JPH11271764A - 記録表示媒体及び記録表示方法 - Google Patents

記録表示媒体及び記録表示方法

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JPH11271764A
JPH11271764A JP10090606A JP9060698A JPH11271764A JP H11271764 A JPH11271764 A JP H11271764A JP 10090606 A JP10090606 A JP 10090606A JP 9060698 A JP9060698 A JP 9060698A JP H11271764 A JPH11271764 A JP H11271764A
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JP
Japan
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liquid crystal
recording
display medium
electrode substrate
composite film
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JP10090606A
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Toshiharu Ishikawa
俊治 石川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明度が高く、バックグランドとのコントラス
トが高い表示が可能である、すなわち視認性の優れた記
録表示媒体及び記録表示方法を提供する。 【解決手段】 電極基板6の上に、液晶が高分子マトリ
ックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜3を設けた
記録表示媒体5において、該電極基板6の他方の面に、
偏向反射板4を設けるか、または該電極基板が偏向反射
構造をもち、外部照明光源からの光12で照明し、反射
光により像を観察する記録表示で、前記偏向反射板4ま
たは偏向反射構造をもつ電極基板を所定角度傾斜させる
ことにより、外部照明光源からの照明光12の前記反射
面4aでの反射光14が、記録表示媒体5の表面での正
反射光13と重ならない位置に届くようにして、明度が
高く、バックグランドとのコントラストが高い表示が可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱、電界に対して
応答性を有し、各種情報の表示や記録を行い、さらにそ
の記録を消去して、また記録する繰り返し使用すること
ができる液晶/高分子複合膜を用いた記録表示媒体に関
し、特に明度が高く、バックグランドとのコントラスト
が高い表示が可能である記録表示媒体及び記録表示方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶は表示材料として種々の機器
で応用され、時計、電卓、小型テレビ等に実用化されて
いる。これらの液晶としてはネマティック液晶を用い、
TN型或はSTN型と呼ばれる表示方式のものが採用さ
れている。この種の表示素子は、透明電極を有する液晶
セル中に液晶を封入し、両面に偏光板を設けたものから
構成されているが、偏光板を用いているため、視野角が
狭く、輝度が不足しているので、高消費電力のバックラ
イトを必要とし、又、セル厚を均一にする必要から大面
積化が困難であり、しかも構造が複雑で、製造コストが
高い等の問題がある。
【0003】このような問題を解決する液晶表示媒体と
して、最近、液晶が高分子マトリックス中に分散、存在
する液晶/高分子複合膜を用いた表示素子が注目を浴び
ている。そして、その液晶として、スメクチック液晶、
あるいはネマチック液晶、コレステリック液晶、ディス
コティック液晶、高分子液晶、及びこれらの混合系等が
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような液晶/高
分子複合膜を用いた記録表示媒体は、電極基板の上に液
晶/高分子複合膜を設け、その電極基板に光反射性をも
たせたり、電極基板の下に反射板を設けたりして、バッ
クライトを使用せずに、液晶/高分子複合膜の表示の視
認性を向上させることが行われている。しかし、上記の
バックライトを使用せずに、反射方式の液晶/高分子複
合膜の表示では、明度や、バックグランドとのコントラ
ストに限界があり、視認性に充分満足できるものではな
いという問題がある。したがって、本発明の目的は、明
度が高く、バックグランドとのコントラストが高い表示
が可能である、すなわち視認性の優れた記録表示媒体及
び記録表示方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、透明基板に電極層を設けた
電極基板の該電極層の上に液晶が高分子マトリックス中
に分散してなる液晶/高分子複合膜を設けた記録表示媒
体において、該透明基板の他方の面に、偏向反射板を設
けることを特徴としている。また、導電性電極基板の上
に液晶が高分子マトリックス中に分散してなる液晶/高
分子複合膜を設けた記録表示媒体において、該導電性電
極基板が偏向反射構造を有してことを特徴としている。
【0006】また、電極基板の上に、液晶が高分子マト
リックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜を設けた
記録表示媒体への記録表示方法において、該電極基板の
他方の面に、偏向反射板を設けるか、または該電極基板
が偏向反射構造をもち、外部照明光源からの光で照明
し、反射光により像を観察する記録表示方法で、前記偏
向反射板または偏向反射構造をもつ電極基板が所定角度
