JPH11244580A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JPH11244580A
JPH11244580A JP10045759A JP4575998A JPH11244580A JP H11244580 A JPH11244580 A JP H11244580A JP 10045759 A JP10045759 A JP 10045759A JP 4575998 A JP4575998 A JP 4575998A JP H11244580 A JPH11244580 A JP H11244580A
Authority
JP
Japan
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water
salt
container
washing
washing machine
Prior art date
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Pending
Application number
JP10045759A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Miyao
明 宮尾
Tamotsu Shikamori
保 鹿森
Hiroshi Osugi
寛 大杉
Takami Koyama
高見 小山
Isao Hiyama
功 桧山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯用水に含まれ金属イオンを陽イオン交換
樹脂で除去すると共に、使用者に労力をかけさせずに、
イオン交換樹脂を再生する。 【解決手段】 給水経路中に配されている容器60内の
上部には、塩収納空間が形成され、その下部に陽イオン
交換樹脂は収納されている。水道栓口26には、給水電
磁弁27と塩溶解用注水電磁弁39とが接続されてい
る。給水電磁弁27の出口側は容器60の樹脂が収納さ
れている箇所に接続され、塩溶解用注水電磁弁63は塩
収納空間に接続されている。塩溶解用注水電磁弁39
は、ソフナーソレノイド102の駆動回路で駆動し、最
終すすぎ給水終了後に開き、塩収納室に水を注水する。
この水と塩収納室内の塩とが混ざって形成された塩水
は、この塩水が陽イオン交換樹脂内を流れ、これを再生
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯に用いる水か
ら硬度成分を除去する機能を備えた洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】洗濯機で洗濯に使用される洗濯用水は、
水道水等に代表される水源からホース等で洗濯機に供給
され、使用者の操作で洗濯機内の洗濯槽に給水されて、
衣類の洗濯に用いられている。
【0003】しかし、例えば、水道水中には雑菌の殺菌
を目的とした次亜塩素酸イオン等の陰イオン、水道源水
に含まれる硬度成分としてのカルシウム、マグネシウ
ム、あるいは水道源水に含まれる又は水道水供給配管系
統から溶け出す銅、鉄、クロム等の陽イオンが含まれて
おり、これら金属イオンは、使用洗剤の洗浄力に種々の
悪影響を与える。
【0004】洗剤の洗浄力に大きな影響を及ぼすのは、
硬度成分としてのカルシウム、マグネシウムイオンとい
う2価の陽イオンである。これらは、洗剤中の界面活性
剤と反応して不溶性の金属せっけんを生成し、洗浄に寄
与する界面活性剤量を減少させて洗浄力を低下させる。
また、先の金属せっけんは、不溶性であり、被洗濯物に
残留して特に黒色衣類では白い斑点となって見える。さ
らに、金属せっけんが洗濯槽の外壁等に付着堆積した場
合には、そこにカビ等が繁殖する場合もある。
【0005】従来の洗剤の中には、前述の硬度成分の悪
影響を防止するためリン酸塩が混入されている。しか
し、琵琶湖汚染問題として知られるように、リン酸塩の
社会環境に及ぼす影響が取り上げられている。このた
め、従来の洗剤に含まれているビルダーとして用いられ
てきたリン酸塩にかわる代替ビルダーの研究が進み、こ
の中でリン酸塩代替ビルダーとして合成ゼオライトが注
目され、多くの市販洗剤に用いられている。洗濯用水に
カルシウムイオン及びマグネシウムイオンが含まれてい
た場合、これに人工ゼオライト混入洗剤を投入すると、
ゼオライトは確かに洗濯用水からこれらイオンを除去す
るが、それと同時に、これらイオンは洗剤の界面活性剤
を金属せっけん化する。このため、ゼオライト混入の効
果は、薄められることになる。本来ならば、洗濯用水か
らこれらイオンを除去した後、この用水に洗剤を溶かし
て洗濯に用いる方が好ましい。さらに、ビルダーとして
この人工ゼオライトを洗剤に多量に混入すると、洗濯後
の衣類にゼオライト粒子が付着して仕上がりを悪化させ
る問題もある。
【0006】そこで、これら金属イオンの弊害を除去す
る洗濯機として、例えば、特開昭57−203495号
公報やUSP3,937,042号や特開平4−203
95号公報や特開平5−115681号公報に記載され
たものがある。
【0007】上記特開昭57−203495号公報に記
載された洗濯機は、すすぎ給水経路中に、陽イオン交換
樹脂を設けて、この陽イオン交換樹脂で、金属イオンを
除去するものである。この技術では、陽イオン交換樹脂
のイオン交換能力が減退してくると、陽イオン交換樹脂
を給水経路から取り出して酸で洗浄し、イオン交換能力
の再生を図ることにしている。
【0008】上記USP3,937,042号に記載さ
れた洗濯機は、給水経路中に陽イオン交換樹脂槽を設け
ると共に、この陽イオン交換樹脂槽の上部に食塩水容器
を設けたものである。この技術では、陽イオン交換樹脂
の能力が減退ししてくると、イオン交換樹脂槽の上に食
塩水容器を置き、この中に食塩水を入れて、イオン交換
樹脂槽内に食塩水を滴下させて、この食塩水で陽イオン
交換樹脂の再生を図ることにしている。
【0009】上記特開平4−20395号公報に記載さ
れた洗濯機は、洗濯槽内に給水する給水経路途中に、活
性炭等のイオン除去手段を設けたものである。この技術
では、陰イオンを除去するための活性炭の吸着能力の限
界にも着目し、イオン除去手段と並列な給水経路を用意
し、選択的に用いて寿命延命を図っている。
【0010】また、上記特開平5−115681号公報
に記載された洗濯機は、隔膜を介して対向する電極対間
で電圧を印加し、水をここに通して通電処理することに
より、金属イオンを除去した陽極側の水を洗濯用水とし
て用いるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
57−203495号公報に記載された技術では、陽イ
オン交換樹脂のイオン交換能力が低下すると、家庭の主
婦等がわざわざ陽イオン交換樹脂を給水経路から取り出
して酸で洗浄しなければならない。また、USP3,9
37,042号に記載された技術でも、陽イオン交換樹
脂の能力が低下してくると、家庭の主婦等がわざわざイ
オン交換樹脂槽の上に食塩水容器を置き、この中に食塩
水を入れなければならない。また、特開平4−2039
5号公報に記載された技術でも、活性炭の吸着能力が低
下すると、この活性炭を給水経路から取り出して、新た
な活性炭と交換しなければならない。すなわち、以上の
従来技術では、いずれも、洗濯機を使用するユーザ自身
がイオン交換樹脂や活性炭の能力低下を判断し、しか
も、これらの再生処理等において、何らかの作業を行わ
なければならいという問題点がある。
【0012】また、特開平5−115681号公報に記
載された技術では、洗濯用水の通電処理の速度が一般的
に遅く、静止水の状態であっても通電時間として5〜3
0分程度必要とし、毎分10〜15Lの洗濯用水を通電
処理するためには非常に大型の処理装置が必要になる。
さらに、感電に対する配慮、水の電気分解で生じる水素
ガス等に対する配慮等も必要となる。すなわち、この技
術では、装置が大型化すると共に、安全のための附帯設
備が設備も必要になり、製造コストが嵩むという問題点
がある。
【0013】そこで、本発明の目的は、あまり製造コス
トを増加させることなく、しかも、使用者をわずらわせ
ることなく、洗濯用水中の金属イオンを継続的に除去で
きる洗濯機を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の洗濯機は、仕上げ剤を入れておく仕上げ剤器と、該仕
上げ剤器から洗濯槽へ仕上げ剤を排出させる仕上げ剤ソ
レノイドと、該仕上げ剤ソレノイドの駆動回路とを有し
ていると共に、水源からの水を洗濯槽へ導く給水経路中
に、陽イオン交換材が充填されている容器が配され、該
容器内の該陽イオン交換材に水を接触させることによ
り、該水に含まれている陽イオンを除去する洗濯機にお
いて、前記陽イオン交換材を再生させるための塩を溜め
ておく塩収納室と、前記仕上げ剤ソレノイドの前記駆動
回路で駆動し、前記水源からの水の前記塩収納室内への
注水を調節する塩溶解用注水電磁弁と、前記塩収納室内
に入った水で塩水になった塩を前記容器内の前記陽イオ
ン交換材へ導く通路と、前記洗濯槽に対する給排水を制
御して、洗い工程及びすすぎ工程を制御すると共に、前
記駆動回路を制御する制御手段と、を備えていることを
特徴とするものである。
【0015】ここで、前記容器は、該容器内に設けられ
た隔壁により、第1室と第2室の上下2室に仕切られ、
