JPH1126830A - 積層型アクチュエータ - Google Patents

積層型アクチュエータ

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JPH1126830A
JPH1126830A JP9173885A JP17388597A JPH1126830A JP H1126830 A JPH1126830 A JP H1126830A JP 9173885 A JP9173885 A JP 9173885A JP 17388597 A JP17388597 A JP 17388597A JP H1126830 A JPH1126830 A JP H1126830A
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JP
Japan
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piezoelectric
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JP9173885A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Oya
信之 大矢
Nobuaki Kawahara
伸章 川原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストロークおよび発生力の両方が、圧電バイ
モルフや圧電ユニモルフなどの平面変形素子単体よりも
増大している積層型アクチュエータを提供すること。 【解決手段】 本発明の積層型アクチュエータは、四個
の積層ユニットU1〜U4が直列に接合されて構成され
いる。各積層ユニットでは、圧電ユニモルフ1A〜1H
が二枚ずつ重ねられ同軸に配置されており、その中央部
は中央連結部材21により、その外周部は外周連結部材
31により互いに連結されており、二倍の発生力が得ら
れる。各積層ユニットU1〜U4は、互いに対向または
背向して配設され、ユニット中央連結部材22およびユ
ニット外周連結部材32により互い違いに連結されてお
り、積層ユニット単体の四倍のストロークが発揮され
る。こうして圧電ユニモルフ単体の二倍の発生力と四倍
のストロークとが発揮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電ユニモルフ、
圧電バイモルフまたはバイメタルなどの平面変形素子が
複数枚積層されており、伸縮動作を行う積層型アクチュ
エータの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡の焦点調節機構やマイクロマシン
の移動機構などの応用において、小型でありながら変位
量(ストローク)と発生力との両方が大きいアクチュエ
ータが希求されている。この課題に対して、発明者らは
積層型圧電アクチュエータを何種類か発明し、同一出願
人の下で出願してきた。たとえば、特開平9−3757
1号公報(従来技術1)には発生力が大きい積層型圧電
アクチュエータが開示されており、特開平7−1932
90号公報(従来技術2)にはストロークが大きな積層
型圧電アクチュエータが開示されている。
【0003】しかしながら、両従来技術のいずれにおい
ても、次のように一長一短があり、大きい発生力と長大
なストロークとを同時に満たすことができなかった。す
なわち、従来技術1の積層型圧電アクチュエータでは、
圧電バイモルフが複数枚積層されて、全ての圧電バイモ
ルフの中央部が中央連結部材で連結され、全ての圧電バ
イモルフの外周部が外周連結部材により連結されてい
た。それゆえ、この積層型圧電アクチュエータによれ
ば、発生力は積層枚数倍に増大するが、ストロークは単
一の圧電バイモルフから増えることはなかった。
【0004】一方、従来技術2の積層型圧電アクチュエ
ータでは、圧電ユニモルフが交互に対向して配設され、
各圧電ユニモルフの中央部と外周部とが互い違いに連結
