JPH11267691A - 水域浄化装置 - Google Patents

水域浄化装置

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JPH11267691A
JPH11267691A JP7545998A JP7545998A JPH11267691A JP H11267691 A JPH11267691 A JP H11267691A JP 7545998 A JP7545998 A JP 7545998A JP 7545998 A JP7545998 A JP 7545998A JP H11267691 A JPH11267691 A JP H11267691A
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JP
Japan
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water
air
intake mechanism
flow generator
nitrogen
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7545998A
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English (en)
Inventor
Yukihisa Matsumoto
享久 松本
Takayuki Yamagami
貴幸 山上
Makoto Aikawa
誠 相川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11267691A publication Critical patent/JPH11267691A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水域浄化装置において、水域の浄化を大幅に
促進することができるようにする。 【解決手段】 水域の水を取水する取水機構1と、空気
を取り入れる空気取入機構4と、空気取入機構4により
取り入れられた空気から窒素を除去する窒素吸着器5
と、取水機構1により取水された水と窒素吸着器5によ
り窒素を除去された空気とを混合して水域中に噴射する
水流発生機7とをそなえ、水流発生機7から水域中に噴
射される水の溶解酸素量を増大させる。さらには、窒素
吸着器5と共に又は窒素吸着器5の代わりに、酸素分子
透過膜製の透過管9やUV・オゾン管や酸化チタン管を
用いて、水域の水の浄化を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川,湖沼,ダム
湖,貯水池等の水域を浄化する、水域浄化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の水域汚染に対処するために水域浄
化装置が開発されている。従来の水域浄化装置は、例え
ば図13に示すように構成されており、この水域浄化装
置では、水域の水を取水管01から駆動水ポンプ02で
取水し駆動水ホース04を通して水流発生機06へ送
る。この一方で、空気をエアコンプレッサー03で圧縮
しエアホース05から水流発生機06へ送る。水流発生
機06では送給された水と空気とを混合して水域内に噴
出することで、水域の溶存酸素量を増加させ水域を浄化
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の水域
浄化装置は、水域の水に空気を混入させることで溶存酸
素量を増加させて溶存酸素により水域内の汚染物の分解
(即ち、アオコの殺藻や殺藻により生じる有機物の分解
等)を行なおうとするものである。したがって、汚染物
の分解を促進するには、水域の溶存酸素を十分に増加さ
せることが必要になる。
【0004】しかしながら、従来の水域浄化装置では、
水域の水に通常の酸素濃度(約20%)の空気を混入さ
せるだけなので、水域の溶存酸素量の増加には限度があ
り、取水する水域の水の溶存酸素量がもともと少ない場
合には水域の溶存酸素を十分に増加させることができず
浄化効果が低下してしまうという課題がある。また、水
流発生機06内では空気と水の接触時間が短いため、水
に溶解する酸素の量が少なく、この点からも水域の溶存
酸素を十分に増加させることができず浄化効果が低下し
てしまうという課題がある。
【0005】なお、水流発生機06内の水に空気に加え
てオゾンを付加するようにして、水流発生機06からの
噴出水中にオゾンを溶け込ませることにより水域の殺藻
を行う方法も行われており、浄化効果の向上に寄与して
いるが、このような水域浄化装置においても、浄化効果
の更なる向上が要望されている。本発明は、上述の課題
に鑑み創案されたもので、水域の浄化を大幅に促進する
ことができるようにした、水域浄化装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の水域浄化装置は、水域の水を取水する取水機
構と、空気を取り入れる空気取入機構と、該空気取入機
構により取り入れられた空気から窒素を除去する窒素吸
着器と、該取水機構により取水された水と該窒素吸着器
により窒素を除去された空気とを混合して該水域中に噴
射する水流発生機とをそなえたことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の本発明の水域浄化装置は、
請求項1記載の装置において、該取水機構と該水流発生
機との間に、該取水機構により取水された水を処理する
処理槽をそなえ、該処理槽内に、該窒素吸着器により窒
素を除去処理された空気を流通させて、該空気を該取水
機構により取水された水に溶解させる酸素分子透過膜製
の透過管がそなえられていることを特徴としている。
【0008】請求項3記載の本発明の水域浄化装置は、
請求項1又は2記載の装置において、該取水機構と該水
流発生機との間に、該取水機構により取水された水を処
理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該水内に紫外線
とオゾンとを供給して殺藻処理及び有機物分解処理を行
