JPH11254605A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH11254605A
JPH11254605A JP10059506A JP5950698A JPH11254605A JP H11254605 A JPH11254605 A JP H11254605A JP 10059506 A JP10059506 A JP 10059506A JP 5950698 A JP5950698 A JP 5950698A JP H11254605 A JPH11254605 A JP H11254605A
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JP
Japan
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alkyl
acrylate
resin film
meth
vinyl chloride
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JP10059506A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Fujiwara
克宏 藤原
Takashi Takazawa
孝 高澤
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
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    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外での使用により発生する耐候性、防塵性
の低下、被膜と塩化ビニル系樹脂フィルムとの密着性の
低下等の劣化現象に対する耐久性の改良された農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムの提供。 【解決手段】 有機リン酸エステルまたは有機リン酸金
属塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルムの片面または
両面に、厚さ1〜10μmのアクリル系樹脂被膜が形成
されてなり、(イ)このアクリル系樹脂が、架橋アルキ
ル(メタ)アクリレート系弾性体粒子の存在下に、アル
キル(メタ)アクリレートモノマーまたはアルキル(メ
タ)アクリレートモノマーを主成分とし、これと共重合
可能なビニル系モノマーとの混合物を重合して得られ
る、架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体を幹と
するグラフト共重合体を含有しており、(ロ)アクリル
系樹脂中の架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体
の割合が5〜80重量%である農業用塩化ビニル系樹脂
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに関するものである。更に詳しくは、屋
外での展張の結果引き起こされる変色、脆化、防塵性の
低下、被膜と塩化ビニル系樹脂フィルムとの密着性の低
下などの好ましくない劣化現象に対して、耐久性の改良
された農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を栽培している農家で
は、収益性向上を目的として有用植物をハウス(温室)
またはトンネル内で促進栽培や抑制栽培する方法が広く
採用される様になった。このハウスまたはトンネルの被
覆資材としては、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム、硬質及び軟質塩化ビニル系樹
脂フィルム、ガラス等が使用されている。なかでも軟質
塩化ビニル系樹脂フィルムは、他の合成樹脂フィルムと
比べて、光線透過率、保温性、機械的強度、耐久性、作
業性を総合して最も優れているので、広く使用されてい
る。
【0003】しかしながら、ハウスまたはトンネルの被
覆資材として使用される合成樹脂フィルムは、塩化ビニ
ル系樹脂フィルムも含めて、被覆資材としての使用を開
始して一年も経過すると、太陽光線、特に紫外線などに
影響を受けて外観の劣化や、フィルムの柔軟性の低下な
どの経時変化をおこす。更に、最近の改良された農業技
術、特に経済性、省力化を指向した農業技術は、被覆資
材に、従来にも増した過酷な条件に耐える性質を要求す
るようになってきている。そこで例えば、耐候性を向上
させる目的で基材の塩化ビニル系樹脂に、有機リン酸エ
ステルまたは有機リン酸金属塩を添加配合し、フィルム
化する技術が広く採用されている。
【0004】一方、農業用に使用される塩化ビニル系樹
脂フィルムは、展張使用される地域、場所等によって
は、使用を開始してから2年も経過すると、ハウスまた
はトンネルの外側の面の防塵性が著しく低下し、使用に
耐えなくなる。このような欠点を解決する方法として、
下記の(I)、(II)ように農業用の塩化ビニル系樹脂
フィルムの表面に、特定の樹脂や塗料で被膜を形成する
方法が提案されている。 (I)特定のアクリル系樹脂を塗布する方法(特公昭46
-29639号公報、特公昭50-28117号公報等) (II)超高分子量アクリル系樹脂を塗工する方法(特公
昭63-9987号公報) しかしながら、(I)に記載の特定のアクリル系樹脂組
成物からなる被膜は、基材中の可塑剤等の配合剤が塩化
ビニル系樹脂フィルム表面へ滲み出す(ブリードアウ
ト)ことを防止するのに十分でなく防塵性が劣り、(I
I)の方法では、被膜の塗工性に劣るという欠点があっ
た。
【0005】また、上記塩化ビニル系樹脂フィルムをハ
ウスやトンネルに展張する際には、展張の方法、ハウス
やトンネルの構造、これらが設置されている場所、方
向、展張時の気象条件によって、フィルムが折り曲げら
れたり、風であおられる場合がある。このような場合、
塩化ビニル系樹脂フィルム表面に形成された被膜の伸縮
性、耐衝撃性が劣るものであると、被膜の内部まで割れ
目を生じたり(クラック)、表面に多数の細かいひび割
れを生じたり(クレージング)しやすく、その結果、被
膜が剥離したり、フィルムの見かけ上の白化の原因にな
ったりして、実用上問題が生じる。アクリル系樹脂より
なる被膜の耐衝撃性を向上させるには、アクリル酸エス
テル等のアクリル系樹脂の柔軟性を向上させる成分の割
合を多くし、アクリル系樹脂のガラス転移温度(以下、
「Tg」と記す)を低くすればよいことが実験的に判っ
てはいる。しかし、Tgを低くしすぎると、フィルムを
重ねておいたときフ被膜同士が付着して簡単に剥離でき
なくなる現象(ブロッキング)が起こり易くなるという
問題が起こり、耐衝撃性と耐ブロッキング性とを均衡さ
せることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
状況にあって、展張の際の過酷な条件下でも被膜の白化
や剥離が起こらず、また、ハウス展張前の外観が良好
で、屋外での展張によって引き起こされる被膜と塩化ビ
ニル系樹脂フィルムとの密着性の低下がなく、耐衝撃
性、耐ブロッキング性、耐久性等の諸性能に優れる農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することを目的とし
