果を示した説明図である。
【図2】本発明の効果を示した説明図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】混合・撹拌した後、常法により濾過、水洗、乾
燥し、次いで、エッジランナー型粉砕機により圧密処理
をした。前記水洗行程にて水洗時間を変化させ図1、図
2に示す資料A〜Eの針状α−Fe23粒子を生成させ
た。これら資料のpH、可溶性イオン量は上記図1、2
中に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】 顔料 実施例中に記入 78.1重量部 塩化ビニル共重合体 7.2 (TB0246;東洋紡(株)製) (塩化ビニル−エポキシ含有モノマー共重合体) (2−イソシアネートエチルメタクリレート(MOI)を使用し、日 本ゼオン社製MR110をアクリル変性したもの、アクリル含有量 :6モル/1モル) ポリウレタン樹脂 7.0 (TB0242;東洋紡(株)製) (ヒドロキシ含有アクリル化合物−ホスホン酸基含有リン化合物−ヒ ドロキシ含有ポリエステルポリオール) (平均分子量:23,000、P含有量:0.2重量%、アクリル含 有量:8モル/1モル) 有機リン酸化合物 2.3 (RE610;東邦化学(株)製) αアルミナ 3.9 (HIT60A;住友化学工業(株)製) (平均粒径 0.22μm) ステアリン酸 0.6 ステアリン酸ブチル 0.8 上記の材料を図1中の混練機にて図1中の固形分濃度に
なるように下記溶剤を添加してプラネタリーミキサーで
混練後下記混合溶剤で希釈し、横型のピンミルにて分散
し、さらに下記混合溶剤で希釈して粘度調整を行った。
最終の固形分濃度は33%とした。 混合溶剤組成 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=3/3/2 (磁性層) 金属磁性粉末 79.5 (Hc:2375 Oe,σs:143 emu/g,BET値:51 m2/g) (可溶性イオン:Na27ppm、Ca96ppm、pH:9.4) (長軸長:0.10 um、結晶子サイズ:16.5nm) 塩化ビニル共重合体 6.0 (MR110;日本ゼオン(株)製) (塩ビ/2HEMA/AGE/分子末端OSO3K:84.5/4. 5/7.4/0.36) ポリウレタン 3.0 (TS9121;東洋紡(株)製) (芳香族ポリエステルポリウレタン、平均分子量:30,000) ポリウレタン 1.0 (TS7400;東洋紡(株)製) (平均分子量:23,000、Tg:−25℃、SO3Na、F基含 有量) 有機リン酸化合物 2.3 (RE610;東邦化学(株)製) αアルミナ 4.0 (HIT70;住友化学工業(株)製) (平均粒径:0.14μm) ステアリン酸 0.9 ステアリン酸ブチル 0.8 C−3041;日本ポリウレタン(株)製 2.5 硬化剤以外の上記材料すべてをニーダーで混練後下記混
合溶剤で希釈し、横型のピンミルにて分散し、さらに下
記混合溶剤で希釈して粘度調整を行った。最終の固形分
濃度は15%とした。 混合溶剤組成 MEK/トルエン/シクロヘキサノン:1/1/2 (バックコート層) カーボンブラック−1 80.0 (Scウルトラ:コロンビヤンカーボン社製) (平均粒径21nm、BET220m2/g) (可溶性イオン Na17ppm、K9ppm) カーボンブラック−2 1.0 (MT−CI:コロンビヤンカーボン社製) (平均粒径350nm、BET8m2/g) (可溶性イオン Na46ppm、K27ppm) α−酸化鉄 1.0 (戸田工業(株)製 100ED) (平均粒径0.1μm) 塩化ビニル共重合体A 40.0 (日信化学工業(株)製、MPR−TA) (塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体、平均重合度420) 塩化ビニル共重合体B 25.0 (日信化学工業(株)製、MPR−ANO(L)) (塩ビ−酢ビ−ビニルアルコール共重合体、窒素原子390ppm 含有、平均重合度340) ポリエステルポリウレタン 35.0 (TS9555:東洋紡(株)製) (−SO3Na含有、数平均分子量40000) メチルエチルケトン 700.0 トルエン 400.0 シクロヘキサノン 300.0 (塗布)5.2μmのポリエチレンナフタレート支持体
(帝人PENフィルムQ16)上に、カレンダー加工後
の厚みが1.4μmになるように、非磁性下層をリバー
スコーターで塗布した。その後カレンダー加工を行い、
さらに3MradでEB照射を行った。この時下層の表
面粗さ(Ra)は3.0nmであった。次に磁性層塗料
に硬化剤を混合添加し、上層磁性層を加工後厚みが0.
13umになるように前記非磁性下層上にノズルで塗布
を行い、配向、乾燥、カレンダー加工を行った。さらに
バックコートをグラビアシリンダーで塗布し、乾燥し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 5/84 G11B 5/84 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α酸化鉄を含む非磁性下層上に磁性層を設
    けてなる重層磁気記録媒体において、該α酸化鉄のpH
    が7以下であり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出され
    るNaイオンとCaイオンの合計量が60ppm以下で
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】α酸化鉄を含む非磁性下層上に磁性層を設
    けてなる重層磁気記録媒体において、該α酸化鉄のpH
    が7以下であり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出され
    るNaイオンが40ppm以下であり、かつNaイオン
    とCaイオンの比(Naイオン/Caイオン比)が3以
    下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】非磁性支持体上にα酸化鉄と結合剤を含む
    非磁性塗料を塗布しその上に磁性層を設ける重層磁気記
    録媒体の製造方法において、該α酸化鉄がpH7以下で
    あり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオ
    ンとCaイオンの合計量が60ppm以下であって、前
    記非磁性層塗料中の固形分濃度が70重量%以上の塗料
    を混練処理した後、希釈、分散を行うことを特徴とする
    請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】非磁性支持体上にα酸化鉄と結合剤を含む
    非磁性塗料を塗布しその上に磁性層を設ける重層磁気記
    録媒体の製造方法において、該α酸化鉄がpH7以下で
    あり、このα酸化鉄1gから水中へ溶出されるNaイオ
    ンが40ppm以下であり、かつNaイオンとCaイオ
    ンの比(Naイオン/Caイオン比)が3以下であっ
    て、前記非磁性層塗料中の固形分濃度が70重量%以上
    の塗料を混練処理した後、希釈、分散を行うことを特徴
    とする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003088219A1 (fr) * 2002-04-03 2003-10-23 Dowa Mining Co., Ltd. Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type a revetement et support d'enregistrement magnetique contenant ladite poudre
WO2003088218A1 (fr) * 2002-04-03 2003-10-23 Dowa Mining Co., Ltd. Poudre pour sous-couche de support d'enregistrement magnetique de type enrobage
WO2005004116A1 (ja) * 2003-07-04 2005-01-13 Dowa Mining Co., Ltd. 塗布型重層磁気記録媒体の下層用粉末並びにそれを用いた磁気記録媒体

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CN100356452C (zh) * 2002-04-03 2007-12-19 同和矿业株式会社 涂敷型磁记录媒体的底层用粉末
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CN100423089C (zh) * 2003-07-04 2008-10-01 同和电子科技有限公司 涂布型叠层磁记录介质的底层用粉末以及使用该粉末的磁记录介质

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