JPH1126376A - 投影露光装置およびディバイス製造方法 - Google Patents

投影露光装置およびディバイス製造方法

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JPH1126376A
JPH1126376A JP9199350A JP19935097A JPH1126376A JP H1126376 A JPH1126376 A JP H1126376A JP 9199350 A JP9199350 A JP 9199350A JP 19935097 A JP19935097 A JP 19935097A JP H1126376 A JPH1126376 A JP H1126376A
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reticle
refrigerant
wafer
projection exposure
exposure apparatus
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JP9199350A
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Masami Yonekawa
雅見 米川
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70866Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of mask or workpiece
    • G03F7/70875Temperature, e.g. temperature control of masks or workpieces via control of stage temperature

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光光によるレチクルの熱変形等を防ぐ。 【解決手段】 レチクルステージ1に保持されたレチク
ルR1 の両面に、一対の光学硝子板9,10を対向させ
て冷媒流路C1 ,C2 を形成し、温調されたエアーを乱
流状態で一方向に流動させることによって、レチクルR
1 全体を均一な温度に保ち、露光中の昇温を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI等の
半導体ディバイス等を製造するためのステップ&リピー
ト方式あるいはステップ&スキャン方式等の投影露光装
置およびディバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、IC、LSI等の半導体ディ
バイスのパターンが微細化するのに伴なって、これらを
製造するための投影露光装置には、像性能、重ね合わせ
精度、スループット等の更なる向上が求められている。
そこで、各LSIメーカーの量産ライン等では、スルー
プットを向上させるために、ディバイスのクリティカル
層には高解像度の投影露光装置を用い、非クリティカル
層には解像度は低いものの画角の広い高スループットの
投影露光装置を用いる傾向が強くなってきている。この
ように異なる機種によるMix&Match方式のディ
バイス製造プロセスに対応するためには、特に重ね合わ
せ精度の向上が重要である。
【0003】重ね合わせ精度を向上させるためには、ウ
エハのショット配列のシフト、倍率、回転成分を抑える
ことはもちろんのこと、ショット内での倍率、ディスト
ーション等の変動も極力抑えなければならない。ショッ
ト内でのこれらの変動要因の1つには、従来から、投影
レンズが露光光を吸収することにより、各レンズエレメ
ントが熱変形し、内部に屈折率変化が生ずるという現象
が考えられてきた。
【0004】ところが、近年、ショット内での倍率やデ
ィストーション等の変動は投影レンズの露光光吸収のみ
では説明のつかないケースが現実に生ずるようになって
きた。
【0005】これは、原版であるレチクルの回路パター
ンを形成しているCr膜が露光光を吸収して、熱変形が
生じ、倍率成分が発生するためであり、このような問題
は、近年高スループット化の要請から、光源ランプの高
輝度化が行なわれたり、ディバイス製造工程に用いる光
学系のフレアー防止のためにレチクルのCr面が3層化
される等の技術的な進歩によって、顕在化してきたもの
である。その対策として、レチクルの温度をコントロー
ルしようとする提案が従来からなされてきた。例えば、
レチクル近傍にノズルを設け、温風または冷風を吹き付
ける方法や(特開昭54−98782号公報参照)、レ
チクルの回路パターン周辺に電熱線を形成し、レチクル
の温度をコントロールする方法(特開昭58−1595
32号公報、特開平5−323587号公報参照)、レ
チクルステージに冷却配管を設け、温度コントロールす
る方法(特開平1−121802号公報、特開平6−2
6038号公報参照)等である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、以下のような未解決の課題がある。