されていた。それゆえ、この積層型圧電アクチュエータ
によれば、ストロークは圧電ユニモルフの積層枚数倍に
増大するが、発生力は単一の圧電ユニモルフから増える
ことはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、スト
ロークおよび発生力の両方が、圧電バイモルフや圧電ユ
ニモルフなどの平面変形素子単体よりも増大している積
層型アクチュエータを提供することを解決すべき課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の積層
型アクチュエータである。本手段では、積層ユニット
は、複数枚が重ねられ同軸に配置されていて中央部と外
周部との間に軸長方向の変位を生じる平面変形素子と、
各平面変形素子の中央部を軸長方向に互いに連結してい
る中央連結部材と、各平面変形素子の外周部を軸長方向
に互いに連結している外周連結部材とからなる。そし
て、各積層ユニットでは、平面変形素子の変形により中
央連結部材と外周連結部材とが同軸的に相対移動可能で
あって、平面変形素子の積層枚数分の発生力が得られ
る。すなわち、各積層ユニットでは平面変形素子がスト
ロークに関して並列に接続されており、発生力は平面変
形素子の積層枚数分得られるが、ストロークは平面変形
素子単体のストロークから増えてはいない。
【0007】次に、互いに隣り合う積層ユニットは、相
対移動方向が互いに対向する場合にはそれぞれの内周連
結部材を連結するユニット中央連結部材で連結され、相
対移動方向が互いに背向する場合にはそれぞれの外周連
結部材を連結するユニット外周連結部材で連結される。
あるいは逆に、相対移動方向が互いに対向する場合には
ユニット外周連結部材で互いに連結され、相対移動方向
が互いに背向する場合にはユニット中央連結部材で互い
に連結される。すなわち、各積層ユニットはストローク
に関して直列に接続されており、ストロークは連結され
た積層ユニットの連結数倍に増大するが、発生力は積層
ユニット単体から増大することはない。
【0008】それゆえ、M枚の平面変形素子が積層され
て各積層ユニットを形成し、N個の積層ユニットが連結
積層されて積層型アクチュエータを構成している場合に
は、発生力は平面変形素子単体のM倍、ストロークは平
面変形素子単体のN倍が発揮される。逆に言えば、平面
変形素子単体の何倍(M倍)の発生力が必要で、平面変
形素子単体の何倍(N倍)のストロークが必要であるか
が明らかになれば、M枚の平面変形素子を積層して各積
層ユニットを形成しN個の積層ユニットを連結して積層
型アクチュエータを構成すればよい。
【0009】したがって本手段によれば、ストロークお
よび発生力の両方が、圧電バイモルフや圧電ユニモルフ
などの平面変形素子単体よりも増大している積層型アク
チュエータを提供することができるという効果がある。
また、必要な発生力およびストロークが明確になれば、
何枚の平面変形素子を積層して各積層ユニットを形成し
何個の積層ユニットを連結して積層型アクチュエータを
構成すればよいかも明確になり、設計が容易であるとい
う効果もある。
【0010】なお、中央連結部材とユニット中央連結部
材とは連続して形成されていても良く、同様に、外周連
結部材とユニット外周連結部材とは連続して形成されて
いても良い。また、中央連結部材およびユニット中央連
結部材は、中空円筒状の部材であっても良い。こうすれ
ば、中央連結部材およびユニット中央連結部材の中空な
内部空間を、顕微鏡の光路等に使用することが可能にな
る。同様に、外周連結部材およびユニット外周連結部材
も、平面変形素子の全周囲を取り巻くバイプ状部材であ
ってもよい。さらに、同パイプ状部材の壁面がメッシュ
状に形成されていれば、風通しが良くなるので冷却が良
好となり、過熱による不具合が回避される。
【0011】(第2手段)本発明の第2手段は、請求項
2記載の積層型アクチュエータである。本手段では、平
面変形素子として圧電ユニモルフまたは圧電バイモルフ
を採用した場合には、積層型アクチュエータから、わず