て、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至ったもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、有機リン酸エステルまたは有機リン酸
金属塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルムの片面また
は両面に、厚さ1〜10μmのアクリル系樹脂被膜が形
成されてなり、(イ)このアクリル系樹脂が、架橋アル
キルアクリレート系弾性体粒子または架橋アルキルメタ
アクリレート系弾性体粒子(以下、合わせて「架橋アル
キル(メタ)アクリレート系弾性体粒子」と記す)の存
在下に、下記の構造式(1)で示されるアルキルアクリ
レートモノマー、アルキルメタアクリレートモノマーも
しくはこれらの混合物(以下、合わせて「アルキル(メ
タ)アクリレートモノマー」と記す)またはアルキル
(メタ)アクリレートモノマーを主成分とし、これと共
重合可能なビニル系モノマーとの混合物を重合して得ら
れる、架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体を幹
とするグラフト共重合体を含有しており、(ロ)アクリ
ル系樹脂中の架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性
体の割合が5〜80重量%であることを特徴とする農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムに存し、更に塩化ビニル系
樹脂フィルムが紫外線吸収剤を含有してなる上記の農業
用塩化ビニル系樹脂フィルム及び塩化ビニル系樹脂フィ
ルムが光安定剤を含有してなる上記の農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに存する。
【0008】
【化2】 (構造式中のR1 は水素またはメチル基を、nは1〜1
2の整数を各々意味する)
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.塩化ビニル系樹脂フィルム 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの単
独重合体の他、塩化ビニルが主成分を占める塩化ビニル
と他のモノマーとの共重合体、及びこれらの混合物のこ
とをいう。塩化ビニルと共重合しうるモノマーとして
は、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロ
ニトリル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸、酢酸ビニル等が挙げられる。塩化ビニル系樹
脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合
法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって
製造されたものであってもよい。
【0010】更に本発明おいては、塩化ビニル系樹脂フ
ィルムに有機リン酸エステルまたは有機リン酸金属塩が
配合されている。有機リン酸エステルとしては、トリイ
ソプロピルフェニルホスフェート、イソデシルジフェニ
ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホス
フェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェート、オクチル
ジフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート
等が挙げられるが中でもトリクレジルホスフェート及び
トリキシレニルホスフェートが特に好ましい。上記の有
機リン酸エステルは、単独さらに複合物にしても使用で
き、例えば、有機リン酸エステルと有機亜リン酸エステ
ルの複合物が挙げられる。有機リン酸金属塩としては、
下記の構造式(2)または(3)で示されるものが挙げ
られる。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】(構造式中、Mは、亜鉛、カルシウム、バ
リウム、マグネシウム、コバルトまたはストロンチウム
を意味する。また、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
各々アルキル、アリール、アラルキル、アルキルアリー
ルまたはエーテル結合を有するアルキル基を意味す
る。) R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 におけるアルキル基の
例としては、メチル、エチル、ノルマル(以下、「n
−」と記す)プロピル、イソ(以下、「i−」と記す)
プロピル、n−ブチル、i−ブチル、第2ブチル、第3
ブチル、アミン、ネオペンチル、i−アミル、n−ヘキ
シル、i−ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、i−オ
クチル、2−エチルヘキシル、n−デシル、i−デシ
ル、ラウリル、トリデシル、炭素原子数が12〜13の
アルキルの混合アルキル、ステアリル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシ
ル、4−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0014】アリール基の例としては、フェニル、ナフ
チル基等を挙げることができる。アラルキル基の例とし
ては、ベンジル、β−フェニルエチル、α−フェニルプ
ロピル、β−フェニルプロピル基等を挙げることができ
る。アルキルアリール基の例としては、トリル、キシリ
ル、エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチルフェ
ニル、n−オクチルフェニル、i−オクチルフェニル、
第3オクチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−ジ−
第3ブチルフェニル基等が挙げられる。エーテル結合を
有するアルキル基としては、フルフリル、テトラヒドロ
フルフリル、5−メチルフルフリル及びα−メチルフル
フリル基またはメチルセロソルブ基、エチルセロソル
ブ、i−プロピルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、
i−ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、シクロヘ
キシルセロソルブ、フェニルセロソルブ残基;メチルカ
ルビトール、エチルカルビトール、i−プロピルカルビ
トール、ブチルカルビトール、i−ブチルカルビトール
残基;トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル残基;グリセリンモノ
メチルエーテル、グリセリンモノエチルエーテル、グリ
セリンモノブチルエーテル残基;グリセリン1,2−ジ
メチルエーテル、グリセリン1,3−ジエチルエーテ