なうUV・オゾン管がそなえられていることを特徴とし
ている。
【0009】請求項4記載の本発明の水域浄化装置は、
請求項1〜3のいずれかに記載の装置において、該取水
機構と該水流発生機との間に、該取水機構により取水さ
れた水を処理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該水
の中の有機物を分解処理する酸化チタン管がそなえられ
ていることを特徴としている。請求項5記載の本発明の
水域浄化装置は、水域の水を取水する取水機構と、空気
を取り入れる空気取入機構と、該取水機構により取水さ
れた水と該空気取入機構により取り入れられた空気とを
混合して該水域中に噴射する水流発生機とをそなえ、該
取水機構と該水流発生機との間に、該取水機構により取
水された水を処理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、
該窒素吸着器により窒素を除去処理された空気を流通さ
せて、該空気を該取水機構により取水された水に溶解さ
せる酸素分子透過膜製の透過管がそなえられていること
を特徴としている。
【0010】請求項6記載の本発明の水域浄化装置は、
水域の水を取水する取水機構と、空気を取り入れる空気
取入機構と、該取水機構により取水された水と該空気取
入機構により取り入れられた空気とを混合して該水域中
に噴射する水流発生機とをそなえ、該取水機構と該水流
発生機との間に、該取水機構により取水された水を処理
する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該水内に紫外線と
オゾンとを供給して殺藻処理及び有機物分解処理を行な
うUV・オゾン管がそなえられていることを特徴として
いる。
【0011】請求項7記載の本発明の水域浄化装置は、
水域の水を取水する取水機構と、空気を取り入れる空気
取入機構と、該取水機構により取水された水と該空気取
入機構により取り入れられた空気とを混合して該水域中
に噴射する水流発生機とをそなえ、該取水機構と該水流
発生機との間に、該取水機構により取水された水を処理
する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該水の中の有機物
を分解処理する酸化チタン管がそなえられていることを
特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、本発明の第1実施形態
について説明すると、図1は本発明の第1実施形態とし
ての水域浄化装置を示す模式的構成図及び水域浄化装置
の要部の構成図であり、図2は第1実施形態の第1変形
例を示す模式的構成図であり、図3は第1実施形態の第
2変形例を示す模式的構成図である。
【0013】第1実施形態の水域浄化装置は、図1に示
すように、水域の水を取水する取水機構1と、空気を取
り入れる空気取入機構4と、空気取入機構4により取り
入れられた空気から窒素を除去する窒素吸着器5と、取
水機構1により取水された水を窒素吸着器5により窒素
を除去された空気を用いて処理する処理槽3と、処理槽
3で処理された水と窒素吸着器5により窒素を除去され
処理槽3内の処理に用いられた空気とを混合して水域中
に噴射する水流発生機7とをそなえている。
【0014】なお、本実施形態では、水流発生機7を除
き、取水機構1,空気取入機構4,窒素吸着器5,処理
槽3は、浮体17に設置されるかまたは支持されてい
る。取水機構1は、水中に開口した取水管1Aと、取水
管1Aの途中に介装され取水管1Aの開口から水を吸引
駆動する駆動水ポンプ2とから構成される。また、空気
取入機構4は、空気取入管4Aと、空気取入管4Aの途
中に介装され空気取入管4Aの先端に装備されたエアフ
ィルタ4Bと、エアフィルタ4Bを介して空気取入管4
Aから空気を吸入し加圧して送出するエアコンプレッサ
4Cとから構成される。
【0015】窒素吸着器5は、空気取入管4Aのエアコ
ンプレッサ4Cよりも下流側に介装されており、図9に
示すように構成されている。つまり、窒素吸着器5は、
容器5Gの上部に蓋5Cが装着されており、容器5Gの
内部には窒素吸着材5Fが内蔵され、窒素吸着材5Fの
上方にはスクリーン5Dが装備されている。容器5G内
部の窒素吸着材5Fは、その底部を除いて仕切板5Eで
左右に仕切られており、スクリーン5Dも仕切板5Eで
左右に仕切られている。
【0016】蓋5Cの上方には、仕切板5Eで仕切られ
た一方(図9では、右側)に空気入口管5Aが、仕切板
5Eで仕切られた他方(図9では、左側)に空気出口管
5Bが、それぞれ装備されており、エアコンプレッサ4
Cで加圧駆動された空気が空気入口管5Aから取り入れ
られて、仕切板5Eで仕切られた一方(図9では、右
側)のスクリーン5Dから窒素吸着材5F内に流入し
て、窒素吸着材5F内の底部から他方(図9では、左
側)の窒素吸着材5F,スクリーン5Dを通って空気出
口管5Bから処理槽3に送出されるようになっている。
【0017】このような窒素吸着器5では、空気入口管
5Aから取り入れられた空気が、窒素吸着材5F内を流
通する過程で窒素を吸収されるため、取り入れられた空
気は、この窒素吸着材5F内に吸収された窒素分だけ酸
素濃度を高められて処理槽3に送出されるようになって
いる。処理槽3は、上部に空気入口室3Aと空気出口室
3Bとをそなえ、空気入口室3A,空気出口室3Bの下
方は、仕切板兼用管取付板3Cにより仕切られている。
仕切板兼用管取付板3Cの下方は、処理する水が一時的
に貯留する処理槽本体3Eとなっており、この処理槽本
体3E内には、仕切板兼用管取付板3C,3Dに支持さ
れて透過管9が配設されている。
【0018】この透過管9は、図10に示すように、穴
の付いた鋼管(穴開き鋼管)9Aの内面に高分子膜9B
を装着したもので、穴開き鋼管9Aの内部を高圧空気が
流通すると、空気の中の酸素分子を透過管9の外部の処
理槽3内の水(処理水)の中に透過させ溶解させる機能
がある。本実施形態では、図1に示すように、透過管9
は、U字状に屈曲しており、その彎曲した中間部は処理
槽本体3E内底部付近まで達している。また、透過管9