傾斜し、外部照明光源からの照明光の前記反射面での反
射光が、記録表示媒体の表面での正反射光と重ならない
位置に届くことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明は、電極基板の上に、液晶が高分子マト
リックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜を設けた
記録表示媒体において、該電極基板の他方の面に、偏向
反射板を設けるか、または該電極基板が偏向反射構造を
もち、外部照明光源からの光で照明し、反射光により像
を観察する記録表示で、前記偏向反射板または偏向反射
構造をもつ電極基板を所定角度傾斜させることにより、
外部照明光源からの照明光の前記反射面での反射光が、
記録表示媒体の表面での正反射光と重ならない位置に届
くようにして、明度が高く、バックグランドとのコント
ラストが高い表示が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の記録表示媒体に
関し、発明の実施の形態を詳述する。本発明の記録表示
媒体は、例えば、図1に示すように、透明基板1に電極
層2を設けた電極基板6の該電極層2の上に液晶が高分
子マトリックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜3
を設けた記録表示媒体5において、該透明基板1の他方
の面に、偏向反射板4を設けている。また、別の形態と
して、図2に示すように、偏向反射構造を有する導電性
電極基板7の上に液晶が高分子マトリックス中に分散し
てなる液晶/高分子複合膜3を設けた記録表示媒体5で
ある。この場合は、液晶/高分子複合膜3を形成するベ
ース基材が、電極の機能と偏向反射板の機能を合わせも
ったものである。
【0009】(液晶)本発明の液晶/高分子複合膜3で
使用する液晶材料としては、スメクチック液晶、あるい
はネマチック液晶、コレステリック液晶、ディスコティ
ック液晶、高分子液晶、及びこれらの混合系等が挙げら
れる。液晶を配向させるための外部エネルギーが除去さ
れた後も、液晶の配向状態が維持されて表示が長時間保
存されるメモリー性を有するものとして、スメクチック
液晶が好ましく用いられる。
【0010】スメクチック液晶は、従来公知のいずれの
スメクチック液晶でも使用することかできるが、表示画
像のコントラストが高く、低温或は高温領域においても
コントラストの低下や消失が少ない記録表示媒体を得る
には、下記一般式(I)〜(VII)の液晶を使用する
ことが好ましい。
【0011】
【化2】(式中、R1 は炭素数8〜18のアルキル基又
はアルコキシ基を示す)で表わされる化合物の少なくと
も1種と、下記一般式(II)〜(VII)
【0012】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】(式中、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR
8 は、炭素数2〜18のアルキル基を、R7 、R9 及び
10は、炭素数2〜18のアルキル基又はアルコキシ基
を、又、Xはハロゲン元素を示す。)
【0013】これらの液晶のうち、前記一般式(I)で
表される炭素数が8〜18の4−アルキル−4’−シア
ノビフェニル或は4−アルコキシ−4’−シアノビフェ
ニルは、常温付近で安定なスメクチック液晶相を示し、
又、液晶/高分子複合膜型記録表示媒体とした場合のコ
ントラストも良好である。これらの化合物は、いずれか
1種を用いてもよいが、より広い温度範囲で、安定なス
メクチック液晶相を示すようにするためには、これらの
化合物から2種以上を適宜選択して組み合わせて用いる
とよい。
【0014】又、炭素数7以下の4−アルキル−4’−
シアノビフェニル或は4−アルコキシ−4’−シアノビ
フェニル化合物は、夫々単独ではスメクチック液晶相は
示さないが、炭素数8〜18の前記化合物をこれらの化
合物に添加することによって、スメクチック液晶相を呈
する温度範囲に調整することかでき、又、より安定な、
スメクチック液晶相とすることができる。これらの化合
物は既知であり(例えば、艸林著「液晶材料」p22
9、講談社1991年発行)、例えば、4−アルキル−
4’ブロモビニルフェニル或は4−アルコキシ−4’−
ブロモビフェニルをシアン化銅と反応させることによ
り、対応する4−アルキル−4’−シアノビフェニル或
は4−アルコキシ−4’−シアノビフェニルを得ること
かできる。これらのある種のものは市販されている。
【0015】しかし、前記一般式(I)で表される化合
物として、スメクチック液晶相−ネマティック液晶相
間、或はスメクチック液晶相−アイソトロピック相間の
相転移温度が高いものを用いると融点も高くなり、記録
表示媒体を低温状態に置いた場合、液晶の配向が乱れて
記録表示部のコントラストの低下や消失等が生じる。従
って、融点を低く保ちながら、このスメクチック液晶相
−ネマティック液晶相間、或はスメクチック液晶相−ア
イソトロピック相間の相転移温度を高温化するために、
前記一般式(I)で表される化合物に前記一般式(I
I)〜(VII)で表される化合物のいずれか1種を添
加することが好ましい。
【0016】前記一般式(II)で表される4−アルキ
ルフェニル−4−アルコキシ安息香酸エステル化合物は
既知であり(例えば、艸林著「液晶材料」p226及び
p240、講談社1991年発行)、例えば、4−アル
キルフェノールと4−アルコキシ安息香酸とから、脱水
剤としてジシクロヘキシルカルボジイミド等を用いたエ
ステル化反応により得ることができ、又、この化合物の
ある種のものは市販されている。
【0017】前記一般式(III)で表される4−アル
コキシビフェニル−4,−カルボン酸アルキルエステル
化合物は既知であり〔例えば、Mol.Cryst.L
