JPH11251554A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH11251554A
JPH11251554A JP10365265A JP36526598A JPH11251554A JP H11251554 A JPH11251554 A JP H11251554A JP 10365265 A JP10365265 A JP 10365265A JP 36526598 A JP36526598 A JP 36526598A JP H11251554 A JPH11251554 A JP H11251554A
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JP
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pseudo
electrode
dielectric
semiconductor device
film
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JP10365265A
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English (en)
Inventor
Akihiro Matsuda
明浩 松田
Yoshihisa Nagano
能久 長野
Yasuhiro Uemoto
康裕 上本
Eiji Fujii
英治 藤井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い誘電率を有する誘電体を用いた半導体素
子における誘電体の劣化を防止する。 【解決手段】 上部電極20の周囲に疑似上部電極23
を設けて誘電体膜25の露出範囲を制限し、誘電体膜2
5の表面に蓄積される電荷29の量を減少させる。誘電
体膜の帯電を抑制することにより、エッチングイオン3
0が受ける反発力を低下させて、上部電極20の下方の
誘電体膜(容量絶縁膜となる部分に相当する部分)への
エッチングイオンの衝突を防止する。これによって、半
導体素子の誘電体膜の劣化が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に、高誘電率を有する誘電体や強誘電体を利用し
た容量素子および/またはトランジスタを備えた半導体
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体メモリーの高集積化に伴
い、メモリーセルに使用される容量素子の蓄積電荷量を
確保するため、高誘電率を有する誘電体膜または強誘電
体膜(以下、「高誘電率誘電体」という)を容量絶縁膜
とする容量素子を半導体集積回路に集積する半導体装置
の技術が注目を浴びている。
【0003】また、低電圧動作、高速動作が可能な不輝
発性メモリーの実用化を目指し、自発分極特性を有する
強誘電体膜を容量絶縁膜とする容量素子を半導体集積回
路に集積するための半導体装置の技術開発が盛んであ
る。
【0004】以下、図20に示した工程図により、高誘
電率誘電体からなる膜を用いた従来の容量素子を備えた
半導体装置について説明する。
【0005】図20(a)に示すように、集積回路がつ
くり込まれた基板201上にPt膜等の第1の金属膜2
02がスパッタリング法によって形成され、次いで第1
の金属膜202上にSrBixTaxy膜等の高誘電率
誘電体膜203が回転塗布法またはCVD法により堆積
形成される。さらに高誘電率誘電体膜203上にPt膜
等の第2の金属膜204がスパッタリング法により形成
される。その後、フォトレジストマスク209を利用し
たドライエッチング法によって、それぞれの膜を選択的
がエッチングされる。このようにして図20(b)に示
すように第一の電極205、容量絶縁膜206および第
二の電極207からなる容量素子208が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図20
に示したような従来の方法により形成された容量素子で
は、容量絶縁膜の電気特性が劣化するという問題があっ
た。このような問題は、高誘電率誘電体を用いるトラン
ジスタ等の半導体素子でも発生している。
【0007】そこで、本発明は、高誘電率誘電体を用い
た半導体素子における高誘電率誘電体の劣化を防止する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に鋭意検討した結果、本発明者は、高誘電率誘電体の劣
化の原因が、ドライエッチングの工程におけるエッチン
グイオンの衝突にあることを見出し、このエッチングイ
オンの衝突を緩和ないし防止する疑似半導体素子を形成
することとした。
【0009】すなわち、本発明の第1の半導体装置は、
基板上に形成された下部電極、前記下部電極上に形成さ
れた第1の誘電体および前記第1の誘電体上に形成され
た上部電極を含む容量素子と、前記基板上に形成された
疑似下部電極、前記疑似下部電極上に形成された第2の
誘電体および前記第2の誘電体上に形成された疑似上部
電極を含む疑似容量素子とを含み、前記上部電極と前記
疑似上部電極との間隔が0.3μm〜14μmとなるよ
うに前記疑似容量素子を配置したことを特徴とする。
【0010】また、本発明の第2の半導体装置は、基板
上に形成された第1の誘電体および前記第1の誘電体上
に形成された上部電極を含むトランジスタと、前記基板
上に形成された第2の誘電体および前記第2の誘電体上
に形成された疑似上部電極を含む疑似トランジスタとを
含み、前記上部電極と前記疑似上部電極との間隔が0.