ル、グリセリン1−エチル−2−プロピルエーテル残
基;ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウロキシ
ポリエトキシエチル残基等が挙げられる。
【0015】また、構造式中Mで表される金属として
は、亜鉛、カルシウム及びバリウムが特に好ましい。有
機リン酸エステルまたは有機リン酸金属塩は、これらの
1種または2種以上を配合することができ、特に、有機
リン酸エステルと有機リン酸金属塩とを併用することが
塩化ビニル系樹脂フィルムの物性の低下防止を含めた耐
候性が向上するので好ましい。有機リン酸エステルまた
は有機リン酸金属塩の配合量は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して0.1〜15重量部が好ましく、更に
好ましくは0.2〜10重量部、特に好ましくは0.2
〜8重量部である。配合量が0.1重量部未満では塩化
ビニル系樹脂フィルムの耐候性が劣る恐れがある。ま
た、配合量が15重量部より多いとフィルムの透明性が
劣る傾向がある。
【0016】また、塩化ビニル系樹脂フィルムには、柔
軟性を付与するために、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して、例えば20〜60重量部の可塑剤を配合する
ことができる。上記範囲の可塑剤を配合することによ
り、塩化ビニル系樹脂フィルムに優れた柔軟性と機械的
性質を付与させることができる。可塑剤としては、例え
ば、ジ−n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキ
シルフタレート、ジベンジルフタレート、ジ−i−デシ
ルフタレート等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレー
ト等のイソフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペー
ト、ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−
n−ブチルマレート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−
ブチルシトレート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタ
コネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレエート等の
オレイン酸誘導体;グリセリンモノリシノレート等のリ
シノール酸誘導体;その他、エポキシ化大豆油、エポキ
シ樹脂系可塑剤等が挙げられる。
【0017】塩化ビニル系樹脂フィルムに柔軟性を付与
するために配合されるものとしては上述の可塑剤に限ら
れるものではなく、例えば熱可塑性ポリウレタン樹脂、
ポリ酢酸ビニル等を使用することもできる。この他、塩
化ビニル系樹脂フィルムには、紫外線吸収剤または光安
定剤を配合することが好ましい。特に、紫外線吸収剤と
光安定剤を併用することにより塩化ビニル系樹脂フィル
ムの耐候性を向上することができ、好ましい。紫外線吸
収剤としては、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに通常
配合されるものであればよく、ベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、ハイドロキ
ノン系、シアノアクリレート系等各種の紫外線吸収剤が
挙げられる。特にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤が好ましく、具体的には以下のような
ものが挙げられる。
【0018】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾフ
ェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベ
ンゾイルフェニル)メタン。
【0019】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)−5−ブチルエステルベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−
5,6−ジクロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−エチルスルホ
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾトリア
ゾール、2−(2’−メチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ステアリルオキ
シ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メチルベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−フェニ
ル)ベンゾトリアゾールエチルエステル、2−(2’−
ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−メチル−5’−t−ブチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−シクロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジメチル
フェニル)−5−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−4’,5’−ジクロロフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメ
チルフェニル)−5−エチルスルホベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−4’オクトキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メトキシフェニル)−5−メチルベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)−5−エステルベンゾトリアゾール、2−(2’−
アセトキシ−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール。
【0020】上記紫外線吸収剤の配合量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対し、0.02〜8重量部である
ことが好ましい。配合量が0.02重量部より少ない場
合には、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性が十
分に優れたものとならない恐れがあり好ましくない。他
方、配合量が8重量部より多い時は、フィルム使用時に
他の添加剤とともにフィルム表面に噴き出したりすると
いう問題がおこる恐れがある。上記配合量のうち、0.
1〜3重量部が特に好ましい。光安定剤としては、下記
の構造式(4)で示される構造単位を一分子中に1個以
上含有するヒンダードアミン系化合物が好ましい。
【0021】