iq.Cryst.,37,pp157−188(19
76)〕、例えば、アルカノールと4−アルコキシビフ
ェニル−4’−カルボン酸とから硫酸等の酸触媒を用い
たエステル化反応により簡便に得ることができる。
【0018】前記一般式(IV)で表される4−アルキ
ル−4”−シアノ−p−テルフェニル化合物は既知であ
り〔例えば、Mol.Cryst.Liq.Crys
t.,38,pp345−352(1977)〕、例え
ば、4−アルキル−p−テルフェニル−4”−カルボン
酸クロライドをアンモニア水で処理して、4−アルキル
−p−テルフェニル−4”−カルボン酸アミドとし、続
いて五酸化リンと反応させることにより得ることかで
き、又、この化合物のある種のものは市販されている。
【0019】前記一般式(V)で表される4’−シアノ
ビフェニル−4−アルキル安息香酸エステル又は4’−
シアノビフェニル−4−アルコキシ安息香酸エステル化
合物は既知であり(例えば、Fluessige Kr
istalle in Tabllen II,VED
Deutsscher Verlag fuerGr
undstoffindustrie Leipzi
g,p287−288,1984)、例えば、4−アル
キル安息香酸或は4−アルコキシ安息香酸と4−シアノ
−4’−ヒドロキシビフェニルとを脱水剤としてジシク
ロヘキシルカルボジイミド等を用いてエステル化させる
方法により得ることかできる。
【0020】前記一般式(VI)で表される4−アルコ
キシビフェニル−4’−カルボン酸−4−ハロフェニル
エステル化合物は既知であり〔例えば、Mo1.Cry
st.Liq.Cryst.,37 pp157−18
8(1976)〕、例えば、4−アルコキシビフェニル
−4’−カルボン酸と4−ハロフェノールとを脱水剤と
してジシクロヘキシルカルボジイミド等を用いてエステ
ル化させることにより得ることができる。この化合物中
のハロゲン元素は、どの種類であっても特に支障はない
か、フッ素又は塩素が化学的安定性の面から好ましい。
【0021】前記一般式(VII)で表されるp−フェ
ニレン−ジ−4−アルキル安息香酸エステル化合物、p
−フェニレン−ジ−4−アルコキシ安息香酸エステル化
合物、又はp−フェニレン−4−アルキル安息香酸−4
−アルコキシ安息香酸エステル化合物は既知であり〔例
えば、J.0rg.Chem.,37(9),p142
5(1972)〕、p−アルキルベンゾイルクロライド
或はp−アルコキシベンゾイルクロライドを塩基性条件
下にヒドロキノンと反応させ、次いで、塩基性条件下
に、p−アルキルベンゾイルクロライド或はp−アルコ
キシベンゾイルクロライドと反応させることにより得る
ことができる。
【0022】また、記録表示のより高いコントラスト、
耐熱性を得るために、特開平9−40959に記載され
ているスメクチック液晶を用いることが好ましい。その
際に、その高分子マトリックスと組み合わされるスメク
チック液晶は、上記のように特開平9−40959に記
載されているものを使用する、好ましくは組み合わせて
使用することにより、融点を低く維持しながら、スメク
ティック液晶相−ネマティック液晶相間、或はスメクテ
ィック液晶相−アイソトロピック相間の相転移温度を高
くすることができ、液晶/高分子複合膜3中で配向した
液晶が高温或は低温下においても、その配向状態を維持
して、液晶/高分子複合膜に記録された情報が消失する
ことを防止できる。
【0023】(高分子マトリックス)本発明の液晶/高
分子複合膜3は、液晶が高分子マトリックス中に分散し
ているもので、その高分子マトリックスとしては、皮膜
形成能を有し、透明性、耐熱性に優れるものが好まし
い。例えば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体等の塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン等の塩
化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、アクリレート−メタクリレート共重合体等の
アクリル系樹脂、ポリチオール系樹脂、ポリウレタン樹
脂等が挙げられる。また、アクリル系モノマーや重合性
プレポリマー等からなる電離放射線硬化性樹脂を紫外線
や電子線等の電離放射線で硬化させたものでもよい。
【0024】本発明の記録表示媒体に使用される高分子
マトリックスは、下記式(A)で表される反復単位を9
0〜100モル%の割合で含有することが好ましい。
【化1】
【0025】上記式(A)で表される反復単位を有する
高分子マトリックスを用いると、液晶/高分子複合膜の
強度に優れ、また複合膜の電極基板に対する密着性、さ
らに複合膜の保護層に対する密着性が優れたものとな
る。上記ポリマーは式(A)の反復単位のみからなるホ
モポリマーでもよいが、モル比で10モル%まで、好ま
しくは1〜10モル%の他の共重合性モノマーとからな
るコポリマーであってもよい。共重合性モノマーとして
は、例えば、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アク
リロニトリル等が挙げられるが、得られる共重合樹脂の
ガラス転移点温度が高い等の理由で共重合させるモノマ
ーとしてはスチレンが好適である。
【0026】また、上記ポリマーは、上記ホモポリマー
又はコポリマーの単独で使用することができるととも
に、10重量%まで、好ましくは1〜10重量%の他の
ポリマーとの混合物として使用することもできる。混合
する他のポリマーとしては、例えば、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリア
クリロニトリル等が挙げられるが、混合樹脂のガラス転
移点温度が高い等の理由で混合するポリマーとしてはポ
リスチレンが好適である。以上の如き高分子マトリック
