JPH11260255A - ドライフィルムおよびこのドライフィルムを用いたカラー受像管用シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

ドライフィルムおよびこのドライフィルムを用いたカラー受像管用シャドウマスクの製造方法

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JPH11260255A
JPH11260255A JP5354898A JP5354898A JPH11260255A JP H11260255 A JPH11260255 A JP H11260255A JP 5354898 A JP5354898 A JP 5354898A JP 5354898 A JP5354898 A JP 5354898A JP H11260255 A JPH11260255 A JP H11260255A
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JP
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film
shadow mask
photosensitive coating
cushion layer
coating film
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Koji Yasuda
幸司 安田
Masaru Nikaido
勝 二階堂
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚を薄くすることが可能、かつシャドウマ
スク素材面の凹凸に追従して、空気を巻込むことなくラ
ミネートでき、密着力を大幅に向上させることができる
ドライフィルムおよびこのドライフィルムを用いたカラ
ー受像管用シャドウマスクの製造方法を得ることを目的
とする。 【解決手段】 ベースフィルム20上に感光性塗膜22が設
けられてなるドライフィルムにおいて、ベースフィルム
と感光性塗膜との間に非感光性塗膜からなるクッション
層21を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管用
シャドウマスクの製造に有効なドライフィルムおよびこ
のドライフィルムを用いたカラー受像管用シャドウマス
クの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、TVの受像やコンピュータなど
の表示装置に用いられるカラー受像管は、図6に示すよ
うに、パネル1の内面に設けられた3色蛍光体層からな
る蛍光体スクリーン2に対向してシャドウマスク3が配
置され、このシャドウマスク3により、ファンネル4の
ネック5内に配置された電子銃6から放出される3電子
ビーム7B ,7G ,7R を選別して、対応する3色蛍光
体層に入射させる構造に形成されている。そのシャドウ
マスク3は、蛍光体スクリーン2と対向する面に多数の
開孔が所定の配列で形成されている。このシャドウマス
ク3の開孔の形状、大きさは、表示特性に大きな影響を
与えるため、高い精度が要求される。
【0003】このようなシャドウマスク3は、従来より
フォトエッチング法により製造されている。
【0004】すなわち、アルミキルド鋼などの低炭素鋼
やアンバーなどの低熱膨張合金からなる金属薄板をシャ
ドウマスク素材とし、図7(a)に示すように、上記シ
ャドウマスク素材9の両面に感光性組成物を塗布し、乾
燥して感光性塗膜10を形成する。つぎに、上記両面の
感光性塗膜10に、シャドウマスクの開孔に対応するパ
ターンが形成された一対の光学マスク11a ,11b を
密着して露光し、この光学マスク11a ,11b のパタ
ーンを焼付ける。つぎに、このパターンの焼付けられた
感光性塗膜10を現像して未感光部分を除去し、同
(b)に示すように、シャドウマスク素材9の両面に上
記シャドウマスクの開孔に対応するパターンからなるレ
ジスト12a ,12b を形成する。そして、このレジス
トをバーニングして耐エッチング性を高めたのち、同
(c)に示すように、シャドウマスク素材9を両面から
エッチングして開孔13を形成する。その後、同(d)
に示すように、両面のレジストを剥離除去して平板状の
フラットマスク14を形成することにより製造してい
る。
【0005】一般に、このシャドウマスクの製造には、
カゼインを主成分とし、これに重クロム酸アンモニウム
が添加された液状の感光組成物が用いられている。