【化5】
【0022】((4)式においてR7 、R8 、R9 及び
10は炭素原子数1〜4のアルキル基、R11は水素また
は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。) このようなヒンダードアミン系化合物として代表的なも
のの例を下記の構造式(5)に示す。
【0023】
【化6】
【0024】(構造式中、Rはリンまたは、1〜4価の
カルボン酸から誘導されるモノアシル、ジアシル、トリ
アシルまたはテトラアシル基、R7 、R8 、R9 及びR
10は炭素原子数1〜4のアルキル基、nは1〜4の整数
をそれぞれ示す。) 上記構造式(5)に含まれるものとしては具体的には例
えば、4−シクロヘキサノイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(o−
クロロベンゾイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン等が挙げられる。光安定剤の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.2〜1.0
重量部であることが好ましい。配合量が0.2重量部よ
り少ないとフィルムの耐候性が十分に優れたものとなら
ない恐れがあるので好ましくなく、1.0重量部を超え
て配合しても添加量に見合うほどフィルムの耐候性は向
上せず、またフィルム表面に噴き出す恐れがある。
【0025】この他、塩化ビニル系樹脂フィルムには、
必要に応じて塩化ビニル系樹脂フィルムに通常配合され
る公知の樹脂用添加剤、例えば、滑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、安定化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防カビ剤、
防藻剤、無機フィラー、着色剤等を配合することができ
る。滑剤としては、ポリエチレンワックス、ビスアマイ
ド系化合物、流動パラフィン等が挙げられ、熱安定剤と
してはβ−ジケトン化合物、酸化防止剤としては、有機
ホスファイト化合物等が挙げられる。これらの各種樹脂
用添加剤は、それぞれ1種または2種以上を組み合わせ
て使用することができる。各種樹脂用添加剤の添加量
は、本発明の目的・効果を損なわない範囲、通常は塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して、10重量部以下の
範囲で選ぶことができる。
【0026】塩化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル
または有機リン酸金属塩、可塑剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、更に他の樹脂用添加剤を配合するには、各々の必
要量を、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、スー
パーミキサーその他、従来から知られている配合機、混
合機を用いて混合・混練すればよい。このようにして得
られた塩化ビニル系樹脂組成物をフィルム化するには、
例えば溶融押出成形法(T−ダイ法、インフレーション
法を含む)、カレンダー成形法、溶液流延法等の塩化ビ
ニルの製膜に通常用いることのできる方法を用いればよ
い。
【0027】本発明において用いられる塩化ビニル系樹
脂フィルムの厚さは通常10〜300μmである。 2.アクリル系樹脂被膜 2−1.アクリル系樹脂 本発明において用いられるアクリル系樹脂は、(イ)架
橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体粒子の存在下
に、下記の構造式(1)で示されるアルキル(メタ)ア
クリレートモノマーまたはアルキル(メタ)アクリレー
トモノマーを主成分とし、これと共重合可能なビニル系
モノマーとの混合物を重合して得られる、架橋アルキル
(メタ)アクリレート系弾性体を幹とするグラフト共重
合体を含有しており、(ロ)アクリル系樹脂中の架橋ア
ルキル(メタ)アクリレート系弾性体の割合が5〜80
重量%である樹脂である。
【0028】
【化7】
【0029】(構造式中のR1 は水素またはメチル基
を、nは1〜12の整数を各々意味する) 2−1−1.架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性
体 架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体は、乳化重
合法によって製造するのがよい。乳化重合法によって架
橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体を製造する方
法としては、以下の方法が挙げられる。 (1)アルキル(メタ)アクリレートモノマー、または
アルキル(メタ)アクリレートモノマーとこれと共重合
可能なビニル系モノマーとの混合物に、少量の架橋性モ
ノマーを加えて、乳化重合法によって製造する方法。 (2)(1)の方法で得た重合体エマルジョンに、更に
アルキル(メタ)アクリレートモノマー、またはアルキ
ル(メタ)アクリレートモノマーとこれと共重合可能な
ビニル系モノマーとの混合物を加え、乳化重合法によっ
て製造する方法。 (3)(2)の方法において、アルキル(メタ)アクリ
レートモノマーまたはアルキル(メタ)アクリレートモ
ノマーとこれと共重合可能なビニル系モノマーとの混合
物に、少量の架橋性モノマーを加え、乳化重合法によっ
て製造する方法。
【0030】(4)まず、アルキル(メタ)アクリレー
トモノマー、またはアルキル(メタ)アクリレートモノ
マーとこれと共重合可能なビニル系モノマーとの混合物
から乳化重合法によって、未架橋重合体を製造する。次
いで、この重合体に更に、アルキル(メタ)アクリレー
トモノマー、またはアルキル(メタ)アクリレートモノ
マーとこれと共重合可能なビニル系モノマーとの混合
物、及び少量の架橋性モノマーを加えて、乳化重合法に
よって製造する方法。 (5)(1)〜(4)の方法で得た重合体エマルジョン
の一種に、更に、アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ー、またはアルキル(メタ)アクリレートモノマーこれ
と共重合可能なビニル系モノマーを加え、架橋性モノマ
ーを加えずまたは少量加えて、乳化重合法によって製造
する方法。 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、アル
キル基の炭素原子数が1〜12のものが好ましく、直鎖
でも分岐鎖状のいずれでもよい。このようなものとして
は例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)
アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げ
られる。これらは各々単独で用いても、2種以上を併用
してもよい。
【0031】これらアルキル(メタ)アクリレートモノ
マーと共重合可能なビニル系モノマーとしては、アクリ
ル酸、メタクリル酸及び、アクリル酸のアルキルエステ
ル(アルキル基の炭素原子数が1〜12)、メタクリル
酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素原子数が1〜
12)、イタコン酸のジアルキルエステル(アルキル基
の炭素原子数が1〜10)、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレ
ン、各アルキル置換スチレン、α−メチルスチレン等が
挙げられる。これらのコモノマーは、40重量%以下、
好ましくは25重量%以下とするのがよい。この乳化重
合において使用される重合開始剤は、通常の遊離基発生
開始剤である。具体例を挙げると、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;クメンハイドロパ
ーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、
ジターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等の有機
ハイドロパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等の
有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリルのような
アゾ系の開始剤を挙げることができる。
【0032】更にこれらと、亜硫酸ナトリウム、チオ硫
酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート、グルコース、ポリアミン、アスコルビン酸ヒド
ロキシアセトン等の還元剤を組み合せた、通常のレドッ
クス系開始剤も使用することができる。乳化剤として
は、通常の乳化重合用の界面活性剤を挙げることができ
る。例えば、炭素原子数が8〜20のアルキル硫酸のナ
トリウム、カリウム、アンモニウム塩及びラウリン酸、
ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪族カルボン酸のナ
トリウム、カリウム塩等の陰イオン界面活性剤や、アル
キルフェノール類、脂肪族アルコール類及びポリプロピ
レンオキサイド類とエチレンオキサイドとの反応生成物
等の非イオン界面活性剤が挙げられる。また場合によっ
ては、これら界面活性剤を2種以上併用することもでき
る。更に、ナフタレンホルムアルデヒド縮合スルホン酸
塩等の界面活性剤を添加することもできる。更に必要に
応じ、アルキルアミン塩酸塩等の陽イオン界面活性剤を
使用することもできる。
【0033】乳化重合の際使用される架橋性モノマーと
しては、通常多官能性化合物として使用されているもの
であればよく、具体例としては、エチレングリコールジ
メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタク
リレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロール
メタンテトラメタクリレート、ジプロピレングリコール
ジメタクリレート、アリルメタクリレート等のアルキル
メタクリレート;エチレングリコールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−
ブチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、アリルア
クリレート等のアルキルアクリレート;ジビニルベンゼ
ン、ジビニルアジペート等のビニル系化合物;ジアリル
フタレート、ジアリルマレート、トリアリルシアヌレー
ト等のアリル系化合物等が挙げられ、これらは2種以上
を併用してもよい。
【0034】架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性
体は、重合における界面活性剤の使用量や、使用する水
性媒体の量を加減することによって、架橋アルキル(メ
タ)アクリレート系弾性体エマルジョン粒子の平均粒子
径を調整し、0.05〜0.30μmとすることが好ま
しい。平均粒子径が0.05μm未満では、アクリル系
樹脂被膜の機械的強度が低下する傾向があり、0.30
μmを超えると、白化し易くなる傾向があり好ましくな
い。 更に架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体
は、次の方法で測定したゲル含量が80%以上で、膨潤
度が15以下のものが好ましい。
【0035】ゲル含量及び膨潤度の測定方法;架橋アル
キル(メタ)アクリレート系弾性体を所定量(W0)採
取し、室温でメチルエチルケトンに48時間浸漬した後
の膨潤した重量(W1)、及びこの膨潤した試料を減圧
乾燥機で乾燥した後の重量(W2)を測定し、次式によ
り算出する。
【0036】
【数1】 ゲル含量=(W2 /W0 )×100(%) 膨潤度=(W1 −W2 )/W0
【0037】ゲル含量、膨潤度は、架橋性モノマーの種
類及び量の調整以外に、架橋アルキル(メタ)アクリレ
ート系弾性体を重合する時の温度、開始剤の種類とその
使用量、架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体を
構成するモノマーの添加方法、分子量調節剤の有無等の
重合諸条件によって影響されるので、適宜調節すればよ
い。ゲル含量が80%に満たないときは、被膜とした際
に機械的強度、特に耐衝撃性を改善する効果が低くなる
傾向となるので好ましくない。また、膨潤度が15を超
えると被膜が白化し易くなり、好ましくない。
【0038】2−1−2.グラフト共重合体 上記2−1−1において得られた架橋アルキル(メタ)
アクリレート系弾性体粒子の存在下に上記一般式(1)
で示されるアルキル(メタ)アクリレートモノマー、ま
たはアルキル(メタ)アクリレートモノマーとこれと共
重合可能なビニル系モノマーとの混合物を重合すること
により架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体を幹
とするグラフト共重合体が得られる。アルキル(メタ)
アクリレートモノマー及びこれと共重合可能なビニル系
モノマーとしては、例えば上記2−1−1の架橋アルキ
ル(メタ)アクリレート系弾性体の製造において使用さ
れるものが挙げられる。この場合、グラフトさせるモノ
マー成分から得られる(共)重合体自体のガラス転移温
度(Tg)が50℃以上となるようにモノマーの種類、
組合せを選ぶことが好ましい。Tgが50℃に満たない
ときは、アクリル系樹脂被膜を形成した農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムの耐ブロッキング性が悪くなる(ブロ
ッキングしやすい)傾向となるので好ましくない。
【0039】グラフト重合は、溶液重合法によって行っ
てもよいが乳化重合法によって行うことが好ましい。乳
化重合法によるときは例えば、架橋アルキル(メタ)ア
クリレート系弾性体のエマルジョンに、グラフトさせる
モノマーを加え、必要に応じて乳化剤、重合開始剤、分
子量調節剤、水等を加え、通常の乳化重合の条件で行え
ばよい。架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体
と、グラフトさせるモノマーとの割合は、架橋アルキル