かな消費電力で素早い応答特性が得られるという効果が
ある。
【0012】逆に、平面変形素子としてバイメタルを採
用した場合には、圧電バイモルフや圧電ユニモルフのよ
うに複雑な構成をしていないのでより安価に製造でき
る。その他にも、平面変形素子としてバイメタルを採用
した場合には、平面変形素子に駆動電圧を印加する必要
がないので無索化が可能であり、積層型アクチュエータ
の構成が簡素化できるという効果がある。
【0013】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載の積層型アクチュエータである。本手段では、全
積層ユニットが平面変形素子の種類および枚数を含めて
互いに同一の規格で形成されているので、各積層ユニッ
トの発生力およびストロークが同一となる。その結果、
変形や荷重が全ての積層ユニットの全ての平面変形素子
で均一になり、どれかの平面変形素子に偏ることがなく
なるので、積層効果が最も無駄なく得られて効率が最良
となる。
【0014】したがって本手段によれば、各平面変形素
子への負荷が同一となり一部に偏ることがないので、平
面変形素子および積層ユニットの積層効率が最良となる
という効果がある。なお、前述の第1手段での設計が容
易になる等の指摘は、本手段の条件を前提に述べられて
いる。
【0015】
【発明の実施の形態および実施例】本発明の積層型アク
チュエータの実施の形態については、当業者に実施可能
な理解が得られるよう、以下の実施例で明確かつ十分に
説明する。 [実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としての積層型ア
クチュエータは、図1(a)〜(b)に示すように、八
枚の円盤状の圧電ユニモルフ1A〜1Hが積層されて構
成されている。八枚の圧電ユニモルフ1A〜1Hは、二
枚ずつ外周連結部材31と中央連結部材21とで連結さ
れて、四つの積層ユニットU1〜U4に分かれている。
積層ユニットU1〜U4は、連結されている方向こそ異
なるが、いずれも同一規格の積層ユニットであり、互換
性がある。そこで、積層ユニットU1を例にとって次に
説明する。
【0016】積層ユニットU1は、図2(a)に示すよ
うに、同じ方向を向いた二枚の圧電ユニモルフ1A,1
Bと、各圧電ユニモルフ1A,1Bの中央部を軸長方向
に互いに連結している中央連結部材21と、各圧電ユニ
モルフ1A,1Bの外周部の四箇所を軸長方向に互いに
連結している四本の外周連結部材31とからなる。圧電
ユニモルフ1A,1Bは、それぞれ一枚のステンレス鋼
製の弾性板11と、弾性板11の下面に接合されている
リング状の圧電板12と、圧電板12の表面に形成され
ている表面電極13とから構成されている。そして、中
央部の中央連結部材21および四方に配設された四本の
外周連結部材31は、それぞれレーザ溶接により各圧電
ユニモルフ1A,1Bの弾性板11に接合されている。
それゆえ、各圧電ユニモルフ1A,1Bの弾性板11と
内周連結部材と外周連結部材31とは、互いに導通して
いる。
【0017】なお、ユニット中央連結部材22は、中央
連結部材21と同一規格の丸棒材であり、圧電ユニモル
フ1Bの弾性板11にレーザ溶接で中央連結部材21と
同軸に接合されている。それゆえ、ユニット中央連結部
材22は、圧電ユニモルフ1Bの弾性板11等と導通し
ている。ただし、ユニット中央連結部材22は、積層ユ
ニットU1には含まれず、積層ユニットU1と積層ユニ
ットU2とを中央部で互いに連結するための部材であ
る。
【0018】各圧電ユニモルフ1A,1Bは、図2
(b)に示すように、二枚が同一方向に重ねられ同軸に
配置されていて、中央部と外周部との間に軸長方向の変
位を生じる。すなわち、積層ユニットU1では、各圧電
ユニモルフ1A,1Bの変形により中央連結部材21と
外周連結部材31とが同軸的に相対移動可能である。図
2(a)に示す印加電圧のない状態の軸長方向での長さ
をl(エル)とし、図2(b)に示す印加電圧がかかっ