の一端は空気入口室3Aに開口し、他端は空気出口室3
Bに開口している。
【0019】したがって、空気入口室3Aから透過管9
に取り入れられた空気は、処理槽本体3Eの上端部から
底部を経て再び上端部に進んで空気出口室3Bから送出
されるようになっている。
【0020】なお、空気入口室3Aには空気取入管4A
の一端が接続され、窒素吸着器5により窒素を除去され
た空気が空気入口室3Aに取り入れられるようになって
いる。また、空気出口室3Aにはエアホース8の一端が
接続され、透過管9で水の処理用いられた残りの空気が
空気出口室3Aからエアホース8を介して水流発生機7
へ送給されるようになっている。
【0021】水流発生機7は、図11に示すように構成
され整流筒7Aの内部に軸心方向に向けてエダクター7
Bを配設されたもので、エダクター7Bの中空部には、
水噴出用ノズル7Cとエア/オゾン噴出用ノズル7Dと
が導入されており、これらのノズル7C,7Dは、いず
れもエダクター7Bの外周側から中心側で且つ噴射方向
に向かうように方向を設定されている。
【0022】そして、水噴出用ノズル7Cでは駆動水ホ
ース6(図1参照)を接続された駆動水管7Eからの水
が噴射され、エア/オゾン噴出用ノズル7ではエアホー
ス8(図1参照)を接続されたエア/オゾン管7Fから
のエア及びオゾンが噴射されるようになっており、エダ
クター7B内ではこのように各ノズル7C,7Dから噴
射された水とエア及びオゾンとが混合しながら噴出され
て、この混合流体が整流筒7Aで案内されて整流筒7A
から水流発生機7の外部に噴出されるようになってい
る。
【0023】また、処理槽本体3Eの上部には取水管1
Aの下流端が接続され、処理槽本体3Eの下部には処理
槽3で処理した水を水流発生機7に送出する駆動ホース
6が接続されている。そして、処理槽本体3E内には、
仕切板兼用管取付板3Dが互い違いに配設されており、
処理槽本体3E内では、取水管1Aから取り入れられた
水が、これらの仕切板兼用管取付板3Dで案内されなが
ら屈曲した経路を辿って下方の駆動ホース6へと送出さ
れるようになっている。
【0024】そして、透過管9を透過して透過管9から
外部に排出されなかった残りの酸素分子および空気は、
空気出口室3B2に集合して、エアホース8から水流発
生機7へ送られて、水流発生機7内で、処理槽3で処理
されて駆動ホース6を通じて供給された水と混合された
上で、水流発生機7から水域へ噴出されるようになって
いる。
【0025】なお、水流発生機7以外の装置を装備した
浮体17は水域に係留する。
【0026】本発明の第1実施形態としての水域浄化装
置は、上述のように構成されているので、取水機構1の
駆動水ポンプ2を作動させて、水域の水を、取水管1A
から取水して処理槽3へ送る。一方、空気取入機構4の
エアコンプレッサ4Cを作動させて、空気を、エアフィ
ルタ4Bを介して空気取入管4Aから吸入し圧縮して窒
素吸着器5に送る。
【0027】窒素吸着器5では、空気入口管5Aから取
り入れられた圧縮空気が窒素吸着材5Fを流通し、この
間に、圧縮空気中の窒素分が窒素吸着材5F内に吸収さ
れるため、空気の酸素濃度は、吸収された窒素分だけ高
められて処理槽3に送出される。処理槽3では、取水管
1Aから処理槽本体3Eの上部に、取水した水が取り入
れられて、処理槽本体3E内を下方に流通して、下方の
駆動ホース6へと送出される。一方、窒素吸着器5を経
て処理槽3内の空気入口室3Aに送給された酸素濃度の
高い圧縮空気は、透過管9内を流通して、空気出口室3
Bから処理槽3外へ送出される。
【0028】透過管9内を流通する酸素濃度の高い圧縮
空気のうちの酸素O2 は、透過管9内を流通する酸素濃
度の高い圧縮空気のうちの酸素O2 の一部は、透過管9
の管壁を透過して処理槽3内を流通する水に溶け込む。
これにより、処理槽3内を流通する水の溶存酸素量が増
大する。特に、透過管9内を流通する空気は、窒素吸着
器5を通じて酸素濃度を高められており、また、処理槽
3内の水圧よりも高圧に圧縮されているので、透過管9
内の圧縮空気中の酸素の透過管9外の水への溶け込みが
促進される。
【0029】また、透過管9は、処理槽本体3E内底部
付近まで達しているため、透過管9外を流通する水と、
透過管9の表面との接触時間が長くなり、この点でも、
透過管9内の酸素の透過管9外の水への溶け込みが促進
される。さらに、処理槽本体3E内では、仕切板兼用管
取付板3Dが互い違いに配設されており、取水管1Aか
ら取り入れられた水が、これらの仕切板兼用管取付板3
Dで案内されながら屈曲した経路を辿って下方の駆動ホ
ース6へと送出されため、透過管9外を流通する水と、
透過管9の表面との接触時間が長くなり、この点でも、
透過管9内の酸素の透過管9外の水への溶け込みが促進
される。
【0030】このようにして、種々の面から、酸素の水
への溶け込みが促進されるため、処理槽3内を流通する
水の溶存酸素量が大幅に増大することになる。そして、
透過管9を透過して透過管9から外部に排出され酸素分
子および気泡は、空気出口室3B2に集合して、エアホ
ース8から水流発生機7へ送られて、水流発生機7内
で、処理槽3で処理されて駆動ホース6を通じて供給さ
れた水と混合された上で、水流発生機7から水域へ噴出
される。
【0031】この水流発生機7においても、水と酸素と
が混合するため、水流発生機7から水域へ噴出される水
は、溶存酸素量が極めて多くなっており、溶存酸素によ
る水域内の汚染物の分解(即ち、アオコの殺藻や有機物
の分解等)が十分に行なわれるようになり、水域の浄化
を確実に進めることができる。特に、本水域浄化装置で
は、水の溶存酸素量を大幅に高めることができるので、
取水する水域の水の溶存酸素量がもともと少ない場合に
も、水流発生機7から水域へ噴出する水の溶存酸素を十
分に増加させることができ、確実な浄化効果を得ること
ができる。
【0032】ところで、第1実施形態の水域浄化装置で
は、水流発生機7が浮体17とは別に設置されている
が、水流発生機7を浮体17と一体に設置するようにし
てもよい。つまり、図2に示すように、浮体17の底部
にブラケット(支持金具)7′を介して水流発生機7を