(メタ)アクリレート系弾性体(重量部)/グラフトさ
せるモノマー(重量部)=10/90〜90/10とす
るのがよい。得られたグラフト共重合体はTgが50℃
以上であることが好ましい。
【0040】2−1−3.アクリル系樹脂 被膜用のアクリル系樹脂中には、2−1−2.に記載の
グラフト共重合体以外に他のアクリル樹脂を含んでいて
も良い。他のアクリル樹脂としては例えば、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル(以下、「(メタ)ア
クリル酸エステル」と記す)または(メタ)アクリル酸
エステルとこれと共重合可能なビニル系モノマーの混合
物を重合して得られるアクリル樹脂、メタクリル樹脂、
またはグラフト共重合体製造の際に生成するフリーなア
クリル樹脂、メタクリル樹脂が挙げられる。アクリル系
樹脂に含まれる架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾
性体の割合は5〜80重量%、好ましくは10〜50重
量%の範囲である。架橋アルキル(メタ)アクリレート
系弾性体の割合が5重量%に満たないときは、アクリル
系樹脂被膜の機械的強度が劣り、80重量%を超えると
きは、耐ブロッキング性が悪い。また、上記アクリル系
樹脂には、該アクリル系樹脂と相溶性があり、Tgが5
0℃以上で透明な熱可塑性樹脂、例えばエポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、カーボネート樹脂及び飽和ポリエステル
樹脂等をアクリル系樹脂に対して0.1〜20重量%程
度混合してもよい。更にこれら成分の他に、補助的な成
分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線防止剤、光安定
剤、帯電防止剤、顔料、染料、発泡剤、滑剤等をアクリ
ル系樹脂に対し0.01〜10重量%程度配合すること
ができる。
【0041】3.農業用塩化ビニル系樹脂フィルム 前述のようにして得られた塩化ビニル系樹脂フィルム表
面に前記アクリル系樹脂の被膜を形成することにより、
本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムが得られる。
アクリル系樹脂被膜の形成方法としては、例えばアクリ
ル系樹脂を水系溶剤または有機溶剤に分散または溶解
し、これを塩化ビニル系樹脂フィルム表面に塗布した後
乾燥させれば良い。有機溶剤としては、例えばヘプタ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ポリオキシエチレ
ングリコール等のアルコール類;クロロホルム、四塩化
炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;メチル
アセテート、アリルアセテート、エチルステアレート等
のエステル類;トリメチルアミン、ジフェニルアミン、
ヘキサメチレンジアミン等のアミン類;その他ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジオキサン、ジ
エチルエーテル、ジエチレンジチオグリコール、ジアセ
トンアルコール、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキサ
イド等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上を併
用して使うことができる。
【0042】塗布方法としては、例えばドクターブレー
ドコート法、グラビアロールコート法、エアナイフコー
ト法、リバースロールコート法、ディップコート法、カ
ーテンフローコート法、スプレイコート法及びロッドコ
ート法等が挙げられる。乾燥方法としては、例えば自然
乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法及び遠赤外線乾燥法
等があるが、乾燥速度、安全性を勘案すれば熱風乾燥法
が有利である。この場合の温度条件は50℃〜200℃
の範囲とし、時間は10秒〜15分とするのがよい。ま
た、溶液状態とせずアクリル系樹脂を単独の被膜として
形成する場合は、共押出し法、押出しコーティング法、
押出しラミネート法及びラミネート法等が用いられる。
【0043】アクリル系樹脂被膜の厚さは、1〜10μ
mである。被膜の厚さが1μmより薄いと防塵性が劣
り、また、10μmより厚いと、塩化ビニル系樹脂フィ
ルムと被膜との屈曲性の差により、被膜が塩化ビニル系
樹脂フィルムから剥離したり、被膜に亀裂が生じてフィ
ルム全体の強度を低下させたりする。なお、アクリル系
樹脂被膜を形成する前に、塩化ビニル系樹脂フィルムの
表面を予めアルコールまたは水で洗浄したり、プラズマ
放電処理、あるいはコロナ放電処理したり、他の塗料あ
るいはプライマーを下塗りする等の前処理を施してもよ
い。本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムにおい
て、アクリル系樹脂被膜が片面のみに形成されていると
きには、使用に際してこの被膜が設けられた側をハウス
またはトンネルの外側となるようにして展張する。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
例によって限定されるものではない。 <フィルムの評価>アクリル系樹脂被膜が形成された塩
化ビニル系樹脂フィルム(以下、「フィルム」と記す)
について、下記〜の各項目について性能を評価し
た。 初期外観 フィルムの外観を肉眼で観察した。この評価基準は、次
の通りである。 ◎・・・無色で透明性に優れるもの。 ○・・・やや白色を呈するが、透明性を有するもの。 △・・・白色を呈し、半透明であるもの。 ×・・・白濁し、失透しているもの。
【0045】アクリル系樹脂被膜の柔軟性 各フィルムを、幅5cm、長さ15cmに切断し、長さ
方向に対して直角の方向に、2cmの間隔で交互に折り
返した。この状態で、上から2kgの荷重をかけ、15
℃に保持した恒温槽内に24時間放置した。ついで、荷
重をとり、フィルの折り目をのばして、アクリル系樹脂
被膜(以下、「被膜」と記す)の(特に折り目部分の)
外観を肉眼で観察した。評価基準は、次の通りである。 ◎・・・折り目部分の被膜に、変化が全く見られないも
の。 △・・・折り目部分の被膜に、クラックが認められるも
の。 ×・・・折り目部分の被膜に、クラックが著しく認めら
れるもの。
【0046】密着性(促進試験) 500ccビーカーに300ccの水(50℃)を入
れ、被膜の形成された面がビーカー側になるようにフィ
ルムにてビーカーを被覆した後、恒温水槽(50℃)に
ビーカーを水平面から10度傾斜させた状態で底部から
2/3の部分まで水浸させ、25℃恒温室に5時間放置
した。次にこのフィルムを用い、被膜を形成した面にセ
ロハンテープを接着し、次いでこのセロハンテープを剥
がした時に、アクリル系樹脂被膜の剥離状況を肉眼で観
察した。評価基準は、次の通りである。 ◎・・・被膜が全く剥離せず、完全に残ったもの。 ○・・・被膜の一部(1/3未満)が剥離したもの。 △・・・被膜の1/3以上2/3未満が剥離したもの。 ×・・・被膜の2/3以上が剥離したもの。
【0047】<屋外展張後のフィルムの評価>各フィル