スは通常の重合方法によっても容易に得られ、また市場
からも、例えば、商品名PMMA M1002Bの名称
で綜研化学(株)から入手して使用することかできる。
【0027】上記式(A)で表される反復単位を有する
ポリマーは、その平均分子量が20万〜80万であるこ
とが好ましい。分子量が20万未満であると、得られる
液晶/高分子複合膜の膜強度が低い等の理由で不十分で
あり、一方、分子量が80万を超えると高分子マトリッ
クスの溶媒に対する溶解度が低くなり、複合膜形成用塗
布液の調製が困難になる等の理由で不十分である。更に
好ましい分子量範囲は30万〜55万である。
【0028】上記高分子マトリックスに少なくとも1種
の可塑剤を15重量%まで、好ましくは高分子マトリッ
クスの0.01〜15.0重量%の範囲で添加すること
ができる。可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチル
フタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、
ジノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリ
デシルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、その
他、二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸エ
ステル、エポキシ系可塑剤、リン酸エステル等の公知の
可塑剤がいずれも使用可能である。これらの可塑剤を用
いることによって、高分子マトリックスの加工性が高ま
ると同時に、形成される複合膜の柔軟性、弾性、たわみ
性等が増加する等の効果が得られる。
【0029】複合膜の形成方法において、前記液晶と上
記高分子マトリックスの使用量としては、高分子マトリ
ックス/液晶の混合比(重量比)が5/95〜80/2
0であり、好ましくは35/65〜65/35である。
液晶の使用量が少な過ぎると、電界印加時の透明性が不
足するだけでなく、膜を透明状態にするために多大の電
界を必要とする等の点で不利であり、一方、液晶の使用
量が多過ぎると、加熱時の散乱(濁度)が不足するだけ
でなく、膜の強度が低下したりするので好ましくない。
【0030】液晶組成物を高分子マトリックス中に分散
する方法としては、相分離方法やエマルジョン法等の従
来公知の方法がいずれも使用可能であるか、本発明にお
いて有用な方法は相分離方法である。相分離方法では、
高分子マトリックス及び液晶組成物、その他の添加剤を
溶解することができる有機溶剤を使用して上記成分を含
む溶液を調製し、該溶液を適当な基板面に塗布した後、
溶剤を蒸発させることによって、目的とする液晶/高分
子複合膜を形成することができる。この方法によれば、
形成された膜中に液晶粒子が均一に分散されたPDLC
(Polymer Dispersed Liquid
Crystal)膜、すなわち液晶/高分子複合膜が
形成される。
【0031】好適な溶剤としては、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、テトラヒド
ロフラン、クロロホルム等か挙げられ、これらの溶剤か
らなる溶液の固形分濃度は約5〜30重量%の範囲とす
ることが好ましい。以上の溶液を用いて、基板上に液晶
/高分子複合膜を形成する方法としては、例えば、スク
リーン印刷、メタルマスクを用いたステンシル印刷、刷
毛塗り、スプレーコーティング、ブレードコーティン
グ、ナイフコーティング、スライドコーティング、イン
ストルージョンコーティング、ファウンコーティング、
電着法等が挙げられる。液晶/高分子複合膜の膜厚は、
3〜23μmの範囲であることが好ましい。その膜厚が
3μm未満であると液晶の配向を乱すことによる光散乱
(濁度)が不足して、表示のコントラストが低くなり、
また23μmを越えると駆動電界が高くなるので好まし
くない。
【0032】(二色性色素)本発明の記録表示媒体で
は、液晶相を破壊しない限度において、他の液晶や添加
剤を添加することができる。特には、コントラスト比の
向上や着色等を目的として、二色性色素を、例えば、液
晶100重量部あたり1〜10重量部の割合で混入させ
ると好適である。その二色性色素は、特に限定されるも
のではなく、アゾ系、ペリレン系、アントラキノン系等
いずれも用いることができ、記録表示媒体に要求される
色調に適した二色性色素が使用される。
【0033】(電極基板)本発明の記録表示媒体は、電
極基板6上に液晶/高分子複合膜が形成されるもので、
電極基板6として導電性基板が用いられる。使用される
導電性基板は、従来公知の記録表示媒体に一般的に使用
されているものであって、本発明では、従来公知の導電
性基板はいずれも使用可能であり、具体的には、例え
ば、ITO、SnO2 系、ZnO系のような透明導電性
材料をガラスや高分子フィルム等のような透明基板1に
電極層2として付着させた一方が電極である。本発明の
記録表示媒体は、液晶/高分子複合膜の裏面のみを電極
とし、表面側は外部電極等を用いてもよいし、液晶/高
分子複合膜の両面を電極で挟持してもよい。
【0034】また、電極基板が電極の機能と偏向反射板
の機能を合わせもった、偏向反射構造を有する導電性電
極基板7であってもよい。この場合は、例えば図3に示
すように、偏向反射構造を有する導電性電極基板7は、
PET等の基材層8上に、ホログラム形成層11を形成
し、そのホログラム形成層11はレリーフ面がエンボス
加工された樹脂層9と、その樹脂層9のレリーフ面上に
反射層10を形成している。その反射層10は、アルミ
ニウム、スズ等の金属材料が適用でき、かつ反射層10
がその金属材料が導電性材料であるため、電極の働きも
持つ。したがって、ホログラム形成層11のレリーフ面