【0007】まず、第1に、上記の方法はいずれも、レ
チクルを局所的にしか冷却することができないため、レ
チクル面上で温度むらが生じ、均一な冷却が不可能であ
るということが挙げられる。特にレチクルのCr配線は
ディバイス製造プロセスの段階により様々なパターンが
あるため、露光光の吸収によって生ずる温度分布も様々
なものになる。このような状態で上記の冷却方法等を用
いると、逆にレチクル面上で温度勾配が大きくなり、そ
の結果、像性能が悪化し、重ね合わせ精度が著しく低下
するおそれがある。
【0008】第2に、レチクルに電熱線を貼り付けた
り、レチクルステージに冷却配管を設けたりしてレチク
ルの温度をコントロールする方法は、必然的にレチクル
の温度や、それに代わる物理量をモニターせざるを得な
いため、装置が大がかりになってしまうという不都合が
ある。
【0009】第3に、レチクルステージに冷却配管を設
けた場合は、流路を流れる冷却水の配管抵抗によって発
生する微振動が、精密に位置決めされたレチクルに伝播
し、像性能を返って悪化させる懸念も拭いきれない。
【0010】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、レチクル等原版を均
一に冷却し、露光中の昇温による重ね合わせ精度の低下
等のトラブルを効果的に回避できる高性能な投影露光装
置およびディバイス製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の投影露光装置は、原版を保持する原版保持
手段と、基板保持手段に保持された基板に前記原版のパ
ターンを投影するための投影光学系と、前記原版の表面
に沿ってこれと平行にのびる冷媒流路を形成する流路形
成手段と、該流路形成手段の一端から前記冷媒流路に冷
媒を供給する冷媒供給手段を有することを特徴とする。
【0012】冷媒が、温調されたエアーであるとよい。
【0013】冷媒流路の他端から冷媒を回収する冷媒回
収手段が設けられているとよい。
【0014】冷媒供給手段が、冷媒中の異物を除去する
フィルタと、前記冷媒の流動方向を制御するための流動
方向制御手段を備えているとよい。
【0015】流路形成手段が、原版の両面に沿ってのび
る一対の冷媒流路を形成するように構成されているとよ
い。
【0016】冷媒供給手段が、一対の冷媒流路のうちの
一方のみに選択的に冷媒を供給することが自在であると
よい。
【0017】
【作用】レチクルステージ等に保持されたレチクル等原
版の両面に沿ってこれと平行に対向するように一対の光
学硝子板を配設し、各光学硝子板と原版との間に形成さ
れた冷媒流路に温調されたエアー等の冷媒を供給する。
各冷媒流路の一端から連続的に冷媒を供給して他端から
回収し、各冷媒流路内の冷媒を原版の表面に平行に流動
させる。
【0018】このように、一定温度の冷媒を常時原版の
表面に沿って一方向に流動させることで、原版の温度を
一定に保つ。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0020】図1は第1の実施の形態によるステップ&
リピート方式の投影露光装置E1 を示すもので、これ
は、Cr膜によって形成された回路パターン(パター
ン)を有する原版であるレチクルR1 を搭載する原版保
持手段であるレチクルステージ1と、レチクルR1 の回
路パターンを転写するための基板であるウエハW1 を搭
載する基板保持手段であるウエハステージ2と、レチク
ルステージ1とウエハステージ2の間に配設された投影
光学系である投影レンズ3と、レチクルR1 と投影レン
ズ3を経てウエハW1 を露光する露光光を発生する光源
4と、レチクルステージ1、ウエハステージ2、投影レ
ンズ3、光源4等を制御するコントローラ5を有する。
【0021】レチクルステージ1は、所定の基準マーク
に対してレチクルR1 を位置決めするための駆動部を有
し、レチクルR1 の位置の計測値はコントローラ5に記
憶される。投影レンズ3は、気圧や温度の変化による結
像性能の変化を補正するためのレンズ駆動ユニット3a
を有する。投影レンズ3の上方には、オフアクシスでT
TL(Through The Lens)方式によっ
てウエハW1 のアライメント計測を行なうための検出光
(プローブ光)を折り曲げるミラー6aと、その計測系
6bが設けられる。
【0022】投影レンズ3の下方には、投影レンズ3の
合焦位置を調節するオートフォーカスや、ウエハW1
傾きを検出するウエハチルト検出器を構成する計測光源
7aと光電検出器7bが設けられ、その計測値はコント
ローラ5に記憶される。
【0023】ウエハステージ2は、ウエハW1 を吸着す
るウエハチャック2aと、これをX,Y,θ軸方向に粗
動および微動させるためのステージ駆動機構2bを有
し、ウエハW1 の位置は、干渉光ミラー8aと干渉計8
bからなる位置計測系によって常にモニターされてお
り、ウエハW1 の位置情報は、コントローラ5にストッ
クされる。
【0024】ステップ&リピート方式による露光は、レ