取り付ける。他の構成は、第1実施形態(図1参照)と
同様であるので説明を省く。
【0033】なお、第1実施形態では、処理槽3が長手
方向を上下に向けて設置しているが、図2に示す第1実
施形態の第1変形例では、処理槽3が長手方向を横に向
けて設置されている。処理槽3内の水の流通を考える
と、処理槽3を上下に向けて設置する方が好ましいが、
この場合、処理槽3の下端部が浮体17の底部から下方
に突出して浮体17の底部の水流発生機7と干渉してし
まうため、この変形例では、処理槽3を横向きに設置し
ているのである。
【0034】このような水流発生機7を浮体17に一体
化した構成によれば、水域浄化装置の設置位置の変更が
容易になり、しかも、浅瀬水域への設置が可能となる利
点がある。さらに、水流発生機7を浮体17に一体化し
た上に、浮体17を自航できるようにしてもよい。
【0035】つまり、図3に示すように、図2に示す第
1変形例と同様に、浮体17の底部にブラケット7′を
介して水流発生機7を取り付け、処理槽3を横向きに設
置している上に、浮体17に、船外機19とエアコンプ
レッサ4C及び駆動水ポンプ2用の発電機18とを設け
て、浮体17の自走移動を可能にしているのである。他
の構成は、第1実施形態(図1参照)と同様であるので
説明を省く。
【0036】このような水流発生機7を浮体17に一体
化し且つ浮体17を自航できるようにすれば、水域浄化
装置の設置位置の変更が極めて容易になり、もちろん、
浅瀬水域への設置も容易となる利点がある。次に、本発
明の第2実施形態について説明すると、図4は本発明の
第2実施形態としての水域浄化装置を示す模式的構成図
であり、図5は第2実施形態の第1変形例を示す模式的
構成図であり、図6は第2実施形態の第2変形例を示す
模式的構成図である。
【0037】第2実施形態の水域浄化装置は、図4に示
すように、第1実施形態と同様に、取水機構1と、空気
取入機構4と、窒素吸着器5と、処理槽3と、水流発生
機7とをそなえているが、処理槽3による水の処理が、
第1実施形態とは異なっている。そこで、処理槽3につ
いて説明し、第1実施形態と同様な構成箇所は説明を省
略する。
【0038】本実施形態の処理槽3は、第1実施形態の
透過管9に代えてUV・オゾン管(紫外線方式オゾン発
生機)10が設けられている。すなわち、図4に示すよ
うに、処理槽3は、第1実施形態と同様に、上部に空気
入口室3Aと空気出口室3Bとをそなえ、空気入口室3
A,空気出口室3Bの下方は、仕切板兼用管取付板3C
により仕切られている。仕切板兼用管取付板3Cの下方
は、処理する水が一時的に貯留する処理槽本体3Eが設
けられ、この処理槽本体3E内には、仕切板兼用管取付
板3C,3Dに支持されてUV・オゾン管10が配設さ
れている。
【0039】このUV・オゾン管10は、図12(A)
に示すように、ガラス管10A内に、紫外線ランプ10
Bを内挿したもので、ガラス管10Aの内壁と紫外線ラ
ンプ10Bの表面との間には、窒素吸着器5で窒素分を
吸着された酸素濃度の高い圧縮空気が導かれ流通するよ
うになっている。そして、このガラス管10A内を流通
する酸素濃度の高い圧縮空気中の酸素O2 の一部は、紫
外線ランプ10Bの紫外線に反応して酸素O2 からオゾ
ンO3 へと化学変化しながら、空気出口室3Bへと流出
していくようになっている。
【0040】また、UV・オゾン管10内の紫外線ラン
プ10Bから照射される紫外線は、ガラス管10Aを透
過してガラス管10A外の水に散出して、この紫外線に
より、アオコ等が殺藻されるようになっている。こうし
て、処理槽3で処理した水は駆動ホース6を通じて水流
発生機7に送給され、流通UV・オゾン管10内を流通
した空気が空気出口室3Aからエアホース8を介して水
流発生機7へ送給され、水流発生機7内で、水と空気と
が混合されるが、この際、UV・オゾン管10内で生成
され空気内に含まれているオゾンが、処理槽3での処理
された水中の有機物(殺藻されたアオコを含む)を分解
するようになっている。
【0041】なお、本実施形態でも、第1実施形態と同
様に、水流発生機7を除き、取水機構1,空気取入機構
4,窒素吸着器5,処理槽3は、浮体17に設置される
かまたは支持されている。本発明の第2実施形態として
の水域浄化装置は、上述のように構成されているので、
第1実施形態の場合と同様に、取水機構1の駆動水ポン
プ2により取水管1Aから水域の水を取水して処理槽3
へ送る一方、空気取入機構4のエアコンプレッサ4Cに
より、エアフィルタ4Bを介して空気取入管4Aから空
気を吸入し圧縮して窒素吸着器5に送る。
【0042】窒素吸着器5では、空気入口管5Aから取
り入れられた圧縮空気が窒素吸着材5Fを流通し、この
間に、圧縮空気中の窒素分が窒素吸着材5F内に吸収さ
れるため、空気の酸素濃度は、吸収された窒素分だけ高
められて処理槽3に送出される。処理槽3では、取水管
1Aから処理槽本体3Eの上部に、取水した水が取り入
れられて、処理槽本体3E内を下方に流通して、下方の
駆動ホース6へと送出される。一方、窒素吸着器5を経
て処理槽3内の空気入口室3Aに送給された酸素濃度の
高い圧縮空気は、UV・オゾン管10内を流通して、空
気出口室3Bから処理槽3外へ送出される。
【0043】UV・オゾン管10内を流通する酸素濃度
の高い圧縮空気のうちの酸素O2 の一部は、紫外線ラン
プ10Bの紫外線に反応して酸素O2 からオゾンO3
と化学変化する。また、処理槽本体3E内の水中に含ま
れたアオコ等は、UV・オゾン管10内の紫外線ランプ
10Bから照射される紫外線に反応して殺藻される。
【0044】特に、UV・オゾン管10は、処理槽本体
3E内底部付近まで達しているため、UV・オゾン管1
0外を流通する水への紫外線の照射時間が長くなり、紫
外線による水中に含まれたアオコ等の殺藻が促進され
る。さらに、処理槽本体3E内では、仕切板兼用管取付
板3Dが互い違いに配設されており、取水管1Aから取
り入れられた水が、これらの仕切板兼用管取付板3Dで
案内されながら屈曲した経路を辿って下方の駆動ホース
6へと送出されため、この点でも、UV・オゾン管10