【0006】この感光組成物は、主成分が天然物である
ため、コストが安く、かつ水溶性であり、危険性が少な
いなどの利点がある。しかし、重クロム酸塩を増感剤と
して用いると、6価のクロムイオンによる環境汚染が問
題となる。またイオンによる架橋反応であるため、光還
元により生成する3価のクロムイオンが移動しやすく、
暗反応がおこりやすい。また膜厚がばらつきやすく、現
像後のレジストのシャドウマスクの開孔に対応するパタ
ーンのエッジがだれやすく、不所望な開孔形状になるな
どの問題がある。
【0007】上記問題点を解決するものとして、膜厚を
一定にすることが容易であり、かつラジカル重合による
架橋反応でイオンの移動がないため、暗反応がおこりに
くいドライフィルムをシャドウマスクの製造に用いるこ
とが提案されている。
【0008】このドライフィルムは、ベースフィルム上
に、少なくともベースポリマー、光重合ポリマーおよび
光重合開始剤を含有する感光性組成物を塗布し、乾燥し
て感光性塗膜を形成したものであり、これをシャドウマ
スク素材の両面にラミネートすることにより、容易に感
光性塗膜を形成することができる。
【0009】このようなドライフィルムは、プリント配
線基板や半導体のリードフレームのパターニング用とし
て、各社より市販されているが、これをシャドウマスク
の製造に供したところ、つぎのような問題があることが
判明した。
【0010】(イ) 熱ラミネートの際、空気が抜け切
らず、感光性塗膜とシャドウマスク素材との間に気泡が
でき、エッチングの際に欠点となる (ロ) 露光、現像後得られるレジストとシャドウマス
ク素材との界面からエッチング液が侵入し、所定の開孔
形状が得られない (ハ) カゼイン・重クロム酸塩からなる感光組成物か
ら得られるレジストの膜厚が5〜15μm であるのに対
し、市販のドライフィルムから得られるレジストは、膜
厚が25〜50μm と厚く、解像度が低下する。またエ
ッチングファクターの制御が難しいなどの問題があるこ
とが判明した。
【0011】特に膜厚については、薄くすることは容易
であるが、膜厚を薄くすると、上記(イ)、(ロ)の問
題が助長されることが判明した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来、シャドウマスク
の製造に用いられているカゼイン・重クロム酸塩からな
る感光組成物の問題点を解決するものとしてドライフィ
ルムがある。しかし市販のドライフィルムを用いてシャ
ドウマスクを製造しようとすると、 (イ) 熱ラミネートの際、空気が抜け切らず、感光性
塗膜とシャドウマスク素材との間に気泡ができ、エッチ
ングの際に欠点となる (ロ) 露光、現像後得られるレジストとシャドウマス
ク素材との界面からエッチング液が侵入し、所定の開孔
形状が得られない (ハ) カゼイン・重クロム酸塩からなる感光組成物か
ら得られるレジストの膜厚が5〜15μm であるのに対
し、市販のドライフィルムから得られるレジストは、膜
厚が25〜50μm と厚く、解像度が低下する。またエ
ッチングファクターの制御が難しいなどの問題がある。
特に膜厚については、薄くすることは容易であるが、膜
厚を薄くすると、(イ)、(ロ)の問題が助長されると
いう問題がある。
【0013】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、膜厚を薄くすることが可能であ
り、かつシャドウマスク素材面の凹凸に追従して、空気
を巻込むことなくラミネートでき、密着力を大幅に向上
させることができるドライフィルムおよびこのドライフ
ィルムを用いたカラー受像管用シャドウマスクの製造方
法を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1) ベースフィルム
上に感光性塗膜が設けられてなるドライフィルムにおい
て、ベースフィルムと感光性塗膜との間に非感光性塗膜
からなるクッション層を設けた。
【0015】(2) (1)のドライフィルムにおい
て、クッション層をポリビニルアルコールおよび変性ポ
リビニルアルコールの少なくとも1種で構成した。
【0016】(3) (1)のドライフィルムにおい
て、感光性塗膜の膜厚を5〜30μmとした。
【0017】(4) (1)ないし(3)のいずれかの
ドライフィルムにおいて、クッション層の膜厚を5〜2
5μm とした。
【0018】(5) (1)のドライフィルムにおい
て、ベースフィルムをクッション層に対して剥離容易な
透明樹脂フィルムで構成した。
【0019】(6) (5)のドライフィルムにおい