上の該第1室が前記塩収納室を形成し、下の該第2室に
前記陽イオン交換材が収納され、前記隔壁には、前記第
1室から前記第2室へ貫通し、前記通路を成す貫通孔が
形成され、該貫通孔に該第2室側から該第1室側への流
入を防ぐ逆止弁が設けられ、前記容器の前記第2室の底
には、塩水排出口が形成されているものであってもよ
い。
【0016】この場合、前記容器の前記第2室は、水を
通すが前記陽イオン交換材を通さない二つのフィルタ
で、上空間、中空間、下空間の3空間に上下に仕切ら
れ、前記容器の側周であって前記下空間の位置に、前記
水源からの水が入る入水口が形成され、前記容器の側周
であって前記上空間の位置に、該容器内の水を前記洗濯
槽内へ排出する吐出口が形成され、前記中空間に前記陽
イオン交換材が配されていてもよい。
【0017】前記塩水排出口には、前記制御手段により
制御され、前記容器内の塩水の排出を調節する塩水排出
調節手段が接続されていてもよい。また、前記塩水排出
口には、前記容器内の塩水の排出を排出するための塩水
排出チューブが接続され、該塩水排出チューブは、該塩
水排出口から前記上空間と前記下空間の境まで上がり、
そこから下方へ下がっているものであってもよい。
【0018】また、以上の各洗濯機において、前記塩収
納室の外壁の少なくとも一部は透明であることが好まし
い。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、図1〜図10を用いて、本
発明に係る洗濯機の基本形態について説明する。
【0020】この基本形態における洗濯機は、図1及び
図2に示すように、全自動洗濯機であり、鋼鈑製の外枠
1内に、吊り棒2及びコイルバネや弾性ゴムからなる防
振機構3によって、合成樹脂製の外槽4を吊架する構成
となっている。外槽4は、4組の吊り棒2及び防振機構
3で、外枠1の上部4隅から吊り下げ支持されている。
洗濯する水を溜める外槽4内には、ステンレス製の洗濯
兼脱水槽5が回転自在に設けられている。洗濯兼脱水槽
5には、多数の脱水孔5aが形成され、その中央底部に
は回転翼6が回転可能に設けられている。洗い及びすす
ぎ工程時には、洗濯兼脱水槽(以下、単に洗濯槽とす
る。)5を静止させ、回転翼6を時計方向(正)及び反
時計方向(逆)に回転させる。また、脱水工程時には、
洗濯槽5を一方向に回転させる。回転翼6及び洗濯兼脱
水槽5の回転は、駆動装置により行われる。
【0021】駆動装置は、電動機7と、この電動機7の
回転を回転翼6あるいは洗濯槽5に伝達するためのプー
リ8aやベルト8bからなる伝達機構8と、洗い及びす
すぎ工程時に回転翼6のみを回転させたり、あるいは脱
水工程時に洗濯槽5を回転させたりするクラッチ装置9
と、を有して構成されている。この駆動装置は、外槽4
の底面に設けられている鋼鈑製支持板10に、固定され
ている。
【0022】外槽4には、外槽4内の水圧を水位センサ
11に伝達する水位センサチューブ12と、外槽4内の
洗濯用水の排水を行う排水装置13と、が設けられてい
る。排水装置13は、排水電磁弁13aと、これを中に
収納している排水溜容器13bと、排水ホース16と、
有している。排水電磁弁13aは、外槽4の底面の排水
孔14の直後に設けられ、その出口は排水溜容器13b
内に開口している。排水ホース16は、その入り口が排
水溜容器13bに接続され、その出口が外枠1外に露出
している。外槽4の側面には、上端が開口する異常溢水
パイプ15が設けられ、この下端は、排水溜容器13b
内に開口している。異常溢水パイプ15は、給水に異常
をきたし外槽4から洗濯用水が溢れ出る場合や、洗濯中
の洗濯物の動きで外槽から洗濯用水が飛び出る場合に備
えて設けられている。溢れ出た洗濯用水は、異常溢水パ
イプ15から排水溜容器13b内に流れ込み、排水ホー
ス16で洗濯機外に排出される。
【0023】外枠1の上部には、トップカバー17が設
けられている。このトップカバー17には、洗濯物を投
入する投入口17aと、イオン除去手段や水道栓口や給
水電磁弁等を収納する後部収納箱17bと、マイコン等
の電気部品を収納する前部操作箱17cとが形成されて
いる。投入口17aには、合成樹脂製の蓋18が設けら
れている。
【0024】前部操作箱17cの上面には、操作パネル
19aが取り付けられており、その下には制御部である
マイコン等を内蔵した制御回路19bが設けられてい
る。また前部操作箱17c内には、外槽4内の水圧を検
出することにより、規定水位まで水が溜まったかを判定
する水位センサ11が設けてある。操作パネル19aに
は、図3に示すように、電源スイッチ20、各種表示器
21、各種操作ボタン22、ブザー23等が配置されて
おり、使用者が操作ボタン22を操作し、また、洗濯機
の動作状態を表示器21やブザー23で確認できるよう
になっている。さらに、操作パネル19aには、イオン
除去処理(軟水化)中を表示する発光ダイオードからな
る軟水化表示24と、後述するイオン交換樹脂の再生を
催告表示する発光ダイオードからなる塩投入表示25と
が配置されている。
【0025】図4に示すように、後部収納箱17bに
は、水道栓等からのホースが接続される水道栓口26
と、これに接続されている給水電磁弁27と、イオン交
換樹脂が入る樹脂容器29と、樹脂容器29内から再生
塩水を排出する手動塩水排出バルブ34と、風呂水を吸
水する風呂水吸水ポンプ45と、洗濯槽5内に洗濯水を
流下させる傾斜流路46と、等が収納されている。傾斜
流路46の上流側には、この傾斜流路46に開口する部
屋A47、部屋B48が設けられている。
【0026】図5及び図6に示すように、樹脂容器29
は、円筒状を成し、その側周面下部に入水口29aが形
成され、その側周面上部に吐出口29bが形成され、そ
の底面に塩水排出口29cが形成されている。樹脂容器
29内は、二つのポリエチレン製メッシュフィルタ29
d,29dで、下空間29e、中空間29f、上空間2
9gの3空間に仕切られている。二つのメッシュフィル
タ29d,29dは、いずれも入水口29aより上方で吐
出口29bより下方に設けられている。中空間29fに
は、イオン交換能を有する部材であるナトリウム型強酸
性陽イオン交換樹脂(以下、単にイオン交換樹脂とす
る。)31が充填されている。樹脂容器29は、後部収
納箱17bの底面に塩水排出口29cが箱底面を貫通す
るよう固定されている。メッシュフィルタ29dは、水
を通過させることができるが、イオン交換樹脂31を通
過させることができないメッシュサイズである。樹脂容
器29の上部外周には、雌ネジ29hが形成されてい
る。また、樹脂容器29の蓋30の内周には、雌ネジ3
0aが形成されている。蓋30の天板の内面(下面)に
は、薄いリング上のガスケット30bが設けられてい
る。蓋30は、樹脂容器29の雄ネジ29hに捻じ込ん
で、固定される。ガスケット30bは、樹脂容器29の
上端面に接触して、容器29内から水が漏出するのを防
止する。
【0027】イオン交換能を有する部材としては、上記
イオン交換樹脂31の他、ポリエステル等の繊維にイオ
ン交換樹脂を分散して保持させた素材、あるいはイオン
交換能を持つ高分子材料を繊維状にした素材を用いても
よい。
【0028】樹脂容器29内に、イオン交換樹脂31が
収納される中空間29fの他に、下空間29e及び上空
間29gを設け、下空間29eに入水口29aを連通さ
せ、上空間29gに吐出口29bを連通させたのは、一部
のイオン交換樹脂31のみに水が通過してしまうのを防
止して、イオン交換樹脂31の全体に均一に水道水を通
過させ、イオン交換効率を高めるためである。水道水
は、入水口29aから下部空間29eに入り、ここを完
全に満たしてから、その水面が上昇し、中空間29f内
のイオン交換樹脂31全体を均等に通過する。水道水
は、この中空間29fを通過することで、水道水中のカ
ルシウムイオンやマグネシウムイオン等がイオン交換樹
脂31で除去され、つまり軟水化される。水道水は、中
空間29fを通過した後、上空間29gに至り、ここを
ある程度満たしてから、吐出口29bから流出する。
【0029】ここで、再び、図4を参照しながら、給水
経路について説明する。
【0030】水道水は、水道栓からのホースで水道栓口
26に至り、給水電磁弁27の開閉により樹脂容器29
内に導かれ、そこで、上述したように、軟水化されてか
ら、部屋A47及び傾斜流路46を経て、洗濯槽5に給
水される。また、風呂等からの水は、風呂水給水口45
aに接続されるホースで風呂等から汲み出される。風呂
水を給水するためには、まず、水道栓口26からの水道
水を給水電磁弁27の開閉で樹脂容器29及び部屋A4
7に通す。そして、部屋A47に至った水道水を呼び水
口45bから風呂水吸水ポンプ45へ呼び水する。その
後、ポンプ45を駆動させて、風呂水が風呂水給水口4
5aから自吸され、吐出口45cから部屋B48及び傾
斜流路46を経て、洗濯槽5に給水される。
【0031】水道栓口26が設置される後部収納箱17
bに樹脂容器29を設置するのは、給水配管長を短くで
きるので、流路損失が少なくなって給水量が多くなり、
給水時間を短縮できるからである。給水では、イオン交
換樹脂31が充填される樹脂容器29の中空間29fを
水道水が通過するので、圧力損失が大きい。この損失を
少しでもカバーするため、水道栓口26から樹脂容器2
9に至る配管長は、100mm以下が望ましい。一般的
な洗濯機の洗濯給水流量は、水道水圧力にもよるが、1
