JPH11241700A - スパイラルフロー生成装置 - Google Patents

スパイラルフロー生成装置

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JPH11241700A
JPH11241700A JP4605198A JP4605198A JPH11241700A JP H11241700 A JPH11241700 A JP H11241700A JP 4605198 A JP4605198 A JP 4605198A JP 4605198 A JP4605198 A JP 4605198A JP H11241700 A JPH11241700 A JP H11241700A
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JP
Japan
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spiral flow
main cylinder
cylinder
auxiliary cylinder
fluid
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JP4605198A
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English (en)
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Kazuhiko Yagata
和彦 屋ヶ田
Kiyoyuki Horii
清之 堀井
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管路内により安定なスパイラルフローを生成
させ、そのための設計と調節とを容易とする。 【解決手段】 管路に接続する主筒(1)のもう一方の
端に、非接続端部が外部に対して開放もしくは別の管路
に接続された補助筒(2)が、環状細隙(3)を介して
接続され、環状細隙(3)の主筒側の壁面は滑らかに湾
曲して主筒の内壁(11)に移行し、環状細隙の補助筒
(2)側の壁面は折れ曲って補助筒の内壁(21)に移
行し、主筒の内壁(11)径が管路接続方向に漸縮小す
るコーン部を有するとともに、前記環状細隙(3)の外
側に加圧流体を供給する手段を備えた管路にスパイラル
フローを生成させる装置であって、環状細隙(3)の内
径をDc 、その環状細隙を通過する流体の流速をu、環
状細隙からの流体噴出方向と旋回軸とのなす角をα、流
体の動粘性係数をνとしたとき、(Dc ・u・sin
α)/νが環状スリットレイノルズ数と定義され、この
値が150,000〜7,500,000の範囲とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、管路にス
パイラルフローを生成させる装置に関するものである。
さらに詳しくは、この出願の発明は、管路輸送や、乾
燥、表面改質、混合、あるいは分散等の目的のために有
用な、管路にスパイラルフローを生成させる装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】管路輸送が可能であって、被搬送物が飛
散しないなどの利点から、圧縮流体を用いた管路輸送方
式が様々な目的のもとに利用されてきている。だが、こ
れら従来の圧縮流体による管路輸送の方式では、被搬送
物が管壁と衝突または接触し、高粘着性の被搬送物の場
合には管路が閉塞してしまい、また、高脆性の被搬送物
の場合にはその被搬送物が破砕されてしまう等の欠点が
あったことから、この出願の発明者らは、このような欠
点を解消すべく、これまでの流体輸送の方式とは本質的
に異った、全く新しい技術を開発すべく検討してきた。
その結果として、発明者らは、例えば、特公平6−60
640号公報「管路に螺旋流体を生成させる装置」や、
特許登録第2506080号「固体粒子の輸送方法」等
に記載されているように、環状のスリットとコアンダ効
果が発生する曲面とを備えたコーン部により、特に旋回