3μm〜14μmとなるように前記疑似トランジスタを
配置したことを特徴とする。
【0011】以下、エッチングによる高誘電率の劣化の
機構を説明する。図20に示したように、フォトレジス
トマスク209を用いたドライエッチングにより、第2
の金属膜204はフォトレジストマスク209が覆って
いる領域以外の高誘電率誘電体膜203がすべて露出す
るまでエッチングされる。このドライエッチングの工程
において、図21に示すように、高誘電率誘電体膜20
3の表面にエッチングイオン210の一部が電荷211
として蓄えられる現象(チャージアップ)が起こる。容
量絶縁膜206として高誘電率誘電体を用いる場合に
は、SiO2やSi34を用いる場合に比べて電荷21
1の量は100倍程度にもなる。また、電荷211の量
は、高誘電率誘電体膜203がエッチングイオン210
に曝される面積(露出面積)に比例する。
【0012】そのため、フォトレジストマスク209が
覆っている領域の周辺において、高誘電率誘電体膜20
3の露出面積が大きい場合、エッチングイオン210は
同じ極性を有する電荷211から静電気力(反発力)を
受ける。その結果、エッチングイオン210の進路が図
21の矢印212で示すように電荷211の少ない方向
(すなわち容量絶縁膜206となるべき高誘電率誘電体
膜203が位置する方向)へ曲げられる。このように、
基板201に対して斜め方向からのイオン衝突が増加
し、このイオン衝突によって、結晶構造に欠陥が生じた
ダメージ領域213が第二の電極207の端部付近下方
の高誘電率誘電体膜203の領域内にまで広がる。
【0013】しかし、本発明の半導体装置によれば、疑
似素子が形成されているため、半導体素子の周囲に高誘
電率誘電体膜が露出する面積が小さくなって高誘電率誘
電体膜の表面に蓄えられる電荷が少なくなる。素子形成
時の斜め方向からのイオン衝突が抑制されるため、半導
体素子の電気特性が劣化することも防止できる。
【0014】本発明によれば、具体的には、エッチング
による高誘電率誘電体の残留分極の低下を10%以下、
好ましくは実質的に劣化しない程度にまで抑制すること
ができる。このように、本発明は、基板上に形成された
第1の誘電体および前記第1の誘電体上に形成された上
部電極を含む半導体素子と、前記基板上に形成された第
2の誘電体および前記第2の誘電体上に形成された疑似
上部電極を含む疑似半導体素子とを含み、前記上部電極
および前記疑似上部電極がエッチングにより同時に形成
され、前記エッチングによる前記第1の誘電体の残留分
極の低下が10%以下、好ましくは実質的に劣化しない
程度となるように、前記半導体素子の周囲に前記疑似半
導体素子が配置された半導体装置を含む。
【0015】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
誘電体上に電極を備えた半導体素子を含む半導体装置の
製造方法であって、基板上に誘電体層を形成する工程
と、前記誘電体層上に導電体層を形成する工程と、前記
導電体層をエッチングすることにより前記電極を形成す
る工程とを含み、前記電極との間隔が0.3μm〜14
μmとなるように疑似電極を前記電極とともに形成する
ことを特徴とする。
【0016】本発明の半導体装置の製造方法は、前記エ
ッチングによる前記誘電体の残留分極の低下が10%以
下となるように、疑似電極を前記電極とともに前記電極
の周囲に形成する方法を含む。
【0017】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
上記に説明したように、素子形成時の斜め方向からのイ
オン衝突が抑制されるため、半導体素子の電気特性の劣
化を抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0019】(実施の形態1)図1および図2(図1の
A−A断面図)に示したように、この半導体装置では、
基板15上に形成された容量素子16を囲んで口の字状
に疑似容量素子17が形成されている。容量素子16は
第1の電極18と容量絶縁膜19と第2の電極20とか
ら構成され、疑似容量素子17は第1の疑似電極21と
疑似容量絶縁膜22と第2の疑似電極23とから構成さ