て、ベースフィルムをポリエチレンテレフタレート樹脂
で構成した。
【0020】(7) (1)のドライフィルムにおい
て、感光性塗膜上に保護フィルムを設けた。
【0021】(8) シャドウマスク素材の両面に感光
性塗膜を設け、この感光性塗膜をシャドウマスクの開孔
に対応するパターンが形成された光学マスクを介して露
光し上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付
けたのち、現像してシャドウマスク素材の両面にシャド
ウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジストを
形成するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法にお
いて、シャドウマスク素材の両面にベースフィルムとこ
のベースフィルム上に設けられた非感光性塗膜からなる
クッション層とこのクッション層上に設けられた感光性
塗膜とからなるドライフィルムの感光性塗膜を熱ラミネ
ートにより密着させ、このシャドウマスク素材の両面に
密着したドライフィルムを光学マスクを介して露光し、
上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付けた
のち、ベースフィルムを除去し、現像前または現像と同
時にクッション層を除去するようにした。
【0022】(9) また、シャドウマスク素材の両面
に感光性塗膜を設け、この感光性塗膜をシャドウマスク
の開孔に対応するパターンが形成された光学マスクを介
して露光し上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターン
を焼付けたのち、現像してシャドウマスク素材の両面に
シャドウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジ
ストを形成するカラー受像管用シャドウマスクの製造方
法において、シャドウマスク素材の両面にベースフィル
ムとこのベースフィルム上に設けられた非感光性塗膜か
らなるクッション層とこのクッション層上に設けられた
感光性塗膜とこの感光性塗膜上に設けられた保護フィル
ムとからなるドライフィルムをその保護フィルムを除去
して感光性塗膜を露出させながらこの感光性塗膜を熱ラ
ミネートにより密着させ、このシャドウマスク素材の両
面に密着したドライフィルムを光学マスクを介して露光
し、上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付
けたのち、ベースフィルムを除去し、現像前または現像
と同時にクッション層を除去するようにした。
【0023】(10) (8)または(9)のカラー受
像管用シャドウマスクの製造方法におてて、熱ラミネー
トにより金属薄板の両面に同時にドライフィルムを密着
させるようにした。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0025】図1にその一形態であるドライフィルムの
構成を示す。このドライフィルムは、ベースフィルム2
0と、このベースフィルム20上に設けられた非感光性
塗膜からなるクッション層21と、このクッション層2
1上に設けられた感光性塗膜22とから構成されてい
る。
【0026】そのベースフィルム20は、ポリエチレン
テレフタレート樹脂など、適度の柔軟性を有し、かつク
ッション層21に対して剥離容易な透明な樹脂フィルム
からなる。
【0027】クッション層21は、ポリビニルアルコー
ルおよび変性ポリビニルアルコールの少なくとも1種か
らなる。その膜厚は、5〜25μm が適性である。これ
は、膜厚が5μm 未満になると、十分なクッション効果
が得られず、25μm を越えると、後述する熱ラミネー
ト時にむらが生じやすくなるためである。
【0028】感光性塗膜22は、少なくとも下記(a)
〜(c)を含有する樹脂膜からなる。
【0029】(a) アクリル系、メタアクリル系、エ
ポキシ系などの分子量5,000〜200,000程度
のベースポリマー (b) スチレン、アクリル酸、メタアクリル酸などの
エチレン系不飽和化合物からなる重合性モノマー この感光性塗膜22の膜厚は、5〜30μm 、好ましく
は5〜15μm が最適である。
【0030】(c) 光重合開始剤 このようなドライフィルムに対して、図2に示すドライ
フィルムは、感光性塗膜22上にさらに保護フィルム2
4が設けられたものとなっている。
【0031】上記ドライフィルムは、図3(a)に示す