成分を与えなくても管路内にスパイラルフロー(螺旋気
流)を生成させ、その螺旋気流域に固体粒子を供給する
ことにより、固体粒子を管路壁に接触させることなく螺
旋運動させながら管路中で輸送するという新しい輸送方
法とそのための手段を提案した。
【0003】この輸送方法の特徴としてのスパイラルフ
ローは、極めて興味ある挙動を示すものであり、その応
用分野についても、たとえば、特公平7−44769号
公報「電線・ケーブルの貫通方法とその装置」、特公平
8−11625号公報「短繊維集塊の解繊・搬送方
法」、特公平8−20179号公報「粉粒体の乾燥方法
とその装置」、特許登録第2048579号「コアンダ
スパイラルリアクター」、特開昭60−34269号公
報「螺旋気流による吹付研削法」、特開昭60−515
28号公報「螺旋気流による混合ガスの分離方法」、特
開昭60−51581号公報「粉粒塊の分離方法」、特
開昭60−53792号公報「螺旋気流による熱の分離
方法」、特開平5−185400号公報「ウオータージ
ェットノズル」、特開平9−171899号公報「制御
プラズマ生成装置」等に例示されているように、その工
業的応用はきわめて広い分野にわたっており、今後、さ
らにその利活用が注目されて、適用範囲が拡大するもの
と期待される。
【0004】また、このようなスパイラルフローを管路
内に生成させるための装置についても、たとえば、特公
平8−6720号公報「コアンダスパイラルフローの制
御方法とその装置」や特公平6−60640号公報「管
路に螺旋流体を生成させる装置」等において、生成装置
各部の形状や寸法について、さらに、付属部品の必要性
についても具体的に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この出
願の発明者らによるその後の検討において、スパイラル
フローの生成とその応用にとってさらに改善が望まれる
課題が明らかになってきた。それと言うのも、これまで
にも、例えば各部の形状については、輸送固体粒子に対
する管路径の比や、主筒と補助筒との接続部における環
状細隙の幅(環状スリット幅)、コーン部径のしぼり率
等についての目安は得ているものの、それらを規定する
ためのより一般的な指針やこの指針に基づく範囲の設定
については必ずしも充分に探究されていないという状況
にあったからである。このため、結果として、これらの
値の設定に際しては経験に依拠せざるを得ない面があっ
た。
【0006】たとえば環状細隙の幅とコーン部径のしぼ
り率は、スパイラルフローを安定的に生成させるために
は非常に重要なファクターであるが、実際には、搬送す
る粒子径と管路比の変化や供給流量などが変わることに
より、その安定度が低下し、安定化のための制御が必ず
しも容易でないのが実情であった。このため、場合によ
っては、スパイラルフロー生成のための装置の設計変更
も余儀なくされていた。
【0007】そこでこの出願の発明は、以上の通りの課
題を解決するためになされたものであり、スパイラルフ
ローを安定に生成させ、そのための設計、制御を容易に
するための指針を確立し、スパイラルフロー生成装置の
設計とその調節を容易とし、スパイラルフローの工学的
応用をさらに拡大することのできる、新しい思想に基づ
くスパイラルフローの生成装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願は、上記の課題
を解決するために、第1の発明として、管路に接続する
主筒のもう一方の端に、非接続端部が外部に対して開放
もしくは別の管路に接続された補助筒が、環状細隙を介
して接続され、環状細隙の主筒側の壁面は滑らかに湾曲
して主筒の内壁に移行し、環状細隙の補助筒側の壁面は
折れ曲って補助筒の内壁に移行し、主筒の内壁径が管路
接続方向に漸縮小するコーン部を有するとともに環状細
隙の外側に加圧流体を供給する手段を備えた管路にスパ
イラルフローを生成させる装置であって、前記環状細隙
の内径をDc 、その環状細隙を通過する流体の流速を
u、環状細隙からの流体噴出方向と旋回軸とのなす角を
α、流体の動粘性係数をνとしたとき、(Dc ・u・s