た作動状態での長さをl’(=l+Δl)とすると、印
加電圧による積層ユニットU1単体のストロークはΔl
である。
【0019】さて、再び図1(b)に示すように、各積
層ユニットU1〜U4は、隣り合う積層ユニットと対向
または背向して同軸に積層されている。すなわち、相対
移動方向が互いに対向して互いに隣り合う積層ユニット
(U1とU2、U3とU4)の間では、それぞれの内周
連結部材21を連結するユニット中央連結部材22によ
って中央部で互いに連結されている。ここで、積層ユニ
ットU1とU2との間のユニット中央連結部材22は、
圧電ユニモルフ1Bの弾性板11と圧電ユニモルフ1C
の弾性板11とに、それぞれレーザ溶接で接合されてい
る。
【0020】一方、相対移動方向が互いに背向して互い
に隣り合う積層ユニット(U2とU3と)の間では、そ
れぞれの外周連結部材31を互いに連結するユニット外
周連結部材32によって外周部で互いに連結されてい
る。以上は各積層ユニットU1〜U4を独立して構成
し、その上で互いに対向ないし背向させて同軸に積層し
て積層型アクチュエータを構成するという基本概念に忠
実に説明した。しかし、実際に製造する場合には製造上
の都合で説明の仕方が異なってくる。すなわち、前述の
二つの外周連結部材31と両者31を連結するユニット
外周連結部材32とは、ステンレス鋼からなる連続した
一体の丸棒材で形成されており、同丸棒材を外周支柱3
と呼ぶものとする。同様に、前述の二つの内周連結部材
21と弾性板11を介して両者21に挟持されたユニッ
ト中央連結部材22とは、ステンレス鋼からなる連続し
た一体の丸棒材で形成することができ、同丸棒材を中央
支柱2と呼ぶものとする。この場合には、各圧電ユニモ
ルフ1A〜1Hにはそれぞれ中央部に貫通孔が形成され
ており、中央支柱2は同貫通孔に嵌合して各弾性板11
にレーザ溶接されている(この方が製造が容易で強度も
向上する)。
【0021】なお、図1(b)には、定電圧の直流電源
EとスイッチSとからなる駆動回路が積層型アクチュエ
ータの外部に模式的に示されている。電源Eの一方の極
は、リード線C2および外周連結部材31等を介して全
ての圧電ユニモルフ1A〜1Hのそれぞれの弾性板11
に導通している。電源Eの他方の極は、スイッチSおよ
び分枝したリード線C1を介して、全ての圧電ユニモル
フ1A〜1Hのそれぞれの表面電極13に同時に導通し
得るようになっている。
【0022】(実施例1の作用効果)本実施例の積層型
圧電アクチュエータは、以上のように構成されているの
で、以下のような作用効果を発揮する。先ず、各積層ユ
ニットU1〜U4では、圧電ユニモルフ1A〜1Hの変
形により中央連結部材21と外周連結部材31とが同軸
的に相対移動可能であって、それぞれ圧電ユニモルフの
積層枚数分すなわち二枚分の発生力が得られる。また、
各積層ユニットU1〜U4では圧電ユニモルフ1A〜1
Hがストロークに関して並列に接続されており、発生力
は圧電ユニモルフの積層枚数分(二枚分)得られるが、
ストロークは圧電ユニモルフ単体のストロークから増え
てはいない。
【0023】次に、互いに隣り合う積層ユニットU1〜
U4は、相対移動方向が互いに対向する場合には、それ
ぞれの内周連結部材21を連結するユニット中央連結部
材22で連結されている。逆に、相対移動方向が互いに
背向する場合には、それぞれの外周連結部材31を連結
するユニット外周連結部材32で連結されている。すな
わち、各積層ユニットU1〜U4は、ストロークに関し
て直列に接続されており、ストロークは連結された積層
ユニットの連結数倍(すなわち四倍)に増大するが、発
生力は積層ユニット単体から増大することはない。
【0024】具体的には、図3(a)〜(b)に示すよ
うに、印加電圧がかかると、積層型アクチュエータは元
の長さLからL’(=L+ΔL=L+4×Δl)に伸張
する。すなわち、圧電ユニモルフ1A〜1Hのうちそれ
ぞれ二枚が積層されて各積層ユニットを形成し、四個の
積層ユニットU1〜U4が連結積層されて積層型アクチ