ように、ベースフィルム20上にポリビニルアルコール
および変性ポリビニルアルコールの少なくとも1種から
なる非感光性組成物を塗布し、乾燥してクッション層2
1を形成する。つぎに、同(b)に示すように、上記ク
ッション層21上に、少なくとも上述したベースポリマ
ー、重合性モノマーおよび光重合開始剤を含有する感光
性組成物を塗布し、乾燥して感光性塗膜22を形成す
る。
【0032】以上により図1に示したドライフィルムが
得られる。さらに図2に示してドライフィルムについて
は、図3(c)に示すように、保護フィルム24を密着
させることにより得られる。
【0033】上記ドライフィルムを用いたシャドウマス
クの製造は、つぎのようにおこなわれる。
【0034】まず、脱脂洗浄したシャドウマスク素材の
両面に、図1に示したドライフィルムについては、感光
性塗膜22をシャドウマスク素材面側にし、また図2に
示した保護フィルム24が設けられたドライフィルムに
ついては、図4に示すように、感光性塗膜22をシャド
ウマスク素材面側にして、保護フィルム24を剥がしな
がら、外側のベースフィルム20上から加熱ロール26
を圧接して、シャドウマスク素材27の両面に同時にド
ライフィルム28をラミネート(熱ラミネート)して、
シャドウマスク素材27の両面に感光性塗膜22を密着
させる。
【0035】つぎに、図5(a)に示すように、上記シ
ャドウマスク素材27の両面に設けられたドライフィル
ム28に、シャドウマスクの開孔に対応するパターンが
形成された一対の光学マスク29a ,29b を密着し、
ベースフィルム20、その下層のクッション層21を介
して露光し、両面のドライフィルム28の感光性塗膜2
2に上記シャドウマスクの開孔に対応するパターンを焼
付ける。つぎに、同(b)に示すように、外側のベース
フィルムを剥がす。ついで、露出したクッション層21
を除去したのち、上記パターンの焼付けられた感光性塗
膜22を現像するか、あるいはクッション層21の除去
と上記パターンの焼付けられた感光性塗膜22の現像を
同時におこない、同(c)に示すように、上記パターン
の焼付けられた感光性塗膜の未感光部を除去して、シャ
ドウマスク素材27の両面にシャドウマスクの開孔に対
応するパターンからなるレジスト30a ,30b を形成
する。
【0036】つぎに、上記レジスト30a ,30b の形
成されたシャドウマスク素材27の両面にエッチング液
をスプレーして、同(d)に示すように、開孔31を形
成する。つぎに、シャドウマスク素材27の両面に残存
するレジスト30a ,30bを剥離除去して、同(e)
に示すように、平板状のフラットマスク32を形成する
ことにより製造される。
【0037】上記のように、ベースフィルム20と感光
性塗膜22との間にクッション層21が設けられたドラ
イフィルム28を用いてシャドウマスクを製造すると、
シャドウマスク素材27に対する感光性塗膜22の密着
性を大幅に高めることができる。また、感光性塗膜22
を薄くしても、シャドウマスク素材面の凹凸に追従し
て、空気の巻込むことなくラミネートすることができ
る。その結果、開孔形状を変化させることなく、かつ露
光時の解像度の低下を避け、品位良好なシャドウマスク
を容易に製造することができる。しかも、従来のシャド
ウマスクの製造のようにシャドウマスク素材に液状の感
光性組成物を塗布することなく、したがって直接液状の
感光性組成物を塗布し、乾燥する工程をなくすことがで
き、シャドウマスクの製造工程を簡略化することができ
る。
【0038】以下、上記ドライフィルムおよびドライフ
ィルムを用いたシャドウマスクの製造方法を実施例によ
り説明する。
【0039】板厚25μm のポリエチレンテレフタレー
ト・フィルムをベースフィルムとし、このベースフィル
ムの一方の面に、表1に示す非感光性組成物をバーコー
ターにより塗布し、乾燥して非感光性塗膜からなるクッ
ション層を設けた。さらに、このクッション層上に、表
2に示す感光性組成物をバーコーターにより塗布し、乾
燥して膜厚がそれぞれ10μm 、20μm 、30μm の
感光性塗膜を設けて、感光性塗膜の膜厚が異なる3種類
のドライフィルムを形成した。
【0040】
【表1】
【表2】 そして、この感光性塗膜の膜厚が異なる3種類のドライ
フィルムを表面粗度Ra が0.5〜0.6μm のアンバ
ーからなるシャドウマスク素材の両面に、感光性塗膜を
シャドウマスク素材面側として、120℃でラミネート
した。
【0041】その後、このシャドウマスク素材の両面に