ムを、三重県一志郡の試験圃場に設置した屋根型ハウス
(間口3m、奥行き5m、棟高1.5m、屋根勾配30
度)に、被膜を設けた面をハウスの外側にして被覆し、
平成7年3月〜平成9年2月までの2年間展張試験を行
った。展張後のフィルムについて、下記〜の各項目
について性能を評価した。 展張後のフィルムの外観 フィルムの外観を肉眼で観察した。評価基準は、次の通
りである。 ◎・・・変色等の外観変化が認められないもの。 ○・・・わずかな変色等の外観変化が一部認められるも
の。 △・・・変色等の外観変化がかなり認められるもの。 ×・・・全面に変色が認められるもの。 フィルムの伸度保持率 次式により算出した。
【0048】
【数2】(展張後のフィルムの伸度/展張前のフィルム
の伸度)×100 (%)
【0049】なお、伸度はJIS K 6732に記載
の「9.5耐寒試験の伸び率」にしたがって測定した値
である。 密着性試験(促進試験) 展張後のフィルムについてで実施した内容と同様の方
法で試験及び評価を実施した。 防塵性 次式より算出した値(透過率保持率)を評価した。
【0050】
【数3】
【0051】評価基準は、次の通りである。 ◎・・・透過率保持率が90%以上のもの。 ○・・・透過率保持率が70〜89%の範囲のもの。 △・・・透過率保持率が50〜69%の範囲のもの。 ×・・・透過率保持率が50%未満のもの。 なお、光線透過率は波長555nmにおける直光線透過
率(日立製作所(株)製、EPS−2U型で測定)であ
る。
【0052】 <実施例1〜5、比較例1〜4> I.基体フィルム ポリ塩化ビニル(平均重合度=1400) 100重量部 ジオクチルフタレート 50重量部 エポキシ樹脂 3重量部 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンラウレート 1.5重量部 有機リン酸エステル 表−1に記載 紫外線吸収剤 表−1に記載 光安定剤 表−1に記載 上記の組成からなる樹脂組成物をスーパーミキサーで1
0分間攪拌混合したのち、180℃に加温したミルロー
ル上で混練し、厚さ0.15mmの塩化ビニル系樹脂フ
ィルム(基体フィルム)を作成した。
【0053】II.アクリル系樹脂溶液II−1.アクリル系樹脂A溶液 架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体の製造 重合缶中に、脱イオン水300重量部(以下、「部」と
記す)、過硫酸カリウム0.3部、リン酸2ナトリウム
12水塩0.5部、リン酸水素ナトリウム2水塩0.3
部を仕込み、充分窒素置換を行った後に、内温を70℃
に昇温した。内温をこの温度に保持し、攪拌しながら、
スチレン19.8部、アクリル酸ブチル69.3部、メ
タクリル酸アリル0.9部、ジオクチルスルホコハク酸
ナトリウム(乳化剤)2.5部からなる混合物を、2時
間かけて連続的に添加した。添加終了後直ちに、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0部、
スチレン2.2部、アクリル酸ブチル7.7部、アクリ
ル酸アリル0.1部からなる混合物を加えた。添加終了
後、30分かけて内温を90℃に昇温し、この温度で3
時間反応を続け、架橋アルキル(メタ)アクリレート系
弾性体(以下、「架橋弾性体」と記す)のエマルジョン
を得た。この架橋弾性体の平均粒子径は0.20μmで
あり、ゲル含量は97.1%、膨潤度は7.2であっ
た。
【0054】グラフト共重合体の製造 重合缶に、上記で得た架橋弾性体エマルジョン400
部を仕込み、攪拌しながら、窒素置換した後、内温を8
0℃に昇温した。内温をこの温度に保持し、攪拌しなが
ら脱イオン水3.0部にナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート0.15部を溶解した水溶液を添加して
からメタクリル酸メチル30.0部、n−オクチルメル
カプタン0.03部、パラメンタンハイドロパーオキサ
イド(50%溶液)0.15部の混合物を、30分間か
けて連続的に添加した。添加終了後、更に30分間重合
反応を継続し、グラフト共重合体エマルジョンを得た。
なおグラフトさせたモノマー成分から得られた共重合体
自体のガラス転移温度(Tg)は108℃であった。次
に重合缶を20℃まで下げ、得られたグラフト共重合体
エマルジョンに塩化ナトリウム10部を30分間かけ
て、撹拌しながら連続的に添加して塩析を行った後、グ
ラフト共重合体を濾別、水洗、乾燥して、粉体状のグラ
フト共重合体を得た。
【0055】アクリル系樹脂A溶液の調製 上記で得たグラフト共重合体6.5部に、メタクリル
樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸エチルが96
/4の割合の共重合体)のビーズ13.5部を混合し、
この混合物をメチルエチルケトン64部とトルエン16
部とよりなる混合溶媒中に入れて、攪拌しつつ溶解し、
樹脂固形分濃度が20重量%のアクリル系樹脂A溶液を
調製した。II−2.アクリル系樹脂B溶液 架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体の製造 重合缶中に、脱イオン水250部、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム2.0部、ナトリウムホルムアルデヒ
ドスルホキシレート0.05部を仕込み、窒素置換を行
った。この重合缶の内容物を攪拌しつつ、メタクリル酸
メチル1.6部、アクリル酸ブチル8部、1,3−ブチ
レンジメタクリレート0.4部、メタクリル酸アリル
0.1部、クメンハイドロパーオキサイド0.04部か
らなる混合物を仕込んだ。重合缶内温を70℃に昇温
し、この温度で60分間反応を継続した。続いて、この
重合缶にメタクリル酸メチル1.5部、アクリル酸ブチ
ル22.5部、1,3−ブチレンジメタクリレート1
部、メタクリル酸アリル0.25部及びクメンハイドロ
パーオキサイド0.13部を仕込んだ。重合缶内温を7
0℃に昇温し、この温度で60分間反応を継続した。続
いて、この重合缶にメタクリル酸メチル1.5部、アク
リル酸ブチル22.5部、1,3−ブチレンジメタクリ
レート1.0部、メタクリル酸アリル0.25部及びク
メンハイドロパーオキサイド0.13部の混合物を60
分間かけて添加した。重合缶内温を70℃に昇温し、こ
の温度で30分間反応を続け、架橋弾性体のエマルジョ
ンを得た。この架橋弾性体の平均粒子径は0.12μm
であり、ゲル含量は90%、膨潤度は10であった。
【0056】グラフト共重合体の製造 上記の架橋弾性体エマルジョンを含む重合缶に、脱イ
オン水3部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート0.01部を溶解した水溶液を添加してから、メタ
クリル酸メチル5部、アクリル酸ブチル5部、アクリル
酸アリル0.1部及びクメンハイドロパーオキサイド
0.03部の混合物を30分かけて、連続的に添加し
た。添加終了後、更に30分間重合反応を継続した。こ
の重合缶に、脱イオン水3部にナトリウムホルムアルデ
ヒドスルホキシレート0.05部を溶解した水溶液を添
加してから80℃に昇温し、メタクリル酸メチル52.