0〜15リットル/分であり、これに近い流量を確保す
る意味で上述の配慮が必要になる。
【0032】図6に示すように、樹脂容器29の塩水排
出口29cには、チューブ35を介して、手動塩水排出
装置34が接続されている。この手動塩水排出装置34
は、ボールバルブ34aと、このボールバルブ34aの
弁体であるボール34bを回転させるための押しボタン
34cと、この押しボタン34cとボール34bとを連
結する連結ロッド34dと、を有している。押しボタン
34cは、後部収納箱17bの上面に配置され、ボール
バルブ34aは押しボタン34cの真下であって後部収
納箱17bの裏面に固定されている。ボールバルブ34
aの出口には、塩水排出チューブ36が接続される。こ
の塩水排出チューブ36の他端は、上述した異常溢水パ
イプ15に挿入されている(図2参照)。
【0033】手動塩水排出装置34は、イオン交換樹脂
31の再生時に使用する塩水を排出するものである。イ
オン交換樹脂31の再生時に樹脂容器29内に残留した
塩水を排出する際には、使用者が押しボタン34cを押
す。すると、連結ロッド34dがボールバルブ34aの
ボール34bを回転させ、ボールバルブ34aを開け
る。樹脂容器29内の塩水は、塩水排出口29cから、
チューブ35、ボールバルブ34a、塩水排出チューブ
36、異常溢水パイプ15、排水溜容器13b、排水ホ
ース16を介して洗濯機外に排出される。押しボタン3
4cは、ロック機構(図示せず)を持ち、一旦押し下げ
られると、押し下げられた状態で止まり、再度、押し下
げられるとロック機構が外れ、バネ34eで戻るように
なっている。押しボタン34cを戻せば、ボールバルブ
34aが閉じる。
【0034】ボールバルブ34aの弁体であるボール3
4bには、磁石37が固定され、ボールバルブ34aの
弁箱には、磁界によりその抵抗値が変化する磁気抵抗素
子38が固定されている。このため、押しボタン34c
が押されてボール34bが回転すると、この回転による
磁石37の移動を磁気抵抗効果素子38が検出する。こ
の検出結果は、後述するように、ボールバルブ34aが
開状態、言い換えると、塩水排出口29cが開状態であ
るとして、表示される。これは、使用者が押しボタン3
4cが押し下げた(ボールバルブ34aが開状態)まま
で、次回の洗濯の給水が開始されると、樹脂容器29を
通過する水道水の一部が塩水排出口29cから洗濯機外
に無駄に捨てられるのを防止するべく、使用者に押しボ
タン34cの押し上げを催告するためである。
【0035】図7は、マイクロコンピュータ50を中心
に構成される洗濯機制御部のブロック図である。マイク
ロコンピュータ50は、操作ボタン入力回路51や水位
センサ11が接続され、使用者のボタン操作、洗濯槽内
の洗濯用水水位の情報信号を受ける。マイクロコンピュ
ータ50からの出力は、双方向性3端子サイリスタ等で
構成される複数の駆動回路52,52,…に接続されて
いる。各駆動回路52,52,…は、それぞれ、電動機
7、クラッチ装置9のクラッチソレノイド9a、排水電
磁弁13a、風呂水ポンプ45、給水電磁弁27、排水
装置13の排水電磁弁13a等に商用電源を供給して、
これらの駆動を制御する。また、マイクロコンピュータ
50は、使用者に洗濯機の動作を知らせるため、ブザー
23や表示器21や発光ダイオード54,55などの報
知手段にも接続されている。電源回路53は、商用電源
を整流平滑してマイクロコンピュータ50に必要な直流
電源を作る。発光ダイオード54は、前部操作箱17c
に装着され、イオン交換樹脂への通水時に点灯して、軟
水化処理中であることを軟水化表示24(図3参照)で
使用者に知らせる。また、発光ダイオード55は、前部
操作箱17cに装着され、塩投入が必要な時に点灯し
て、塩投入を塩投入表示25(図3参照)で使用者に知
らせる。
【0036】ここで改めて、水道水からのイオン除去、
及びイオン除去した水の給水過程について説明する。
【0037】使用者が被洗濯物を洗濯槽5に入れ、電源
スイッチ19を押し、スタートボタンを操作すると、マ
イクロコンピュータ50は給水電磁弁27を開状態にす
る。水道水は、水道栓口26から給水電磁弁27を通過
して、入水口29aから樹脂容器29の下空間29eに
流入する。流入した水道水は、下空間29eを満たして
から、中空間29fに流入し、そこに充填されているナ
トリウム型強酸性陽イオン交換樹脂31の間を通過す
る。そして、上空間29gをある程度満たしてから、吐
出口29bから流れ出す。水道水は、イオン交換樹脂3
1を通過する間に、イオン交換作用で中に含まれるカル
シウムイオン及びマグネシウムイオン等が除去される。
樹脂容器29の吐出口29bから流れ出た水道水は、部
屋A47を通過した後、傾斜通路46で整流され、洗濯
槽5内に流入する。この洗い給水中には、発光ダイオー
ド54が点灯し、軟水化表示24あるいはブザー23を
用いてイオン除去中の表示あるいは報知が行われる。
【0038】以上のように、給水が行われ、洗濯槽5内
に必要な洗濯用水が満たされると、水位センサ11がこ
れを検知して、この検知結果をマイクロコンピュータ5
0に知らせる。すると、マイクロコンピュータ50は、
給水電磁弁27を閉じて、給水を停止させる。そして、
マイクロコンピュータ50は、電動機7の駆動回路54
に指示を与え、電動機7を駆動させる。この電動機7に
伝達機構8を介して接続されている回転翼6は、正逆回
転して、洗濯が開始される。洗濯槽5内に給水された洗
濯用水は、カルシウムやマグネシウム等の陽イオンを含
まないため、投入された洗剤中の界面活性剤と反応して
不溶性の金属せっけんを生成したり、洗浄に寄与する界
面活性剤量を減少させ洗浄力を低下させることはない。
【0039】ナトリウム型強酸性陽イオン交換樹脂31
は、周知のように架橋した3次元の高分子基体に、スル
ホン酸基のようなイオン交換基を化学結合で結合させた
合成樹脂である。カルシウム、マグネシウム等の2価の
陽イオンを含んだ水道水が陽イオン交換樹脂間を流れる
と、陽イオン交換樹脂のイオン交換基であるスルホン酸
基等の固定イオンと水道水中の陽イオンとがイオン交換
され、結果、水道水中の陽イオンが除去される。
【0040】ここで、以下の(化1)に、ナトリウム型
強酸性イオン交換樹脂とカルシウムイオンとのイオン交
換反応式を示し、(化2)に、ナトリウム型強酸性イオ
ン交換樹脂とマグネシウムイオンとのイオン交換反応式
を示す。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】ナトリウム型は、SO3 -の陰イオンを固定
イオン、Na+の陽イオンを対イオンとする交換樹脂
で、イオンの選択性を利用して、水中に含まれるカルシ
ウム、マグネシウム等の多価陽イオンを除去する。イオ
ン選択性は、低濃度、常温下では、強酸性陽イオン交換
樹脂の場合、価数の高いイオン程大きく、同一価数では
原子番号の大きいもの程大きい。天然水中に含まれるイ
オンでは、以下の(化3I)に示す順である。
【0044】
【化3】
【0045】イオン交換樹脂を通過する水中のカルシウ
ムイオン及びマグネシウムイオンは、以上の(化1)及
び(化2)の左から右への反応で、樹脂のナトリウムイ
オンとイオン交換されて除去される。逆に、カルシウム
イオン及びマグネシウムイオンを吸着した樹脂に高濃度
塩水を流すと、(化1)及び(化2)の右から左への反
応で、樹脂に吸着したカルシウム及びマグネシウムイオ
ンがナトリウムイオンとイオン交換されて脱着し、樹脂
が元の状態に戻り再生される。
【0046】研究室等で使用する市販の軟水化装置は、
上記のような樹脂2リットル以上を用い、これに天然水
等の原水を10リットル/時間程度の微流量で軟水化処
理を行っている。前述したように家庭用洗濯機において
は、給水時間を短縮するために直接水道栓から10リッ
トル/分以上の流量で洗濯槽に給水している。このた
め、一般的な市販の軟水化装置では、洗濯以外の時間を
利用してバッチ処理したものを一旦貯水槽に溜めた後
に、この貯水槽内の軟水を利用せざるを得ない。また、
樹脂量2リットルは、比較的大きな容積を占めるため、
これを家庭用洗濯機に搭載することは難しい。つまり、
家庭用洗濯機では、上述のイオン交換樹脂での水流量、
及び使用する樹脂容量の問題を解決する必要がある。
【0047】過去に実施された水道統計によれば、調査
した件数のうち、全硬度40ppm以下の件数が全体の
半数であり、100ppmを超える件数が15%もあっ
た。相加平均では54.5ppmである。
【0048】図8に、ゼオライト入りの市販合成洗剤を
使用して、洗剤濃度をパラメータにし、洗濯水の全硬度
と洗浄を行った際の洗浄率との関係を示す。例えば、洗
剤濃度0.067w%(標準使用量)では、相加平均硬
度54.5ppmを半減することで、つまり硬度27p
pmにすることで、洗浄率(38%→52%)を約50
w%も増加させることが可能である。また、洗剤濃度
0.133w%で硬度100ppmのときの洗浄率は、
洗剤濃度0.067w%においては、硬度50ppm程
度で得られる。つまり、洗剤濃度を標準の2倍にしたと
きの洗浄率が、硬度を下げることで標準洗剤濃度で得ら
れる。このように硬度成分であるカルシウムイオン及び
マグネシウムイオンを除去することで洗濯機の洗浄力を
大きく改善することができる。また、洗剤使用量を削減
することができる。このため、洗剤量を必要以上に使用
する必要がなく、環境への影響も少なくなる。