外を流通する水への紫外線の照射時間が長くなり、紫外
線による水中に含まれたアオコ等の殺藻が促進される。
【0045】また、処理槽3で処理された水は、駆動ホ
ース6を通じて水流発生機7に送給され、流通UV・オ
ゾン管10内を流通した空気は空気出口室3Aからエア
ホース8を介して水流発生機7へ送給されて、水流発生
機7内で、水と空気とが混合されて、水域内に噴射され
る。この時、UV・オゾン管10内で生成され空気内に
含まれているオゾンO3 が、処理槽3での処理された水
中の有機物(殺藻されたアオコ等を含む)を分解して、
自身は酸素O2 へと変化する。
【0046】したがって、処理槽3及び水流発生機7内
で、アオコ等の生物が殺藻されさらに分解処理されて、
水域に戻されることになり、水域の水が浄化される。ま
た、透過管9内を流通する空気は、窒素吸着器5を通じ
て酸素濃度を高められており、また、処理槽3内でオゾ
ンO3 に変化した酸素O2 は水流発生機7内での有機物
分解過程で再び酸素O2 に変化するので、水流発生機7
内に供給される空気は、十分に酸素濃度の高いものにな
る。
【0047】これにより、水流発生機7内で、酸素の水
への溶け込みが促進され、水流発生機7から水域へ噴出
される水は、溶存酸素量が極めて多くなっており、溶存
酸素による水域内の汚染物の分解(即ち、アオコの殺藻
や有機物の分解)が十分に行なわれるようになり、水域
の浄化を確実に進めることができる。もちろん、本水域
浄化装置でも、水の溶存酸素量を大幅に高めることがで
きるので、取水する水域の水の溶存酸素量がもともと少
ない場合にも、水流発生機7から水域へ噴出する水の溶
存酸素を十分に増加させることができ、確実な浄化効果
を得ることができ、これに加えて、紫外線を通じたアオ
コ等の殺藻が行なわれ更に殺藻して生成された有機物の
分解をも行なうので、水域の浄化効果が大幅に高められ
る。また、従来もオゾンを用いるものはあったが、本装
置のように処理槽3内にUV・オゾン管10をそなえる
ものでは、紫外線によるアオコ等の殺藻と殺藻により生
成された有機物のオゾンによる分解とを行なうので、従
来のものに比べて高濃度のオゾンを製造できる利点があ
る。
【0048】ところで、第2実施形態の水域浄化装置で
も、水流発生機7が浮体17とは別に設置されている
が、第1,2実施形態の場合と同様に、水流発生機7を
浮体17と一体に設置するようにしてもよい。つまり、
図5に示すように、浮体17の底部にブラケット7′を
介して水流発生機7を取り付ける。なお、第2実施形態
では、処理槽3が長手方向を上下に向けて設置している
が、図5に示す第2実施形態の第1変形例では、浮体1
7の底部から下方に突出する水流発生機7と干渉しない
ように、処理槽3が長手方向を横に向けて設置されてい
る。なお、図5において、他の部分は第2実施形態と同
様であるので説明を省く。
【0049】このような水流発生機7を浮体17に一体
化した構成によれば、水域浄化装置の設置位置の変更が
容易になり、しかも、浅瀬水域への設置が可能となる利
点がある。さらに、図6に示すように、水流発生機7を
浮体17に一体化した上に、浮体17に船外機19とエ
アコンプレッサ4C及び駆動水ポンプ2用の発電機18
とを設けて、浮体17の自走移動を可能にしてもよい。
なお、図6において、他の部分は第2実施形態と同様で
あるので説明を省く。
【0050】このような水流発生機7を浮体17に一体
化し且つ浮体17を自航できるようにすれば、水域浄化
装置の設置位置の変更が極めて容易になり、もちろん、
浅瀬水域への設置も容易となる利点がある。次に、本発
明の第3実施形態について説明すると、図7は本発明の
第3実施形態としての水域浄化装置を示す模式的構成図
である。
【0051】第3実施形態の水域浄化装置は、図7に示
すように、第1,2実施形態と同様に、取水機構1と、
空気取入機構4と、窒素吸着器5と、処理槽3と、水流
発生機7とをそなえているが、処理槽3による水の処理
等が、第1,2実施形態とは異なっている。そこで、第
1,2実施形態との相違点について説明し、第1,2実
施形態と同様な構成箇所は説明を省略する。
【0052】本実施形態では、まず、取水機構1が、水
中に開口した取水管1Aと、取水管1Aの途中に介装さ
れ取水管1Aの開口から水を吸引駆動する取水ポンプ1
2とから構成され、取水管1Aの他端は処理槽3の下部
に接続されている。そして、駆動水ポンプ2は、処理槽
3と駆動水ホース6との間に介設されている。本実施形
態の処理槽3は、図7に示すように、仕切壁3F〜3J
によって複数の区画に仕切られており、仕切壁3F〜3
H,3Jは上部に流通口が設けられ、仕切壁3Iは下部
に流通口が設けられている。
【0053】処理槽3内における仕切壁3Fで仕切られ
た最も上流側の区画(第1槽)31の底部付近には、取
水管1Aが接続され取水した水が送給されるようになっ
ている。また、この最上流側の区画(第1槽)31内の
底部付近には、窒素吸着器5で高酸素となった空気を導
入されるエアレーション散気板13が設置されており、
このエアレーション散気板13よりも上方には、フィル
タ14が設置されている。
【0054】したがって、処理槽3の第1槽31内の水
は、窒素吸着器5で高酸素となった空気をエアレーショ
ン散気板13から放出されることにより散気され、この
後、フィルター14で一時処理されるようになってい
る。さらに、処理槽3内における仕切壁3F,3Gで仕
切られた上流から2番目の区画(第2槽)32の底部付
近、及び、仕切壁3G,3Hで仕切られた上流から3番
目の区画(第3槽)33の底部付近には、窒素吸着器5
で高酸素となった空気を導入されるオゾン散気板15が
それぞれ設置されている。
【0055】さらに、処理槽3内における仕切壁3F,
3Iで仕切られた上流から4番目の区画(第4槽)34
内には、窒素吸着器5で高酸素となった空気を導入され
るUV・オゾン管10が設置されている。また、第4槽
34とこの下流側の5番目の区画(第5槽)35との境
界及び第5槽35内には、処理水の水位を一定にする仕
切壁3I,3Jが配設されている。なお、UV・オゾン
管10,オゾン散気板15,15はこの順序で、窒素吸