25部、アクリル酸ブチル2.75部、パラメンタンハ
イドロパーオキサイド(50%溶液)0.13部よりな
る混合物を30分かけて添加した。添加終了後、80℃
で30分間重合反応を継続し、グラフト共重合体エマル
ジョンを得た。なお、最外層にグラフトさせたモノマー
成分から得られる共重合体のガラス転移温度(Tg)は
103℃であった。次に重合缶内温を20℃まで下げ、
得られたグラフト共重合体エマルジョンに塩化ナトリウ
ム10部を30分間かけて、撹拌しながら連続的に添加
して塩析を行った後、グラフト共重合体を濾別し、水洗
し、乾燥して、粉体状のグラフト共重合体を得た。
【0057】アクリル系樹脂B溶液の調製 上記で得たグラフト共重合体20部を、メチルエチル
ケトン64部とトルエン16部とよりなる混合溶媒中に
入れて攪拌しつつ溶解し、樹脂固形分濃度が20重量%
のアクリル系樹脂B溶液を調製した。II−3.アクリル系樹脂C溶液 架橋アルキル(メタ)アクリレート系弾性体の製造 II−2.で製造した架橋弾性体を用いた。 グラフト共重合体の製造 II−2.で製造した、グラフト共重合体粉末を用い
た。更に、重合缶中にこのグラフト共重合体70部と、
脱イオン水150部とを仕込み、これにメタクリル酸メ
チル30部とベンゾイルパーオキサイド1部との混合物
を加え、窒素置換し、攪拌下、70℃に昇温し、この温
度で3時間重合反応を行いグラフト共重合体エマルジョ
ンを得た。なお、最外層にグラフトさせたモノマー成分
から得られる共重合体のTgは73℃であった。次に重
合缶の内温を20℃まで下げ、得られたグラフト共重合
体エマルジョンに塩化ナトリウム10部を30分間かけ
て、撹拌しながら連続的に添加して塩析を行った後、グ
ラフト共重合体を濾別、水洗、乾燥して、粉体状のグラ
フト共重合体を得た。
【0058】 アクリル系樹脂C溶液の調製 において最終的に得られたグラフト共重合体に、メチ
ルエチルケトン170部とトルエン80部とを加え、樹
脂固形分濃度が20重量%のアクリル系樹脂溶液Cを調
製した。II−4.アクリル系樹脂D溶液 アクリル系重合体の製造 温度計、攪拌機、還流冷却器及び原材料添加用ノズルを
備えた反応器に、メチルエチルケトン70部、トルエン
30部、ベンゾイルパーオキサイド1部及びメタクリル
酸メチル60部、メタクリル酸ブチル35部、メタクリ
ル酸5部を仕込み、窒素ガス気流下で攪拌しつつ、70
℃で3時間更にベンゾイルパーオキサイドを0.5重量
部添加して反応を3時間、同温度で継続してアクリル系
重合体を得た。
【0059】樹脂溶液Dの調製 で得たアクリル系重合体の溶液に、メチルエチルケト
ン170部とトルエン80部とを加え、樹脂固形分濃度
が20重量%のアクリル系樹脂D溶液を調製した。 III .被膜の形成 基体となる塩化ビニル系樹脂フィルムの片面に上記各種
アクリル系樹脂(A〜D)溶液を、目的とする被膜の厚
さに応じて#1(0.7μm),#3(1.5μm),
#5(3.0μm)の3種類のうちのいずれか1種類の
バーコーターを用いて、各々塗布した後、フィルムを1
30℃のオーブン中にて1分間保持して、溶剤を揮散さ
せ、被膜を形成した。得られた各フィルムの被膜の厚さ
は、表−1に示す通りであった。各フィルムについて、
性能を評価した。結果を表−2に示す。
【0060】<結果の説明>本発明の農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムは、耐候性、防塵性及びその持続性に優
れ、また被膜の柔軟性、密着性に優れる(実施例1〜
5)。これに対し、基体フィルムに有機リン酸エステル
を配合しない場合には、耐候性が劣り(比較例1及び
2)る。また、本発明の特定のアクリル樹脂系樹脂以外
のアクリル系樹脂を用いての被膜を形成したフィルム
は、フィルムの耐候性及び被膜の柔軟性、防塵性の持続
性が劣り(比較例3)、本発明と同様の被膜を形成した
場合でも、被膜の厚さが本発明の被膜より薄い場合は、
被膜の耐候性、防塵性及びその持続性が劣る(比較例
4)。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】以上、実施例からも明らかなように本発
明は、次のような効果を奏し、その農業上の利用価値
は、極めて大である。 (1)本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、屋
外に長期間、展張されても、変色や、物性の低下、防塵
性の低下の度合いが少なく、長期間の使用に耐える。 (2)本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、基
体フィルムとその表面に形成された被膜との密着性に富
むことから、被膜が剥離し難く、長期間の使用に耐え
る。 (3)本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、基
体表面に形成されているアクリル系樹脂被膜の機械的強
度、耐衝撃性に優れているので、フィルム加工時、展張
時及び展張後に衝撃等を受けてもクラックが発生しにく
く、フィルムの白化、被膜の剥離もおこりにくい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機リン酸エステルまたは有機リン酸金
    属塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルムの片面または
    両面に、厚さ1〜10μmのアクリル系樹脂被膜が形成
    されてなり、 (イ)このアクリル系樹脂が、架橋アルキルアクリレー
    ト系弾性体粒子または架橋アルキルメタアクリレート系
    弾性体粒子(以下、合わせて「架橋アルキル(メタ)ア
    クリレート系弾性体粒子」と記す)の存在下に、下記の
    構造式(1)で示されるアルキルアクリレートモノマ
    ー、アルキルメタアクリレートモノマーもしくはこれら
    の混合物(以下、合わせて「アルキル(メタ)アクリレ
    ートモノマー」と記す)またはアルキル(メタ)アクリ
    レートモノマーを主成分とし、これと共重合可能なビニ
    ル系モノマーとの混合物を重合して得られる、架橋アル
    キル(メタ)アクリレート系弾性体を幹とするグラフト
    共重合体を含有しており、 (ロ)アクリル系樹脂中の架橋アルキル(メタ)アクリ
    レート系弾性体の割合が5〜80重量%であることを特
    徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 【化1】 (構造式中のR1 は水素またはメチル基を、nは1〜1
    2の整数を各々意味する)
  2. 【請求項2】 塩化ビニル系樹脂フィルムが紫外線吸収
    剤を含有してなる請求項1に記載の農業用塩化ビニル系
    樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂フィルムが光安定剤を
    含有してなる請求項1または2に記載の農業用塩化ビニ
    ル系樹脂フィルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012527366A (ja) * 2009-05-20 2012-11-08 エイブリィ デニソン コーポレーション 表面処理フィルムおよび/または積層品

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