【0049】ゼオライト入り合成洗剤を用いた場合、各
洗剤濃度においても、硬度が40ppm以下では、ほぼ
洗浄率が飽和する傾向にある。これは、洗剤に含まれる
ゼオライトが硬度成分を封鎖するためで、ゼオライト入
り合成洗剤を洗濯に使用する場合には、この40ppm
程度まで硬度成分であるカルシウムイオン及びマグネシ
ウムイオンを除去できることが望ましいことを示してい
る。一方、天然粉せっけんでは、硬度が低くなっても洗
浄率が飽和しないため、できるだけ硬度成分を除去する
のが望ましい。
【0050】イオン交換樹脂31のイオン交換能力は、
約2.0meq/mL−R(樹脂1mLあたり2.0当
量)と高く、例えば、全硬度100ppmの水道水72
L(定格7kg洗い1回に要する水量)に含まれる硬度
成分7.2g(CaCO3換算)を交換するには、容積
72mLの少ない量で良い。しかし、この容積は、全て
のイオン交換基が活性であり、すべてのナトリウムイオ
ンがカルシウムイオン及びマグネシウムイオンと交換さ
れる理想的(理論的)な値である。実際には、下記に述
べる理由から、先の理論値以上、例えば理論値の3〜4
倍の樹脂が必要となる。
【0051】図9に、樹脂量をパラメータにして、原水
流量(原水硬度100ppmを使用)とイオン交換樹脂
で除去できなかった漏洩カルシウムイオン濃度との関係
を示す。図9から理解できるように、原水流量の増加に
比例して、漏洩イオン濃度は増加する。また、樹脂量が
少ない程、漏洩イオン濃度が多い。これは、樹脂間を流
れるカルシウムイオンがイオン交換基と接触する時間で
説明できる。原水流量が大で樹脂量が少なければ、イオ
ン交換反応をせずに単に樹脂間を通過してしまうカルシ
ウムイオンが多くなるためである。従来の軟水化装置の
流量(10L/時=0.17L/分)では、ほとんどの
カルシウムイオンを交換できるが、洗濯機のような流量
(10〜15L/分)では、40ppm(入力の1/
3)近くのカルシウムイオンが交換されずに漏洩する
(樹脂量260mLの場合)。しかし、前述したように
硬度成分が40ppm以下であれば洗浄性能を向上させ
ることができるため、この漏洩量つまり流量でも効果有
らしめることが可能である。このときの実験で確認した
樹脂量は、260mLで理論値の3〜4倍であった。洗
濯容量5〜9kgの洗い1回に要する洗濯用水は約50
〜90Lであり、上述から樹脂量は150〜360mL
となる。流水中では、イオン交換樹脂のイオン交換能力
は樹脂粒径で変化する。これは粒径が小さければ表面積
が増えるため、カルシウムイオンがイオン交換基と接触
する確率が増すためである。結果、図9の原水流量に対
する漏洩濃度も小さくなる。実験では、平均粒径を2割
程度小さくすれば、漏洩濃度も2割程度小さくできた。
これを考慮すれば、左記の樹脂量は約100〜300m
Lとなる。この樹脂量は、家庭用洗濯機に搭載可能な量
である。しかし、この樹脂に水道水を通し続ければ、や
がて全てのイオン交換基は、カルシウムイオン及びマグ
ネシウムイオンと交換してしまい、それ以上のカルシウ
ムイオン及びマグネシウムイオンの除去が不可能とな
る。つまり(化1)及び(化2)の右から左への反応で
ある再生処理が必要となる。
【0052】図10に、実験で求めた適切な量(260
mL)のイオン交換樹脂に、毎分13Lで水道水(入力
原水カルシウム濃度100ppm)を流した場合の漏洩
カルシウム濃度と積算流量との関係を示す。水道水をま
ったく新しいイオン交換樹脂に通した場合(初回)、積
算流量200Lまでは漏洩濃度を40ppm以下に維持
できる。さらに、積算流量が増加すると、つまりカルシ
ウムイオンとイオン交換した樹脂が増えて行くに従い、
漏洩カルシウム濃度も増加する。500Lの積算流量
で、樹脂はイオン交換能力をほぼ完全に失い、次の洗濯
のため再生処理が必要になる。この再生処理は後述す
る。
【0053】洗い工程が終了したら、マイクロコンピュ
ータ50は、排水電磁弁13aの駆動回路52に対して
指示を与え、排水電磁弁13aを開かせ、洗濯槽5内の
洗濯用水を排水させる。マイクロコンピュータ50は、
排水終了後、駆動回路52に対して指示を与えて、排水
電磁弁13aを閉じらせてから、すすぎ工程に移行す
る。マイクロコンピュータ50は、まず、給水電磁弁2
7を開き、前述の洗い給水と同様に洗濯槽5内にすすぎ
水を供給する。この時の給水量は先の洗い給水量と同じ
程度かそれ以下である。これは、すすぎの方法による。
一旦、水を溜めてから、電動機7を駆動させ回転翼6を
回転させて、衣類に残留した洗剤を洗い出し、これを希
釈する、いわゆるためすすぎでは先の洗い給水とほぼ同
水量が必要となる。すすぎの回数については、少なくと
も1回あるいは2回である。先の洗い給水での72L、
このすすぎでの72L×2回の給水量の合計で224L
である。図10に示すように、初期の樹脂では、ほぼこ
の水量(224L)まで40ppm以下の硬度を維持で
きる。しかし,後述する塩水による再生では、一度イオ
ン交換能力一杯までイオン交換したイオン交換樹脂全て
を再生することができないため、2回目、3回目の給水
では、初期量の1/3程度しか硬度40ppm以下の水
量を維持できない。
【0054】そして、すすぎ水を排水後、脱水工程に移
行する。脱水工程では、マイクロコンピュータ50はク
ラッチ装置9のソレノイド9aを制御して電動機7で洗
濯槽5を高速に回転させる。この間、排水電磁弁13a
は開かれている。
【0055】脱水終了後、マイクロコンピュータ50
は、使用者にイオン交換樹脂31の再生が必要なことを
使用者に知らせるため、発光ダイオード55を点灯さ
せ、塩投入表示25を行う。これを見て、使用者は、イ
オン交換樹脂31を再生するために、樹脂容器29の蓋
30を開けて、所定量の食塩、例えば、スプーン2杯の
約30gを樹脂容器29の中空間29f内に投入する。
【0056】樹脂容器28内のイオン交換樹脂31は、
上述の洗いとすすぎのための給水で、多くのカルシウム
イオン及びマグネシウムイオンとイオン交換した状態に
なっている。また、給水終了時点(給水電磁弁を閉にし
た時点)で、樹脂容器29内にはイオン交換樹脂31を
浸して吐出口29bの下端水位まで水道水が残水してい
る(図5(b)中に破線Aで示す)。樹脂容器29内に
投入された食塩は、イオン交換樹脂31上の残水中に入
り、ここで溶解して塩水となる。この塩水は、拡散によ
り徐々にイオン交換樹脂31内に浸透してゆく。投入塩
量は、後述する塩水による再生効率を考慮して決定し、
ここではスプーン2杯の約30gである。また、樹脂容
器29内の残水量は、投入塩が全て溶解するように、こ
こでは100mL前後である。また、樹脂量は、前述し
たように260mLとしている。
【0057】これらの値は、(1)家庭内に必ずある塩
を使い、スプーンで計量できる点、(2)イオン交換樹
脂の塩水再生では10%前後濃度がもっとも効率良い点
と、(3)先の樹脂量で少なくとも毎回1槽分(90
L)の洗濯用水(洗いのための)を硬度40ppm以下
にする必要塩(塩化ナトリウム)量である点等を勘案し
て設定している。
【0058】所定時間、例えば、10分(塩が溶解する
に必要十分な時間であればよい)経過後、使用者が押し
ボタン34cを押し下げると、この塩水は、イオン交換
樹脂31間を流下して塩水排出口29cから排出され
る。以上の過程で、前述した(化1)及び(化2)の右
から左への反応が起き、イオン交換樹脂31に吸着して
いるカルシウムイオン及びマグネシウムイオンとナトリ
ウムイオンとが置換される。これでイオン交換樹脂31
は再生され、再びそのイオン交換能力を復活し、カルシ
ウムイオン及びマグネシウムイオンは、塩水と共に排出
される。
【0059】マイクロコンピュータ50は、押しボタン
34cの押し下げによる磁石37の回転、これによる磁
界変動から磁気抵抗素子38の出力が変化することで、
イオン交換樹脂の再生処理の終了を把握し、発光ダイオ
ード55を消灯して、塩投入表示25を消す。脱水終了
後、所定時間すぎても使用者の塩投入、押しボタン操作
がない場合には、表示又はブザー等で、使用者に塩投
入、押しボタン操作を催告をする。
【0060】再生に使った塩水は、カルシウムイオン及
びマグネシウムイオンを大量に含むために、洗濯槽5内
でなく、塩水排出口29cからチューブ35、ボールバ
ルブ34a、塩水排出チューブ36を介して、異常溢水
パイプ15に導かれ、排水装置13から洗濯機外に排出
される。
【0061】図10に示す矢印点は、この時点で食塩2
9gの投入、10分後の手動排出で前述再生処理を行っ
たことを示している。その後(2回目以降)の曲線は、
初期からの積算流量と漏洩カルシウム濃度を示す。初期
に比べれば、2回目以降は、硬度40ppm以下である
水量は100L以下で、交換能力がなくなる水量は30
0L程度である。これは、前述したように、この再生処
理ではイオン交換基全てを再生できないからである。こ
の図10に基づいて、初期状態でのイオン交換量を計算
すると(図中初回曲線より上の面積から)、カルシウム
イオン量は約26g(CaCO3換算)であり、このカ
ルシウムイオンを全て塩水中のナトリウムイオンで交換
再生するには、(化1)によれば、ほぼ同量の塩(塩化
ナトリウム)30g程度が必要である。しかし、29g
の塩投入、再生処理後の2回目で前述同様、イオン交換
量を計算する(2回目曲線より上の面積)と約8.5g
(CaCO3換算)である。これから、ほぼ全てのイオ