れている。
【0020】次に、図3を用いて、上記半導体装置の製
造方法の例を説明する。
【0021】図3(a)に示すように、半導体集積回路
が形成されている基板15上に、50nm〜400nm
の膜厚を有する第1の金属膜24をスパッタリング法を
用いて堆積した後、その第1の金属膜24上に例えばS
rBixTaxyからなる高誘電率誘電体膜25を回転
塗布法またはCVD法を用いて堆積し、この高誘電率誘
電体膜25上に50nm〜300nmの膜厚を有する第
2の金属膜26をスパッタリング法を用いて堆積し、さ
らに写真食刻法によりフォトレジストマスク27を選択
的に形成する。なお、第1および第2の金属膜は例えば
Ptにより形成することができる。
【0022】次に、図3(b)に示すように、ドライエ
ッチング法により第2の金属膜26をエッチングして、
第2の電極20と第2の疑似電極23とを形成する。
【0023】続いて、図3(c)に示すように、フォト
レジストマスク28を選択的に形成した後、図3(d)
に示すように、ドライエッチング法により高誘電率誘電
体膜25および第1の金属膜24を選択的にエッチング
して、容量絶縁膜19、第1の電極18、疑似容量絶縁
膜22および第1の疑似電極21を形成する。
【0024】フォトレジストマスク28を除去すると図
1および図2に示したように容量素子16と疑似容量素
子17とを同時に得ることができる。この半導体装置に
おいて、第2の電極20と第2の疑似電極23との間隔
は、0.3μm〜14μmの範囲とされている。
【0025】図4は、図3(a)に示した状態から図3
(b)に示した状態に移行する段階で第2の金属膜26
をエッチングしている状態を示す断面図である。図4に
示したように、第2の電極20の周囲に第2の疑似電極
23が配置されているために、第2の電極の周囲の高誘
電率誘電体膜25の面積が小さくなっている。そのた
め、第2の電極20近辺の高誘電率誘電体膜25の表面
に蓄積される電荷29の量は、第2の疑似電極23がな
い場合よりも少なくなる。従って、エッチングイオン3
0が受ける静電気力(反発力)も小さくなって、エッチ
ングイオン30は、基板15に対してほぼ垂直に進行す
ることができる。
【0026】このようにして、第2の電極20の端部付
近の下方に位置する高誘電率誘電体膜25に対する斜め
方向からのイオン衝突が抑制される。従って、容量素子
の容量絶縁膜における結晶構造のダメージも抑制され
る。
【0027】(実施の形態2)図5および図6(図5の
B−B断面図)に示したように、この半導体装置では、
基板31上に、複数個の容量素子32と複数個の疑似容
量素子33とが縦横に配列するように形成されている。
図5の破線で囲まれた領域には容量素子32が形成され
ており、この領域を囲むように疑似容量素子33が形成
されている。
【0028】容量素子32は、第1の電極34と容量絶
縁膜35と第2の電極36とから構成されており、疑似
容量素子33は第1の疑似電極37と擬似容量絶縁膜3
8と第2の疑似電極39とから構成されている。
【0029】製造方法は、フォトレジストマスクの形状
が異なる点を除いては実施の形態1と同じである。ま
た、各電極、絶縁膜に用いられる材料も実施の形態1と
同じである。
【0030】この半導体装置において、それぞれの第2
の電極36は、これ以外の第2の電極36または第2の
疑似電極39により囲まれている。その間隔は、実施の
形態1と同様、0.3μm〜14μmの範囲とされてい
る。
【0031】本実施形態においても、実施の形態1と同
様、容量素子の容量絶縁膜における結晶構造のダメージ
も抑制される。さらに、複数の容量素子32において、
端部に配置された素子と、内部に配置された素子との電
気特性を均一化することができる。
【0032】なお、本実施形態において、疑似容量素子
33の形状は、容量素子32の形状と同じとしたが、複
数の容量素子32の全体を包囲するように口の字状とし
てもよい。
【0033】(実施の形態3)図7および図8(図7の
C−C断面図)に示すように、この半導体装置では、基
板41上に、容量素子42を囲んで口の字状に疑似容量
素子43が形成されている。容量素子42は、第1の電