着器5からの配管に直列的に設置されている。また、2
0は汚澱抜弁である。
【0056】また、処理槽3の第1槽31の上部には、
外部に連通する配管16Aが設けられ、この配管16A
にはオゾン分解器16が設置されている。このオゾン分
解器16は、自然保護を考慮したものであり、水流発生
機7へ送られず、処理槽3内に残留したオゾンを分解し
た上で処理槽3外へ排出するようにしている。なお、本
実施形態では、取水機構1の一部及び水流発生機7を除
いて、空気取入機構4,窒素吸着器5,処理槽3を、水
域外に設置しているが、第1,2実施形態と同様に、水
流発生機7を除き、取水機構1,空気取入機構4,窒素
吸着器5,処理槽3を、浮体17に設置してもよく(図
1,図4参照)、また、水流発生機7を含めて全て浮体
17に設置してもよく(図2,図5参照)、さらに、浮
体17に船外機19や発電機18を設けて自走できるよ
うにしてもよい(図3,図6参照)。
【0057】本発明の第3実施形態としての水域浄化装
置は、上述のように構成されているので、第1,2実施
形態の場合とほぼ同様に、取水機構1の取水ポンプ12
により取水管1Aから水域の水を取水して処理槽3の第
1槽31へ送り、一方、空気取入機構4のエアコンプレ
ッサ4Cによりエアフィルタ4Bを介して空気取入管4
Aから空気を吸入し圧縮して窒素吸着器5に送る。
【0058】窒素吸着器5に送られ高酸素となった圧縮
空気の一部は、窒素吸着器5から処理槽3内の第1槽3
1に設けられたエアレーション散気板13へ送水され、
第1槽31内の水は、エアレーション散気板13から放
出される高酸素となった空気によって散気される。第1
槽31内の水は、この後、フィルター14で一時処理さ
れて、第2槽32,第3槽33へと流れ込む。
【0059】一方、窒素吸着器5に送られ高酸素となっ
た圧縮空気の一部は、UV・オゾン管10でオゾン生成
処理された上で第2槽32,第3槽33内のオゾン散気
板15に送給されるため、第2槽32,第3槽33で
は、オゾン散気板15から放出されるオゾンによって散
気される。このようにして、第1槽31のエアレーショ
ン散気板13での高酸素の空気による散気で、水中のお
おまかな有機物が酸化分解処理され、第2槽32,第3
槽33のオゾン散気板15でのオゾンによる散気で、有
機物の酸化分解が更に進められる。
【0060】そして、第4槽34に進むと、UV・オゾ
ン管10の紫外線により、アオコ等が殺藻される。この
第4槽34内の水は、第1〜3槽31〜33での散気処
理により、酸素溶解量が十分に多くなっているので、殺
藻により生成された有機物は酸素によって分解処理され
る。なお、水流発生機7へ送られず処理槽3内へ残留し
たオゾンは、オゾン分解器16で分解処理された上で、
処理槽3外へ排出されるため、オゾンの放出が防止され
自然保護を図ることができる。
【0061】こうして処理槽3で処理した水は、駆動水
ホース6から水流発生機7へ送水されて水域へ噴出され
る。なお、本実施形態では、処理槽3から水流発生機7
への水の駆動は、駆動水ポンプ2によって確実に行なわ
れる。そして、水流発生機7から水域へ噴出された水
は、有機物を酸化分解処理され浄化されているので、水
域の浄化を大きく促進することができる。
【0062】特に、従来方式ではできなかったアオコ等
の殺藻および多量の有機物の分解ができ、水域の浄化能
力の高い水域浄化装置となる上、第2実施形態に比べ、
水へのオゾン,酸素の混入をエアレーション散気板1
3,オゾン散気板15により行なうので処理槽3の処理
効率が向上する利点がある。次に、本発明の第4実施形
態について説明すると、図8は本発明の第4実施形態と
しての水域浄化装置を示す模式的構成図である。
【0063】第4実施形態の水域浄化装置は、図8に示
すように、第3実施形態と同様に、取水機構1と、空気
取入機構4と、窒素吸着器5と、エアレーション散気板
13,オゾン散気板15等を有する処理槽3と、水流発
生機7とをそなえているが、処理槽3の第2槽32に、
オゾン散気板15に代えて酸化チタン管11が設けられ
ている点が第3実施形態とは異なっている。そこで、第
3実施形態との相違点のある処理槽3について説明し、
第3実施形態や第1,2実施形態と同様な構成箇所は説
明を省略する。
【0064】つまり、図8に示すように、処理槽3内に
おける仕切壁3Fで仕切られた最も上流側の区画(第1
槽)31の底部付近には、エアレーション散気板13が
設置されており、このエアレーション散気板13よりも
上方には、フィルタ14が設置されており、第1槽31
内底部に、取水管1Aから取水された水は、窒素吸着器
5で高酸素となった空気をエアレーション散気板13か
ら放出されることにより散気され、この後、フィルター
14で一時処理されるようになっている。
【0065】さらに、処理槽3内における仕切壁3F,
3Gで仕切られた上流から2番目の区画(第2槽)32
の底部付近には、酸化チタン管11が設置されている。
また、仕切壁3G,3Hで仕切られた上流から3番目の
区画(第3槽)33の底部付近には、窒素吸着器5で高
酸素となった空気を導入されるオゾン散気板15が設置
されている。
【0066】オゾン散気板15は、第3実施形態と同様
に作用し、酸化チタン管11は、第1槽31のフィルタ
ー14で濾過できなかった有機物を酸化分解する。つま
り、酸化チタン管11は、図12(B)に示すように、
ガラス管11Bの外表面にチタン皮膜11Aを施すとと
もに、ガラス管11A内に紫外線ランプ11Cを内挿し
たもので、処理槽3内の水が外部を流通すると、この水
は、チタン皮膜11Aの作用によって有機分解処理され
るのである。
【0067】なお、本実施形態でも、取水機構1の一部
及び水流発生機7を除いて、空気取入機構4,窒素吸着
器5,処理槽3を、水域外に設置しているが、第1,2
実施形態と同様に、水流発生機7を除き、取水機構1,
空気取入機構4,窒素吸着器5,処理槽3を、浮体17
に設置してもよく(図1,図4参照)、また、水流発生
機7を含めて全て浮体17に設置してもよく(図2,図
5参照)、さらに、浮体17に船外機19や発電機18
を設けて自走できるようにしてもよい(図3,図6参