inα)/νが環状スリットレイノルズ数と定義され、
この値が150,000〜7,500,000の範囲と
されることを特徴とするスパイラルフロー生成装置を提
供する。
【0009】そしてこの出願は、前記第1の発明につい
て、第2の発明として、コーン部の内径のしぼり率が
0.55〜0.85とされているスパイラルフロー生成
装置を、第3の発明として、管路の内径よりも小さいコ
ーン小径部の内径から管路の内径まで5〜30度のテー
パーで拡大した管路接続部が設けられているスパイラル
フロー生成装置を、さらに、第4の発明として、主筒と
補助筒との接続部における環状細隙の幅が任意に調節で
きる構造とされているスパイラルフロー生成装置を、よ
り具体的には、たとえば、第5の発明として、厚さの異
なるライナーを交換することにより環状細隙の幅が任意
に調節できる構造とされているスパイラルフロー生成装
置も提供する。
【0010】また、この出願は、第6の発明として、補
助筒の外側から主筒の軸方向に向かって被搬送物が供給
されるスパイラルフロー生成装置を、第7の発明とし
て、具体的にはたとえば、被搬送物供給管が、補助筒内
に挿入され、かつ、被搬送物供給管の先端位置が任意に
調節される構造とされているスパイラルフロー生成装置
を、さらに、第8の発明として、主筒と補助筒の環状細
隙形成部とが着脱可能であるスパイラルフロー生成装置
をも提供する。
【0011】以上のように、この出願では、前記のとお
りの発明として、スパイラルフローを容易に安定的に生
成させるための装置において、その環状細隙幅を設計、
調整するための指針となる環状スリットレイノルズ数を
導入し、その範囲とコーン部の内径しぼり率を明確と
し、さらに、新たに付属管を主筒に接続した装置、およ
び、環状細隙幅の設定構造を提供することに大きな特徴
がある。
【0012】以上のとおりのこの出願の発明は、発明者
らによる詳細な検討の結果、環状噴流の粘性を無視した
場合、その運動量は、スパイラルフロー生成装置内で半
径、旋回、軸方向の間で保存されること、より具体的に
は、生成装置内では、軸方向の運動量はほとんど変化せ
ず、半径方向の運動量が減少し、旋回方向の運動量が増
加していることを見出し、この知見をさらに深めること
によって完成されている。
【0013】より詳しく説明すると、まず、スパイラル
フローの旋回成分は、半径方向の速度成分が、旋回方向
の速度成分に変換されて生じていると考えられることか
ら、スパイラルフローの安定性に関しては、初期の半径
方向の速度成分が大きい方が旋回速度成分の大きなスパ
イラルフローが得られ、渦の持続が長い安定したスパイ
ラルフローが得られるものと推察される。
【0014】一方、初期の半径速度成分は、すべて旋回
速度成分に変換されるわけではなく、変換されずに残っ
た半径方向成分は、中心軸で衝突し、流れに乱れを生じ
させ、この乱れは、スパイラルフローを崩壊させる一因
となるものと考えられる。してみると、安定なスパイラ
ルフローを得る半径方向の初期運動量は、ある範囲を持
つはずである。
【0015】そこでこの出願の発明者は、環状細隙を通
過する際の流体の半径方向のレイノルズ数、すなわち、 Res=(DC ・u・sinα)/ν ここにDC :環状細隙内径 u:環状細隙を通過する際
の流体の平均流速 α:環状細隙の流体噴出方向と旋回軸とのなす角度 ν:流体の動粘性係数 で表現される環状スリットレイノルズ数(Res)なる
無次元数を導入し、半径方向の運動量を代表させること
にした。
【0016】その上で、環状細隙幅を決定するための因
子として、環状スリットレイノルズ数(Res)をと
り、スパイラルフローの安定性との関係を様々のスパイ
ラルフロー生成装置において検証した。その結果、環状
スリットレイノルズ数(Res)がある範囲の値、すな
わち150,000〜7,500,000の値を取ると
きに、最も安定したスパイラルフローが得られることを
見いだした。
【0017】またさらに、スパイラルフローの安定化の
ためには、旋回度は多少犠牲にはなるが、コーン部径の
しぼり率も、0.55〜0.85とするのが好ましいこ
とも見いだした。環状スリットレイノルズ数(Res)