極44と容量絶縁膜45と第2の電極46とから構成さ
れており、疑似容量素子43は、第1の疑似電極47と
疑似容量絶縁膜48と第2の疑似電極49とから構成さ
れている。
【0034】この半導体装置では、第1の電極44と第
1の疑似電極47とが同一の導電体層に含まれている。
また、容量絶縁膜45と疑似容量絶縁膜48とが同一の
高誘電率誘電体層に含まれている。この半導体装置にお
いても、第2の電極44と第2の疑似電極49との間隔
は、0.3μm〜14μmの範囲とされている。
【0035】製造方法は、フォトレジストマスクの形状
が異なる点を除いては実施の形態1と同じである。ま
た、各電極、絶縁膜に用いられる材料も実施の形態1と
同じである。
【0036】本実施形態においても、実施の形態1と同
様、容量素子の容量絶縁膜における結晶構造のダメージ
も抑制される。
【0037】なお、本実施形態における容量素子42に
複数の素子を用いても構わない。この点は、実施の形態
1でも同様である。
【0038】(実施の形態4)図9および図10(図9の
D−D断面図)に示したように、この半導体装置では、
基板51上に、複数個の容量素子52と複数個の疑似容
量素子53とが縦横に配列するように形成されている。
図9の破線で囲まれた領域には容量素子52が形成され
ており、この領域を囲むように疑似容量素子53が形成
されている。
【0039】また、横方向に一列に並んだ容量素子52
と疑似容量素子53とにおいて、第1の電極54と第1
の疑似電極57とが同一の導電体層に含まれている。ま
た、容量絶縁膜52と疑似容量絶縁膜58とが同一の誘
電体層に含まれている。そして、両端に疑似容量素子5
3を配置した素子列が互いに平行となるように縦方向に
配列している。ただし、縦方向の最外側の素子列は、疑
似容量素子53のみから構成されている。
【0040】この半導体装置においても、実施の形態2
と同様、それぞれの第2の電極56と、これに隣接する
第2の電極56または第2の疑似電極59との間隔は
0.3μm〜14μmとされる。
【0041】容量素子52は第1の電極54と容量絶縁
膜55と第2の電極56とから構成されており、疑似容
量素子53は第1の疑似電極57と擬似容量絶縁膜58
と第2の疑似電極59とから構成されている。
【0042】製造方法は、フォトレジストマスクの形状
が異なる点を除いては実施の形態1と同じである。ま
た、各電極、絶縁膜に用いられる材料も実施の形態1と
同じである。
【0043】本実施形態においても、実施の形態1と同
様、容量素子の容量絶縁膜における結晶構造のダメージ
も抑制される。また、複数の容量素子52において、端
部に配置された素子と、内部に配置された素子との電気
特性を均一化することができる。さらに、電極や容量絶
縁膜を部分的に同一の層に含ませることによって、半導
体装置の表面の段差を少なくすることができる。段差が
少なくなると、半導体集積回路が形成されている支持基
板との間の配線が容易になるという利点が生じる。
【0044】なお、以上説明した実施の形態1〜4にお
いて、容量素子の各電極と疑似容量素子の各疑似電極と
は同一の導電体により形成されている。また容量素子の
容量絶縁膜と疑似容量素子の疑似容量絶縁膜とは同一の
誘電体により形成されている。容量素子は電気的に他の
素子等と接続されて回路に組み込まれるが、疑似容量素
子は回路に組み込むために作製されたものではなく、容
量素子の容量絶縁膜へのイオン衝突を緩和するために作
製されるものである。この目的が達成される限り、疑似
容量素子の形状、材料には特に制限はない。
【0045】また、疑似容量素子の配置も、容量素子の
容量絶縁膜の劣化を効果的に抑制できる範囲(例えば残
留分極の劣化が10%以下)であれば、上記に例示した
配置に限られない。
【0046】上記実施の形態では、各電極の材料として
Ptを例示したが、他の金属や導電性化合物を使用する
こともできる。なお、導電性化合物としては、Ru
2、IrO2等を用いることができる。
【0047】また、上記実施の形態では、高誘電率誘電
体としてSrBixTaxyを用いたが、本発明はこの
例に限るものではない。高誘電率誘電体としては、誘電
率が100以上の誘電体または強誘電体が好ましく、例