ュエータを構成しているので、発生力は圧電ユニモルフ
単体の二倍、ストロークは圧電ユニモルフ単体の四倍が
発揮される。
【0025】したがって本実施例の積層型圧電アクチュ
エータによれば、圧電ユニモルフ単体の四倍のストロー
クおよび二倍の発生力が発揮されるという効果がある。
なお、外周支柱3と両端の外周連結部材31との間には
適正な間隔が設けられているので、印加電圧を逆にかけ
ることにより積層型アクチュエータを収縮させることも
できる。この場合にも、前述の伸張させる場合と同様な
ストロークおよび発生力の増大効果が得られる。
【0026】(実施例1の変形態様1)本実施例の変形
態様1として、圧電ユニモルフ1A〜1Hに代えて圧電
バイモルフを使用する積層型アクチュエータの実施が可
能である。本変形態様によれば、発生力が増大するう
え、伸張作用と同様な収縮作用が得られるという効果が
ある。
【0027】(実施例1の変形態様2)本実施例の変形
態様2として、図4(a)〜(b)に示すように、圧電
ユニモルフ1A〜1Hに代えて、二種類の熱膨張率が異
なる金属板11’,12’が張り合わされて形成されて
いるバイメタルを使用する積層型アクチュエータの実施
が可能である。本変形態様によれば、温度制御は必要で
あるが、印加電圧を必要としないので、リード線等の配
線を廃し、構成をより簡素にすることができるという効
果がある。
【0028】[実施例2] (実施例2の構成)本発明の実施例2としての積層型ア
クチュエータは、図5(a)〜(b)に示すように、八
枚の圧電ユニモルフ1A〜1Hが二枚ずつ組になって各
積層ユニットU1〜U4を形成している点は実施例1と
同様である。本実施例が実施例1と異なっている点は、
ユニット中央連結部材22とユニット外周連結部材32
との位置が逆転している点である。
【0029】すなわち、相対移動方向が互いに対向して
互いに隣り合う積層ユニット(U1とU2、U3とU
4)の間では、それぞれの外周連結部材31を連結する
ユニット外周連結部材32によって外周部で互いに連結
されている。一方、相対移動方向が互いに背向して互い
に隣り合う積層ユニット(U2とU3と)の間では、そ
れぞれの内周連結部材21を互いに連結するユニット内
周連結部材22によって中央部で互いに連結されてい
る。
【0030】以上は各積層ユニットU1〜U4を独立し
て構成し、その上で互いに対向ないし背向させて同軸に
積層して積層型アクチュエータを構成するという基本概
念に忠実に説明したが、製造上の都合で説明の仕方が異
なってくる点は実施例1と同様である。すなわち、前述
の二つの外周連結部材31と両者31を連結するユニッ
ト外周連結部材32とは、ステンレス鋼からなる連続し
た一体の丸棒材(外周支柱3)で形成されている。同様
に、前述の二つの内周連結部材21と弾性板11を介し
て両者21に挟持されたユニット中央連結部材22と
は、ステンレス鋼からなる連続した一体の丸棒材(中央
支柱2)で形成することができる。この場合には、各圧
電ユニモルフ1A〜1Hにはそれぞれ中央部に貫通孔が
形成されており、中央支柱2および中央連結部材21
は、同貫通孔に嵌合して各弾性板11にレーザ溶接され
ているようにすると良い。
【0031】なお、定電圧の直流電源EとスイッチSと
からなる駆動回路がある点は、実施例1と同様である。
すなわち、同駆動回路は、外周支柱3を介して全ての圧
電ユニモルフ1A〜1Hのそれぞれの弾性板11と、全
ての圧電ユニモルフ1A〜1Hのそれぞれの表面電極1
3とに導通して、印加電圧をかけることができるように
なっている。
【0032】(実施例2の作用効果)本実施例の積層型
圧電アクチュエータにおいても、実施例1と同様に、圧
電ユニモルフ単体の四倍のストロークおよび二倍の発生
力が発揮されるという効果がある。ただし、各積層ユニ
ットU1〜U4間のユニット中央連結部材22およびユ
ニット外周連結部材32による積層ユニット間の連結の
仕方が逆であるので、図6(a)〜(b)に示すよう
に、伸張作用の代わりに収縮作用が発揮される。この際