ラミネートされたドライフィルムにシャドウマスクの開
孔に対応するパターンが形成された一対の光学マスクを
密着し、高圧水銀灯から放射される光により、50〜6
0 mJ/cm2 でベースフィルム、その下層のクッション層
を介して露光し、両面のドライフィルムの感光性塗膜に
上記シャドウマスクの開孔に対応するパターンを焼付け
た。その後、外側のベースフィルムを剥がし、ついで、
露出したポリビニルアルコールからなるクッション層に
温水をスプレーして除去し、さらに、露出した感光性塗
膜に現像液として30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を
30〜50秒スプレーして未感光部を除去し、シャドウ
マスクの開孔に対応するパターンからなるレジストを形
成した。
【0042】その後、上記レジストの形成されたシャド
ウマスク素材の両面に、比重1.500、温度70℃、
フリー塩酸0.2%の塩化第2鉄溶液をエッチング液と
してスプレーし、シャドウマスク素材の両面から腐蝕し
て開孔を形成した。その後、40℃の3%苛性ソーダ水
溶液により、シャドウマスク素材の両面に残存するレジ
ストを剥離除去し、水洗、乾燥して平板状のフラットマ
スクを形成した。
【0043】表3に上記感光性塗膜の膜厚が異なる3種
類のドライフィルムのラミネート時の空気の巻込み、シ
ャドウマスク素材と感光性塗膜との間へのエッチング液
の侵込み、開孔のむら品位を、従来のドライフィルム、
すなわち板厚25μm のポリエチレンテレフタレート・
フィルムからなるベースフィルムに、クッション層を設
けることなく上記膜厚と同じ3種類の感光性塗膜を直接
設けた場合と比較して示す。
【0044】
【表3】 この表3に示したように、ベースフィルムと感光性塗膜
との間にクッション層を設けると、空気を巻込むことな
くラミネートすることができる。また、シャドウマスク
素材に対して十分な密着性が得られ、むら品位のすぐれ
たシャドウマスクを製造することができる。
【0045】
【発明の効果】ベースフィルムと感光性塗膜との間にク
ッション層が設けられたドライフィルムを用いてシャド
ウマスクを製造すると、シャドウマスク素材に対する密
着性を大幅に高めることができ、かつ感光性塗膜の膜厚
を薄くしても、シャドウマスク素材面の凹凸に追従し
て、空気の巻込むことなくラミネートすることができ
る。その結果、開孔形状を変化させることなく、かつ露
光時の解像度の低下を避け、品位良好なシャドウマスク
を容易に製造することができる。しかも、従来のシャド
ウマスクの製造のようにシャドウマスク素材に液状の感
光性組成物を塗布することなく感光性塗膜を設けること
ができ、シャドウマスクの製造工程を簡略化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態であるドライフィルム
の構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の他の形態である異なるドライ
フィルムの構成を示す図である。
【図3】図3(a)ないし(c)はそれぞれ上記ドライ
フィルムの製造方法を説明するための図である。
【図4】シャドウマスク素材の両面に上記ドライフィル
ムをラミネートする方法を説明するための図である。
【図5】図5(a)ないし(e)はそれぞれ上記ドライ
フィルムを用いてシャドウマスクを製造する方法を説明
するための図である。
【図6】カラー受像管の構成を示す図である。
【図7】図7(a)ないし(d)はそれぞれ従来のシャ
ドウマスクの製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
20…ベースフィルム 21…クッション層 22…感光性塗膜 24…保護フィルム 27…シャドウマスク素材 28…ドライフィルム 29a ,29b …光学マスク 30a ,30b …レジスト 31…開孔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルム上に感光性塗膜が設けら
    れてなるドライフィルムにおいて、 上記ベースフィルムと上記感光性塗膜との間に非感光性
    塗膜からなるクッション層が設けられていることを特徴
    とするドライフィルム。
  2. 【請求項2】 クッション層がポリビニルアルコールお
    よび変性ポリビニルアルコールの少なくとも1種からな
    ることを特徴とする請求項1記載のドライフィルム。
  3. 【請求項3】 感光性塗膜の膜厚が5〜30μm である
    ことを特徴とする請求項1記載のドライフィルム。