えば、BaxSr1-xTiOx、Pb(Zr1-xTix
3、SrBi2(Ta1-xNbx29、Bi4Ti312
等の誘電体を用いることができる。なお、上記各化合物
において0≦x≦1である。
【0048】(実施の形態5)上記実施の形態では、半
導体素子が容量素子である場合の例について説明した
が、半導体素子はトランジスタ等の素子であっても構わ
ない。
【0049】図11に示したメモリーセルには、トラン
ジスタ97と容量素子98とを含むメモリーセルの例で
ある。このようなメモリーセルのトランジスタや容量素
子にも上記のような疑似半導体素子を用いることができ
る。
【0050】例えば、トランジスタの場合、図13に示
したように、基板120上に形成されたゲート電極12
1が容量素子における上部電極に対応する。ゲート電極
121と基板120との間には図示しない誘電体膜が形
成されており、この誘電体膜が容量素子の容量絶縁膜に
対応する。従って、トランジスタの形成に際しても、容
量素子の場合と同様に疑似ゲート電極122を形成する
ことにより、トランジスタの電気的特性の劣化を抑制す
ることができる。図13に示したように、疑似ゲート電
極122には、基板120内に形成されるソース電極1
23およびドレイン電極124が対応している必要はな
い。このように疑似トランジスタは、通常、疑似上部電
極(疑似ゲート電極)と疑似誘電体膜とを含んでいれば
よい。
【0051】図11に示したメモリーセルには、ゲート
87、ソース85およびドレイン86を備え、さらにゲ
ート87と基板81との間に強誘電体からなる誘電体膜
88が形成されたトランジスタ97が形成されている。
また、上方には、下部電極91、強誘電体からなる容量
絶縁膜92および上部電極93からなる容量素子98が
形成されている。
【0052】トランジスタ97および容量素子98は、
ビット線89,90,95等によって他の素子と電気的
に接続されており、半導体装置の回路に組み込まれてい
る。また、基板上には、各素子、導線間の絶縁を確保す
るために、シリコン酸化膜82、層間絶縁膜83、84
が形成されている。
【0053】図12に示したメモリーセルにも、ゲート
107、ソース105およびドレイン106を備え、さ
らにゲート107と基板101との間に強誘電体からな
る誘電体膜108が形成されたトランジスタ117が形
成されている。また、下部電極111、強誘電体からな
る容量絶縁膜112および上部電極113からなる容量
素子118が形成されている。
【0054】このメモリーセルにおいても、トランジス
タ117および容量素子118は、ビット線109,1
10,115等によって他の素子と電気的に接続されて
おり、半導体装置の回路に組み込まれている。また、基
板上には、各素子、導線間の絶縁を確保するために、層
間絶縁膜102、104が形成されている。
【0055】図11および図12に示したメモリーセル
に含まれるトランジスタも、上記に説明した方法により
作製することができる。なお、これらのメモリーセル
は、本発明を適用できる半導体装置の一例を示したもの
である。本発明は、これらの半導体装置に限って適用さ
れるものではない。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例により制限されるもの
ではない。
【0057】本実施例では、図14、図15(図14の
E−E断面図)および図16(図14のF−F断面図)
に示した半導体装置を作製した。
【0058】この半導体装置では、図9および図10に
示した態様とほぼ同様に、基板60上に、容量素子6
1、第1の疑似容量素子62および第2の疑似容量素子
63が配列されている。図14および図15に示したよ
うに、容量素子61と第1の疑似容量素子62とにおい
て、第1の電極64および第1の疑似電極67は、同一
の導電層に属しており、容量絶縁膜65および疑似容量
絶縁膜68は同一の誘電体層に属している。第1の疑似
容量素子62は、列の端部に配置されている。
【0059】また、図14および図16に示したよう
に、半導体装置の最外側の列は、第2の疑似容量素子6
3が一列に配置されている。これら第2の疑似容量素子
63において、第1の疑似電極71は同一の導電層に属