の根拠となるデータは、たとえば、次の表1に示した通
りである。この表1は、各部の値が異なるA〜Uの21
種類のスパイラルフロー生成装置に関して、その操作条
件、環状スリットレイノルズ数(Res)、およびスパ
イラルフローの安定性との関係を示している。
【0018】
【表1】
【0019】この場合のスパイラルフロー生成装置の基
本構成では、図1に例示したように、管路(9)に接続
する主筒(1)のもう一方の端には環状細隙(環状スリ
ット)(3)を介して補助筒(2)が接続されている。
主筒(1)の内壁は管路(9)方向に次第に内径を縮小
したコーン部を形成するようにしている。この基本構成
において、補助筒(2)の一方は開放されており、環状
細隙(環状スリット)(3)は、幅(W)を有し、流
体、たとえば圧縮空気が管路方向に、噴出角度(α)で
噴出されるようにしている。この場合の噴出角度(α)
は、環状細隙(3)の直線部の延長線と生成装置中心線
との交差角度を意味している。その適当な範囲は7〜9
0°、より好ましくは15〜60°である。
【0020】表1における流体流量は単位時間(分)当
り環状細隙(3)より噴出される流体の流量を示してい
る。また、流速(u)は、流量/DC π・Wにより算出
される。しぼり率は、主筒(1)のコーン部の最大内径
(DL )と最小内径(DS )との比(DS /DL )とし
て示されるものであるが、表1においては、このしぼり
率は0.38〜0.667としてスパイラルフローの生
成安定性を評価している。
【0021】しぼり率との相関性もあるが、たとえば表
1に示したように、スパイラルフローの安定性に関して
は、バックフローの発生抑制、壁面からの排除効果、そ
して圧力損失の3要件を総合的に判断し、 3要件ともに満足 :優 2要件を満足 :良 圧力損失を除く1要件を満足 :可 どれも満足しない、もしくは圧力損失のみを満足 :不可 で評価した結果を得ることができる。このことは、環状
スリットレイノルズ数(Res)の値が約390,00
0〜2,700,000で優、280,000〜78
0,000で良、160,000〜200,000と
5,500,000で可、80,000以下と10,0
00,000以上で不可という結果になる。従って、R
esの値は、150,000〜7,500,000の範
囲が有効であり、さらに好ましくは300,000〜
3,000,000の範囲である。
【0022】以上のように環状スリットレイノルズ数
(Res)を所要のものとするようにスパイラルフロー
生成装置を設計し、またその作製において調節できるよ
うにすることで、従来に比べてより安定したスパイラル
フローを生成させることができることになる。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態の基本となる
スパイラルフロー生成装置としては、図1に示したよう
に、管路(9)に接続する主筒(1)のもう一方の端、
すなわち、図1では右端に環状細隙(環状スリット)
(3)を介して補助筒(2)が接続され、環状細隙
(3)の主筒(1)側の壁面(31)は滑らかに湾曲し
て主筒の内壁(11)に移行し、環状細隙(3)の補助
筒(2)側の壁面(32)は折れ曲がって補助筒(2)
の内壁(21)に移行するように形成され、主筒(1)
の内壁は次第に径をせばめてコーン状に形成されている
構造を有したものを用いることができる。
【0024】主筒(1)は、図1または図2に示すよう
に環状細隙側から直ちにコーン状に形成されていてもよ
いし、図3または図4に示すように環状細隙側から円筒
部分(12)を経てコーン状に形成されていてもよい。
いずれの場合であっても、前記式により表わされる環状
スリットレイノルズ数(Res)が150,000〜
7,500,000、より好ましくは300,000〜
3,000,000の範囲となるように、環状細隙を通
過する流体の流速(u)と流体の動粘性係数(ν)との
関係において、 DC :環状細隙の内径 そして、 W:環状細隙の幅 α:流体の噴出角度 を設計し、さらに好ましくは、これらを調節できるよう
にする。
【0025】また、コーン部のしぼり率(DS /DL