のストロークΔL’(=L”−L)は、各積層ユニット
U1〜U4のストロークΔlの負の四倍(−4×Δl)
に等しい。
【0033】(実施例2の変形態様1)本実施例の変形
態様1として、図7(a)〜(b)に示すように、圧電
ユニモルフ1A〜1Hに代えて圧電バイモルフ1A’〜
1H’を使用する積層型アクチュエータの実施が可能で
ある。本変形態様によれば、発生力が増大するうえに、
図8(a)〜(b)に示すように、伸張作用と収縮作用
とがストロークおよび発生力の双方で同様に得られると
いう効果がある。
【0034】(実施例2の変形態様2)本実施例の変形
態様2として、実施例1に対するその変形態様2と同様
に、圧電ユニモルフ1A〜1Hに代えてバイメタルを使
用する積層型アクチュエータの実施が可能である。本変
形態様によれば、温度制御は必要であるが、印加電圧を
必要としないので、リード線等の配線を廃し、構成をよ
り簡素にすることができるという効果がある。
【0035】[実施例3]本発明の実施例3としての積
層型アクチュエータは、図9(a)〜(b)に示すよう
に、八枚の円盤状の圧電ユニモルフ1A〜1Hが積層さ
れて構成されている。八枚の圧電ユニモルフ1A〜1H
は、四枚ずつ外周連結部材31と中央連結部材21とで
連結されて、二つの積層ユニットUA,UBに分かれて
いる。積層ユニットUA,UBは、互いに対向して連結
されているが、どちらも同一規格の積層ユニットであ
り、互換性がある。そこで、積層ユニットUAを例にと
って次に説明する。
【0036】積層ユニットUAは、同じ方向を向いた四
枚の圧電ユニモルフ1A〜1Dと、各圧電ユニモルフ1
A〜1Dの中央部を軸長方向に互いに連結している中央
連結部材21と、各圧電ユニモルフ1A〜1Dの外周部
の四箇所を軸長方向に互いに連結している四本の外周連
結部材31とからなる。圧電ユニモルフ1A〜1Dのそ
れぞれ構成は、実施例1の各圧電ユニモルフ1A〜1H
の構成と同一である。そして、中央部の中央連結部材2
1および四方に配設された四本の外周連結部材31は、
それぞれレーザ溶接により各圧電ユニモルフ1A〜1D
の弾性板11に接合されている。
【0037】ここで、ユニット中央連結部材22は、中
央連結部材21と同一規格の丸棒材であり、圧電ユニモ
ルフ1Dの弾性板11と圧電ユニモルフ1Eの弾性板1
1とに、レーザ溶接で中央連結部材21と同軸に接合さ
れている。各圧電ユニモルフ1A〜1Dは、四枚が同一
方向に重ねられ同軸に配置されていて、中央部と外周部
との間に軸長方向の変位を生じる。すなわち、積層ユニ
ットUAでは、各圧電ユニモルフ1A〜1Dの変形によ
り中央連結部材21と外周連結部材31とが同軸的に相
対移動可能である。
【0038】さて、再び図9(b)に示すように、各積
層ユニットUA,UBは、互いに対向して隣り合い、同
軸に積層されている。すなわち、相対移動方向が互いに
対向して互いに隣り合う積層ユニットUAとUBとの間
では、それぞれの内周連結部材21を連結するユニット
中央連結部材22によって中央部で互いに連結されてい
る。ここで、積層ユニットUAとUBとの間のユニット
中央連結部材22は、圧電ユニモルフ1Dの弾性板11
と圧電ユニモルフ1Eの弾性板11とに、それぞれレー
ザ溶接で接合されている。
【0039】以上は各積層ユニットUA,UBを独立し
て構成し、その上で互いに対向させて同軸に積層して積
層型アクチュエータを構成するという基本概念に忠実に
説明した。しかし、実際に製造する場合には、実施例1
と同様に、製造上の都合で説明の仕方が異なってくる。
すなわち、前述の六つの内周連結部材21と弾性板11
を介して両者21に挟持されたユニット中央連結部材2
2とは、ステンレス鋼からなる連続した一体の丸棒材
(中央支柱2’)で形成することができる。この場合に
は、各圧電ユニモルフ1A〜1Hにはそれぞれ中央部に
貫通孔が形成されており、中央支柱2は同貫通孔に嵌合
して各弾性板11にレーザ溶接されている(この方が製
造が容易で強度も向上する)。なお、外周連結部材31