しており、疑似容量絶縁膜72は同一の誘電体層に属し
ている。
【0060】第2の電極66と、第1の疑似容量素子の
第2の疑似電極69との間の距離αを1.5μmとし、
第2の電極66と、第2の疑似容量素子の第2の疑似電
極73との間の距離βを12.8μmとして、半導体装
置を作製した。作製の方法は、図3に示した方法と同様
(レジストパターンは相違する)とした。また、容量絶
縁膜はSrBixTaxyからなる厚さ0.24μmの
膜とし、各電極はPtから形成した。
【0061】一方で、第1の疑似容量素子62および第
2の疑似容量素子63を形成しない点を除いては、上記
と同様にして半導体装置を作製した。これらの半導体装
置を複数個作製し、各半導体装置について、容量素子の
電気特性の一つである残留分極を測定した。結果を図1
7および図18に示す。
【0062】疑似容量素子を配置した場合(図17)で
は、残留分極量が13〜15μC/cm2であったが、
疑似容量素子を配置しない場合(図18)では、残留分
極量が5〜10μC/cm2となった。このように、疑
似容量素子を配置することにより、残留分極量が向上
し、かつ安定するために、データ読み出し時のエラーマ
ージンが大きくなるという優れた電気特性を有する容量
素子を得ることができる。
【0063】次に、第2の電極66と、第2の疑似容量
素子の第2の疑似電極73との間の距離βを変化させた
ときの容量素子の残留分極を測定した(図19;曲線
a)。この結果より、距離βが14μmを越えると容量
素子の残留分極が急激に低下することがわかる。なお、
この結果は、第2の電極等上部に形成する電極を5×5
μmとしたときの結果である。
【0064】さらに、素子の大きさを変化させて同様に
距離βによる残留分極の影響を調査した。素子のサイズ
を小さくしたところ(1.5×1.5μmが曲線b、1
×1μmが曲線cに対応)、素子の面積が小さくなるに
つれて好ましい距離βの範囲の上限が小さくなった。素
子の大きさが1.5×1.5μm以下の場合の距離βの
好ましい範囲の上限は、9μmである。また、素子の大
きさが1×1μm以下の場合には、距離βの好ましい範
囲の上限は5μmとなる。
【0065】図19から明らかなように、素子の面積に
応じて距離βを適切に調整すれば、残留分極の低下がほ
とんどない程度にまで押さえることができる。このよう
に、上記実施例により、素子のバラツキを考慮したとし
ても、残留分極の低下を少なくとも10%以下程度には
抑制できることが確認できた。
【0066】一方、距離βが0.3μmよりも小さくな
ると製造が困難となるため、距離βは0.3μm以上で
あることが好ましい。なお、距離βに代えて距離αを変
化させた場合も同様の結果が得られることが確認され
た。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、高誘電率誘電体を用いた半導体素子における高誘
電率誘電体の劣化を防止することができる。このよう
に、本発明は、高誘電率誘電体を用いた半導体素子を含
む半導体装置の性能向上に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置の一形態の平面図であ
る。
【図2】 図1の半導体装置のA−A断面図である。
【図3】 本発明の半導体装置の一形態の製造工程を示
す図である。
【図4】 本発明の半導体装置の一形態の製造工程にお
いて上部電極をドライエッチングしている状態を示す断
面図である。
【図5】 本発明の半導体装置の別の一形態の平面図で
ある。
【図6】 図5の半導体装置のB−B断面図である。
【図7】 本発明の半導体装置の別の一形態の平面図で
ある。
【図8】 図7の半導体装置のC−C断面図である。
【図9】 本発明の半導体装置の別の一形態の平面図で
ある。
【図10】 図9の半導体装置のD−D断面図である。
【図11】 本発明を適用できるメモリーセルの一形態
の断面図である。
【図12】 本発明を適用できるメモリーセルの別の形
態の断面図である。
【図13】 トランジスタを含む本発明の半導体装置の
一形態の平面図である。
【図14】 実施例で製造した半導体装置の部分平面図
である。