照)。
【0068】本発明の第4実施形態としての水域浄化装
置は、上述のように構成されているので、第3実施形態
の場合とほぼ同様に、取水機構1の取水ポンプ12によ
り取水管1Aから水域の水を取水して処理槽3の第1槽
31へ送り、一方、空気取入機構4のエアコンプレッサ
4Cによりエアフィルタ4Bを介して空気取入管4Aか
ら空気を吸入し圧縮して窒素吸着器5に送る。
【0069】窒素吸着器5に送られ高酸素となった圧縮
空気の一部は、窒素吸着器5から処理槽3内の第1槽3
1に設けられたエアレーション散気板13へ送水され、
第1槽内の水は、エアレーション散気板13から放出さ
れる高酸素となった空気によって散気される。第1槽3
1内の水は、この後、フィルター14で一時処理され
て、第2槽32,第3槽33へと流れ込む。
【0070】第2槽32では、酸化チタン管11によっ
て、第1槽31のフィルター14で濾過できなかった有
機物が酸化分解処理される。一方、窒素吸着器5に送ら
れ高酸素となった圧縮空気の一部は、UV・オゾン管1
0でオゾン生成処理された上で第3槽33内のオゾン散
気板15に送給されるため、第3槽33ではオゾン散気
板15から放出されるオゾンによって散気される。
【0071】このようにして、第1槽31のエアレーシ
ョン散気板13での高酸素の空気による散気で、水中の
おおまかな有機物が酸化分解処理され、さらに、第2槽
32の酸化チタン管11によって酸化分解処理された上
で、第3槽33のオゾン散気板15でのオゾンによる散
気で、有機物の酸化分解が更に進められる。そして、第
4槽34に進むと、UV・オゾン管10の紫外線によ
り、アオコ等が殺藻される。この第4槽34内の水は、
第1〜3槽31〜33での散気処理により、酸素溶解量
が十分に多くなっているので、殺藻により生成された有
機物は酸素によって分解処理される。
【0072】なお、水流発生機7へ送られず処理槽3内
へ残留したオゾンは、オゾン分解器16で分解処理され
た上で、処理槽3外へ排出されるため、オゾンの放出が
防止され自然保護を図ることができるのば、第3実施形
態と同様である。こうして処理槽3で処理した水は、駆
動水ポンプ2によって確実に駆動水ホース6から水流発
生機7へ送水されて水域へ噴出される。
【0073】水流発生機7から水域へ噴出された水は、
有機物を酸化分解処理され浄化されているので、水域の
浄化を大きく促進することができる。特に、第3実施形
と同様に、態従来方式ではできなかったアオコ等の殺藻
および多量の有機物の分解ができ、水域の浄化能力の高
い水域浄化装置となる上、第2実施形態に比べ、水への
オゾン,酸素の混入をエアレーション散気板13,オゾ
ン散気板15により行なうので処理槽3の処理効率が向
上する利点がある。
【0074】また、第3実施形態と比較すると、有機物
の分解を、空気を要しない酸化チタン管が分担して行う
ので、コンプレッサー等が小型化できる利点もある。な
お、本発明の水域浄化装置は、上記の実施形態に限定さ
れるものではなく、上記の実施形態を適宜変更して実施
しうるものである。例えば各実施形態の変形例として説
明した浮体17の駆動源は、船外機19に限定されるも
のでなく、船内機等やたの動力機構であってもよい。
【0075】例えば、実施形態における処理槽3の数や
処理槽3の区画数や、UV・オゾン管10,エアレーシ
ョン散気板13,オゾン散気板15のそれぞれの設置数
等は適宜設定しうるものである。また、上述の各実施形
態では、いずれも、窒素吸着器を装備する例を説明した
が、処理槽内での処理に酸素分子透過膜製の透過管を用
いる技術や、処理槽内での処理にUV・オゾン管を用い
る技術や、処理槽内での処理に酸化チタン管を用いる技
術は、窒素吸着器を設けないで単独で設けてもよく、ま
た、これらを適宜の数ずつ組み合わせるようにしてもよ
い。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の水域浄化装置によれば、窒素吸着器が、空気取入
機構により取り入れられた空気から窒素を除去するの
で、水流発生機に供給される空気の酸素濃度が高められ
て、水流発生機から噴射される水の溶存酸素量を増加す
ることができ、水域の溶存酸素を増加させて、浄化効果
を向上させることができる。
【0077】請求項2又は5記載の本発明の水域浄化装
置によれば、処理槽内の酸素分子透過膜製の透過管によ
り、取水機構により取水された水により多くの酸素を溶
解させることができ、水流発生機から噴射される水の溶
存酸素量を大幅に増加することができ、水域の溶存酸素
を増加させることができ、浄化効果を向上させることが
できる。
【0078】請求項3又は6記載の本発明の水域浄化装
置によれば、処理槽内にそなえられたUV・オゾン管
が、処理槽内の水に紫外線とオゾンとを供給して殺藻処
理及び有機物分解処理を行なうので、水流発生機から水
域に噴射される水をより浄化した状態にすることができ
るとともに、水流発生機から噴射される水の溶存酸素量
を大きく増加することができ、水域の溶存酸素を増加さ
せることができ、浄化効果を向上させることができる。
【0079】請求項4又は7記載の本発明の水域浄化装
置によれば、処理槽内にそなえられた酸化チタン管が、
処理槽内の水の中の有機物を分解処理するので、水流発
生機から水域に噴射される水をより浄化した状態にする
ことができるとともに、水流発生機から噴射される水の
溶存酸素量を大きく増加することができ、水域の溶存酸
素を増加させることができ、浄化効果を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての水域浄化装置を
示す模式的構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態としての水域浄化装置の
第1変形例を示す模式的構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての水域浄化装置の
第2変形例を示す模式的構成図である。
【図4】本発明の第2実施形態としての水域浄化装置を