ン交換基を再生するに足る塩29gの投入したとして
も、実際にはイオン交換基の1/3(≒8.5/29)
しか再生されていないことがわかる。これは、投入した
塩の1/3の約10gしか、イオン交換基の再生に寄与
できたにすぎないことを示す。投入した塩の量は29g
であるが、そのすべてが再生に寄与するにいたらないた
め、再生効率は約30%つまりイオン交換基の1/3し
か再生されていないことがわかる。これは、塩水のイオ
ン交換樹脂内での流下速度が大きく影響しているためで
ある。
【0062】しかし、カルシウムイオン及びマグネシウ
ムイオンを除去しなければならないのは洗い給水であ
る。この洗い給水量は、例えば、容量8kg、浴比9L
/kgで72Lであり、実際には、上記の塩投入で、こ
の給水量の全てを40ppm以下の硬度で得ることがで
きる。続くすすぎ工程で使用される水の硬度は、40p
pmを超過しても洗浄性能への影響はない。すなわち、
洗い工程の給水に対してのみ、金属イオンを効果的に除
去できればよく、すすぎ工程の給水に対しては金属イオ
ンを効果的に除去できなくてもよい。
【0063】なお、以上は、原水の硬度100ppmで
の話であり、この時の漏洩硬度40ppm維持とは原水
に含まれるイオンの2/3を除去することを意味する。
したがって、この性能であれば、原水硬度が60ppm
であれば、処理後はこれの1/3である20ppm以下
に維持できることを示している。
【0064】押しボタン34cが押し下げられたまま
で、次回の洗濯の給水が開始されると、樹脂容器29を
通過する水道水の一部が、塩水排出口29cから漏れ
て、異常溢水パイプ15、排出装置13から洗濯機外に
無駄に捨てられることになる。これを防止するため、前
述したように、マイクロコンピュータ50は、給水中に
磁気抵抗素子38の出力でボールバルブ栓34aの開閉
状態を監視し、もし押しボタン34cが押されたままで
あれば、発光ダイオード54を点滅させ、軟水化表示2
4を点滅させることで、これを使用者に知らせ、再度押
しボタン34cを押してロック機構をはずし、バネ34
eで押しボタン34cを引き上げさせることを催告する
ことができる。(通常であれば、軟水化表示24が点灯
表示されている。)なお、樹脂容器29及びこの中のイ
オン交換樹脂31の保守あるいは交換は、樹脂容器29
に接続される配管を抜き、これを後部収納箱17bから
取り外すことで行う。
【0065】以上説明のように、この基本形態では、
(1)カルシウムイオン及びマグネシウムイオンの所定
量除去を洗い給水のみに限定した点、(2)洗いに許さ
れるイオン除去性能を洗剤の洗浄力にあわせ従来の軟水
化装置より低めに設定した点、(3)毎洗濯毎に所定量
の塩投入で再生を行う点、で必要イオン交換樹脂量を最
小限度に抑えている。このため、イオン除去装置(樹脂
容器29、蓋30等)を小型安価にでき、これを洗濯機
に搭載することが可能になる。また、イオン交換樹脂3
1が少量であるため、給水流路での樹脂による圧力損失
を低減でき、流量10〜15L/分以上と言う大流量で
も必要性能を維持して、給水時間の増加を防止してい
る。
【0066】また、再生処理においては、樹脂容器29
の蓋30を取り外し、どの家庭にもある安価な塩を、ス
プーン2杯(約30g)容器内に投入して、押しボタン
を押すという簡便な操作としたため、使用者が容易に行
うことができる。また、塩は非常に安価なため再生コス
トはほとんどかからない。逆に、硬度成分のため余計に
使用していた洗剤量を削減できるので、一回の洗濯に必
要なコストを低減させることができる。また、環境に与
える影響も少なくすることができる。
【0067】再生に使用した塩水は、洗濯槽5内に排出
するのではなく、異常溢水パイプ15から洗濯機外に排
出するため、塩水が洗濯槽5に流入して錆を生じること
はない。また、脱離した高濃度カルシウムイオン及びマ
グネシウムイオンが洗濯槽5に流入して、次の洗濯で界
面活性剤を金属せっけん化して洗浄力を低下させること
もない。
【0068】なお、以上は、水道栓口26からの水道水
に対して処理を行ったものであるが、風呂水に対しても
同様に処理を行ってもよい。この場合、樹脂容器29
に、もう一つの入水口を設け、この入水口に風呂水吸水
ポンプ45の吐出口45cからの配管を接続する。そし
て、風呂水を風呂水吸水ポンプ45で吸い上げて、これ
を樹脂容器29に通せばよい。このように、樹脂容器2
9に二つの入水口を設ければ、水道水と風呂水双方を同
時に給水しながら、これらからカルシウムイオン及びマ
グネシウムイオンを除去できる。
【0069】また、水道栓口26からの水道水に対して
カルシウムイオン及びマグネシウムイオンを除去し、風
呂水に対しては処理を行わず、そのまま給水し、洗濯槽
5内でこれらを混合してもよい。例えば、72Lの洗濯
槽5の半分については、イオン除去した水道水を用い、
残り半分については風呂水を用いる。この場合、洗濯槽
内の洗濯用水の硬度は、全て水道水を用いた場合よりも
高いが、温度が約30℃の風呂水を使用した場合、混合
した水温を上昇させることができる。硬度が多少上昇す
る分は、この洗濯用水の温度上昇で補うことができる。
こうすれば、風呂水による節水とイオン除去による洗浄
性能増加をうまく組み合わせることができる。
【0070】次に、イオン除去系統の他の形態につい
て、図11及び図12を用いて説明する。なお、先に述
べた基本形態に同一物に対しては、同一符号を付し、重
複した説明を省略する。
【0071】本形態は、基本形態における手動塩水排出
装置34のボールバルブ34aの開閉動作を自動化し
て、使用者の労力軽減を図ると共に、イオン交換樹脂を
カートリッジ化して、この保守交換を容易ならしめたも
のである。
【0072】本形態では、図11に示すように、基本形
態における押しボタン34cの換わりに塩水排出ソレノ
イド40を設け、連結ロッド34dを介して、この塩水
排出ソレノイド40でボールバルブ34aを開閉動作さ
せるようにしている。なお、塩水排出ソレノイド40と
連結ロッド34dとボールバルブ34aとで、塩排出電
磁弁39を構成している。また、本形態では、イオン交
換樹脂31を充填したカートリッジ容器42を用いてい
る。このカートリッジ容器42は、中空円筒状の容器本
体42cと、円筒状の容器本体42cの端面、つまり上
面及び下面を塞ぐメッシュフィルタ42a,42aと、
容器本体42cから容器本体外に突出している取っ手4
2bとを有して構成されている。容器本体42cは、そ
の外径が樹脂容器29の内径とほぼ同じ大きさに形成さ
れている。樹脂容器29の内周面で、入水口29aより
僅かに上の位置には、内周方向に突出した突起29iが
形成されている。カートリッジ容器42は、樹脂容器2
9のこの突起29iの上に載る形で、樹脂容器29内に
収納される。取っ手42bは、カートリッジ容器42を
樹脂容器29内に収納して蓋30を閉めた際に、蓋30
の内面にほぼ接触する長さに形成されている。このた
め、樹脂容器29への通水時に、水圧でカートリッジ容
器42が浮き上がるのを防ぐことができる。なお、本形
態においても、基本形態と同様に、二つのメッシュフィ
ルタ42a,42aにより、樹脂容器29内が三つの空
間に仕切られ、中空間となるカートリッジ容器42内に
イオン交換樹脂31が充填されている。
【0073】図12は、本形態の制御部のブロック図で
ある。マイクロコンピュータ50には、塩水排出電磁弁
39を駆動させる駆動回路52が接続されている。この
駆動回路52に塩水排出電磁弁39が接続され、マイク
ロコンピュータ50からの指示で、塩水排出電磁弁39
の開閉を自動化している。このように、マイクロコンピ
ュータ50が塩水排出電磁弁39の開閉指示を行うの
で、基本形態のように、外部からの信号で塩排出電磁弁
39(ボールバルブ34a)の動作状態をマイクロコン
ピュータ50が知る必要はない。このため、本形態で
は、基本形態と異なり、ボールバルブ34aには、磁石
37及び磁気抵抗素子38が設けられていない。
【0074】イオン交換樹脂31を再生するために、先
に述べた基本形態同様、脱水終了後、マイクロコンピュ
ータ50は、使用者にイオン交換樹脂31の再生が必要
なことを使用者に知らせるため、発光ダイオード55を
点灯させ、塩投入表示25を行う。使用者は、これを見
て、樹脂容器29の蓋30を開けて、所定量の食塩、例
えばスプーン2杯分の約30gの食塩を樹脂容器29の
上空間29g内に投入する。すると、残水中に投入され
た塩は溶解して塩水になる。
【0075】所定時間,例えば10分(塩が溶解するに
必要十分な時間であればよい)経過後、マイクロコンピ
ュータ50は、塩水排水ソレノイド40を制御して、連
結ロッド34dを押し下げ、ボールバルブ34aを開
く。すると、この塩水はイオン交換樹脂31間を流下し
て、塩水排出口29cから排出される。これにより、塩
水がイオン交換樹脂31内を流れ、(化1)及び(化
2)の右から左への反応が起き、イオン交換樹脂31に
吸着したカルシウムイオン及びマグネシウムイオンとナ
トリウムイオンとが置換される。これで、イオン交換樹
脂31は再生され再びそのイオン交換能力を復活し、逆
に、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンは、塩水
内に抽出される。塩水が排出される時間を経過したら、
マイクロコンピュータ50は、塩水排出電磁弁39を制