上にある反射層10が、電極の機能と偏向反射板の機能
を合わせもっている。上記の基材層8は、ホログラム形
成層11を外力による損傷から保護し、強度をもたせる
もので、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂等の単体、混合物及び共重合体等を用いることがで
きる。尚、基材層8が、後述する樹脂層9を兼ねるよう
にすることも可能である。
【0035】ホログラム形成層11は、例えばレリーフ
ホログラム方式で記録したものを用いる。ホログラム画
像(パターン)は、機械的またはフォトレジスト等の感
光材料への電子ビーム直接描画等のフォトリソグラフィ
等により記録して得られるレリーフ状回折格子を部分的
に形成したものや、ホログラフィックな方法により記録
したもの等が使用できる。通常は、これらの記録のレリ
ーフ形状をエンボス複製したものが使用される。エンボ
ス加工される樹脂層9は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
またはそれらの混合物を用いることができる。その他で
は、ラジカル重合性不飽和基を有する熱または光もしく
は他の輻射線で硬化する成形性物質を用いることができ
る。この樹脂層9は、基材層8の上にコーティング方式
等により形成されるが、基材層8が、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリカーボネート等のようなエンボス成
形可能なものであれば、それ自体にレリーフホログラム
等によるホログラム画像を形成してもよく、その場合に
は樹脂層9は不要である。
【0036】樹脂層9のレリーフ面上にある反射層10
は、例えば、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、Cu、A
g、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Pd、C
d、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb等の金属及び
その酸化物、窒化物等を単独または2種類以上組み合わ
せて、蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、電解メ
ッキ、無電解メッキ等により、樹脂層9の上に形成され
る。
【0037】(偏向反射板)本発明の記録表示媒体は、
透明基板に電極層を設けた電極基板の該電極層の上に液
晶/高分子複合膜を設け、該透明基板の他方の面に、偏
向反射板4、16、17を設けている。本発明は、外部
光源を必要とする記録表示媒体の背面に配置する反射板
の反射面を表示媒体面に対してを傾きを持たせたもので
あり、反射面は、その横断面が鋸歯状波面、または凸状
あるいは凹状曲面からなっていて、観察時の外部照明光
の表示面での正反射像が観察されない位置に反射板から
の反射光が届くようにしたことを特徴とし、また、凸状
あるいは凹状曲面ミラーアレーは、表示媒体の画素ピッ
チ以下のピッチからなることが好ましい。
【0038】なお、偏向反射板4は、図4に示すように
透明媒質4bの裏に金属蒸着を施して反射層4cを形成
して裏面鏡とし、反射面4aと記録表示媒体間に透明媒
質を介在させる構成とすることが望ましい。反射層4c
は、優れた反射性を有するものとして、銀、アルミニウ
ム、白金、ニッケル、クロム等の材質で、プラスチック
フィルムにこれらの材質の金属を蒸着またはスパッタリ
ングにより表面処理したものが好ましく用いられる。上
記のように透明媒質を記録表示媒体裏面に密着させて、
異屈折率界面を無くすことにより、界面での反射を防止
することができる。
【0039】図5は本発明の他の実施の形態の例を示し
ており、図4の反射板の反射面を凸状曲面としたもので
ある。図5において、偏向反射板16の反射面の曲面形
状は、例えば、楕円面等から構成され、その曲率は照明
光12が所定の観察位置に到達するように適宜設定さ
れ、曲率を変えることにより反射光の拡散度合いを制御
することが可能である。この場合も、像観察位置が照明
光12の記録表示媒体表面での正反射光13とは重なら
ない位置とすることができるので視認性を向上させるこ
とができる。この場合も偏向反射板16は図5に示すよ
うに反射面16aと記録表示媒体間に透明媒質16bを
介在させる構成とすることが望ましい。16cは反射層
である。
【0040】(保護層)電極基板上に形成した前記液晶
/高分子複合膜上に、必要に応じて中間層を介して保護
層15を形成することができる。中間層の形成について
は、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の樹脂か
らなる中間層及び熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂或は
電子線硬化樹脂、例えば、ポリエン・チオール類、ウレ
タンアクリレート、エポキシアクリレート、シリコ−ン
アクリレート等の分子中に(メタ)アクリロイル基を有
する重合性アクリレートポリマー類、メチルメタクリレ
ート等の単官能又は多官能のモノマー類等からなる公知
の硬化性樹脂等からなる保護層15を設けることによっ
て書換可能な記録表示媒体を形成することができる。
【0041】保護層は、記録表示媒体の機械的強度や耐
熱性や耐久性等を向上させるものであり、また透明性を
有するものである。また、保護層は表面が平滑で、かつ
該保護層の屈折率と、液晶/高分子複合膜の高分子マト
リックスの屈折率との差が0.05以下であることが望
ましい。その差が、0.05を越えると、液晶/高分子
複合膜の屈折率と保護層の屈折率との差が大きくなるた
め、光の散乱が大きくなり、液晶/高分子複合膜全体が
濁ってくる。上記屈折率の差は0.03以下がさらに好
ましい。また、保護層の平均表面粗さ(Ra)は、0.