を、0.55〜0.85の範囲となるようにする。環状
細隙の補助筒側の壁面(32)については、図3に示す
ように補助筒(2)が外開きのコーン状となるようにし
てもよい。また、環状細隙の補助筒側の壁面(32)
は、図5に示すように補助筒(2)が外すぼみのコーン
状となるようにしてもよい。
【0026】環状細隙(3)の補助筒側の壁面(32)
が折れ曲がって補助筒(2)の内壁(21)に移行する
場合の環状細隙部分の拡大図は、図6から図9に示した
通りである。図6では、環状細隙の主筒側の壁面(3
1)が滑らかに湾曲して主筒の内壁(11)に移行し終
わった位置、すなわち主筒の内壁面に対応する位置で、
環状細隙(3)の補助筒(2)側の壁面(32)が折れ
曲がって補助筒(2)の内壁(21)に移行するように
形成され、図7では、環状細隙の主筒側の壁面(31)
が滑らかに湾曲して主筒の内壁(11)に移行し始める
位置、すなわち図のA点に対応する位置で、環状細隙
(3)の補助筒(2)側の壁面(32)が折れ曲がって
補助筒(2)の内壁(21)に移行するように形成さ
れ、図8では、環状細隙の主筒側の壁面(31)が滑ら
かに湾曲して主筒の内壁(11)に移行し始める位置よ
り手前、すなわち図中のB点に対応する位置で、環状細
隙(3)の補助筒(2)側の壁面(32)が折れ曲がっ
て補助筒(2)の内壁(21)に移行するように形成さ
れている場合を示している。
【0027】また環状細隙(3)は、図5〜7に示すよ
うに主筒(1)側に傾斜することなく、図9に示すよう
に略垂直であってもよい。以上のとおりのスパイラルフ
ロー生成装置においては、安定したスパイラルフローを
生成するためには、前記のとおり、主筒と補助筒との接
続部における環状細隙(3)の幅に関する環状スリット
レイノルズ数(Res)を導入し、その数が、150,
000〜7,500,000となるように設計すればよ
く、さらに好ましくは、300,000〜3,000,
000とすればよい。
【0028】また、コーン部におけるしぼり率、すなわ
ちコーン部の最小内径DS と最大内径DL との比率は、
0.55〜0.85とする。すなわち断面積比では0.
30〜0.72とすることができる。そして、この発明
においては、図10に示すように、コーン小径部の内径
(D S )は、接続する管路の内径(DP )より小径で、
かつ主筒の管路接続部(44)の内径が、コーン小径部
の内径(DS )から管路(9)の内径(DP )まで5〜
30度のテーパーで拡大させることにより、一種のエゼ
クタ効果が得られ、接続する管路の圧力損失による背圧
を低減することができる。
【0029】またさらに、この発明においては、エネル
ギー消費を最小とし、非破壊搬送、均質混合などの諸目
的を満たすような環状細隙の幅(W)を選択するために
は、その幅(W)を任意に調節できる構造とすることが
好ましい。その具体的構造としては、たとえば図1、図
3および図4に示すように、主筒(1)に直結する外筒
(4)と補助筒(2)とを、ねじ構造(41)により調
節する方法の他に、図10に示すように、主筒(1)と
補助筒(2)との間に、ライナー(42)を挿入し、ネ
ジ等で締め付けて固定する方法とすることもできる。
【0030】またこの発明においては、螺旋流に関与さ
せる流体が空気である場合には、補助筒の外側、すなわ
ち環状細隙と反対側は、図1、図3または図4に示すよ
うに大気に解放されていてよいが、液体やスラリーなど
のその他の流体である場合には、図2に示すように底板
(22)で閉鎖して、対象となる流体を二次流体導入管
(5)から導入するようにすればよい。
【0031】コーン部の形状は、たとえば、図1〜4に
示したような切頭円錐状でもよいが、さらに滑らかな流
線を与えるものならば一層好ましい。また、種々の目的
に合わせて変更できるように、図10のようにコーン部
と、補助筒の環状細隙を形成する部分(43)は、着脱
可能としてもよい。環状細隙の外側に加圧流体を供給す
る手段については適宜の手段を採用できるが、たとえば
図1〜4、および図10に示すように主筒(1)を囲む
ように、すなわち、主筒(1)に直結する外筒(4)の