チクルR1 をレチクルステージ1上にチャッキングし、
前述のように位置決めしたうえで、ウエハステージ2上
のウエハW1 の各ショットを順次投影レンズ3の投影位
置へステップ移動させて、前記TTL方式等による位置
決めを行ない、光源4の露光光によって露光する工程
を、各ショットごとに繰り返すものである。
【0025】このようにして露光が繰り返されると、レ
チクルのCrパターン部が露光光を吸収するために、レ
チクルの温度が上昇し、熱変形が生じてくる。レチクル
の母材である石英硝子は、線膨張係数も0.5ppm/
℃と小さいため、Crパターン部における露光光の透過
率が高い場合は、レチクルの熱膨張はほとんど問題にな
らない。しかし、Crパターン部の透過率が低い場合
は、Crパターン部が吸収する露光エネルギーも多くな
り、熱伝導のために母材である石英硝子も温度が上昇
し、熱膨張してしまう。
【0026】図13は、レチクル上の任意の点の温度
を、横軸を時間にしてプロットしたもので、グラフA1
はCrパターン部の透過率が標準的な場合の温度プロフ
ァイルを示し、グラフA2 ,A3 は、それぞれ透過率が
低い場合と、高い場合の温度プロファイルを示してい
る。レチクルの温度上昇は通常の非定常熱伝導のプロセ
スをたどる。つまりτ=0で露光が開始されると、次第
に温度が上昇し、誤差関数erf(ξ)のカーブをたど
る。ある時刻τ=τR で最高温度T=TR の定常状態に
達し、τ=τe で露光を止めると、温度上昇の時と逆の
カーブをたどり、冷却され再び定常状態に達する。
【0027】露光が開始されてからしばらく時間を経た
状態のレチクルを図14に示す。Crパターン部の透過
率がレチクル面上でほぼ均一な場合は、図14の(a)
に示すように露光光の吸収による温度分布は、ほぼ同心
円状になり、これに伴なう熱変形は上下左右対称にな
る。従って、破線で示す変形前のレチクルのアライメン
トマークM1 ,M2 は、実線で示すように熱変形したレ
チクルにおいてはM3 ,M4 で示すように外側へ左右対
称に移動する。また、Crパターン部の透過率がレチク
ル面上で不均一な場合は、図14の(b)に示すように
温度分布も偏り、それに伴なう熱膨張も対称性を伴なわ
ないことが容易に予想される。すなわち、破線で示す変
形前のレチクルのアライメントマークM1 ,M2 が、非
対称に変形したレチクルにおいてはM5 ,M6 で示す位
置に非対称に移動する。このように、レチクルの熱膨張
は、ショット内の倍率、ディストーションの変動ばかり
か、レチクルのアライメントマークの位置変位まで引き
起こすため、重ね合わせ精度に甚大な影響を及ぼすこと
がわかる。
【0028】そこで、図1の装置におけるレチクルR1
を一対の平行に配設された流路形成手段である光学硝子
板9,10の間に挟み、レチクルR1 の上下両面に沿っ
てこれと平行にのびる一対の冷媒流路C1 ,C2 を形成
し、各冷媒流路C1 ,C2 を流動する冷媒である温調さ
れたエアーによってレチクルR1 を冷却する。このよう
にして、図13に示す定常状態におけるレチクルR1
最高温度TR を低減する。レチクルR1 は、図2に示す
ように、その両面を一方向(X軸方向)に流動するエア
ーの対流熱伝達によって常時一定の温度に保たれる。レ
チクルR1 が露光光を吸収し発熱しても、流動するエア
ーによって直ちに冷却されるため、レチクルR1 の熱変
形を極めて効果的に回避することができる。
【0029】光学硝子板9,10の材質は、露光光を透
過させるもの、例えば、石英硝子やBK7等が用いられ
る。光学硝子板9,10の両側には、図3に示すよう
に、調整されたエアーを供給するサーマルチャンバー送
風機に接続された冷媒供給手段であるエアー吹き出し口
11と、光学硝子板9,10の間から速かにエアーを回
収するための冷媒回収手段であるエアー引き込み口12
が配設される。エアー吹き出し口11の開口端には、パ
ーティクル(異物)の拡散を防ぐためのフィルタである
ULPA(Ultra Low Penetratio
n Air)フィルターと、エアーの風向きを定めるた
めの流動方向制御手段であるルーバー11aが形成され
ている。エアー引き込み口12の開口端には、例えば開
口率30%程度のパンチングプレートが取り付けられて
おり、エアーの回収が不均一になるのを防ぐ。
【0030】エアー吹き出し口11とエアー引き込み口
12は、レチクルR1 のY軸方向の幅全体に開口し、均
一にエアーを供給、回収できるように構成される。レチ
クルR1 のアライメントマークS1 ,S2 は、レチクル
1 のY軸方向の幅の中央付近に配設されており、光学
硝子板9,10の間を流動するエアーによって最も効果
的に冷却される。これによって、レチクルR1 とウエハ
1 の重ね合わせ精度が大幅に向上する。
【0031】エアー吹き出し口11からエアー引き込み
口12に向かって流動するエアーは、図4に示すよう
に、光学硝子板9,10とレチクルR1 に挟まれた冷媒
流路C1 ,C2 内をレチクル面に平行に一方向に流動す
る。
【0032】レチクルR1 の冷却効率を高めるために