1μm未満であることが好ましい。平均表面粗さが0.
1μm以上であると、光が保護層表面で散乱してしま
い、表示のコントラストが低下してしまう。以上のよう
な機能と物性を有する樹脂であれば特に限定はされない
が、加工性及び得られる塗膜の性能から、電離放射線硬
化型樹脂が保護層に好適に使用できる。
【0042】これらは、分子中に重合性不飽和結合また
はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び
/または、モノマーを適宜混合した組成物であり、例え
ば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、エポキシアクリレート等の各種アクリレート樹脂、
シロキサンなどの珪素樹脂、そして、ポリエステル、エ
ポキシ系樹脂などの組成物があげられる。特に、カチオ
ン重合型エポキシ系樹脂、ポリエン・チオール系樹脂や
2官能以下の柔軟なウレタンアクリレート系樹脂が好ま
しい。
【0043】電離放射線硬化型樹脂の硬化方法について
は、UV(紫外線)硬化、EB(電子線)硬化のいずれ
の方式も利用できる。UV硬化方式を採る場合には、光
重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシ
ムエステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、
チオキサントン類より適宜選択し、さらに、必要に応じ
て、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチルア
ミン、トリ−n−ブチルホスフィンなどを混合して用い
ることができる。
【0044】このような保護層は、UVないしEB照射
により硬化させて塗膜を形成するものであるが、従来公
知のロールコーティングや印刷方式で塗布する場合、塗
布液の粘度調整のために、必要に応じて種々の有機溶剤
を添加することは可能である。このようにして形成する
保護層の厚さは、乾燥状態で2〜10μm程度が望まし
い。保護層の厚さが、2μm未満では耐擦傷性や耐熱性
が不足し、10μmを越えると熱による液晶の配向の変
更が行われにくくなるため好ましくない。また、スメク
チック液晶/高分子複合膜に対して、保護層の接着性が
不十分な場合に、スメクチック液晶/高分子複合膜の上
に、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーの薄膜を
形成させてもよい。又、別のシート上に形成した前記の
保護層材料を転写やラミネートして硬化させて形成して
もよい。
【0045】(記録表示方法)本発明の記録表示方法に
ついて説明する。本発明の記録表示方法は、電極基板の
上に、液晶が高分子マトリックス中に分散してなる液晶
/高分子複合膜を設けた記録表示媒体への記録表示方法
において、該電極基板の他方の面に、偏向反射板を設け
るか、または該電極基板が偏向反射構造をもち、外部照
明光源からの光で照明し、反射光により像を観察する記
録表示方法で、前記偏向反射板または偏向反射構造をも
つ電極基板が所定角度傾斜し、外部照明光源からの照明
光の前記反射面での反射光が、記録表示媒体の表面での
正反射光と重ならない位置に届くものである。
【0046】図を参照して説明すると、図4は記録表示
媒体に照明光を当てた例を示したものである。図4にお
いて、記録表示媒体に配置される反射板4の反射面4a
は、記録表示媒体の表面に対して所定の角度傾斜した多
数の鋸歯状波面からなり、これらがミラーアレーを構成
している。この反射面の記録表示媒体の表面に対する傾
斜角は、例えば、記録表示媒体の表面に対して20°の
角度で入射する照明光12が、反射面4aでほぼ記録表
示媒体の表面の法線方向に反射するようにしておき、観
察位置を記録表示媒体の表面に対して垂直方向とする。
記録表示媒体の表面における正反射光13は反射角20
°の方向に反射するので、反射面4aからの反射光14
は記録表示媒体の表面での正反射光13とは重ならず、
観察位置では明るい像が観察され、視認性を向上させる
ことができる。なお、反射面4aを粗面としておけば反
射光を拡散させることができるので、視域を広くするこ
とが可能である。
【0047】本発明の記録表示媒体への情報の記録は、
液晶/高分子複合膜に熱を印加し、複合膜全面に電界を
加えて情報を消去する。これを繰り返し、情報の書き換
えを行なう。すなわち、情報の記録及び消去が可逆的で
ある。または、情報の記録は、液晶/高分子複合膜に電
界を印加し、複合膜に熱、または電界を加えて情報を消
去する。これを繰り返し、情報の書き換えを行ない、情
報の記録及び消去を可逆的に行える。
【0048】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。また、本発明はこれら
に限定されるものではない。 (実施例1)下記に示す、スメクチック液晶(混合物)
を用意した。スメクチック液晶 下記化学式(1)で表される化合物 33.3部
【化9】 下記化学式(2)で表される化合物 16.7部
【化10】 下記化学式(3)で表される化合物 20.0部
【化11】 下記化学式(4)で表される化合物 30.0部
【化12】
【0049】上記の調整した液晶組成物2部に黒色二色
性色素(G206:G241:SI800=4:3.