御して、これを閉じる。このように、本形態では、先に
述べた基本形態の使用者による塩水排出弁の手動開閉を
自動化したものである。
【0076】水道水には微細な無機あるいは有機物が含
まれる。このため、長期間、樹脂容器29に通水する
と、内部のメッシュフィルタ42aあるいはイオン交換
樹脂31にこれらが堆積して種々の問題を誘発する。例
えば、メッシュフィルタ42aの目詰まりのため通水抵
抗が増加して、流量を確保できずに給水時間が増加す
る。あるいはイオン交換樹脂31が有機物汚染され、そ
のイオン交換能力が劣化する。使用者は、このようなと
き、塩投入時と同様、蓋30を開け、取っ手42bを手
でつかみ、カートリッジ容器42を取り出す。そして、
水洗して目詰まりを取り除いた後、再度収納するか、あ
るいは新しいカートリッジ容器と交換する。
【0077】以上、本形態によれば、前述の基本形態と
同様、洗いに使う水道水中の硬度成分を除去できるた
め、洗濯機の洗浄性能を向上させることができる。さら
に、イオン交換樹脂31の再生に用いた塩水の排出が自
動化されているため、使用者は塩を投入するのみで、ボ
タン押し操作を省くことができ、より再生操作を簡便に
行うことができる。また使用者がボタン押し上げを忘
れ、給水の一部を無駄に排出することもない。さらに、
イオン交換樹脂がカートリッジ化されているため、これ
を着脱することで保守点検、交換が容易となる。
【0078】次に、イオン除去系統のさらに他の形態に
ついて、図12〜図16を用いて説明する。なお、基本
形態、さらに先の形態と同一部位については、同一の符
号を付し、重複した説明を省略する。
【0079】本形態は、図13及び図14に示すよう
に、イオン交換樹脂31及びこのイオン交換樹脂31を
再生するための食塩を入れる中空円筒状の容器60を備
えている。
【0080】この容器60は、基本形態の樹脂容器29
と同様に、円筒状を成し、その側周面下部に入水口29
aが形成され、その側周面中部に吐出口29bが形成さ
れ、その側周面上部に塩溶解用注水管60hが形成さ
れ、その底面に塩水排出口29cが形成されている。ま
た、この容器60の側周面上端には、凸部60jが形成
されており、蓋61は、この凸部60jに嵌合するかた
ちで固定される。この蓋61には、その天面に空気孔6
1aが形成されている。この容器60は、後部収納箱1
7bの底面に塩水排出口29cが箱底面を貫通するよう
固定される。
【0081】この容器60内は、吐出口29bより僅か
に上の位置も設けられている隔壁60dにより、上下の
第1空間及び第2空間に仕切られている。隔壁60dよ
り上の第1空間は、塩収納空間60aを形成し、隔壁6
0dより下の第2空間は、二つのメッシュフィルタ29
d,29dにより、さらに、上空間29g、中空間29
f、下空間29eの三つの空間に仕切られている。二つ
のメッシュフィルタ29d,29dは、いずれも入水口
29aより上方で吐出口29bより下方に設けられてい
る。中空間29fには、イオン交換樹脂31が充填され
ている。隔壁60dには、塩収納空間60aから上空間
に貫通する貫通孔60eが形成されている。この貫通孔
60eの下、上空間29g側には逆止弁60fが配さ
れ、上空間29gが水で満たされている間、貫通孔60
eを塞ぎ、上空間29gから塩収納空間60aに水が流
れ込むのを防ぐ。また、貫通孔60eの上、塩収納空間
60a側には塩粒流出防止フィルタ60gが配され、塩
投入空間60aから塩粒が上空間29gに流出するのを
防止する。塩溶解用注水管60hは、その吐出口が、塩
収納空間60a内の上部に位置し、斜め下方を向いてい
る。この塩収納空間60aは、一週間分の食塩62、約
200g(再生1回に必要な塩29gの7回分)を収納
できる容積である。塩収納空間60aは、後部収納箱1
7bの上面より上に位置し、使用者が蓋61を容易に開
け閉めできるようになっていると共に、周囲壁面全部あ
るいは一部が透明になっており、洗濯毎のイオン交換樹
脂の再生で消費される食塩62が洗濯機前面から観察で
きるようになっている。
【0082】塩水排出口29cには、先に述べた形態と
同様に、チューブ35、ボールバルブ34a、塩水排出
チューブ36が接続されている。また、ボールバルブ3
4aには、連結ロッド34dを介して、塩水排出ソレノ
イド40が設けられている。これら、ボールバルブ34
aと連結ロッド34dと塩水排出ソレノイド40とで、
塩水排出電磁弁39を構成している。
【0083】図15に示すように、後部収納箱17bに
は、前述した容器60の他に、水道栓等からのホースが
接続される水道栓口26、これに接続される給水電磁弁
27及び注水電磁弁(塩溶解用注水調節手段)63、容
器60内の再生塩水を排出する塩水排出電磁弁39、風
呂水を給水する風呂水給水ポンプ45、洗濯槽5内に洗
濯水を流下させる傾斜流路46等が収納されている。給
水電磁弁27の出口には、容器60の入水口29aに接
続され、注水電磁弁63の出口には塩溶解用注水管60
hに接続される。容器60の吐出口29bは部屋A47
に接続される。
【0084】図16に、本形態における洗濯機の制御部
のブロック図を示す。本形態の制御部は、図12に示し
た先の形態の制御部に、注水電磁弁63及びその駆動回
路52を追加したものである。注水電磁弁63及びその
駆動回路52は、マイクロコンピュータ(制御手段)5
0に接続されている。
【0085】次に、本形態の洗濯機の動作について説明
する。
【0086】まず、洗い及びすすぎのための給水動作を
説明する。使用者が電源スイッチを投入して、スタート
操作ボタンを押すと洗いのための給水が始まる。マイク
ロコンピュータ50は、給水電磁弁27を制御して開状
態にする。このとき、塩溶解用注水電磁弁63及び塩水
排水電磁弁39も閉状態になっている。水道水は、給水
電磁弁27を通じて容器60の入水口29aに導かれ、
容器60の下空間29eを満たしてから、イオン交換樹
脂31が充填されている中空間29fを上昇しながら通
過する。水道水は、ここで軟水化、つまりカルシウムイ
オン及びマグネシウムイオンが除去されて、上空間29
gを満たしながら吐出口29bから流出する。そして,
部屋A47から傾斜流路46に流下して洗濯槽5に給水
される。必要量の水道水が洗濯槽5に溜まり、これを水
位センサ11が検知した時点で、マイクロコンピュータ
50は、給水電磁弁27を閉状態にして給水を停止す
る。そして、回転翼6を正逆回転させ洗い工程を行う。
洗いに続く1回目のすすぎ工程も同様である。給水中
は、容器60の上空間60gは水道水で満たされ、この
圧力のため逆止弁60fが貫通孔60eを塞いでいる。
このため、給水中に水道水が塩投入空間60aに浸水す
ることはない。給水時以外では、上空間29gは大気に
開放されているため逆止弁60fは開いた状態にある。
【0087】続いて最終の(2回目の)すすぎ給水が開
始され、上空間29gが水道水で満たされると(これは
所定時間経過したことで判明する)、マイクロコンピュ
ータ50は塩溶解用注水電磁弁63を制御して、塩溶解
用注水管60hを介して、容器60の塩収納空間60a
に注水が開始される。この注水量は100mL前後の少
量とし、塩溶解用注水電磁弁63の開制御時間で調整す
る。塩溶解用注水管60hの開口部は細いノズル状にな
っており、ここから水道水が塩収納室60a内の塩62
の上部にシャワー状に注水される。所定量、例えば10
0mL注水する時間が経過したら、マイクロコンピュー
タ50は塩溶解用注水電磁弁63を制御してこの注水を
停止させる。このとき、給水電磁弁27は開かれてお
り、給水が継続している。注水された100mLの水道
水は塩62を徐々に溶解し、給水中の間(3〜5分)に
はある濃度の塩水となる。この濃度は、注水時間つまり
水量と水中に塩が漬積している時間と塩の量で決まる。
塩の溶解度は水100mLあたり、35.7gであり、
時間をかけ十分攪拌できれば飽和塩水濃度は26w%と
なる。これ以上の濃度にはならなく過剰な塩は残留す
る。水道水100mLで十分に塩があり1分程度放置で
約23w%の濃度になる。この時の塩水100mL中の
塩量は約30gである。これは基本形態での投入塩量と
ほぼ同量である。
【0088】所定量のすすぎ給水が終了したら、マイク
ロコンピュータ50は給水電磁弁27を閉じる。する
と、容器60の上空間29g内の水道水は、吐出口29
bから僅かに流れ出し、上空間29g内の水位は、吐出
口29bの下端(図14中の一点破線Aで示す)の位置
になる。このため、逆止弁60fが開き、塩収納空間6
0a内の塩水は、上空間29g中に流下する。同時に、
マイクロコンピュータ50は、塩水排出電磁弁39を制
御して、これを開く。この塩水は、上空間29g内の残
水上に注がれながら、残水と一緒に、徐々に、中空間2
9f内のイオン交換樹脂31内を流下して、塩水排出口
29cから排出される。これにより、イオン交換樹脂3
1に関して、(化1)及び(化2)の右から左への反応
が起き、今までの給水でイオン交換したカルシウムイオ
ン及びマグネシウムイオンと塩水中のナトリウムイオン
とが置換され、イオン交換樹脂31は再生される。イオ
ン交換樹脂31から離脱したカルシウムイオン及びマグ
ネシウムイオンは、塩水と共に塩水排出口29cから排
出される。
【0089】この再生に使った塩水は、カルシウムイオ
ン及びマグネシウムイオンを大量に含むため、洗濯槽5
内でなく、塩水排出口29cからチューブ35、塩水は
異排出電磁弁39、塩水排出チューブ36を介して、異