は、エアー吹き出し口11やエアー引き込み口12から
供給、回収するエアーの流量等を調節することで、エア
ーが冷媒流路C1 ,C2 内を乱流状態で流動するように
制御するのが望ましい。 その理由は以下の通りであ
る。
【0033】一般的に、発熱体とその周囲を流れる流体
の対流熱伝達を考えるとき、次式が用いられる。
【0034】
【数1】 この式から明らかなように、熱伝達率hを大きくしてや
ることが効率の良い冷却方法であることがわかる。流体
の流れは大別して層流と乱流に分けられるが、熱伝達率
hは、流体の流れが、層流か、乱流かで大きく異なる。
伝熱工学によれば、平板に沿う流れの対流熱伝達の場
合、層流状態では、熱伝達率hは流速の1/2乗に比例
するのみであるが、乱流状態になると4/5乗に比例す
るようになる。つまり、流れを乱流状態にした方が、流
速の効き率が大きくなり、それだけ効果的に冷却を行な
うことが可能になる。
【0035】また、流体力学では、流体の流れの状態を
示す指数として、レイノルズ数R(無次元数)が用いら
れる。
【0036】
【数2】 従って、2つの平板に挟まれた空間内の方が、容易に乱
流状態を形成することができる。
【0037】光学硝子板9,10とレチクルR1 によっ
て形成される2つの冷媒流路C1 ,C2 は、それぞれ、
上記の2つの平板に挟まれた空間に相当する。
【0038】本実施の形態によれば、レチクルの上面と
下面に光学硝子板を配設し、その空間内にエアーを流し
て、意図的に乱流状態を作り、これによってレチクルと
エアーの対流熱伝達を効率よく行なうことにより、レチ
クルを極めて効果的かつ均一に冷却することができる。
従来例のように、エアー等をレチクルに吹き付けたり、
レチクルステージに冷却配管を設ける場合に比べて、レ
チクルに温度勾配を発生させることなく、レチクル全体
を均一に冷却できるという特筆すべき長所がある。ま
た、レチクルの温度は常時一定であるから、レチクルの
温度をモニターする必要もない。
【0039】さらに、レチクル面に常に清浄なエアーを
流し続けることが可能なため、ごみの付着を減らすこと
ができるという副次的なメリットもある。
【0040】なお、図5に示すように、レチクルR1
上面にペリクルフレームF1 が設けられている場合に
は、エアー吹き出し口11のルーバー11aの角度を一
部分下向きに変更し、レチクルR1 の下側にのみ選択的
にエアーを供給する。
【0041】図6は第2の実施の形態によるステップ&
スキャン方式の投影露光装置E2 を示すもので、これ
は、Cr膜によって形成された回路パターンを有するレ
チクルR2 を搭載するレチクルステージ21と、レチク
ルR2 の回路パターンを転写するためのウエハW2 を搭
載するウエハステージ22と、レチクルステージ21と
ウエハステージ22の間に配設された投影レンズ23
と、レチクルR2 と投影レンズ23を経てウエハW2
露光する露光光を発生する光源24と、レチクルステー
ジ21、ウエハステージ22、投影レンズ23、光源2
4等を制御するコントローラ25を有する。
【0042】レチクルステージ21は、所定の基準マー
クに対してレチクルR2 を位置決めするための駆動部を
有し、レチクルR2 の位置の計測値はコントローラ25
に記憶される。投影レンズ23は、気圧や温度の変化に
よる結像性能の変化を補正するためのレンズ駆動ユニッ
ト23aを有する。投影レンズ23の上方には、オフア
クシスでTTL(Through The Lens)
方式によってウエハW2 のアライメント計測を行なうた
めの検出光(プローブ光)を折り曲げるミラー26a
と、その計測系26bが設けられる。
【0043】投影レンズ23の下方には、投影レンズ2
3の合焦位置を調節するオートフォーカスや、ウエハW
2 の傾きを検出するウエハチルト検出器を構成する計測
光源27aと光電検出器27bが設けられ、その計測値
はコントローラ25に記憶される。
【0044】ウエハステージ22は、ウエハW2 を吸着
するウエハチャック22aと、これをX,Y,θ軸方向
に粗動および微動させるためのステージ駆動機構22b
を有し、ウエハW2 の位置は、干渉光ミラー28aと干
渉計28bからなる位置計測系によって常にモニターさ
れており、ウエハW2 の位置情報は、コントローラ25
にストックされる。
【0045】光源24から発生される露光光は、スリッ
ト状に絞られたものであり、レチクルR2 をY軸方向に
スキャンしながらレチクルR2 の回路パターンをウエハ
2に投影する。すなわち、レチクルステージ21は、
レチクルR2 をY軸方向に粗微動させる駆動部と、位置
決め用にX軸方向とθ方向に微動させる駆動部からなる
ステージ駆動機構21aを有し、スキャン中のレチクル
2 のY軸方向の位置は、干渉光ミラー21bと干渉計
21cによって常にモニターされる。また、レチクルR
2 のスキャンと同期してウエハステージ22も同様に駆
動され、ウエハW2 をレチクルR2 と逆向きに移動させ
る。
【0046】このようなステップ&スキャン方式では露
光光がスリット状に絞られており、レチクルR2 の一部