5:3.5、G206、G241(日本感光性色素研究
所製)、SI800(三井東圧化学製))0.04重量
部を添加した。ポリメチルメタクリレート(PMMA、
綜研化学製、M1002B、平均分子量30万〜55
万)2.7部と溶剤(トルエン/メチルエチルケトン/
酢酸エチル)27部とからなる溶液30部に、上記組成
物を加え、常温で10時間攪拌溶解して溶液を得た。こ
の溶液を用いITO蒸着透明PET基材上ITO面にド
クターブレードを用いて塗布し、乾燥させて膜厚8μm
の液晶/高分子複合膜の成膜を行った。
【0050】更に液晶/高分子複合膜の全面に紫外線硬
化性樹脂(ウレタンアクリレート)をドクターブレード
を用いて塗布後、高圧水銀灯(出力120W/cm2
で紫外線を照射して硬化させ、膜厚2μmの保護層とし
た。更にITO蒸着PETのPET側に、図4に示すよ
うに、透明媒質4bの裏にアルミニウムによる金属蒸着
を施して反射層4cを形成して裏面鏡とし、反射面4a
と記録表示媒体間に透明媒質を介在させる構成とした。
また、記録表示媒体に配置される反射板4の反射面4a
は、記録表示媒体の表面に対して所定の角度傾斜した多
数の鋸歯状波面からなり、これらがミラーアレーを構成
している。
【0051】このようにして作成した液晶/高分子複合
膜を用いた実施例1の記録表示媒体は、コロナ放電(コ
ロナ電圧6.5kV)により消去状態が得られ、サーマ
ルヘッド等による感熱記録によって書込み状態が得られ
た。上記書込み状態の記録表示媒体の書込み部分及び消
去部分の明度および彩度を分光測色計(ミノルタ製、C
M−1000R)を用いて測定した。書込み部と消去部
との明度差は8.8であり、又、書込み部と消去部との
彩度差は2.3であり、高コントラストの表示画像が得
られた。
【0052】(実施例2)実施例1で使用した液晶組成
物と同じもの2部に黒色二色性色素(G206:G24
1:SI800=4:5:1、G206、G241(日
本感光性色素研究所製)、SI800(三井東圧化学
製))0.04重量部を添加した。ポリメチルメタクリ
レート(PMMA、綜研化学製、M1002B、平均分
子量30万〜55万)2.7部と溶剤(トルエン/メチ
ルエチルケトン/酢酸エチル)27部とからなる溶液3
0部に、上記組成物を加え、常温で10時間攪拌溶解し
て溶液を得た。
【0053】次に、PETの基材層8上に、ラジカル重
合性不飽和基を有する熱硬化性樹脂を用いて、金属スタ
ンパーで加熱押圧して、図3に示すように、鋸歯状波面
を有するホログラム形成層11を形成し、そのホログラ
ム形成層11はレリーフ面がエンボス加工された樹脂層
9と、その樹脂層9のレリーフ面上に反射層10を形成
している。その反射層10は、アルミニウムの金属材料
を用いて、樹脂層9の上に真空蒸着法により形成し、偏
向反射構造を有する導電性電極基板7を作成した。上記
の偏向反射構造を有する導電性電極基板7の基材層8の
上に、上記で用意した液晶含有の溶液を用い、ドクター
ブレードを用いて塗布し乾燥させて膜厚8μmの液晶/
高分子複合膜の成膜を行い、実施例2の記録表示媒体と
した。
【0054】このようにして作成した液晶/高分子複合
膜を用いた実施例2の記録表示媒体は、1kHzのサイ
ン波形100Vにより消去状態が得られ、サーマルヘッ
ド等による感熱記録によって書込み状態が得られた。上
記書込み状態の記録表示媒体の書込み部分及び消去部分
の明度および彩度を分光測色計(ミノルタ製、CM−1
000R)を用いて測定した。書込み部と消去部との明
度差は9.0であり、又、書込み部と消去部との彩度差
は2.0であり、高コントラストの表示画像が得られ
た。
【0055】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、電極基板の上
に、液晶が高分子マトリックス中に分散してなる液晶/
高分子複合膜を設けた記録表示媒体において、該電極基
板の他方の面に、偏向反射板を設けるか、または該電極
基板が偏向反射構造をもち、外部照明光源からの光で照
明し、反射光により像を観察する記録表示で、前記偏向
反射板または偏向反射構造をもつ電極基板を所定角度傾
斜させることにより、外部照明光源からの照明光の前記
反射面での反射光が、記録表示媒体の表面での正反射光
と重ならない位置に届くようにして、明度が高く、バッ
クグランドとのコントラストが高い表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録表示媒体の一つの実施形態を示す
断面図である。
【図2】本発明の記録表示媒体の他の実施形態を示す断
面図である。