が三つ連続している部材も、同様にステンレス鋼の丸棒
部材で形成でき、便宜上、外周支柱3’と呼ぶことにす
る(ただし、ユニット外周連結部材32が含まれていな
い点が実施例1の外周支柱3と異なる)。
【0040】なお、実施例1と同様に、定電圧の直流電
源EとスイッチSとからなる駆動回路が積層型アクチュ
エータの外部にあり、全ての圧電ユニモルフ1A〜1H
のそれぞれの弾性板11とそれぞれの表面電極13とに
導通し得るようになっている。 (実施例3の作用効果)本実施例の積層型圧電アクチュ
エータは、以上のように構成されているので、実施例1
と同じ原理で以下のような作用効果を発揮する。
【0041】先ず、各積層ユニットUA,UBでは、圧
電ユニモルフ1A〜1D,1E〜1Hの変形により中央
連結部材21と外周連結部材31とが同軸的に相対移動
可能であって、それぞれ圧電ユニモルフの積層枚数分す
なわち四枚分の発生力が得られる。また、各積層ユニッ
トUA,UBでは圧電ユニモルフ1A〜1D,1E〜1
Hがストロークに関して並列に接続されており、発生力
は圧電ユニモルフの積層枚数分(四枚分)得られるが、
ストロークは圧電ユニモルフ単体のストロークから増え
てはいない。
【0042】次に、互いに隣り合う積層ユニットUA,
UBは、相対移動方向が互いに対向するので、それぞれ
の内周連結部材21を連結するユニット中央連結部材2
2で連結されている。すなわち、各積層ユニットUA,
UBは、ストロークに関して直列に接続されており、ス
トロークは連結された積層ユニットの連結数倍(すなわ
ち二倍)に増大するが、発生力は積層ユニット単体から
増大することはない。
【0043】具体的には、圧電ユニモルフ1A〜1Hの
うちそれぞれ四枚が積層されて各積層ユニットUA,U
Bを形成し、二個の積層ユニットUA,UBが連結され
て積層型アクチュエータを構成しているので、発生力は
圧電ユニモルフ単体の四倍、ストロークは圧電ユニモル
フ単体の二倍が発揮される。したがって本実施例の積層
型圧電アクチュエータによれば、圧電ユニモルフ単体の
二倍のストロークおよび四倍の発生力が発揮されるとい
う効果がある。
【0044】なお、実施例1と同様に、外周支柱3と両
端の外周連結部材31との間には適正な間隔が設けられ
ているので、印加電圧を逆にかけることにより積層型ア
クチュエータを収縮させることもできる。 (実施例3の各種変形態様)本実施例の積層型アクチュ
エータに対しても、実施例1に対するその変形態様1お
よび変形態様2と同様に、圧電ユニモルフ1A〜1Hを
圧電バイモルフやバイメタルで代替した各種変形態様の
実施が可能である。これらの変形態様においても、実施
例1の変形態様1および変形態様2の作用効果に相当す
る作用効果が得られる。
【0045】[実施例の付記]仮に、M枚の平面変形素
子が積層されて各積層ユニットを形成し、N個の積層ユ
ニットが連結積層されて積層型アクチュエータを構成し
ている場合には、発生力は平面変形素子単体のM倍、ス
トロークは平面変形素子単体のN倍が発揮される。それ
ゆえ、仮に十二枚の圧電ユニモルフを積層して本発明の
積層型アクチュエータを構成しようとする場合には、M
×Nの組み合わせは、2×6,3×4,4×3,6×2
の四通りがあり得る。
【0046】逆に言えば、平面変形素子単体の何倍(M
倍)の発生力が必要で、平面変形素子単体の何倍(N
倍)のストロークが必要であるかが明らかになれば、M
枚の平面変形素子を積層して各積層ユニットを形成しN
個の積層ユニットを連結して積層型アクチュエータを構
成すればよい。それゆえ、たとえば圧電ユニモルフ単体
の三倍の発生力と四倍のストロークとを必要とする場合
には、上記記載方式によればM×N=3×4で、十二枚
の圧電ユニモルフを積層して積層型アクチュエータを構
成すればよい。
【0047】したがって本発明によれば、必要な発生力
およびストロークが明確になれば、何枚の圧電ユニモル
フ等を積層して各積層ユニットを形成し何個の積層ユニ
ットを連結して積層型アクチュエータを構成すればよい