常溢水パイプ15に導かれ、排水装置13から洗濯機外
に排出される。塩水が排出されるに必要な所定時間経過
したら、マイクロコンピュータ50は、塩水排出電磁弁
39を制御して、これを閉じる。以上でイオン交換樹脂
の再生処理が終了する。
【0090】この塩水のイオン交換樹脂内の流下速度
は、貫通孔60e及び塩水排出口29c等の口径で決め
られる。また、この流下速度は、3分間で100mL前
後が望ましい。このため、本形態では、貫通孔60e及
び塩水排出口29cの孔径は、直径2mm程度にしてい
る。
【0091】塩収納空間60a内の食塩62は、再生の
たびに、約30gずつ消費され、徐々に減少する。使用
者は、塩収納空間60aに残存している食塩量を透明窓
から見て、なくなりしだい蓋61を開けて、補充する。
【0092】なお、容器60及びこの中のイオン交換樹
脂31の保守あるいは交換は、基本形態と同様、容器6
0に接続される配管を抜き、これを後部収納箱17bか
ら取り外すことで行う。
【0093】以上、本形態によれば、基本形態や先の形
態と同様、洗濯槽1槽分の洗いに使う水道水中の硬度成
分を除去できるため(すすぎに使う水道水中の硬度成分
は十分に除去できない)、洗濯機の洗浄性能を向上させ
ることができる。さらにイオン交換樹脂31の再生に用
いる塩水は、予め塩収納空間60aに収納しておいた大
量の塩(例えば7回分)を用い、毎回自動的に製造さ
れ、且つ自動的にイオン交換樹脂31内に流下されるの
で、すなわち、イオン交換樹脂31の再生処理が完全自
動化されているので、基本形態や先の形態のように毎洗
濯終了後に塩を投入する必要がなく、使用者の利便性は
さらに向上する。また、再生に使用した塩水は洗濯槽5
内に排出するのではなく、異常溢水パイプ15から洗濯
機外に排出するため、塩水が洗濯槽5に流入して錆を生
じることはない。さらに、イオン交換樹脂31から脱離
した高濃度カルシウムイオン及びマグネシウムイオンが
洗濯槽5に流入して、次の洗濯で界面活性剤を金属せっ
けん化して洗浄力を低下させることもない。
【0094】最後に、本発明に係る洗濯機の一実施形態
について、図17〜図19を用いて説明する。
【0095】本実施形態は、基本的に図13〜図16の
さらに他の形態と同様であるが、このさらに他の形態に
対して、イオン交換樹脂の再生タイミング、部品の一部
共有化及び部品の一部削除の点で異なっている。なお、
本実施形態において、さらに他の形態と同一部位につい
ては、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0096】図17に示すように、後部収納箱17bに
は、第1の実施形態と同様、容器60、水道栓等からの
ホースが接続される水道栓口26、これに接続される給
水電磁弁27及び注水電磁弁63、風呂水を給水する風
呂水給水ポンプ45、洗濯槽5内に洗濯水を流下させる
傾斜流路46等が収納されている。給水電磁弁27の出
口には、容器60の入水口29aに接続され、注水電磁
弁63の出口には塩溶解用注水管(塩溶解用注水調節手
段)60hに接続される。容器60の吐出口29bは部
屋A47に接続される。本実施形態では、さらに他の形
態において、容器60の塩排出口29cに接続されてい
た塩水排出電磁弁39がなく、この塩排出口29cに
は、塩排出チューブ64が接続されている。この塩水排
出チューブ64の出口は、傾斜流路46に接続されてい
る。傾斜流路46中には、ソフト仕上げ剤を入れておく
ためのソフナー(仕上げ剤器)100が配されている。
このソフナー100には、これを傾けてこの中の仕上げ
剤を排出させるソフナーソレノイド102が接続されて
いる。
【0097】図18に、本実施形態における洗濯機の制
御部のブロック図を示す。本実施形態の制御部は、図1
6に示したさらに他の形態における塩水排出電磁弁39
及びその駆動回路52を削除すると共に、注水電磁弁6
3の駆動回路52に、ソフナーソレノイド102を接続
し、この駆動回路52を注水電磁弁63とソフタナーソ
レノイド102の共有回路にしたものである。
【0098】容器60の塩水排出口29cに接続されて
いる塩水排出チューブ64は、図19に示すように、イ
オン交換樹脂31の上面、言い換えると、上側のメッシ
ュフィルタ29dまで一旦持ち上げられた後、容器60
の下端の位置まで下げられてから、傾斜流路46内に開
口している。
【0099】入水口29aからの水道水は、そのほとん
どが容器60の中空間29f内のイオン交換樹脂31を
通過して、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンが
除去された後、吐出口29bから、部屋A47及び傾斜
流路46を経て、洗濯槽5に給水される。また、入水口
29aからの水道水の一部は、容器60の塩水排出口2
9cから塩水排出チューブ64を流れ、傾斜流路46を
経て、洗濯槽5に供給される。塩水排出口29cおよび
塩水排出チューブ64の内径は、2mm程度である。こ
のため、イオン交換樹脂31を通過する水は13L/分
に対し、塩水排出チューブ64からの漏れは0.5L/
分以下であり、影響は少ない。
【0100】次に、本実施形態における洗濯機の動作に
ついて説明する。洗い工程、一回目のすすぎ工程での給
水は、第1の実施形態と同様である。最終の(二回目
の)すすぎ給水が開始されると、マイクロコンピュータ
(制御手段)50は、ソフナーソレノイド102を制御
して、ソフナー100を傾ける。ソフナー100内のソ
フト仕上げ剤は、傾斜流路46に流出し、傾斜流路46
を流れている給水中の水に混入され、洗濯槽5へ注がれ
る。このとき、ソフナーソレノイド102と駆動回路5
2を共用している塩溶解用注水電磁弁63も、ソフナー
ソレノイド102のONと同時駆動して開かれる。塩溶
解用注水電磁弁63が開くと、水道口栓26からの水道
水の一部が、塩溶解用注水管60hを通過し、塩収納空
間60aに注がれる。ソフナーソレノイド102が駆動
する時間は、1秒以下の短時間である。よって、同時に
操作される塩溶解用注水電磁弁63が開かれるている時
間も同様にわずかである。このため、塩収納空間60a
に注がれる水量は、少量であり必要十分ではない。この
少量の水は、塩収納空間60a内の一部の食塩を溶かす
が、給水電磁弁27が開いている給水中は容器60の上
空間29gの水圧により貫通孔60eが逆止弁60fに
より閉じられているため、貫通孔60eから食塩水は流
出せずに塩収納空間60a内に留まる。
【0101】水位センサー11で洗濯槽5への所定量の
すすぎ給水終了が検知されると、マイクロコンピュータ
50は、給水電磁弁27を閉じる。容器60内には、給
水終了直後では吐出口29bの下端の位置まで残水する
が、この残水は塩水排出口29cに接続される塩水排出
チューブ64からゆっくりと傾斜流路46を経て洗濯槽
5に排出される。そして、マイクロコンピュータ50
は、洗濯槽5内で最終すすぎを行っている間(すすぎ給
水は終了している)、又は最低でもその最終すすぎ水を
排出する前に、イオン交換樹脂31の再生に必要な塩水
の量が確保できるまで数回塩溶解用注水電磁弁63を開
く。同時に、塩溶解用注水電磁弁63と駆動回路52を
共有しているソフナーソレノイド101にも通電され、
ソフナー100が傾くが、ソフナー100内が空なの
で、この動作には基本的に何の意味もない。これによ
り、塩収納空間60a内に十分に水が注がれ、塩収納空
間60a内の食塩62が塩水となる。この塩水は、貫通
孔60eから塩粒流出防止フィルタ60gを通り、上部
空間60bが大気開放となったことにより開かれた逆止
弁60fを通過し、上空間29gに流出する。塩収納空
間60aに注水された水の全てが塩水となり流下する
と、イオン交換樹脂31が充填さている中空間29f及
び下空間29e内、さらに、塩水排出チューブ64の最
高点の位置まで塩水に満たされる。塩水排出チューブ6
4の最高点の位置まで塩水が達して、塩水排出チューブ
64の開口部より流出しだすと、サイフォン効果によ
り、中空間29f及び下空間29e内を満たしていた全
ての塩水をゆっくりと塩水排出チューブ64の開口部か
ら、最終すすぎ水で満たされている洗濯槽5へと流出す
る。
【0102】このとき、イオン交換樹脂31は、(化
1)及び(化2)の右から左への反応が起き、今までの
給水でイオン交換されたカルシウムイオン及びマグネシ
ウムイオンと塩水中のナトリウムイオンとが置換され
る。これでイオン交換樹脂31は再生され、再びそのイ
オン交換能力を復活し次の洗濯給水で利用できるように
なる。イオン交換樹脂31から離脱したカルシウムイオ
ン及びマグネシウムイオンは、塩水と共に洗濯槽5へと
流出し、先に給水した大量のすすぎ水(通常、前述した
ようにためすすぎの場合洗濯容量7kgで72L程度)
と攪はん混合されて薄められる。ちなみに濃度23w%
の塩水130mL(塩約30g)を72Lの水で希釈す
ればその濃度は0.04w%であり、生理食塩水0.9
w%よりも低い。その後、すすぎのための攪拌が所定時
間経過したら、給水電磁弁27を再度開き、容器60内
へ水道水を数L流し、容器60の下空間29e及び塩水
排出チューブ64に付着しているカルシウム、マグネシ
ウムを大量に含んだ塩水を、塩水排出口29c及び塩水
排出チューブ64から、さらに吐出口29bから傾斜流
路46を通して、洗濯槽5内に洗い流す。そして、すす
ぎ終了時、マイクロコンピュータ50は、排水電磁弁1