【図3】偏向反射構造を有する電極基板の一例を示す断
面図である。
【図4】鋸歯状波面を有する反射板を用いた記録表示媒
体の例を示す図である。
【図5】凸状曲面を有する反射板を用いた記録表示媒体
の例を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 電極層 3 液晶/高分子複合膜 4 鋸歯状偏向反射板 4a 反射面 4b 透明媒質 4c 反射層 5 記録表示媒体 6 電極基板 7 偏向反射構造を有する電極基板 8 基材層 9 樹脂層 10 反射層 11 ホログラム形成層 12 照明光 13 正反射光 14 観察像(反射光) 15 保護層 16 凸状曲面偏向反射板 16a 反射面 16b 透明媒質 16c 反射層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板に電極層を設けた電極基板の該
    電極層の上に液晶が高分子マトリックス中に分散してな
    る液晶/高分子複合膜を設けた記録表示媒体において、
    該透明基板の他方の面に、偏向反射板を設けたことを特
    徴とする記録表示媒体。
  2. 【請求項2】 導電性電極基板の上に液晶が高分子マト
    リックス中に分散してなる液晶/高分子複合膜を設けた
    記録表示媒体において、該導電性電極基板が偏向反射構
    造を有していることを特徴とする記録表示媒体。
  3. 【請求項3】 液晶/高分子複合膜が二色性色素を含有
    することを特徴とする請求項1または2に記載する記録
    表示媒体。
  4. 【請求項4】 液晶がスメクチック液晶であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載する記録表示媒
    体。
  5. 【請求項5】 高分子マトリックスが、下記式(A)で
    表される反復単位を90〜100モル%の割合で含有す
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載する
    記録表示媒体。 【化1】
  6. 【請求項6】 液晶が、下記一般式(I) 【化2】 (式中、R1 は炭素数8〜18のアルキル基又はアルコ
    キシ基を示す)で表わされる化合物の少なくとも1種
    と、下記一般式(II)〜(VII) 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 (式中、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR8 は、炭
    素数2〜18のアルキル基を、R7 、R9 及びR10は、
    炭素数2〜18のアルキル基又はアルコキシ基を、又、
    Xはハロゲン元素を示す)で表される化合物から選択さ
    れる1種又は2種以上とを含有するスメクチック液晶混
    合物であることを特徴とする請求項4に記載する記録表
    示媒体。
  7. 【請求項7】 二色性色素が、アゾ系、ペリレン系、ア
    ントラキノン系の少なくとも1種の色素を含有すること
    を特徴とする請求項3に記載する記録表示媒体。
  8. 【請求項8】 電極基板の上に、液晶が高分子マトリッ
    クス中に分散してなる液晶/高分子複合膜を設けた記録
    表示媒体への記録表示方法において、該電極基板の他方
    の面に、偏向反射板を設けるか、または該電極基板が偏
    向反射構造をもち、外部照明光源からの光で照明し、反
    射光により像を観察する記録表示方法で、前記偏向反射
    板または偏向反射構造をもつ電極基板が所定角度傾斜
    し、外部照明光源からの照明光の前記反射面での反射光
    が、記録表示媒体の表面での正反射光と重ならない位置
    に届くことを特徴とする記録表示方法。
JP10090606A 1998-03-20 1998-03-20 記録表示媒体及び記録表示方法 Withdrawn JPH11271764A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011253192A (ja) * 2002-04-03 2011-12-15 De La Rue Internatl Ltd 光学的に可変のセキュリティ・デバイス及び方法
JP2013242601A (ja) * 2002-04-03 2013-12-05 De La Rue Internatl Ltd 光学的に可変のセキュリティ・デバイス及び方法

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