内壁と主筒1の外壁との間隙を利用して、加圧流体分配
室(6)を設け、この加圧流体分配室(6)から環状細
隙(3)の外側に連通口(61)により連通するように
すればよい。分配室(6)に外部から加圧流体供給管
(7)を通じて流体を送入すると、加圧流体は連通口
(61)を通って環状細隙(3)の外側へ均等に供給さ
れるようになる。
【0032】あるいはまた、図5に示すように、中空ド
ーナッツ状に形成した加圧流体分配室(6)を直接環状
細隙の外側に接触してもよい。固体粒子その他の被搬送
物を管路搬送するためにこのスパイラルフロー生成装置
を使用する場合、補助筒入口では外部の流体の吸い込み
現象が起きているので、被搬送物が軽く細かい粉粒体な
どの場合は、それを補助筒入口付近に供給するだけで外
部流体と共に吸い込まれ、管路方向に搬送される。
【0033】搬送量のコントロール、粉塵の防止等の観
点からは、図2および図4に示すように、補助筒(2)
の外側から主筒(1)の軸方向に別の管路すなわち被搬
送物供給管(8)を挿入し、この管を通じて被搬送物を
供給するようにすることが有効でもある。この場合の供
給管の先端部の位置は、種々の目的に応じて、任意に調
節できる構造とすることが望ましい。
【0034】また、被搬送物供給管(8)を通して固体
粒子などを供給する手段としては、スクリューコンベヤ
ー、振動フィーダー、圧縮空気による高密度輸送等の公
知の手段を任意に用いることができる。なお、この発明
の装置においては、スパイラルフロー生成のための加圧
流体は各種のものであってよく、気体、液体、あるいは
その混相体の任意のものでよい。また被搬送物について
も、気体、液体、あるいは粉粒体や線状体の各種固体で
あってもよい。
【0035】
【実施例】15mの垂直立ち上がり部を含む3インチの
管路に、前記の図10に示すスパイラルフロー生成装置
を接続し、環状細隙の幅を環状スリットレイノルズ数が
約1,000,000となるように設定した。加圧流体
供給口(7)より約1.5kg/cm2 の圧縮空気を送
入した。
【0036】ホッパーへは約0.3kg/cm2 の弱い
加圧をするだけで、フェノールレジン(真比重約1.
3)を被搬送物供給管へ供給でき、3t/hrのフェノ
ールレジンを、破砕させずに送ることができた。この結
果は、前記表1の「R」に相当するものでもある。管路
途中の検視管を観察したところ、フェノールレジンが旋
回しながら上昇していくのが観測され、一般の低密度輸
送と比較して輸送中の管壁への衝突によるものと思われ
るフェノールレジンの粉塵発生も少なかった。
【0037】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この出願の
発明により、管路内に安定なスパイラルフローを容易に
生成することが可能となる。このため、各種輸送条件が
異なっても、固体粒子を管壁に接触させずに輸送するこ
とができ、また、簡単な部品交換により、乾燥、表面改
質、混合、および分散等の応用分野にも対応することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置構造の一例を示した断面図であ
る。
【図2】図1に例示したタイプの装置に、粉粒体等を供
給するための被搬送物供給管を設けた例を示した断面図
である。
【図3】この発明の装置構造の他の一例を示した断面図
である。
【図4】図3に例示したタイプの装置に、粉粒体等を供
給するための被搬送物供給管を設けた例を示した断面図
である。
【図5】管路の途中におけるブースターとして使用する
この発明の装置を例示した断面図である。
【図6】この発明の装置における環状細隙付近の構造を
例示した部分拡大断面図である。
【図7】この発明の装置における環状細隙付近の別の構
造を例示した部分拡大断面図である。
【図8】この発明の装置における環状細隙付近のさらに
別の構造を例示した部分拡大断面図である。
【図9】この発明の装置における環状細隙付近のまた別
の構造を例示した部分拡大断面図である。
【図10】この発明装置の構造のさらに他の例を示した
断面図である。
【符号の説明】