3aを開いて、排水ホース16からこの再生処理を終え
たカルシウム・マグネシウムを含む塩水の混合したすす
ぎ水を洗濯機外に排出する。なお、前述したように硬度
成分は洗浄性能に影響するがすすぎ性能には影響しな
い。
【0103】以上、本実施形態によれば、最終すすぎ給
水が終了後であって、最終すすぎ水の排水前に再生処理
を行うため、洗濯工程の1サイクルの時間を延長せずに
再生工程を含むイオン除去を行うことができる。また、
最終すすぎ給水が終了した後で、且つすすぎ水の排出ま
での間にイオン交換樹脂再生を行うために、次の洗濯の
際にも何ら支障なくイオン除去を行うことができる。ま
た、図13〜図16のさらに他の形態における塩水排出
電磁弁39及びその駆動回路52がなく、しかも、塩溶
解用注水電磁弁63の駆動回路52には、既存のソフナ
ーソレノイド102の駆動回路52を用いているので、
部品点数が少なくなり、製造コストを削減することがで
きる。
【0104】なお、以上の本実施形態において、塩収納
室を形成する塩容器と、イオン交換樹脂を収納する樹脂
容器とを別体にし、塩容器の底に貫通孔、この貫通孔に
逆止弁や塩粒流出防止フィルタを設け、塩容器を樹脂容
器の上に接続した状態で使用するようにしてもよい。こ
のようにすることにより、塩容器を外すことで、樹脂容
器から容易にイオン交換樹脂を回収することができるよ
うになる。また、この場合、図11を用いて説明した形
態と同様に、イオン交換樹脂用のカートリッジ容器を設
けるとよい。
【0105】また、この実施形態では、部品点数を削減
するために、塩水排出電磁弁39及びその駆動回路52
を削除したが、本発明はこれに限定さるものではなく、
これらがあってもよい。
【0106】さらに、この実施形態では、最終すすぎ給
水が終了した後で、且つすすぎ水の排出までの間にイオ
ン交換樹脂再生を行っているが、最終すすぎ工程中であ
れば、どのタイミングでイオン交換樹脂再生を行っても
よい。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、洗濯水中の金属イオン
を陽イオン交換材で除去し、この陽イオン交換材の再生
を自動化しているので、使用者をわずらわせることな
く、洗濯用水中の金属イオンを継続的に除去することが
できる。また、各洗濯毎に陽イオン交換材を再生してい
るために、陽イオン交換材の量を少なくすることがで
き、結果としてこれを入れておく容器の小型化を図るこ
とができる。
【0108】また、洗濯水中の金属イオンを陽イオン交
換材で除去し、しかも、この再生に塩を用いているの
で、特別に安全のための附帯設備は不要になる上に、既
存の一つの駆動回路を仕上げ剤ソレノイドと塩溶解用注
水電磁弁とで共有したので、部品点数が少なくなり、製
造コストの削減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基本形態おける全自動洗濯機の概
観斜視図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】本発明に係る基本形態における全自動洗濯機の
操作パネルの平面図である。
【図4】図1におけるIV−IV線断面図である。
【図5】本発明に係る基本形態における樹脂容器の斜視
図である。
【図6】本発明に係る基本形態における樹脂容器及びそ
の附帯部品の縦断面図である。
【図7】本発明に係る基本形態における全自動洗濯機の
制御ブロック図である。
【図8】原水硬度と洗浄率との関係を示すグラフであ
る。
【図9】原水流量と漏洩カルシウム濃度との関係を示す
グラフである。
【図10】原水の積算流量と漏洩カルシウム濃度との関
係を示すグラフである。
【図11】本発明に係る他の形態における樹脂容器及び
その附帯部品の縦断面図である。
【図12】本発明に係る他の形態における全自動洗濯機
の制御ブロック図である。
【図13】本発明に係るさらに他の形態における容器の
斜視図である。
【図14】本発明に係るさらに他の形態における容器及
びその附帯部品の縦断面図である。
【図15】本発明に係るさらに他の形態における後部収
納箱内部の平面図である。
【図16】本発明に係るさらに他の形態における全自動
洗濯機の制御ブロック図である。
【図17】本発明に係る一実施形態における後部収納箱
内部の平面図である。
【図18】本発明に係る一実施形態における全自動洗濯
機の制御ブロック図である。
【図19】本発明に係る一実施形態における容器及びそ
の附帯部品の縦断面図である。
【符号の説明】
5…洗濯兼脱水槽、15…異常溢水パイプ、17b…後
部収納箱、24…軟水化表示、25…塩投入表示、26
…水道栓口、27…給水電磁弁、29…樹脂筒容器、2
9a…入水口、29b…吐出口、29c…塩水排出口、
29d…メッシュフィルタ、29e…下空間、29f…
中空間、29g…上空間、30,61…蓋、31…陽イ
オン交換樹脂、34a…ボールバルブ、34c…押しボ
タン、34d…連結ロッド、36,64…塩水排出チュ
ーブ、37…磁石、38…磁気抵抗素子、39…塩水排
出電磁弁、40…塩水排出ソレノイド、42…カートリ
ッジ容器、42a…メッシュフィルタ、45…風呂水吸
水ポンプ、50…マイクロコンピュータ、54…発光ダ
イオード、55…発光ダイオード、60…容器、60a
…塩収納空間、60d…隔壁、60e…貫通孔、60f
…逆止弁、60g…塩粒流出防止フィルタ、60h…塩
溶解用注水管、62…食塩、63…塩溶解用注水電磁
弁、100…ソフナー、102…ソフナーソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 高見 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 桧山 功 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕上げ剤を入れておく仕上げ剤器と、該仕
    上げ剤器から洗濯槽へ仕上げ剤を排出させる仕上げ剤ソ
    レノイドと、該仕上げ剤ソレノイドの駆動回路とを有し
    ていると共に、水源からの水を洗濯槽へ導く給水経路中
    に、陽イオン交換材が充填されている容器が配され、該
    容器内の該陽イオン交換材に水を接触させることによ
    り、該水に含まれている陽イオンを除去する洗濯機にお
    いて、 前記陽イオン交換材を再生させるための塩を溜めておく
    塩収納室と、 前記仕上げ剤ソレノイドの前記駆動回路で駆動し、前記
    水源からの水の前記塩収納室内への注水を調節する塩溶
    解用注水電磁弁と、 前記塩収納室内に入った水で塩水になった塩を前記容器
    内の前記陽イオン交換材へ導く通路と、 前記洗濯槽に対する給排水を制御して、洗い工程及びす
    すぎ工程を制御すると共に、前記駆動回路を制御する制
    御手段と、 を備えていることを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の洗濯機において、 前記容器は、該容器内に設けられた隔壁により、第1室
    と第2室の上下2室に仕切られ、上の該第1室が前記塩
    収納室を形成し、下の該第2室に前記陽イオン交換材が
    収納され、 前記隔壁には、前記第1室から前記第2室へ貫通し、前
    記通路を成す貫通孔が形成され、該貫通孔に該第2室側
    から該第1室側への流入を防ぐ逆止弁が設けられ、 前記容器の前記第2室の底には、塩水排出口が形成され
    ていることを特徴とする洗濯機。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の洗濯機において、 前記容器の前記第2室は、水を通すが前記陽イオン交換
    材を通さない二つのフィルタで、上空間、中空間、下空
    間の3空間に上下に仕切られ、 前記容器の側周であって前記下空間の位置に、前記水源
    からの水が入る入水口が形成され、前記容器の側周であ
    って前記上空間の位置に、該容器内の水を前記洗濯槽内
    へ排出する吐出口が形成され、前記中空間に前記陽イオ
    ン交換材が配されていることを特徴とする洗濯機。
  4. 【請求項4】請求項2及び3のいずれか一項に記載の洗
    濯機において、 前記塩水排出口には、前記制御手段により制御され、前
    記容器内の塩水の排出を調節する塩水排出調節手段が接
    続されていることを特徴とする洗濯機。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の洗濯機において、 前記塩水排出口には、前記容器内の塩水の排出を排出す
    るための塩水排出チューブが接続され、該塩水排出チュ
    ーブは、該塩水排出口から前記上空間と前記下空間の境
    まで上がり、そこから下方へ下がっていることを特徴と
    する洗濯機。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一項に記載の洗
    濯機において、 前記塩収納室の外壁の少なくとも一部は透明であること
    を特徴とする洗濯機。
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Cited By (3)

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