示す模式的構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態としての水域浄化装置の
第1変形例を示す模式的構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての水域浄化装置の
第2変形例を示す模式的構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態としての水域浄化装置を
示す模式的構成図である。
【図8】本発明の第4実施形態としての水域浄化装置を
示す模式的構成図である。
【図9】各実施形態の水域浄化装置に用いられる窒素吸
着器を示す模式的断面図である。
【図10】各実施形態の水域浄化装置に用いられる透過
管を示す模式的断面図である。
【図11】各実施形態の水域浄化装置に用いられる水流
発生機を示す模式的断面図である。
【図12】第2〜4実施形態の水域浄化装置に用いられ
る透過管を示す模式的断面図であり、(A)はUVオゾ
ン管を示し、(B)は酸化チタン管を示す。
【図13】従来の水域浄化装置を示す模式的構成図であ
る。
【符号の説明】
1 取水機構 1A 取水管 2 駆動水ポンプ 3 処理槽 3A 空気入口室 3B 空気出口室 3C,3D 仕切板兼用管取付板 3E 処理槽本体 3F〜3J 仕切壁 4 空気取入機構 4A 空気取入管 4B エアフィルタ 4C エアコンプレッサ 5 窒素吸着器 5A 空気入口管 5B 空気出口管 5C 蓋 5D スクリーン 5E 仕切板 5F 窒素吸着材 5G 容器 6 駆動ホース 7 水流発生機 7′ ブラケット(支持金具) 7A 整流筒 7B エダクター 7C 水噴出用ノズル 7D エア/オゾン噴出用ノズル 7E 駆動水管 7F エア/オゾン管 8 エアホース 9 透過管 9A 穴開き鋼管 9B 高分子膜 10 UV・オゾン管 10A ガラス管 10B 紫外線ランプ 11 酸化チタン管 11A チタン皮膜 11B ガラス管 11C 紫外線ランプ 12 取水ポンプ 13 エアレーション散気板 14 フィルタ 15 オゾン散気板 16 オゾン分解器 16A 配管 17 浮体 18 発電機 19 船外機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/78 C02F 1/78

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水域の水を取水する取水機構と、空気を
    取り入れる空気取入機構と、該空気取入機構により取り
    入れられた空気から窒素を除去する窒素吸着器と、該取
    水機構により取水された水と該窒素吸着器により窒素を
    除去された空気とを混合して該水域中に噴射する水流発
    生機とをそなえたことを特徴とする、水域浄化装置。
  2. 【請求項2】 該取水機構と該水流発生機との間に、該
    取水機構により取水された水を処理する処理槽をそな
    え、該処理槽内に、該窒素吸着器により窒素を除去処理
    された空気を流通させて、該空気を該取水機構により取
    水された水に溶解させる酸素分子透過膜製の透過管がそ
    なえられていることを特徴とする、請求項1記載の水域
    浄化装置。
  3. 【請求項3】 該取水機構と該水流発生機との間に、該
    取水機構により取水された水を処理する処理槽をそな
    え、該処理槽内に、該水内に紫外線とオゾンとを供給し
    て殺藻処理及び有機物分解処理を行なうUV・オゾン管
    がそなえられていることを特徴とする、請求項1又は2
    記載の水域浄化装置。
  4. 【請求項4】 該取水機構と該水流発生機との間に、該
    取水機構により取水された水を処理する処理槽をそな
    え、該処理槽内に、該水の中の有機物を分解処理する酸
    化チタン管がそなえられていることを特徴とする、請求
    項1〜3のいずれかに記載の水域浄化装置。
  5. 【請求項5】 水域の水を取水する取水機構と、空気を
    取り入れる空気取入機構と、該取水機構により取水され
    た水と該空気取入機構により取り入れられた空気とを混
    合して該水域中に噴射する水流発生機とをそなえ、該取
    水機構と該水流発生機との間に、該取水機構により取水
    された水を処理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該
    窒素吸着器により窒素を除去処理された空気を流通させ
    て、該空気を該取水機構により取水された水に溶解させ
    る酸素分子透過膜製の透過管がそなえられていることを
    特徴とする、水域浄化装置。
  6. 【請求項6】 水域の水を取水する取水機構と、空気を
    取り入れる空気取入機構と、該取水機構により取水され
    た水と該空気取入機構により取り入れられた空気とを混
    合して該水域中に噴射する水流発生機とをそなえ、該取
    水機構と該水流発生機との間に、該取水機構により取水
    された水を処理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該
    水内に紫外線とオゾンとを供給して殺藻処理及び有機物
    分解処理を行なうUV・オゾン管がそなえられているこ
    とを特徴とする、水域浄化装置。
  7. 【請求項7】 水域の水を取水する取水機構と、空気を
    取り入れる空気取入機構と、該取水機構により取水され
    た水と該空気取入機構により取り入れられた空気とを混
    合して該水域中に噴射する水流発生機とをそなえ、該取
    水機構と該水流発生機との間に、該取水機構により取水
    された水を処理する処理槽をそなえ、該処理槽内に、該
    水の中の有機物を分解処理する酸化チタン管がそなえら
    れていることを特徴とする、水域浄化装置。
JP7545998A 1998-03-24 1998-03-24 水域浄化装置 Withdrawn JPH11267691A (ja)

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