1 主筒 2 補助筒 3 環状細隙 4 外筒 5 二次流体導入管 6 加圧流体分配室 7 加圧流体供給室 8 被搬送物供給管 9 管路 11 主筒の内壁 12 円筒部分 21 補助筒の内壁 22 底板 31 環状細隙の主筒側の壁面 32 環状細隙の補助筒側の壁面 41 ねじ構造 42 ライナー 43 補助筒のコーン部と環状細隙を形成する部分 DC 環状細隙の内径 DS コーン部の最小内径 DL コーン部の最大内径 DP 管路の内径 44 管路接続部 61 連通口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管路に接続する主筒のもう一方の端に、
    非接続端部が外部に対して開放もしくは別の管路に接続
    された補助筒が、環状細隙を介して接続され、環状細隙
    の主筒側の壁面は滑らかに湾曲して主筒の内壁に移行
    し、環状細隙の補助筒側の壁面は折れ曲って補助筒の内
    壁に移行し、主筒の内壁径が管路接続方向に漸縮小する
    コーン部を有するとともに、環状細隙の外側に加圧流体
    を供給する手段を備えた管路にスパイラルフローを生成
    させる装置であって、環状細隙の内径をDc 、環状細隙
    を通過する流体の流速をu、環状細隙からの流体噴出方
    向と旋回軸とのなす角をα、流体の動粘性係数をνとし
    たとき、(Dc ・u・sinα)/νが環状スリットレ
    イノルズ数と定義され、この値が150,000〜7,
    500,000の範囲とされることを特徴とするスパイ
    ラルフロー生成装置。
  2. 【請求項2】 コーン部の内径のしぼり率が0.55〜
    0.85とされている請求項1のスパイラルフロー生成
    装置。
  3. 【請求項3】 主筒の管路への接続部には、管路の内径
    よりも小さいコーン小径部の内径から管路の内径まで5
    〜30度のテーパーで拡大した管路接続部が設けられて
    いる請求項1または2のスパイラルフロー生成装置。
  4. 【請求項4】 主筒と補助筒との接続部における環状細
    隙の幅が任意に調節できる構造とされている請求項1な
    いし3のいずれかのスパイラルフロー生成装置。
  5. 【請求項5】 主筒と補助筒との接続部における環状細
    隙の幅が、厚さの異なるライナーを交換することにより
    任意に調節できる構造とされている請求項4のスパイラ
    ルフロー生成装置。
  6. 【請求項6】 補助筒の外側から主筒の軸方向に向かっ
    て被搬送物が供給される請求項1ないし5のいずれかの
    スパイラルフロー生成装置。
  7. 【請求項7】 補助筒の外側から主筒の軸方向に向かっ
    て被搬送物を供給する被搬送物供給管が、補助筒内に挿
    入され、かつ、被搬送物供給管の先端位置が任意に調節
    できる構造とされている請求項6のスパイラルフロー生
    成装置。
  8. 【請求項8】 主筒と補助筒の環状細隙形成部とが着脱
    可能とされている請求項1ないし7のいずれかのスパイ
    ラルフロー生成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364600A (ja) * 2001-06-06 2002-12-18 Hitachi Zosen Corp エゼクタ
JP2011043166A (ja) * 2008-09-23 2011-03-03 Dyson Technology Ltd 送風機
CN104533846A (zh) * 2014-12-16 2015-04-22 中国航天科技集团公司第六研究院第十一研究所 一种适用于泵压式供应***的高压环形射流泵
CN104590893A (zh) * 2015-01-16 2015-05-06 常州市永明机械制造有限公司 复膜机吸边丝气流调节装置
WO2016088154A1 (ja) * 2014-12-04 2016-06-09 株式会社キョクトー エア吸込吹出ツール

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