  4. 【請求項4】 クッション層の膜厚が5〜25μm であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のドライフィルム。
  5. 【請求項5】 ベースフィルムがクッション層に対して
    剥離容易な透明樹脂フィルムからなることを特徴とする
    請求項1記載のドライフィルム。
  6. 【請求項6】 ベースフィルムがポリエチレンテレフタ
    レート樹脂からなることを特徴とする請求項5記載のド
    ライフィルム。
  7. 【請求項7】 感光性塗膜上に保護フィルムが設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載のドライフィル
    ム。
  8. 【請求項8】 シャドウマスク素材の両面に感光性塗膜
    を設け、この感光性塗膜をシャドウマスクの開孔に対応
    するパターンが形成された光学マスクを介して露光し、
    上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付けた
    のち、現像して上記シャドウマスク素材の両面に上記シ
    ャドウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジス
    トを形成するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法
    において、 上記シャドウマスク素材の両面にベースフィルムとこの
    ベースフィルム上に設けられた非感光性塗膜からなるク
    ッション層とこのクッション層上に設けられた感光性塗
    膜とからなるドライフィルムの感光性塗膜を熱ラミネー
    トにより密着させ、このシャドウマスク素材の両面に密
    着したドライフィルムを上記光学マスクを介して露光
    し、上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付
    けたのち、上記ベースフィルムを除去し、現像前または
    現像と同時に上記クッション層を除去することを特徴と
    するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 シャドウマスク素材の両面に感光性塗膜
    を設け、この感光性塗膜をシャドウマスクの開孔に対応
    するパターンが形成された光学マスクを介して露光し、
    上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付けた
    のち、現像して上記シャドウマスク素材の両面に上記シ
    ャドウマスクの開孔に対応するパターンからなるレジス
    トを形成するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法
    において、 上記シャドウマスク素材の両面にベースフィルムとこの
    ベースフィルム上に設けられた非感光性塗膜からなるク
    ッション層とこのクッション層上に設けられた感光性塗
    膜とこの感光性塗膜上に設けられた保護フィルムとから
    なるドライフィルムを上記保護フィルムを除去して上記
    感光性塗膜を露出させながらこの感光性塗膜を熱ラミネ
    ートにより密着させ、このシャドウマスク素材の両面に
    密着したドライフィルムを上記光学マスクを介して露光
    し、上記感光性塗膜にこの光学マスクのパターンを焼付
    けたのち、上記ベースフィルムを除去し、現像前または
    現像と同時に上記クッション層を除去することを特徴と
    するカラー受像管用シャドウマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 熱ラミネートによりシャドウマスク素
    材の両面に同時にドライフィルムを密着させることを特
    徴とする請求項8または9記載のカラー受像管用シャド
    ウマスクの製造方法。
JP5354898A 1998-03-05 1998-03-05 ドライフィルムおよびこのドライフィルムを用いたカラー受像管用シャドウマスクの製造方法 Abandoned JPH11260255A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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