【図15】 図14の半導体装置のE−E断面図であ
る。
【図16】 図14の半導体装置のF−F断面図であ
る。
【図17】 疑似容量素子を配置した場合の容量素子の
残留分極の分布を示す図である。
【図18】 疑似容量素子を配置しない場合の容量素子
の残留分極の分布を示す図である。
【図19】 疑似容量素子と容量素子との距離と、残留
分極との関係を示すグラフである。
【図20】 従来の半導体装置を示す断面図である。
【図21】 従来の半導体装置における誘電体膜の劣化
の機構を示すための断面図である。
【符号の説明】
15,31,41,51,60,81,101,120
半導体基板 16,32,42,52,61,98,118
容量素子 17,33,43,53,62,63
疑似容量素子 97,117 トランジスタ 121 ゲート電極 122 疑似ゲート電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 英治 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された下部電極、前記下部
    電極上に形成された第1の誘電体および前記第1の誘電
    体上に形成された上部電極を含む容量素子と、前記基板
    上に形成された疑似下部電極、前記疑似下部電極上に形
    成された第2の誘電体および前記第2の誘電体上に形成
    された疑似上部電極を含む疑似容量素子とを含み、前記
    上部電極と前記疑似上部電極との間隔が0.3μm〜1
    4μmとなるように前記疑似容量素子を配置したことを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記下部電極および前記疑似下部電極
    が、同一の導電体層に含まれている請求項1に記載の半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 基板上に形成された第1の誘電体および
    前記第1の誘電体上に形成された上部電極を含むトラン
    ジスタと、前記基板上に形成された第2の誘電体および
    前記第2の誘電体上に形成された疑似上部電極を含む疑
    似トランジスタとを含み、前記上部電極と前記疑似上部
    電極との間隔が0.3μm〜14μmとなるように前記
    疑似トランジスタを配置したことを特徴とする半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の誘電体および前記第2の誘電
    体が、同一の誘電体層に含まれている請求項1〜3のい
    ずれかに記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の誘電体が、誘電率が100以
    上である誘電体および強誘電体から選ばれる少なくとも
    一方である請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記上部電極および前記疑似上部電極
    が、同一の導電体層をエッチングすることにより形成さ
    れた請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記上部電極および前記疑似上部電極が
    エッチングにより同時に形成され、前記エッチングによ
    る前記第1の誘電体の残留分極の低下が10%以下に抑
    制された請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 誘電体上に電極を備えた半導体素子を含
    む半導体装置の製造方法であって、基板上に誘電体層を
    形成する工程と、前記誘電体層上に導電体層を形成する
    工程と、前記導電体層をエッチングすることにより前記
    電極を形成する工程とを含み、前記電極との間隔が0.
    3μm〜14μmとなるように疑似電極を前記電極とと
    もに形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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