のみに露光光が照射される。そこで、X軸方向にのびる
帯状の光学硝子板29,30をレチクルR2 の両面に対
向させて、溝形の冷媒流路C3 ,C4 を形成し、これら
に冷却用のエアーを流す。各光学硝子板29,30は、
図7に示すように、Y軸方向の両端から多量のエアーが
漏出しないように曲折部29a,30aを備えている。
【0047】光学硝子板29,30の材質は、露光光を
透過させるもの、例えば、石英硝子やBK7等が用いら
れる。光学硝子板29,30の両側には、図8に示すよ
うに、調整されたエアーを供給するサーマルチャンバー
送風機に接続されたエアー吹き出し口31と、光学硝子
板29,30の間から速かにエアーを回収するためのエ
アー引き込み口32が配設される。エアー吹き出し口3
1の開口端には、パーティクルの拡散を防ぐためのUL
PA(Ultra Low Penetration
Air)フィルターと、エアーの風向きを定めるための
ルーバー31aが形成されている。エアー引き込み口3
2の開口端には、例えば開口率30%程度のパンチング
プレートが取り付けられており、エアーの回収が不均一
になるのを防ぐ。
【0048】第1の実施の形態と同様に、レチクルR2
の両面の冷媒流路C3 ,C4 内を流動するエアーが乱流
状態になるように制御することで、レチクルR2 の冷却
を極めて効果的に行なうことができる。光学硝子板2
9,30はレチクルR2 の一部分のみを直接冷却するよ
うに構成されているが、露光中は前述のようにレチクル
2 がY軸方向にスキャンするため、レチクルR2 の昇
温部分が常時光学硝子板29,30の間を流動するエア
ーによって選択的に冷却されるとともに、各露光サイク
ルごとにレチクルR2 全面が冷却される結果となる。
【0049】このように、ステップ&スキャン方式の投
影露光装置においては、レチクルのスキャン方向と直角
にエアーを流動させることで、効率の良い対流熱伝達に
よる冷却を行なうことができる。その他の点は第1の実
施の形態と同様である。
【0050】なお、図10に示すように、レチクルR2
の上面にペリクルフレームF2 が設けられている場合に
は、エアー吹き出し口31のルーバー31aの角度を一
部分下向きに変更し、レチクルR2 の下側にのみエアー
を供給する。
【0051】次に上記説明した投影露光装置を利用した
ディバイス製造方法の実施例を説明する。図11は半導
体ディバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるい
は液晶パネルやCCD等)の製造フローを示す。ステッ
プ1(回路設計)では半導体ディバイスの回路設計を行
なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パタ
ーンを形成したレチクルであるマスクを製作する。ステ
ップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウ
エハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工
程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リ
ソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成す
る。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステッ
プ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化
する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボン
ディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工
程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製さ
れた半導体ディバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体ディバイ
スが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0052】図12は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した投影露光装置によ
ってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ス
テップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ス
テップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外
の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では
エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエ
ハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製
造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の
半導体ディバイス等を製造することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0054】露光光のエネルギーをレチクル等の原版が
吸収して発熱しても、冷媒流路を連続的に流動する冷媒
の対流熱伝達によって直ちに冷却される。このように露
光中の原版を極めて効果的に冷却して昇温を防ぐこと
で、原版の熱変形に起因する重ね合わせ精度の低下や像
性能の変動等のトラブルを回避できる。
【0055】エアー等の冷媒を原版に吹き付けたり、レ
チクルステージ等に冷却配管を設ける場合等のように、
原版が局部的に冷却されて返って温度が不均一になった
り、原版の温度を常時モニターするための装置が必要に
なる等の不都合がない。
【0056】また、原版の表面に清浄なエアーを流動さ
せることで、原版の汚染を回避できるという利点もあ
る。
【0057】このようにして、極めて高性能でしかも安
価な投影露光装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による投影露光装置を説明す
る図である。
【図2】図1の装置のレチクルステージのみを示す斜視
図である。
【図3】図2のレチクルステージを示す平面図である。
【図4】図2のレチクルステージを示す断面図である。
【図5】ペリクルフレームを有するレチクルに対応する
場合を示す図である。
【図6】第2の実施の形態による投影露光装置を説明す
る図である。
【図7】図6の装置のレチクルステージのみを示す斜視
図である。
【図8】図7のレチクルステージを示す平面図である。
【図9】図7のレチクルステージを示す断面図である。
【図10】ペリクルフレームを有するレチクルに対応す
る場合を示す図である。
【図11】ディバイス製造方法を示すフローチャートで
ある。
【図12】ウエハプロセスを示すフローチャートであ
る。
【図13】露光光によるレチクルの温度上昇を説明する
グラフである。
【図14】レチクルの熱変形を説明するものである。
【符号の説明】
1,21 レチクルステージ 2,22 ウエハステージ 3,23 投影レンズ 4,24 光源 5,25 コントローラ 9,10,29,30 光学硝子板 11,31 エアー吹き出し口 12,32 エアー引き込み口

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原版を保持する原版保持手段と、基板保
    持手段に保持された基板に前記原版のパターンを投影す
    るための投影光学系と、前記原版の表面に沿ってこれと
    平行にのびる冷媒流路を形成する流路形成手段と、該流
    路形成手段の一端から前記冷媒流路に冷媒を供給する冷
    媒供給手段を有する投影露光装置。
  2. 【請求項2】 冷媒が、温調されたエアーであることを
    特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 冷媒流路の他端から冷媒を回収する冷媒
    回収手段が設けられていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 冷媒供給手段が、冷媒中の異物を除去す
    るフィルタと、前記冷媒の流動方向を制御するための流
    動方向制御手段を備えていることを特徴とする請求項1
    ないし3いずれか1項記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 流路形成手段が、原版の両面に沿っての
    びる一対の冷媒流路を形成するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の投
    影露光装置。
  6. 【請求項6】 冷媒供給手段が、一対の冷媒流路のうち
    の一方のみに選択的に冷媒を供給することが自在である
    ことを特徴とする請求項5記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 冷媒が、乱流状態で流動するエアーであ
    ることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載
    の投影露光装置。
  8. 【請求項8】 流路形成手段が、原版の両面に対向する
    ように配設された一対の光学硝子板を有することを特徴
    とする請求項1ないし7いずれか1項記載の投影露光装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8記載の投影露光装置に
    よって基板を露光する工程を有するディバイス製造方
    法。
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