かも明確になり、設計が容易であるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としての積層型アクチュエータの構
成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図2】 実施例1の積層ユニットの作用を示す組図 (a)非作動時の側端面図 (b)作動時の側端面図
【図3】 実施例1としての積層型アクチュエータの作
用を示す組図 (a)非作動時の側端面図 (b)作動時の側端面図
【図4】 実施例1の変形態様2の積層型アクチュエー
タの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図5】 実施例2としての積層型アクチュエータの構
成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図6】 実施例2としての積層型アクチュエータの作
用を示す組図 (a)非作動時の側端面図 (b)作動時の側端面図
【図7】 実施例2の変形態様1の積層型アクチュエー
タの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図8】 実施例2の変形態様1の積層型アクチュエー
タの作用を示す組図 (a)収縮作用を示す側端面図 (b)伸張作用を示
す側端面図
【図9】 実施例3としての積層型アクチュエータの構
成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【符号の説明】
1,1A〜1H:圧電ユニモルフ 1’,1A’〜1
H’:圧電バイモルフ 11:弾性板 12:圧電板 13:表面電極 1”,1A”〜1H”:バイメタル 11”,12”:金属板(熱膨張率が異なる) 2,2’:中央支柱 21:中央連結部材 22:ユニット中央連結部材 3,3’:外周支柱 31:外周連結部材 32:ユニット外周連結部材 U1〜U4:積層ユニット(圧電ユニモルフ二枚) U1’〜U4’:積層ユニット(圧電バイモルフ二枚) U1”〜U4”:積層ユニット(バイメタル二枚) UA,UB:積層ユニット(圧電ユニモルフ四枚) C1,C2:リード線 E,E1,E2:直流電源
S:スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚が重ねられ同軸に配置されていて中
    央部と外周部との間に軸長方向の変位を生じる平面変形
    素子と、各該平面変形素子の中央部を軸長方向に互いに
    連結している中央連結部材と、各該平面変形素子の外周
    部を軸長方向に互いに連結している外周連結部材とから
    なり、該平面変形素子の変形により該中央連結部材と該
    外周連結部材とが同軸的に相対移動可能である複数個の
    積層ユニットと、 相対移動方向が互いに対向して互いに隣り合う該積層ユ
    ニットの間でそれぞれの該内周連結部材を連結するユニ
    ット中央連結部材とそれぞれの該外周連結部材を互いに
    連結するユニット外周連結部材とのうち一方と、相対移
    動方向が互いに背向して互いに隣り合う該積層ユニット
    の間で該ユニット中央連結部材および該ユニット外周連
    結部材のうち他方とのうち、少なくとも一方と、を有す
    る積層型アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記平面変形素子は、圧電ユニモルフ、圧
    電バイモルフおよびバイメタルのうちいずれかである、 請求項1記載の積層型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】各前記積層ユニットは、前記平面変形素子
    の種類および枚数を含めて互いに同一の規格で形成され
    ている、 請求項1記載の積層型アクチュエータ。
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